JP2863679B2 - 直接鋳造による電磁鋼ストリップの製造方法 - Google Patents

直接鋳造による電磁鋼ストリップの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配向した結晶粒を有
し、厚さが5mm未満で、2重量%を超えるケイ素、0.
1重量%未満の炭素及び二次再結晶抑制元素を含み残部
が鉄からなる組成の電磁鋼ストリップを、ストリップ製
造用の1つのロール上又は2つのロール間で直接鋳造す
ることによって製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】配向した結晶粒を有する電磁鋼は磁気回
路、変圧器及び大回転機械の製造において使用される。
変圧器に適用する場合には、最適な磁気性能を有する鋼
を得るために、容易磁化方向である結晶方向<001>
は圧延方向に平行でなければならない。配向した結晶粒
を有するシートを製造する通常の方法においては、連続
鋳造したスラブをストリップ圧延用トレイン(strip ro
lling train)上で熱間圧延し、ミラーの結晶表示法に
よる{110}<001>配向のゴス(GOSS)核を
この圧延作業中に生ぜしめる。鉄からなる液体金属に、
ケイ素、炭素、マンガン、アルミニウム、ホウ素、アン
チモン、スズ、硫黄及び/又は窒素を添加すると、Mn
S、AlN、BN及び/又はSn 並びにSb のような抑
制物が形成される。これらは、熱間圧延したストリップ
中に部分的に析出したり若しくは偏析したり、或いは、
後の熱処理(熱間圧延したストリップの焼なまし及び/
又は2つの冷間圧延工程の間の中間焼なまし)過程にお
いて析出する。もし前の熱サイクルが適切なものである
ならば、脱炭後には十分な量の析出物の寸法が100n
m未満であるはずである。コイルの静的な最終焼なまし
は、望ましい配向をもたない結晶粒が正常成長して析出
することを抑制することによって、熱間圧延によるゴス
核の選択的成長を可能にする。これは、二次再結晶と呼
ばれる現象であり、一次再結晶は脱炭工程の間に生じ
る。
【0003】厚さが5mm未満の薄いストリップを1つの
ロール上又は2つのロールの間で液体金属を鋳造するこ
とによって直接得ることができる新規な方法では熱間圧
延を行わないで済むため、従来の方法におけるように熱
間圧延によってゴス核が生じることはもはやない。従っ
て、薄い鋳造したままのストリップにゴス核が存在する
ように、新しい鋳造条件を決める必要がある。
【0004】ヨーロッパ特許公開 390160号には、液体
金属の凝固後に得られた薄いストリップの二次冷却速度
を制御することが教示されている。すなわち、この速度
は1300℃から900℃の間で10℃/s より大きく
なければならないと教示されている。後の二次再結晶及
び{110}<001>配向を有する結晶粒の形成を排
除する抑制析出物の粗大化を避けるためである。もし、
1300℃から900℃までの温度の間における二次冷
却速度があまりにも大きいならば、鋳造したままの状態
におけるストリップの柱状組織が集合組織{100}<
ovw>を有し、ゴス核の数はゼロに近い。これでは、
80%より大きい加工率で行う単一の冷間圧延作業によ
って最終的な厚さにすることはできない。実際、これら
の条件下では、二次再結晶は生じない。もし、二次冷却
速度が10℃/s より大きくて適切であるならば、凝固
の後に再結晶を起こした鋳造したままのストリップは、
等方性、すなわち、ランダムな集合組織を有し、結晶粒
は優先配向を有していない。二次再結晶は、80%を超
える加工率で冷間圧延した後の二次再結晶焼きなましの
間に得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特別
な二次熱処理を行うことなく、薄いストリップ中にゴス
核を得る方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の出願人は、130
0℃〜900℃の間の二次冷却速度ではなく、鋳造の際
の凝固条件の制御が、1つのロール上又は2つのロール
の間での液体金属の直接鋳造によって得られる薄いスト
リップ中にゴス核の存在を左右する必須のパラメータで
あることを見いだした。
【0007】本発明は、厚さが5mm未満で、2重量%を
超えるケイ素、0.1重量%未満の炭素及び適切な量の
二次再結晶抑制元素を含み残部が鉄からなる組成の電磁
鋼ストリップを1つのロール上又は2つのロールの間で
直接鋳造することによって製造する方法であって、鋼を
表面温度が400℃未満の1つ又は2つのロールと接触
させて鋼を急冷することによって、少なくとも1つの急
冷ゾーンの表面上の表皮に{110}<001>配向さ
れた結晶粒を形成させることを特徴とする。
【0008】本発明を実施するための一方法は、ストリ
ップを400℃以下に冷却された2つのロールの間で鋳
造し;ロール間にストリップの幅について50kgf/mm
より低い圧力を加える;ことを含む。
【0009】本発明の他の態様によれば、1つ又は2つ
のロールの表面温度は好ましくは250℃以下であり; ロールと凝固した表皮の境界における熱交換係数は0.
