JPH11282182A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JPH11282182A
JPH11282182A JP8698998A JP8698998A JPH11282182A JP H11282182 A JPH11282182 A JP H11282182A JP 8698998 A JP8698998 A JP 8698998A JP 8698998 A JP8698998 A JP 8698998A JP H11282182 A JPH11282182 A JP H11282182A
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JP
Japan
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formula
unsubstituted
resin binder
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Application number
JP8698998A
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English (en)
Inventor
Osamu Nabeta
修 鍋田
Shinichiro Nishimaki
慎一郎 西牧
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度で、かつ実際の画像形成装置に搭載し
た際に、長時間の連続使用に耐え得るに十分なほどフィ
ルミング現象が抑制され、長寿命化を実現することので
きる感光体を提供する。 【解決手段】 導電性基体上に設けられた感光層に、特
定のヒドラゾン系化合物のうちの少なくとも一種と、特
定のジアミン系化合物のうちの少なくとも一種と、特定
のシロキサン含有ポリカーボネート樹脂バインダーとが
含有されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用感光体
に関し、詳しくは、有機材料を主要成分とする感光層を
備え、電子写真方式のプリンター、複写機などの各種電
子写真装置に用いられる、電子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真方式のプリンタ、フ
ァクシミリ、デジタル複写機、アナログ複写機に用いら
れる電子写真用感光体(以下感光体とも称する)の感光
材料としてはセレンまたはセレン合金などの無機光導電
性物質、酸化亜鉛あるいは硫化カドミウムなどの無機光
導電性物質を樹脂バインダー中に分散させたもの、ポリ
−N−ビニールカルバゾールまたはポリビニールアント
ラセンなどの有機光導電性物質、フタロシアニン化合物
あるいはビスアゾ化合物などの有機光導電性物質を樹脂
バインダー中に分散させたものや真空蒸着させたものな
どが利用されている。
【0003】また、感光体には、暗所で表面電荷を保持
する機能、光を受容して電荷を発生する機能、同じく光
を受容して電荷を輸送する機能とが必要であるが、一つ
の層でこれらの機能を合わせ持ったいわゆる単層型感光
体と、主として電荷発生に寄与する層と、暗所での表面
電荷の保持と光受容時の電荷輸送に寄与する層とに機能
分離した層を積層したいわゆる積層型感光体がある。
【0004】これらの感光体を用いた電子写真法による
画像形成には、例えばカールソン法が適用される。この
方法での画像形成は、暗所での感光体へのコロナ放電に
よる帯電、帯電された感光体表面上への原稿の文字や絵
などの静電潜像の形成、形成された静電潜像のトナーに
よる現像、現像されたトナー像の紙などの支持体への定
着により行われ、トナー像転写後の感光体は除電、残留
トナーの除去、光除電などを行った後、再使用に供され
る。
【0005】かかるカールソン法を用いた電子写真装置
には、各種の画像形成プロセスが採用されている。帯電
プロセスには金属ワイヤーを用いたコロトロン方式やス
コロトロン方式などのコロナ放電による非接触帯電方
式、あるいは、帯電ブラシや帯電ローラーを用いた接触
帯電方式などが適用され、現像プロセスには、2成分現
像方式、非磁性1成分現像方式、磁性1成分現像方式等
が適用されている。
【0006】近年、可とう性、熱安定性、膜形成性など
の利点により、有機材料を用いた電子写真用感光体が開
発され、実用化されてきている。例えば、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾールと2,4,7−トリニトロフルオレン
