JP3160779B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP3160779B2
JP3160779B2 JP26499992A JP26499992A JP3160779B2 JP 3160779 B2 JP3160779 B2 JP 3160779B2 JP 26499992 A JP26499992 A JP 26499992A JP 26499992 A JP26499992 A JP 26499992A JP 3160779 B2 JP3160779 B2 JP 3160779B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に関
し、更に詳しくは、キャリア発生物質とキャリア輸送物
質とを含有する感光層を有する電子写真感光体に関す
る。
【0002】
【従来技術】従来、電子写真感光体としては、セレン、
酸化亜鉛、硫化カドミウム、シリコン等の無機光導電体
を主成分として含有する感光層を有するものが広く知ら
れていた。しかしこれらは熱安定性、耐久性等の特性上
必ずしも満足し得るものではなく、更に製造上取扱い上
にも問題があった。
【0003】一方、有機光導電性化合物を主成分とする
感光層を有する感光体は、製造が比較的容易であるこ
と、安価であること、取扱いが容易であること、また一
般にセレン感光体に比べて熱安定性が優れていることな
ど多くの利点を有し、斯かる有機光導電性化合物として
は、ポリ-N-ビニルカルバゾールが最もよく知られてお
り、これと2,4,7-トリニトロ-9-フルオレノン等のルイ
ス酸とから形成される電荷移動錯体を主成分とする感光
層を有する感光体がすでに実用化されている。
【0004】また一方、光導電体のキャリア発生機能と
キャリア輸送機能とをそれぞれ別個の物質に分担させる
積層タイプ或は単層タイプの機能分離型感光層を有する
感光体が知られており、例えば無定形セレン薄層から成
るキャリア発生層とポリ-N-ビニルカルバゾールを主成
分として含有するキャリア輸送層とから成る感光層を有
する感光体がすでに実用化されている。
【0005】しかし、ポリ-N-ビニルカルバゾールは、
可撓性に欠け、その被膜は固くて脆く、ひび割れや膜剥
離を起しやすく、これを用いた感光体は、耐久性が劣
り、可塑剤を添加してこの欠点を改善すると、電子写真
プロセス実施に際し残留電位が大きくなり、繰返し使用
に伴いその残留電位が蓄積されて次第にかぶりが大きく
なり複写画像を毀損する。
【0006】また、低分子の有機光導電性化合物は、一
般に被膜形成能を有しないため、適当なバインダと併用
され、バインダの種類、組成比等を選択することにより
被膜の物性或いは感光特性をある程度制御しうる点では
好ましいが、バインダに対して高い相溶性を有する有機
光導電性化合物の種類は限られている。現実に感光体、
特に電子写真感光体の感光層の構成に用い得るバインダ
の種類は少ない。
【0007】例えば、米国特許3,189,447号に記載の2,5
-ビス(p-ジエチルアミノフェニル)-1,3,4-オキサジアゾ
ールは、電子写真感光体の感光層の材質として常用され
るバインダ、例えばポリエステル、ポリカーボネートと
の相溶性が低く、電子写真特性を整えるために必要とす
る割合で混合して感光層を形成すると、温度50℃以上で
オキサジアゾールの結晶が析出するようになり、電荷保
持力及び感度等の電子写真特性が低下する欠点を有す
る。
【0008】これに対し米国特許3,820,989号に記載の
ジアリールアルカン誘導体は、バインダに関する相溶性
の問題は少ないが、光に対する安定性が小さく、これを
帯電・露光が繰返し行われる反復転写式電子写真用の感
光体の感光層に適すると該感光層の感度が次第に低下す
るという欠点を有する。
【0009】また米国特許3,274,000号、特公昭47-3642
8号にはそれぞれ異った型のフェノチアジン誘導体が記
載されているがいずれも感光度が低く且つ反復使用時の
安定性が小さい欠点があった。
【0010】また特開昭58-65440号、同58-198043号に
記載されているスチルベン化合物は電荷保持力及び感度
等は比較的良好であるが、反復使用時による耐久性にお
いて満足できるものではない。また、これらの化合物は
低電位における感度においても問題を残している。
【0011】このように電子写真感光体を作成する上で
実用的に満足すべき特性を有するキャリア輸送物質は未
だ見出されていないのが実状である。
