JPH04287048A - ビススチリル化合物及び電子写真感光体 - Google Patents

ビススチリル化合物及び電子写真感光体

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JPH04287048A
JPH04287048A JP7568591A JP7568591A JPH04287048A JP H04287048 A JPH04287048 A JP H04287048A JP 7568591 A JP7568591 A JP 7568591A JP 7568591 A JP7568591 A JP 7568591A JP H04287048 A JPH04287048 A JP H04287048A
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photoreceptor
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裕文 早田
Hisahiro Hirose
尚弘 廣瀬
Naoto Abe
直人 安部
Shozo Mitsui
光井 昭造
Shinichi Suzuki
眞一 鈴木
Osamu Sasaki
佐々木 収
Yoshio Takizawa
喜夫 滝沢
Takeo Oshiba
武雄 大柴
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はビススチリル化合物及び
電子写真感光体に関し、特に、キャリア発生物質とキャ
リア輸送物質とを含有する感光層を有する電子写真感光
体として好適なビススチリル化合物と電子写真感光体に
関するものである。 【0002】 【従来技術】従来、電子写真感光体としては、セレン、
酸化亜鉛、硫化カドミウム、シリコン等の無機光導電体
を主成分として含有する感光体が広く知られていた。し
かし、これらは熱安定性、耐久性等の特性が必ずしも満
足しうるものではなく、さらに製造上、取扱い上にも問
題があった。 【0003】一方、有機光導電性化合物を主成分とする
感光層を有する感光体は、製造が比較的容易であること
、安価であること、取り扱いが容易であること、また一
般にセレン感光体に比べて熱安定性が優れている。こう
した有機光導電体化合物としては、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾールがよく知られており、これと2,4,7−ト
リニトロ−9−フルオレノン等のルイス酸とから形成さ
れる電荷移動錯体を主成分とする感光層を有する感光体
がすでに実用化されている。 【0004】また一方、光導電体のキャリア発生機能と
キャリア輸送機能とをそれぞれ別個の物質に分担させる
積層タイプあるいは単層タイプの機能分離型感光層を有
する感光体が知られている。例えば、無定形セレン薄層
から成るキャリア発生層とポリ−N−ビニルカルバゾー
ルを主成分として含有するキャリア輸送層とからなる感
光層を有する感光体が、すでに実用化されている。 【0005】しかし、ポリ−N−ビニルカルバゾールは
、可とう性に欠け、その被膜は固くて脆く、ひび割れや
膜剥離を起こしやすく、これを用いた感光体は、耐久性
が劣っている。そこで、可塑剤を添加してこの欠点を改
善すると、電子写真プロセスにおいて残留電位が大きく
なり、繰り返し使用に伴ってその残留電位が蓄積され、
次第にかぶりが大きくなり、複写画像を損ねてしまう。 【0006】また、低分子の有機光導電性化合物は、一
般に被膜形成能を有しないため、適当なバインダーと併
用され、バインダーの種類、組成比等を選択することに
より、被膜の物性あるいは感光特性をある程度制御しう
る点では好ましいが、バインダーに対して高い相溶性を
有する有機光導電化合物の種類は限られている。現実に
電子写真感光体の感光層の構成に用い得るバインダーの
種類は少ない。 【0007】たとえば、米国特許3,189,447 
号に記載の2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル
)−1,3,4−オキサジアゾールは、電子写真感光体
の感光層の材質として常用されるバインダー、たとえば
ポリエステル、ポリカーボネートとの相溶性が低い。す
なわち、電子写真特性を整えるために必要とする割合で
混合して感光層を形成すると、温度50℃以上でオキサ
ジアゾールの結晶が析出するようになり、電荷保持力お
よび感度等の電子写真特性が低下する欠点を有する。 【0008】これに対し、米国特許3,820,989
 号に記載のジアリールアルカン誘導体は、バインダー
に関する相溶性の問題は少ないが、光に対する安定性が
小さく、これを帯電・露光が繰り返し行われる反復転写
式電子写真の感光体に使用すると、この感光層の感度が
次第に低下するという欠点を有する。 【0009】また、米国特許3,274 ,000号、
