JP2935346B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2935346B2 JP8200651A JP20065196A JP2935346B2 JP 2935346 B2 JP2935346 B2 JP 2935346B2 JP 8200651 A JP8200651 A JP 8200651A JP 20065196 A JP20065196 A JP 20065196A JP 2935346 B2 JP2935346 B2 JP 2935346B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置および
その製造方法に関し、特に半導体基板中に埋め込む配線
の構造とその形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の微細化および高密度化は依
然として精力的に進められており、現在では0.15〜
0.25μmの寸法基準で設計されたメモリデバイスあ
るいはロジックデバイス等の超高集積の半導体デバイス
が開発試作されている。このような半導体デバイスの高
集積化に伴い、ゲート電極あるいはその他の配線幅や拡
散層幅の寸法の縮小および半導体素子を構成する材料の
膜厚の低減が特に重要になってきている。さらには、半
導体デバイスではますます多層配線化が重要になってき
ている。そして、配線層を半導体基板の内部に埋め込む
方法が種々に検討されてきている。
【0003】その中で、従来の埋め込み配線を有する半
導体装置の一例として、1990年5月発行の1990
シンポジウム オン VLSI テクノロジー,ダイ
ジェスト オブ テクニカル ペーパーズ(1990
Symposium onVLSI Technolo
gy ,Digest of TechnicalPa
pers)の18および19ページにベリッド ビット
−ライン セルフォー 64MB DRAMs(Bur
ied Bit−Line Cellfor 64MB
DRAMs)と題した埋め込みビット線を有するDR
AMのメモリセル構造が説明されている。
【0004】この従来の場合の構造を、図8と図9に基
づきその製造工程に従って説明する。ここで、図8およ
び図9はDRAMのビット線を半導体基板内に埋め込む
ための工程順の断面図である。
【0005】まず、図8(a)に示すように、シリコン
基板101の表面を酸化して全面にシリコン酸化膜10
2を形成する。更にシリコン酸化膜102上の全面にシ
リコン窒化膜103を形成する。次に、埋め込みビット
線を埋設する溝を形成するためのレジストマスク104
をフォトリソグラフィ技術を用いて形成する。
【0006】次に、異方性ドライエッチングによりレジ
ストマスク104をエッチングマスクとしてシリコン窒
化膜103およびシリコン酸化膜102の不要部分を除
去する。そして、レジストマスク104を剥離した後に
シリコン窒化膜103をマスクとしてシリコン基板10
1を異方性ドライエッチングでエッチングし溝105を
形成する。この後、図8(b)に示すように、露出した
シリコン基板を酸化して溝105の内壁に分離用絶縁膜
106を形成する。ここで、このシリコン基板101表
面の熱酸化において、パターニングされたシリコン窒化
膜103は溝内壁以外の熱酸化を防止する。
【0007】次に、図8(c)に示すように埋め込みビ
ット線とシリコン基板表面の拡散層とを接続するコンタ
クト部を形成するために、フォトリソグラフィ技術を用
いてレジストマスク107を形成する。
【0008】次に、レジストマスク107をエッチング
マスクとして分離用絶縁膜106の不要部分をウエット
エッチングにより除去し、図9(a)に示すように、接
続コンタクト部108を形成する。そして、溝105内
に不純物を十分に含んだ多結晶シリコン膜を埋設し埋め
込みビット線109を形成する。
【0009】次に、図9(b)に示すように全体を熱酸
化して、埋め込みビット線109の上面にシリコン酸化
膜を形成し、分離用絶縁膜105aを形成する。その
後、酸化マスクとして機能したシリコン窒化膜103を
ウエットエッチングによって除去する。そして、最初に
形成したシリコン酸化膜102をウエットエッチングで
除去した後に全面を酸化して、MOSトランジスタのゲ
ート酸化膜110を形成する。この後、図示していない
が、DRAMのワード線を兼ねたメモリセルのMOSト
ランジスタのゲート電極を所定の位置に形成し、不純物
をイオン注入して拡散層111を形成する。ここで、埋