−9−オンとからなる感光体(米国特許第348423
7号明細書に記載)、有機顔料を主成分とする感光体
(特開昭47−37543号公報に記載)、染料と樹脂
とからなる共晶錯体を主成分とする感光体(特開昭47
−10785号公報に記載)などが挙げられる。現在、
かかる有機材料を用いた電子写真用感光体としては、無
金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン等の金属
フタロシアニン、アゾ顔料化合物、ペリレン化合物等と
樹脂バインダーからなる電荷発生層と、ヒドラゾン化合
物、スチリル化合物、ジアミン化合物、ブタジエン化合
物、ジアミン化合物等と樹脂バインダーからなる電荷輸
送層とを積層してなる機能分離型積層構造の感光層を備
えたものが主流となっている。
【0007】しかしながら、かかる有機材料を用いた感
光体は、感度、画質、耐刷性において著しい改善がなさ
れているものの、未だに十分に市場要求を満足するレベ
ルにはいきついていないのが現状である。とりわけ、高
速、高耐久型画像形成装置に対応し得る、高感度で、か
つ連続使用に伴いトナーの感光体表面への付着、めり込
み等による画像障害(所謂フィルミング現象)を引き起
こしにくい感光体が強く望まれている。
【0008】かかる課題を克服するために、例えば、下
記構造式(A−1)〜(A−11)に具体的に例示する
各種電荷輸送材や、下記構造式(B−1)〜(B−7)
に具体的に例示する各種樹脂バインダーが開発され、研
究されてきた。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
各種電荷輸送材や各種樹脂バインダーを用いた感光体に
おいても、なお高速、高耐久型画像形成装置に十分に対
応可能な程度に高感度で、かつフィルミング現象を十分
に抑制し得るには至っていないのが現状である。
【0013】そこで本発明の目的は、高感度で、かつ実
際の画像形成装置に搭載した際に、長時間の連続使用に
耐え得るに十分なほどフィルミング現象が抑制され、長
寿命化を実現することのできる感光体を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の感光体は、導電性基体上に設けられた感光
層に、下記一般式(I)、 (式中、RおよびRは夫々独立して、置換されても
よいアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリー
ル基、または複素環基を表す。ただし、R、Rの少
なくとも一つはアルケニル基である。RおよびR
夫々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基ま
たはアルコキシ基を表す。)で示されるヒドラゾン系化
合物のうちの少なくとも一種と、下記一般式(II)、 (式中、R、R及びRは夫々独立して水素原子、
ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、または置換
されてもよいアルキル基もしくはアリール基を表す。)
で示されるジアミン系化合物のうちの少なくとも一種
と、下記式(III)、 (式中、Rは環構造または分岐構造を含んでいてもよ
いC〜C12のアルキル基、置換または無置換のC
〜C12のアリール基、RはRと同じ基であるかま
たは水素原子、ハロゲン原子、C〜C12のアルコキ
シ基、C〜C12のアリールオキン基、n1は0〜2
00、n2は1〜6、Xは単結合、−O−、−CO−、
−S−、−SO−、−SO−、−CR1011
(ただし、R10、R11は各々独立に水素原子、C
〜C12のアルキル基、トリフルオロメチル基またはC
〜C12の置換もしくは無置換のアリール基であ
る)、C〜C12の置換もしくは無置換のシクロアル
キリデン基、C〜C12の置換もしくは無置換のα,
ω−アルキレン基、9,9−フルオレニリデン基、1,
8−メンタンジイル基、2,8−メンタンジイル基、置
換もしくは無置換のピラジリデン基、C〜C12の置
換もしくは無置換のアリーレン基、z/(y+z)の比
が0.0001〜0.1である)で示される構造を成分
として含む樹脂バインダーとが含有されていることを特
徴とするものである。
【0015】本発明の感光体においては、前記感光層
が、少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を積層してなる
積層型構造を有し、該電荷輸送層に前記ヒドラゾン系化
合物のうちの少なくとも一種と、前記ジアミン系化合物
のうちの少なくとも一種と、前記樹脂バインダーとが含