特公昭47−36428 号にはそれぞれ異なった型の
フェノチアジン誘導体が記載されているが、いずれも感
光度が低くかつ反復使用時の安定性が小さい欠点があっ
た。 【0010】また、特開昭58−65440 号、同5
8−190953号、同63−149652号に記載さ
れているスチルベン化合物は電荷保持力および感度は比
較的良好であるが、反復使用時による耐久性において満
足できるものではない。 【0011】これに対し、特開昭60−175052号
、同60−174749号、同62−120346号、
同64−32265 号、特開平1−106069号、
同1−93746 号、同1−274154号のような
ジスチルベン化合物をキャリア輸送物質として用いた感
光体は、上記の欠点をほぼ解決した感光体であるが、複
写機やプリンター等に組み込み、反復使用した時の耐久
性においては満足できるものではない。 【0012】特に、次の4点が問題になっていた。 1)線速の速い高速の複写機において、帯電・露光・除
電のサイクルが短くなるため、繰り返し複写時に残留電
位が大きく上昇してしまう。 【0013】2)複写機の場合、繰り返し複写した場合
に、ベタ黒部に白い小さい点状の画像欠陥(白ポチと呼
ぶ)が発生してしまう。 【0014】3)反転現像のプリンターの場合、低温で
露光電位(VL )が上昇し、また繰り返し使用で帯電
電位(VH )が低下するという欠陥が見つかっている
。 【0015】4)白色部に黒い小さい点状の画像欠陥(
黒斑点と呼ぶ)が発生しやすくなる。 【0016】このように、電子写真感光体を作成する上
で実用的に満足すべき特性を有するキャリア輸送物質は
まだ見い出されていないのが現状である。 【0017】 【発明の目的】本発明の目的は、複写機、プリンター等
にも使用できる高感度で高耐久な電子写真感光体用のキ
ャリア輸送物質として好適な化合物及び電子写真感光体
を提供することにある。 【0018】さらに、本発明の他の目的は、以下の(1
)〜(4)の通りである。 【0019】(1)線速の速い高速の複写機において、
帯電・露光・除電を繰り返しても、残留電位が上昇しな
い感光体用のキャリア発生物質として好適な化合物及び
電子写真感光体を提供すること。 【0020】(2)複写機に組み込み使用した場合、繰
り返し使用しても、ベタ黒部に白い小さい点状の画像欠
陥(白ポチと呼ぶ)が発生しない感光体用のキャリア輸
送物質として好適な化合物及び感光体を提供すること。 【0021】(3)反転現像のプリンターに組込み使用
した場合に、繰り返し使用しても、低温で露光電位(V
L )が上昇せず、また繰り返し使用で帯電電位(VH
 )が低下しない感光体用のキャリア輸送物質として好
適な化合物及び電子写真感光体を提供すること。 【0022】(4)白色部に黒い小さい点状の画像欠陥
(黒斑点と呼ぶ)が発生しない感光体用のキャリア輸送
物質として好適な化合物及び電子写真感光体を提供する
こと。 【0023】 【発明の構成及びその作用効果】即ち、本発明は、下記
一般式〔I〕で表されるビススチリル化合物及びこのビ
ススチリル化合物を含有する電子写真感光体に係るもの
である。 【化3】 {但し、この一般式〔I〕中、R1 、R2 は水素原
子、メチル基であって、R1 、R2 はいずれか一方
が常にメチル基であるが同時にメチル基となることはな
い。Ar1 、Ar2 は置換基を有していてもよいア
リール基である。} 【0024】本発明による上記一般式の化合物において
、上記の置換基としては、メチル、エチル、プロピル、
ブチルなどのアルキル基;メトキシ、エトキシ、プロポ
キシなどのアルコキシ基;弗素、塩素、臭素、沃素など
のハロゲン原子;ジエチルアミンなどのジアルキルアミ
ン基;ジエチルフェニルアミンなどのジアラルキルアミ
ノ基;ジフェニルアミンなどのジアリールアミノ基;オ
キシカルボニルメチルなどのエステル基;フェノキシ基
;フェニル基;シアノ基;カルボニルエチル基などのア
シル基;ヒドロキシ基;トリフルオロメチル基等が挙げ
られる。但し、置換基として上記に例示したものに限ら
れるわけではない。 【0025】本発明の上記一般式〔I〕の化合物は、下
記A〜Cの特徴を有するものであり、電子写真感光体の
キャリア輸送物質として好適である。 【0026】(A).置換基を分子中に有するビススチ
リル化合物であるため、感度及び耐久性が向上し、しか
も帯電電位の変動が小さくなるため、複写機やプリンタ
ー等に組み込んで繰り返し使用した場合、白ポチ・黒斑
点・かぶり・濃度低下等の画像欠陥や画像不良が発生し
ない良好な画像が得られる。 【0027】(B).しかも、高速の複写機やプリンタ
ー等に組み込み、繰り返し使用した場合、残留電位も小
さくなるため、画像欠陥や画像不良が発生しない良好な
画像が得られる。 (C).ビススチリル化合物であるから、合成も容易で
ある。 【0028】上記一般式〔I〕の具体的化合物No. 
