JP2894535B2 - ウェーハホルダー - Google Patents

ウェーハホルダー

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JP2894535B2
JP2894535B2 JP335494A JP335494A JP2894535B2 JP 2894535 B2 JP2894535 B2 JP 2894535B2 JP 335494 A JP335494 A JP 335494A JP 335494 A JP335494 A JP 335494A JP 2894535 B2 JP2894535 B2 JP 2894535B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、口径の異なる半導体ウ
ェーハ(以下、単にウェーハという)等を口径別にハン
ドリング可能としたウェーハホルダーと、該ウェーハホ
ルダーを用いたウェーハ蒸気乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子製造においては、ウェーハの
表面に付着した不純物や異物は半導体素子の性能に悪影
響を及ぼす。そこで、ウェーハの製造工程の中には洗浄
工程が含まれており、この洗浄工程ではウェーハが種々
の方法によって洗浄されるが、ウェーハの洗浄方法には
大別して物理的洗浄方法と化学的洗浄方法とがある。
【0003】上記物理的洗浄方法としては、洗浄ブラシ
等を用いてウェーハ表面に付着した不純物を直接除去す
る方法、噴射ノズルから加圧流体をウェーハの一部又は
全体に向けて噴射し、これによって不純物を除去する方
法、ウェーハを液中に浸漬してこれに超音波を当てて該
ウェーハに付着した不純物を除去する方法(超音波洗浄
法)等がある。
【0004】又、上記化学的洗浄方法としては、種々の
薬剤、酵素等によってウェーハ表面に付着した不純物を
化学的に分解除去する方法等がある。尚、物理的洗浄方
法と化学的洗浄方法が併用されることもある。
【0005】一方、上記洗浄方法を実施する際に、ウェ
ーハを各洗浄手段に搬送する方式としては、複数枚のウ
ェーハを一度にプラスチック製のキャリアカセットに収
容して運搬する方式(キャリア方式)と、ウェーハをロ
ボットハンド等で把持して運搬する方式(キャリアレス
方式)とが知られている。
【0006】上記キャリア方式の洗浄装置においては、
ウェーハとキャリアカセットとの接触等によって、ウェ
ーハにパーティクル等が付着してウェーハが汚染される
という難点があるが、口径の異なるウェーハの処理は、
その口径に応じたキャリアカセットを交換することによ
って1台の洗浄装置で行なえる利点がある。
【0007】一方、キャリアレス方式の洗浄装置におい
ては、上記のようなキャリアカセットに起因するウェー
ハ汚れの問題はないが、口径の異なるウェーハの処理を
1台の洗浄装置で行うことは、洗浄槽内のウェーハホル
ダーとウェーハ搬送用のロボットハンドの構造上の制約
から大変困難であった。
【0008】また、キャリアレス方式の洗浄装置に対応
する乾燥装置においても、同様の理由で、口径の異なる
ウェーハの処理を1台の乾燥装置で処理しようとする
と、その都度ウェーハホルダー及び/又はウェーハ搬送
用のロボットハンドを交換するか、又は、口径毎の処理
に見合った洗浄装置及び乾燥装置が必要で、効率が大変
悪いものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術に鑑みてなされたもので、ウェーハの洗浄工程等
において、口径の異なるウェーハのハンドリングに適し
たウェーハホルダーを提供することを目的とする。ま
た、本発明は、ウェーハ洗浄機によって洗浄された口径
の異なるウェーハを溶剤を加熱して発生させた蒸気によ
りキャリアレスで乾燥するにあたり、ウェーハの口径別
に乾燥装置を必要とせず、1台の乾燥装置で異口径のウ
ェーハを乾燥処理できる、経済性に優れたウェーハ蒸気
乾燥装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のウェーハホルダーにおいては、ロボットハ
ンドの先端部に回転可能に取り付けられ、かつ口径の異
なる1枚以上複数枚のウェーハを口径別に保持するウェ
ーハ保持口径の異なる複数個のウェーハ保持部を有し、
保持すべきウェーハの口径に応じて回転させることによ
