JP2872750B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2872750B2
JP2872750B2 JP12313890A JP12313890A JP2872750B2 JP 2872750 B2 JP2872750 B2 JP 2872750B2 JP 12313890 A JP12313890 A JP 12313890A JP 12313890 A JP12313890 A JP 12313890A JP 2872750 B2 JP2872750 B2 JP 2872750B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真感光体に関し、詳しくは、作製が
容易で、表面硬度等の機械的強度及び電気的特性に優
れ、しかも耐久性に優れるなど改善された電子写真感光
体に関する。
〔従来の技術〕
最近の電子写真感光体は、感光層が少なくとも、露光
により電荷を発生する電荷発生層と電荷を輸送する電荷
輸送層との2層からなっている積層型の有機電子写真感
光体(OPC)が主流となってきている。
この種の積層型の有機電子写真感光体においては、電
荷輸送層のバインダー樹脂として、モノマーとして2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェ
ノールA)、末端停止剤としてp−tert−ブチルフェノ
ール(PTBP)を原料とするポリカーボネート樹脂が広く
利用されている。
このビスフェノールAとPTBPを原料とするポリカーボ
ネート樹脂は、電荷輸送材料との相溶性が良いため電子
写真感光体として作製した場合に電気的特性が良好であ
り、また比較的機械的強度が大きいという特徴を有して
いる。
しかしながら、バインダー樹脂として、上記のビスフ
ェノールA等を原料とする従来のポリカーボネート樹脂
を用いて電荷輸送層を形成した場合、次の、等の問
題点があることが明らかになった。
電子写真感光体の作製時において、電荷輸送層を塗布
・形成する際、用いる溶媒によっては塗工液が白化(ゲ
ル化)して均質な電荷輸送層の形成が困難となるという
不都合がしばしば発生する。また、一見均質に塗布・形
成がなされたとしても、電荷輸送層に結晶化が生じ易
く、この結晶化した部分では光減衰が起こりにくいた
め、電荷が残留電位となって残り、画質上のディフェク
トとなって出現する。
上記のビスフェノールA等を原料とする従来のポリカ
ーボネート樹脂を用いた電荷輸送層は、下地との密着性
が悪く、剥離しやすかったり、表面硬度が不足のため、
摩耗して耐刷寿命が短くなるという欠点がある。ここで
言う下地とは、通常の場合電荷発生層を指すが、正帯電
型電子写真感光体のように導電体の上に電荷輸送層及び
電荷発生層を順次積層する場合には、導電体が下地とな
り、また、電子写真特性の向上を目的に導電体又は電荷
発生層と電荷輸送層の間にブロッキング層や中間層を設
ける場合には、それらが下地となる。
このような問題点は、ビスフェノールA等を原料とす
る従来のポリカーボネート樹脂の結晶化度が比較的高い
ために生じるものと考えられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものである。
本発明の目的は、電荷輸送層のバインダー樹脂として
ビスフェノールA等を原料とする従来のポリカーボネー
ト樹脂を用いた従来の電子写真感光体あるいはその作製
時に認められる前記問題点を解決し、電子写真感光体の
作製時に塗工液が白化(ゲル化)することがなく、画像
上のディフェクトの発生が十分に抑制された良質な電荷
輸送層を容易に形成することができるという利点を有
し、長時間にわたって優れた機械的強度(表面硬度な
ど)及び電気的特性を維持することができる実用上著し
く優れた電子写真感光体を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、主として電荷輸送層のバインダー樹脂
としてどのようなポリカーボネート樹脂を用いたら前記
問題点が解決できるかという点に着目して、種々の新規
なポリカーボネート樹脂について鋭意研究を重ねた。
その結果、本発明者らは、電荷輸送層のバインダー樹
脂として特定の末端基を有する特定の構造のポリカーボ
ネート重合体を用いて電子写真感光体を作製することに
より、前記問題点を容易に解決することができることを
見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
すなわち、本発明は、導電性基板上に感光層を設けた
電子写真感光体において、該感光層の電荷輸送物質のバ
インダー樹脂として、次の一般式 〔ただし、式〔I〕中のR1及びR2は、各々独立に、ハロ
ゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜7の
シクロアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示
し、k及びjは、各々独立に、0又は1〜4の整数であ
り、Xは、単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO
2−、 (ここで、R3及びR4は、各々独立に、水素原子、トリフ
ルオロメチル基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数
6〜12のアリール基を示す)、 (ここで、pは4〜10の整数を示す。)又は−(CH2
−(ここで、rは2〜10の整数である。)を示す。〕 で表される繰り返し単位〔I〕を有し、重合鎖末端に次
の一般式 −R6 〔III〕、 又は 〔ただし、式〔II〕〜〔V〕中のR5〜R8は、各々独立
に、炭素数6〜30のアルキル基又はフェニル基を示し、
Y1及びY2は、各々独立に、単結合、−O−、−COO−又
は−C(CH3−を示す。〕 で表される末端基を有するポリカーボネート重合体を用
いることを特徴とする電子写真感光体を提供するもので
ある。
前記一般式〔I〕において、R1及びR2のうちのいずれ
