JP2993810B2 - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JP2993810B2
JP2993810B2 JP4325639A JP32563992A JP2993810B2 JP 2993810 B2 JP2993810 B2 JP 2993810B2 JP 4325639 A JP4325639 A JP 4325639A JP 32563992 A JP32563992 A JP 32563992A JP 2993810 B2 JP2993810 B2 JP 2993810B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原稿搬送装置を有し、
この原稿搬送装置を用いて画像形成する際には、原稿読
取り装置を原稿搬送装置の下方まで移動させ、原稿を搬
送移動させる原稿搬送装置の搬送ローラに向けて原稿読
取り装置の光源から光を出射することにより搬送ローラ
と光源との間を移動する原稿からの反射光を原稿読取り
装置にて検出して読み取り画像形成を行う電子写真装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、デジタル複写機においては、
本発明の説明図である図2に示すように、両面対応自動
原稿送り装置等の原稿搬送装置(以下、ADF (Auto D
ocument Feeder) という)36を備えたものがある。
【0003】この種のADF36を備えたデジタル複写
機にて、ADF36内の原稿を複写する場合は、本発明
の説明図である図7に示すように、ADF36の下方に
設けられた読取り装置43をモータ85により設定位
置、すなわち、ADF36内のプラテンローラ91のほ
ぼ直下に移動して停止させた後、ランプユニット41か
ら光を出射し、プラテンローラ91とガラス板92との
間で原稿93を搬送させて原稿を走査し、その反射光を
読取り装置43により検出するようになっている。
【0004】そして、この検出したデータに基づいて、
図2に示すレーザプリンタ部32で処理することによっ
て、複写画像が得られるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成においては、ADF36の下方に設けられた読
取り装置43をモータ85により設定位置に移動させる
際に、図7に示すように、第2ポジションセンサ88が
読取り装置43を検出した時点から所定パルスカウント
経過した時にモータ85をOFFにしている(モータ8
5の制御が簡単であるため)ので、ADF36の取り付
け位置のばらつきやADF36の読み取り位置と読取り
装置43との相対位置のばらつきによって、読取り装置
43の停止精度が悪くなり(約±1mm程度)、原稿読
み取り時の先端ずれやピントぼけ等の画質の低下が生じ
るという問題点を有している。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、読取り装置の停止精度を
良くすることにより、原稿読み取り時の先端ずれを抑制
し、ピントぼけ等の画質の低下を抑制し得る電子写真装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真装置
は、上記目的を達成するために、原稿搬送装置を有し、
この原稿搬送装置を用いて画像形成する際には、原稿読
取り装置を原稿搬送装置の下方まで移動させ、原稿を搬
送移動させる原稿搬送装置の搬送ローラに向けて原稿読
取り装置の光源から光を出射することにより搬送ローラ
と光源との間を移動する原稿からの反射光を原稿読取り
装置にて検出して読み取り画像形成を行う電子写真装置
において、上記光源から搬送ローラへ光を出射したとき
の反射光量を検出する光量検出手段と、この光量検出手
段の検出値を記憶する記憶手段と、原稿搬送装置を用い
て画像形成する際に、上記原稿読み取り装置を進退移動
させて、各移動位置で光量検出手段にて搬送ローラから
の反射光量の検出を行わせ、上記記憶手段に記憶された
前回の検出値と今回の検出値とを比較する動作を繰り返
して、検出値が最大となる位置に原稿読取り装置を停止