って該ウェーハ保持部のウェーハ保持口径の切替えを行
なうことができるように構成した。
【0011】そして本発明のウェーハ蒸気乾燥装置は、
ウェーハ洗浄機によって洗浄されたウェーハを溶剤を加
熱して発生させた蒸気により乾燥する装置であり、蒸気
乾燥槽と、該蒸気乾燥槽の上方に上下動可能に取り付け
られたロボットハンドと、該ロボットハンドの先端部に
回転可能に取り付けられ、かつ口径の異なる1枚以上複
数枚のウェーハを口径別に保持するウェーハ保持口径の
異なる複数個のウェーハ保持部を有し、保持すべきウェ
ーハの口径に応じて回転させることによって該ウェーハ
保持部のウェーハ保持口径の切替えを行うことができる
ようにしたウェーハホルダーとから構成するようにし
た。
【0012】本発明のウェーハ蒸気乾燥装置に用いられ
る溶剤としては、イソプロピルアルコール(以下IPA
と称する)が好適に用いられるが、その他、エタノー
ル、メタノール、アセトン、フロン、フロンとエタノー
ル又はメタノール又はアセトン又はIPAの混合液、塩
化メチレン、トリクロルエタン、トリクロルエチレン、
クロロホルム、トリクロロフルオロエタン等の揮発性液
体を用いることができる。
【0013】
【作用】本発明の構成によれば、ウェーハホルダーのウ
ェーハ保持口径を簡単に切替えることができるので、異
なる口径のウェーハの保持を容易に行うことができ、蒸
気乾燥を効率よく行うことができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0015】図1において、2は本発明に係るウェーハ
蒸気乾燥装置(図示の例ではIPA蒸気乾燥装置)であ
る。該ウェーハ蒸気乾燥装置2は、基枠4に設けられた
IPA蒸気乾燥槽6を有している。該IPA蒸気乾燥槽
6は内部にIPA液8を収容しており、該IPA液8か
ら蒸発するIPA蒸気によってIPA蒸気層10が形成
されている。図1において、Hはウェーハ搬送用ロボッ
トアームである。
【0016】該基枠4には、支持枠12が突設されてお
り、該支持枠12の上端には上部枠14が設けられてい
る。16は乾燥用ロボットアームで、中空状の垂直アー
ム18と、該垂直アーム18の上端に外方に突出して設
けられた中空状の上部水平アーム20と、該垂直アーム
18の下端に内方に突出して設けられた中空状の下部水
平アーム22とを有している。
【0017】該下部水平アーム22の先端部には、ウェ
ーハホルダー24が回転可能に取り付けられている。該
ウェーハホルダー24は、主軸26を有している。該主
軸26は前記下部水平アーム22の中空先端部に設けら
れた第一プーリ28のプーリ軸と共通軸を構成している
(図4)。該主軸26は、該下部水平アーム22の外壁
22a及び内壁22bに形成された軸受30及び32と
該下部水平アーム22の内壁22bから突設された屈曲
支持アーム34の先端に形成された軸受36によって回
転可能に支承されている。
【0018】38は該主軸26に取り付けられたホルダ
ー本体で、複数個の支持体40を連結ロッド42で互い
に連結した構造を有している。該支持体40は支持ロッ
ド44を有し、該支持ロッド44の中央部には上記主軸
26が挿着され、かつその中央部の上面及び下面には上
面中央受け部46及び下面中央受け部48が設けられて
いる。
【0019】該支持体40の両端部には上方に突出する
突出ロッド50,50が形成され、該突出ロッド50,
50の先端には上面先端受け部52,52が設けられて
いる(図6)。該支持体40の中央部と両端の中間位置
には下方に垂下する垂下ロッド54,54が形成され、
該垂下ロッド54,54の先端には下面先端受け部5
6,56が設けられている。
【0020】上記上面中央受け部46及び上面先端受け
部52,52によって上面支持部58が形成され、上記
下面中央受け部48及び下面先端受け部56,56によ
って下面支持部60が形成されている。該上面支持部5
8は8”ウェーハWを支持し、該下面支持部60は6”
ウェーハWを支持することができるように形成されてい
る。
【0021】該ウェーハホルダー24の形状は、IPA
蒸気を各ウェーハWに効率よく供給することができるよ
うに、上記したごとく格子状とするのが、好ましいが、
図示した形状に限定されないことはいうまでもない。ま
た、ウェーハWと接触する受け部46,48,52,5
6は、ウェーハのエッジ部に損傷を与えず、保持される