有されている積層型構造を好適に採用することができ
る。
【0016】本発明のように、上記2種の電荷輸送材と
上記シロキサン含有ポリカーボネートの樹脂バインダー
とを感光層、特には電荷輸送層に含有せしめて有機感光
体を形成することにより、その技術的な理由は十分に解
明されてはいないが、高感度で、かつ実用に供した場合
にフィルミング現象が著しく抑制され、長寿命化を実現
することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】前記一般式(I)で示されるヒド
ラゾン化合物と前記一般式(II)で示されるジアミン化
合物は、いずれも既知の合成法によって製造することが
できる。具体的な例示化合物を夫々下記式(I−1)〜
(I−23)、(II−1)〜(II−24)に示すが、本
発明における化合物は、かかる例示化合物に限定される
ものではない。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】以下、本発明の感光体の好適例の具体的構
成について図面を参照しながら説明する。図1、図2お
よび図3は、感光体の各種構成例を示す模式的断面図で
ある。図1は所謂負帯電積層型感光体の一構成例を示
し、導電性の支持体1の上に電荷発生層2、電荷輸送層
3が順次積層された感光層が設けられてなる。図2は、
所謂正帯電積層型感光体の一構成例を示し、導電性支持
体1の上に電荷輸送層3、電荷発生層2が順次積層され
た感光層が設けられ、さらにその上に保護層4が積層さ
れてなる。図3は、所謂正帯電単層型感光体の一構成例
を示し、導電性支持体1の上に、単層の感光層5が設け
られ、さらに必要に応じて保護層4が積層されてなる。
【0027】以下、本発明を図1に示す負帯電積層型感
光体に適用した場合について述べるが、本発明は以下の
具体例に限定されるものではない。支持体1としては、
アルミニウム製円筒やアルミニウム蒸着のフィルム等の
導電性基体単独、または該導電性基体の表面をアルマイ
ト化したもの、あるいは樹脂皮膜などによる表面修飾を
施したものが用いられる。
【0028】表面修飾に用いられる高分子分散皮膜の材
料としてはカゼイン、ポリビニルアルコール、ナイロ
ン、ポリアミド、メラニン、セルロース、フェノール樹
脂などの絶縁性高分子またはポリチオフェン、ポリピロ
ール、ポリアニリンなどの導電性高分子、あるいはこれ
ら高分子に二酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸
化物粉末や低分子化合物を含有せしめたものが用いられ
る。かかる表面修飾層の膜厚は0.01〜20μmが好
適である。
【0029】電荷発生層2は、電荷発生材と樹脂バイン
ダーより構成される。電荷発生材としては、下記具体例
(IV−1)〜(IV−6)に示す各種フタロシアニン
化合物、(IV−7)から(IV−28)に示すアゾ化
合物およびこれらの誘導体を用いることができる。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】電荷発生層用の樹脂バインダーとしては、
ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウ
レタン、エポキシ、ポリビニルブチラール、ポリビニル
アセタール、フェノキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂、ホマール樹脂、セルロース樹脂、またはこれ
らの共重合体、および混合物が用いられる。かかる電荷
発生層において、電荷発生材と電荷発生層樹脂バインダ
ーとの配合比率は、重量比率で2:8〜8:2が好適で
ある。また、膜厚としては、0.01〜1μmの範囲が
好適である。
【0036】電荷輸送層3は、電荷輸送材と樹脂バイン
ダーとにより構成される。電荷輸送材は、正孔輸送材と
して、前記一般的(I)に示したヒドラゾン化合物の少
なくとも1種と、前記一般式(II)に示したジアミン化
合物の少なくとも1種とを含有せしめた系とする。な
お、本発明における電荷輸送材は、前記一般式(I)に
示したヒドラゾン化合物と前記一般式(II)に示したジ
アミン化合物との組み合わせのみからなるものに限定さ
れるものではなく、例えば、前記式(A−1)〜(A−
11)に示した他の各種正孔輸送材との併用系も採用す
ることができる。
【0037】電荷輸送層用の樹脂バインダーとしては、
前記式(III)に示した構造を成分として含む樹脂バイ
ンダーを含有せしめることとする。かかる樹脂バインダ
ーは既存の合成法にて製造することができる。なお、本