10cal/cm2.s.℃より高く; ストリップの表皮は非柱状組織となって凝固した急冷ゾ
ーンであり; インゴット鋳型の出口におけるストリップのコアにおけ
る液体金属の厚さはストリップの全体の厚さの30%以
下である。
【0010】本発明はまた、本発明の方法によって製造
されたストリップから得られた配向された結晶粒を有す
るシート(鋼板)を提供する。このシートは、中心ゾー
ンと表皮の間にある急冷ゾーンにおいて柱状組織を有
し、表皮においてゴス型の結晶粒を含む非柱状組織を含
むことを特徴とする。
【0011】このシートはさらに、等軸組織の中心ゾー
ンを含む。
【0012】本発明の方法によれば、凝固条件の制御に
より、自然冷却して、すなわち、例えば水を噴霧するな
どの特別な二次冷却を行わずに、直接鋳造によって得た
薄いストリップ中にゴス核を生ぜしめることが可能であ
る。選択的に、二次冷却を行ってもよいが、それは組織
に関する冶金学的な問題を解決する目的では用いられな
い。それは例えば、コイル巻に伴う技術上の応力のため
に又は表面酸化を避けるために行ってもよく、また、そ
れは例えば、表面上に中性ガスを通過させることによっ
て達成される。
【0013】本発明によれば、ゴス核は、液体金属とロ
ール表面との間の熱交換条件を最適化することによっ
て、鋳造金属とロールとの接触によりインゴット鋳型の
中で生じる。これらの核は、ロールの軸を含む仮想平面
の下で、かつインゴット鋳型の出口で、特別な二次冷却
システムを必要とせずに、例えば鋳造速度のような連続
鋳造方法に関連するパラメータを制御することによって
保持される。本発明を例証するために以下で詳述する例
においては、2つのロールの間で鋳造する装置に冷却シ
ステムは含まれておらず、凝固したストリップは周囲の
空気中で冷却される。
【0014】図1は、金属が連続鋳造においてインゴッ
ト鋳型の2つのロールの間を通過するときにロールと接
触するストリップの表面温度と、インゴット鋳型の出口
におけるストリップの表皮の冷却サイクルを示してい
る。
【0015】水の循環によって冷却されて表面の温度が
400℃未満であるロールによってストリップの表面は
凝固し、急冷ゾーンを形成する。その表皮はゾーンIの
温度勾配によって示される温度の急激な変化を受ける。
ストリップがインゴット鋳型を離れたときには、急冷ゾ
ーンの温度より高い温度を有するコアが表皮の温度を上
げる(ゾーンII)。ゾーンIIIでは、表皮は、水の噴霧
のような冷却促進法を用いる必要なしに、周囲の空気の
中で自然冷却される。曲線C1は比較的遅い鋳造速度V1
に対応し、曲線C2は速い鋳造速度V2(>V1)に対応
している。
【0016】図2及び図3は、ロール5及び6を離れつ
つある構造の概略図である。図2では、2つの急冷ゾー
ン8及び9の間に液体の中心ゾーン7が含まれている
が、図3では、2つの並列した急冷ゾーン8及び9が含
まれており、中心ゾーン7はインゴット鋳型の出口で凝
固している。
【0017】2つのロールの間で鋳造されたままの状態
のFe-Si ストリップのミクロ組織の検査を、試料上で
ゴス核が観察できるように行った。研磨した試料を希薄
硝酸で一次エッチングして、結晶粒結合を露出させた。
次いで、フッ化水素酸及び酸素水を含有する試薬で二次
エッチングを行った。
【0018】得られた腐食図形は結晶粒の配向とゴス核
の位置を決定するのに用いられた。ゴス核は、ロールの
表面と接触した急冷ゾーンの表面上の表皮最上部に位置
していることが見いだされている。これは、非柱状組織
となって凝固した部分に相当する。鋳造したままの製品
において周囲温度でゴス核を得るためには、それらはロ
ールの表面と最初に接触したときに形成されなければな
らない。また、ゴス核は、インゴット鋳型の出口におい
てストリップがロールと接触しなくなる前に、隣接する
柱状結晶粒の粗大化を避けてそしてゴス核の成長を促進
することによって、保持されなければならない。
【0019】図2及び図3に示されるように、冷却され
たロールと接触したストリップの表面の金属は急速冷却
され、そして、場合によって、インゴット鋳型の出口
で、表皮は多少なりとも液体の鋼を含むコアによって再
加熱される。
