JP3328860B2 - フタルイミド化合物及びそれを含有する電子写真感光体 - Google Patents

フタルイミド化合物及びそれを含有する電子写真感光体

Info

Publication number
JP3328860B2
JP3328860B2 JP34647993A JP34647993A JP3328860B2 JP 3328860 B2 JP3328860 B2 JP 3328860B2 JP 34647993 A JP34647993 A JP 34647993A JP 34647993 A JP34647993 A JP 34647993A JP 3328860 B2 JP3328860 B2 JP 3328860B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
compound
group
charge
charge transport
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP34647993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07179423A (ja
Inventor
正幸 所司
由美 市川
明夫 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP34647993A priority Critical patent/JP3328860B2/ja
Publication of JPH07179423A publication Critical patent/JPH07179423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3328860B2 publication Critical patent/JP3328860B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Indole Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に用い
られるアクセプター性化合物として有用な新規フタルイ
ミド化合物、及び該フタルイミド化合物を含有させた電
子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体の感光層として、
セレン、セレン−テルル合金、酸化亜鉛などの無機光導
電性物質が広く用いられてきたが、近年、有機光導電性
物質を用いた電子写真感光体に関する研究が進み、その
一部は実用化されている。ここで、実用化に至った感光
体のほとんどは、電荷発生層と電荷輸送層に機能を分離
した感光層からなる積層型電子写真感光体であり、これ
により、無機光導電性物質からなる感光体と比較して劣
っていた感度及び感光体寿命の点で改善され、低コスト
で、安全性や多様性など有機光導電性物質の長所を生か
した電子写真感光体の設計が活発に行なわれるようにな
った。
【0003】この種の積層型電子写真感光体は、一般に
は、導電性支持体上に、顔料、染料などの電荷発生物質
からなる電荷発生層、ヒドラゾン、ピラゾリンなど電荷
輸送物質からなる電荷輸送層を順に形成したもので、電
子供与性である電荷輸送物質の性質上、正孔移動型とな
り、感光体表面に負帯電したとき感度を有する。ところ
が、負帯電では、帯電時に用いるコロナ放電が正帯電に
比べて不安定であり、正帯電時の10倍程度のオゾン、
窒素酸化物などを発生し、感光体表面に吸着などの物理
的劣化や化学的劣化を引き起こしやすく、さらに、環境
を悪くすると言う問題があり、また、負帯電用感光体の
現像には正極性のトナーが必要となるが正極性のトナー
は強磁性体キャリア粒子に対する摩擦帯電系列から見て
製造が困難であるという問題があり、2成分高抵抗磁気
ブラシ現像方式においては、負帯電トナー/現像剤の方
が安定であり、選択と使用条件の自由度も大きく、この
点でも正帯電型感光体に適用範囲は広く有利である。
【0004】そこで、有機光導電正物質を用いる感光体
を正帯電で使用することが提案されている。例えば、電
荷発生層上に電荷輸送層を積層して感光体を形成する
際、前記電荷輸送層に電子輸送能の大きい、例えば2,
4,7−トリニトロ−9−フルオレノン等が使用されて
いるが、その物質は発癌性があり、労働衛生上極めて不
適当である等の問題がある。また、電子輸送化合物とし
ては、特開昭60−69657号公報にはフルオレニデ
ンメタン化合物が、特開昭61−233750号公報に
はアントラキノジメタン及びアンロン誘導体が使用され
ているが、これらは共に繰返し特性に問題があり、ま
た、特開平5−25136号公報にはナフタレンジカル
ボン酸イミド化合物が、特開平5−25174号公報に
はナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物が使用さ