【0012】
【発明の目的】本発明の目的は高感度な感光体を提供す
ることにある。
【0013】本発明の他の目的は、高感度にして残留電
位の低い電子写真感光体を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、高い繰返し安定性を
有する電子写真感光体を提供することにある。
【0015】
【問題を解決するための手段】前記の目的に沿い鋭意研
究を重ねた結果、前記〔化1〕に示した構成要素の態様
を特定した一般式[II]又は[III]で表される化合物
の少なくとも一つを含有する電子写真感光体が優れた有
用性を有することを見いだした。
【0016】
【0017】
【化2】
【0018】式中、R1〜R4は水素原子、炭素数1〜4
のアルキル基、ハロゲン原子を表す。
【0019】R7、R8はアルキル基,アルコキシ基,ハ
ロゲン原子を表す。
【0020】sまたはtは0〜5の整数を表す。
【0021】前記R1〜R4において好ましいものは炭素
数1〜4のアルキル基,R7,R8においてはメチル基で
ある。
【0022】次に本発明に係る化合物の具体例を挙げ
る。
【0023】例示化合物
【0024】
【化3】
【0025】
【0026】
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【化12】
【0034】
【0035】
【化14】
【0036】
【化15】
【0037】
【0038】
【0039】以下に本発明における例示化合物の合成例
を示す。
【0040】(合成例:例示化合物1の合成)
【0041】
【化18】
【0042】(の合成)前記合成工程に示すごとく、
2リットルの四ッ口フラスコに、m-フェニレンジアミン
108g(1モル)とp-ヨードトルエン654g(3モル)を
入れ、銅粉63.5g(1モル)と無水炭酸カリウム138g(1
モル)を入れ、内温190℃で100時間、撹拌した。放冷
後、トルエンで抽出し、過剰のヨードトルエンを水蒸気
蒸留で除いた。シリカゲルカラムにて、精製後、トルエ
ン/エタノール溶媒で再結晶しの白色結晶371g(0.79
モル)を得た。 (の合成)1リットルの四ッ口フラスコに、23.4g
(0.05モル)とトルエン300mlとDMF3.65g(0.05モル)を入
れ、内温70℃まで撹拌下加熱する。内温が80℃以上に上
昇しないように注意しながら、オキシ塩化燐7.7g(0.05
モル)を滴下する。内温70℃で10時間反応する。後処理
は、内温の上昇に注意しながら内温50℃で300mlの温湯
を加え、1時間撹拌する。トルエン抽出、水洗、Na2SO4
乾燥後、シリカゲルカラムに付し、を黄色オイル状に
て、18.4g(0.037モル)得た。 (例示化合物1の合成)500mlの四ッ口フラスコに、
9.9g(0.02モル)と6.1g(0.02モル)とトルエン200ml
を入れ、N2気流下撹拌する。次に、t-ブトキシド2.3g
(0.02モル)をトルエン100mlに溶した液をゆっくり滴下
する。滴下後、20時間撹拌し、次いで水200mlを加え、
3時間撹拌する。トルエン抽出、水洗、Na2SO4乾燥後、
シリカゲルカラムに付し、アセント-エタノールにて再
結晶し、目的とする例示化合物1を黄白色の結晶とし
て、9.7g(0.015モル)得た。元素分析は以下のように
よく一致した。
【0043】 C(炭素) H(水素) N(窒素) 測定値(%) 89.01 6.52 4.27 計算値(%) 89.13 6.45 4.33 電子写真感光体の構造は種々の形態が知られているが、
本発明の電子写真感光体はそれらのいずれの形態をもと
り得る。
【0044】通常は、図1(1)〜(6)の形態であ
る。図1(1)及び同図(2)では、導電性支持体1上
にキャリア発生物質を主成分とするキャリア発生層2
と、キャリア輸送物質を主成分として含有するキャリア
輸送層3との積層体より成る感光層4を設ける。
【0045】同図(3)及び(4)に示すようにこの感
光層4は、導電性支持体上に設けた中間層5を介して設
けてもよい。このように感光層4を二層構成としたとき
に最も優れた電子写真特性を有する感光体が得られる。
また、本発明においては、同図(5)及び(6)に示す
ように前記キャリア発生物質7をキャリア輸送物質を主
成分とする層6中に分散せしめて成る感光層4を導電性
支持体1上に直接、或いは中間層5を介して設けてもよ
い。また本発明においては、図1(4)の様に最外層と
して保護層8を設けてもよい。