め込みビット線109に含まれる不純物と拡散層111
に含まれる不純物は同一導電型になるように設定する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の技術による埋め込み配線には、以下のような2つの
大きな問題点がある。
【0011】第1の問題点は、従来技術では埋め込みビ
ット線の配線抵抗が高くなることである。配線抵抗が高
くなると半導体装置の動作速度が遅くなり、装置の性能
を低下させてしまう。
【0012】その理由は、例えばDRAMのメモリセル
アレイのレイアウト設計をする場合、チップ面積を可能
な限り小さくするためにビット線はその線幅、間隔共に
最小設計寸法で、あるいは最小設計寸法に近い数字で設
計される。この最小設計寸法は通常フォトリソグラフィ
技術の解像限界によって規定される。ところが従来技術
で説明した半導体装置の埋め込みビット線109を埋設
する溝105は溝を形成した後で側壁を酸化しなければ
ならないので、その中に形成される埋め込みビット線1
09は溝105を形成した直後の幅よりも細くなる。溝
105の側壁の酸化による細りを見越して、レジストマ
スク104のラインを細めに、スペースを太めにをパタ
ーニングすればこのビット線の細りは解決できるが、溝
105のパターンが最小設計寸法で設計されていればこ
れは不可能である。このため従来技術の埋め込みビット
線109は必然的に線幅が細くならざるを得ず、配線抵
抗が高くなってしまう。
【0013】第2の問題点は、埋め込みビット線109
の寄生容量が大きくなることである。DRAMではビッ
ト線単位長さあたりの寄生容量が大きくなるとセンスア
ンプ1個あたりに接続できるメモリセルの数が少なくな
るのでセンスアンプの個数を増やさなくてはならず、チ
ップ面積の増加をまねく。また、ビット線を充放電する
ための時間が長くなるので半導体装置の動作速度が遅く
なり、装置の性能を低下させてしまう。
【0014】その理由は、従来技術では埋め込み酸化膜
109とシリコン基板101とを絶縁するために、ビッ
ト線を埋め込むための溝105の側壁を酸化してシリコ
ン酸化膜106を形成する。第1の問題点で言及したと
おり、このシリコン酸化膜を厚くすればするほど埋め込
みビット線109の配線抵抗は高くなるのでむやみに厚
くすることはできない。ところが埋め込みビット線10
9とシリコン基板101との間の容量はシリコン酸化膜
106の厚さに反比例する。先に述べた理由のためにシ
リコン酸化膜106はあまり厚くできず、その結果、埋
め込みビット線109の寄生容量が大きくなってしま
う。
【0015】本発明の目的は、動作速度を向上させ、チ
ップ面積を縮小し、レイアウトの自由度を増大させる埋
め込み配線を有する半導体装置およびその製造方法を提
供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】このために本発明は、半
導体基板上の絶縁層と前記絶縁層上の半導体層とを有す
るSOI型半導体基板に形成される半導体装置であっ
て、前記絶縁層に溝が形成され前記溝内に第1の配線層
が埋設され、前記第1の配線層の上部にはキャップ絶縁
物として前記絶縁層とは異種の絶縁材料が被着され、前
記キャップ絶縁物上に第2の配線層が配設されている。
【0017】ここで、前記絶縁層がシリコン酸化膜で構
成され、前記キャップ絶縁物がシリコンオキシナイトラ
イド膜で構成されている。
【0018】また、前記半導体装置がスタック型キャパ
シタを有するDRAMであり、前記第1の配線層がDR
AMのメモリセルのビット線となり前記第2の配線層が
ワード線となっている。
【0019】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
半導体基板上の絶縁層と前記絶縁層上の半導体層とを有
するSOI型半導体基板に形成する半導体装置の製造方
法であって、前記SOI型半導体基板の半導体層上に所
定のパターンの第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第
1の絶縁膜をマスクとして前記半導体層と絶縁層とをエ
ッチングし前記半導体基板に達しない溝を前記絶縁層に
形成する工程と、前記溝内に第1の導電膜を埋設する工
程と、全面に第2の絶縁膜を堆積後前記第1の絶縁膜を
ストッパーとして前記第2の絶縁膜を化学的機械研磨し
前記溝内の第1の導電膜上にのみキャップ絶縁物を被着
する工程と、前記溝と半導体層とにまたがり前記第1の
導電膜と前記半導体層に達する開口を形成する工程と、