【0020】インゴット鋳型の中で表皮が到達する最低
温度[T min]に対して作用するパラメータは、水循環
路の冷却力、ロール表面を構成する材料の熱伝導度、及
び例えば粗さや直径などのロール表面の幾何学的特性に
依存して400℃未満に保持されるロールの表面温度;
および、ロール表面と表皮との境界での凝固の過程にお
ける熱抵抗の発生である。急冷ゾーンの表面上にゴス核
を生ぜしめ、そしてそれらをロール表面と接触しなくな
る前に保持するために、本発明によれば次のことが必要
である。すなわち、ロール表面の温度を400℃未満に
し、境界における熱交換係数を接触部分の弧10の長さ
全体にわたって0.10cal/cm2.s.℃より高くする。
【0021】これらの条件下では、インゴット鋳型の出
口における表皮の最低温度[T min](ゾーンI、図
1)は1400℃より低く、ストリップの自然冷却速度
(ゾーンIII、図1)は表皮とコアにおいて実質的に等
しく、100℃/秒以下である。
【0022】ロールの軸を含む仮想平面Pの下では、ス
トリップがロールと接触しなくなるとすぐに、熱の放散
は弱くなり、柱状組織が形成される凝固前面の進展が停
止する。もし、鋼が液体と等軸結晶粒とを有するペース
ト状の中心ゾーンおよび2つの急冷ゾーンからなるとす
ると(図2)、凝固したゾーンを通して中心ゾーンを冷
却するには、液体部分の潜熱と固体の熱の放散が必要と
なる。この時点で表皮は輻射によってのみ冷却されるの
で、表面の再加熱が起こる。この段階では、表皮の結晶
粒、特にゴス核が消失する可能性がある。再加熱の過程
で、結晶粒結合部の可動性が優勢な温度範囲に費やされ
る時間は重要なパラメータである。再加熱温度及び結晶
粒結合部の可動性(熱的に活性化された現象)が優勢な
範囲に費やされる時間に作用する因子は、ストリップの
全体の厚さに対する、液体の凝固後の等軸組織を有する
中心ゾーンの割合;および装置の種々のパラメータによ
って決まる表皮の初期温度;である。
【0023】表皮の単位長さ当たりのゴス結晶粒の数及
び表面上のゴス結晶粒の割合が、凝固した金属の中心ゾ
ーンの割合および炭素の割合の関数として変化すること
が観察された。凝固構造は、デンドライトの主軸を露出
させるアンモニウムパーオキソジスルフェート(NH4)
228を10%含む水溶液中での電解エッチングによ
り発現させた。
【0024】表1は、(2つのロール間の鋳造による)
中心ゾーンの割合と炭素の割合の関数としての表面上に
おけるGOSS結晶粒の割合を示している。
【0025】
【表1】 本発明の独創性は、液体とロール表面が最初に接触する
際にインゴット鋳型の中でゴス核が生成される点にあ
る。
【0026】表皮を再加熱できる中心ゾーンと炭素含有
量の割合の限定は、ゴス核を保持するための手段であ
る。表1によれば、表皮1cm 当たりのゴス結晶粒の数
及び表面におけるゴス結晶粒の割合は、中心ゾーンの割
合がゼロのとき(図3)、及び炭素含有量が高いときに
はかなり大きい。
【0027】二次再結晶と、最大表面温度、ロールの圧
力、ロールと凝固した表皮との境界における熱交換係
数、表皮1cm 当たりのゴス結晶粒の数、表面における
ゴス結晶粒の割合、および炭素含有量との関係は、2つ
のロール間での薄いストリップの直接鋳造を行った以下
の実施例によって例証される。表2は、金属の化学組成
(重量%)を示している。
【0028】
【表2】 表3は、2つのロール間で鋳造したストリップの実験条
件及び組織的特性を示している。
【0029】
【表3】 表4は、酸洗いしたストリップの変態における種々の工
程を示している。
【0030】
【表4】 これらの条件下では、最終的な厚さが0.28mmのとき
に完全な二次再結晶すなわち100%ゴス結晶粒が得ら
れた。高炭素含有量(0.035%)であることを考慮
すると、表面におけるゴス結晶粒の割合は、中心ゾーン
の割合が10%より高いという事実にもかかわらず相当
に高い(5.6%)。炭素含有量が0.035%より高け
れば30%のオーダーの中心ゾーンの割合を伴って表面
にゴス結晶粒が保持されていることが分かった。このと
き、ロールの最大表面温度及びロール間でストリップに