れているが、バインダ樹脂との相溶性が悪い等、改善す
べき問題点がある。更に正帯電感光体として、米国特許
3,615,414号には、チアピリリウム塩(電荷発
生物質)をポリカーボネート(バインダ樹脂)と共晶錯
体を形成するように含有させたものが示されている。し
かしこの公知の感光体では、メモリ現象が大きく、ゴー
ストも発生し易いと言う欠点がある。
【0005】そこで光照射時、正孔及び電子を発生する
電荷発生物質を含有する電荷発生層を上層(表面層)と
し、正孔輸送能を有する電荷輸送物質を含む電荷輸送層
を下層とする積層構成の感光層を有する感光体を正帯電
用として使用することが考えられる。しかしながら、前
記正帯電用感光体は電荷発生物質を含む層が表面層とし
て形成されるため、光照射時、特に紫外線等の短波長光
照射、コロナ放電、湿度、機械的摩擦等の外部作用に脆
弱な電荷発生物質が前記表面層近傍に存在することにな
り、感光体の保存中及び像形成過程で電子写真性能が劣
化し、画質が低下するようになる。従来の電荷輸送層を
表面層とする負帯電用感光体においては、前記各種の外
部作用の影響は極めて少なく、むしろ前記電荷輸送層が
下層の電荷発生層を保護する作用を有している。
【0006】そこで、例えば絶縁性かつ透明な樹脂から
なる薄い保護層を設け、前記電荷発生物質を含む層を外
部作用から保護することが考えられるが、光照射時発生
する電荷がその保護層でブロッキングされて光照射効果
が失われてくるし、また表面層となる保護層の膜厚が大
きい場合には感度低下を招くことになる。このように正
帯電用感光体を得るための試みが種々行なわれている
が、いずれも光感度、メモリ現象または労働衛生等の点
で改善すべき多くの問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子写真感
光体に用いられるアクセプター性化合物として有用な新
規フタルイミド化合物、及び導電性支持体上に電荷発生
物質及び電荷輸送物質を含んだ感光層を設けた電子写真
感光体であって、特にバインダ樹脂との相溶性のよい高
性能のアクセプター性化合物として該フタルイミド化合
物を用いたことを特徴とする高感度で耐久性のよい電子
写真感光体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく従来より研究を重ねてきた結果、特定の
一群の化合物を見出すに至り、本発明を完成した。即
ち、本発明によれば、下記一般式(I)で表わされるフ
タルイミド化合物が提供される。
【化1】 (式中、R1及びR2は置換または無置換のアルキル基、
置換または無置換のシクロアルキル基、置換または無置
換のフェニル基、=Xは=C(Y)(Z)であり、Y及
びZは水素原子、置換または無置換のフェニル基、シア
ノ基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基を表
す。)また本発明によれば、導電性支持体とその上に設
けた感光層を必須の構成要素とする電子写真感光体にお
いて、該感光層中に前記一般式(I)で表わされるフタ
ルイミド化合物を含有させたことを特徴とする電子写真
感光体が提供され、また、前記感光層を電荷発生層及び
電荷輸送層で構成し、少なくとも電荷輸送層中に前記一
般式(I)で表わされるフタルイミド化合物を含有させ
たことを特徴とする電子写真感光体が提供され、更にま
た、前記感光層を少なくとも電荷発生物質、電荷輸送物
質を必須成分とする単一の層で構成し、該電荷輸送物質
として前記一般式(I)で表わされるフタルイミド化合
物を含有させたことを特徴とする電子写真感光体が提供
される。
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明する。前記
一般式(I)のR1及びR2においてアルキル基は、メチ
ル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等
のアルキル基を表し、その置換基としては、フッ素原
子、塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ
基等のアルコキシ基、シクロヘキシル基、4−ブトキシ
カルボニルシクロヘキシル基、4−ヘキシルオキシカル
ボニルシクロヘキシル基等のシクロアルキル基を、シク
ロアルキル基は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基
等を表し、その置換基としては、メチル基、エチル基、
等のアルキル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキ
シカルボニル基等のアルコキシカルボニル基を挙げるこ
とができ、フェニル基の置換基としてはメチル基、エチ
ル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基等のアルキ
ル基、トリフルオロメチル基等の置換アルキル基、フッ
