JP2946474B2 - ビススチリル化合物及び電子写真感光体 - Google Patents
ビススチリル化合物及び電子写真感光体Info
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Description
電子写真感光体に関し、特に、キャリア発生物質とキャ
リア輸送物質とを含有する感光層を有する電子写真感光
体として好適なビススチリル化合物と電子写真感光体に
関するものである。
酸化亜鉛、硫化カドミウム、シリコン等の無機光導電体
を主成分として含有する感光体が広く知られていた。し
かし、これらは熱安定性、耐久性等の特性が必ずしも満
足しうるものではなく、さらに製造上、取扱い上にも問
題があった。
感光層を有する感光体は、製造が比較的容易であるこ
と、安価であること、取り扱いが容易であること、また
一般にセレン感光体に比べて熱安定性が優れている。こ
うした有機光導電体化合物としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾールがよく知られており、これと2,4,7−
トリニトロ−9−フルオレノン等のルイス酸とから形成
される電荷移動錯体を主成分とする感光層を有する感光
体がすでに実用化されている。
キャリア輸送機能とをそれぞれ別個の物質に分担させる
積層タイプあるいは単層タイプの機能分離型感光層を有
する感光体が知られている。例えば、無定形セレン薄層
から成るキャリア発生層とポリ−N−ビニルカルバゾー
ルを主成分として含有するキャリア輸送層とからなる感
光層を有する感光体が、すでに実用化されている。
は、可とう性に欠け、その被膜は固くて脆く、ひび割れ
や膜剥離を起こしやすく、これを用いた感光体は、耐久
性が劣っている。そこで、可塑剤を添加してこの欠点を
改善すると、電子写真プロセスにおいて残留電位が大き
くなり、繰り返し使用に伴ってその残留電位が蓄積さ
れ、次第にかぶりが大きくなり、複写画像を損ねてしま
う。
般に被膜形成能を有しないため、適当なバインダーと併
用され、バインダーの種類、組成比等を選択することに
より、被膜の物性あるいは感光特性をある程度制御しう
る点では好ましいが、バインダーに対して高い相溶性を
有する有機光導電化合物の種類は限られている。現実に
電子写真感光体の感光層の構成に用い得るバインダーの
種類は少ない。
2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾールは、電子写真感光体の感光層
の材質として常用されるバインダー、たとえばポリエス
テル、ポリカーボネートとの相溶性が低い。すなわち、
電子写真特性を整えるために必要とする割合で混合して
感光層を形成すると、温度50℃以上でオキサジアゾール
の結晶が析出するようになり、電荷保持力および感度等
の電子写真特性が低下する欠点を有する。
のジアリールアルカン誘導体は、バインダーに関する相
溶性の問題は少ないが、光に対する安定性が小さく、こ
れを帯電・露光が繰り返し行われる反復転写式電子写真
の感光体に使用すると、この感光層の感度が次第に低下
するという欠点を有する。
36428 号にはそれぞれ異なった型のフェノチアジン誘導
体が記載されているが、いずれも感光度が低くかつ反復
使用時の安定性が小さい欠点があった。
号、同63−149652号に記載されているスチルベン化合物
は電荷保持力および感度は比較的良好であるが、反復使
用時による耐久性において満足できるものではない。
174749号、同62−120346号、同64−32265 号、特開平1
−106069号、同1−93746 号、同1−274154号のような
ジスチルベン化合物をキャリア輸送物質として用いた感
光体は、上記の欠点をほぼ解決した感光体であるが、複
写機やプリンター等に組み込み、反復使用した時の耐久
性においては満足できるものではない。
電のサイクルが短くなるため、繰り返し複写時に残留電
位が大きく上昇してしまう。
に、ベタ黒部に白い小さい点状の画像欠陥(白ポチと呼
ぶ)が発生してしまう。
露光電位(VL )が上昇し、また繰り返し使用で帯電電
位(VH )が低下するという欠陥が見つかっている。
(黒斑点と呼ぶ)が発生しやすくなる。
で実用的に満足すべき特性を有するキャリア輸送物質は
まだ見い出されていないのが現状である。
にも使用できる高感度で高耐久な電子写真感光体用のキ
ャリア輸送物質として好適な化合物及び電子写真感光体
を提供することにある。
(1)〜(4)の通りである。
帯電・露光・除電を繰り返しても、残留電位が上昇しな
い感光体用のキャリア発生物質として好適な化合物及び
電子写真感光体を提供すること。
り返し使用しても、ベタ黒部に白い小さい点状の画像欠
陥(白ポチと呼ぶ)が発生しない感光体用のキャリア輸
