JP2003075066A - ワーク乾燥装置 - Google Patents

ワーク乾燥装置

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JP2003075066A
JP2003075066A JP2001269436A JP2001269436A JP2003075066A JP 2003075066 A JP2003075066 A JP 2003075066A JP 2001269436 A JP2001269436 A JP 2001269436A JP 2001269436 A JP2001269436 A JP 2001269436A JP 2003075066 A JP2003075066 A JP 2003075066A
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Haruhiro Tokida
晴弘 常田
Masaki Nakamura
優樹 中村
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Nidec Instruments Corp
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Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークの他部材との接触部分における錆など
の発生を防止する。 【解決手段】 ワーク乾燥装置は、クリーンであり且つ
乾燥に適した状態の気体3を洗浄後のワーク2に噴き付
けてワーク2を非接触で保持しつつ乾燥させるベルヌー
イチャック1を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワーク乾燥装置に
関する。さらに詳述すると、本発明は、非接触でワーク
を保持する非接触式チャックを用いたワーク乾燥装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワーク(例えばモータ等の精密機
械の部品)の洗浄・乾燥システムでは、複数個のワーク
が配置される図12に示す洗浄・乾燥用のトレイ100
が用いられ、バッチ処理的に行われる。洗浄・乾燥シス
テムの工程を図13に示す。先ず、複数個のワークが配
置されたトレイを溶媒中に浸して超音波洗浄を行い(ス
テップ101)、次に水によりリンス(濯ぎ)を行い
(ステップ102)、次にエアーブローにより水を切り
(ステップ103)、次に減圧させた70℃程度の環境
下で真空乾燥させ(ステップ104)、最後に乾燥炉
(60℃程度)に1〜2時間程度置いて完全に乾燥させ
る(ステップ105)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ワークの洗浄・乾燥システムでは、乾燥時において次の
ような問題がある。即ち、ワークのトレイ100と接触
している部分が乾燥し難く、ウォータマーク(しみ)や
錆などが発生する原因となる。また、ワークのトレイ1
00と接触している部分に摩擦による傷が発生してしま
う場合がある。また、このときに破片や削り屑が発生
し、ごみ発生の原因ともなる。また、乾燥用の熱風など
により、ワークが帯電した場合、ワークにごみが引き付
けられてしまう。
【0004】また、トレイ100を用いたバッチ処理で
は、トレイ100の位置(例えば中央部や端部など)に
よって、ワークの洗浄・乾燥精度にばらつきがでてしま
う。
【0005】そこで本発明は、ワークの乾燥遅れによる
ウォータマーク(しみ)や錆などの発生を防止し、ワー
クの傷の発生を防止できるワーク乾燥装置を提供するこ
とを目的とする。さらに本発明は、ワークの帯電を防止
できるワーク乾燥装置を提供することを目的とする。さ
らに本発明は、ワークの洗浄・乾燥精度のばらつきを防
止できるワーク乾燥装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載のワーク乾燥装置は、クリーンであり
且つ乾燥に適した状態の気体を洗浄後のワークに噴き付
けて該ワークを非接触で保持しつつ乾燥させる非接触式
チャックを備えるようにしている。
【0007】したがって、洗浄後のワークは、非接触式
チャックから噴き付けられるクリーンであり且つ乾燥に
適した状態の気体によって、非接触で保持されるととも