1〜100 は後記においてまとめて例示した。 【0029】次に、一般式〔I〕の化合物の合成例を説
明するが、その合成処方の概略を後記に示した。 【0030】(合成例  1 :例示化合物4の合成)
m−トルイジン(関東化学社製)(1モル比)とヨウド
ベンゼン(東京化成社製)(2.5 モル比)に炭酸カ
リウム(関東化学社製)(2モル比)と銅粉(関東化学
社製)(0.2 モル比)を加え、内温190 〜21
0 ℃で50時間反応し、後処理後にカラム精製して、
m−メチルトリフェニルアミン1を収率85%で得た(
ウルマン反応)。 【0031】m−メチルトリフェニルアミン1(1モル
比)にN,N−ジメチルホルムアルデヒド(関東化学社
製)(4モル比)とオキシ塩化リン(和光純薬工業社製
)(3モル比)を加え、内温70〜90℃で24時間反
応し、後処理後カラム精製して、N,N−ビス(4−ホ
ルミル−フェニル)−3−メチルアニリン2を収率56
%で得た(ビルスマイヤー反応)。 【0032】ホスホン酸ジエチル体6の合成は既知の方
法に従い、以下のように行った。メタノール(関東化学
社製)中に4−メチルベンゾフェノン(アルドリッチ社
製)(1モル比)を入れ、ソデュムボロハイドライド(
関東化学社製)(0.5 モル比)を加えて、内温10
〜20℃で5時間反応し、後処理後にカラム精製して、
ヒドロキシ体4を収率95%で得た(還元反応)。 【0033】トルエン(和光純薬工業社製)中にヒドロ
キシ体4(1モル比)を入れ、チオニルクロライド(東
京化成社製)(1.2 モル比)を加えて、内温10〜
20℃で2時間反応し、後処理後に、クロル体5を収率
95%で得た(置換反応)。 【0034】クロル体5(1モル比)に亜リン酸トリエ
チル(関東化学社製)(1.2 モル比)を加えて、内
温140 〜160 ℃で10時間反応し、後処理後に
蒸留精製して、ホスホン酸ジエチル体6を収率93%で
得た(ホスホン酸ジエチル化反応)。 【0035】CTMの合成は、上記のようにして得た化
合物を原料として、以下のように行った。N,N−(4
−ホルミル−フェニル)−3−メチルアニリン2  9
.68g(0.033 モル)と1−(P−トリル),
1−フェニルメチルホスホン酸ジエチル6 21.0 
g(0.066 モル)とを、トルエン(和光純薬工業
社製)50mlに溶解した。ナトリウムメトキサイド(
関東化学社製)3.6 g(0.066 モル)をトル
エン50mlに入れ、氷冷下、内温を25℃以下に保ち
ながら、この液を前記の液に加えた。 【0036】その後、室温で3時間攪拌した。水100
ml を加え、トルエン層を水洗し、次いで、硫酸ナト
リウム(関東化学社製)でトルエン層から水を除き、溶
媒を留去し、得られた残留物をシリカカラム精製し、目
的とする例示化合物4を黄白色結晶として収率64%で
13.5g(0.021 モル)得た。 【0037】融点は 96 −103 ℃、元素分析値
は以下の通りであった。                 C(炭素)    
H(水素)    N(窒素)測定値(%) :   
91.3911      6.4201      
  2.1555計算値(%) :   91.406
3      6.4183        2.17
54  例示化合物4のIRデータ(図1にスペクトル
あり)1490, 1500cm−1 【0038】(合成例2 :例示化合物1の合成)合成
例1で、4−メチルベンゾフェノンをベンゾフェノンに
替えたほかは、合成例1と同様にして合成し、例示化合
物1を黄白色結晶として収率88%で17.8g(0.
029 mol )得た。 【0039】融点は102 −108 ℃、元素分析は
以下の通りであった。                 C(炭素)    
H(水素)    N(窒素)  測定値(%) : 
  91.6442       6.0498   
     2.2731 計算値(%) :   91
.6659       6.0560       
 2.2745   例示化合物1のIRデータ(図2
にスペクトルあり)1495, 1503cm−1 【0040】(合成例3 :例示化合物7の合成)合成
例1で、4−メチルベンゾフェノンを4,4′−ジメチ
ルベンゾフェノンに替えたほかは、合成例1と同様にし
て合成し、例示化合物7を黄白色結晶として収率75%
で16.8g(0.025 mol )得た。 【0041】融点は113 −120 ℃、元素分析は
以下の通りであった。                 C(炭素)    
H(水素)    N(窒素)測定値(%) :   
91.1660       6.7488     
   2.0832 計算値(%) :   91.1
651       6.7504        2
.0846 【0042】(合成例4 :例示化合物1
3の合成)合成例1で、4−メチルンゾフェノンを4−
エチルベンゾフェノンに替えたほかは、合成例1と同様
にして合成し、例示化合物13を黄白色結晶として収率
78.8%で17.5g(0.026 mol )得た
。 【0043】融点は101 −104 ℃、元素分析は
以下の通りであった。                 C(炭素)    
H(水素)    N(窒素)測定値(%) :   
91.1659       6.7458     
   2.0838 計算値(%) :   91.1
651       6.7504        2
.0846   【0044】(合成例5 :例示化合
物19の合成)合成例1で、4−メチルベンゾフェノン
を4−メトキシベンゾフェノンに替えたほかは、合成例
1と同様にして合成し、例示化合物19を黄白色結晶と
して収率75.8%で16.9g(0.025 mol
 )得た。 【0045】融点は98−99℃、元素分析は以下の通
りであった。                   C      
    H          N         
 O                (炭素)   
 (水素)    (窒素)    (酸素)測定値(
%) :   87.0773     6.1138
      2.0711       ──計算値(
%) :   87.0787     6.1144
      2.0724      4.7345 
  【0046】(合成例6 :例示化合物26の合成
)合成例1で、4−メチルベンゾフェノンを4−クロル
ベンゾフェノンに替えたほかは、合成例1と同様にして
合成し、例示化合物26を黄白色結晶として収率60.
6%で13.7g(0.020 mol )得た。 【0047】融点は100 −103 ℃、元素分析は
以下の通りであった。                   C      
      H            N     
       Cl                
(炭素)      (水素)      (窒素) 
     (塩素)  測定値(%) :   82.
