JP2975625B2 - 水素吸蔵合金電極及びその製造方法 - Google Patents

水素吸蔵合金電極及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、水素を可逆的に吸蔵、放出することのでき
る、アルカリ蓄電池に用いられる水素吸蔵合金電極及び
その製造方法に関する。
(ロ) 従来の技術 従来から良く用いられている蓄電池としては、ニッケ
ル−カドミウム蓄電池のごときアルカリ蓄電池、あるい
は鉛蓄電池などがあるが、近年、これらの電池より軽量
且つ高容量で高エネルギー密度となる可能性のある、水
素吸蔵合金を用いてなる水素吸蔵合金電極を負極に備え
た金属−水素アルカリ蓄電池が注目されている。
この種電池の負極に用いられる水素吸蔵合金として
は、例えば特公昭59−49671号公報に開示されているよ
うに、LiNi5やその改良である三元素系のLaNi4Co、LaNi
4Cu及びLaNi4.8Fe0.2などの合金が知られている。これ
らの合金粉末を導電材粉末とともに焼結してなる多孔体
を水素吸蔵合金電極としたり(特公昭59−49669号公
報)、あるいはこれら水素吸蔵合金粉末と導電材粉末と
の混合物を耐電解液性の粒子状結着剤によって電極支持
体に固着させて水素吸蔵合金電極とする方法(特公昭57
−30273号公報)などが採られている。
また、当極としては、ニッケル−カドミウム蓄電池な
どに用いられる焼結式ニッケル極が用いられている。
ところで、この水素吸蔵合金電極を用いた電池は、サ
イクル初期からの電池容量が十分に出にくく、充放電サ
イクルを数回繰り返してこの種電池を化成することが必
要である。
この理由を考察すると、電極製造時、電池組立時等に
負極に使用せる水素吸蔵合金中の希土類成分が酸素によ
って酸化され、電池完成時点において水素吸蔵合金電極
が十分に電気化学的に活性な状態になっていないからで
あると推察される。即ち、充電時には、水素吸蔵合金電
極に水素が十分に吸蔵されず、電池内において水素分圧
が増大したり、一方、放電時には、水素吸蔵合金電極に
一部吸蔵された水素が可逆的に放出され難く、電池の放
電容量が少なくなるという状態が観察される。これは、
水素吸蔵合金表面に酸化膜が生成されていると、水素の
吸蔵、放出のバリヤーとなり、電気化学的触媒能も低下
することに起因すると考えられる。
このような水素吸蔵合金の酸化は、保存工程、粉砕工
程、ペースト作製工程でなされることが知られている。
そして、このような酸化を防止すべく、それぞれ以下に
示すような提案がなされている。
保存工程における酸化防止方法及びその問題点 例えば、水素吸蔵合金の保存を不活性ガス雰囲気中で
行うことが考えられる。しかし、この方法では水素吸蔵
合金表面が極めて活性度の高い状態で保持されているの
で、水素吸蔵合金電極製造時のペースト混練時等に急激
に酸化されてしまい、合金が劣化するという問題が生じ
る。
また、特開昭61−285658号公報には、水素吸蔵合金を
アルカリ溶液に浸漬し、酸化され易い成分等を除去する
ことが提案されている。この方法は、水素吸蔵合金を活
性化させるという点において非常に有効であるが、アル
カリ溶液に水素吸蔵合金を浸漬しているので、合金が腐
食され易く、前記浸漬後における合金の保存方法もまた
新たな問題となり、前記合金を取り出した後直ちに水素
吸蔵合金のペースト作製工程に移れないという問題があ
る。
粉砕工程における酸化防止方法及びその問題点 水素吸蔵合金を溶融、粉砕して水素吸蔵合金電極とす
る方法は、特開昭60−250558号公報に詳述されている。
これは水素吸蔵合金に用いられる原料としての金属を一
定の組成比に秤量、混合し、アーク溶解炉に入れて減圧
のアルゴン雰囲気中下でアーク放電し、加熱溶解させて
得た水素吸蔵合金のインゴットを粗粉砕後、ボールミル
で微粉末にするものである。このようにして得た水素吸
蔵合金微粉末を結着剤を用いて導電芯体に塗着、充填す
るものは公知である。
この種水素吸蔵合金電極は、充放電サイクルを繰り返
すことにより水素吸蔵合金が微粉化したり、電極の変形
や、水素吸蔵合金が電極から脱落する事によりサイクル
寿命となってしまう。
そこで水素吸蔵合金を負極に用いる場合には、電極支
持体に充填する前にあらかじめ前記合金を微粉化させて
おき、電池の充放電サイクルが進行してもそれ以上微粉
化が進行しないようにする方法が検討されている。
この水素吸蔵合金の微粉化、即ち粉砕方法としては、
合金に水素を強制的に吸蔵、放出させて微粉化する水素
化粉砕方法と、ボールミル等を用い機械的に粉砕する機
械粉砕方法とがある。前記せる水素化粉砕方法は、一度
に多くの合金を粉砕することができないので、量産上好
ましいとは言えない。一方、機械粉砕方法は、粉砕した
水素吸蔵合金が活性であるので酸素と反応し易い。その
ため粉砕を不活性雰囲気下、有機溶剤中あるいは水溶液
中で行い、合金表面の酸化を抑制することが提案されて
いる(例えば特開昭63−141258号公報参照)。しかしな
がら、不活性雰囲気下での粉砕は、装置が大型化し、種
々の制約を受けるので電極製造工程上好ましいとは言え
ない。また有機溶剤中における粉砕は、有機溶剤の取り
扱いに難点があり、危険性があるので、水溶液を用いる
方が好ましいと言える。
ところが、水溶液中で水素好蔵合金を粉砕すると、粉
砕により表出した合金表面が水溶液中における溶存酸素
により酸化される。これに伴い水溶液がアルカリ性とな
るので、合金が水溶液中に溶出し、合金の特性を低下さ
せるという新たな問題が生じてきた。
ペースト作製工程における酸化防止方法 上記の如く、ペースト作製工程において水素吸蔵合金
が酸化させるのは、水素吸蔵合金粉末を結着剤等と共に
混練しペーストを得、導電芯体に圧着等を行う時の、前
記ペースト中に存在させる溶存酸素の影響であると推定
される。そして、この溶存酸素を、ペーストを作製する
ための分散媒たとえば水から除去するのは、極めて難し
い。たとえば、前記分散媒に不活性ガスを導入してパブ
リングを行うことが考えられるが、製造工程を煩雑にす
るという新たな問題を生じる。また、ペースト混練中に
例えば大気中の酸素がとり込まれた場合、水素吸蔵合金
を酸化させてしまう。但し、このような電極の製造工程
及び電池の組立工程を不活性雰囲気下等で行うことも考
えられるが、前記同様、製造工程が煩雑になると共に種
々の制約を受けることになる。