発明においては、電荷輸送層用の樹脂バインダーとして
前記一般式(III)に示した構造を成分として含む樹脂
バインダーのみの使用に限定されるわけではなく、例え
ば、前記式(B−1)〜(B−7)に示した他の樹脂バ
インダーと適宜組み合わせることにより、各種マシンプ
ロセスにそれぞれ最適なものを形成させ得るものであ
る。
【0038】電荷輸送層の膜厚は、10〜60μmの範
囲が一般的であり、好適には15〜45μmの範囲であ
る。また、電荷輸送材と樹脂バインダーとの重量比率
は、2/8〜8/2、好適には4/6〜6/4の範囲で
ある。さらに、電荷輸送材中の該正孔輸送材に対する電
子輸送材の配合比率は0.01%〜20%である。
【0039】また、感光体の感光層中に酸化防止材とし
て、下記式(V−1)〜(V−45)で示される各種化
合物が必要に応じて適宜添加される。
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】保護層4としては、通常、樹脂層が設けら
れる。保護層に用いられる材料としては、可溶性ポリア
ミド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂
などが挙げられる。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明する。 実施例1 導電性基体としてアルミニウム製の肉厚1mm、長さ3
10mm、外径60mmの円筒基体を洗浄、乾燥したも
のを用いた。アルコール可溶性共重合ポリアミド樹脂
(東レ(株)製;CM8000)10重量部を、メタノ
ール45重量部と塩化メチレン45重量部とを混合した
溶剤に溶解し調製した樹脂皮膜塗布液を用いて、上述の
アルミニウム円筒基体表面上にディップ塗布し、その
後、90℃で30分間乾燥して、樹脂皮膜0.1μmの
中間層を形成した。
【0048】次に、ポリビニルアセタール樹脂(積水化
学工業(株)製;エスレックKS−1)1重量部と電荷
発生物質として前記具体例(IV−7)で示されるビス
アゾ化合物1重量部とを、メチルエチルケトン150重
量部と混合し、ボールミルで48時間分散処理を行っ
た。得られた塗布液を前述の中間層上にディップ塗布
し、その後90℃で30分間乾燥して、樹脂皮膜0.2
μmの電荷発生層を形成した。
【0049】続いて、電荷輸送材として前記具体例(I
−2)で示されるヒドラゾン化合物50重量部、前記具
体例(II−3)で示されるジアミン化合物50重量部、
下式、 で示されるシロキサン含有ポリカーボネート樹脂バイン
ダー(粘度平均分子量:46000)100重量部、お
よび前記具体例(V−2)で示されるヒンダードフェノ
ール系化合物5重量部を、ジクロロメタン700重量部
に溶解し電荷輸送塗布液を調製した。これを前述と同様
の方法で前記電荷発生層上に塗布後、90℃で30分間
乾燥して、膜厚35μmの電荷輸送層を形成して感光体
を作製した。
【0050】実施例2 実施例1において、前記具体例(I−2)で示されるヒ
ドラゾン化合物(以下「ヒドラゾン化合物(I−2)」
と略記する)を同じくヒドラゾン化合物(I−14)に
代えた以外は、実施例1と同様にして感光体を作製し
た。
【0051】実施例3 実施例1において、ヒドラゾン化合物(I−2)を同じ
くヒドラゾン化合物(I−18)に代えた以外は、実施
例1と同様にして感光体を作製した。
【0052】実施例4 実施例1において、ジアミン化合物(II−3)を同じく
ジアミン化合物(II−2)に代えた以外は、実施例1と
同様にして感光体を作製した。
【0053】実施例5 実施例2において、ジアミン化合物(II−3)を同じく
ジアミン化合物(II−2)に代えた以外は、実施例2と
同様にして感光体を作製した。
【0054】実施例6 実施例3において、ジアミン化合物(II−3)を同じく
ジアミン化合物(II−2)に代えた以外は、実施例3と
同様にして感光体を作製した。
【0055】実施例7 実施例1において、ジアミン化合物(II−3)を同じく
ジアミン化合物(II−6)に代えた以外は、実施例1と
同様にして感光体を作製した。
【0056】実施例8 実施例2において、ジアミン化合物(II−3)を同じく
ジアミン化合物(II−6)に代えた以外は、実施例2と
同様にして感光体を作製した。
【0057】実施例9 実施例3において、ジアミン化合物(II−3)をジアミ
ン化合物(II−6)に代えた以外は、実施例3と同様に
して感光体を作製した。
【0058】比較例1 実施例1の電荷輸送材において、ヒドラゾン化合物(I
−2)50重量部とジアミン化合物(II−3)50重量