加えられる圧力の条件は、それぞれ400℃未満および
50kgf/mm未満であり、熱交換係数は0.10cal/cm2.
s.℃より高かった。
【0031】その上、無風状態で取り囲んでいる空気中
のストリップの冷却に起因する硫化マンガン及び硫化銅
の量と大きさは、満足すべき抑制力の存在と適合してい
る。脱炭焼なましの後に、透過型電子顕微鏡を用いて同
定した多くの析出物は、直径が約10〜100nmの球
状であった。更に、二次再結晶焼なましの際のコイルの
巻きの間の付着を回避するために焼なましセパレータと
して使用されるマグネシアへに抑制物を添加することに
よって、抑制力を強化することもできることが知られて
いる。
【0032】本発明は、通常の透過能又は高い透過能を
備えた配向された結晶粒を有するシートを得るために、
1つのロール上又は2つのロールの間で薄いストリップ
を直接鋳造する方法に適用できる。これは、ゴス結晶粒
の選択的成長を促進する一次再結晶粒の正常成長の抑制
モード(硫化物、セレン化物、窒化物、偏析した元素)
にもかかわらず、また、1つのロール上若しくは2つの
ロールの間で液体金属を直接鋳造することによって得た
ストリップの後処理にかかわらず、適用できる。この後
処理は、高性能のシートを得るための高い加工率(80
%を超える加工率)の単一の冷間圧延を含んでいてもよ
いし、また、(1回又はそれ以上の)中間焼きなましを
伴う2回又はそれ以上の冷間圧延を含む慣用処理でもよ
い。
【0033】鋳造したままの状態のストリップに、冷間
圧延の前に、特に抑制物の大きさを最適化するために焼
きなましを施してもよい。この冷間圧延の後に、一次再
結晶及び脱炭からなるライン処理を施す。最後に、静的
な炉中でのコイルの巻きの付着を回避するためにマグネ
シアの乳液を被覆した後にコイルの最終的な焼なましを
して二次再結晶現象の発現を促進させる。これにより、
{110}<001>の配向を有する結晶粒の選択的形
成がもたらされる。2つのロールの間でストリップを得
るための条件は、1つのロール上で鋳造する場合や液体
金属を1つのロールに横方向から供給する場合にも適用
できる。{110}<001>の配向を有する結晶粒は
同じ条件下で得られるが、ストリップの幅1mm当たりに
加わる圧力は存在しない。このとき、ゴス結晶粒は、ロ
ールと接触しているストリップの側にのみ存在する。
【0034】下記の表5は表皮の長さ(cm)当たりのゴ
ス結晶粒の数の例、および単一のロール上で鋳造する実
験条件の関数としてロールと接触した一方の側のゴス結
晶粒の割合の例を示している。
【0035】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】ロールと接触しているストリップの表面の温度
の変化、およびインゴット鋳型の出口における表皮の温
度サイクルを示すグラフである。
【図2】インゴット鋳型の出口において、溶融した中心
ゾーンを有するストリップの鋳造を可能にする速度のロ
ールに対応して成形されるストリップ構造の断面図であ
る。
【図3】インゴット鋳型の出口において、溶融した中心
ゾーンを有さないストリップの鋳造を可能にする低速度
のロールに対応して成形されるストリップ構造の断面図
である。
【符号の説明】
5、6 ロール 7 中心ゾーン 8、9 急冷ゾーン 10 接触部分の弧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャン−クロード・バヴェイ フランス共和国 62330 イスベルゲ, リュー・ラメンダン 36 (72)発明者 フィリペ・デマール フランス共和国 62122 ラブーヴィエ ール,ルート・ド・ベチュヌ(番地な し) (72)発明者 フレデリク・マジュリエール フランス共和国 62400 ベチュヌ,ブ ールヴァール・エール・ポアンカレ 648 (56)参考文献 特開 昭56−3625(JP,A) 特開 平2−258149(JP,A) 特開 平2−258924(JP,A) 特開 平4−157119(JP,A) 特開 平6−31397(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/06 330