送物質として好適な化合物及び感光体を提供すること。
した場合に、繰り返し使用しても、低温で露光電位(V
L )が上昇せず、また繰り返し使用で帯電電位(VH )
が低下しない感光体用のキャリア輸送物質として好適な
化合物及び電子写真感光体を提供すること。
(黒斑点と呼ぶ)が発生しない感光体用のキャリア輸送
物質として好適な化合物及び電子写真感光体を提供する
こと。
一般式〔I〕で表されるビススチリル化合物及びこのビ
ススチリル化合物を含有する電子写真感光体に係るもの
である。
メチル基であって、R1 、R2 はいずれか一方が常にメ
チル基であるが同時にメチル基となることはない。Ar
1 、Ar2 は置換基を有していてもよいアリール基であ
る。}
て、上記の置換基としては、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチルなどのアルキル基;メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシなどのアルコキシ基;弗素、塩素、臭素、沃素
などのハロゲン原子;ジエチルアミンなどのジアルキル
アミン基;ジエチルフェニルアミンなどのジアラルキル
アミノ基;ジフェニルアミンなどのジアリールアミノ
基;オキシカルボニルメチルなどのエステル基;フェノ
キシ基;フェニル基;シアノ基;カルボニルエチル基な
どのアシル基;ヒドロキシ基;トリフルオロメチル基等
が挙げられる。但し、置換基として上記に例示したもの
に限られるわけではない。
記A〜Cの特徴を有するものであり、電子写真感光体の
キャリア輸送物質として好適である。
リル化合物であるため、感度及び耐久性が向上し、しか
も帯電電位の変動が小さくなるため、複写機やプリンタ
ー等に組み込んで繰り返し使用した場合、白ポチ・黒斑
点・かぶり・濃度低下等の画像欠陥や画像不良が発生し
ない良好な画像が得られる。
ー等に組み込み、繰り返し使用した場合、残留電位も小
さくなるため、画像欠陥や画像不良が発生しない良好な
画像が得られる。 (C).ビススチリル化合物であるから、合成も容易で
ある。
100 は後記においてまとめて例示した。
明するが、その合成処方の概略を後記に示した。
トルイジン(関東化学社製)(1モル比)とヨウドベン
ゼン(東京化成社製)(2.5 モル比)に炭酸カリウム
(関東化学社製)(2モル比)と銅粉(関東化学社製)
(0.2 モル比)を加え、内温190 〜210 ℃で50時間反応
し、後処理後にカラム精製して、m−メチルトリフェニ
ルアミン1を収率85%で得た(ウルマン反応)。
比)にN,N−ジメチルホルムアルデヒド(関東化学社
製)(4モル比)とオキシ塩化リン(和光純薬工業社
製)(3モル比)を加え、内温70〜90℃で24時間反応
し、後処理後カラム精製して、N,N−ビス(4−ホル
ミル−フェニル)−3−メチルアニリン2を収率56%で
得た(ビルスマイヤー反応)。
法に従い、以下のように行った。メタノール(関東化学
社製)中に4−メチルベンゾフェノン(アルドリッチ社
製)(1モル比)を入れ、ソデュムボロハイドライド
(関東化学社製)(0.5 モル比)を加えて、内温10〜20
℃で5時間反応し、後処理後にカラム精製して、ヒドロ
キシ体4を収率95%で得た(還元反応)。
キシ体4(1モル比)を入れ、チオニルクロライド(東
京化成社製)(1.2 モル比)を加えて、内温10〜20℃で
2時間反応し、後処理後に、クロル体5を収率95%で得
た(置換反応)。
チル(関東化学社製)(1.2 モル比)を加えて、内温14
0 〜160 ℃で10時間反応し、後処理後に蒸留精製して、
ホスホン酸ジエチル体6を収率93%で得た(ホスホン酸
ジエチル化反応)。
合物を原料として、以下のように行った。N,N−(4
−ホルミル−フェニル)−3−メチルアニリン2 9.68
g(0.033 モル)と1−(P−トリル),1−フェニル
メチルホスホン酸ジエチル6 21.0 g(0.066 モル)と
を、トルエン(和光純薬工業社製)50mlに溶解した。ナ
トリウムメトキサイド(関東化学社製)3.6 g(0.066
モル)をトルエン50mlに入れ、氷冷下、内温を25℃以下
に保ちながら、この液を前記の液に加えた。
を加え、トルエン層を水洗し、次いで、硫酸ナトリウム
(関東化学社製)でトルエン層から水を除き、溶媒を留
去し、得られた残留物をシリカカラム精製し、目的とす
る例示化合物4を黄白色結晶として収率64%で13.5g
(0.021 モル)得た。
通りであった。 C(炭素) H(水素) N(窒素) 測定値(%) : 91.3911 6.4201 2.1555 計算値(%) : 91.4063 6.4183 2.1754 例示化合物4のIRデータ(図1にスペクトルあり) 1490, 1500cm-1