部とを、前記式(A−2)で示されるヒドラゾン化合物
100重量部単独に代え、かつ実施例1のシロキサン含
有ポリカーボネート樹脂バインダー(A)を、前記式
(B−1)で示されるビスフェノールA型ポリカーボネ
ート(帝人化成(株)製;K−1300)に代えた以外
は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
【0059】比較例2 比較例1の電荷輸送材としてのヒドラゾン化合物(A−
2)を、前記(A−5)に示されるスチルベン化合物に
代えた以外は、比較例1と同様にして感光体を作製し
た。
【0060】比較例3 実施例1のシロキサン含有ポリカーボネート樹脂バイン
ダー(A)を、前記式(B−1)で示されるビスフェノ
ールA型ポリカーボネート(帝人化成(株)製;K−1
300)に代えた以外は、実施例1と同様にして感光体
を作製した。
【0061】比較例4 実施例2のシロキサン含有ポリカーボネート樹脂バイン
ダー(A)を、前記式(B−1)で示されるビスフェノ
ールA型ポリカーボネート(帝人化成(株)製;K−1
300)に代えた以外は、実施例2と同様にして感光体
を作製した。
【0062】比較例5 実施例3のシロキサン含有ポリカーボネート樹脂バイン
ダー(A)を、前記式(B−1)で示されるビスフェノ
ールA型ポリカーボネート(帝人化成(株)製;K−1
300)に代えた以外は、実施例3と同様にして感光体
を作製した。
【0063】比較例6 実施例4のシロキサン含有ポリカーボネート樹脂バイン
ダー(A)を、前記式(B−1)で示されるビスフェノ
ールA型ポリカーボネート(帝人化成(株)製;K−1
300)に代えた以外は、実施例4と同様にして感光体
を作製した。
【0064】比較例7 実施例5のシロキサン含有ポリカーボネート樹脂バイン
ダー(A)を、前記式(B−1)で示されるビスフェノ
ールA型ポリカーボネート(帝人化成(株)製;K−1
300)に代えた以外は、実施例5と同様にして感光体
を作製した。
【0065】比較例8 実施例6のシロキサン含有ポリカーボネート樹脂バイン
ダー(A)を、前記式(B−1)で示されるビスフェノ
ールA型ポリカーボネート(帝人化成(株)製;K−1
300)に代えた以外は、実施例6と同様にして感光体
を作製した。
【0066】比較例9 実施例7のシロキサン含有ポリカーボネート樹脂バイン
ダー(A)を、前記式(B−1)で示されるビスフェノ
ールA型ポリカーボネート(帝人化成(株)製;K−1
300)に代えた以外は、実施例7と同様にして感光体
を作製した。
【0067】感光体の評価 上述の実施例および比較例で作製した感光体の電子写真
特性を下記の方法で評価した。電子写真特性は川口電機
(株)製静電記録紙試験装置「EPA−8100」を用
いて測定した。具体的には、暗所で感光体の表面電位が
−600Vになるように、コロナ放電を行なって、感光
体を負帯電せしめた後、コロナ放電を中止した状態で5
秒間暗所に保持したときの表面電位を測定し、5秒後の
表面電位の保持率を求めた。さらに続いて感光体表面に
照度が2luxの白色光を照射して表面電位が半分にな
るまでの時間(s)を求め、半減衰露光量E1/2 (lu
x・s)を求めた。以上にて上記実施例と比較例で作製
した感光体の電子写真特性を評価した。
【0068】また、連続使用に伴う画像特性を評価する
目的で、ローラー帯電方式の帯電プロセスおよび2成分
現像方式を有するアナログ複写機にて、上述の実施例お
よび比較例に示す各種感光体を搭載し、常温常湿(温度
20℃,相対湿度50%)の雰囲気でA4用紙5万枚の
耐刷試験を行なった。具体的には、耐刷試験中の画像に
おけるフィルミング現象発生の有無、および該現象の発
生が観測し始める印刷枚数を測定した。これらの結果を
下記の表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】実施例1〜9と比較例1〜11の結果から
明らかなように、前記一般式(I)で示されるヒドラゾ
ン化合物と、前記一般式(II)で示されるジアミン化合
物とと、前記式(A)で示されるシロキサン含有ポリカ
ーボネート樹脂バインダーとを組み合わせて用いた感光
体は、高感度で、かつ耐刷試験において、フィルミング
現象が発生しにくいことが実証された。即ち、かかる材
料系の組合せにて、本発明の目的とする、優れた感度特
性と高い耐刷性を兼ね備えた感光体が実現可能となる。
【0071】また、上記の実施例に示す、アゾ化合物を
用いたアナログ複写機感光体の場合のみならず、前記式
(IV−1)〜(IV−6)で示される無金属フタロシ
アニンやチタニルフタロシアニンを用いたプリンタ用、