ウェーハが傾斜してウェーハ同士が接触しない形状であ
ればよく、図示の例に限定されない。
【0022】62は前記下部水平アーム22の中空後端
部に設けられたプーリ軸で、該プーリ軸62には前記第
一プーリ28に対応する第二プーリ64が取り付けられ
ている(図4及び図7)。該第一プーリ28及び第二プ
ーリ64には第一プーリベルト66が巻回されている。
【0023】該プーリ軸62には該第二プーリ64と同
軸に第三プーリ68が取り付けられている。70は前記
垂直アーム18の中空上端部に設けられたプーリ軸で、
該プーリ軸70には該第三プーリ68に対応する第四プ
ーリ72が取り付けられている。該第三プーリ68及び
第四プーリ72には第二プーリベルト74が巻回されて
いる。
【0024】該プーリ軸70には該第四プーリ72と同
軸に第五プーリ76が取り付けられている(図5及び図
7)。78は前記上部水平アーム20の中空後端部の後
方に設けられたモータで、該モータ78の駆動軸83に
は該第五プーリ76に対応する第六プーリ82が取り付
けられている。該第五プーリ76及び第六プーリ82に
は第三プーリベルト84が巻回されている(図7)。
【0025】上記した各プーリ28,64,68,7
2,76,82及び各プーリベルト66,74,84に
よって、前記ウェーハホルダー24の回転機構が構成さ
れている。該モータ78を駆動することにより、各プー
リ及びプーリベルトが回転し、最終的に第一プーリ28
が回転することにより、該主軸26が回転し、それとと
もに該ウェーハホルダー24が回転して、該上面支持部
58及び下面支持部60の入替えが行われる。
【0026】上記したウェーハホルダー24の回転機構
の駆動に起因する発塵の影響を解消するため、該上部水
平アーム20の上端壁には排気孔86が開穿され、該排
気孔86を介して該乾燥用ロボットアーム16の内部の
空気を排気する構成が採用される。
【0027】上記の構成により、該IPA蒸気乾燥装置
2の前面をウェーハ搬送用ロボットアームHが8”ウェ
ーハWを保持して移動し、キャリアレス方式で該乾燥装
置2のロボットアーム16にウェーハWを受け渡す。該
乾燥装置2のロボットアーム16に8”ウェーハWが受
け渡されると、該ロボットアーム16は下降し、IPA
蒸気乾燥槽6内のIPA蒸気層10に該8”ウェーハW
を所定時間位置せしめて8”ウェーハWを乾燥する。
【0028】乾燥が終了すると、該ロボットアーム16
は上昇し、ウェーハ搬送用ロボットアームHに乾燥した
ウェーハWを受け渡す。該ウェーハ搬送用ロボットアー
ムHは受け渡された8”ウェーハWを次工程に搬送す
る。
【0029】口径の異なるウェーハを処理する場合(例
えば、8”ウェーハから6”ウェーハへの切替え)に
は、該ロボットアーム16の先端に取り付けられたウェ
ーハホルダー24を、上記したウェーハホルダー24の
回転機構により回転させ、該上部支持部58(8”ウェ
ーハの支持)と下部支持部60(6”ウェーハの支持)
の入替えを行い、上記したと同様に6”ウェーハWの乾
燥処理を行うことができる。
【0030】上記した実施例では、上部支持部58で
8”ウェーハを支持し、下部支持部60で6”ウェーハ
を支持する例、即ち2種類の口径の異なるウェーハを支
持する場合について説明した。さらに、多種類の口径の
異なるウェーハを支持する構成とすることも可能であ
る。図8及び9に3種類の口径の異なるウェーハを支持
する構成を示す。
【0031】図8において、ウェーハホルダー24は、
互いに120°をなして突出する3つの支持片88,9
0,92からなるホルダー本体38を有している。該ホ
ルダー本体38には、該支持片88,90からなる大支
持部94、該支持片88,92からなる中支持部96及
び該支持片90,92からなる小支持部98が形成され
ている。
【0032】大支持部94は、例えば8”ウェーハWを
支持し、中央受け部94a及び側受け部94b,94b
から構成されている。中支持部96は、例えば6”ウェ
ーハWを支持し、中央受け部96a及び側受け部96
b,96bから構成されている。小支持部98は、例え
ば5”ウェーハWを支持し、中央受け部98a及び側受
け部98b,98bから構成されている。26は該ホル
ダー本体38を回転可能に支承する主軸である。
【0033】前記実施例と同様の回転機構により、該主
軸26が回転し、該ウェーハホルダー24も回転し、各