更に、ペースト作製後、パンチングメタル等の導電芯
体に前記ペーストを圧着するという工程では、固−液−
気という三相界面が水素吸蔵合金表面において観察さ
れ、合金が極めて酸化されやすい状態となる。また、乾
燥等を行うので、不活性化され易いと言える。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 したがって、本発明は前述せる問題点に鑑みてなされ
たものであって、水素吸蔵合金の酸化膜の生成を抑制し
うるアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金電極及びその製造方
法を提供することを主たる課題とする。
また、本発明は、サイクル初期から充分に電池容量が
得られる水素吸蔵合金電極及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。
更に、本発明の目的は、サイクル特性に優れた水素吸
蔵合金電極及びその製造方法を提供することである。
また、本発明は、安全でしかも容易に電極を作製し、
更に、電極作製後の化成工程を簡略化しうる水素吸蔵合
金電極及びその製造方法を提供することを目的とする。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明の水素吸蔵合金電極の製造方法は、水素吸蔵合
金鋳塊を作製した後、これを粉砕して水素吸蔵合金粉末
を作製する第1工程と、該水素吸蔵合金粉末と結着剤と
を混練してスラリーを作製する第2工程と、該スラリー
を導電芯体に塗着する第3工程とを有する製造方法であ
って、前記第3工程の前に、前記水素吸蔵合金或いはこ
の粉末の酸化を抑制する添加剤の添加工程を有すること
を特徴とするものである。
ここで、前記添加剤としては、リン酸塩、ヒ酸塩、及
びクロム酸塩から成る群より選ばれた少なくとも一種、
もしくは次亜リン酸塩、及びテトラヒドロホウ酸塩から
成る群より選ばれた少なくとも一種を用いる必要があ
る。
そして、前記添加工程としては、水素吸蔵合金の保存
時、水素吸蔵合金の粉砕時、スラリー作製時等とするこ
とができる。
また、前記添加剤の添加割合としては、水素吸蔵合金
重量に対して0.2〜5重量%とするのが特に吸ましい。
ここで、水素吸蔵合金粉末の粒径としては、150μm
以下とするのが良い。
また、他の本発明の水素吸蔵合金電極の製造方法は、
水素吸蔵合金粉末を直接作製する第1工程と、該水素吸
蔵合金粉末と結着剤とを混練してスラリーを作製する第
2工程と、このスラリーを導電芯体に塗着する第3工程
とを有する製造方法であって、前記第3工程の前に、前
記水素吸蔵合金粉末の酸化を抑制する添加剤の添加工程
を有することを特徴とするものである。
ここで、前記添加剤としては、リン酸塩、ヒ酸塩、及
びクロム酸塩から成る群より選ばれた少なくとも一種、
もしくは、次亜リン酸塩、及びテトラヒドロホウ酸塩か
ら成る群より選ばれた少なくとも一種を用いる必要があ
る。
そして、前記添加工程としては、水素吸蔵合金の保存
時、スラリー作製時等とすることができる。
また、前記添加剤の添加割合としては、水素吸蔵合金
重量に対して0.2〜5重量%とすることが特に好まし
い。
ここで、水素吸蔵合金粉末の粒径としては、150μm
以下とするのが良い。
また、本発明の水素吸蔵合金電極は、導電芯体の表面
に水素吸蔵合金粉末を含む塗着層が形成された電極にお
いて、前記塗着層内には全水素吸蔵合金粉末の酸化を抑
制する添加剤が添加されていることを特徴とするもので
ある。
ここで、前記添加剤としては、リン酸塩、ヒ酸塩、及
びクロム酸塩から成る群より選ばれた少なくとも一種、
もしくは、次亜リン酸塩、及びテトラヒドロホウ酸塩か
ら成る群より選ばれた少なくとも一種を用いる必要があ
る。
また、前記添加剤の添加割合としては、水素吸蔵合金
粉末の重量に対して0.2〜5重量%とするのが特に好ま
しい。
そして、前記水素吸蔵合金粉末の粒径としては、150
μm以下のものが好適する。
(ホ) 作用 本発明の電極及びその製造方法によれば、極めて活発
な水素吸蔵合金表面が、添加剤によって溶存酸素或いは
空気中の酸素から保護されるので、合金表面の酸化を生
ぜず、且つ合金が水溶液中に溶出するのを抑制すること
ができる。
具体的には、以下の通りである。
即ち、添加剤がリン酸塩、ヒ酸塩、及びクロム酸塩か
ら成る群(酸素酸塩)より選ばれるものを用いれば、酸
素酸イオンは分散媒中の他のイオンよりも極性が大きい
ので、前記酸素酸イオンが水素吸蔵合金表面に優先的に
吸着する。その結果、水素吸蔵合金表面の酸化を抑制す
ること等が可能となるので、活性度の高い状態に維持さ
れて電池内に組込まれ、サイクル初期から高容量の電池
となる。
一方、添加剤が次亜リン酸塩、及びテトラヒドロホウ
酸塩から成る群(還元剤)より選ばれるものを用いれ
ば、添加せる還元剤が溶存酸素等と反応して酸素を消費
し、リン酸塩もしくはホウ素酸塩を生じる。この結果、
上記と同様、水素吸蔵合金表面の酸化を抑制すること等
が可能となって、サイクル初期から高容量の電池とな
る。
尚、このリン酸塩もしくはホウ素酸塩は電池内の電解
液中に溶解、存在することになる。しかしながら、この
溶解した時に生成せるリン酸イオン(PO4 3-)やホウ素
酸イオン(BO4 3-)は、正、負極の電気化学反応に影響
を与えず、また電解液中のイオン電導度を低下させると
いう問題を生じることがない。
また、水溶液に酸素酸塩を単に含有するものであるか
ら、有機溶剤等の引火性のあるものを用いたものに比べ
て、極めて安全性に優れるとともに簡易に実施しうる。
更に、前記添加剤として無機物質を使用することによ
り、有機物質の添加剤を用いた時に前記有機物質の分解
により生成せる炭酸根等に起因せる悪影響が生じない。
尚、本発明の製造方法では、水素吸蔵合金作製当初よ
り添加剤を添加しておくのが好ましく、電池特性を一層
向上させることができる。
第1実施例 本発明の第1実施例を、第1図及び第2図に基づい
て、以下に説明する。
[予備実験] (本発明に用いる水素吸蔵合金の製造方法) 市販されているMm(ミッシュメタル)、Ni、Co、Alの
原料を一定の組成比に秤量し、アルゴンアーク溶解炉を
用いて組成MmNi3Co1.5Al0.3で表される合金を作製し
た。この合金試料をアルミナ製のポットとボールからな
るボールミルに入れ、合金100gに対して、リン酸ナトリ