2039       5.4212        
2.0367         ───計算値(%) 
:   82.2044       5.4307 
       2.0396       10.32
53   【0048】(合成例7 :例示化合物41
の合成)合成例1で、m−トルイジンをo−トルイジン
に、4−メチルベンゾフェノンをベンゾフェノンに替え
たほかは、合成例1と同様にして合成し、例示化合物4
1を黄白色結晶として収率57.6%で11.7g(0
.019 mol )得た。 【0049】融点は96−99℃、元素分析は以下の通
りであった。                 C(炭素)    
H(水素)    N(窒素)  測定値(%) : 
  91.6662       6.0561   
     2.2741   計算値(%) :   
91.6659       6.0560     
   2.2745   例示化合物41のIRデータ
(図3にスペクトルあり)1500cm−1 【0050】(合成例8 :例示化合物44の合成)合
成例1で、m−トルイジンをo−トルイジンに替えたほ
かは、合成例1と同様にして合成し、例示化合物44を
黄白色結晶として収率78.8%で16.7g(0.0
26mol )得た。 【0051】融点は103 −105 ℃、元素分析は
以下の通りであった。                 C(炭素)    
H(水素)    N(窒素)測定値(%) :   
91.4065       6.4180     
   2.1755 計算値(%) :   91.4
063       6.4183        2
.1754   例示化合物44のIRデータ(図4に
スペクトルあり)1500cm−1 【0052】(合成例9 :例示化合物66の合成)合
成例1で、m−トルイジンをo−トルイジンに、4−メ
チルベンゾフェノンを4−クロルベンゾフェノンに替え
たほかは、合成例1と同様にして合成し、例示化合物6
6を黄白色結晶として収率69.7%で15.8g(0
.023 mol)得た。 【0053】融点は101 −104 ℃、元素分析は
以下の通りであった。                   C      
    H          N         
 Cl                (炭素)  
  (水素)    (窒素)    (塩素)測定値
(%) :  82.2039      5.430
8      2.0392       ──  計
算値(%) :  82.2044      5.4
307      2.0396      10.3
253  【0054】上記した一般式〔I〕の化合物
をキャリア輸送物質として含有する電子写真感光体は、
図5〜図10に示した形態をとることができる。 【0055】即ち、図6では、導電性支持体1上にキャ
リア発生物質を主成分とするキャリア発生層2と、本発
明に基くキャリア輸送物質を主成分として含有するキャ
リア輸送層3との積層体より成る感光層4を設ける。図
7及び図8に示すように、感光層4は、導電性支持体1
上に設けた中間層5を介して設けてもよい。 【0056】このように感光層4を二層構成としたとき
に優れた電子写真特性を有する感光体が得られる。 【0057】又、本発明においては、図9及び図10に
示すように、キャリア発生物質をキャリア輸送物質を主
成分とする層6中に分散せしめて成る感光層4を導電性
支持体1上に直接、或いは中間層5を介して設けてもよ
い。 【0058】又、本発明においては、図8の仮想線のご
とく、最外層として保護層7を設けてもよい。 【0059】本発明における一般式〔I〕化合物は、そ
れ自体では被覆形成能が乏しいので、種々のバインダを
組合せて感光層が形成される。 【0060】ここに用いられるバインダとしては任意の
ものを用いることができるが、疎水性で誘電率が高く、
電気絶縁性フィルム形成性高分子重合体を用いるのが好
ましい。 【0061】このような高分子重合体としては、例えば
次のものを挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。 【0062】(P−1)  ポリカーボネート(P−2
)  ポリエステル (P−3)  メタクリル樹脂 (P−4)  アクリル樹脂 (P−5)  ポリ塩化ビニル (P−6)  ポリ塩化ビニリデン (P−7)  ポリスチレン (P−8)  ポリビニルアセテート (P−9)  スチレン−ブタジエン共重合体(P−1
0)  塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体 (P−11)  塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(P
−12)  塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸
共重合体 (P−13)  シリコーン樹脂 (P−14)  シリコーン−アルキッド樹脂(P−1
5)  フェノールホルムアルデヒド樹脂(P−16)
  スチレン−アルキッド樹脂(P−17)  ポリ−
N−ビニルカルゾール(P−18)  ポリビニルブチ
ラール(P−19)  ポリビニルフォルマール【00
63】これらバインダ樹脂は、単独であるいは2種以上
の混合物として用いることができる。 【0064】本発明において併用して使用可能なCTM
としては、特に制限はないが、例えばオキサゾール誘導
体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チア
ジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール
誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、
ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾ
ン化合物、ピラゾリン誘導体、アミン誘導体、オキサゾ
ロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾ
ール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、
アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベ
ン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−
ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等である
。 【0065】本発明において用いられるCTMとしては
光照射時発生するホールの支持体側への輸送能力が優れ
ている外、本発明の用いられる後記の有機系顔料との組
合わせに好適なものが好ましい。 【0066】本発明に基く感光層のキャリア発生層に用
いられるキャリア発生物質としては、次のようなものが
挙げられる 【0067】(1)モノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリ
スアゾ色素などのアゾ系色素 (2)ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリ
レン系色素 (3)インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ系色素(
4)アンスラキノン、ピレンキノンおよびフラバンスロ
ン類などの多環キノン類 (5)キナクリドン系色素 (6)ビスベンゾイミダゾール系色素 (7)インダスロン系色素 (8)スクエアリリウム系色素 (9)シアニン系色素 (10)アズレニウム系色素 (11)トリフェニルメタン系色素 (12)アモルファスシリコン (13)金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンな
どのフタロシアニン系顔料 (14)セレン、セレン−テルル、セレン−砒素(15
)CdS、CdSe (16)ピリリウム塩色素、チアピリリウム塩色素など
が挙げられ、単独あるいは2種以上の混合物として用い
ることもできる。 【0068】本発明に基く電子写真感光体においては、
CGMとしてフルオレノン系ビスアゾ顔料、フルオレニ
リデン系ビスアゾ顔料、多環キノン顔料等の有機系顔料
が用いられることが好ましい。特に後記に示す一般式〔
F1 〕のフルオレノン系ビスアゾ顔料、フルオレニリ
デン系ビスアゾ顔料、多環キノン顔料を本発明に用いる
と、感度、耐久性及び画質等の点で著しいく改良された
効果を示す。 【0069】後記に本発明に使用可能なフルオレノン系
ビスアゾ顔料に具体例(F1 −1〜F1 −24)を
挙げるが、これによって限定されるものではない。 【0070】本発明に使用可能な後記一般式〔F1 〕
で表されるフルオレノン系ビスアゾ顔料は、公知の方法
により容易に合成され、例えば特願昭62−30486
2号等の方法により合成される。 【0071】本発明に使用可能なフルオレニリデン系ビ
スアゾ顔料は後記一般式〔F2 〕で表される。 【0072】一般式〔F2 〕で示される本発明に有効
なビスアゾ顔料の具体例としては、例えば後記の構造式
で示されるもの(F2 −1〜F2 −7)を挙げるこ
とができるが、これによって本発明に使用可能なビスア
ゾ顔料が限定されるものではない。 【0073】本発明に使用可能な多環キノン顔料は、後
記の下記一般式〔Q1 〕〜〔Q3 〕で表される。 【0074】後記の下記一般式〔Q1 〕〜〔Q3 〕
で示される本発明に使用可能な多環キノン顔料の具体例
を後記に示すが、これに限定されるものではない。 【0075】一般式〔Q1 〕で示されるアントアント
ロン顔料の具体的化合物例(Q1 −1〜Q1 −6)
を挙げると後記の通りである。 【0076】一般式〔Q2 〕で示されるジベンズピレ
ンキノン顔料の具体的化合物例(Q2 −1〜Q2 −
5)を挙げると後記の通りである。 【0077】一般式〔Q3 〕で示されるピラントロン
顔料の具体的化合物例(Q3 −1〜Q3 −4)を挙
げると後記の通りてある。 【0078】本発明に使用可能な一般式〔Q1 〕〜〔
Q3 〕で表される多環キノン顔料は、公知の方法によ
り容易に合成できる。 【0079】本発明に使用できる無金属フタロシアニン
系顔料としては、光導電性を有する無金属フタロシアニ
ン及びその誘導体すべてが使用可能であるが、例えばα
型、β型、τ、τ′型、η、η′型、Χ型、及び特開昭
62−103651号で述べた結晶形及びその誘導体等
を使用できる。特にτ, Χ, K/R−Χ型を使用す
ることが望ましい。 【0080】Χ型無金属フタロシアニンについては米国
特許3,357,989 号に記載があり、τ型無金属
フタロシアニンについては特開昭58−182639号
に記載がある。 【0081】K/R−X型は特開昭62−103651
号にあるように、CuKα、1.541 ÅのX線に対
するブラッグ角度(2θ±0.2 度)において、7.
7, 9.2, 16.8, 17.5, 22.4,
 28.8度に主要なピークを有し、且つ9.2 度の
ピーク強度に対して16.8度のピーク強度比が0.8
 〜1.0 であり、また22.4度に対する28.8
度のピーク強度比が0.4以上である事を特徴とするフ
タロシアニンである。 【0082】本発明で使用可能なオキシチタニルフタロ
シアニンは、後記の一般式〔TP〕で表される。 【0083】本発明に使用可能なものとしては以下で示
す特許で公開された結晶型の異なるものが知られている
。例えば特開昭61−239248号、同62−670