させる制御手段とが設けられていることを特徴としてい
る。
【0008】
【作用】本発明の構成によれば、原稿搬送装置を用いて
画像形成する際には、上記原稿読み取り装置を移動させ
て、例えば設定位置に移動して停止した後、光源から搬
送ローラへ光が出射され、この反射光量が光量検出手段
にて検出され、検出値が記憶手段に記憶される。次い
で、制御手段が原稿読取り装置を少し移動させて停止し
た後、ここで再び、光源から搬送ローラへ光が出射さ
れ、この反射光量が光量検出手段にて検出され、検出値
が記憶手段に記憶される。そして、これら前回の検出値
と今回の検出値とが比較される。
【0009】ここで、搬送ローラは円柱状に形成されて
いるので、光源から搬送ローラへ光を出射してその反射
光量を検出する場合、原稿読取り装置を進退移動させる
ことによって、反射光量を最大にする位置がある。
【0010】したがって、制御手段が、前回の検出値と
今回の検出値との比較する動作を繰り返し、検出値が最
大となるように原稿読取り装置を進退移動して停止させ
ることによって、原稿読取り装置を最終的に最も読取り
効率の良い位置に精度よく停止させることができる。ま
た、このとき原稿搬送装置の取り付け位置がばらついて
いても、又は原稿搬送装置の読み取り位置と原稿読取り
装置との相対位置がばらついていても停止精度は変わら
ない。この結果、原稿読み取り時の先端ずれを抑制し、
ピントぼけ等の画質の低下を抑制することができる。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図8に
基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0012】本実施例に係る電子写真装置としてのデジ
タル複写機は、図2に示すように、スキャナ部31、レ
ーザプリンタ部32、多段給紙ユニット33、及びソー
タ34等からなる複写機本体30を備えている。
【0013】スキャナ部31は、透明ガラスからなる原
稿載置台35と、両面対応自動原稿送り装置等の自動原
稿送り装置(以下、ADF(Auto Document Feeder)と
いう)36と、スキャナユニット40とを備えている。
【0014】ADF36は、セットされた複数枚の原稿
を自動的に1枚ずつ後述するプラテンローラ91とガラ
ス板92との間に送り、オペレータの選択に応じて原稿
の片面又は両面をスキャナユニット40の読取り装置4
3に読み取らせるようになっている。
【0015】上記の読取り装置43は、複数の反射ミラ
ーとレンズ44と光電変換素子(以下、CCDという)
42とから構成されており、原稿からの反射光像を反射
ミラー、レンズ44を介してCCD42に結像させるよ
うになっている。
【0016】すなわち、原稿載置台35に載置された原
稿を走査する場合には、原稿載置台35の下面に沿って
読取り装置43を移動させ、このとき読取り装置43の
上側に設けられた光源としてのランプユニット41から
光を原稿に出射し、原稿からの反射光を読取り装置43
にて受光することによって、原稿画像を読み取るように
なっている。一方、ADF36を用いる場合には、AD
F36の下方の所定位置に読取り装置43を停止させた
状態で原稿を搬送しながらランプユニット41から光を
原稿に出射し、原稿画像を読み取るようになっている。
なお、この場合の読取り装置43の所定位置への停止方
法については後に詳述する。
【0017】このように、原稿画像をスキャナユニット
40の読取り装置43で読み取ることにより得られた画
像データは、後述する画像処理系に送られ各種処理が施
された後、画像処理系のメモリ73に一旦記憶され、出
力指示に応じてメモリ73の画像データが前記レーザプ
リンタ部32に出力される。
【0018】上記のレーザプリンタ部32は、手差し原
稿トレイ45、レーザ書込ユニット46及び画像を形成
するための電子写真プロセス部47を備えている。上記
レーザ書込ユニット46は、上記メモリ73からの画像
データに応じてレーザ光を出射する半導体レーザ、レー
ザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度偏向
されたレーザ光が電子写真プロセス部47の感光体ドラ