ウム(酸素酸塩)を0.5g(0.5重量%)と、水40mlを加
えて約5時間ボールミル粉砕を行った。
この粉砕合金を十分に水洗し、リン酸ナトリウムを取
り除き、不活性雰囲気中で乾燥を行った。
このように酸素酸塩を含有する水溶液中で粉砕した水
素吸蔵合金粉末を、以下(a)合金と称する。
(比較例に用いる水素吸蔵合金の製造方法) リン酸ナトリウムを使用しないことを除く他は、上記
製造方法と同一の方法で水素吸蔵合金を粉砕した。
このように酸素酸塩を含有しない水溶液中で粉砕した
水素吸蔵合金粉末を、以下(v)合金と称する。
(実験) 本発明に用いる(a)合金と比較例に用いる(v)合
金との酸素量を分析したので、その結果を下記第1表に
示す。
この結果より、(a)合金は、(v)合金と比べて、
酸素の付着量が少なく、活性度の高いものであることが
分かる。
[実施例A] (実施例I) 前記予備実験で作成した(a)合金と同様にして約5
時間ボールミル粉砕し、粒子径を100μm以下とした水
素吸蔵合金粉末を得た。この水素吸蔵合金粉末とリン酸
ナトリウム水溶液からなるスラリーに、結着剤としての
フッ素樹脂粉末(PTFE)を前記合金粉末に対し2.5重量
%添加、混練して、ペースト状混練物を得た。この混練
物をニッケルメッキを施したパンチングメタル集電体
(導電芯体)の両面に貼り付け、乾燥させ、水素吸蔵合
金電極を得、本発明電極を得た。
このようにして得られた本発明の水素吸蔵合金電極
と、論理容量1200mAhの公知の燃焼式ニッケル極の正極
と、ポリアミド製のセパレータ及び30重量%のKOHから
なる電解液とを用いることにより電池(公称容量1200mA
h)を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(A1)電池と称する。
(実施例II) 前記実施例Iと同様にして、リン酸ナトリウム水溶液
中で粉砕を行って、水素吸蔵合金粉末を得た。そしてこ
の合金を空気中で乾燥した後、結着剤としてのPTFE粉末
を合金粉末に対し2.5重量%添加、混練してペースト状
混練物を作製する他は、上記実施例Iと同様にして電極
及び電池を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(A2)電池と称する。
(実施例III) 前記実施例Iと同様にして、リン酸ナトリウム水溶液
中で粉砕を行って、水素吸蔵合金粉末を得た。そしてこ
の合金を水洗してリン酸ナトリウムを除去し、乾燥した
後、結着剤としてのPTFE粉末を合金粉末に対して2.5重
量%添加、混練してペースト状混練物を作製する他は、
上記実施例Iと同様にして電極及び電池を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(A3)電池と称する。
(比 較 例) いずれの工程においてもリン酸ナトリウムを添加しな
い他は、上記実施例Iと同様にして電極及び電池を作製
した。
このように比較電極を用いて作製した電池を以下
(V)電池と称する。
(実験 I) このようにして得た(A1)〜(A3)電池及び(V)電
池を用い、電池のサイクル特性を比較した。この時のサ
イクル条件は、電池を充電電流0.2C(240mA)で130%充
填し、放電電流1Cで終止電圧1.0V迄放電するというもの
である。
この結果を、第1図に示す。第1図より、本発明の電
極を用いた(A1)〜(A3)電池は、比較例の電極を用い
た(V)電池に比べて、サイクル特性において優れたも
のであることが分かる。これは、粉砕時の水溶液中に添
加せるリン酸ナトリウムにより、粉砕時表出した活性な
合金表面が被覆され、水溶液中の溶存酸素による合金の
表面酸化が抑制されることに基づくと考えられる。
更に、(A1)、(A2)電池と(A3)電池とを比較する
と、(A1)(A2)電池は合金粉砕後水洗を行った(A3
電池よりも、サイクル特性において優れたものであるこ
とがわかる。
これは、以下に示す理由によるものと考えられる。
即ち、充放電サイクル中に正極から発生する酸素ガス
により溶存酸素が生じるが、(V)電池ではこの溶存酸
素により水素吸蔵合金の表面が酸化され、電池特性が劣
化する。
これに対して、(A1)電池〜(A3)電池では、水素吸
蔵合金を粉砕した後水洗を行っておらず、電池内にリン
酸ナトリウムが持ち込まれる。そして、水素吸蔵合金に
付着せる前記リン酸ナトリウムにより、充放電サイクル
中に正極から発生する酸素ガスが溶存酸素を生じた場合
であっても、合金表面の酸化が抑制されることによるも
のと考えられる。
そして、(A1)電池と(A3)電池とを比較すると、
(A1)電池は、合金粉砕後乾燥を行った(A2)電池より
も、サイクル特性に於て優れたものであることがわか
る。これは、リン酸ナトリウムの添加効果を発揮するた
めには、常に湿潤状態とするのが望ましいことを示して
いる。
(実験 II) 前記実施例Iにおいて用いたリン酸ナトリウムの添加
量を変化させ、電池のサイクル特性を比較した。この時
のサイクル条件は、上記実験Iと同様であり、サイクル
寿命を初期容量の50%に至ったサイクル数とした。
この結果を、第2表に示す。尚、ここに言うリン酸ナ
トリウム添加量とは、水素吸蔵合金粉砕時分散媒である
水の中へ添加したリン酸ナトリウムの合金に対する重量
%で示してある。
(実験 III) 前記サイクル特性比較試験において、10サイクル時の
電池の放電容量を比較した。
この結果を、第2図に示す。
第2表、第2図の結果より、リン酸ナトリウムの添加
量としては0.2〜5重量%とするのが好ましいことが分
かる。これは10重量%以上になると、合金の反応面積が
減少し、電池電圧の低下、電池容量の減少等を惹起する
ためである。この傾向は他の酸素酸塩を用いた場合であ
っても同様に観察された。
[実施例B] (実 施 例) リン酸ナトリウムに代えてリン酸カリウム(0.5重量
%)を用いる他は、上記実施例Iと同様にして電極及び
電池を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(A10)電池と称する。
(実 験) 上記(A10)電池のサイクル特性を調べた。尚、実験
条件は上記実施例Aの実験Iと同様の条件である。
この結果、図示はしないが、(A10)電池は(A1)電
池と同様のサイクル特性を示すことが認められた。
尚、前記実施例で示したリン酸ナトリウム、リン酸カ