1で、4−メチルベンゾフェノンをベンゾフェノンに替
えたほかは、合成例1と同様にして合成し、例示化合物
1を黄白色結晶として収率88%で17.8g(0.029 mol )
得た。
りであった。 C(炭素) H(水素) N(窒素) 測定値(%) : 91.6442 6.0498 2.2731 計算値(%) : 91.6659 6.0560 2.2745 例示化合物1のIRデータ(図2にスペクトルあり) 1495, 1503cm-1
1で、4−メチルベンゾフェノンを4,4′−ジメチル
ベンゾフェノンに替えたほかは、合成例1と同様にして
合成し、例示化合物7を黄白色結晶として収率75%で1
6.8g(0.025 mol )得た。
りであった。 C(炭素) H(水素) N(窒素) 測定値(%) : 91.1660 6.7488 2.0832 計算値(%) : 91.1651 6.7504 2.0846
1で、4−メチルンゾフェノンを4−エチルベンゾフェ
ノンに替えたほかは、合成例1と同様にして合成し、例
示化合物13を黄白色結晶として収率78.8%で17.5g(0.
026 mol )得た。
りであった。 C(炭素) H(水素) N(窒素) 測定値(%) : 91.1659 6.7458 2.0838 計算値(%) : 91.1651 6.7504 2.0846
例1で、4−メチルベンゾフェノンを4−メトキシベン
ゾフェノンに替えたほかは、合成例1と同様にして合成
し、例示化合物19を黄白色結晶として収率75.8%で16.9
g(0.025 mol )得た。
あった。 C H N O (炭素) (水素) (窒素) (酸素) 測定値(%) : 87.0773 6.1138 2.0711 ── 計算値(%) : 87.0787 6.1144 2.0724 4.7345
例1で、4−メチルベンゾフェノンを4−クロルベンゾ
フェノンに替えたほかは、合成例1と同様にして合成
し、例示化合物26を黄白色結晶として収率60.6%で13.7
g(0.020 mol )得た。
りであった。 C H N Cl (炭素) (水素) (窒素) (塩素) 測定値(%) : 82.2039 5.4212 2.0367 ─── 計算値(%) : 82.2044 5.4307 2.0396 10.3253
例1で、m−トルイジンをo−トルイジンに、4−メチ
ルベンゾフェノンをベンゾフェノンに替えたほかは、合
成例1と同様にして合成し、例示化合物41を黄白色結晶
として収率57.6%で11.7g(0.019 mol )得た。
あった。 C(炭素) H(水素) N(窒素) 測定値(%) : 91.6662 6.0561 2.2741 計算値(%) : 91.6659 6.0560 2.2745 例示化合物41のIRデータ(図3にスペクトルあり) 1500cm-1
1で、m−トルイジンをo−トルイジンに替えたほか
は、合成例1と同様にして合成し、例示化合物44を黄白
色結晶として収率78.8%で16.7g(0.026mol )得た。
りであった。 C(炭素) H(水素) N(窒素) 測定値(%) : 91.4065 6.4180 2.1755 計算値(%) : 91.4063 6.4183 2.1754 例示化合物44のIRデータ(図4にスペクトルあり)
1500cm-1
1で、m−トルイジンをo−トルイジンに、4−メチル
ベンゾフェノンを4−クロルベンゾフェノンに替えたほ
かは、合成例1と同様にして合成し、例示化合物66を黄
白色結晶として収率69.7%で15.8g(0.023 mol)得
た。
りであった。 C H N Cl (炭素) (水素) (窒素) (塩素) 測定値(%) : 82.2039 5.4308 2.0392 ── 計算値(%) : 82.2044 5.4307 2.0396 10.3253
ア輸送物質として含有する電子写真感光体は、図5〜図
10に示した形態をとることができる。
リア発生物質を主成分とするキャリア発生層2と、本発
明に基くキャリア輸送物質を主成分として含有するキャ
リア輸送層3との積層体より成る感光層4を設ける。図
7及び図8に示すように、感光層4は、導電性支持体1
上に設けた中間層5を介して設けてもよい。
に優れた電子写真特性を有する感光体が得られる。
すように、キャリア発生物質をキャリア輸送物質を主成
分とする層6中に分散せしめて成る感光層4を導電性支
持体1上に直接、或いは中間層5を介して設けてもよ
い。
とく、最外層として保護層7を設けてもよい。
れ自体では被覆形成能が乏しいので、種々のバインダを
組合せて感光層が形成される。
ものを用いることができるが、疎水性で誘電率が高く、
電気絶縁性フィルム形成性高分子重合体を用いるのが好
ましい。
次のものを挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。
