JP2983510B2 - プラスチックの射出成形用金型 - Google Patents

プラスチックの射出成形用金型

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JP2983510B2 JP10037730A JP3773098A JP2983510B2 JP 2983510 B2 JP2983510 B2 JP 2983510B2 JP 10037730 A JP10037730 A JP 10037730A JP 3773098 A JP3773098 A JP 3773098A JP 2983510 B2 JP2983510 B2 JP 2983510B2
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    • B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/40—Removing or ejecting moulded articles
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチックの射出
成形用金型に係り、特に射出成形品の区切り壁の両側に
アンダカット (undercut) を成形しうるプラスチックの
射出成形用金型に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、射出成形はプラスチックを成形
する一つの方法であって、一定形状で形成された金型の
キャビティの内部に溶融されたプラスチックを射出して
充填し、これを冷却して固化することによりキャビティ
の形状と同形状の成形品を製造する方法である。
【０００３】一般に、かかる金型は、固定板と、この固
定板について密着及び分離しつつ固定板と共にキャビテ
ィを形成する可動板とで構成され、また、成形品にアン
ダカット、すなわち可動板の固定板に対する前後進運動
のみによって成形品が排出できない部分がある場合は、
成形品を金型から排出させるための成形ピンまたはスト
リッパなどのような部材がさらに含まれる。
【０００４】前述したようなプラスチックの射出成形用
金型の一例として、冷蔵庫の冷凍室に設けられ、氷箱が
装着される氷箱装着用棚を形成するための金型が図１に
示されている。
【０００５】同図に示した通り、金型は固定板１０、可
動板２０、イジェクト板３０、及び成形ピン４０などで
構成されている。可動板２０は固定板１０について密着
及び分離できるよう前進及び後進自在に設けられてお
り、前方板２４と後方板２６とから構成されている。こ
の前方板２４と後方板２６は連結ロッド２８により一定
間隔で離れた状態を保っている。固定板１０と可動板２
０は、向かい合う側に成形品５０が成形される空間であ
るキャビティを形成するコア１２，２２を有する。
【０００６】一方、可動板２０の前方板２４と後方板２
６との間には、イジェクト板３０が前方板２４と後方板
２６とを連結する連結ロッド２８に沿って前進及び後進
自在に設けられている。
【０００７】また、可動コア２２の間で成形品５０にア
ンダカットを形成するための凹凸部４２を有する多数の
成形ピン４０が可動コア２２を斜めに貫通してその先端
がイジェクト板３０に結合されている。この成形ピン４
０はイジェクト板３０に沿って所定範囲内で摺動自在に
結合されている。
【０００８】図１に示したように、金型が閉じた状態で
注入口（図示せず）を通して溶融されたプラスチックが
固定コア１２と可動コア２２との間のキャビティに注入
され、このキャビティの形状に応じて氷箱装着用棚５０
が成形される。
【０００９】氷箱装着用棚５０の成形が完了されれば、
成形された氷箱装着用棚５０は可動コア２２を含めた可
動板２０とイジェクト板３０及び成形ピン４０と共に固
定板１０から退いて図２に示した通り金型が開く。
【００１０】それから、イジェクト板３０が再び固定板
１０側に前進することにより、イジェクト板３０に設け
られた成形ピン４０は固定板１０に向かって前進しつつ
成形品、すなわち氷箱装着用棚５０を可動コア２２から
取り外す。
【００１１】この際、成形ピン４０が可動コア２２を含
めた可動板２０について斜めに貫通されているので、成
形ピン４０は前進しつつ横に摺動する。これにより、成
形ピン４０の凹凸部４２が成形品５０のアンダカットか
ら取り外され、成形品５０の排出が可能になる。このよ
うに、成形ピン４０の凹凸部４２が成形品５０から取り
外された状態が図３に示されている。
【００１２】しかし、前述した従来のプラスチックの射
出成形用金型は、その成形品に形成される区切り壁のよ
うな部分の両側にアンダカットを成形できない問題点が
あった。すなわち、イジェクト板に沿って逆方向に摺動