に乾燥される。即ちワークは、何れの部材とも非接触の
状態で乾燥されるから、他部材と接触することに起因す
るウォータマークや錆などが発生することはない。ま
た、非接触であるから、ワークに傷が発生することもな
い。さらに、ワークを個別に非接触式チャックを用いて
保持し乾燥することで、ワークの洗浄・乾燥精度がばら
つくことがなく、常に安定した精度が得られる。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のワーク乾燥装置において、ワークに対向する非接触
式チャックの保持面は、ワークの曲面形状に応じた曲面
形状に形成されるものとしている。したがって、円筒な
どの曲面形状を有するワークを非接触でチャックするこ
とができる。
【0009】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載のワーク乾燥装置において、クリーンであり
且つ乾燥に適した状態の気体を噴出するノズルを更に備
え、このノズルにおける気体を噴出する力は、非接触式
チャックにおけるワークを保持する力よりも小さいもの
としている。したがって、ノズルから噴出される気体に
より、ワークが非接触式チャックから脱落してしまうこ
とを防止しつつ、ワークの乾燥を完全に行える。
【0010】また、請求項4記載の発明は、請求項1か
ら3のいずれかに記載のワーク乾燥装置において、非接
触式チャックに、ワークの脱落・飛び出し防止用手段を
設けるようにしている。したがって、非接触式チャック
から噴出される気体又はノズルから噴出される気体によ
って、ワークが多少移動することがあっても、ワークの
脱落・飛び出しを防止できる。
【0011】また、請求項5記載の発明は、請求項1か
ら4のいずれかに記載のワーク乾燥装置において、イオ
ン発生器を備えて、非接触式チャックとノズルとの両方
または一方に供給する気体をイオン化するようにしてい
る。したがって、帯電したワークにイオン化した気体を
噴き付けることで、静電気を除去することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0013】図1から図3に本発明のワーク乾燥装置の
実施の一形態を示す。このワーク乾燥装置は、クリーン
であり且つ乾燥に適した状態の気体3を洗浄後のワーク
2に噴き付けてワーク2を非接触で保持しつつ乾燥させ
る非接触式チャックとしてのベルヌーイチャック1を備
えている。
【0014】ベルヌーイチャック1は、気体流速の二乗
に逆比例して静圧が下がるという、いわゆるベルヌーイ
の定理を応用し、気体3をワーク2に対して噴出して静
圧の変化による吸引力によって非接触でワーク2をチャ
ックするものである。なお、図1中の二点鎖線の矢印は
ベルヌーイチャック1の内部に設けられた気体3の流路
の一例を示し、図2は図1中のI−I線で切断した断面
図を示す。なお、非接触でワーク2をチャックできるの
であればベルヌーイチャック1の構造が特に限定される
ものではなく、既知の又は新規の構造を用いて良い。ま
た、本明細書にいうベルヌーイチャック1には、例えば
ベルヌーイ効果の他にエゼクタ効果を利用してワーク2
を非接触でチャックするフロートチャック(ソーラリサ
ーチ研究所の登録商標)などのベルヌーイチャック1の
基本原理を応用したものも含むものとする。
【0015】ベルヌーイチャック1に利用する気体3は
例えばエアー(空気)である(以下、エアー3と表記す
る)。ただし、ワーク2の保持・乾燥に適したものであ
れば、他の気体を用いても良いのは勿論である。また、
ベルヌーイチャック1にエアー3を送り込む送風機(図
示省略)には、フィルター(図示省略)が設けられてい
て、所望のクリーン度を有するエアー3をベルヌーイチ
ャック1に送り込み、ワーク2に噴き付けるようにして
いる。
【0016】また、ベルヌーイチャック1に利用するエ
アー3は、乾燥に適した状態のものとし、例えば50℃
以上の温風(熱風)であることが好ましい。エアー3を
高温にすることで乾燥時間を大幅に短縮できる。本実施
形態では、80℃程度に熱したエアー3を用いている。
なお、エアー3の温度は必ずしも特定の範囲に限定され
るものではなく、ワーク2の大きさ、エアー3の流速、
周囲の湿度等を考慮の上、乾燥に適したものであれば良
い。
【0017】また、例えば本実施形態では、図2に示す