か1つ以上の基がハロゲン原子の場合、このハロゲン原
子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ
素原子を挙げることができる。これらのハロゲン原子の
中でも、特にフッ素原子及び塩素原子が好ましい。
R1及びR2のうちのいずれか1つ以上の基が炭素数1〜
6のアルキル基の場合、このアルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−
ブチル基、ペンチル基、各種イソペンチル基、tert−ア
ミル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、各種イソヘキシ
ル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基などを挙げる
ことができる。これらのアルキル基の中でも、通常、メ
チル基、エチル基等が好ましく、特にメチル基が好まし
い。
R1及びR2のうちいずれか1つ以上の基が炭素数5〜7
のシクロアルキル基の場合、このシクロアルキル基とし
ては、例えば、シクロペンチル基、各種メチルシクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、各種メチルシクロヘキシ
ル基などを挙げることができる。これらのシクロアルキ
ル基の中でも、特にシクロヘキシル基等が好ましい。
R1及びR2のうちいずれか1つ以上の基が炭素数6〜12
のアリール基の場合、このアリール基としては、例え
ば、フェニル基、o−、m−又はp−トリル基、キシリ
ル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエ
チルフェニル基、エチルメチルフェニル基、プロピルフ
ェニル基、イソプロピルフェニル基、メチルプロピルフ
ェニル基、メチルイソプロピルフェニル基、ブチルフェ
ニル基、イソブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル
基、tert−ブチルフェニル基、メチル−tert−ブチルフ
ェニル基、各種ペンチルフェニル基、各種ヘキシルフェ
ニル基、シクロヘキシルフェニル基等のアルキルフェニ
ル基類、4−フェニルフェニル基等の各種ビフェニル
基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、各種メチルナフ
チル基、各種ジメチルナフチル基、各種エチルナフチル
基、アントラセン−1−イル基、アントラセン−2−イ
ル基、アントラセン−9−イル基、各種メチルアントラ
セン−9−イル基などを挙げることができる。これらの
アリール基の中でも特にフェニル基等が好ましい。
前記置換基R1及びR2のそれぞれの数を示すk及びjは
各々独立に、0又は1〜4の整数であるが、特に0又は
1が好ましい。
前記一般式〔I〕において、Xは、単結合又は前記各
種の2価の基を表す。
Xが−C(R3)(R4)−の場合、この基中のR3及びR4
は各々独立に、水素原子、トリフルオロメチル基、炭素
数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を
示すが、これらのアルキル基及びアリール基の具体例と
しては、それぞれ前記例示の各種のアルキル基及びアリ
ール基を挙げることができる。これら各種のR3及びR4
有する各種の−C(R3)(R4)−の中でも、特に代表的
な例として、例えば、−CH2−、−C(CF3−、−C
(CH3−、−CH(C2H5)−、−C(Ph)−〔ただ
し、Phはフェニル基を表す。以下同様。〕、−CPh(C
H3)−などを挙げることができる。
Xが の場合、この基中のpは4〜10の整数を示すが、pは4
又は5が好ましく、特に5が好ましい。
Xが−(CH2−の場合、この基中のrは2〜10の
整数であるが、特に好ましいrとして2などを挙げるこ
とができる。
Xは、単結合又は前記各種の2価の基であるが、それ
らの中でも代表的なものとして、例えば、単結合、−O
−、−S−、−SO2−、−C(CF3−、−C(CH3
−、−C(Ph)−、 −CH2CH2−等を挙げることができ、特に好ましいものと
して、例えば、−C(CH3−、−C(Ph)−など
を挙げることができる。
前記一般式〔I〕で表される繰り返し単位すなわち繰
り返し単位〔I〕の具体例及び特に好ましい例は、この
繰り返し単位中のモノマー単位に対応する後述のビスフ
ェノール化合物によって示される。
本発明に係わる前記ポリカーボネート重合体は、前記
各種の繰り返し単位〔I〕のうちの1種からなる単独重
合体であってもよく、2種以上からなる共重合体であっ
てもよく、あるいはこれらの混合物若しくは組成物であ
ってもよい。また、これらのポリカーボネート重合体
は、本発明の目的に支障のない範囲で、前記繰り返し単
位〔I〕以外の他の繰り返し単位を含有していてもよ
い。
本発明に係わる前記ポリカーボネート重合体において
重要な点のひとつは、該ポリカーボネート重合体が、そ
の重合鎖末端の少なくとも片側、好ましく両側に前記一
般式〔II〕、〔III〕、〔IV〕又は〔V〕で表される末
端基を有する点である。
ここで、一般式〔II〕で表される末端基及び一般式
〔IV〕で表される末端基は、重合体主鎖の末端部におい
て、前記式〔I〕のように表示した繰り返し単位〔I〕
の左側(すなわち、−O〜)に結合する末端基であり、
一方、前記一般式〔III〕で表される末端基及び一般式
〔V〕で表される末端基は、その右側(すなわち、〜CO
−)に結合する末端基である。
より具体的には、本発明に係わる前記ポリカーボネー
ト重合体の末端基を含めた構造の例を一般式で示すと、
例えば、 〔ただし、これらの一般式のZは、前記繰り返し単位
〔I〕中のユニットである次式 で表される基であり、nは重合度(繰り返し単位の繰り
返し数)を表す大きな整数を示し、R5、R6、R7及びR
8は、各々独立に、前記同様の意味を表し、Y1及びY2
各々独立に、前記同様の意味を表す。〕 で表される各種のものを挙げることができる。
これらの中でも特に一般式 で表される構造のものなどが好ましい。