素原子、塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エト
キシ基等のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エト
キシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のアルコキ
シカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることが
できる。
【0010】また、前記一般式(I)のY及びZにおい
て、フェニル基の置換基としては、メチル基、エチル基
等のアルキル基、トリフルオロメチル基等の置換アルキ
ル基、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカル
ボニル基等のアルコキシカルボニル基、シアノ基、ニト
ト基等を挙げることができ、アルコキシカルボニル基の
置換基としてはフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原
子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基等を挙げ
ることができる。
【0011】前記一般式(I)で表わされるフタルイミ
ド化合物の具体例を下記表1に示すが、これらに限定さ
れるものではない。尚、化合物No.1〜34の化合物
は、参考例の化合物である。
【0012】
【表1−(1)】
【0013】
【表1−(2)】
【0014】
【表1−(3)】
【0015】
【表1−(4)】
【0016】
【表1−(5)】
【0017】
【表1−(6)】
【0018】
【表1−(7)】
【0019】
【表1−(8)】
【0020】
【表1−(9)】
【0021】
【表1−(10)】
【0022】
【表1−(11)】
【0023】
【表1−(12)】
【0024】
【表1−(13)】
【0025】
【表1−(14)】
【0026】次に、本発明の前記一般式(I)で表わさ
れるフタルイミド化合物の製造方法について説明する。
一般式(I)で表わされるフタルイミド化合物を製造す
るための反応式を下記表2に示す。前記一般式(I)で
表されるフタイミド化合物において、Xが=Oの化合物
は、一般に、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸無水物(II)と下記アミン化合物(III)
を反応させることにより得ることができる。反応におい
て必要に応じて、例えば硫酸、パラトルエンスルホン酸
などの酸触媒、例えばピリジン、キノリン等の塩基触媒
を使用することができる。反応は通常無溶媒か、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶媒、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン或いはN,N−ジメチルホルムアミ
ド等の極性溶媒が使用され、反応温度は室温〜200℃
で行なわれる。
【0027】次に、前記一般式(I)で表される本発明
のフタルイミド化合物において、=Xが=C(Y)
Z)の化合物は、上記一般式(I)<=Xは=O>の
化合物を下記メチレン化合物(IV)反応させることに
より得ることができる。反応は必要に応じて酸触媒、塩
基触媒、或いは酸−塩基両触媒下で行なうことができ、
酸触媒としては、例えば酢酸、パラトルエンスルホン酸
等の有機酸、硫酸等の無機酸、塩化亜鉛、4塩化チタン
等のルイス酸を挙げることができ、塩基触媒としては、
例えばピリジン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、
モルホリン、N−メチルモルホリン、或いはトリエチル
アミン等の有機塩基、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、
或いは酢酸アンモニウム等の酢酸塩、苛性ソーダ、苛性
カリウム、或いは炭酸カリウム等の無機塩基、ナトリウ
ムメチラート、ナトリウムエチラート或いはt−ブトキ
シカリウム等の金属アルコラートを挙げることができ
る。反応は通常無溶媒か、ジクロロメタン、1.2−ジ
クロロエタン等のハロゲン系溶媒、メタノール、エタノ
ール、ブタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオ
キサン、N,N−ジメチルホルムアミド等の極性溶媒を
使用することができる。
【0028】
【表2】
【0029】本発明のフタルイミド化合物は、電子写真
感光体として使用できるばかりでなく、太陽電池、有機
EL素子等の電子デバイスとしてエレクトロニクス分野
で好適に使用することができる。
【0030】次に本発明の感光体の構成を図面によって
説明する。感光体としては例えば図1に示すように支持
体1(導電性支持体またはシート上に導電層を設けたも