前記半導体層と前記第1の導電膜とに接続する第2の導
電膜を前記開口内に埋設する工程とを含む。
【0020】さらに、本発明の半導体装置の製造方法
は、前記第2の導電膜を開口内に埋設した後、前記所定
のパターンの第1の絶縁膜を選択的にエッチング除去す
る工程と、前記第1の導電膜の表面および前記エッチン
グ除去で露出する部分の半導体層を熱酸化する工程と、
前記エッチング除去で露出しない部分の半導体層上にゲ
ート酸化膜を介して絶縁ゲート電界効果トランジスタの
ゲート電極を形成する工程とを含む。
【0021】ここで、前記第1の絶縁膜はシリコン窒化
膜であり、前記第2の絶縁膜はシリコンオキシナイトラ
イド膜である。
【0022】また、前記半導体装置はDRAMであり、
前記第1の導電膜がメモリセルのビット線となっている
また、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上
の絶縁層と前記絶縁層上の半導体層とを有するSOI型
半導体基板に形成する半導体装置の製造方法であって、
前記SOI型半導体基板の半導体層上に所定のパターン
の第3の絶縁膜を形成する工程と、前記第3の絶縁膜を
マスクとして前記半導体層と絶縁層とをエッチングし前
記半導体基板に達しない溝を前記絶縁層に形成する工程
と、前記溝内に第1の導電膜を埋設する工程と、前記所
定の第3の絶縁膜と前記溝内の第1の導電膜の一部とを
被覆するように第4の絶縁膜を形成する工程と、前記第
4の絶縁膜をマスクにして前記第1の導電膜の表面と前
記半導体層とを熱酸化する工程とを含む。
【0023】ここで、前記第3の絶縁膜はシリコン酸化
膜であり、前記第4の絶縁膜はシリコン窒化膜である。
【0024】また、前記半導体装置がDRAMであり、
前記第1の導電膜がメモリセルのビット線となってい
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、本発明をスタックト型キャパシタを搭載するDRA
Mのメモリセルに適用した場合について図面を参照して
詳細に説明する。初めに、第1の実施の形態を図1およ
び図2で説明する。
【0026】図1は、本発明を適用したDRAMセルの
平面図であり、図2(a)は、図1のA−Bで切断した
断面図であり、図2(b)は、図1のC−Dで切断した
断面図である。
【0027】図1に示すように、シリコン基板上に形成
された絶縁層2内に埋め込みビット線3および3aが埋
設されている。そして、埋め込みビット線3はビット線
用コンタクト孔4を通して、絶縁層2上に形成されてい
る薄膜のシリコン結晶層すなわちSOI層に接続されて
いる。このSOI層上には層間絶縁膜が形成される。こ
の層間絶縁膜上に、キャパシタ用コンタクト孔6を通し
てSOI層に接続されるキャパシタの下部電極7が形成
されている。
【0028】次に、本発明の一断面構造を説明する。図
2(a)に示すように、シリコン基板1上に絶縁層2が
形成されている。この絶縁層2内に埋め込みビット線3
および3aが形成され、埋め込みビット線3a上にはキ
ャップ絶縁膜8が形成される。同様に、埋め込み絶縁膜
3上の一部もキャップ絶縁膜8で被覆されている。この
埋め込みビット線3は、接続導体層9を通して拡散層1
0に電気接続される。ここで、拡散層10はSOI層に
形成されている。そして、接続導体層9の表面と拡散層
10の一部の表面は保護絶縁膜11で覆われている。ま
た、キャップ絶縁膜8、拡散層10あるいは保護絶縁膜
11を被覆するように層間絶縁膜12が形成されてい
る。
【0029】次に、本発明の別断面構造を図2(b)で
説明する。図2(b)に示すように、シリコン基板1上
の絶縁層2内に埋め込みビット線3および3aが形成さ
れ、これらの埋め込みビット線3および3a上にはキャ
ップ絶縁膜8が形成されている。そして、SOI層に拡
散層10が形成され、層間絶縁膜12に形成されたキャ
パシタ用コンタクト孔6を通して拡散層10に接続する
情報蓄積電極7が形成されている。
【0030】後は、容量絶縁膜13が情報蓄積電極7を
被覆するように堆積され、対向電極14が被覆されてキ
ャパシタが形成されている。
【0031】このようにすることで、DRAMの動作速
度は約5%程度向上する。また、この埋め込みビット線
の寄生容量は従来の約20%と小さくなる。さらに、セ
ンスアンプの配置数が減少しDRAMのチップ面積は約
10%縮小する。
【0032】次に、第1の実施の形態で示した構造の製
造方法を図3乃至図5に基づいて説明する。ここで、図
3乃至図5は、図2(a)に示した断面構造の製造工程