ように、ワーク2に対向するベルヌーイチャック1の保
持面1aは、ワーク2の曲面形状に応じた曲面形状に形
成されている。これにより、曲面形状のワーク2を非接
触でチャックすることができるようにしている。例えば
本実施形態のワーク2は円筒形状であり、ベルヌーイチ
ャック1の保持面1aは、ワーク2との間に形成される
エアー3の流路の断面積が一定となるように曲面形状に
形成されている。
【0018】また、本実施形態のワーク乾燥装置は、ク
リーンであり且つワーク2の乾燥に適した状態の気体を
噴出するノズル4を更に備えている。気体は例えばエア
ー3であり、フィルターを用いて所望のクリーン度を得
るようにし、また100℃程度に熱したものとしてい
る。ここで、ノズル4におけるエアー3を噴出する力
は、ベルヌーイチャック1におけるワーク2を保持する
力よりも小さいものに設定している。したがって、ノズ
ル4によるエアーブローで、ベルヌーイチャック1から
ワーク2が脱落してしまうことがないようにしつつ、ワ
ーク2の乾燥を完全に行うことができるようにしてい
る。なお、ノズル4によるエアーブローに際して、アー
ム型ロボットなどを用いて所定経路でノズル4を移動さ
せるようにしても良く、または人手によってノズル4を
動かすようにしても良い。
【0019】また、本実施形態のベルヌーイチャック1
には、ワーク2の脱落・飛び出し防止用手段として安全
網5が設けられている。安全網5は、ベルヌーイチャッ
ク1やノズル4から噴出されるエアー3によって、ワー
ク2がベルヌーイチャック1に保持される位置(以下、
単にワーク2の保持位置と呼ぶ。)から大きく移動しな
いように規制して、ワーク2がベルヌーイチャック1か
ら脱落したり飛び出したりすることを防止している。
【0020】安全網5は、例えば釣り糸に用いられる合
成繊維(例えばナイロンモノフィラメント等)を用いる
ことが好ましい。釣り糸であれば、軽量で、且つワーク
2との接触面積を小さくできるし、またベルヌーイチャ
ック1の空気流を乱す障害にもならない。しかも、引っ
張りに対する強度にも優れている。また、釣り糸を適度
な弾性力を有するようにベルヌーイチャック1に張設す
ることで、ワーク2が安全網5に接触した場合にワーク
2を元の保持位置に復帰させることができる。更に、導
電性の良い材料(例えばカーボンを含有した材料)で構
成された釣り糸を用いることがより好ましい。この場
合、安全網5は除電効果をも有することになり、ワーク
2の帯電を防止して、ワーク2にごみが付着することを
防止できる。なお、安全網5を設ける位置は、ワーク2
の形状やベルヌーイチャック1の形状などに適合したも
のであれば良く、特に限定されないが、例えば本実施形
態では、円筒形状ワーク2の長手方向両端近傍に対応す
る位置に設けるようにしている。
【0021】また、本実施形態のワーク乾燥装置では、
イオン発生器(イオナイザ、図示省略)を備えていて、
ベルヌーイチャック1及びノズル4に供給するエアー3
をイオン化できるようにもしている。これにより、ワー
ク2が帯電した場合、適宜イオン化したエアー3をワー
ク2に噴き付けることで、乾燥し且つ静電気を除去する
ことができる。なお、ベルヌーイチャック1とノズル4
との両方にイオン化したエアー3を供給するものには限
らず、いずれか一方に供給しても良い。また、ワーク2
の静電気を除去する方法としては、イオン化したエアー
3を用いるものに限定されず、例えばノズル4により別
方向からエアー3をワーク2に噴き付けることで、静電
気を除去するようにしても良い。
【0022】以上のように構成されるワーク乾燥装置を
用いたワーク2の洗浄・乾燥の工程の一例を図3に示
す。先ず、ワーク2を溶媒中に浸して超音波洗浄を行い
(ステップ1)、次に水によりリンス(濯ぎ)を行い
(ステップ2)、次にエアーブローにより水を切る(ス
テップ3)。水切りが終了したワーク2をベルヌーイチ
ャック1により非接触で保持する(ステップ4)。ここ
でベルヌーイチャック1からワーク2に噴き付けられる
エアー3は、フィルタを通したクリーンエアーであり、
しかもワーク2の乾燥に適した温風(80℃程度)であ
る。また、ワーク2は円筒形状であるから、ベルヌーイ
チャック1から噴出されたエアー3はワーク2の裏側に
も回りこんで流れる。したがって、ワーク2はベルヌー
イチャック1に非接触で保持されながら良好に乾燥され
る。更にワーク2の周囲からノズル4により高温(10