ム48上で等角速度偏向されるように補正するf−θレ
ンズ等を有している。
【0019】上記の電子写真プロセス部47は、周知の
態様に従い、感光体ドラム48の周囲に帯電器、現像
器、剥離器、クリーニング器及び除電器と、感光体ドラ
ム48からの画像が転写された用紙に画像を定着させる
定着器49とにより構成されている。また、感光体ドラ
ム48と転写器との間に形成される画像形成位置に所定
のタイミングで用紙を供給するため、この画像形成位置
に近接してレジストローラ63が設けられている。
【0020】上記の定着器49により画像が定着された
用紙の搬送方向下流側には、搬送路50が設けられてお
り、この搬送路50は、前記ソータ34に通じる搬送路
57と、下方の前記多段給紙ユニット33に通じる搬送
路58とに分岐している。搬送路58は多段給紙ユニッ
ト33において分岐しており、分岐後の搬送路として反
転搬送路54aと、両面/合成搬送路54bとが備えら
れている。
【0021】反転搬送路54aは、原稿の両面を複写す
る両面複写モードにおいて、画像が転写・定着された用
紙の表裏を反転するための搬送路である。一方、両面/
合成搬送路54bは、両面複写モードにおいて、上記反
転搬送路54aにより表裏の反転した用紙を感光体ドラ
ム48の画像形成位置まで搬送すると共に、用紙の片面
に異なる原稿の画像や、異なる色のトナーで画像を形成
する合成複写を行う片面合成複写モードにおいて、用紙
を反転させることなく上記の画像形成位置まで搬送する
ための搬送路である。
【0022】多段給紙ユニット33には、第1カセット
51、第2カセット52、第3カセット53、及び選択
により追加可能な大容量カセット55が備えられている
と共に、第1カセット51、第2カセット52及び第3
カセット53からの用紙をレーザプリンタ部32に向か
って搬送する共通搬送路56が設けられている。この共
通搬送路56は、レーザプリンタ部32に向かう途中で
大容量カセット55からの用紙が送られる搬送路59と
合流して搬送路60に通じている。
【0023】搬送路60は、両面/合成搬送路54b及
び手差し原稿トレイ45からの搬送路61としてレーザ
プリンタ部32内の合流点62で合流し、前記レジスト
ローラ63を介して上記の画像形成位置に通じるように
なっており、このために、これら3つの搬送路60・6
1・54bの合流点62はレジストローラ63に近接し
て設けられている。したがって、このような多段給紙ユ
ニット33では、各段のカセット51・52・53・5
5に収容された用紙が上から1枚ずつ取り出され、各搬
送路を通ってレーザプリンタ部32に搬送されるように
なっている。
【0024】上記の構成において、スキャン部31によ
り読み込まれた画像データが上述のメモリ73に記憶さ
れ、そのメモリ73から読み出された画像データは、レ
ーザ書込ユニット46によって上記画像データに応じた
レーザ光線が感光体ドラム48の表面上に走査されるこ
とにより、感光体ドラム48の表面上に静電潜像として
形成される。その後、その静電潜像をトナーにより可視
画像化したトナー像が多段給紙ユニット33から搬送さ
れた用紙上に静電転写される。
【0025】また、画像が転写された用紙は、定着器4
9から搬送路50及び搬送路57を介してソータ34に
送られて外部に排紙され、若しくは、搬送路50及び搬
送路58を介して反転搬送路54aや両面/合成搬送路
54bに搬送されて、両面複写や合成複写される。
【0026】次に、このようなデジタル複写機に備えら
れている画像処理系の構成及び機能について説明する。
【0027】画像処理系は、図3に示すように、画像デ
ータ入力部70、画像処理部71、画像データ出力部7
2、RAM(Randam Access Memory)等からなるメモリ7
3、及びCPU(Central Processing Unit) 74を備え
ている。
【0028】画像データ入力部70は、CCD部70
a、ヒストグラム処理部70b、及び誤差拡散処理部7
0cを備えており、CCD42から読み込まれた原稿の
画像データを2値化変換して、2値のデジタル量として
ヒストグラムをとりながら、誤差拡散法により画像デー