順の断面図である。
【0033】図3(a)に示すように、シリコン基板1
上に膜厚が約500nmの絶縁層2を形成し、絶縁層2
上に 膜厚が50nmの半導体層であるSOI層15を
形成する。このようなSOI基板は公知のシリコン基板
の張り合わせ法等で形成される。
【0034】次に、SOI層15上全面にシリコン窒化
膜を化学気相成長(CVD)法で約150nmの厚さに
堆積し第1の絶縁膜としてマスク絶縁膜16を形成す
る。その後、フォトリソグラフィ技術を用いてレジスト
マスク17を形成する。
【0035】次に、図3(b)に示すように、レジスト
マスク17をエッチングマスクとした異方性ドライエッ
チングでマスク絶縁膜16およびSOI層3の不要部分
を除去する。続けて、絶縁層2を異方性ドライエッチン
グによってエッチングする。この絶縁層2のエッチング
を行うとき、エッチング時間を正確に制御することによ
って絶縁層を約300nmの深さまでエッチングする。
このようにして、絶縁層2に埋め込み配線を形成するた
めの溝18が形成できる。そして、溝18の底部からシ
リコン基板1までは約200nmの酸化膜が残る。ここ
で、溝18の幅を200nm程度に設定する。
【0036】次に、レジスト17を剥離した後、第1の
導体膜としてリン不純物を多量にドープした多結晶シリ
コン膜をCVD法で全面に堆積する。この工程で堆積す
る膜厚は、溝18が完全に埋設される程度の厚さ、この
場合は溝18の幅が200nm程度なので100nm以
上、例えば150nm程度に設定される。この後、異方
性ドライエッチングで全面をエッチバックして溝18内
に多結晶シリコン膜が約200nmの厚さだけ残るよう
にエッチバック時間を正確に制御しつつエッチバックを
行う。このようにして溝18内部に埋め込みビット線3
および3aを形成する。本実施の形態では、埋め込みビ
ット線3および3aの材料としてリン不純物を多量に含
有する多結晶シリコン膜を用いる場合について説明した
が、これ以外にも例えばタングステンシリサイド等のシ
リサイド材料を用いてもよい。
【0037】次に、図3(c)に示すように、第2の絶
縁膜としてプラズマCVD法でシリコンオキシナイトラ
イド膜を全面に約150nmの厚さに堆積し、キャップ
用絶縁薄膜19を形成する。そして、埋め込みビット線
3および3aの埋設された溝18をキャップ用絶縁薄膜
19で完全に充填する。
【0038】次に、図4(a)に示すように、化学的機
械研磨(CMP)法でキャップ用絶縁薄膜19を研磨し
平坦化する。このCMPでは、シリコンオキシナイトラ
イド膜が選択的に研磨される研磨剤が使用される。そし
て、マスク絶縁膜16がエッチングストッパ膜として機
能し、キャップ絶縁膜8は溝内に充填されその表面は完
全に平坦化される。
【0039】次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、
埋め込みビット線3とSOI層15とを接続するための
レジストマスク20を形成する。そして、図4(b)に
示すように、レジストマスク20をエッチングマスクに
してマスク絶縁膜16およびキャップ絶縁膜8の一部分
を異方性ドライエッチングで除去する。ここで、マスク
絶縁膜16を構成するシリコン窒化膜およびキャップ絶
縁膜8を構成するシリコンオキシナイトライド膜のエッ
チングにポリシリコン膜あるいはSOI層15と選択比
の取れるエッチングガスを採用することにより、前記異
方性ドライエッチングをSOI層3および埋め込みビッ
ト線8の表面で停止することができる。このようにし
て、ビット線用コンタクト孔4を形成する。
【0040】次に、レジストマスク20を剥離し、図4
(c)に示すように、第2の導体膜としてリン不純物を
含有する多結晶シリコン膜を全面に堆積し接続用導体薄
膜21を形成する。このとき、ビット線用コンタクト孔
4が完全に埋設される程度の膜厚に多結晶シリコン膜を
堆積する必要がある。この実施の形態のビット線用コン
タクト孔の1辺の長さが200nmであったと仮定する
と、この場合は約150nm堆積すればビット線用コン
タクト孔4は完全に埋設される。
【0041】次に、この接続用導体薄膜21をCMP法
で全面研磨する。このようにして、図5(a)に示すよ
うにSOI層15上の接続用導体層9の厚さが20nm
程度に収まるようにCMP時間を正確に制御する。
【0042】次に、フォトリソグラフィ技術とドライエ
ッチング技術により図5(a)に示すマスク絶縁膜16
を選択的に除去する。そして、全面の熱酸化を行う。こ
の熱酸化はビット線用コンタクト孔4以外の場所のSO