前記一般式〔II〕、〔III〕、〔IV〕及び〔V〕の各
々式中のR5、R6、R7及びR8は各々独立に、炭素数6〜30
のアルキル基又はフェニル基を表すが、このアルキル基
としては、直鎖状又は分岐状あるいは環状構造を有する
各種アルキル基から選択することができ、この点を考慮
して、具体的には、例えば、各種ヘキシル基、各種ヘプ
チル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル
基、各種ウンデシル基、各種ドデシル基、各種トリデシ
ル基、各種テトラデシル基、各種ペンタデシル基、各種
ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種アイコシル
基などを挙げることができる。
これらのアルキル基の中でも炭素数が6〜18程度のも
のが好ましく、特に炭素数が6〜12程度のものが好まし
い。
前記一般式〔IV〕中のY1及び一般式〔V〕中のY2は、
各々独立に、単結合、−COO−、−O−又は−C(CH3
−を表す。
本発明に係わる前記特定の末端基を有するポリカーボ
ネート重合体は、前記の意味での左側及び右側の末端基
についてそれぞれ同一の末端基を有するものであっても
よく、あるいは一方のみが同一であり、他方が相違して
いる重合体分子の混合物であってもよく、あるいは双方
の末端基が互いに異なる重合体分子の混合物であっても
よい。なお、このポリカーボネート重合体は、本発明の
目的に支障のない範囲で、前記以外の構造の他の末端基
を有する重合体分子が混在しているものであってもよ
い。
本発明の電子写真感光体に使用する前記ポリカーボネ
ート重合体は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dl
の溶液の20℃における還元粘度〔ηsp/C〕が、0.4〜2.0
dl/gの範囲にあることが好ましい。
この還元粘度〔ηsp/C〕が、0.4dl/g未満では感光層
のバインダー樹脂としての特性が十分に得られないこと
があり、機械的強度、特に表面硬度不足となって感光体
が摩耗し、実用上十分な耐刷寿命が得られないことがあ
る。一方、2.0dl/gを超える場合、溶液粘度が上昇し溶
液塗工法による感光層の形成ひいては電子写真感光体の
製造が困難になることがある。
本発明の電子写真感光体の感光層にバインダー樹脂と
して使用する前記特定の構造の繰り返し単位からなり、
かつ前記特定の構造の末端基を有するところの前記ポリ
カーボネート重合体は、その製造方法としては特に制限
はなく、適当な原料を使用することによって、公知の方
法等の各種の手法を適用して製造することができる。
この製造方法として、通常、好適に使用することがで
きる方法として、例えば、次に示す方法を挙げることが
できる。
すなわち、前記ポリカーボネート重合体は、次の一般
〔ただし、式中のR1、R2、k、j及びXは、それぞれ、
前記同様の意味を示す。〕 で表されるビスフェノール化合物と炭酸エステル形成性
化合物と次の一般式 R9−COOH 〔VII〕 次の一般式 R10−COX1 〔VIII〕 又は次の一般式 〔ただし、式〔VII〕中のR9及び式〔VIII〕中のR10は各
々独立に、前記R5又はR6に対応し、式〔VII〕中のX
1は、ハロゲン原子を示す。また、式〔IX〕中のR11は前
記R7又はR8に対応し、Yは前記Y1又はY2に対応する。〕 で表される末端停止剤を適当な条件及び雰囲気下で反応
させることにより実用上有利に合成することができる。
前記ビスフェノール化合物は、前記繰り返し単位
〔I〕中のモノマー単位に対応するものであるから、一
般式〔VI〕中のR1、R2、k、j及びXの具体例、好まし
い例等は前記した通りである。
このビスフェノール化合物の具体例としては、R1
R2、k、j及びXに応じて多種多様なものがあるが、そ
の代表例として、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、4,4−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、4,4′−ジヒド
ロキシテトラフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルメタン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(3−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン、ビス(3−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,
4′−ジヒドロキシフェニルビフェニル、2,2−ビス(2
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−
ビス(2−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メイルフェニ
ル)ブタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1−ビス(2
−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロパン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス
(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)イソブタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ヘプタン、1,1−
ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)−1−フェニルメタン、1,1−ビス(2−ter
t−アミル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブ
タン、ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フルオロ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3
−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ
−4−ヒドロキシ−5−クロロフェニル)プロパン、2,
2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒド
ロキシフェニル)ブタン、1−フェニル−1,1−ビス
(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビ
ス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテ
ル、3,3′−ジフルオロ−4,4′−ジヒドロキシビフェニ
ル、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)スルホンなどを挙げることができる。
これらの中でも、特に、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、4,4′−ジヒドロキシテトラフェ
ニルメタン、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
スルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4′−ジヒドロ
キシビフェニル、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパンなどが好ましい。
なお、これらは1種単独で使用してもよく、2種以上
を混合物等として併用してもよい。
炭酸エステル形成性化合物としては、通常のポリカー
ボネートの製造分野において使用される各種のものを使
用することができる。その代表的な例としては、例え
ば、ホスゲンをはじめとする各種のジハロゲン化カルボ
ニル、あるいはクロロホルメート化合物等のハロホルメ
ート類、炭酸エステル化合物などを挙げることができ
る。これらの中でも特にホスゲンが好適に使用される。
前記一般式〔VII〕で表される末端停止剤としては、
各種の化合物が使用可能であるが、具体例としては、例
えば、直鎖状、分岐状又は脂環式構造を有する各種の、
ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデ
カン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、
ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸など
を挙げることができる。
前記一般式〔VIII〕で表される末端停止剤としては前
記各種のカルボン酸に対応するそれぞれの酸ハライドを
挙げることができる。この酸ハライドに関するハロゲン
原子(すなわち、前記X1)としては、前記各種のハロゲ
ン原子を挙げることができるが、通常は塩素原子が好ま
しい。
前記一般式〔IX〕で表される末端停止剤としては、各
種のモノフェノール類が使用可能であるが、具体的には
例えば、p−クミルフェノール、m−クミルフェノー
ル、o−クミルフェノール、p−ヘキシルフェノール、
m−ヘキシルフェノール、o−ヘキシルフェノール、p
−ヘプチルフェノール、m−ヘプチルフェノール、o−
ヘプチルフェノール、p−オクチルフェノール、m−オ
クチルフェノール、o−オクチルフェノール、p−ノニ
ルフェノール、m−ノニルフェノール、o−ノニルフェ
ノール、p−デシルフェノール、p−(2−メチルノニ
ル)フェノール、p−ウンデシルフェノール、p−ドデ
シルフェノール、p−(2−メチルドデシルフェノー
ル、p−ペンタデシルフェノール、p−ヘキサデシルフ
ェノール、p−オクタデシルフェノール、m−オクタデ
シルフェノール、p−オクチルオキシフェノール、m−
オクチルオキシフェノール、p−ノニルオキシフェノー
ル、p−デシルオキシフェノール、p−ドデシルオキシ
フェノール、p−ヘキサデシルオキシフェノール、p−
オクタデシルオキシフェノール、p−オクチルオキシカ
ルボニルフェノール、m−オクチルオキシカルボニルフ
ェノール、p−ノニルオキシカルボニルフェノール、p
−デシルオキシカルボニルフェノール、(p−ヒドロキ
シ安息香酸デシル)、p−ドデシルオキシカルボニルフ
ェノール(p−ヒドロキシ安息香酸ドデシル)、p−ヘ
キサデシルオキシカルボニルフェノール、p−オクチル
オキシカルボニルフェノールなどを挙げることができ
る。
これらの中でも、特に、p−クミルフェノール、p−
ヘキシルフェノール、p−ヘプチルフェノール、p−オ
クチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−デシル
オキシフェノール、p−ドデシルオキシカルボニルフェ
ノールなどが好ましい。
なお、これらの末端停止剤としての各種の化合物は、
1種単独で使用してもよく、2種以上を混合物等として
併用してもよい。
すなわち、本発明の感光層に使用する前記ポリカーボ
ネート重合体は、前記ビスフェノール化合物の1種又は
2種以上と前記炭酸エステル形成性化合物の1種又は2
種以上と前記各種の末端停止剤の1種又は2種以上を反
応させることにより好適に得ることができる。
この反応の手法(反応雰囲気、条件、反応方式及び操
作法など)としては特に制限はなく、通常は、公知のポ
リカーボネートの製造において使用される手法を適宜充
当すればよい。例えば、炭酸エステル形成性化合物とし
て、ホスゲン等のジハロゲン化カルボニルを用いて、重
縮合反応によって製造することもできるし、あるいはア
ルキル炭酸エステル等の炭酸エステル類を用いてエステ
ル交換による重合反応によって製造することもできる
し、あるいはこれらの組み合わせによって製造すること
もできる。
ここで、炭酸エステル形成性化合物としてホスゲン等
のジハロゲン化カルボニル又はクロロホルメート等のハ
ロホルメート類を用いる場合、この反応は、適当な溶媒
中で、酸受容体(例えば、アルカリ金属水酸化物やアル