する二本の成形ピン間の干渉を避けるために、成形ピン
の凹凸部間には最小限の間隔を保たなければならない。
【００１３】すなわち、図１ないし図３に示した通り、
氷箱装着用棚のガイドレール５２を二つの氷箱が共有で
きるよう一本のガイドレールの両側にアンダカットを形
成できない問題点があった。従って、両側にアンダカッ
トを有する区切り壁を形成するため、最小限の間隔を有
する二つの区切り壁を形成すべきなので、材料の無駄使
い及びこれによる生産コストアップと共に製品の設計に
も制約される問題点があった。
【００１４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述した問題
点を解決するために案出されたもので、その目的は一つ
の区切り壁の両側にアンダカットを形成できるようにな
ったプラスチックの射出成形用金型を提供することであ
る。
【００１５】
【課題を解決するための手段】前述した本発明の目的
は、溶融されたプラスチックが射出され成形されるキャ
ビティの一側を形成する固定板と、前記固定板と共にキ
ャビティを形成し、前記固定板から分離されるよう移動
自在に設けられる可動板と、前記キャビティで形成され
る成形品にアンダカットを成形するための凹凸部を有
し、前記可動板に斜めに貫通される多数の成形ピンと、
前記可動板に対し前進することにより、その先端が摺動
自在に結合された前記成形ピンを前進させると共に、前
記成形ピンを前記成形品のアンダカットから分離される
方向に摺動させるイジェクト板と、を含み、前記多数の
成形ピンのうち前記成形品の区切り壁及びその両側のア
ンダカットを成形するための二本の成形ピンは、それぞ
れの凹凸部が当接できるようイジェクト板について互い
違いに結合されることを特徴とするプラスチックの射出
成形用金型を提供することにより達成される。
【００１６】ここで、二本の成形ピンは手を組んだよう
に互い違いになることが望ましい。このように構成され
た本発明は、前記イジェクト板について食い違って結合
された二本の成形ピンの凹凸部が当接することにより、
キャビティ内で成形される成形品にその両側にアンダカ
ットを有する区切り壁を成形しうる。
【００１７】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基づき本発
明によるプラスチックの射出用金型の望ましい実施の形
態を詳細に説明する。図４ないし図６には本発明による
プラスチックの射出用金型が示されている。同図によれ
ば、本発明による金型は、キャビティを形成する固定板
１１０と可動板１２０、アンダカットを成形するための
成形ピン１４０、及び成形品１５０から成形ピン１４０
を取り外すためのイジェクト板１３０で構成される。
【００１８】固定板１１０と可動板１２０は向かい合う
側に成形品１５０が成形される空間であるキャビティを
形成するコア１１２，１２２を有する。そして、可動板
１２０は、固定板１１０について密着及び分離可能に前
進及び後進自在に設けられ、前方板１２４と後方板１２
６とから構成される。この前方板１２４と後方板１２６
は連結ロッド１２８により一定間隔を保つ。
【００１９】一方、可動板１２０の前方板１２４と後方
板１２６との間には、イジェクト板１３０が前方板１２
４と後方板１２６を連結する連結ロッド１２８に沿って
前進及び後進自在に設けられる。
【００２０】また、可動コア１２２の間で成形品１５０
にアンダカットを形成するための凹凸部１４２を有する
多数の成形ピン１４０，１４０ａ，１４０ｂが、可動コ
ア１２２を斜めに貫通してその先端がイジェクト板１３
０に結合される。この成形ピン１４０，１４０ａ，１４
０ｂはイジェクト板１３０に沿って所定範囲内で摺動で
きるよう結合される。
【００２１】ここで、金型の中央に位置した二本の成形
ピン１４０ａ，１４０ｂ、すなわち氷箱装着用棚１５０
の中央部に位置したガイドレール１５２を形成する二本
の成形ピン１４０ａ，１４０ｂはイジェクト板１３０に
ついて互い違いに結合される。
【００２２】すなわち、図７にさらに詳細に図示した通
り、金型の中央に位置した二本の成形ピン１４０ａ，１
４０ｂはアンダカットを形成する凹凸部１４２ａ，１４
２ｂが当接できるよう手を組んだような構造で互い違い
に形成される。
【００２３】前述したように構成され、図４のように注
入口（図示せず）を通して溶融されたプラスチックが固
定コア１１２と可動コア１２２との間に形成されたキャ
ビティの内部に注入されてから冷却されることにより成
形品、本実施の形態では氷箱装着用棚１５０が成形され
る。成形品１５０の成形後、可動板１２０とイジェクト
板１３０が成形品１５０と共に固定板１１０から退くこ
とにより金型は図５のように開く。
【００２４】それから、イジェクト板１３０が可動板１
２０について前進しつつ成形ピン１４０，１４０ａ，１