【0046】本発明に係る感光層のキャリア発生層に用
いられるキャリア発生物質としては次のようなものが挙
げられる。
【0047】(1)モノアゾ色素、ジスアゾ色素、トリ
スアゾ色素などのアゾ系色素 (2)ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリ
レン系色素 (3)インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ系色素 (4)アンスラキノン、ピレンキノンおよびフラバンス
ロン類などの多環キノン類 (5)キナクリドン系色素 (6)ビスベンゾイミダゾール系色素 (7)インダスロン系色素 (8)スクエアリリウム系色素 (9)シアニン系色素 (10)アズレニウム系色素 (11)トリフェニルメタン系色素 (12)アモルファスシリコン (13)金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなど
のフタロシアニン系顔料 (14)セレン、セレン―テルル、セレン―砒素 (15)CdS,CdSe (16)ピリリウム塩色素、チアピリリウム塩色素 などが挙げられ、単独あるいは2種以上の混合物として
用いることもできる。本発明における化合物は、それ自
体では被覆形成能がないので種々のバインダを組合せて
感光層が形成される。
【0048】ここに用いられるバインダとしては任意の
ものを用いることができるが、疎水性で誘電率が高く、
電気絶縁性フィルム形成性高分子重合体を用いるのが好
ましい。このような高分子重合体としては、例えば次の
ものを挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0049】(P―1)ポリカーボネート (P―2)ポリエステル (P―3)メタクリル樹脂 (P―4)アクリル樹脂 (P―5)ポリ塩化ビニル (P―6)ポリ塩化ビニリデン (P―7)ポリスチレン (P―8)ポリビニルアセテート (P―9)スチレン―ブタジエン共重合体 (P―10)塩化ビニリデン―アクリロニトリル共重合体 (P―11)塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体 (P―12)塩化ビニル―酢酸ビニル―無水マレイン酸共
重合体 (P―13)シリコーン樹脂 (P―14)シリコーン―アルキッド樹脂 (P―15)フェノールホルムアルデヒド樹脂 (P―16)スチレン―アルキッド樹脂 (P―17)ポリ―N―ビニルカルバゾール (P―18)ポリビニルブチラール (P―19)ポリビニルフォルマール これらのバインダ樹脂は、単独であるいは2種以上の混
合物として用いることができる。
【0050】また、本発明に係るキャリア発生層及び輸
送層を形成するための溶剤としては、N,N―ジメチルホ
ルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホル
ム、1,2―ジクロルエタン、1,2-ジクロルプロパン、 1,
1,2-トリクロルエタン、1,1,1―トリクロルエタン、ト
リクロルエチレン、テトラクロルエタン、ジクロルメタ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げ
られ、混合して用いることもできる。
【0051】本発明の感光体が積層感光体の場合、キャ
リア発生層中のキャリア発生物質に対するバインダ、キ
ャリア輸送物質の重量比はキャリア発生物質を1重量部
とした場合、バインダ0.2〜5重量部、キャリア輸送物
質0〜1重量部が好ましい。
【0052】また、キャリア発生物質単独でキャリア発
生層を形成してもよい。
【0053】キャリア発生物質の含有割合がキャリア発
生層中で15%(重量)より少ないと光感度が低く、残留
電位の増加を招き、またこれより多いと暗減衰及び受容
電位が低下する。
【0054】以上のようにして形成されるキャリア発生
層の膜厚は、好ましくは0.01〜10μm、特に好ましくは
0.1〜5μmである。
【0055】又、キャリア輸送物質はキャリア輸送層中
のバインダ樹脂100重量部当り20〜200重量部が好まし
く、特に好ましくは30〜150重量部である。
【0056】又、形成されるキャリア輸送層の膜厚は、
好ましくは5〜50μm、特に好ましくは10〜35μmであ
る。
【0057】一方、本発明の感光体が単層構成の場合、
キャリア発生物質に対する、バインダ、キャリア輸送物
質の重量比はキャリア発生物質を1重量部とした時、バ