I層15が完全に酸化される条件で行われなければなら
ない。ただし、ビット線用コンタクト孔4内のSOI層
15は少なくとも30nm以上の膜厚を残さなければな
らない。このようにして、図5(b)に示すように保護
絶縁膜11が形成される。
【0043】次に、図5(b)構造の状態で全面をCM
Pで研磨する。この場合、キャップ絶縁膜8およびマス
ク絶縁膜16が選択的に研磨除去できる研磨剤が使用さ
れる。そして、図5(c)に示すようにキャップ絶縁膜
8の表面が研磨されると共に、マスク絶縁膜16が除去
されSOI層15の一部が露出される。
【0044】次に、図5(d)に示すように、SOI層
15の表面に膜厚8nm程度のゲート酸化膜22を形成
する。その後、ゲート用導体薄膜23を形成する。この
ゲート用導体薄膜23はCVD法による多結晶シリコン
膜あるいはタングステンシリサイド等で構成される。
【0045】これ以後は、図1あるいは図2に示したよ
うに、ゲート用導体薄膜23をフォトリソグラフィ技術
および異方性ドライエッチングによってパターニング
し、メモリセルのMOSトランジスタのゲート電極すな
わちワード線5を形成する。そして、このゲート電極に
対しセルフアラインになるようにヒ素不純物が導入され
拡散層10が形成されることになる。
【0046】また、メモリセルのキャパシタ部の形成で
は、図2(b)に示すように、全面に層間絶縁膜12を
膜厚200nm程度堆積し、その後所定の位置にキャパ
シタ用コンタクト孔6を開口する。さらに全面にリン不
純物を含んだ多結晶シリコン膜をCVD法により300
nm程度堆積し、不要部分をフォトリソグラフィ技術お
よび異方性ドライエッチングを用いて除去し、情報蓄積
電極7を形成する。その後、全面に容量絶縁膜13とし
て例えばシリコン窒化膜を5nmCVD法により成膜
し、続けてリンなどの不純物を多量に含んだ多結晶シリ
コン膜を対向電極14としてCVD法により100nm
程度の厚さ堆積する。
【0047】以上のようにして、SOI型半導体基板の
絶縁層中に埋め込みビット線を形成したスタックト型キ
ャパシタを有するメモリセルが形成される。
【0048】次に、図6および図7に基づいて本発明の
第2の実施の形態を説明する。この場合、本発明の断面
構造はその製造工程順に説明される。ここで、図6およ
び図7は製造方法を示すための工程順の断面図である。
そして、この断面図は、図1に記したA−Bでの切断面
と同様な図である。
【0049】この第2の実施の形態が第1の実施の形態
と大きく異なるところはキャップ絶縁膜の形成方法であ
る。第1の実施の形態ではキャップ絶縁膜はCVD法と
CMP法とで形成したが、第2の実施の形態ではSOI
層および埋め込みビット線表面の熱酸化で形成する。
【0050】図6(a)に示すように、シリコン基板1
上に約500nmの厚さの絶縁層2および約50nmの
厚さのSOI層15を有するSOI型半導体基板の表面
に第3の絶縁膜としてマスク絶縁膜16aを形成する。
このマスク絶縁膜16aはCVD法により堆積される膜
厚50nm程度のシリコン酸化膜である。
【0051】その後、フォトリソグラフィ技術および異
方性ドライエッチングによってマスク絶縁膜16a、S
OI層15および絶縁層2の不要部分を除去し、溝18
を形成する。溝18の深さは第1の実施の形態と同様に
絶縁層2を約300nmエッチングする程度とし、溝1
8の幅も同様に約200nmとする。
【0052】次に、例えばリン不純物を多量に含有した
多結晶シリコン膜を全面に約150nmの厚さにCVD
法で堆積する。さらに、全面を異方性ドライエッチング
でエッチバックし、溝18内部のみを多結晶シリコン膜
で充填する。あるいは、エッチバックの代わりにCMP
を用いても良い。このようにして図6(b)に示すよう
に埋め込みビット線24および24aを形成する。ここ
で、多結晶シリコン膜の代わりにシリサイド膜が充填さ
れてもよい。
【0053】次に、図6(c)に示すように、全面に第
4の絶縁膜としてシリコン窒化膜を膜厚約200nm堆
積し、フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術
とでパターニングする。このようにして、保護絶縁膜1
1aを形成する。
【0054】次に、保護絶縁膜11aを熱酸化のマスク
にしてSOI層15および埋め込みビット線24と24
a表面を熱酸化する。そして、図7(a)に示すよう
に、キャップ絶縁膜25を形成する。
【0055】次に、保護絶縁膜11aおよびマスク絶縁