の)上に電荷発生物質と必要に応じてバインダ樹脂を含
有する層(電荷発生層)2を下層とし、電荷輸送物質と
必要に応じてバインダ樹脂を含有する層(電荷輸送層)
3を上層とする積層構成の感光体層4を設けたもの、図
2に示すように図1の感光体層4の上に保護層5を設け
たもの、及び図3に示すように支持体上に電荷発生物質
と電荷輸送物質と必要に応じてバインダ樹脂を含有する
単層構成の感光体層6を設けたもの、等が挙げられる
が、図3の単層構成の感光体層6の上層に保護層が設け
られてもよく、また支持体と感光体層の間に中間層が設
けられてもよい。
【0031】本発明において使用する電荷発生物質とし
ては、可視光を吸収してフリー電荷を発生するものであ
れば、無機物質及び有機物質のいずれをも用いることが
できる。例えば、無定形セレン、三方晶系セレン、セレ
ン−砒素合金、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、
セレン化カドミウム、硫セレン化カドミウム、硫化水
銀、酸化鉛、硫化鉛、アモルファスシリコン等の無機物
質、或いはビスアゾ系色素、ポリアゾ系色素、トリアリ
ールメタン系色素、チアジン系色素、オキサジン系色
素、キサンテン系色素、シアニン系色素、スチリル系色
素、ピリリウム系色素、キナクリドン系色素、インジゴ
系色素、ペリレン系色素、多環キノン系色素、ビスベン
ズイミダゾール系色素、インダンスロン系色素、スクア
リリウム系色素、アントラキノン系色素、及びフタロシ
アニン系色素等の有機物質が挙げられる。
【0032】本発明において感光体層に使用可能なバイ
ンダ樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、
酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂等の
付加重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂、並びに
これらの樹脂の繰返し単位のうち2つ以上を含む共重合
体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂等の
絶縁性樹脂のほか、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の
高分子有機半導体が挙げられる。
【0033】前記感光体層を支持する導電性支持体とし
ては、アルミニウム、ニッケルなどの金属板、金属ドラ
ムまたは金属箔、アルミニウム、酸化錫、酸化インジウ
ムなどを蒸着したプラスチックフィルム或いは導電性物
質を塗布した紙、プラスチックなどのフィルムまたはド
ラムを使用することができる。
【0034】本発明に係る感光体を電荷発生層と電荷輸
送層の積層構成で形成する場合、すなわち前記図1及び
図2の場合、電荷発生層は電荷発生物質を導電性支持体
上に真空蒸着するか、或いは適当な溶媒に単独もしくは
適当なバインダ樹脂と共に溶解もしくは分散せしめたも
のを塗布、乾燥して形成することができる。前記電荷発
生物質を分散せしめて電荷発生層を形成する場合、その
電荷発生物質は2μm以下、好ましくは1μm以下の平
均粒径の粉粒体とするのが好ましい。すなわち、粒径が
あまりに大きいと層中への分散が悪くなると共に、粒子
が表面に一部突出して表面の平滑性が悪くなり、場合に
よっては粒子の突出部分で放電が生じたり或いはそこに
トナー粒子が付着してトナーフィルミング現象が生じや
すい。ただし、上記の粒径があまり小さいと却って凝集
しやすく、層の抵抗が上昇したり、結晶欠陥が増えて感
度及び繰返し特性が低下したり、或いは微細かする上で
限界があるから、平均粒径の下限を0.01μmとする
のが好ましい。
【0035】電荷発生層は、次の如き方法によって設け
ることができる。すなわち、電荷発生物質はボールミ
ル、ホモミキサー等によって分散媒中で微細粒子とし、
バインダ樹脂を加えて混合分散して得られる分散液を塗
布する方法である。この方法において超音波の作用下に
粒子を分散させると、均一分散が可能である。また電荷
発生層中、電荷発生物質がバインダ樹脂に含有させる割
合は、バインダ樹脂100重量部に対して20〜200
重量部とする。以上のようにして形成される電荷発生層
の膜厚は、好ましくは0.1〜10μm、特に好ましく
は0.5〜5μmである。
【0036】次に本発明の電荷輸送層は、電荷輸送物質
としての前記フタルイミド化合物を適当な溶媒に単独も
しくは適当なバインダ樹脂とともに溶解もしくは分散せ
しめたものを塗布して乾燥させる方法により電荷発生層
と同様に設ける。電荷輸送層に用いられる溶媒として
は、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、
キシレン、モノクロルベンゼン、1,2−ジクロルエタ
ン、ジクロルメタン、1,1,1−トリクロルエタン、
1,1,2−トリクロルエチレン、テトラヒドロフラ