タを処理して、メモリ73に一旦記憶するようになって
いる。
【0029】この画像データ入力部70における画像デ
ータの処理についてさらに詳細に説明すると、まず、C
CD部70aでは、CCD42からの画像データの各画
素濃度に応じたアナログ電気信号がA/D変換された
後、MTF補正、白黒補正又はガンマ補正が行われ、2
56階調(8ビット)のデジタル信号としてヒストグラ
ム処理部70bに出力される。次に、ヒストグラム処理
部70bでは、CCD部70aから出力されたデジタル
信号が256階調の画素濃度別に加算され、濃度情報
(ヒストグラムデータ)が得られると共に、得られた濃
度情報は必要に応じてCPU74に送られると共に、画
素データとして誤差拡散処理部70cに送られる。さら
に、誤差拡散処理部70cでは、擬似中間調処理の一種
である誤差拡散処理法、すなわち2値化の誤差を隣接画
素の2値化判定に反映させる方法により、CCD部70
aから出力された8ビット/画素のデジタル信号が1ビ
ット(2値)に変換され、原稿における局所領域濃度を
忠実に再現するための再配分演算が行われる。
【0030】上記の画像処理部71は、多値化処理部7
1a・71b、合成処理部71c、濃度変換処理部71
d、変倍処理部71e、画像プロセス部71f、誤差拡
散処理部71g、及び圧縮処理部71hを有している。
すなわち、画像処理部71は、入力された画像データを
オペレータが希望する画像データに変換する処理部であ
り、最終的に変換された出力画像データとしてメモリ7
3に記憶されるまで、この処理部で処理するようになっ
ている。ただし、画像処理部71に含まれている上述の
各処理部は必要に応じて機能するものであり、機能しな
い場合もある。
【0031】画像処理部71における各処理部の機能に
ついてさらに詳細に説明すると、まず、多値化処理部7
1a・71bでは、前記の誤差拡散処理部70cで2値
化されたデータが再度256階調に変換される。合成処
理部71cでは、画素毎の論理演算、すなわち論理和、
論理積、又は排他的論理和の演算が選択的に行われる。
これらの演算の対象となるデータは、メモリ73に記憶
されている画素データ及び予め設定された語句やシンボ
ルを記憶するパターンジェネレータ(P.G.)からの
ビットデータである。次に、濃度変換処理部71dで
は、256階調のデジタル信号に対して、所定の階調変
換テーブルに基づいて入力濃度に対する出力濃度の関係
が任意に設定される。また、変倍処理部71eでは、指
示された変倍率に応じて、入力される既知データにより
補間処理を行うことによって、変倍後の対象画素に対す
る画素データ(濃度値)が求められ、副走査が変倍され
た後に主走査が変倍処理される。
【0032】画像プロセス部71fでは、入力された画
素データに対して様々な画像処理が行われ、また、特徴
抽出等データ列に対する情報収集が行われる。誤差拡散
処理部71gでは、前記画像データ入力部70の誤差拡
散処理部70cと同様の処理が行われる。圧縮処理部7
1hでは、ランレングスという符号化により2値データ
が圧縮される。また、画像データの圧縮に関しては、最
終的な出力画像データが完成した時点で最後の処理ルー
プにおいて圧縮が機能する。
【0033】上記の画像データ出力部72は、復元部7
2a、多値化処理部72b、誤差拡散処理部72c、及
びレーザ出力部72dを備えており、圧縮状態でメモリ
73に記憶されている画像データを復元し、元の256
階調に再度変換し、2値データよりも滑らかな中間調表
現となる4値データの誤差拡散を行い、レーザ出力部7
2dへデータを転送するようになっている。
【0034】すなわち、復元部72aでは、前記の圧縮
処理部71hによって圧縮された画像データが復元され
る。多値化処理部72bでは、前記の画像処理部71の
多値化処理部71a・71bと同様の処理が行われる。
誤差拡散処理部72cでは、前記の画像データ入力部7
0の誤差拡散処理部70cと同様の処理が行われる。
【0035】レーザ出力部72dでは、図示しないシー
ケンスコントローラからの制御信号に基づき、デジタル
画素データがレーザのON/OFF信号に変換され、レ
ーザがON/OFF状態となる。なお、画像データ入力