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さが5mm未満で、2重量%を超えるケ
    イ素、0.1重量%未満の炭素及び適当な量の二次再結
    晶抑制元素を含み残部が鉄からなる組成の電磁鋼ストリ
    ップを1つのロール上又は2つのロールの間で直接鋳造
    することによって製造する方法であって、鋼を表面温度
    が400℃未満に維持された1つ又は2つのロールと接
    触させて鋼を急冷することによって、少なくとも1つの
    急冷ゾーンの表面で表皮に{110}<001>配向さ
    れた結晶粒を形成させることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 400℃未満の温度まで冷却された2つ
    のロールの間でストリップを鋳造し、且つ、それらのロ
    ールの間にストリップの幅について50kgf/mm未満の圧
    力を加えることを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ロールの表面温度が250℃未満であ
    る、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ロールと凝固した表皮との境界における
    熱交換係数が0.10cal/cm2.s.℃よりも高い、請求項
    1乃至3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 急冷ゾーンの表面上のストリップの表皮
    は非柱状組織となって凝固する、請求項1乃至4のいず
    れかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 インゴット鋳型の出口におけるストリッ
    プのコアでの液体金属層の厚さはストリップの全体の厚
    さの30%以下である、請求項1乃至5のいずれかに記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 凝固したストリップの炭素含有量は0.
    01重量%よりも高い、請求項1乃至6のいずれかに記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 インゴット鋳型の出口において凝固した
    表皮が到達する最低温度が1400℃未満である、請求
    項1乃至7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 凝固したストリップの自然冷却の速度が
    100℃/s 未満である、請求項1乃至8のいずれかに
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 ストリップに対して少なくとも1回冷
    間圧延し、脱炭し、一次再結晶熱処理し、そして最終的
    に二次再結晶焼なましを施すことを含む、請求項1乃至
    9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記ストリップに対して1回又は2回
    以上のそれぞれの冷間圧延後に焼なましを施すことを含
    む、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記ストリップに対して最初の冷間圧
    延前に焼なましを施すことを含む、請求項10に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至9のいずれかに記載の方
    法によって製造されたストリップから得られた{11
    0}<001>配向した結晶粒を有する電磁鋼シートで
    あって、急冷ゾーンにおいて柱状組織を含み、表皮にお
    いてゴス型の結晶粒からなる非柱状組織を含むことを特
    徴とするシート。
  14. 【請求項14】 等軸組織の中心ゾーンを含む、請求項
    13に記載のシート。
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