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等を挙げることができる。この電荷輸送
層中、電荷輸送物質がバインダ樹脂に含有される割合
は、バインダ樹脂100重量部に対して電荷輸送物質が
20〜200重量部の割合で使用する。この時の、電荷
輸送層の膜厚は、好ましくは5〜50μm、特に好まし
くは5〜30μmである。
【0037】次に本発明の感光体を単層構成で形成する
場合、すなわち図3の場合、電荷発生物質及び電荷輸送
物質がバインダ樹脂に含有される割合は、バインダ樹脂
100重量部に対して電荷発生物質は20〜200重量
部、電荷輸送物質は20〜200重量部の割合で使用す
る。この単層構成の感光体の膜厚は7〜50μm、さら
に好ましくは10〜30μmである。
【0038】また、前記中間層は接着層またはバリヤ層
等として機能するもので、上記のバインダ樹脂のほか
に、例えばポリビニルアルコール、エチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共
重合体、カゼイン、N−アルコキシメチルナイロン等の
樹脂をそのまま、または酸化スズあるいはインジュウム
などを分散させたもの、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
或いは酸化ケイ素などの蒸着膜等が用いられる。中間層
の膜厚は、1μm以下が望ましい。また、前記保護層に
用いられる材料としては、前述の樹脂をそのまま使用す
るか、または酸化スズや酸化インジュウムなどの低抵抗
物質を分散させたものが適当である。また、有機プラズ
マ重合膜も使用でき、その有機プラズマ重合膜は、必要
に応じて適宜酸素、窒素、ハロゲン、周期率表の第III
族、第V族原子を含んでもよい。
【0039】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実
施例中「部」は特に限定しないかぎり、「重量部」であ
る。
【0040】合成例1 〔化合物No.3[N,N’−ジヘキシルベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸ジイミド]の合成〕 市販の3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸無水物32.22g、n−ヘキシルアミン22.
26g、ピリジン50mlをトルエン500mlに溶解
し、還流下8時間水を除去しながら反応を行なった。反
応後、放冷した後、トルエンを留去し、ついで残渣に対
し、1,2−ジクロルエタンを展開溶媒としたシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー処理を行ない、得られた粗
製の目的物をエタノールから再結晶して純粋な目的物3
4.53gを得た。 融点:137.0〜137.5℃ 元素分析: C(%) H(%) N(%) 実測値 71.30 6.59 5.70 計算値 71.29 6.60 5.73
【0041】合成例2 〔化合物No.6[N,N’−ジ(2−エトキシエチ
ル)ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジイミド]の合
成〕 n−ヘキシルアミン22.26g2−エトキシエチルア
ミン19.61gに代えた以外は合成例1と同様にして
純粋な目的物38.77gを得た。 融点:142.0〜142.5℃ 元素分析: C(%) H(%) N(%) 実測値 64.55 5.21 5.97 計算値 64.45 5.21 6.03
【0042】合成例 〔化合物No.36の合成〕 合成例1で得た化合物No.3を4.88g、マロノニ
トリル2.02gをピリジン80mlに溶解し、還流下
24時間反応した。反応混合物を氷上に注ぎ、攪拌しな
がら塩酸を加え、酸性とし1,2−ジクロルエタンで抽
出した。次に、1,2−ジクロロエタン溶液を2回水洗
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、1,2−ジク
ロルエタンを留去し、残渣に対し、酢酸エチル/n−ヘ
キサン混合溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー処理を行ない、得られた粗製の目的物をn−ブタ
ノールより再結晶して純粋な目的物2.71gを得た。 融点:118.0〜119.0℃ 元素分析: C(%) H(%) N(%) 実測値 71.50 6.15 10.48 計算値 71.62 6.01 10.44
【0043】合成例 〔化合物No.67の合成〕 合成例1で得た化合物No.3を4.88g、シアノ酢
酸n−ブチル2.82gを塩化メチレン150mlに溶
解し、氷冷下、窒素雰囲気中、4塩化チタン7.95g
を攪拌下、10分を要して滴下した。次に、同条件下
で、N−メチルモルホリン8.09gを1時間を要して