インダ0.2〜5重量部 キャリア輸送物質1〜5重量部
が好ましく、形成される感光層の膜厚は5〜50μmが好
ましく、特に好ましくは5〜30μmである。
【0058】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性支持体としては、合金を含めた金属板、金属ドラムま
たは導電性ポリマー、酸化インジウム等の導電性化合物
や合金を含めたアルミニウム、パラジウム、金等の金属
薄層を塗布、蒸着あるいはラミネートして、導電性化さ
れた紙、プラスチックフィルム等が挙げられる。
【0059】中間層、保護層等に用いられるバインダと
しては、上記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用に
挙げたものを用いることができるが、その他にポリアミ
ド樹脂、ナイロン樹脂、エチレン―酢酸ビニル共重合
体、エチレン―酢酸ビニル―無水マレイン酸共重合体、
エチレン―酢酸ビニル―メタクリル酸共重合体等のエチ
レン系樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体
等が有効である。
【0060】本発明の感光層にはキャリア発生物質のキ
ャリア発生機能を改善する目的で有機アミン類を添加す
ることができる。有機アミン類のなかでは特に2級アミ
ンを添加するのが好ましい。
【0061】また、上記感光層中には保存性、耐久性、
耐環境性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤等の
劣化防止剤を含有させることができる。そのような目的
に用いられる化合物としては例えば、トコフェロール等
のクロマノール誘導体及びそのエーテル化化合物もしく
はエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、ハ
イドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化合
物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導
体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜燐酸
エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化合
物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合物、
環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物、などが有
効である。特に有効な化合物の具体例としては、Ao-1
「IRGANOX 1010」,Ao-2「IRGANOX565」(チバ・ガイギ
ー社製),Ao-3「スミライザー BHT」,Ao-4「スミライザ
ー MDP」(住友化学工業社製)等のヒンダードフェノー
ル化合物、Ao-5「サノール LS―2626」,Ao-6「サノー
ル LS―622LD」(三共社製)等のヒンダードアミン化合
物が挙げられる。これら化合物のキャリア輸送物質との
重量比は1:0.001〜0.1で、好ましくは1:0.05〜0.1であ
る。
【0062】本発明においてキャリア発生層には感度の
向上、残留電位ないし反復使用時の疲労低減等を目的と
して、一種又は二種以上の電子受容性物質を含有せしめ
るこどができる。 ここに用いることのできる電子受容性物質としては、例
えば、無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレ
イン酸、無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、テ
トラブロム無水フタル酸、3―ニトロ無水フタル酸、4―
ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水メリッ
ト酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタ
ン、o―ジニトロベンゼン、m―ジニトロベンゼン、1,3,
5―トリニトロベンゼン、パラニトロベンゾニトリル、
ピクリンクロライド、キノンクロルイミド、クロラニ
ル、ブルマニル、ジクロルジシアノパラベンゾキノン、
アントラキノン、ジニトロアントラキノン、2,7―ジニ
トロフルオレノン、2,4,7―トリニトロフルオレノン、