膜16aをウェットエッチングで除去する。この後、図
7(b)に示すようにSOI層15の表面にゲート酸化
膜22を形成する。さらに、全面にゲート用導電体薄膜
23を堆積させる。
【0056】そして、不要部分をフォトリソグラフィ技
術および異方性ドライエッチングにより除去してワード
線を形成する。この後、ヒ素不純物を導入し拡散層を形
成する。
【0057】この後は、第1の実施の形態と同様にして
層間絶縁膜、キャパシタ用コンタクト孔、情報蓄積電
極、容量絶縁膜および対向電極を順次形成する。
【0058】なお、第2の実施の形態ではキャップ絶縁
膜として熱酸化によるシリコン酸化膜を用いる場合につ
いて説明した。ここで、シリコン酸化膜の代わりにシリ
コン窒化膜が使用されてもよい。この場合には、保護絶
縁膜11aとしてシリコン酸化膜を用いSOI層と埋め
込みビット線表面を選択的に熱窒化する。
【0059】以上に説明したように、本発明による埋め
込み配線を有する半導体装置では、ビット線をSOI型
半導体基板の絶縁層に形成するので、ビット線とシリコ
ン基板との間を絶縁するための絶縁膜を形成する必要が
無くビット線の幅が細くならない。さらに、ビット線と
シリコン基板の間は充分な厚さの絶縁膜で絶縁されてい
るためビット線の寄生容量は小さくなる。
【0060】また、ビット線とワード線の間は絶縁膜で
絶縁されているので、たとえ両配線が交差していても所
望の場所以外で短絡することはない。
【0061】以上の本発明の実施の形態では、埋め込み
配線がDRAMのビット線になる場合について説明し
た。このような埋め込み配線はDRAMNのット線に限
定されるものでなく、その他、半導体装置に用いられる
配線層の一部が絶縁層に埋設されたものでもあってもよ
い。
【0062】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明による埋
め込み配線を有する半導体装置では、埋め込み配線をS
OI型半導体基板の絶縁層中に形成するので埋め込み配
線とシリコン基板との間を絶縁するための絶縁膜形成の
必要がなくなる。そして、埋め込み配線の幅が細くなら
ないために半導体装置の動作速度の低下が防止できるよ
うになる。
【0063】さらに、埋め込み配線とシリコン基板の間
は十分な厚さの絶縁膜で絶縁されているため、埋め込み
配線の寄生容量は小さくなる。そして、埋め込み配線が
DRAMセルのビット線となる場合、1個のセンスアン
プに接続されるメモリセルの数は増加できるようにな
り、結果として、センスアンプの配置数を減らすことが
可能になる。
【0064】また、DRAMセルのビット線とワード線
の間は絶縁膜で絶縁されているのでたとえ両配線が交差
していても所望の場所以外で短絡することはなく、パタ
ーンレイアウトの自由度が大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するためのD
RAMセルの平面図である。
【図2】上記DRAMセルの断面図である。
【図3】上記DRAMセルの製造工程順の断面図であ
る。
【図4】上記DRAMセルの製造工程順の断面図であ
る。
【図5】上記DRAMセルの製造工程順の断面図であ
る。
【図6】本発明の第2の実施の形態を説明する製造工程
順の断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を説明する製造工程
順の断面図である。
【図8】従来の技術を説明するための製造工程順の断面
図である。
【図9】従来の技術を説明するための製造工程順の断面
図である。
【符号の説明】 1,101 シリコン基板 2 絶縁層 3,3a,24,24a,109 埋め込みビット線 4 ビット線用コンタクト孔 5 ワード線 6 キャパシタ用コンタクト孔 7 情報蓄積電極 8,25 キャップ絶縁膜 9 接続導体層 10,111 拡散層 11,11a 保護絶縁膜 12 層間絶縁膜 13 容量絶縁膜 14 対向電極 15 SOI層 16,16a マスク絶縁膜 17,20,104,107 レジストマスク 18,105 溝 19 キャップ用絶縁薄膜 21 接続用導体薄膜 22,110 ゲート酸化膜 23 ゲート用導体薄膜 102 シリコン酸化膜 103 シリコン窒化膜 106 分離用絶縁膜 108 接続コンタクト部

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上の絶縁層と前記絶縁層上の
    半導体層とを有するSOI型半導体基板に形成される半
    導体装置であって、前記絶縁層に溝が形成され前記溝内