滴下し、同条件下で3時間反応した。反応後、反応混合
物を氷上に注ぎ、1,2−ジクロロエタンで抽出した。
次に、1,2−ジクロロエタン溶液を2回水洗し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、1,2−ジクロロエタ
ンを留去し、残渣に対し、酢酸エチル/n−ヘキサン混
合溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィー処
理を行ない、目的物を4.46gを褐色油状物として得
た。 元素分析: C(%) H(%) N(%) 実測値 70.75 6.89 6.68 計算値 70.68 6.76 6.87
【0044】実施例1 下記化学式(P−1)で表されるビスアゾ色素5部、ブ
チラール樹脂(デンカブチラール樹脂#3000−2:
電気化学工業製)2.5部、及びテトラヒドロフラン9
2.5部をボールミルにて12時間分散させ、次にテト
ラヒドロフランを2重量%の分散液濃度になるように加
え、再分散させて塗布液を調整した。調整した分散液を
アルミニウムを蒸着した100μm厚のポリエステルフ
ィルム上にドクターブレードにて流延塗布し、乾燥後の
膜厚が1.0μmの電荷発生層を形成した。
【化2】 このようにして得られた電荷発生層上に、例示化合物
(化合物No.36)6部、ポリカーボネート樹脂(K
−1300:帝人化成製)10部、メチルフェニールシ
リコン(KF50−100cps:信越化学製)0.0
02部、及びテトラヒドロフラン94部からなる処方の
塗布液を調整し、ドクターブレードにて流延塗布し、乾
燥後の膜厚が20.0μmの電荷輸送層を形成し、アル
ミニウム電極/電荷発生層/電荷輸送層で構成される積
層型電子写真感光体(感光体No.1)を作成した。
【0045】実施例2及び3、比較例1及び2 実施例1の例示化合物(化合物No.36)の代わり
に、例示化合物中の化合物No.3、化合物No.6、
化合物No.39、化合物No67を用いること以外は
実施例1と同様の方法で感光体No.2、感光体No.
3、感光体No.4、感光体No.5を作成した。
【0046】実施例 記化学式(P−1)で表されるビスアゾ色素5部の代
わりに下記化学式(P−2)で表されるトリスアゾ色素
6部を用いること以外は実施例1と同様の方法で電荷発
生層を作成した。
【化3】 このようにして得られた電荷発生層上に、例示化合物
(化合物No.36)6部、ポリカーボネート樹脂(K
−1300:帝人化成製)10部、メチルフェニールシ
リコン(KF50−100cps:信越化学製)0.0
02部、及びテトラヒドロフラン94部からなる塗布液
を調整し、実施例1と同様の方法で乾燥後の膜厚が2
0.0μmの電荷輸送層を形成し、アルミニウム電極/
電荷発生層/電荷輸送層で構成される積層型電子写真感
光体(感光体No.6)を作成した。
【0047】実施例5及び6、比較例3及び4 実施例の例示化合物(化合物No.36)の代わり
に、例示化合物中の化合物No.3、化合物No.6、
化合物No.39、化合物No.67を用いること以外
は実施例と同様の方法で感光体No.7、感光体N
o.8、感光体No.9、感光体No.10を作成し
た。
【0048】実施例 x型フタロシアニン(P−3)5部、ポリビニールブチ
ラール樹脂(エスレックスBLS:積水化学製)5部、
及びテトラヒドロフラン90部をボールミルにて12時
間分散させ、次にテトラヒドロフランを2重量%の分散
液濃度になるように加え、再分散させて塗布液を調整し
た。調整した分散液をアルミニウムを蒸着した100μ
m厚のポリエステルフィルム上にドクターブレードにて
流延塗布し、乾燥後の膜厚が0.5μmの電荷発生層を
形成した。このようにして得られた電荷発生層上に、例
示化合物(化合物No.36)6部、ポリカーボネート
樹脂(K−1300:帝人化成製)10部、、及びテト
ラヒドロフラン94部からなる処方の塗布液を調整し、
ドクターブレードにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が2
0.0μmの電荷輸送層を形成し、アルミニウム電極/
電荷発生層/電荷輸送層で構成される積層型電子写真感
光体(感光体No.11)を作成した。
【0049】実施例8及び9、比較例5及び6 実施例の例示化合物(化合物No.36)の代わり
に、例示化合物中の化合物No.3、化合物No.6、
化合物No.39、化合物No67を用いること以外は
実施例と同様の方法で感光体No.12、感光体N
o.13、感光体No.14、感光体No.15を作成
した。
【0050】以上のようにして得られた電子写真感光体
について、静電複写紙試験装置(SP−42:川口電気
製作所)を用いて+6KVのコロナ帯電を施して、正帯
電した後、20秒間暗所に放置し、その時の表面電位V
oを測定し、次いでタングステンランプを用いて表面の
照度が40ルックスになるように光照射し、半減露光量