0℃程度)のクリーンなエアー3が噴き付けられること
で、ワーク2をむらなく完全に乾燥することができる。
乾燥が完了したら、ベルヌーイチャック1に供給するエ
アー3をストップさせて、ワーク2を取り外す。
【0023】なお、ノズル4におけるエアー3を噴出す
る力は、ベルヌーイチャック1におけるワーク2を保持
する力よりも小さいものに設定しているので、ノズル4
のエアーブローにより、ベルヌーイチャック1からワー
ク2が脱落してしまうことはない。また、ベルヌーイチ
ャック1やノズル4のエアーブローによって、万が一ワ
ーク2が保持位置から若干ずれた場合でも、ワーク2が
安全網5に接触することで、ワーク2は保持位置に復帰
する。また、ワーク2が帯電するような場合には、ベル
ヌーイチャック1やノズル4からイオン化されたエアー
3をワーク2に噴き付けることで、ワーク2の静電気が
除去される。
【0024】以上のように本発明のワーク乾燥装置によ
れば、ワーク2は、乾燥時においてベルヌーイチャック
1を始め何れの部材とも非接触であるから、他部材と接
触することに起因するウォータマーク(しみ)や錆など
が発生することはない。また、非接触であるから、ワー
ク2に傷が発生することもない。さらに、ワーク2を個
別にベルヌーイチャック1を用いて保持し乾燥している
ので、ワーク2の洗浄・乾燥精度がばらつくことがな
く、常に安定した精度が得られる。
【0025】さらに、ワーク2に対向するベルヌーイチ
ャック1の保持面1aは、ワーク2の曲面形状に応じた
曲面形状に形成されているので、ワーク2が円筒形状な
どであっても非接触でチャックすることが可能である。
【0026】さらに、クリーンであり且つ乾燥に適した
状態のエアー3を噴出するノズル4を備えるとともに、
ノズル4におけるエアー3を噴出する力を、ベルヌーイ
チャック1におけるワーク2を保持する力よりも小さく
設定することで、ノズル4によるエアーブローで、ワー
ク2がベルヌーイチャック1から脱落してしまうことを
防止しつつ、ワーク2の乾燥を完全に行える。
【0027】さらに、ベルヌーイチャック1に釣り糸に
よる安全網5を設置することで、万が一ワーク2がずれ
ることがあった場合にも、限りなく小さな接触でワーク
2を所定の保持位置に復帰させることができる。さら
に、導電性の良い材料で構成された釣り糸を用いること
で、安全網5は除電効果をも有することになり、ワーク
2の帯電を防止して、ワーク2にごみが付着することを
防止できる。
【0028】さらに、イオン発生器を備えて、ベルヌー
イチャック1とノズル4との両方または一方に供給する
エアー3をイオン化することで、より確実にワーク2の
帯電を防止して、ワーク2にごみが付着することを防止
できる。
【0029】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能
である。
【0030】例えば、ベルヌーイチャック1のみで十分
にワーク2を乾燥できる場合は、ノズル4を省略しても
良い。また、ベルヌーイチャック1でワーク2を保持す
る際に、水切りを行うようにして、図3中ステップ3の
エアーブローによる水切りを省略するようにしても良
い。
【0031】また、例えば上述の実施形態では、図1中
の上方からベルヌーイチャック1でワーク2を保持して
いたが、必ずしもこの例に限定されず、例えば図10に
示すように下方からベルヌーイチャック1でワーク2を
保持するようにしても良い。
【0032】また、ベルヌーイチャック1に保持された
ワーク2を軸中心に回転させるように(図10中矢印C
参照)、ノズル4を利用してワーク2にエアー3を当て
るようにしても良い。ワーク2が軸中心に回転すること
で、満遍なくベルヌーイチャック1及びノズル4から噴
出されるエアー3がワーク2に噴き付けられ、ワーク2
をより確実にむらなく乾燥することができる。
【0033】また、ワーク2の形状は特に限定されず、
ベルヌーイチャック1の形状もワーク2を非接触で保持
できるものであれば特に限定されるものではない。例え
ば、図4に示すように、円板状のワーク2に対し、ワー
ク2の平面を非接触で吸着するべく、平面上の保持面を
有するベルヌーイチャック1を用いても良い。さらに、
図5に示すようにベルヌーイチャック1の保持面周囲に
フランジ部6を設けて、このフランジ部6に釣り糸で構
成した安全網5を設けるようにしても良い。