部70及び画像データ出力部72において扱われるデー
タは、メモリ73の容量削減のため、基本的には2値デ
ータの形でメモリ73に記憶されているが、画像データ
の劣化を考慮して4値データの形で処理することも可能
である。
【0036】一方、上記のCPU74には、光量計算部
75及びモータ制御部76が接続されている。光量計算
部75では、ADF36の内部にある白色のプラテンロ
ーラ91にランプユニット41から光を出射した際に、
その反射光を読取り装置43におけるCCD42にて受
光し、例えば、その受光光量を面積として計算するよう
になっており、光量検出手段としての機能を果たしてい
る。
【0037】また、モータ制御部76では、上記光量計
算部75における受光光量の計算結果を記憶する記憶手
段としてのメモリ73に記憶された前回の検出値と、読
取り装置43を少し移動させて同様にして記憶された今
回の検出値とを比較する動作を繰り返し、検出値が最大
となるようにモータ85を正転又は逆転させて読取り装
置43を移動して停止させる制御手段としての機能を有
している。
【0038】次に、スキャン部31について詳しく説明
する。
【0039】図4に示すように、スキャン部31におけ
るスキャナユニット40には、読取り装置43を矢印S
方向にスキャンさせるために、読取り装置43を案内す
るガイドシャフト81が読取り装置43のスキャン方向
の側部に近設され、また、読取り装置43を移動させる
ための駆動ワイヤ82が、駆動プーリ83及びアイドル
プーリ84間に巻き掛けられ、さらに、上記駆動プーリ
83を駆動するモータ85が設けられている。
【0040】なお、上記のアイドルプーリ84の近傍に
は位置決め部材86・86がデジタル複写機の前面側
(同図において紙面の表面側)と背面側(同図において
紙面の裏面側)との両側に設けられており、デジタル複
写機の据え置き時に、読取り装置43のスキャン方向の
捻じれを補正して、読取り装置43がスキャン方向に精
度良く平行に移動し得るようになっている。
【0041】また、読取り装置43は、通常はスキャン
部31におけるADF36側の端部のホームポジション
(HP)に位置している。この読取り装置43のホーム
ポジション(HP)から原稿載置台35に向かう方向に
は順に第2ポジションセンサ(SHPS2)88と、第
1ポジションセンサ(SHPS1)89とが設けられて
おり、図5に示すように、読取り装置43が、ホームポ
ジション(HP)をスタートして第2ポジションセンサ
(SHPS2)88及び第1ポジションセンサ(SHP
S1)89を通過した後、さらに移動し、アイドルプー
リ84近傍で折り返して、再びホームポジション(H
P)に戻ってくるように動作するようになっている。
【0042】上記のポジションセンサ88・89は、光
電式のセンサからなっており、読取り装置43の上側に
設けられたセンサ遮光板90に遮光されることにより、
読取り装置43の通過を検出するようになっている。
【0043】したがって、読取り装置43は、図6に示
すように、原稿載置台35に載置された原稿87を走査
する場合には、前述したように、原稿載置台35の下面
に沿って読取り装置43がスキャンしながら原稿画像を
読み取るようになっている。
【0044】一方、ADF36を用いる場合には、図7
に示すように、ADF36の下方における所定の原稿読
み取り位置にモータ85にて読取り装置43を後述する
方法で移動させ、読取り装置43を停止させた状態で、
ADF36内で搬送ローラとしてのプラテンローラ91
とガラス板92との間で原稿93を搬送しながら原稿画
像を読取り装置43により読み取るようになっている。
【0045】ここで、本実施例のデジタル複写機におい
て、ADF36を用いる場合の読取り装置43の位置調
整について詳細に説明する。
【0046】ADF36を用いる場合に読取り装置43
を所定の位置に停止させるには、図8に示すように、読
取り装置43がホームポジション(HP)に位置する状
態にて、モータ85をONして正転させる。次いで、第
1ポジションセンサ(SHPS1)89が検知の状態か
ら非検知の状態になった時から、エンコーダパルスが例
えば1511PLSになるまで、読取り装置43をスキ