リウム以外の酸素酸塩として、ピロリン酸ナトリウム、
ヘキサメタリン酸ナトリウム、ヒ酸ナトリウム、クロム
酸ナトリウム、重クロム酸ナトリウム、ケイ酸カリウ
ム、ヒ酸カリウム、クロム酸カリウム等を用いることが
出来、その添加効果を実験に基づき確認した。
また、前記従来例で述べた如く特開昭63−141258号公
報では、水素吸蔵合金の粉砕をアルカリ溶液中で行い、
水洗することが開示されている。ところが、このアルカ
リ溶液は具体的にはKOH溶液を用いており、このKOH溶液
には水溶液中の溶存酸素を抑制するという効果は殆ど期
待できない。したがって、上記本発明の如く水素吸蔵合
金の酸化を抑制する添加剤を用いるものとは区別され
る。
第2実施例 本発明の第2実施例を、第3図及び第4図に基づい
て、以下に説明する。
[予備実験] (本発明に用いる水素吸蔵極金の製造方法) 酸素酸塩であるリン酸ナトリウムの代わりに還元剤で
ある次亜リン酸ナトリウム(次亜リン酸塩)を用いる他
は、上記第1実施例の予備実験(本発明に用いる水素吸
蔵合金の製造方法)と同様にして水素吸蔵合金粉末を作
製した。
このように酸素酸塩を含有する水溶液中で粉砕した水
素吸蔵合金粉末を、以下(b)合金と称する。
(比較例に用いる水素吸蔵合金の製造方法) 比較例としては、前記(v)合金を用いている。
(実験) 本発明に用いる(b)合金と比較例に用いる(v)合
金との酸素量を分析したので、その結果を下記第3表に
示す。
この結果より、(b)合金は、(v)合金と比べて、
酸素の付着量が少なく、活性度の高いものであることが
分かる。
[実施例A] (実施例I) 粉砕する水溶液とスラリーに混合する水溶液としてリ
ン酸ナトリウムの代りに次亜リン酸ナトリウムを用いる
他は、前記第1実施例の実施例I(実施例A)と同様に
して電池を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(B1)電池と称する。
(実施例II) 粉砕する水溶液としてリン酸ナトリウムの代わりに次
亜リン酸ナトリウムを用いる他は、前記第1実施例の実
施例II(実施例A)と同様にして電池を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(B2)電池と称する。
(実施例III) 粉砕する水溶液としてリン酸ナトリウムの代わりに次
亜リン酸ナトリウムを用いる他は、前記第1実施例の実
施例III(実施例A)と同様にして電池を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(B3)電池と称する。
(比 較 例) 比較例としては、前記(V)電池を用いている。
(実験 I) このようにして得た(B1)電池〜(B3)電池及び
(V)電池を用いて、電池のサイクル特性を比較したの
で、その結果を第3図に示す。尚、実験条件は、前記第
1実施例のに実験I(実施例A)と同様の条件である。
第3図より明らかなように、本発明の電極を用いた
(B1)電池〜(B3)電池は、比較例の電極を用いた
(V)電池に比べてサイクル特性が優れていることがわ
かる。更に、(B1)電池〜(B3)電池を比べると、
(B1)電池、(B2)電池、(B3)電池の順に優れている
ことがわかる。
これは、前記第1実施例の実験I(実施例A)に示す
理由と同様の理由によるものと考えられる。
(実験 II) 前記実施例Iにおいて用いた次亜リン酸ナトリウムの
添加量を変化させて、電池のサイクル特性を比較した。
この時のサイクル条件は、前記第1実施例の実験II(実
施例A)と同様であり、サイクル寿命を初期容量の50%
に至ったサイクル数とした。
この結果を、第4表に示す。
(実験 II) 前記サイクル特性比較試験において、10サイクル時の
電池の放電容量(放電時間)を比較した。
この結果を、第4図に示す。
第4表、第4図の結果より、次亜リン酸ナトリウムの
添加量としては、0.2〜5重量%とするのが好ましいこ
とがわかる。これは前記第1実施例の実験II、IIIで示
す理由と同様の理由による。
尚、この傾向は他の還元剤を用いた場合であっても、
同様に観察された。
[実施例B] (実 施 例) 次亜リン酸ナトリウムに代えて、還元剤であるテトラ
ヒドロホウ素酸ナトリウム(ホウ素酸塩)を0.5重量%
用いる他は、上記実施例Iと同様にして電極及び電池を
作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を以下
(B10)電池と称する。
(実験) 上記(B10)電池のサイクル特性を調べた。尚、実験
条件は前記第1実施例の実験I(実施例A)と同様の条
件である。
この結果、図示はしないが、(B10)電池は(B1)電
池と同様のサイクル特性を示すことが認められた。
尚、前記実施例で示した次亜リン酸ナトリウム、テト
ラヒドロホウ素酸ナトリウム以外に、次亜リン酸カリウ
ム、テトラヒドロホウ素酸塩、ホルマリンを用いても前
記同様の効果が得られることを、実験により確認した。
第3実施例 本発明の第3実施例を、第5図及び第6図に基づい
て、以下に説明する。
[予備実験] (本発明に用いる水素吸蔵合金の製造方法) 市販されているMm、Ni、Co、Mnの原料を一定の組成比
に秤量し、アルゴンアーク溶解炉を用いてMmNi3Ci1.4Mn
0.6で示される水素吸蔵合金を作製した。その後、この
合金を機械的に粉砕し、平均粒径50μmの粉末とした。
そして、酸素酸塩であるリン酸ナトリウムの水溶液から
なる分散媒中で、前記粉末を2週間、放置、保存した。
ここでのリン酸ナトリウムの添加量は、前記水素吸蔵合
金重量に対し、0.5重量%とした。
このように酸素酸塩を含有する水溶液中で保存した水
素吸蔵合金粉末を、以下(c)合金と称する。
(比較例に用いる水素吸蔵合金の製造方法) 上記MmNi3Ci1.4Mn0.6で示される水素吸蔵合金を機械
粉砕した後、窒素雰囲気で2週間放置、保存した。
このように窒素雰囲気で保存した水素吸蔵合金粉末
を、以下(w)合金と称する。
(実験) 本発明に用いる(c)合金と比較例に用いる(w)合
金とに付着した酸素量を分析したので、その結果を下記
第5表に示す。尚、分析方法は、塩化第1鉄水溶液を用
いて、酸化還元滴定法で、定量を行うというものであ
る。
この結果を、第5表に示す。
これより、リン酸ナトリウム水溶液中で保存して本発
明に用いる(c)合金は、比較例に用いる(w)合金に