体 (P−11) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 (P−12) 塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸
共重合体 (P−13) シリコーン樹脂 (P−14) シリコーン−アルキッド樹脂 (P−15) フェノールホルムアルデヒド樹脂 (P−16) スチレン−アルキッド樹脂 (P−17) ポリ−N−ビニルカルゾール (P−18) ポリビニルブチラール (P−19) ポリビニルフォルマール
種以上の混合物として用いることができる。
としては、特に制限はないが、例えばオキサゾール誘導
体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チア
ジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール
誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、
ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾ
ン化合物、ピラゾリン誘導体、アミン誘導体、オキサゾ
ロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾ
ール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、
アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベ
ン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−
ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等であ
る。
光照射時発生するホールの支持体側への輸送能力が優れ
ている外、本発明の用いられる後記の有機系顔料との組
合わせに好適なものが好ましい。
いられるキャリア発生物質としては、次のようなものが
挙げられる
スアゾ色素などのアゾ系色素 (2)ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリ
レン系色素 (3)インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ系色素 (4)アンスラキノン、ピレンキノンおよびフラバンス
ロン類などの多環キノン類 (5)キナクリドン系色素 (6)ビスベンゾイミダゾール系色素 (7)インダスロン系色素 (8)スクエアリリウム系色素 (9)シアニン系色素 (10)アズレニウム系色素 (11)トリフェニルメタン系色素 (12)アモルファスシリコン (13)金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなど
のフタロシアニン系顔料 (14)セレン、セレン−テルル、セレン−砒素 (15)CdS、CdSe (16)ピリリウム塩色素、チアピリリウム塩色素 などが挙げられ、単独あるいは2種以上の混合物として
用いることもできる。
CGMとしてフルオレノン系ビスアゾ顔料、フルオレニ
リデン系ビスアゾ顔料、多環キノン顔料等の有機系顔料
が用いられることが好ましい。特に後記に示す一般式
〔F1 〕のフルオレノン系ビスアゾ顔料、フルオレニリ
デン系ビスアゾ顔料、多環キノン顔料を本発明に用いる
と、感度、耐久性及び画質等の点で著しいく改良された
効果を示す。
ビスアゾ顔料に具体例(F1 −1〜F1 −24)を挙げる
が、これによって限定されるものではない。
表されるフルオレノン系ビスアゾ顔料は、公知の方法に
より容易に合成され、例えば特願昭62−304862号等の方
法により合成される。
スアゾ顔料は後記一般式〔F2 〕で表される。
ビスアゾ顔料の具体例としては、例えば後記の構造式で
示されるもの(F2 −1〜F2 −7)を挙げることがで
きるが、これによって本発明に使用可能なビスアゾ顔料
が限定されるものではない。
記の下記一般式〔Q1 〕〜〔Q3 〕で表される。
される本発明に使用可能な多環キノン顔料の具体例を後
記に示すが、これに限定されるものではない。
ン顔料の具体的化合物例(Q1 −1〜Q1 −6)を挙げ
ると後記の通りである。
キノン顔料の具体的化合物例(Q2 −1〜Q2 −5)を
挙げると後記の通りである。
料の具体的化合物例(Q3 −1〜Q 3 −4)を挙げると
後記の通りてある。
3 〕で表される多環キノン顔料は、公知の方法により容
易に合成できる。
系顔料としては、光導電性を有する無金属フタロシアニ
ン及びその誘導体すべてが使用可能であるが、例えばα