2,4,5,7―テトラニトロフルオレノン、9―フルオレニリ
デンマロノジニトリル、ポリニトロ―9―フルオレニリ
デン―マロノジニトリル、ピクリン酸、o―ニトロ安息
香酸、p―ニトロ安息香酸、3,5―ジニトロ安息香酸、ペ
ンタフルオロ安息香酸、5―ニトロサリチル酸、3,5―ジ
ニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸、その他特開
平1-206349号、同2-214866号、同2−135362号、
米国特許455,659号に記載の電子親和力の大きい
化合物を挙げることができる。
【0063】電子受容性物質の添加量は、重量比でキャ
リア発生物質:電子受容性物質=100:0.01〜200、好ま
しくは100:0.1〜100である。
【0064】電子受容性物質はキャリア輸送層に添加し
てもよい。かかる層への電子受容性物質の添加量は重量
比でキャリア輸送物質:電子受容性物質=100:0.01〜1
00、好ましくは100:0.1〜50である。
【0065】また本発明の感光体には、その他、必要に
より感光層を保護する目的で紫外線吸収剤等を含有して
もよく、また感色性補正の染料を含有してもよい。
【0066】本発明の電子写真感光体は以上のような構
成であって、後述する実施例からも明らかなように、帯
電特性、感度特性、画像形成特性に優れており、特に繰
返し使用したときにも疲労劣化が少なく、耐用性が優れ
たものである。
【0067】更に本発明の電子写真感光体は電子写真複
写機のほか、レーザ、ブラウン管(CRT)、発光ダイオ
ード(LED)を光源とするプリンタの感光体などの応用
分野にも広く用いることができる。
【0068】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、これにより本発明の実施態様が限定されるもの
ではない。
【0069】実施例1 ポリエステルフィルム上にアルミニウムを蒸着した導電
性支持体上に、塩化ビニル―酢酸ビニル―無水マレイン
酸共重合体「エスレック MF―10」(積水化学社製)より
成る厚さ0.04μm の中間層を設け、その上にジブロモア
ンスアンスロン「モノライトレッド2Y」(C.I.No.5
9300 ICI社製)1gを1,2―ジクロルエタン30mlに加え
てボールミルで分散して得られた分散液にポリカーボネ
ート「パンライトL―1250」(帝人化学社製)1.5gを溶
解し、十分混合した塗布液を乾燥後の膜厚が2μmにな
るように塗布してキャリア発生層を形成した。
【0070】その上に例示化合物(1)の5gとポリカ
ーボネート「Z―200」(三菱ガス化学)10gと表1に
示す劣化防止剤0.5gを1,2-ジクロルエタン80mlに溶解
した溶液を乾燥後の膜厚が20μm になるように塗布して
キャリア輸送層を形成し本発明の感光体を作成した。
【0071】以上のようにして得られた感光体を川口電
気(株)製 EPA―8100を用いて以下の特性評価を行った。
帯電圧―6KV で5秒間帯電した後、5秒間暗放置し次
いで感光体表面での照度が2lux になるようにハロゲン
ランプ光を照射し、初期表面電位Va,半減露光量E1
/2を求めた。また、30 lux・sec の露光量で露光した
後の残留電位Vrを求めた。
【0072】実施例6 例示化合物(1)の代りに表1に示す例示化合物を用い
た他は実施例1と同様にして感光体を作成し、測定し
た。
【0073】比較例 (1) キャリア輸送物質として後記〔化19〕記載の化合物B
−1を用いた他は実施例1と同様にして比較用感光体を
作成した。
【0074】この比較感光体について実施例1と同様に
測定した。
【0075】実施例1、6、比較例(1)の結果を表1
にまとめる。
【0076】
【表1】
【0077】実施例7 ポリエステルフィルム上にアルミニウムを蒸着した導電
性支持体上に、ポリアミド樹脂「A―70」(東レ社製)よ
り成る厚さ0.1μm の中間層を設けた。
【0078】後記〔化20〕に記載した構造を有するビ
スアゾ顔料G1;2gとポリカーボネート樹脂 「パンラ
イトL−1250」 2gとを1,2-ジクロルエタン100ml に混
合し、サンドグラインダにて8時間分散した。この分散
液を中間層上に、乾燥後の厚さが0.2μm になるように
塗布した。
【0079】キャリア輸送物質として例示化合物 (2)
を用いて、表2に示す劣化防止剤をキャリア輸送物質に
対し1.5wt% 加え、実施例1と同様にして感光体を作成