ャンさせる。次いで、エンコーダパルスが1511PL
Sになった時点で、モータの回転方向を逆転させる。こ
れによって、読取り装置43がリターン動作を開始す
る。
【0047】次いで、第1ポジションセンサ(SHPS
1)89が非検知の状態から検知の状態になった時点
で、一旦、モータ85を、例えば24PLS逆転させ、
これによって、読取り装置43にブレーキをかける(プ
ラッキングブレーキ)。そして、このとき、例えば10
0μS経過した時点で、モータスピードを通常速度(例
えば、1072.126rpm)から、約1/4通常速
度(256.032rpm)にし、さらにモータクロッ
ク信号も通常速度モードの周波数(例えば、803.9
4Hz)から、1/4通常速度モードの周波数(20
0.985Hz)に切り替える。
【0048】次いで、24PLS経過後に再びモータ8
5を正転させることによって、やがて、読取り装置43
の上部の遮光板90が第2ポジションセンサ(SHPS
2)88の位置となって、第2ポジションセンサ(SH
PS2)88が非検知状態から検知状態となる。そし
て、この時点から例えば、10PLSだけモータ85を
ONした後、一旦モータ85をOFFにする。
【0049】従来のデジタル複写機における、ADF3
6を用いる場合の読取り装置43の位置調整は、これで
完了していたが、本実施例においては、さらに、次の調
整を行っている。
【0050】すなわち、図1に示すように、モータ85
が再度正転され(S1)、次いで、ランプユニット41
のコピーランプが点灯される(S2)。そして、所定パ
ルス分で一旦モータ85を停止させ、読取り装置43に
おけるCCD42の受光光量を検出する(S3)。次い
で、数パルス分モータ85を正転させた後、再度CCD
42の受光光量を検出する(S4)。その後、このCC
D42の受光光量に増加があったか否かが判定される
(S5)。受光光量に増加があった場合には、CCD4
2の受光光量が最大となるまで、例えば1ルス分ずつ
モータ85を正転させる(S6)。そして、CCD42
の受光光量が最大となった時点でモータ85を停止させ
る(S8)。
【0051】一方、S5で、受光光量に減少があった場
合には、CCD42の受光光量が最大となるまで、例え
ば1ルス分ずつモータ85を逆転させる(S7)。そ
して、S8に移行してCCD42の受光光量が最大とな
った時点でモータ85を停止させる。
【0052】すなわち、本実施例のデジタル複写機は、
まず、読取り装置43がモータ85により設定位置に移
動して停止した後、ランプユニット41から白色のプラ
テンローラ91へ光が出射され、この反射光量が光量計
算部75にて検出値として計算され、この検出値がメモ
リ73に記憶される。次いで、モータ制御部76がモー
タ85を正転又は逆転させて読取り装置43を少し移動
させて停止した後、ここで再び、ランプユニット41か
らプラテンローラ91へ光が出射され、この反射光量が
光量計算部75にて検出値として計算され、この検出値
がメモリ73に記憶される。そして、これら前回の検出
値と今回の検出値とが比較される。
【0053】ここで、プラテンローラ91は円柱状に形
成されているので、ランプユニット41からプラテンロ
ーラ91へ光を出射してその反射光量を検出する場合、
読取り装置43を移動させることによって、反射光量を
最大にする位置がある。逆にこの反射光量を最大にする
位置からの距離が大きくなる程、反射光量が小さくなっ
て行く。
【0054】したがって、モータ制御部76が、前回の
検出値と今回の検出値との比較する動作を繰り返し、検
出値が最大となるようにモータ85を正転又は逆転させ
て読取り装置43を進退移動して停止させることによっ
て、読取り装置43を最終的に最も読取り効率の良い位
置に精度よく停止させることができる。
【0055】すなわち、読取り装置43の移動量をモー
タ85の1パルス分とすることによって、読取り装置4
3の停止精度をモータ85に内蔵されている回転むら安
定化のために設けられたエンコーダパルスの精度(1パ
ルス約±0.3mm;但し、その間隔については任意に
小さくすることが可能である)にすることが可能とな
る。また、ADF36の取り付け位置がばらついていて