カリ金属炭酸塩等の塩基性アルカリ金属化合物あるいは
有機塩基等)の存在下で行うことができる。
アルカリ金属水酸化物及びアルカリ金属炭酸塩として
は、各種のものが使用可能であるが、経済的な面から、
通常、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム等が好適に利用される。これらは、
通常は水溶液として好適に使用することができる。
前記炭酸エステル形成性化合物の使用割合は、反応の
化学量論比を考慮して適宜調整すればよい。また、ホス
ゲン等のガス状の炭酸エステル形成性化合物を使用する
場合、これを反応系に吹き込む方法が好適に採用でき
る。
前記酸受容体の使用割合も、同様に反応の化学量論比
(当量)を考慮して適宜定めればよい。具体的には、ホ
スゲン等のジハロゲン化カルボニルを用いる場合、反応
に供するビスフェノール化合物の合計モル数(通常、1
モルは2当量に相当)に対して2当量若しくはこれより
若干過剰量の酸受容体を用いるのが好ましい。
前記溶媒としては、公知のポリカーボネートの製造の
際に使用されるものなど各種の溶媒を1種単独であるい
は混合溶媒等として使用すればよい。代表的な例として
は、例えば、塩化メチレンをはじめとするハロゲン化炭
化水素溶媒などを挙げることができる。
得られるポリカーボネート重合体の分子量調節、言い
換えればポリマーの還元粘度〔ηsp/C〕の前記好ましい
範囲への調節は、反応温度等の反応条件の制御等によっ
ても行いうるが、通常は、前記ビスフェノール化合物と
前記末端停止剤との使用割合を適当に選定することによ
り容易になすことができる。
前記末端停止剤の使用割合は、他の条件によって異な
るので一律に定めることができないが、一般的には、使
用するビスフェノール化合物1モル当たり、通常、1×
10-5〜0.2モル程度、好ましくは1×10-4〜0.1モル程度
の範囲に設定するのが適当である。
また、この反応を行うに際して、所望に応じて本発明
の目的に支障のない範囲内で、適宜、他の分子量調節剤
(例えば、前記末端停止剤以外の他のモノフェノール類
や架橋剤など)や反応促進剤(例えば、アルキルアミン
等)を添加し、反応速度及び分子量の調節を行ってもよ
い。
反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは5〜40℃
の範囲とするのが適当である。
反応圧力は、減圧、常圧、加圧のいずれでも可能であ
るが、通常は常圧若しくは反応系の自圧程度で好適に行
いうる。反応時間は、通常0.5分〜10時間、好ましくは
1分〜2時間程度で十分である。反応方式としては、連
続法、半連続法、回分法等のいずれも採用可能である。
以上のようにして、本発明の電子写真感光体の感光層
に使用する前記ポリカーボネート重合体を有利に合成す
ることができる。
得られた反応生成物(粗生成物)は、公知の分離、精
製法等の各種の後処理を施して、所望の純度(精製度)
のポリカーボネート重合体として回収することができ
る。
以上のようにして前記ポリカーボネート重合体を実用
上有利に製造することができる。
次に、本発明の電子写真感光体について説明する。
本発明の電子写真感光体は、前記ポリカーボネート重
合体をその感光層におけるバインダー樹脂として用いる
ことを特徴とする。
すなわち、本発明の電子写真感光体は、前記特定の繰
り返し単位からなり、かつ特定の末端基を有するポリカ
ーボネート重合体をその少なくとも1層の感光層のバイ
ンダー樹脂として利用する限り、公知の種々の形式の電
子写真感光体はもとより、どのようなものとしてもよい
が、少なくとも1層の電荷発生層(CGL)と少なくとも
1層の電荷輸送層(CTL)を有する有機電子写真感光体
(OPC)とすることが好ましい。前記特定のポリカーボ
ネート重合体は、感光層のどの部分に使用してもよい
が、通常は、少なくとも1層の電荷輸送層(CTL)にお
いて電荷輸送物質を分散溶解する形でバインダー樹脂と
して使用される。
電荷輸送層を2層以上有する更に多層型の電子写真感
光体の場合には、その全ての電荷輸送層に使用すること
が好ましい。
本発明電子写真感光体において、前記特定の構造のポ
リカーボネート重合体は、1種単独で使用してもよい
し、2種以上を組成物として、あるいは独立に組み合わ
せて併用してもよい。また、所望に応じて本発明の目的
を阻害しない範囲で他のポリカーボネート等のポリマー
成分といったバインダー樹脂成分を含有させてもよく、
あるいは、酸化防止剤等の各種の添加物を含有させても
よい。
本発明の電子写真感光体に用いられる導電性基板材料
としては、公知のものなど各種のものを使用することが
でき、具体的には、例えば、アルミニウム、真ちゅう、
銅、ニッケル、鋼等の金属板もしくは金属シート、ブラ
ックシート上にアルミニウム、ニッケル、クロム、パラ
ジウム、グラファイト等の導電性物質を蒸着、スパッタ
リング、塗布等によりコーティングするなどして導電化
処理を施したもの、あるいは、ガラス、プラスチック
板、布、紙等の基板に導電処理を施したもの等を使用す
ることができる。
前記電荷発生層は少なくとも電荷発生材料を有するも
のであり、この電荷発生層はその下地となる基板上に電
荷発生材料をバインダー樹脂を用いて結着してなる層を
形成せしめることによって得られる。電荷発生層の形成
方法としては公知の方法等各種の方法を使用することが
できるが、通常、例えば、電荷発生材料をバインダー樹
脂とともに適応な溶媒により分散もしくは溶解した塗工
液を、所定の下地となる基板上に塗布し、乾燥せしめる
方法等を好適に使用することができる。
前記電荷発生層における電荷発生材料としては公知の
ものなど各種のものを使用することができ、具体的に
は、例えば、非晶質セレン、三方晶セレン等のセレン単
体、セレン−デルル等のセレンの合金、As2Se3等のセレ
ン化物もしくはセレン含有組成物、酸化亜鉛、CdS−Se
等の第II族および第IV族元素からなる無機材料、酸化チ
タン等の酸化物系半導体、アモルファスシリコンなどの
シリコン系材料等の各種の無機材料、金属もしくは無金
属フタロシアニン、シアニン、アントラセン、ピレン、