した。この感光体についても実施例1と同様の測定をし
た。
【0080】実施例12 例示化合物(2)の代りに表2に示す例示化合物を用い
た他は、実施例7と同様にして感光体を作成し、測定し
た。
【0081】比較例 (2) キャリア輸送物質として〔化19〕記載の化合物B−2
を用いた他は実施例7と同様にして比較用感光体を作成
した。
【0082】この感光体について実施例1と同様の測定
を行った。
【0083】以上の実施例7、12、比較例(2)の結
果を表2に示す。
【0084】
【表2】
【0085】実施例13 ポリエステルフィルム上にアルミニウムを蒸着した導電
性支持体上に、ポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製)
よりなる厚さ0.2μm の中間層を設けた。
【0086】図2に示すX線回折スペクトルをもつチタ
ニルフタロシアニン2gとシリコーン樹脂「KR―5240,
15% キシレン-ブタノール溶液」(信越化学社製)の20
gをイソプロピルアルコール100ml中にサンドミルを用
いて分散し、この分散液を中間層の上に乾燥後の厚さが
0.2μm になるように塗布した。次いでその上にキャリ
ア輸送物質として例示化合物(3)7gとポリカーボネ
ート「Z―200」10gと表3に示す劣化防止剤0.5gを1,2
-ジクロルエタン80ml に溶解した。乾燥後の膜厚が20μ
m になるようにこの溶液を塗布し、キャリア輸送層を形
成した。
【0087】この感光体について実施例1と同様にして
測定した。
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
【0093】
【0094】以上の実施例13の結果を表3に示す。
【0095】
【表3】
【0096】実施例16 〔化20〕に記載した構造を有するキャリア発生物質G
2;1部、分散媒として1,2-ジクロルエタン50部をサン
ドミルを用いて分散し、これをアルミニウムを蒸着した
ポリエステルベース上にワイヤバーを用いて塗布して、
膜厚0.3μm のキャリア発生層を形成した。次いで、例
示化合物(1)1部とポリカーボネート樹脂「ユーピロ
ンZ-200」(三菱瓦斯化学社製)1.3部、及び微量のシ
リコーンオイル「KF-54」(信越化学社製)表4に示す
劣化防止剤0.05部を1,2-ジクロルエタン10部に溶解した
液をブレード塗布機を用いて塗布し乾燥の後、膜厚22μ
mのキャリア輸送層を形成した。
【0097】実施例20 実施例16における例示化合物(1)を表4に示す例示
化合物に代えた他は、実施例1と同様にして、本発明の
感光体を作成した。
【0098】比較例(3) 実施例16における例示化合物(1)を下記化合物に代え
た他は、実施例16と同様にして、比較用の感光体を作成
した。
【0099】以上のようにして得られた感光体を実施例
1と同様に測定した。
【0100】実施例16、20、比較例(3)の結果を
表4に示す。
【0101】
【表4】
【0102】
【化19】
【0103】
【化20】
【0104】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、帯電能に優
れ、高感度であり、繰返し使用した場合でも表面電位、
感度の劣化が少なく安定した性能が得られるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体構成例の断面図
【図2】実施例13に用いたチタニルフタロシアニンの
X線回折スペクトル図
【符号の説明】
1 支持体 2 キャリア発生層 3 キャリア輸送層 4 感光層 5 中間層 6 キャリア輸送物質を含む層 7 キャリア発生物質 8 保護層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/06 313

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[II]又は[III]で示される化
    合物を含有する層を有する電子写真感光体。 【化1】 〔式中、R 1 〜R 4 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル
    基、ハロゲン原子を表す。R 7 、R 8 はアルキル基、アル
    コキシ基、ハロゲン原子を表す。s、tは0〜5の整数
    を表す。〕
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