型、β型、τ、τ′型、η、η′型、Χ型、及び特開昭
62−103651号で述べた結晶形及びその誘導体等を使用で
きる。特にτ, Χ, K/R−Χ型を使用することが望ま
しい。
特許3,357,989 号に記載があり、τ型無金属フタロシア
ニンについては特開昭58−182639号に記載がある。
ように、CuKα、1.541 ÅのX線に対するブラッグ角
度(2θ±0.2 度)において、7.7, 9.2, 16.8, 17.5,
22.4, 28.8度に主要なピークを有し、且つ9.2 度のピー
ク強度に対して16.8度のピーク強度比が0.8 〜1.0 であ
り、また22.4度に対する28.8度のピーク強度比が0.4以
上である事を特徴とするフタロシアニンである。
シアニンは、後記の一般式〔TP〕で表される。
す特許で公開された結晶型の異なるものが知られてい
る。例えば特開昭61−239248号、同62−670943号、同62
−272272号、同63−116158号又は同64−17066 号、特開
平2−28265 号、同2−215860号等が挙げられる。
してはメチルエチルケトン等、公知の分散媒がある。
以上の公知の電子受容性物質を含有せしめることができ
る。電子受容性物質の添加割合は、重要比で本発明に用
いられる有機系顔料 :電子受容性物質=100 :0.01〜20
0 、好ましくは100 :0.1 〜100 である。また、電子受
容性物質の添加割合は重要比で全CTM :電子受容性物
質=100 :0.01〜100 、好ましくは100 :0.1 〜50であ
る。
ア発生物質)の電荷発生機能を改善する目的で有機アミ
ン類を添加することができ、特に2級アミンを添加する
のが好ましい。これらの化合物は特開昭59−218447号、
同62−8160号に記載されている。
目的で例えば特開昭63−18354 号の酸化防止剤の添加す
ることができる。酸化防止剤の添加量はCTM100 重量
部に対して0.1 〜100 重量部、好ましくは1〜50重量
部、特に好ましくは5〜25重量部である。
要により感光層を保護する目的で紫外線吸収剤等を含有
してもよく、また感色性補正の染料を含有してもよい。
いが、この中間層は接着層又はブロッキング層等として
機能するものである。
構成としたとき、CGL(キャリア発生層)は、導電性
支持体もしくはCTL(キャリア輸送層)上に直接ある
いは必要に応じて接着層もしくはブロッキング層などの
中間層を設けた上に、次の方法によって形成することが
できる。
液を塗布する方法
インダ等によって分散媒中で微細粒子状として必要に応
じて、バインダと混合分散して得られる分散液を塗布す
る方法。
グ、CVD等の気相堆積法あるいはディッピング、スプ
レィ、ブレード、ロール法等の塗布方法が任意に用いら
れる。
は、0.01μm〜5μmであることが好ましく、更に好ま
しくは0.05μm〜3μmである。
方法で形成することができる。CTLの厚さは、必要に
応じて変更し得るが、通常5μm〜60μmであることが
好ましい。
CTM1重量部に対してバインダ0.1 〜5重量部とする
のが好ましいが、微粒子状のCGMを分散せしめた感光
層4を形成する場合は、CGM1重量部に対してバイン
ダを5重量部以下の範囲で用いることが好ましい。また
CGLをバインダ中分散型のものとして構成する場合に
は、CGM1重量部に対してバインダを5重量部以下の
範囲で用いることが好ましい。
成であって、後述する実施例からも明らかなように、帯
電特性、感度特性、画像形成特性等に優れており、特に
繰り返し使用したときにも疲労劣化が少なく、耐用性が
優れたものである。
複写機のほか、レーザ、ブラウン管(CRT)、発光ダ
イオード(LED)を光源とするプリンタの感光体など
の応用分野にも広く用いることができる。また、本発明
は、そうした感光体以外にも、EL(エレクトロルミネ
ッセンス)にも適用可能である。
に説明するが、これにより本発明の実施態様が限定され
るものではない。
ミノエチル)ピペラジンの比率が1:1:1のモノマー
組成で共重合されたポリアミド30gを、50℃に加熱した
800 mlのメタノールEL規格(関東化学社製)200 mlに
加えた。その後、直径80mmのアルミニウムドラム上へ浸
漬塗布し、0.6 μm厚の中間層を形成した。
ゾ顔料(例示化合物F1 −23)20g及びバインダーとし
てポリビニルブチラール樹脂エスレックBX−1(積水
化学社製)10gをメチルエチルケトン(関東化学社製
EL規格)1000mlへ溶解し、サンドミルにて24時間ミリ
ングを行い、CGL塗布液を得た。これを上記中間層上
に浸漬塗布して0.2 μm厚のCGLを形成した。
とポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ−200 」(三菱