比べて、付着せる酸素量が極めて少なく、活性度の高い
状態に維持されていることが理解される。
[実施例A] (実施例I) 上記保存中に使用したリン酸ナトリウム水溶液を分散
媒として用い、前記第1実施例の実施例I(実施例A)
と同様にして本発明電極及び電池を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(C1)電池と称する。
(実施例II) 上記予備実験の本発明に用いる水素吸蔵合金の製造方
法で示す水素吸蔵合金粉末を、一旦乾燥させた後、前記
第1実施例の実施例I(実施例A)と同様にして本発明
電極及び電池を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を以下
(C2)電池と称する。
(実施例III) 上記予備実験の本発明に用いる水素吸蔵合金の製造方
法で示す水素吸蔵合金粉末を、水洗してリン酸ナトリウ
ムを除去し、更に乾燥させた後、前記第1実施例の実施
例I(実施例A)と同様にして本発明電極及び電池を作
製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(C3)電池と称する。
(比 較 例) 上記予備実験の本発明に用いる水素吸蔵合金の製造方
法で示す水素吸蔵合金粉末を、水中で2週間放置、保存
した後、前記第1実施例の実施例I(実施例A)と同様
にして本発明電極及び電池を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(W)電池と称する。
(実験 I) 上記(C1)電池〜(C3)電池及び(W)電池を用い、
サイクル特性を比較したのでその結果を第5図に示す。
尚、実験条件は、前記第1実施例の実験I(実施例A)
に示す条件と同様の条件である。
これより、本発明の電極を用いた(C1)電池〜(C3
電池は、比較例の電極を用いた(W)電池と比べて、サ
イクル特性において優れたものであることがわかる。
これは、(C1)電池〜(C3)電池では、水素吸蔵合金
粉末をリン酸ナトリウム水溶液からなる分散媒中で保存
しているので、リン酸イオン(酸素酸イオン)により水
素吸蔵合金表面が被覆され、合金表面の酸化が抑制され
ていることに起因すると考えられる。
更に、(C1)電池、(C2)電池、水洗を行ないリン酸
ナトリウムを除去した工程を有する(C3)電池とを比較
すると、(C1)電池、(C2)電池が、サイクル特性にお
いて優れたものであることが理解される。これは、
(C1)電池、(C2)電池において、保存中に添加、使用
したリン酸ナトリウムが電池内に持ち込まれるので、電
極内の水素吸蔵合金においてもリン酸イオン(酸素酸イ
オン)が吸着し、充放電サイクル中に正極より発生せる
酸素ガス等に起因せる、合金表面の酸化が抑制されるた
めであると推定される。
そして、(C1)電池と、(C2)電池とを比較すると、
(C1)電池は、水素吸蔵合金の乾燥工程を有する(C2
電池よりも、サイクル特性において更に優れたものであ
り、サイクル寿命が長いものであることがわかる。これ
は、リン酸ナトリウムの添加効果を十分に発揮するに
は、常に湿潤状態とするのが本発明の製造方法において
好ましいことを示している。
(実験 II) 前記実施例Iにおいて用いたリン酸ナトリウムの添加
量を変化させて、電池のサイクル特性を比較した。この
ときのサイクル条件は、前記第1実施例の実験I(実施
例A)と同様であり、初期容量の50%に至ったサイクル
数をサイクル寿命とした。
この結果を、第6表に示す。ここに言うリン酸ナトリ
ウム添加量とは、水素吸蔵合金粉末重量に対する重量%
である。尚、この値は、リン酸ナトリウム水溶液の濃度
と一致している。上記サイクル特性比較試験において、
10サイクル時の電池の放電容量(放電時間)を比較し
た。
この結果を、第6図に示す。
第6表、第6図の結果より、リン酸ナトリウムの添加
量としては0.2〜5重量%とするのが好ましいことがわ
かる。
[実施例B] (実 施 例) リン酸ナトリウムに代えてリン酸カリウム(0.5重量
%)を用いる他は、上記実施例I(実施例A)と同様に
して電極及び電池を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(C10)電池と称する。
(実験) 上記(C10)電池の酸素付着量とサイクル特性とを調
べた。尚、実験条件は上記予備実験の実験及び実施例A
の実験Iと同様の条件である。
この結果、図示はしないが、(C10)電池は(C1)電
池と同様に付着酸素量が少ないことが確認され、且つ
(C1)電池と同等のサイクル特性を示すことが認められ
た。
第4実施例 本発明の第4実施例を、第7図に基づいて、以下に説
明する。
(実施例I) 水素吸蔵合金粉末を放置、保存する際に用いる分散媒
として、リン酸ナトリウムの代わりに次亜リン酸ナトリ
ウムを用いる他は、前記第1実施例I(実施例A)と同
様にして本発明電極及び電池を作製した。但し、PTFEの
混合割合は5重量%である。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(D)電池と称する。
(比 較 例) 窒素雰囲気で2週間放置、保存した(分散媒中で保存
されていない)水素吸蔵合金粉末を用いる他は、前記第
1実施例の実施例I(実施例A)と同様にして本発明電
極及び電池を作製した。但し、PTFEの混合割合は5重量
%である。
このように比較電極を用いて作製した電池を、以下
(X)電池と称する。
(実験 I) 上記(D)電池及び(X)電池を用い、電池のサイク
ル特性を比較した。このときのサイクル条件は、組み立
てた直後の電池を用い、500mAの充電電流で2.2時間充電
し、500mAの放電電流で電池電圧が1.0Vに達する迄放電
するというものである。そして、電池のサイクル数進行
に伴なう容量変化を調べた。
第7図に、電池組立後最初の10サイクルにおける電池
容量変化を示す。
第7図より、本発明の電極を用いた(D)電池では、
3サイクル目に電池容量が1000mAhに達している。しか
しながら、比較例の電極を用いた(X)電池では、活性
化に時間を要し、電池容量が1000mAhになるのには、8
サイクル必要であることがわかる。
(実験 II) (D)電池及び(X)電池のサイクル寿命について、
検討した。この時の条件は、電池を充電電流1000mAで1.