    に第1の配線層が埋設され、前記第1の配線層の上部に
    はキャップ絶縁物として前記絶縁層とは異種の絶縁材料
    が被着され、前記キャップ絶縁物上に第2の配線層が配
    設されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層がシリコン酸化膜で構成さ
    れ、前記キャップ絶縁物がシリコンオキシナイトライド
    膜であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体装置がスタック型キャパシタ
    を有するDRAMであり、前記第1の配線層がDRAM
    のメモリセルのビット線となり前記第2の配線層がワー
    ド線となることを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板上の絶縁層と前記絶縁層上の
    半導体層とを有するSOI型半導体基板に形成する半導
    体装置の製造方法であって、前記SOI型半導体基板の
    半導体層上に所定のパターンの第1の絶縁膜を形成する
    工程と、前記第1の絶縁膜をマスクとして前記半導体層
    と絶縁層とをエッチングし前記半導体基板に達しない溝
    を前記絶縁層に形成する工程と、前記溝内に第1の導電
    膜を埋設する工程と、全面に第2の絶縁膜を堆積後前記
    第1の絶縁膜をストッパーとして前記第2の絶縁膜を化
    学的機械研磨し前記溝内の第1の導電膜上にのみキャッ
    プ絶縁物を被着する工程と、前記溝と半導体層とにまた
    がり前記第1の導電膜と前記半導体層に達する開口を形
    成する工程と、前記半導体層と前記第1の導電膜とに接
    続する第2の導電膜を前記開口内に埋設する工程と、を
    含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の導電膜を開口内に埋設した
    後、前記所定のパターンの第1の絶縁膜を選択的にエッ
    チング除去する工程と、前記第1の導電膜の表面および
    前記エッチング除去で露出する部分の半導体層を熱酸化
    する工程と、前記エッチング除去で露出しない部分の半
    導体層上にゲート酸化膜を介して絶縁ゲート電界効果ト
    ランジスタのゲート電極を形成する工程と、を含むこと
    を特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の絶縁膜がシリコン窒化膜であ
    り、前記第2の絶縁膜がシリコンオキシナイトライド膜
    であることを特徴とする請求項4または請求項5記載の
    半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記半導体装置がDRAMであり、前記
    第1の導電膜がメモリセルのビット線となることを特徴
    とする請求項4、請求項5または請求項6記載の半導体
    装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 半導体基板上の絶縁層と前記絶縁層上の
    半導体層とを有するSOI型半導体基板に形成する半導
    体装置の製造方法であって、前記SOI型半導体基板の
    半導体層上に所定のパターンの第3の絶縁膜を形成する
    工程と、前記第3の絶縁膜をマスクとして前記半導体層
    と絶縁層とをエッチングし前記半導体基板に達しない溝
    を前記絶縁層に形成する工程と、前記溝内に第1の導電
    膜を埋設する工程と、前記所定の第3の絶縁膜と前記溝
    内の第1の導電膜の一部とを被覆するように第4の絶縁
    膜を形成する工程と、前記第4の絶縁膜をマスクにして
    前記第1の導電膜の表面と前記半導体層とを熱酸化する
    工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記第3の絶縁膜がシリコン酸化膜であ
    り、前記第4の絶縁膜がシリコン窒化膜であることを特
    徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記半導体装置がDRAMであり、前
    記第1の導電膜がメモリセルのビット線となることを特
    徴とする請求項8または請求項9記載の半導体装置の製
    造方法。
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