ガス化学株式会社製)165gを1,2−ジクロロエタン
特級(関東化学社製)1000mlへ溶解させ、CTL塗工液
を得た。
で1時間乾燥し、23μm厚のCTLを形成した。このよ
うにして、中間層−CGL−CTLを順次積層して成る
感光体1を作成した。
合物とした以外は実施例1と同様にして感光体2〜10を
作成した。
化合物(1)〜(2)とした以外は実施例1と同様にし
て比較感光体を作成した。
合物;Q1 −3)20gおよびバインダーとしてポリカー
ボネート樹脂C−1300(帝人化成社製)10gを1,2−
ジクロロエタン特級(関東化学社製)へ溶解し、ボール
ミルにて30時間ミリングを行いCGL塗工液を得た。こ
れを上記中間層上に浸漬塗布して0.6 μm厚のCGLを
形成した。
し、感光体11を作成した。
した以外は実施例1と同様にして感光体12〜20を作成し
た。
(1)〜(2)とした以外は実施例11と同様にして比較
感光体3〜4を作成した。
化学社製)12gをエチルエチルケトン1000mlに溶解しさ
せた後、CGMとして例示化合物Q1 −3;5.7 g、例
示化合物F1 −23;0.5 gを混合し、サンドグラインダ
ーで12時間分散した。
し、CGLを形成、更に例示化合物3のCTMを用いて
実施例1と同様にしてCTLを形成し、感光体21を作成
した。
化合物とした以外は実施例1と同様にして感光体22〜30
を作成したた。
(1)〜(2)とした以外は実施例21と同様にして比較
感光体5〜6を作成した。
mlのメタノールEL規格(関東化学社製)へ投入し、溶
解させた。室温まで冷却後、1−ブタノール特級(関東
化学社製)200 mlを加えた。その後、直径80mmのアルミ
ニウムドラム上へ浸漬塗布し、0.5 μmの中間層を形成
した。
アニン(τ−Pc)40gをシリコーン樹脂「KR−524
0」(固形分20%)(信越化学社製)200 gを溶解した
メチルエチルケトンEL規格(関東化学社製)2000mlに
加えて、サンドグラインダーにて4時間分散させ、CG
L塗工液を得た。これを上記中間層上に浸漬塗布して0.
4 μm厚のCGLを形成した。
ネート「ユーピロンZ−200 」(三菱ガス化学株式会
社)165 gを1,2−ジクロルエタン特級(関東化学社
製)1000mlへ溶解させ、CTL塗工液を得た。これを上
記CGL上に浸漬塗布後、100℃で1時間乾燥を行い、2
2μm厚のCTLを得た。中間層、CGL及びCTLの
順に積層して成る感光体を作成した。
した以外は実施例31と同様にして感光体32〜40を作成し
た。
(1)〜(2)とした以外は実施例31と同様にして比較
感光体を作成した。
Mに例示化合物22を用いた以外は、実施例1と同様にし
て中間層−CGL−CTLを順次積層して成る感光体を
作成した。
した以外は実施例41と同様にして感光体42〜50を作成し
た。
(1)〜(2)とした以外は実施例41と同様にして比較
感光体を作成した。
iOPC)〔電子写真学会誌 250(2) 29(2) ,1990〕、
CTMに例示化合物12を用いた以外は、実施例1と同様
にして中間層−CGL−CTLを順次積層し成る感光体
を作成した。
した以外は実施例51と同様にして感光体52〜60を作成し
た。
(1)〜(2)とした以外は実施例51と同様にして比較
感光体を作成した。
は、実施例1と同様にして中間層−CGL−CTLを順
次積層して成る感光体を作成した。
合物とした以外は実施例61と同様にして比較感光体62〜
70を作成した。
比較化合物(1)〜(2)とした以外は実施例61と同様
にして比較感光体を作成した。
x5076の改造機(帯電極は負帯電に変更、露光量4.65l
ux)を用い、線速を240、330 、440 mm/secと3
段階に代え、2万回帯電・露光を繰り返した時の残留電
位Vrを測定した。結果は下記表−8〜10に示した通り
で、本発明のCTMを用いた感光体は比較化合物を用い
た感光体より、線速を早くした時に残留電位が大きくな
らず、優れた高速性を示した。なお、初期白紙電位(V
w)は表−8〜10の通りであった。
のコニカ社製複写機U−Bix5076の改造機を用い、A
4の再生紙を使って10万回の連続コピーテストを行っ
た。結果は下記表−11〜13に示したとおりで、本特許の
化合物を用いた感光体は10万回まで良好な画像であった
が、比較感光体を用いた感光体は2〜3万回でベタ黒部
に数個の白ポチが発生した。尚、白ポチの評価は、A4
ベタ黒画像上に発生した白ポチの数を目視で数えた。結
果は表−11〜13に示した。
U−Bix8028を用い、常温(25℃)及び低温(10℃)
において、未露光部電位VH 、露光部電位VL を測定し
た。結果は下記表14〜17に示した。
のコニカ社製のデジタルコピーU−Bix8028に、現像
器を装てんし、数回画像出しを行い、複写画像の白地部