【0034】また、例えば図6及び図8に示すように、
ワーク2の曲面形状に応じて保持面を曲面形状にしたベ
ルヌーイチャック1を、複数個(図の例では2個)使用
するようにしても良い。このように、複数個のベルヌー
イチャック1を組み合わせて使用することにより、ワー
ク2が円筒形状などであっても確実に非接触で保持する
ことができる。さらに、図7及び図9に示すように、図
6及び図8に示したベルヌーイチャック1に安全網5を
設けるようにしても良い。また、複数個のベルヌーイチ
ャック1を組み合わせて使用して、同時に複数個のワー
ク2を保持し乾燥するようにしても良い。
【0035】さらに、クリーンであり且つ乾燥に適した
状態の気体3を洗浄後のワーク2に噴き付けて該ワーク
2を非接触で保持しつつ乾燥させる手段は、必ずしもベ
ルヌーイチャック1を用いたものに限らず、非接触式チ
ャックであれば良い。例えば、図11に示すような空気
浮上式チャックを用いてワーク2の搬送路に斜面7を設
けて、斜面7に沿って図11中下方から上方に向かって
気体3を吹き付けるようにする(図11中の二点鎖線の
矢印参照)。なお、気体は、例えばエアー3とし、クリ
ーンで且つ乾燥に適した状態(80℃程度の温風)とす
る。当該エアー3の流量及び流速は、例えば図11中矢
印Aで示すように斜面7の上方から下方に向けてワーク
2を移動させた場合に、ワーク2がエアー3の流れによ
って浮遊して斜面7に接触すること無く、且つ、ワーク
2が斜面7を移動する間にワーク2が完全に乾燥するよ
うなスピードで、ワーク2が斜面7を下っていくように
設定する。これにより、洗浄後のワーク2を斜面7の上
方から下方に向けて移動させることで、ワーク2を乾燥
させることができる。この場合も、ワーク2は乾燥時に
おいて何れの部材とも非接触であるから、ウォータマー
ク(しみ)や錆などが発生することはない。また、非接
触であるから、ワーク2に傷が発生することもない。ま
た、ワーク2を個別に乾燥できるので、ワーク2の洗浄
・乾燥精度がばらつくことがなく、常に安定した精度が
得られる。又、図14に示す構造の空気浮上式チャック
1’であっても良い。この空気浮上式チャック1’は、
例えばワーク2の略半分が非接触で収容できる空間を有
し、当該空間の底面付近からクリーンかつ乾燥に適した
気体3をワーク2に噴きつけてワーク2を非接触で保持
するとともに乾燥するようにしている。尚、図11に示
す斜面7を用いる構造を図15に示すような構造にし、
ベルヌーイチャック1”を用いるようにしても良い。気
体3は空気以外でもよく、例えば、窒素ガス、不活性ガ
ス等を用いても良い。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載のワーク乾燥装置によれば、クリーンであり且つ
乾燥に適した状態の気体を洗浄後のワークに噴き付けて
該ワークを非接触で保持しつつ乾燥させる非接触式チャ
ックを備えるようにしているので、ワークは、乾燥時に
おいて何れの部材とも非接触となり、他部材と接触する
ことに起因するウォータマークや錆などが発生すること
がない。また、非接触であるから、ワークに傷が発生す
ることもない。さらに、ワークを個別に非接触式チャッ
クを用いて保持し乾燥することで、ワークの洗浄・乾燥
精度がばらつくことがなく、常に安定した洗浄・乾燥が
行える。
【0037】さらに、請求項2記載のワーク乾燥装置に
よれば、ワークに対向する非接触式チャックの保持面
は、ワークの曲面形状に応じた曲面形状に形成されるも
のとしているので、非接触式チャックは円筒などの曲面
形状を有するワークを非接触でチャックすることができ
る。
【0038】また、請求項3記載のワーク乾燥装置によ
れば、クリーンであり且つ乾燥に適した状態の気体を噴
出するノズルを更に備え、このノズルにおける気体を噴
出する力は、非接触式チャックにおけるワークを保持す
る力よりも小さいものとしているので、ノズルから噴出
される気体により、ワークが非接触式チャックから脱落
してしまうことを防止しつつ、ワークの乾燥を完全に行
うことができる。
【0039】さらに、請求項4記載のワーク乾燥装置に
よれば、非接触式チャックに、ワークの脱落・飛び出し
防止用手段を設けるようにしているので、非接触式チャ
ックから噴出される気体又はノズルから噴出される気体
によって、ワークが多少移動することがあっても、ワー