1時間充電を行い、放電電流1000mAで電池電圧が0.8Vに
達する迄放電するという充放電サイクルを繰り返し行
い、電池容量が初期容量(1000mAh)の半分に至ったサ
イクル数をサイクル寿命とした。
この結果を、第7表に示す。
この結果より、(D)電池は、サイクル寿命が1000サ
イクル以上を有し、(X)電池に比べ、サイクル劣化し
にくく、サイクル特性にすぐれたものであることがわか
る。
尚、(X)電池が特性劣化せる原因は、水素吸蔵合金
の微粉化に基づく電極からの合金の脱落であり、負極の
容量が低下することに起因する。そして、(D)電池に
用いた水素吸蔵合金の微粉化が抑制される原因は、電池
組立て直後における水素吸蔵合金電極の電気化学的活性
化が容易であるので、合金組織の歪みが生じ難いことに
基づくと考えられる。
また、(D)電池において用いた還元剤は、余分な酸
素を除去して酸素の進行を抑制するものである。尚、こ
の次亜リン酸ナトリウムの添加量としては、0.1〜20g/
とするのが好ましいことを、実験で確認した。
尚、上記第3、第4実施例では、粉砕した後の保存に
ついて述べているが、水素吸蔵合金鋳塊を作成した後の
保存についても本発明を適用しうることは勿論である。
第5実施例 本発明の第5実施例を、第8図に基づいて、以下に説
明する。
(実施例I) 前記MmNi3Ci1.4Mn0.6で示される水素吸蔵合金を機械
的に粉砕し、平均粒径50μmの水素吸蔵合金粉末を作成
した後、この水素吸蔵合金粉末に、結着剤としてのポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)のディスパージョン5
重量%と、分散媒を加えて混練し、ペーストを得た。こ
こで分散媒は、酸素酸塩であるリン酸ナトリウム(Na2P
O4)が水に対し5g/の割合であらかじめ添加、溶解さ
れたものを用いられている。
上記ペーストを用いる他は、前記第1実施例の実施例
I(実施例A)と同様にして本発明電極及び電値を作成
した。但し、焼結式ニッケル正極の容量は1000mAであ
り、且つセパレータは不織布から構成されている。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(E1)電池と称する。
(実施例II) 分散媒として、リン酸ナトリウムを水に溶解させたも
のに代えてホウ酸塩であるホウ酸ナトリウム(NaBO3
を水に対して5g/の割合で溶解させたものを用いる他
は、上記実施例Iと同様にして電極及び電池を作製し
た。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(E2)電池と称する。
(比 較 例) 分散媒として、酸素酸塩が添加されていない水を用い
る他は、上記実施例Iと同様にして本発明電極及び電池
を作製した。
このように比較電池を用いて作製した電池を、以下
(Y)電池と称する。
(実験 I) このように本発明の電極を用いた(E1)電池、(E2
電池及び比較例の電極を用いた(Y)電池を用い、電池
の初期サイクル特性を比較した。この時のサイクル条件
は、電池組立直後の電池を用い、充電電流500mAで2時
間30分充電を行い、直ちに放電電流500mAで電池電圧が
1.0Vに達する迄放電を行うというものである。
この結果を、第8図に示す。第8図に示した数値は、
前記せるそれぞれの条件で、作製した各電池10個の平均
値である。
これより(E1)電池、(E2)電池は、電池容量が1000
mAhに達するのに、充放電を3サイクル程度行えば良い
ことがわかる。しかしながら、(Y)電池は、電池容量
が1000mAhに達するのに8サイクルを必要とするもので
あり、電池の活性化に手間を要し、電池製造工程上煩雑
となる。
(実験 II) 前記(E1)電池、(E2)電池及び(Y)電池を用い、
電池のサイクル寿命を比較した。この時のサイクル条件
は上記実験Iの条件と同一とし、電池容量が初期容量の
50%になったサイクル数をサイクル寿命とした。
この結果を、第8表に示す。
これより(E1)電池及び(E2)電池は、サイクル寿命
が1100回を越える優れたサイクル特性を有するものであ
り、(Y)電池の1.3倍程度の長いサイクル寿命を有す
るものであることが理解される。
一方、(Y)電池は、サイクル寿命が900回に達せ
ず、(E1)電池、(E2)電池の3/4程度である。このよ
うに(Y)電池においてサイクル寿命が短い原因は、水
素吸蔵合金が微粉化し、負極より脱落して電池容量が低
下してしまうということに起因する。
そして、(E1)電池、(E2)電池が、初期サイクル特
性及びサイクル寿命において優れる理由は、水素吸蔵合
金電極のサイクル初期における活性化が容易に行えたた
め、合金組織の歪みが生じ難かったことや、酸素酸塩と
して添加せるリン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウムから
生じたPO4 3-、BO4 3-が合金の微粉化抑制剤として作用し
たこと等に起因すると推定される。
第6実施例 本発明の第6実施例を、第9図に基づいて、以下に説
明する。
(実施例I) 分散媒として、リン酸ナトリウムを水に溶解したもの
の代わりに次亜リン酸ナトリウムを水に対して10g/の
割合で溶解したもの用いる他は、前記第5実施例の実施
例Iと同様にして本発明電極及び電池を作製した。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(F1)電池と称する。
(実施例II) 分散媒として、リン酸ナトリウムを水に溶解させたも
のに代えてテトラヒドロホウ素酸ナトリウム(NaBH4
を水に対して10g/の割合で溶解させたものを用いる他
は、上記実施例Iと同様にして電極及び電池を作製し
た。
このように本発明電極を用いて作製した電池を、以下
(F2)電池と称する。
(比 較 例) 比較例としては、前記(Y)電池を用いている。
(実験 I) このように本発明の電極を用いた(F1)電池、(F2
電池及び比較例の電極を用いた(Y)電池を用い、電池
の初期サイクル特性を比較した。尚、実験条件は、前記
第5実施例の実験Iと同様の条件である。
この結果を、第9図に示す。これより(F1)電池及び