分の黒斑点を評価した。結果は下記表−18〜21に示し
た。
ニコン 300 型」(島津製作所製)を用いて黒斑点の粒
径と個数を測定し、φ(径)0.05mm以上の黒斑点が1cm
2 当たり何個あるかにより判定した。黒斑点評価の判定
基準は、下表に示す通りである。
が、△は実用に適さないことがあり、×である場合は実
用に適さない。
光体は、複写機やプリンター等に組み込んで繰り返し使
用した場合、高感度で、白ポチ・黒斑点・かぶり・濃度
低下等の画像欠陥や画像不良が発生しない良好な画像が
得られる。
速の複写機やプリンター等に組み込み繰り返し使用して
も、残留電位が小さく、画像欠陥や画質不良が発生しな
い良好な画像が得られる。
ルミネッセンス)に適用した実施例を述べる。
ジウム−錫酸化物層)上に、電荷注入層として500 Åの
厚さに例示化合物44を蒸着し、次いで、8−キノリノー
ルAl錯体(Alq3 )を有機蛍光層として600 Åの厚
さ蒸着し、さらにその上に、負電極としてマグネシウム
/銀合金を蒸着した。
ところ、0.04mW/cm2 の発光が4mA/cm2 で得られた。
発光色は黄緑色であった。
ペクトル図である。
スペクトル図である。
スペクトル図である。
のIRスペクトル図である。
ある。
である。
である。
である。
である。
面図である。
る層
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式〔I〕で表されるビススチリ
ル化合物。 【化1】 {但し、この一般式〔I〕中、R1 、R2 は水素原子、
メチル基であって、R1 、R2 はいずれか一方が常にメ
チル基であるが同時にメチル基となることはない。Ar
1 、Ar2 は置換基を有していてもよいアリール基であ
る。} - 【請求項2】 下記一般式〔I〕で表されるビススチリ
ル化合物を含有する電子写真感光体。 【化2】 {但し、この一般式〔I〕中、R1 、R2 は水素原子、
メチル基であって、R1 、R2 はいずれか一方が常にメ
チル基であるが同時にメチル基となることはない。Ar
1 、Ar2 は置換基を有していてもよいアリール基であ
る。}
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7568591A JP2946474B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | ビススチリル化合物及び電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7568591A JP2946474B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | ビススチリル化合物及び電子写真感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04287048A JPH04287048A (ja) | 1992-10-12 |
JP2946474B2 true JP2946474B2 (ja) | 1999-09-06 |
Family
ID=13583297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7568591A Expired - Lifetime JP2946474B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | ビススチリル化合物及び電子写真感光体 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2946474B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
JP5244307B2 (ja) * | 2005-12-27 | 2013-07-24 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | トリアリールアミン誘導体および電子写真感光体 |
JP2007233351A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-09-13 | Yamanashi Electronics Co Ltd | 電子写真感光体及び電子写真装置 |
-
1991
- 1991-03-15 JP JP7568591A patent/JP2946474B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04287048A (ja) | 1992-10-12 |
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