クの脱落・飛び出しを防止することができる。
【0040】また、請求項5記載のワーク乾燥装置によ
れば、イオン発生器を備えて、非接触式チャックとノズ
ルとの両方または一方に供給する気体をイオン化するよ
うにしているので、帯電したワークにイオン化した気体
を噴き付けることで、静電気を除去することができ、ワ
ークにごみが付着することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワーク乾燥装置の実施の一形態を示す
概略斜視図である。
【図2】図1中のI−I線で切断した概略横断面図であ
る。
【図3】本発明のワーク乾燥装置を用いたワークの洗浄
・乾燥の工程の一例を示す概略フローチャートである。
【図4】本発明のワーク乾燥装置の他の実施形態を示す
概略斜視図である。
【図5】本発明のワーク乾燥装置の更に他の実施形態を
示す概略斜視図である。
【図6】本発明のワーク乾燥装置の更に他の実施形態を
示す概略斜視図である。
【図7】本発明のワーク乾燥装置の更に他の実施形態を
示す概略斜視図である。
【図8】本発明のワーク乾燥装置の更に他の実施形態を
示す概略斜視図である。
【図9】本発明のワーク乾燥装置の更に他の実施形態を
示す概略斜視図である。
【図10】本発明のワーク乾燥装置の更に他の実施形態
を示す概略斜視図である。
【図11】本発明のワーク乾燥装置の更に他の実施形態
を示す概略斜視図である。
【図12】従来のワークの洗浄・乾燥システムで用いる
洗浄・乾燥用のトレイを示す概略斜視図である。
【図13】従来のワークの洗浄・乾燥の工程を示す概略
フローチャートである。
【図14】本発明のワーク乾燥装置の他の実施形態を示
し、(A)は概略平面図を、(B)は概略側面図を示
す。
【図15】本発明のワーク乾燥装置の他の実施形態を示
し、(A)は概略側面図を、(B)は概略正面図を示
す。
【符号の説明】
1 ベルヌーイチャック(非接触式チャック) 2 ワーク 3 エアー(気体) 4 ノズル 5 安全網(脱落・飛び出し防止用手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L113 AA01 AB02 AB09 AC30 AC45 AC48 AC64 AC74 AC90 BA34 DA11 DA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クリーンであり且つ乾燥に適した状態の
    気体を洗浄後のワークに噴き付けて該ワークを非接触で
    保持しつつ乾燥させる非接触式チャックを備えたことを
    特徴とするワーク乾燥装置。
  2. 【請求項2】 前記ワークに対向する前記非接触式チャ
    ックの保持面は、前記ワークの曲面形状に応じた曲面形
    状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のワ
    ーク乾燥装置。
  3. 【請求項3】 クリーンであり且つ乾燥に適した状態の
    気体を噴出するノズルを更に備え、前記ノズルにおける
    気体を噴出する力は、前記非接触式チャックにおける前
    記ワークを保持する力よりも小さいことを特徴とする請
    求項1または2記載のワーク乾燥装置。
  4. 【請求項4】 前記非接触式チャックには、前記ワーク
    の脱落・飛び出し防止用手段が設けられてなることを特
    徴とする請求項1から3のいずれかに記載のワーク乾燥
    装置。
  5. 【請求項5】 イオン発生器を備えて、前記非接触式チ
    ャックと前記ノズルとの両方または一方に供給する気体
    をイオン化したことを特徴とする請求項1から4のいず
    れかに記載のワーク乾燥装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115143747A (zh) * 2022-07-15 2022-10-04 王美林 一种3d打印用耗材干燥设备及其使用方法

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CN115143747B (zh) * 2022-07-15 2024-05-28 王美林 一种3d打印用耗材干燥设备及其使用方法

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