デジタル複写機用、ファクシミリ用の感光体において
も、本発明におけるヒドラゾン化合物とジアミン化合物
とシロキサン含有ポリカーボネート樹脂バインダーとの
混合系を電荷輸送材として用いることにより、実際のプ
リンタ、デジタル複写機、ファクシミリに搭載した際、
同様な効果が得られた。
【0072】なお、上記の実施例では、スコロトロン方
式ならびに2成分現像方式を有する複写機を代表例とし
て取り上げたが、前述したように、コロトロン方式、帯
電ブラシ方式、帯電ローラー方式の各種帯電プロセス、
および1成分現像方式を具備した各種アナログ複写機、
デジタル複写機、プリンタ、ファクシミリ装置へ適用し
た結果、同様に高感度で優れた耐刷性が示された。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、前記一般式(I)で示
されるヒドラゾン化合物と、前記一般式(II)で示され
るジアミン化合物とともに、前記一般式(III)で示さ
れるシロキサン含有ポリカーボネート樹脂バインダーを
組み合わせて用いたことにより、各種画像形成プロセス
を具備した各種電子写真装置で繰り返し使用するにあた
り、高感度でかつ耐刷性に優れた感光体特性が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る負帯電積層型電子写真感光体の模
式的構造断面である。
【図2】本発明に係る正帯電積層型電子写真感光体の模
式的構造断面である。
【図3】本発明に係る正帯電単層型電子写真感光体の模
式的構造断面である。
【符号の説明】
1 支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 保護層 5 感光層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に設けられた感光層に、下
    記一般式(I)、 (式中、RおよびRは夫々独立して、置換されても
    よいアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリー
    ル基、または複素環基を表す。ただし、R、Rの少
    なくとも一つはアルケニル基である。RおよびR
    夫々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基ま
    たはアルコキシ基を表す。)で示されるヒドラゾン系化
    合物のうちの少なくとも一種と、下記一般式(II)、 (式中、R、R及びRは夫々独立して水素原子、
    ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、または置換
    されてもよいアルキル基もしくはアリール基を表す。)
    で示されるジアミン系化合物のうちの少なくとも一種
    と、下記式(III)、 (式中、Rは環構造または分岐構造を含んでいてもよ
    いC〜C12のアルキル基、置換または無置換のC
    〜C12のアリール基、RはRと同じ基であるかま
    たは水素原子、ハロゲン原子、C〜C12のアルコキ
    シ基、C〜C12のアリールオキン基、n1は0〜2
    00、n2は1〜6、Xは単結合、−O−、−CO−、
    −S−、−SO−、−SO−、−CR1011
    (ただし、R10、R11は各々独立に水素原子、C
    〜C12のアルキル基、トリフルオロメチル基またはC
    〜C12の置換もしくは無置換のアリール基であ
    る)、C〜C12の置換もしくは無置換のシクロアル
    キリデン基、C〜C12の置換もしくは無置換のα,
    ω−アルキレン基、9,9−フルオレニリデン基、1,
    8−メンタンジイル基、2,8−メンタンジイル基、置
    換もしくは無置換のピラジリデン基、C〜C12の置
    換もしくは無置換のアリーレン基、z/(y+z)の比
    が0.0001〜0.1である)で示される構造を成分
    として含む樹脂バインダーとが含有されていることを特
    徴とする電子写真用感光体。
  2. 【請求項2】 前記感光層が、少なくとも電荷発生層と
    電荷輸送層を積層してなる積層型構造を有し、該電荷輸
    送層に前記ヒドラゾン系化合物のうちの少なくとも一種
    と、前記ジアミン系化合物のうちの少なくとも一種と、
    前記樹脂バインダーとが含有されている請求項1記載の
    電子写真用感光体。
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