も、又はADF36の読み取り位置と読取り装置43と
の相対位置がばらついていても、停止精度は変化するこ
とがないので、読取り装置43を精度良く停止させるこ
とができる。この結果、原稿読み取り時の先端ずれを抑
制し、ピントぼけ等の画質の低下を抑制することができ
る。
【0056】
【発明の効果】本発明の電子写真装置は、以上のよう
に、光源から搬送ローラへ光を出射したときの反射光量
を検出する光量検出手段と、この光量検出手段の検出値
を記憶する記憶手段と、原稿搬送装置を用いて画像形成
する際に、上記原稿読み取り装置を進退移動させて、各
移動位置で光量検出手段にて搬送ローラからの反射光量
の検出を行わせ、上記記憶手段に記憶された前回の検出
値と今回の検出値とを比較する動作を繰り返して、検出
値が最大となる位置に原稿読取り装置を停止させる制御
手段とが設けられている構成である。
【0057】これにより、搬送ローラは円柱状に形成さ
れているので、光源から搬送ローラへ光を出射してその
反射光量を検出する場合、原稿読取り装置を少しずつ
退移動させることによって、反射光量を最大にする位置
がある。
【0058】したがって、制御手段が、前回の検出値と
今回の検出値との比較する動作を繰り返し、検出値が最
大となるように原稿読取り装置を進退移動して停止させ
ることによって、原稿読取り装置を最終的に最も読取り
効率の良い位置に精度よく停止させることができる。こ
の結果、原稿読み取り時の先端ずれを抑制し、ピントぼ
け等の画質の低下を抑制することができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のデジタル複写機における読
取り装置の移動制御を示すフローチャートである。
【図2】上記デジタル複写機を示す全体構成図である。
【図3】上記デジタル複写機の画像処理系の構成を示す
ブロック図である。
【図4】上記デジタル複写機のスキャン部を示す構成図
である。
【図5】上記デジタル複写機のスキャン部における読取
り装置の移動経路を示す説明図である。
【図6】上記デジタル複写機のスキャン部において読取
り装置が原稿載置台の原稿を走査する状態を示す説明図
である。
【図7】上記デジタル複写機のスキャン部において読取
り装置がADFの原稿を走査する状態を示す説明図であ
る。
【図8】上記デジタル複写機における読取り装置が設定
位置に停止するまでの移動動作を示すタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
31 スキャナ部 36 ADF(原稿搬送装置) 41 ランプユニット(光源) 42 CCD 75 光量計算部(光量検出手段) 76 モータ制御部(制御手段) 85 モータ 88 第2ポジションセンサ〔SHPS2〕 89 第1ポジションセンサ〔SHPS1〕 90 センサ遮光板 91 プラテンローラ(搬送ローラ) 93 原稿

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿搬送装置を有し、この原稿搬送装置を
    用いて画像形成する際には、原稿読取り装置を原稿搬送
    装置の下方まで移動させ、原稿を搬送移動させる原稿搬
    送装置の搬送ローラに向けて原稿読取り装置の光源から
    光を出射することにより搬送ローラと光源との間を移動
    する原稿からの反射光を原稿読取り装置にて検出して読
    み取り画像形成を行う電子写真装置において、 上記光源から搬送ローラへ光を出射したときの反射光量
    を検出する光量検出手段と、 この光量検出手段の検出値を記憶する記憶手段と、原稿搬送装置を用いて画像形成する際に、上記原稿読み
    取り装置を進退移動させて、各移動位置で光量検出手段
    にて搬送ローラからの反射光量の検出を行わせ、上記記
    憶手段に記憶された前回の検出値と今回の検出値とを比
    較する動作を繰り返して、検出値が最大となる位置に原
    稿読取り装置を 停止させる制御手段とが設けられている
    ことを特徴とする電子写真装置。
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