(F2)電池は、電池容量が1000mAhに達するのに、充放
電を3サイクル行えば良いことがわかる。しかしなが
ら、(Y)電池は、上第5実施例の実験Iと同様電池の
活性化に手間を要し、電池製造工程上煩雑となる。
(実験 II) 前記(F1)電池、(F3)電池及び(Y)電池を用い、
電池のサイクル寿命を比較した。この時のサイクル条件
は上記実験Iに示す条件と同一とし、電池容量が初期容
量の50%になったサイクル数をサイクル寿命とした。
この結果を、第9表に示す。
これより、(F1)電池及び(F2)電池は、サイクル寿
命が1200回を越える優れたサイクル特性を有するもので
あることが理解される。一方、(Y)電池は、サイクル
寿命が900回に達せず、(F1)電池〜(F2)電池の2/3程
度である。このように(Y)電池においてサイクル寿命
が短かく、且つ(F1)電池〜(F2)電池が初期サイクル
特性及びサイクル寿命において優れる理由は、前記第5
実施例に示す理由と同様の理由による。
尚、上記6つの実施例においては、水素吸蔵合金とし
てMmNi3Ci1.4Mn0.6等を用いたが、これ以外のLaNi2CO3
等の希土類系水素吸蔵合金、Ti−Ni系水素吸蔵合金、Ti
−Mn系水素吸蔵合金、Ti−Fe系水素吸蔵合金、Mg−Ni系
水素吸蔵合金、Ti−Zr系水素吸蔵合金、Zr−Mn系水素吸
蔵合金等を用いることができるのは言うまでもない。
また、前記6つの実施例では、水素吸蔵合金粉末を作
製する方法として、水素吸蔵合金鋳塊を作製した後、こ
れを粉砕して作製しているが、このような方法に限定さ
れるものではない。即ち、近年用いられるようになった
アトマイズ法、低圧ガス中蒸発法、活性水素−溶解金属
反応法、塩化物反応法、熱分解法、及び揮発凝縮法によ
って水素吸蔵合金粉末を作製するような方法であっても
本発明を適用しうることは勿論である。
また、水素吸蔵合金粉末の粒径は150μm以下である
ことが望ましい。
更に、上記実施例により作製された水素吸蔵合金粉末
を用いた電池において電解液にはBe2O3 2-、AlO2 -、HTiO
3-、VO4 3-、CrO3 3-、MoO4 2-、WO4 2-、HMnO2-、HC0O2 -
HNiO2 -、CuO2 2-、ZnO2 2-、HCdO2 2-、GaO3 3-、InO2 2-、G
eO3 2-、SnO3 2-、HPbO2 -、PO4 3-、PH2O2 -、AsO4 3-、SbO3
-、BO3 3-の中から選ばれるオキソ酸イオンを含んでいる
のが望ましい。このようにオキソ酸イオンを含んでいれ
ば、オキソ酸イオンは電解液中の他のイオンよりも極性
が大きいので、前記オキソ酸イオンが負極の水素吸蔵合
金表面に優先的に吸着する。その結果、電池内における
電解液中の溶存酸素に起因せる水素吸蔵合金表面の酸化
を、サイクル長期に亘り抑制することが可能となる。か
かるメカニズムにより、水素吸蔵合金即ち負極の特性劣
化を抑制することができる。
(ト) 発明の効果 本発明によれば、水素吸蔵合金の保存時、粉砕時等の
水素吸蔵金電極の製造工程中における水素吸蔵合金の酸
化を抑制し、前記合金の特性劣化を阻止するものであ
る。その結果、サイクル初期から高容量であって、サイ
クル特性の優れたアルカリ蓄電池が提供でき、その工業
的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電極を用いた(A1)電池〜(A3)電池
及び比較例の電極を用いた(V)電池とのサイクル特性
を示す図、第2図は本発明の電極を用いた(A4)電池〜
(A9)電池の放電特性を示す図、第3図は本発明の電極
を用いた(B1)電池〜(B3)電池及び比較例の電極を用
いた(V)電池とのサイクル特性を示す図、第4図は本
発明の電極を用いた(B4)電池〜(B9)電池の放電特性
を示す図、第5図は本発明の電極を用いた(C1)電池〜
(C3)電池及び比較例の電極を用いた(W)電池とのサ
イクル特性を示す図、第6図は本発明の電極を用いた
(C4)電池〜(C9)電池の放電特性を示す図、第7図は
本発明の電極を用いた(D)電池及び比較例の電極を用
いた(X)電池の電池組立直後におけるサイクル数と電
池容量との関係を示す図、第8図は本発明の電極を用い
た(E1)電池、(E2)電池及び比較例の電極を用いた
(Y)電池の電池組立直後におけるサイクル数と電池容
量との関係を示す図、第9図は本発明の電極を用いた
(F1)電池、(F2)電池及び比較例の電極を用いた
(Y)電池の電池組立直後におけるサイクル数と電池容
量との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平1−89102 (32)優先日 平1(1989)4月7日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1−90280 (32)優先日 平1(1989)4月10日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1−92301 (32)優先日 平1(1989)4月11日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 野上 光造 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 松本 孝直 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 亀岡 誠司 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 田所 幹朗 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 伊勢 忠司 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 富田 正仁 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 金川 育生 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−13281(JP,A) 特開 昭63−193466(JP,A) 特開 昭63−141258(JP,A) 特開 昭62−154562(JP,A) 特開 昭60−109174(JP,A) 特開 昭60−119079(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 4/62 H01M 4/24 - 4/26

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素吸蔵合金鋳塊を作製した後、これを粉
    砕して水素吸蔵合金粉末を作製する第1工程と、該水素
    吸蔵合金粉末と結着剤とを混練してスラリーを作製する
    第2工程と、該スラリーを導電芯体に塗着する第3工程
    とを有する水素吸蔵合金電極の製造方法であって、 前記第3工程の前に、前記水素吸蔵合金或いはこの粉末
    の酸化を抑制するリン酸塩、ヒ酸塩、クロム酸塩から成
    る群より選ばれた少なくとも一種の添加剤の添加工程を
    有することを特徴とする水素吸蔵合金電極の製造方法。
  2. 【請求項2】水素吸蔵合金鋳塊を作製した後、これを粉
    砕して水素吸蔵合金粉末を作製する第1工程と、該水素
    吸蔵合金粉末と結着剤とを混練してスラリーを作製する
    第2工程と、該スラリーを導電芯体に塗着する第3工程
    とを有する水素吸蔵合金電極の製造方法であって、 前記第3工程の前に、前記水素吸蔵合金或いはこの粉末
    の酸化を抑制する次亜リン酸塩及びテトラヒドロホウ酸
    塩から成る群より選ばれた少なくとも一種の添加剤の添
    加工程を有することを特徴とする水素吸蔵合金電極の製
    造方法。
  3. 【請求項3】水素吸蔵合金粉末を直接作製する第1工程
    と、該水素吸蔵合金粉末と結着剤とを混練してスラリー
    を作製する第2工程と、このスラリーを導電芯体に塗着
    する第3項工程とを有する水素吸蔵合金電極の製造方法
    であって、 前記第3工程の前に、前記水素吸蔵合金粉末の酸化を抑
    制するリン酸塩、ヒ酸塩、クロム酸塩から成る群より選
    ばれた少なくとも一種の添加剤の添加工程を有すること
    を特徴とする水素吸蔵合金電極の製造方法。
  4. 【請求項4】水素吸蔵合金粉末を直接作製する第1工程
    と、該水素吸蔵合金粉末と結着剤とを混練してスラリー
    を作製する第2工程と、このスラリーを導電芯体に塗着
    する第3項工程とを有する水素吸蔵合金電極の製造方法
    であって、 前記第3工程の前に、前記水素吸蔵合金粉末の酸化を抑
    制する次亜リン酸塩及びテトラヒドロホウ酸塩から成る
    群より選ばれた少なくとも一種の添加剤の添加工程を有
    することを特徴とする水素吸蔵合金電極の製造方法。
  5. 【請求項5】前記添加工程が、水素吸蔵合金の保存時で
    あることを特徴とする請求項(1)又は請求項(2)又
    は請求項(3)又は請求項(4)記載の水素吸蔵合金電
    極の製造方法。
  6. 【請求項6】前記添加工程が、水素吸蔵合金の粉砕時で
    あることを特徴とする請求項(1)又は請求項(2)記
    載の水素吸蔵合金電極の製造方法。
  7. 【請求項7】前記添加工程が、スラリー作製時であるこ
    とを特徴とする請求項(1)又は請求項(2)又は請求
    項(3)又は請求項(4)記載の水素吸蔵合金電極の製
    造方法。
  8. 【請求項8】水素吸蔵合金粉末の粉砕粒径が150μm以
    下であることを特徴とする請求項(1)又は請求項
    (2)又は請求項(3)又は請求項(4)記載の水素吸
    蔵合金電極の製造方法。
  9. 【請求項9】水素吸蔵合金鋳塊を作製した後、これを粉
    砕して水素吸蔵合金粉末を作製する第1工程と、該水素
    吸蔵合金粉末と結着剤とを混練してスラリーを作製する
    第2工程と、該スラリーを導電芯体に塗着する第3工程
    とを有する水素吸蔵合金電極の製造方法であって、 前記第3工程の前に、前記水素吸蔵合金或いはこの粉末
    の酸化を抑制する添加剤の添加工程を有し、且つ前記添
    加剤の添加割合が、水素吸蔵合金重量に対して0.2〜5
    重量%であることを特徴とする水素吸蔵合金電極の製造
    方法。
  10. 【請求項10】水素吸蔵合金粉末を直接作製する第1工
    程と、該水素吸蔵合金粉末と結着剤とを混練してスラリ
    ーを作製する第2工程と、このスラリーを導電芯体に塗
    着する第3項工程とを有する水素吸蔵合金電極の製造方
    法であって、 前記第3工程の前に、水素吸蔵合金或いはこの粉末の酸
    化を抑制する添加剤の添加工程を有し、且つ前記添加剤
    の添加割合が、水素吸蔵合金重量に対して0.2〜5重量
    %であることを特徴とする水素吸蔵合金電極の製造方
    法。
  11. 【請求項11】導電芯体の表面に水素吸蔵合金粉末を含
    む塗着層が形成された水素吸蔵合金電極において、 前記塗着層内には前記水素吸蔵合金粉末の酸化を抑制す
    るリン酸塩、ヒ酸塩、クロム酸塩から成る群より選ばれ
    た少なくとも一種の添加剤の添加されていることを特徴
    とする水素吸蔵合金電極。
  12. 【請求項12】導電芯体の表面に水素吸蔵合金粉末を含
    む塗着層が形成された水素吸蔵合金電極において、 前記塗着層内には前記水素吸蔵合金粉末の酸化を抑制す
    る次亜リン酸塩及びテトラヒドロホウ酸塩から成る群よ
    り選ばれた少なくとも一種の添加剤の添加されているこ
    とを特徴とする水素吸蔵合金電極。
  13. 【請求項13】前記水素吸蔵合金粉末の粒径が、150μ
    m以下であることを特徴とする請求項(11)又は請求項
    (12)記載の水素吸蔵合金電極。
  14. 【請求項14】導電芯体の表面に水素吸蔵合金粉末を含
    む塗着層が形成された水素吸蔵合金電極において、 前記塗着層内には前記水素吸蔵合金粉末の酸化を抑制す
    る添加剤が、前記水素吸蔵合金粉末の重量に対して0.2
    〜5重量%添加されていることを特徴とする水素吸蔵合
    金電極。
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