E1/2(lux・sec)を測定した。その結果を表
3に示す。
【0051】
【表3】
【0052】実施例10 前記化合物(P−1)0.09g、ポリカーボネート樹
脂(PC−Z:帝人化成製)の10wt%テトラヒドロ
フラン溶液15g、ドナー性化合物(D−1)0.9
g、例示化合物(化合物No.36)0.6g、シリコ
ンオイル(KF50:信越化学製)の1wt%テトラヒ
ドロフラン溶液0.3gをボールミルポットに計り取
り、24時間ボールミリングし、塗布液を作成した。作
成した塗布液を、アルミニウムを蒸着した100μm厚
のポリエステルフィルム上にドクターブレードにて塗布
し、乾燥後の膜厚が約20μmの単層型電子写真感光体
(感光体No.16)を作成した。
【化4】
【0053】実施例11 実施例10の例示化合物(化合物No.36)の代わり
に、例示化合物中の化合物No.67を用いること以外
は実施例10と同様の方法で感光体No.17を作成し
た。
【0054】比較例 本発明のアクセプター性化合物を加えないこと以外は実
施例10と同様にして単層型電子写真感光体(感光体N
o.18)を作成した。
【0055】以上のようにして得られた電子写真感光体
について、静電複写紙試験装置(SP−428:川口電
気製作所)を用いて+6KVのコロナ帯電を施して、正
帯電した後、20秒間暗所に放置し、その時の表面電位
Voを測定し、次いでタングステンランプを用いて表面
の照度が40ルックスになるように光照射し、半減露光
量E1/2(lux・sec)、及び光照射30秒後の
表面電位Vrを測定した。次に5000回上記の操作を
繰り返した後のVO、E1/2、Vrを測定し、その結
果を表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】
【発明の効果】本発明に係る、フタルイミド化合物は新
規化合物であり、比較的簡単で効率の良い方法により製
造することができ、バインダ樹脂中で優れた溶解性また
は分散性を有する。また、該フタルイミド化合物は化合
物として優れた性質を有し、この化合物を含有する電子
写真感光体を作成した場合、高感度および高耐久性を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、支持体上に電荷発生層、電荷輸送層
を順次設けた積層型電子写真感光体の断面図である。
【図2】本発明の、図1に示す断面を有する電子写真感
光体に更に保護層を設けた電子写真感光体の断面図であ
る。
【図3】本発明の、支持体上に感光体層を設けた単層型
電子写真感光体の断面図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 感光体層(積層構成) 5 保護層 6 感光体層(単層構成)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−297614(JP,A) 特開 平5−307273(JP,A) 特開 平5−307272(JP,A) 特開 平4−107569(JP,A) 特開 平7−175231(JP,A) 特開 平6−3846(JP,A) 特開 平6−3839(JP,A) 米国特許3275651(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 209/48 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされるフタルイ
    ミド化合物。 【化1】 (式中、R1及びR2は置換または無置換のアルキル基、
    置換または無置換のシクロアルキル基、置換または無置
    換のフェニル基、=Xは=C(Y)(Z)であり、Y及
    びZは水素原子、置換または無置換のフェニル基、シア
    ノ基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基を表
    す。)
  2. 【請求項2】 導電性支持体とその上に設けた感光層を
    必須の構成要素とする電子写真感光体において、該感光
    層中に請求項1記載の一般式(I)で表わされるフタル
    イミド化合物を含有させたことを特徴とする電子写真感
    光体。
  3. 【請求項3】 前記感光層を電荷発生層及び電荷輸送層
    で構成し、少なくとも電荷輸送層中に請求項1記載の一
    般式(I)で表わされるフタルイミド化合物を含有させ
    たことを特徴とする請求項2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記感光層を少なくとも電荷発生物質、
    電荷輸送物質を必須成分とする単一の層で構成し、該電
    荷輸送物質として請求項1記載の一般式(I)で表わさ
    れるフタルイミド化合物を含有させたことを特徴とする
    請求項2記載の電子写真感光体。