ペリレン、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、ポリビニ
ルカルバゾール、スクェアリウム顔料等の各種の有機材
料等を挙げることができる。
なお、これらは、1種単独で用いてもよく、あるい
は、2種以上を混合するなどして、併用することもでき
る。
前記電荷発生層におけるバインダー樹脂としては、特
に制限はなく公知のものなど各種のものを使用でき、具
体的には例えば、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、塩ビ−酢ビ共重合体、ポリビニルアセター
ル、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニト
リル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリケトン、ポ
リアクリルアミド、ブチラール樹脂、ポリエステルなど
の熱可塑性樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フエノ
ール樹脂などの熱硬化性樹脂等を使用することができ
る。
この、上記電荷発生層におけるバインダー樹脂とし
て、本発明のポリカーボネート重合体を使用することも
できる。
前記電荷輸送層は、通常、その下地の上に電荷輸送材
料をバインダー樹脂で結着してなる層として設けられて
いる。
この電荷輸送層の形成方法としては、公知の方法等の
各種の方式を使用することができるが、通常、例えば、
電荷輸送材料を本発明のバインダー樹脂とともに適当な
溶媒に分散もしくは溶解した塗工液を、所定の下地上に
塗布し、乾燥する方式などを好適に使用することができ
る。
前記電荷輸送層における電荷輸送材料としては、従来
用いられている電子輸送性物質と正孔輸送性物質のいず
れも使用することができる。
電子輸送性物質の具体例としては、例えばクロロアニ
ル、ブロモアニル、テトラシアノエチレン、テトラシア
ノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノ
ン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−テトラフルオレノ
ン、2,4,7−トリニトロ−9−ジシアノメチレンフルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,9−ト
リニトロチオキサントン等の電子吸引物質やこれらの電
子吸引物質を高分子化したもの等がある。なお、これら
の、1種単独で用いてもよく、あるいは、2種以上を混
合するなどして併用することもできる。
正孔輸送物質としては、ピレン、N−エチルカルバゾ
ール、N−イソプロピルカルバゾール、N−メチル−N
−フェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカ
ルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリ
デン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒド
ラジノ−3−メチリデン−10−エチルフェノチアジン、
N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エ
チルフェノキサジン、p−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−ジエチルアミ
ノベンズアルデヒド−N−α−ナフチル−N−フェニル
ヒドラゾン、p−ピロリジノベンズアルデヒド−N,N−
ジフェニルヒドラゾン、1,3,3−トリメチルインドレニ
ン−ω−アルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p
−ジエチルベンズアルデヒド−3−メチルベンズチアゾ
リノン−2−ヒドラゾン等のヒドラゾン類、2,5−ビス
(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジア
ゾール、1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチ
リル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、1−〔キノリン(2)〕−3−(p−ジエチルアミ
ノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピ
ラゾリン、1−〔レピジル(2)〕−3−(p−ジエチ
ルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン、1−〔6−メトキシ−ピリジル
(2)〕−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−
(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−〔ピ
リジル(5)〕−3−(p−ジエチルアミノフェニル)
ピラゾリン、1−〔ピリジル(2)〕−3−(p−ジエ
チルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェ
ニル)ピラゾリン、1−〔ピリジル(2)〕−3−(p
−ジエチルアミノスチリル)−4−メチル−5−(p−
ジエチルアミノフェニル)ピアゾリン、1−〔ピリジル
(2)〕−3−(α−メチル−p−ジエチルアミノスチ
リル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−4−メチル−5−(p−ジエチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン、1−フェニル−3(α−ベンジル−p
−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミ
ノフェニル)ピラゾリン、スピロピラゾリン等のピラゾ
リン類、2−(p−ジエチルアミノスチリル)−δ−ジ