943号、同62−272272号、同63−1161
58号又は同64−17066 号、特開平2−282
65 号、同2−215860号等が挙げられる。 【0084】本発明に使用可能な有機系顔料の分散媒と
してはメチルエチルケトン等、公知の分散媒がある。 【0085】本発明において、感光層には一種又は二種
以上の公知の電子受容性物質を含有せしめることができ
る。電子受容性物質の添加割合は、重要比で本発明に用
いられる有機系顔料 :電子受容性物質=100  :
0.01〜200 、好ましくは100  :0.1 
〜100 である。また、電子受容性物質の添加割合は
重要比で全CTM :電子受容性物質=100  :0
.01〜100 、好ましくは100  :0.1 〜
50である。 【0086】又、本発明の感光層中にはCGM(キャリ
ア発生物質)の電荷発生機能を改善する目的で有機アミ
ン類を添加することができ、特に2級アミンを添加する
のが好ましい。これらの化合物は特開昭59−2184
47号、同62−8160号に記載されている。 【0087】又、感光層においては、オゾン劣化防止の
目的で例えば特開昭63−18354 号の酸化防止剤
の添加することができる。酸化防止剤の添加量はCTM
100 重量部に対して0.1 〜100 重量部、好
ましくは1〜50重量部、特に好ましくは5〜25重量
部である。 【0088】又、本発明に基く感光体には、その他、必
要により感光層を保護する目的で紫外線吸収剤等を含有
してもよく、また感色性補正の染料を含有してもよい。 【0089】感光層と支持体との間に中間層を設けてよ
いが、この中間層は接着層又はブロッキング層等として
機能するものである。 【0090】本発明において感光層を図5のように2層
構成としたとき、CGL(キャリア発生層)は、導電性
支持体もしくはCTL(キャリア輸送層)上に直接ある
いは必要に応じて接着層もしくはブロッキング層などの
中間層を設けた上に、次の方法によって形成することが
できる。 【0091】(1)  真空蒸着法 【0092】(2)  CGMを適当な溶剤に溶解した
溶液を塗布する方法 【0093】(3)  CGMをボールミル、サンドグ
ラインダ等によって分散媒中で微細粒子状として必要に
応じて、バインダと混合分散して得られる分散液を塗布
する方法。 【0094】即ち具体的には、真空蒸着、スバッタリッ
グ、CVD等の気相堆積法あるいはディッピング、スプ
レィ、ブレード、ロール法等の塗布方法が任意に用いら
れる。 【0095】このようにして形成されるCGLの厚さは
、0.01μm〜5μmであることが好ましく、更に好
ましくは0.05μm〜3μmである。 【0096】また、CTLについても、CGLと同様の
方法で形成することができる。CTLの厚さは、必要に
応じて変更し得るが、通常5μm〜60μmであること
が好ましい。 【0097】このCTLにおける組成割合は、本発明の
CTM1重量部に対してバインダ0.1 〜5重量部と
するのが好ましいが、微粒子状のCGMを分散せしめた
感光層4を形成する場合は、CGM1重量部に対してバ
インダを5重量部以下の範囲で用いることが好ましい。 またCGLをバインダ中分散型のものとして構成する場
合には、CGM1重量部に対してバインダを5重量部以
下の範囲で用いることが好ましい。 【0098】本発明の電子写真感光体は以上のような構
成であって、後述する実施例からも明らかなように、帯
電特性、感度特性、画像形成特性等に優れており、特に
繰り返し使用したときにも疲労劣化が少なく、耐用性が
優れたものである。 【0099】更に、本発明の電子写真感光体は電子写真
複写機のほか、レーザ、ブラウン管(CRT)、発光ダ
イオード(LED)を光源とするプリンタの感光体など
の応用分野にも広く用いることができる。また、本発明
は、そうした感光体以外にも、EL(エレクトロルミネ
ッセンス)にも適用可能である。 【0100】〔実施例〕以下、本発明の実施例を具体的
に説明するが、これにより本発明の実施態様が限定され
るものではない。 【0101】実施例1 ε−アミノ−カプロン酸、アジピン酸及びN−(β−ア
ミノエチル)ピペラジンの比率が1:1:1のモノマー
組成で共重合されたポリアミド30gを、50℃に加熱
した800 mlのメタノールEL規格(関東化学社製
)200 mlに加えた。その後、直径80mmのアル
ミニウムドラム上へ浸漬塗布し、0.6 μm厚の中間
層を形成した。 【0102】次に、CGMとしてフルオレノン系ビスア
ゾ顔料(例示化合物F1 −23)20g及びバインダ
ーとしてポリビニルブチラール樹脂エスレックBX−1
(積水化学社製)10gをメチルエチルケトン(関東化
学社製  EL規格)1000mlへ溶解し、サンドミ
ルにて24時間ミリングを行い、CGL塗布液を得た。 これを上記中間層上に浸漬塗布して0.2 μm厚のC
GLを形成した。 【0103】その後、CTMとして例示化合物1140
 gとポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ−200 
」(三菱ガス化学株式会社製)165gを1,2−ジク
ロロエタン特級(関東化学社製)1000mlへ溶解さ
せ、CTL塗工液を得た。 【0104】これを上記CGL上に浸漬塗布液、100
 ℃で1時間乾燥し、23μm厚のCTLを形成した。 このようにして、中間層−CGL−CTLを順次積層し
て成る感光体1を作成した。 【0105】実施例2〜10 実施例1でCGM、CTMを下記表−1のような例示化
合物とした以外は実施例1と同様にして感光体2〜10
を作成した。 【0106】比較例1〜2 下記表−1のうように、実施例1のCTMを後記の比較
化合物(1)〜(2)とした以外は実施例1と同様にし
て比較感光体を作成した。 【0107】実施例11 中間層の形成は実施例1と同様に行った。 【0108】CGMとして、多環キノン系顔料(例示化