支持部94,96,98の切替えができるように構成さ
れている。
【0034】上記実施例では、本発明のウェーハホルダ
ーを蒸気乾燥装置に適用した例を示したが、洗浄装置そ
の他のウェーハ処理装置に適用可能である。
【0035】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明のウェーハホル
ダーによれば、口径の異なるウェーハを効果的にハンド
リング処理することができる。また、本発明のウェーハ
蒸気乾燥装置によれば、キャリアレス式のウェーハ洗浄
機によって洗浄された口径の異なるウェーハを溶剤を加
熱して発生させた蒸気により乾燥するにあたり、ウェー
ハを口径別に乾燥することができるので、ウェーハの口
径別に乾燥装置を必要とせず、1台の乾燥装置で異口径
のウェーハを経済的に乾燥処理できるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウェーハ蒸気乾燥装置の一実施例を示
す概略側面図である。
【図2】本発明のウェーハ蒸気乾燥装置の一実施例を示
す概略正面図である。
【図3】本発明のウェーハ蒸気乾燥装置の一実施例を示
す概略斜視図である。
【図4】本発明のウェーハ蒸気乾燥装置の一実施例の要
部を示す一部断面概略上面図である。
【図5】本発明のウェーハ蒸気乾燥装置の一実施例の要
部を示す一部断面概略正面図である。
【図6】本発明のウェーハ蒸気乾燥装置の一実施例の要
部を摘示する概略側面説明図である。
【図7】本発明の乾燥用ロボットアームの一例を示す概
略断面説明図である。
【図8】本発明のウェーハ蒸気乾燥装置におけるウェー
ハホルダーの他の例を示す概略側面説明図である。
【図9】図8のA矢視図面である。
【符号の説明】
2 ウェーハ蒸気乾燥装置 4 基枠 6 IPA蒸気乾燥槽 8 IPA液 10 IPA蒸気層 12 支持枠 14 上部枠 16 乾燥用ロボットアーム 18 垂直アーム 20 上部水平アーム 22 下部水平アーム 24,102 ウェーハホルダー 26 主軸 38 ホルダー本体 44 支持ロッド 52 上面先端受け部 56 下面先端受け部 58 上面支持部 60 下面支持部 78 モータ 94 大支持部 96 中支持部 98 小支持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−164039(JP,A) 特開 昭61−23324(JP,A) 特開 昭61−237429(JP,A) 実開 昭61−190128(JP,U) 実開 平1−71440(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/304 H01L 21/68 H01L 21/205 H01L 21/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットハンドの先端部に回転可能に取
    り付けられ、かつ口径の異なる1枚以上複数枚のウェー
    ハを口径別に保持するウェーハ保持口径の異なる複数個
    のウェーハ保持部を有し、保持すべきウェーハの口径に
    応じて回転させることによって該ウェーハ保持部のウェ
    ーハ保持口径の切換えを行なうことができるようにした
    ことを特徴とするウェーハホルダー。
  2. 【請求項2】 ウェーハ洗浄機によって洗浄されたウェ
    ーハを溶剤を加熱して発生させた蒸気により乾燥する装
    置であり、蒸気乾燥槽と、該蒸気乾燥槽の上方に上下動
    可能に取り付けられたロボットハンドと、該ロボットハ
    ンドの先端部に回転可能に取り付けられ、かつ口径の異
    なる1枚以上複数枚のウェーハを口径別に保持するウェ
    ーハ保持口径の異なる複数個のウェーハ保持部を有し、
    保持すべきウェーハの口径に応じて回転させることによ
    って該ウェーハ保持部のウェーハ保持口径の切替えを行
    うことができるようにしたウェーハホルダーとからなる
    ことを特徴とするウェーハ蒸気乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記溶剤がイソプロピルアルコールであ
    ることを特徴とする請求項記載のウェーハ蒸気乾燥装
    置。
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