エチルアミノベンズオキサゾール、2−(p−ジエチル
アミノフェニル)−4−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−5−(2−クロロフェニル)オキサゾール等のオ
キサゾール系化合物、2−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−6−ジエチルアミノベンゾチアゾール等のチアゾ
ール系化合物、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチル
フェニル)−フェニルメタン等のトリアリールメタン系
化合物、1,1−ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メ
チルフェニル)ヘプタン、1,1,2,2−テトラキス(4−
N,N−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)エタン等
のポリアリールアミン類、N,N′−ジフェニル−N,N′−
ビス(メチルフェニル)ベンジジン、N,N′−ジフェニ
ル−N,N′−ビス(エチルフェニル)ベンジジン、N,N′
−ジフェニル−N,N′−ビス(プロピルフェニル)ベン
ジジン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(ブチルフェ
ニル)ベンジジン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス
(イソプルピルフェニル)ベンジジン、N,N′−ジフェ
ニル−N,N′−ビス(第2級ブチルフェニル)ベンジジ
ン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(第3級ブチルフ
ェニル)ベンジジン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス
(クロロフェニル)ベンジジン等のベンジジン系化合
物、トリフェニルアミン、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリ
ビニルアクリジン、ポリ−9−ビニルフェニルアントラ
セン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾ
ール−ホルムアルデヒド樹脂等を挙げることができる。
なお、これらは、1種単独で用いてもよく、あるい
は、2種以上を混合するなどして併用してもよい。
前記電荷発生層、電荷輸送層の形成の際に使用する前
記溶媒の具体例としては、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒、アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケト
ン、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のア
ルコール、酢酸エチル、エチルセロソルブ等のエステ
ル、四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホルム、ジクロロ
メタン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルホル
ムアミド等を挙げることができる。
これらの、溶媒は、1種単独で使用してもよく、ある
いは、2種以上を混合溶媒として併用してもよい。
各層の塗布は公知のものなど各種の塗布装置を用いて
行うことができ、具体的には、例えば、アプリケータ
ー、スプレーコーター、バーコーター、ディップコータ
ー、ロールコーター、ドクタブレード等を用いて行うこ
とができる。
以上のように、前記特定の構造の繰り返し単位からな
り、かつ前記特定の構造の末端基を有する特定のポリカ
ーボネート重合体を感光層のバインダー樹脂として用い
てなる本発明の電子写真感光体は、末端基の原料(末端
停止剤若しくは分子量調節剤)としてPTBP等の従来常用
の化合物を用い、原料モノマーとしてビスフェノールA
等を用いて製造される従来常用のポリカーボネート樹脂
を電荷輸送層の感光層のバインダー樹脂として用いた従
来の電子写真感光体あるいはその作製時に認められるよ
うな前記問題点がなく、電子写真感光体の作製時に塗工
液が白化(ゲル化)することがなく、画像上のディフェ
クトの発生が十分に抑制された良質な電荷輸送層を容易
に形成することができるという利点を有しており、しか
も長時間にわたって優れた機械的強度(特に表面硬度、
耐刷性など)及び電気的特性を好適に維持することがで
きる実用上著しく優れた電子写真感光体であり、各種の
電子写真感光体利用分野に有利に利用することができ
る。
〔実施例〕
次に本発明を実施例及び比較例によって更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるもので
はなく、本発明の思想を逸脱しない範囲で種々の変形及
び応用が可能である。
なお、以下において、電子写真特性は、静電気帯電試
験装置((株)川口電機製作所製、EPA−8100)を用い
て−6kVのコロナ放電を行い、初期表面電位(V0)、光
照射(10Lux)後の残留電位(VR)及び半減露光量(E
1/2)を測定することにより評価した。
実施例1 原料モノマーとして2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン58.4g(0.256モル)、濃度8%の水酸化
ナトリウム水溶液550ml、塩化メチレン400ml、末端停止
剤(分子量調節剤)としてp−ノニルフェノール0.8g及
び触媒として10%トリエチルアミン水溶液3mlを邪魔板
付き反応器内に挿入し、反応液の温度を10℃付近に保持
しながら激しく撹拌しつつホスゲンガスを吹き込んで縮
重合反応を行った。
反応終了後、有機相に塩化メチレン1を加えて希釈
し、水、希塩酸、水の順に洗浄した後、メタノール中に
投入してポリカーボネート重合体を得た。