JP34647993A 1993-12-23 1993-12-23 フタルイミド化合物及びそれを含有する電子写真感光体 Expired - Fee Related JP3328860B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34647993A JP3328860B2 (ja) 1993-12-23 1993-12-23 フタルイミド化合物及びそれを含有する電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34647993A JP3328860B2 (ja) 1993-12-23 1993-12-23 フタルイミド化合物及びそれを含有する電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07179423A JPH07179423A (ja) 1995-07-18
JP3328860B2 true JP3328860B2 (ja) 2002-09-30

Family

ID=18383709

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34647993A Expired - Fee Related JP3328860B2 (ja) 1993-12-23 1993-12-23 フタルイミド化合物及びそれを含有する電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3328860B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4423433B2 (ja) * 1999-10-07 2010-03-03 富士電機システムズ株式会社 電子写真用感光体材料を製造する方法
US9835965B2 (en) 2013-09-24 2017-12-05 Hodogaya Chemical Co., Ltd. Charge control agent and toner using same

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07179423A (ja) 1995-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0770038A (ja) フルオレン化合物およびそれを用いた電子写真感光体
JPH05148214A (ja) α−シアノスチルベン化合物、及びそれを含有する電子写真感光体
JP3219339B2 (ja) ピラジン化合物及びそれを含有する電子写真感光体
JP3328860B2 (ja) フタルイミド化合物及びそれを含有する電子写真感光体
JP3445009B2 (ja) インデノキノキサリン化合物及びそれを含有する電子写真感光体
JP3255525B2 (ja) ピラジン化合物及びそれを含有する電子写真感光体
JP3649759B2 (ja) 2,3−ジフェニルインデン化合物及びそれを含有する電子写真感光体
JP3281968B2 (ja) 負帯電単層型電子写真感光体
JP3500183B2 (ja) ベンゾフルオレン化合物およびそれを含有する電子写真感光体
JPH05204175A (ja) 電子写真用感光体
JP3532615B2 (ja) ベンズアンスロン誘導体及びそれを含有する電子写真感光体
JP3553685B2 (ja) フルオレン化合物およびそれを含有する電子写真感光体
JP3280787B2 (ja) フルオレン化合物およびそれを含有する電子写真感光体
JPH0235981B2 (ja)
JPH0651550A (ja) 電子写真感光体
JPH07291876A (ja) シクロペンタジエン化合物及びそれを含有する電子写真感光体
JPH09124634A (ja) クロモン化合物及びそれを含有する電子写真感光体
JPH0659483A (ja) 電子写真感光体
JPH07179427A (ja) ホモフタル酸誘導体及びそれを含有する電子写真感光体
JPH0255362A (ja) 電子写真感光体
JPH0859520A (ja) ベンズアンスロン誘導体及びそれを含有する電子写真感光体
JPH07258236A (ja) α−シアノスチルベン化合物及びそれを含有する電子写真感光体
JPH05306262A (ja) ビニリデン化合物及びそれを含有する電子写真感光体
JPH0867827A (ja) ナフタルイミド化合物及びそれを含有する電子写真感光体
JPH08269344A (ja) フルオレン化合物およびそれを含有する電子写真感光体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070719

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100719

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees