JP2969686B2 - 自動糸掛け糸通しミシン - Google Patents

自動糸掛け糸通しミシン

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JP2969686B2
JP2969686B2 JP1263609A JP26360989A JP2969686B2 JP 2969686 B2 JP2969686 B2 JP 2969686B2 JP 1263609 A JP1263609 A JP 1263609A JP 26360989 A JP26360989 A JP 26360989A JP 2969686 B2 JP2969686 B2 JP 2969686B2
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    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B87/00Needle- or looper- threading devices
    • D05B87/02Needle- or looper- threading devices with mechanical means for moving thread through needle or looper eye

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、縫製に先立って、上糸の天秤部への糸掛け
動作及び縫針の目孔への糸通し動作を実行する自動糸掛
け糸通しミシンに関する。
[従来の技術] 従来、ミシンの縫製準備に際して、上糸の天秤部への
糸掛け作業(以下、天秤糸掛けという)又は縫針の目孔
への糸通し作業(以下、針孔糸通しという)を自動化す
る試みが数多くなされている。
針孔糸通しを自動化する試みとしては、例えば特開平
1−113092号の提案がある。この提案では、エアシリン
ダ駆動にて針孔糸通し用のフックを縫針の目孔に挿通さ
せ、この挿通したフックに仕業者が上糸をつかませて針
孔糸通しを実行していた。
また、天秤糸掛けを自動化する試みとしては、例えば
実公昭63−228号の提案がある。この提案では、天秤揺
動経路に張り渡した上糸を天秤振り下ろしの際に外側へ
押し退けると共に天秤振り上げ動作中に天秤先端の鈎部
分に掛け上げるものであった。従って、上糸が押し退け
られてもたるまない様に所定の強さで張り渡す必要があ
った。
これら各提案を組み合わせれば、一応は天秤糸掛けの
自動化と針孔糸通しの自動化を実現できそうであるが、
以下の問題があった。
[発明が解決しようとする課題] 即ち、天秤糸掛け動作の際には、天秤の動きに伴って
上糸が天秤上流側(糸駒側)から引き出されると共に、
下流側からも逆流するため、上記従来の装置では、天秤
糸掛けを実行する前に下流側の糸量を余分に(約12cm)
確保しておく必要があった。
このため、針孔糸通しを先に実行する場合には、目孔
へ長さ12cm以上の上糸を通さなければならなかった。し
かし、長さ12cm以上もの上糸を目孔へ通す作業の自動化
は困難であり、結局、作業者は、天秤糸掛けを実行する
前に目孔に数mm〜数cmだけ通された上糸を長さ12cm以上
になる様に引き出さなければならなかった。しかも、天
秤の振り上げ動作は高速で実行されるから、はずみで目
孔から上糸が抜け出さない様に、糸端を手で保持してい
なければならなかった。
一方、天秤糸掛けを先に実行する場合には、天秤揺動
経路を横切って所定強さに上糸を張り渡し、しかも逆流
に対応するため、その下流側を長さ12cm以上の余裕をも
つ様にたるませた上で天秤を揺動させるという煩雑な手
間を要した。加えて、この天秤糸掛けが完了した後に、
あらためて天秤下流側で針孔糸通しのために上糸を準備
する必要があった。従って、結局天秤糸掛け作業と針孔
糸通し仕業とは別個の動作として実現されるに過ぎず、
作業者は、天秤糸掛けのための上糸の準備と、針孔糸通
しのための上糸の準備という二つの準備作業を行わなけ
ればならなかった。
本発明の自動糸掛け糸通しミシンは、かかる課題を解
決し、簡単な準備作業により、確実に天秤糸掛けと針孔
糸通しとを実行可能とすることを目的としている。
発明の構成 [課題を解決するための手段] 請求項1記載の発明は、第1図に例示する様に、縫製
に先立って、上糸の天秤部への糸掛け動作及び縫針の目
孔への糸通し動作を実行する自動糸掛け糸通しミシンで
あって、上糸供給源から引き出された上糸を、天秤揺動
経路方向を横切る糸掛け準備位置を経て針棒先端近傍の
糸通し準備位置へ案内する上糸案内手段と、前記糸掛け
準備位置へ案内された上糸を、前記天秤揺動経路に沿っ
て引き出し、該天秤揺動経路一端の糸掛け部材及び天秤
に掛け渡す糸掛け手段と、前記糸通し準備位置へ案内さ
れた上糸を縫針の目孔の正面又は背面に位置決めする位
置決め手段と、該位置決めされた上糸を前記目孔内へ取
り込んで糸通しを実行する糸通し手段と、前記糸通し準
備位置へ案内された上糸の端部を、前記糸通し動作が完
了するまで保持する保持手段と、前記糸掛け動作が完了
するまでは、前記糸通し動作を禁止する禁止手段とを備
えることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、縫製に先立って、上糸
の天秤部への糸掛け動作及び縫針の目孔への糸通し動作
を実行する自動糸掛け糸通しミシンであって、上糸供給
源から引き出された上糸を、天秤揺動経路方向を横切る
糸掛け準備位置を経て針棒先端近傍の糸通し準備位置へ
案内する上糸案内手段と、前記糸掛け準備位置へ案内さ
れた上糸を、前記天秤揺動経路に沿って引き出し、該天
秤揺動経路一端の糸掛け部材及び/又は天秤に掛け渡す
糸掛け手段と、前記糸通し準備位置へ案内された上糸を
縫針の目孔の正面又は背面に位置決めする位置決め手段
と、該位置決めされた上糸を前記目孔内へ取り込んで糸
通しを実行する糸通し手段と、前記糸通し準備位置へ案
内された上糸の端部を、前記糸掛け動作が開始される以
前から前記糸通し動作が完了するまで保持する保持手段
と、前記糸掛け動作が完了するまでは、前記糸通し動作
を禁止する禁止手段とを備えることを特徴とする。
[作用] 請求項1記載の発明の自動糸掛け糸通しミシンにおい
ては、上糸案内手段が、上糸供給源から引き出された上
糸を糸掛け準備位置及び糸通し準備位置へ案内する。糸
掛け手段は、糸掛け準備位置に案内された上糸を天秤揺
動経路に沿って引き出し、この上糸を天秤及び糸掛け部
材に掛け渡す。この際、禁止手段が、糸通し手段による
縫針の目孔への糸通しを禁止している。従って、天秤揺
動経路の下流側においては、上糸の端部は保持手段に保
持されたままである。この結果、糸掛け手段による糸掛
け動作の際には、上糸は、上糸供給源側から引き出さ
れ、逆流することがない。
この糸掛け動作が完了すると、禁止手段による上記禁
止は解除され、次の糸通し動作が実行される。すなわ
ち、位置決め手段が、糸通し準備位置へ案内された上糸
を縫針の目孔の正面又は背面に位置決めし、糸通し手段
が、その位置決めされた上糸を目孔内へ取り込んで糸通
しを実行する。そして、この糸通し動作が完了すると、
保持手段はそれまで保持していた上糸の端部を解放す
る。
このように、本発明では、上糸が糸掛け準備位置を経
て糸通し準備位置へ案内されると保持手段が上糸の端部
を保持し、前述の糸掛け動作、糸通し動作、及び保持手
段が保持していた上糸端部の解放、が順次実行される。
従って、本発明の自動糸掛け糸通しミシンは、上糸案
内手段に上糸を準備するだけで、天秤及び糸掛け部材へ
の糸掛けと目孔への糸通しを確実に実行する。
請求項2記載の発明の自動糸掛け糸通しミシンにおい
ては、上糸案内手段が、上糸供給源から引き出された上
糸を糸掛け準備位置及び糸通し準備位置へ案内する。糸
掛け手段は、糸掛け準備位置に案内された上糸を天秤揺
動経路に沿って引き出し、この上糸を天秤及び/又は糸
掛け部材に掛け渡す。この際、禁止手段が、糸通し手段
による縫針の目孔への糸通しを禁止している。従って、
天秤揺動経路の下流側においては、上糸の端部は保持手
段に保持されたままである。この結果、糸掛け手段によ
る糸掛け動作の際には、上糸は、上糸供給源側から引き
出され、逆流することがない。
この糸掛け動作が完了すると、禁止手段による上記禁
止は解除され、次の糸通し動作が実行される。すなわ
ち、位置決め手段が、糸通し準備位置へ案内された上糸
を縫針の目孔の正面又は背面に位置決めし、糸通し手段
が、その位置決めされた上糸を目孔内へ取り込んで糸通
しを実行する。そして、この糸通し動作が完了すると、
保持手段はそれまで保持していた上糸の端部を解放す
る。
このように、本発明では、上糸が糸掛け準備位置を経
て糸通し準備位置へ案内されると、保持手段は、前述の
糸掛け動作が開始される以前から上糸の端部を保持し、
糸掛け動作、糸通し動作、及び保持手段が保持していた
上糸端部の解放、が順次実行される。
従って、本発明の自動糸掛け糸通しミシンは、上糸案
内手段に上糸を準備するだけで、天秤等への糸掛けと目
孔への糸通しを確実に実行する。
[実施例] 次に、本発明を具体化した全自動糸掛け糸通しミシン
の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
第2図に全自動糸掛け糸通しミシンのミシンヘッド1
を面板3方向から見た斜視図を示す。
ミシンヘッド1の上部には、糸立て棒5と、この糸立
て棒5に取り付けられた糸駒7から引き出された上糸w
を前面側へ折り返す上部糸掛け9とが設けられている。
さらにミシンヘッド1には、上部糸掛け9の直前から上
面を横切って正面に回り、正面上部から下部へ下ると共
に面板3の下部前面に経た後に背面まで至る案内溝11が
設けられている。
また、ミシンヘッド1の正面側には、案内溝11を挟ん
で上下に一つずつ押しボタンスイッチSW1,SW2が設けら
れている。下方のスイッチSW1は縫製開始を指示する起
動スイッチであり、上下のスイッチSW2は後述する天秤
糸掛け及び針孔糸通しの実行を指示する糸通しスイッチ
である。以下、SW1を起動スイッチ、SW2を糸通しスイッ
チという。
案内溝11は、第3図に示す様に、正面から見ると、糸
調子皿13の二枚の皿15−15間を通り、糸道17の中間部近
傍を糸取りバネ19の上方で斜めに横切り、そのまま下が
って針棒21の下部に設けられた針棒糸案内23を巻いてな
だらかに面板3の下部前方を湾曲した経路をなし、さら
に背面へ所定量だけ回り込んでいる。この背面へ回り込
んだ案内溝11の終点部25には糸切り用のカッター27が取
り付けられている。
案内溝11の正面部分のミシンヘッド1内部には、糸道
17の前方側を上下に揺動する天秤30が配置されている。
天秤30はその先端部に、第4図(イ)〜(ハ)に示す
様に、上糸wをすくい上げることができる様に下方から
上方へ屈曲した鈎爪31と、鈎爪31の上を覆う様に配設さ
れた覆い棒32と、この覆い棒32に固定された押えカバー
33とを備える。そして、鈎爪31と押えカバー33とによ
り、第4図(イ)に示す様に、面板3側から見て、やや
湾曲した細長い糸保持孔34が形成されている。
押えカバー33は、第4図(ロ)に示す様に、上方から
見ると糸道17をまたぐ断面「コ」字状をなし、糸道17の
前方側に位置する前板35と、後方側に位置する後板36
と、両板35,36を糸道17の正面側で連結する連結板37と
からなる。
また、鈎爪31の先端は、前板35とオーバーラップし、
第3図に示す様に糸道17側へやや曲がっている。一方、
後板36には、第4図(ハ)に示す様に、この鈎爪31の先
端が露出する様に切欠き38が形成されている。
天秤30は、第5図に示す様に、上軸40と平行に配設さ
れた副軸41に揺動可能に取り付けられており、この取り
付け部分の近傍にカム孔42を形成した基部43を備える。
カム孔42には、上軸40に固着された天秤クランク44のク
ランクピン45が挿通される。カム孔42は、クランクピン
45の回転半径とほぼ等しい曲率に形成された中央の円弧
部46と、副軸41側の端部に形成された直線部47と、もう
一方の端部に形成された小さな曲率の短円弧部48とから
なり、上軸40の回転により、天秤30を図示矢印の様に円
弧運動される。なお、この円弧運動において、天秤30
は、第4図(イ)に一点鎖線で示す様に、糸道17の下端
部50を越える位置まで揺動可能な様に、カム孔42とクラ
ンクピン45との取り付け関係が決定されている。
一方、糸道17の下端部50には、上方へくぼんだ凹入部
51を有する糸受け52が配設されている。糸受け52の凹入
部51に対向する位置には、押えローラ53が近接・離間可
能に配設されている。押えローラ53は、縫製時には、図
示しないカム機構により、糸受け52に近接・離間し、上
糸wの張力を調節する働きをする。また、天秤30と糸受
け52との中間部には、糸取りバネ19及び糸道17を巻く様
にガイド部材55が配設されている。
案内溝11の、これら天秤部分より先の面板3への湾曲
部分には、針棒21の前方側に並設された糸通し棒60の下
端部が位置している。この糸通し棒60の構成について説
明する。
面板3の内部には、第6図に示す様に、針棒21を支承
する枠体61が取り付けられており、糸通し棒60は、針棒
21と平行な軸線上を上下動及び回動可能にこの枠体61に
支承されている。この枠体61に支承された糸通し棒60の
下部には、この糸通し棒60の上下動及び回動により後述
のガイド機構及びリンク機構を作動させて、縫針62の目
孔63の正面に上糸wを張り渡す糸張り部材64と、この張
り渡された上糸wを目孔63内へ取り込む糸通し部材65と
が取り付けられている。
まず、糸張り部材64の構成を説明する。
糸張り部材64は、第7図(イ)に示す様に、針棒糸案
内23に近い側から、ミシンヘッド1の前方に向かって背
面側へ回り込む様にほぼ同じ高さに並んで配設された第
1の糸張り部66,第2の糸張り部67及び第3の糸張り部6
8と、これら三つの糸張り部66,67,68より上方やや離れ
てかつさらに背後へ回り込んだ位置に配設された糸端保
持部材70とを備える。
第1の糸張り部66の下部には、針棒21側に突出する糸
掛け爪71が形成されている。また、第2の糸張り部67の
下部には、第1の糸張り部66の糸掛け爪71のやや上方に
おいて第1の糸張り部66よりも正面側へ突出する押え爪
72が形成されている。さらに、第3の糸張り部68の上部
には、第2の糸張り部67の押え爪72と並び、この押え爪
72とほぼ同じ高さで正面側へ突出する押え片73が形成さ
れている。
これらの内、第1,第2の糸張り部66,67は、第7図
(ロ)に示す様に、一枚の板材を断面略「ロ」字状に折
り曲げて一体に形成されている。これら両糸張り部66,6
7の配置関係を細かく説明すると、両糸張り部66,67が正
面から見て一部オーバーラップする様に、第2の糸張り
部67が第1の糸張り部66の若干後方に所定の隙間74を介
して離間されている。そして、第1,第2の糸張り部66,6
7は、糸通し棒60に回動自在に取り付けられた断面
「コ」字状の金具75に直接取り付けられている。
また、第3の糸張り部68は、一端を糸通し棒60に嵌合
されると共にピン76にて回り止めされた回動アーム77の
自由端に形成されている。
さらに、糸端保持部材70は、上糸wが案内された場合
に、この上糸wを下側から支える受け板80と、受け板80
に立設された支柱81に摺動自在に取り付けられた押え皿
82とを備える。この押え皿82は、支柱81に取り付けられ
たバネ83により下方に付勢されている。また、受け板80
の支柱81近傍には、この支柱81の接線方向に伸びる一本
の受け溝84が刻設されている。
この糸端保持部材70は、受け板80から延出された腕80
aの端部に下向きに立設された支軸80bを介して、第3の
糸張り部68に回動自在に支持されている。
一方、前述の「コ」字状の金具75の一端には、長手方
向中央部に太径部分を有する異形ピン85が遊嵌されてい
る。糸端保持部材70は、この異形ピン85と支柱81に各端
部を遊嵌された連結レバー86により、「コ」字状金具75
と連結されている。また、支柱81は、糸通し棒60に遊嵌
された摺動ガイド87の下面に形成されたガイド溝88に摺
動自在に係合されている。
摺動ガイドは、糸通し棒60に対しては上下をE形止め
輪Eにて固定され、上面から垂直に配設された断面
「コ」字状の溝89を介して枠体61下部に水平に突設され
たピン61aと摺動自在に係合している。この摺動ガイド8
7は、「コ」字状の溝89により糸通し棒60を垂直に上下
動するガイドの役割を果たすと共に、下面のガイド溝88
を介して支柱81を水平方向にガイドする役割をも果たし
ている。
次に、糸通し部材65の構成を説明する。
糸通し部材65は、第8図に示す様に回動アーム77の背
面に取り付けられ、図示右方向に延出されると共に正面
側へ曲げられた糸通しフック90と、この糸通しフック90
を挟んで配設された二枚のフックガード91とを備える。
各フックガード91の先端には、第9図に示す様に、糸通
しフック90の先端の下向鈎92に向かって誘導溝93が形成
されている。
この様に構成された糸張り部材64及び糸通し部材65
は、糸通し棒60の上下動及び回動により所定位置で所定
タイミングのもとに作動する。
その上下動及び回動動作について、機構と共に説明す
る。
糸通し棒60には、第6図に示す様に、糸通し棒60の上
部を覆う様に配設されたガイド部材95が上下摺動自在に
取り付けられている。ガイド部材95は、上部所定位置に
斜めに刻設された長孔からなる回動カム孔96を備える。
糸通し棒60は、その上部に貫通固定された係合ピン97の
一端を介してこの回動カム孔96と係合している。なお、
糸通し部材60は、ガイド部材95の頂板と係合ピン97との
間に取り付けられたバネ98により上方から付勢されてい
る。この結果、係合ピン97は、通常は回動カム孔96の下
端に当接している。
また、ガイド部材95は、枠体61の上部に取り付けたバ
ネ99と連結されており、このバネ99によって上方へ付勢
されている。そして、このガイド部材95の上端には、糸
通し棒60と平行に摺動するラック100の上端に設けられ
た押え板101が上方から当接している。ラック100は、ギ
ア102〜104を介して専用のパルスモータ105により上下
に駆動される。
ラック100が下降すると、糸通し棒60はガイド部材95
と共に下降し、係合ピン97の図示左端側が、針棒21の所
定位置に取り付けられた当接部材106と当接すると、そ
の位置で停止する。当接部材106の取り付け位置は、縫
針62の目孔63の位置を考慮して決定されており、この糸
通し棒60の停止位置で、糸通し部材65の糸通しフック90
が目孔63の高さと一致する様になされている。さらにラ
ック100が下降すると、カム孔96に沿って係合ピン97が
摺動され、糸通し棒60が回動する。この回動動作によ
り、糸張り部材64及び糸通し部材65が、第10図(イ)〜
(ハ)に示す様に、回動する。
糸通し棒60が図示時計方向に回動すると、回動アーム
77がこの糸通し棒60と一体に時計方向に回動する。する
と、受け板80が図示左方へ押し出され、支柱81はガイド
溝88内を図示左方へ摺動する。これに伴い、連結レバー
86に引かれて「コ」字状金具75が糸通し棒60に対して図
示反時計方向へ回動する。この結果、第10図(ロ)に示
す様に、糸張り部材64が広がって第1,第2の糸張り部6
6,67と糸端保持部材70との間隔が最大となると共に、糸
通しフック90が縫針62の目孔63内に挿通する。この状態
から、糸通し棒60が反対方向へ回動すると、第10図
(ハ)に示す様に、さっきとは逆の動きにより糸張り部
材64が縮んだ状態に復帰する。
次に、案内溝11を介して上糸wを準備する手順につい
て、第2図,第3図,第7図(イ)及び第10図(イ)を
参照しつつ説明する。
まず、ミシンヘッド1の針棒21後方側に配設された押
え足レバー110を操作して押え足112を上げて糸調子皿13
を開放状態とする。次に、糸駒7から上糸wを引出し、
上部糸掛け9に掛けた後、案内溝11に沿って正面から背
面まで案内していく。すると、上糸wは、ミシンヘッド
1の正面側で糸調子皿13の皿15−15間に案内され、糸取
りバネ19に上方から掛かり、続いて針棒糸案内23に掛か
った後、第1の糸張り部66の糸掛け爪71の上に掛かり、
さらに第2の糸張り部67の押え爪72の直下を通って第3
の糸張り部68の押え片73に下方から掛かる。その後、糸
端保持部材70の受け板80と押え皿82との間に侵入し、さ
らに回り込んでカッター27により切断される。
こうして糸張り部材64に上糸wが準備された状態が前
述の第10図(イ)である。上糸wは案内溝11の終点部25
まで回り込んでいるから、図示の様に、支柱81の根元部
分に食い込む様に糸端保持部材70に保持されている。な
お、上糸wは、案内溝11に沿って全体として若干のたる
みを持っている。
次に、全自動糸掛け糸通しミシンの制御系統の構成に
ついて第11図にて説明する。
この全自動糸掛け糸通しミシンの制御系統は、CPU,RO
M,RAM等を備え、天秤糸掛け,針孔糸通し及び縫製の制
御を司る電子制御回路120を中心に構成される。電子制
御回路120には、入力側に起動スイッチSW1及び糸通しス
イッチSW2が接続され、出力側にはミシンモータドライ
バ122とパルスモータドライバ124を介してミシンモータ
125とパルスモータ105が接続されている。また、電子制
御回路120には、上軸40の位相角度から針棒最上位置
(以下、NP1という)の時に検出信号を送出するNP1セン
サ130と、同じく天秤最上位置(以下、NP2という)の時
に検出信号を送出するNP2センサ132とが接続されてい
る。さらに、電子制御回路120には、押え足レバー110と
連動して押え足112が上昇した状態、即ち糸調子皿13が
開放状態の時に検出信号を送出する押え足上位置センサ
134と、第6図に示す様に糸通し棒60のガイド部材95の
頂部に取り付けられて糸通し棒60の上端が所定量以上突
出した時に作動して検出信号を送出する糸通し確認セン
サ136とが接続されいる。
次に、この電子制御回路120の実行する制御処理につ
いて説明する。第12図にその制御処理のフローチャート
を示す。
前述の様に、糸駒7から上糸wを引き出して案内溝11
に沿って所定の位置へ案内する。ミシンに電源を投入す
ると、まず、初期化が実行され、パルスモータ105その
他各種モータの原点セットを実行する(ステップ1;以
下、ステップのことを単にSと表す。) 次に、糸通しスイッチSW2が押下されてオン状態とな
ったか否かを判断する(S2)。糸通しスイッチSW2がオ
ン状態になると、次の処理に進み、起動スイッチSW1が
オフ状態であるか否かを判断する(S3)。この処理で起
動スイッチSW1がオフ状態であると判断された場合に
は、押え足112が上位置、即ち糸調子皿13が開放状態で
あるか否かを判断する(S4)。起動スイッチSW1がオン
状態の場合又は押え足112が上げられていない場合に
は、以下の処理へ進まずS2へ戻る。即ち、糸通しスイッ
チSW2は、モメンタリに作動するスイッチであって。S3
又はS4が否定判断の場合は再び押下されないと以下の処
理が実行されない。
一方、起動スイッチSW1がオフ状態であり、かつ押え
足112が上位置にある場合にのみ次の処理に進んで、ミ
シンモータ125を駆動する(S5)。
ミシンモータ125が駆動されると、第13図(イ)〜
(ハ)に示す様に、天秤糸掛けが実行される。その動作
について説明する。
天秤30が振り下ろされる際に、案内溝11に沿って糸道
17のほぼ中央を横切って準備された上糸wに天秤30の先
端の押えカバー33が当接する。この時第13図(ロ)に示
す様に、上糸wは、押えカバー33の前板35と後板36の下
面に当接しており、特に後板36側では切欠き38に掛かる
格好になる。天秤30は、上糸wと当接したままさらに下
方に振り下ろされて上糸wを糸道17に沿って引き出して
いく。この時、上糸wは、その端を糸端保持部材70に挟
まれて保持されているため下流側からはたぐりよせられ
ることはなく、上流側は糸調子皿13が開放状態であるか
ら何等抵抗が働かない。従って、上糸wは、上流の糸駒
7側からのみ引き出される。
天秤30が更に下降して糸道17の下端部50を越える位置
に至る。すると、前板35と後板36のまん中で上糸wが糸
保持孔34内へ落ち込むのを阻止していた糸道17がなくな
る。また、糸調子皿13と天秤30先端との位置関係及び糸
取りバネ19のはね上げ動作により、上糸wが斜め上方に
引き上げられる。この結果、上糸wは、押えカバー33の
切欠き38から外れ、糸受け52の凹入部51内に侵入すると
共に、糸保持孔34の奥部に掛かる。糸保持孔34の奥部は
糸道17の下端部50より上方にあるため、この状態から天
秤30が上方へ揺動しても再び下端部50を越えることはな
い。
以上の様にして、糸受け52及び天秤30の糸保持孔34へ
の天秤糸掛けが完了する。なお、この天秤糸掛け動作
は、天秤30が上方から下方へ揺動されれば完了するが、
天秤30がどの位置にあっても確実に作業を実行する様
に、上軸40が1回転以上したか否かを確認している(S
6)。
ミシンモータ125が1回転以上したら、上軸40の位相
角度がNP1となりNP1センサ130が検出信号を出力したか
否かを確認する(S7)。NP1センサ130からの検出信号が
確認できたら、ミシンモータ125を停止する(S8)。
この間、針棒21は、第6図に示す様に、天秤30の基部
43を挿通したクランクピン45の先端に連結板140を介し
て連結された針棒クランク142により、針棒抱き144と共
に上下動されている。これに対して、このNP1信号を検
出してミシンモータ125を停止することにより、針棒21
が最上位置近傍に位置決めされる。この結果、押え足11
2を上げた状態で以下の針孔糸通しを実行しても、糸張
り部材64及び糸通し部材65がこの押え足112と衝突する
ことがない。
次に、パルスモータ105を正転する(S9)。なお、
「パルスモータ105が正転する」とは、ラック100を下降
させる方向に駆動する場合をいう。
パルスモータ105が正転されると、第10図(イ)〜
(ハ)及び第14図(イ)〜(ハ)に示す様に、針孔糸通
しが実行される。その動作について説明する。
パルスモータ105が正転されると、前述の様に、糸通
し棒60が下降する。糸通しフック90が目孔63と同じ高さ
になると、糸通し棒60はその高さで回動する。この結
果、第10図(ロ)に示す様に、糸張り部材64が拡開状態
となると、第1,第2の糸張り部66,67は縫針62を越える
位置に回動した状態となる。
この拡開動作の際には、上糸wの端部は、糸端保持部
材70に保持されているから、上糸wは、主に上流側から
引き出され、縫針62の目孔63正面に張り渡される。この
時、上糸wは、図示の様に、隙間74を介して第1の糸張
り部66の下側に入り込み、目孔63にほぼ当接する状態と
なる。
一方、糸通し部材65も回動して、糸通しフック90が第
14図(イ)に示す様に、目孔63を挿通して正面側へ突き
出される。
この結果、上糸wは、誘導溝93を通って下向鈎92に引
っ掛かる。
こうして目孔63を挿通した糸通しフック90に上糸wが
引っ掛かったか否かを、糸通し確認センサ136のオン信
号により確認する(S10)。糸通し確認センサ136がオン
となったら、タイマーをセットして所定時間経過するま
でパルスモータ105を正転し続ける(S12)。この処理
は、機差等によって上糸wが糸通しフック90に掛かって
いない場合があることを考慮したものであり、上糸wが
糸通しフック90に確実に掛かってから次の動作に移るた
めのものである。
所定時間経過した後に、今後はパルスモータ105を逆
転する(S13)。なお、この際に、これまでの正転に要
したパルス数Cが電子制御回路120内の所定のメモリ領
域に記憶される。
パルスモータ105が逆転されると、糸通し棒60が回動
して、第10図(ハ)に示す様に、糸張り部材64が縮んだ
状態に復帰し、糸通し部材65も回動して、目孔63から糸
通しフック90が抜け出す。さらに糸通し棒60が回動し
て、係合ピン97が回動カム孔96の下端に当接するとこの
回動は停止し、今度は糸通し棒60がガイド部材95と共に
上昇する。
この結果、第14図(ロ),(ハ)に示す様に、糸通し
フック90に引っ掛かった上糸wは目孔63を挿通して引き
出される。この時上糸wの糸端は、支柱81の表面から外
側へ移動し、溝84に沿って受け板80と押え皿82との間か
ら外れ落ちる。
パルスモータ105は、逆転直前に記憶した正転時のパ
ルス数Cと一致するパルス数だけ逆転され、停止される
(S14,S15)。
以上の結果、天秤糸掛けと針孔糸通しが完了し、次に
起動スイッチSW1が押下されてオン状態となると縫製制
御が開始される(S16)。
縫製制御が指示されると、まず押え足112が下げられ
ているか否かを判断し(S17)、押え足112が上位置にあ
る場合にはS16に戻って縫製を開始しない。
一方、押え足112が下げられている場合には、ミシン
モータ125が駆動されて縫製が実行される(S18)。この
ミシンモータ125による縫製は、もう一度起動スイッチS
W1が押下されてオフ状態となるまで続行される(S1
9)。
起動スイッチSW1が押下されてオフ状態となった場合
には、NP2センサ132から検出信号が送出されるのを待っ
てミシンモータ125を停止する(S20,S21)。
この結果、天秤30が最上位置に振り上げられた状態、
従って針棒21も上昇して縫針62が布から抜けた状態で上
軸40が停止し、図示しない糸釜からの糸抜けがスムーズ
に実行される。
以上説明した様に、本実施例によれば、作業者は、上
糸wを案内溝11に沿って案内し、糸通しスイッチSWを押
下するだけで、糸受け52及び天秤30への糸け作業と、目
孔63への糸通し作業とが自動的に実行される。従って、
作業者は、面倒な天秤糸掛け作業及び針孔糸通し作業に
煩わされることがない。この結果、普段はミシンを使用
しない様な作業者にとっても、極めて使いやすいミシン
となる。
また、糸張り部材64に上糸wの端を保持する糸端保持
部材70を備える構成を採用し、糸調子皿13開放状態にお
いて、天秤糸掛けから先に実行するよう制御するから、
天秤糸掛け作業に伴う上糸wの逆流のおそれがない。従
って、作業者は上糸wを天秤30の下流側で、従来の様に
長さ12cm以上も余分にたるませておく必要がない。加え
て、この糸端を押さえておかなくてもよい。さらに、針
孔糸通しのために、あらためて上糸wを準備する必要も
ない。この結果、天秤糸掛けと針孔糸通しという二つの
作業を一体として簡便に自動化することができる。
さらに、上述の様に糸駒7から面板3の下部背面に至
る案内溝11を備えたことから、作業者は、上糸wを単に
案内溝11に沿って上部糸掛け9から終点部25まで案内す
るだけで、上糸wの準備が完了する。
しかも、上糸wは、糸端保持部材70にて保持して糸張
り状態とし、糸通しがほぼ完了するまで保持されている
から、針孔糸通しの際にも、作業者が糸端を押さえる等
の何らかの補助作業をする必要がない。
その上、糸端を短くしておくことができるから、天秤
糸掛け及び針孔糸通しが完了したら、上糸wが目孔63か
ら完全に抜け出さない状態で縫製を開始しても、第1針
目にこの上糸wが布との摩擦等により抜け出す。
従って、本実施例によれば、作業者は、上糸wを案内
溝11に沿って簡単に案内した後は、何等この上糸wに手
を触れることなく、直ちに縫製を開始できる。
加えて、パルスモータ105の制御において、糸通し確
認センサ136及びタイマーを用いて正転パルス数Cを制
御し、正転パルス数Cにて逆転パルス数を決定する構成
としたから、モータの脱調による不快な音の発生を防止
することができる。
なお、本実施例では、天秤糸掛け動作と針孔糸通し動
作を順番に実行するルーチンを採用したが、天秤糸掛け
作業が終了する前に針孔糸通し作業が完了してしまわな
い様に、別のルーチンで禁止する様構成しても構わな
い。この場合には、例えば天秤糸掛け作業の実行を指示
する天秤糸掛けスイッチと針孔糸通しの実行を指示する
針孔糸通しスイッチとを別々に設ける様に構成できる。
従って、針孔糸通しスイッチが押下された場合には、針
孔糸通しの実行に先立って、既に天秤糸掛け作業が完了
しているか否かを例えばフラグ等により確認する処理を
実行する様に構成すればよい。
また、糸張り部材64と糸通し部材65とを別々の駆動源
或は駆動部材により独立に駆動される様に構成すること
も可能である。この場合には、糸張り部材64の作動につ
いては、天秤糸掛け動作が完了する前であっても何等禁
止する必要がなく、糸通し部材65の上糸wを抜き取る動
作の実行のみを禁止すればよい。
さらに、実施例では、天秤糸掛けはミシンモータ125
にて実行し、針孔糸通しは別途設けたパルスモータ105
にて実行する構成として、完全自動化を実現したが、手
動の操作部材を各々に設けて実行する様に構成してもよ
い。この場合の禁止手段としては、例えば、両操作部材
間に何等かの連動部材を介在させてもよいし、さらに
は、糸通し用の操作部材或はその近傍に、目だつ様に注
意書の銘板等を取り付けるなど種々の方法を採用可能で
ある。
加えて、糸端保持部材70を上糸wの最終端に備える構
成に限らず、例えば縫針62の上流側にて糸通しが完了す
るまでは保持し、一方、最終端側は作業者が保持して目
孔63の正面に誘導する構成或は、何等かの部材に掛ける
等により単に位置決めする構成としてもよい。
さらに、天秤部への糸掛けは、天秤30又は糸受け52の
いずれか一方のみとしてもよく、これでも従来に比して
格段の自動化効果を発揮できる。
また、天秤30が自分で揺動して糸掛けを実行する構成
に変えて、糸掛け専用の他の揺動部材を設けて糸道17に
沿って揺動する構成とすることもできる。
以上本発明の実施例を説明したが、本発明は何らこれ
に限定されず、例えば、糸通しフック90が上糸wを目孔
63内へ引き込む構成に代えて、押し込む構成或はエアに
て吹き込む構成とする等、その要旨を逸脱しない範囲の
種々なる態様を採用できる。
なお、上記実施例において、糸駒7が上糸供給源に、
糸道17が天秤揺動経路に、案内溝11が上糸案内手段に、
糸受け52が糸掛け部材に、押えカバー33が糸掛け手段
に、糸張り部材64が位置決め手段に、糸通し部材65が糸
通し手段に、糸端保持部材70が保持手段に、電子制御回
路120が禁止手段に、それぞれ相当する。
発明の効果 以上説明した様に、請求項1記載の発明,請求項2記
載の発明のいずれにおいても、上糸案内手段に案内され
た上糸の端を保持手段が保持し、糸掛け手段による糸掛
け動作が完了した後に糸通し手段が糸通し動作を実行す
る構成とし、さらに、その糸通し動作の完了後に保持手
段が上糸の保持を解除する構成としたから、糸掛け動作
に伴う上糸の逆流がない。また、糸通し動作の実行時に
は、保持手段によって決まった量の上糸が糸通し準備位
置に保持されている。この結果、糸掛け動作及び糸通し
動作を確実に実行することができ、両作業を共に自動化
することが可能である。
また、作業者は、上糸の準備に当たっては、上糸案内
手段に沿って上糸を案内するだけでよいから、作業者
は、面倒な天秤糸掛け作業及び針孔糸通し作業或はその
ための面倒な或は二度以上の上糸準備作業に煩わされる
ことがない。
特に、請求項1記載の発明では、糸掛け部材への糸掛
け動作と天秤への糸掛け動作とを共に自動化することが
できるので、一層作業を簡略化することができる。ま
た、請求項2記載の発明では、保持手段が糸掛け動作が
開始される以前から糸通し動作が完了するまで上糸の端
部を保持する。このため、糸掛け動作のための上糸端部
の保持と糸通し動作のための上糸端部の保持とを別個に
行う必要がなく、一層作業を簡略化することができる。
以上の結果、取り扱いの極めて簡便な自動糸掛け糸通
しミシンの構成を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を例示するブロック図、第2図は
実施例の外観を示す斜視図、第3図はその案内溝の構成
を示す正面図、第4図(イ)は天秤部の正面図、第4図
(ロ)はその一部平面図、第4図(ハ)は同じく一部背
面図、第5図は天秤の揺動動作を示す説明図、第6図は
針棒及び糸通し棒の構成を示すミシンヘッド内の背面
図、第7図(イ)はその糸通し棒下端に設けられた糸張
り部材の斜視図、第7図(ロ)は糸張り部材の拡開状態
における断面図、第8図は糸張り部材の一部と糸通し部
材の平面図、第9図は糸通し部材の一部側面図、第10図
(イ)〜(ハ)は糸張り部材の糸張り動作を示す平面
図、第11図は実施例の制御系統の構成を表すブロック
図、第12図はその制御系統の実行する制御処理のフロー
チャート、第13図(イ)〜(ハ)は天秤の糸掛け動作を
説明する説明図、第14図(イ),(ロ)は通し部材の糸
通し動作を示す斜視図、第14図(ハ)は同じく断面図で
ある。 7……糸駒、9……上部糸掛け、11……案内溝 13……糸調子皿、17……糸道 19……糸取りバネ、21……針棒 23針棒糸案内、25……終点部、30……天秤 40……上軸、44……副軸、50……下端部 52……糸受け、60……糸通し棒 62……縫針、63……目孔 64……糸張り部材、65……糸通し部材 70……糸端保持部材、105……パルスモータ 110……押え足レバー、120電子制御回路 125……ミシンモータ、SW1……起動スイッチ SW2……糸通しスイッチ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縫製に先立って、上糸の天秤部への糸掛け
    動作及び縫針の目孔への糸通し動作を実行する自動糸掛
    け糸通しミシンであって、 上糸供給源から引き出された上糸を、天秤揺動経路方向
    を横切る糸掛け準備位置を経て針棒先端近傍の糸通し準
    備位置へ案内する上糸案内手段と、 前記糸掛け準備位置へ案内された上糸を、前記天秤揺動
    経路に沿って引き出し、該天秤揺動経路一端の糸掛け部
    材及び天秤に掛け渡す糸掛け手段と、 前記糸通し準備位置へ案内された上糸を縫針の目孔の正
    面又は背面に位置決めする位置決め手段と、 該位置決めされた上糸を前記目孔内へ取り込んで糸通し
    を実行する糸通し手段と、 前記糸通し準備位置へ案内された上糸の端部を、前記糸
    通し動作が完了するまで保持する保持手段と、 前記糸掛け動作が完了するまでは、前記糸通し動作を禁
    止する禁止手段と を備えることを特徴とする自動糸掛け糸通しミシン。
  2. 【請求項2】縫製に先立って、上糸の天秤部への糸掛け
    動作及び縫針の目孔への糸通し動作を実行する自動糸掛
    け糸通しミシンであって、 上糸供給源から引き出された上糸を、天秤揺動経路方向
    を横切る糸掛け準備位置を経て針棒先端近傍の糸通し準
    備位置へ案内する上糸案内手段と、 前記糸掛け準備位置へ案内された上糸を、前記天秤揺動
    経路に沿って引き出し、該天秤揺動経路一端の糸掛け部
    材及び/又は天秤に掛け渡す糸掛け手段と、 前記糸通し準備位置へ案内された上糸を縫針の目孔の正
    面又は背面に位置決めする位置決め手段と、 該位置決めされた上糸を前記目孔内へ取り込んで糸通し
    を実行する糸通し手段と、 前記糸通し準備位置へ案内された上糸の端部を、前記糸
    掛け動作が開始される以前から前記糸通し動作が完了す
    るまで保持する保持手段と、 前記糸掛け動作が完了するまでは、前記糸通し動作を禁
    止する禁止手段と を備えることを特徴とする自動糸掛け糸通しミシン。
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