この重合体は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/d
lの溶液の温度20℃における還元粘度〔ηsp/C〕が0.86d
l/gであった。
なお、得られた上記の重合体の構造及び組成をH−NM
Rスペクトルにより分析したところ、フェニル基(6.7〜
7.6ppm)、分子末端のノニル基のメチレン鎖(1.3ppm)
の吸収が認められ、この重合体が下記の繰り返し単位及
び末端構造を有するものであることが確認された。
電荷輸送物質として、下記のヒドラゾン化合物を50重
量%含んだ上記ポリカーボネートの10重量%のテトラヒ
ドロフラン溶液を調製した。この塗工液は、1ケ月間放
置しても、白濁、ゲルの発生等は見られなかった。導電
性基板をアルミニウムとして、オキソチタニウムフタロ
シアニンを用いた約0.5μmの電荷発生層上にこの塗工
液を浸漬塗工法により塗布し、乾燥後20μmの電荷輸送
層を設けて積層型電子写真感光体を作製した。塗布時に
電荷輸送層が結晶化することはなかった。電子写真特性
の結果は第1表に示す。またこの電荷輸送層の表面硬度
(鉛筆硬度:JIS K−8400)はBであった。
実施例2 モノマーとして2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン65.5g(0.256モル)、末端停止
剤としてp−ヒドロキシ安息香酸−n−ドデシル、1.1g
を用いた以外は実施例1と同様にして重合体(〔ηsp/
C〕=0.78dl/g)を得た。また1H−NMRスペクトル分析か
ら、下記の繰り返し単位及び末端構造を有するものと認
められた。
この重合体を用いて、実施例1と同様にして積層型電
子写真感光体を作製した。塗工液の安定性、塗布時の結
晶化、電子写真特性(第1表)、表面硬度についての評
価結果は、いずれも実施例1と同様であった。
実施例3 モノマーとして4,4′−ジヒドロキシテトラフェニル
メタン70g(0.2モル)と2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン13g(0.057モル)、末端停止剤として
p−ドデシルオキシフェノール1.0gを用いた以外は実施
例1と同様にして重合体(〔ηsp/C〕=0.92dl/g)を得
た。また、1H−NMRスペクトル分析から、下記の繰り返
し単位及び末端構造を有するものと認められた。
この共重合体を用いて実施例1と同様にして積層型電
子写真感光体を作製した。塗工液の安定性、塗布時の結
晶化、電子写真特性(第1表)、表面硬度についての評
価結果は、いずれも実施例1と同様であった。
比較例1 市販のモノマーとして2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(ビスフェノールA)、末端停止剤と
してp−tert−ブチルフェノールを用いたポリカーボネ
ート(〔ηsp/C〕=0.78dl/g)を用いて、実施例1と同
様にして積層型電子写真感光体の作製を試みた。その結
果、塗工液は2日目に白濁し、ゲルが発生した。また、
塗布時の電荷輸送層の一部が結晶化(白化)した。ま
た、この電荷輸送層の表面硬度は4Bであった。電子写真
特性は第1表に示した結果となった。
〔発明の効果〕 本発明によると、感光層のバインダー樹脂として特定
の構造の繰り返し単位からなり、しかも特定の構造の末
端基を有する特定のポリカーボネート重合体を用いてい
るので、末端停止剤(分子量調節剤)としてPTBP等の従
来常用の化合物を用い、原料モノマーとしてビスフェノ
ールA等を用いて製造される従来のポリカーボネート樹
脂を感光層のバインダー樹脂として用いた従来の電子写
真感光体あるいはその作製時に認められる前記問題点が
十分に解消されており、電子写真感光体の作製時に塗工
液が白化(ゲル化)することがなく、画像上のディフェ
クトの発生が十分に抑制された良質な電荷輸送層を容易
に形成することができるという利点を有しており、長時
間にわたって優れた機械的強度(特に表面硬度、耐刷性
など)及び電気的特性を好適に維持することができる実
用上著しく優れた電子写真感光体を提供することができ
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/00 - 5/16 C08G 64/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基板上に感光層を設けた電子写真感
    光体において、該感光層の電荷輸送物質のバインダー樹
    脂として、次の一般式 〔ただし、式〔I〕中のR1及びR2は、各々独立に、ハロ
    ゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜7の
    シクロアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を示
    し、k及びjは、各々独立に、0又は1〜4の整数であ
    り、Xは、単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO
    2−、 (ここで、R3及びR4は、各々独立に、水素原子、トリフ
    ルオロメチル基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数
    6〜12のアリール基を示す)、 (ここで、pは4〜10の整数を示す。)又は−(CH2
    −(ここで、rは2〜10の整数である。)を示す。〕 で表される繰り返し単位〔I〕を有し、重合鎖末端に次
    の一般式 −R6 〔III〕、 又は 〔ただし、式〔II〕〜〔V〕中のR5〜R8は、各々独立
    に、炭素数6〜30のアルキル基又はフェニル基を示し、
    Y1及びY2は、各々独立に、単結合、−O−、−COO−又
    は−C(CH3−を示す。〕 で表される末端基を有するポリカーボネート重合体を用
    いることを特徴とする電子写真感光体。
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