合物;Q1 −3)20gおよびバインダーとしてポリ
カーボネート樹脂C−1300(帝人化成社製)10g
を1,2−ジクロロエタン特級(関東化学社製)へ溶解
し、ボールミルにて30時間ミリングを行いCGL塗工
液を得た。これを上記中間層上に浸漬塗布して0.6 
μm厚のCGLを形成した。 【0109】次いで、実施例1と同様にCTLを積層し
、感光体11を作成した。 【0110】実施例12〜20 実施例11で、CTMを下記表−2のような例示化合物
とした以外は実施例1と同様にして感光体12〜20を
作成した。 【0111】比較例3〜4 下記表−2のように、実施例11でCTMを比較化合物
(1)〜(2)とした以外は実施例11と同様にして比
較感光体3〜4を作成した。 【0112】実施例21 ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1、積水
化学社製)12gをエチルエチルケトン1000mlに
溶解しさせた後、CGMとして例示化合物Q1 −3;
5.7 g、例示化合物F1 −23;0.5 gを混
合し、サンドグラインダーで12時間分散した。 【0113】これを実施例1で記した中間層上に浸漬し
、CGLを形成、更に例示化合物3のCTMを用いて実
施例1と同様にしてCTLを形成し、感光体21を作成
した。 【0114】実施例22〜30 実施例11で、CGM、CTMを下記表−3のような例
示化合物とした以外は実施例1と同様にして感光体22
〜30を作成したた。 【0115】比較例5〜6 下記表−3のように、実施例21でCTMを比較化合物
(1)〜(2)とした以外は実施例21と同様にして比
較感光体5〜6を作成した。 【0116】実施例31 実施例1で用いたポリアミド50gを50℃に加熱した
800 mlのメタノールEL規格(関東化学社製)へ
投入し、溶解させた。室温まで冷却後、1−ブタノール
特級(関東化学社製)200 mlを加えた。その後、
直径80mmのアルミニウムドラム上へ浸漬塗布し、0
.5 μmの中間層を形成した。 【0117】次に、CGMとしていτ型無金属フタロシ
アニン(τ−Pc)40gをシリコーン樹脂「KR−5
240」(固形分20%)(信越化学社製)200 g
を溶解したメチルエチルケトンEL規格(関東化学社製
)2000mlに加えて、サンドグラインダーにて4時
間分散させ、CGL塗工液を得た。これを上記中間層上
に浸漬塗布して0.4 μm厚のCGLを形成した。 【0118】その後、例示化合物8 135gとポリカ
ーボネート「ユーピロンZ−200 」(三菱ガス化学
株式会社)165 gを1,2−ジクロルエタン特級(
関東化学社製)1000mlへ溶解させ、CTL塗工液
を得た。これを上記CGL上に浸漬塗布後、100℃で
1時間乾燥を行い、22μm厚のCTLを得た。中間層
、CGL及びCTLの順に積層して成る感光体を作成し
た。 【0119】実施例32〜40 実施例31で、CTMを下記表−4のような例示化合物
とした以外は実施例31と同様にして感光体32〜40
を作成した。 【0120】比較例7〜8 下記表−4のように、実施例31でCTMを比較化合物
(1)〜(2)とした以外は実施例31と同様にして比
較感光体を作成した。 【0121】実施例41 CGMにX型無金属フタロシアニン(X−Pc)、CT
Mに例示化合物22を用いた以外は、実施例1と同様に
して中間層−CGL−CTLを順次積層して成る感光体
を作成した。 【0122】実施例42〜50 実施例41で、CTMを下記表−5のような例示化合物
とした以外は実施例41と同様にして感光体42〜50
を作成した。 【0123】比較例9〜10 下記表−5のように、実施例41でCTMを比較化合物
(1)〜(2)とした以外は実施例41と同様にして比
較感光体を作成した。 【0124】実施例51 CGMにY型オキシチタニウムフタロシアニン(Y−T
iOPC)〔電子写真学会誌 250(2)  29(
2) ,1990〕、CTMに例示化合物12を用いた
以外は、実施例1と同様にして中間層−CGL−CTL
を順次積層し成る感光体を作成した。 【0125】実施例52〜60 実施例51で、CTMを下記表−6のような例示化合物
とした以外は実施例51と同様にして感光体52〜60
を作成した。 【0126】比較例11〜12 下記表−6のように実施例51でCTMを比較化合物(
1)〜(2)とした以外は実施例51と同様にして比較
感光体を作成した。 【0127】実施例61 CGMにフルオレニリデン系アゾCGMを用いた以外は
、実施例1と同様にして中間層−CGL−CTLを順次
積層して成る感光体を作成した。 【0128】実施例62〜70 実施例61でCGM、CTMを下記表−7のような例示
化合物とした以外は実施例61と同様にして比較感光体
62〜70を作成した。 【0129】下記表−7のように、実施例61でCTM
を比較化合物(1)〜(2)とした以外は実施例61と
同様にして比較感光体を作成した。 【0130】       【0131】 【0132】 【0133】 【0134】 【0135】 【0136】 【0137】 【0138】 【0139】 【0140】(評価例1)コニカ社製の複写機U−Bi
x5076の改造機(帯電極は負帯電に変更、露光量4
.65lux)を用い、線速を240、330 、44
0 mm/secと3段階に代え、2万回帯電・露光を
繰り返した時の残留電位Vrを測定した。結果は下記表
−8〜10に示した通りで、本発明のCTMを用いた感
光体は比較化合物を用いた感光体より、線速を早くした
時に残留電位が大きくならず、優れた高速性を示した。 なお、初期白紙電位(Vw)は表−8〜10の通りであ
った。 【0141】(評価例2)評価例1で用いたものと同一
のコニカ社製複写機U−Bix5076の改造機を用い
、A4の再生紙を使って10万回の連続コピーテストを