４０ｂを成形品１５０と共に可動コア１２２の前方に押
すことになる。この過程で、成形ピン１４０，１４０
ａ，１４０ｂは横に摺動し、成形品１５０のアンダカッ
トから分離される。これにより、成形品１５０は金型か
ら排出される。
【００２５】このような本発明によれば、金型の中央に
設けられる二本の成形ピン１４０ａ，１４０ｂがイジェ
クト板１３０について互い違いに結合されるので、キャ
ビティの内部に位置されアンダカットを形成するための
凹凸部１４２ａ，１４２ｂが当接できる。よって、二本
の成形ピン１４０ａ，１４０ｂの凹凸部１４２ａ，１４
２ｂが当接することにより成形品１５０にガイドレール
１５２のような区切り壁を形成することは勿論、この区
切り壁の両側にアンダカットを成形できる。
【００２６】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、従来の
ように所定間隔に二つの区切り壁を形成し、それぞれの
一側にアンダカットを成形することに比べて、材料の無
駄使いを減らし、よって生産コストダウンに寄与する。
また、製品設計による制約が大幅に縮まる。以上では本
発明の特定の望ましい実施の形態について図示し説明し
たが、本発明は前述した実施の形態に限定されず、特許
請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく
当該発明の属する分野において通常の知識を持つ者なら
誰でも多様な変更実施が可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【図１】 従来のプラスチックの射出用金型の一例を示
した断面図である。
【図２】 図１に示した金型が開いた状態を示した断面
図である。
【図３】 図１に示した金型の成形ピンが成形品のアン
ダカットから分離された状態を示した断面図である。
【図４】 本発明によるプラスチックの射出用金型を示
した断面図である。
【図５】 本発明による金型が開いた状態を示した断面
図である。
【図６】 本発明による金型の成形ピンが成形品のアン
ダカットから分離された状態を示した断面図である。
【図７】 本発明による金型の中央に位置した二本の成
形ピンを示した図である。
【符号の説明】
１１０ 固定板 １１２ 固定コア １２０ 可動板 １２２ 可動コア １２８ 連結ロッド １３０ イジェクト板 １４０ 成形ピン １４０ａ 成形ピン １４０ｂ 成形ピン １４２ａ 凹凸部 １４２ｂ 凹凸部 １５０ 成形品 １５２ ガイドレール
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−94007（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−94907（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−25521（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−178929（ＪＰ，Ｕ) 実公 平４−18837（ＪＰ，Ｙ２) 実公 昭60−36419（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B29C 45/26 - 45/44 B29C 33/00 - 33/76

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 溶融されたプラスチックが射出され成形
    されるキャビティの一側を形成する固定板と、 前記固定板と共にキャビティを形成し、前記固定板から
    分離されるよう移動自在に設けられる可動板と、 前記キャビティで形成される成形品にアンダカットを成
    形するための凹凸部を一端に有するとともに、該凹凸部
    から所定方向に延在した複数本の支持脚を有し、これら
    支持脚が前記可動板に斜めに貫通される多数の成形ピン
    と、 前記可動板に対し前進可能とされたイジェクト板と、を
    含み、 前記成形ピンの前記支持脚の端部が前記イジェクト板に
    摺動自在に結合されており、 前記イジェクト板を前進させることにより、前記成形ピ
    ンが前進するとともに該成形ピンの前記一端が前記成形
    品のアンダカットから分離される方向に移動し、 前記多数の成形ピンのうち前記成形品の区切り壁及びそ
    の両側のアンダカットをそれぞれ成形する二つの成形ピ
    ンの前記支持脚どうしは、互いの凹凸部が当接できるよ
    う交差することを特徴とするプラスチックの射出成形用
    金型。
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