行った。結果は下記表−11〜13に示したとおりで、
本特許の化合物を用いた感光体は10万回まで良好な画
像であったが、比較感光体を用いた感光体は2〜3万回
でベタ黒部に数個の白ポチが発生した。尚、白ポチの評
価は、A4ベタ黒画像上に発生した白ポチの数を目視で
数えた。結果は表−11〜13に示した。 【0142】(評価例3)コニカ社製のデジタルコピー
U−Bix8028を用い、常温(25℃)及び低温(
10℃)において、未露光部電位VH 、露光部電位V
L を測定した。結果は下記表14〜17に示した。 【0143】(評価例4)評価例3で用いたものと同一
のコニカ社製のデジタルコピーU−Bix8028に、
現像器を装てんし、数回画像出しを行い、複写画像の白
地部分の黒斑点を評価した。結果は下記表−18〜21
に示した。 【0144】尚、黒斑点の評価は、画像解析装置「オム
ニコン  300 型」(島津製作所製)を用いて黒斑
点の粒径と個数を測定し、φ(径)0.05mm以上の
黒斑点が1cm2 当たり何個あるかにより判定した。 黒斑点評価の判定基準は、下表に示す通りである。 【0145】   尚、黒斑点判定の結果が◎、○であれば実用になる
が、△は実用に適さないことがあり、×である場合は実
用に適さない。 【0146】 【0147】 【0148】 【0149】 【0150】 【0151】 【0152】 【0153】 【0154】 【0155】 【0156】 【0157】 【0158】 【0159】 【0160】 【0161】 【0162】 【0163】 【0164】 【0165】 【0166】 【0167】 【0168】 【0169】 【0170】 【0171】 【0172】 【0173】 【0174】上述したように、本発明に基く電子写真感
光体は、複写機やプリンター等に組み込んで繰り返し使
用した場合、高感度で、白ポチ・黒斑点・かぶり・濃度
低下等の画像欠陥や画像不良が発生しない良好な画像が
得られる。 【0175】また、本発明に基く電子写真感光体は、高
速の複写機やプリンター等に組み込み繰り返し使用して
も、残留電位が小さく、画像欠陥や画質不良が発生しな
い良好な画像が得られる。 【0176】実施例71 次に、上記の例とは異なり、本発明をEL(エレクトロ
ルミネッセンス)に適用した実施例を述べる。 【0177】ガラス基板上に形成された透明電極(イン
ジウム−錫酸化物層)上に、電荷注入層として500 
Åの厚さに例示化合物44を蒸着し、次いで、8−キノ
リノールAl錯体(Alq3 )を有機蛍光層として6
00 Åの厚さ蒸着し、さらにその上に、負電極として
マグネシウム/銀合金を蒸着した。 【0178】得られた有機薄膜ELの発光特性を調べた
ところ、0.04mW/cm2 の発光が4mA/cm
2 で得られた。 発光色は黄緑色であった。 【0179】 【化4】 【0180】 【化5】 【0181】 【化6】 【0182】 【化7】 【0183】 【化8】 【0184】 【化9】 【0185】 【化10】 【0186】 【化11】 【0187】 【化12】 【0188】 【化13】 【0189】 【化14】 【0190】 【化15】 【0191】 【化16】 【0192】 【化17】 【0193】 【化18】 【0194】 【化19】 【0195】 【化20】 【0196】 【化21】 【0197】 【化22】 【0198】 【化23】 【0199】 【化24】 【0200】 【化25】 【0201】 【化26】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基くキャリア輸送物質の一例のIRス
ペクトル図である。
【図2】本発明に基くキャリア輸送物質の他の例のIR
スペクトル図である。
【図3】本発明に基くキャリア輸送物質の他の例のIR
スペクトル図である。
【図4】本発明に基づくキャリア輸送物質の更に他の例
のIRスペクトル図である。
【図5】本発明に基く電子写真感光体の一例の断面図で
ある。
【図6】本発明に基く電子写真感光体の他の例の断面図
である。
【図7】本発明に基く電子写真感光体の他の例の断面図
である。
【図8】本発明に基く電子写真感光体の他の例の断面図
である。
【図9】本発明に基く電子写真感光体の他の例の断面図
である。
【図10】本発明に基く電子写真感光体の更に他の例の
断面図である。
【符号の説明】
1    支持体 2    キャリア発生層 3    キャリア輸送層 5    中間層 6    キャリア発生物質及びキャリア輸送物質を含
有する層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記一般式〔I〕で表されるビススチ
    リル化合物。 【化1】 {但し、この一般式〔I〕中、R1 、R2 は水素原
    子、メチル基であって、R1 、R2 はいずれか一方
    が常にメチル基であるが同時にメチル基となることはな
    い。Ar1 、Ar2 は置換基を有していてもよいア
    リール基である。}
  2. 【請求項2】  下記一般式〔I〕で表されるビススチ
    リル化合物を含有する電子写真感光体。 【化2】 {但し、この一般式〔I〕中、R1 、R2 は水素原
    子、メチル基であって、R1 、R2 はいずれか一方
    が常にメチル基であるが同時にメチル基となることはな
    い。Ar1 、Ar2 は置換基を有していてもよいア
    リール基である。}
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008120770A (ja) * 2005-12-27 2008-05-29 Kyocera Mita Corp トリアリールアミン誘導体および電子写真感光体

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