JP2855359B2 - 注型重合用樹脂組成物 - Google Patents

注型重合用樹脂組成物

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JP2855359B2
JP2855359B2 JP14253790A JP14253790A JP2855359B2 JP 2855359 B2 JP2855359 B2 JP 2855359B2 JP 14253790 A JP14253790 A JP 14253790A JP 14253790 A JP14253790 A JP 14253790A JP 2855359 B2 JP2855359 B2 JP 2855359B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性、可撓性、低吸水性を同時にバラン
ス良く具備することが要求される分野のプラスチックの
製造に有用な注型重合用樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
今日、プラスチックは成形材料、光学レンズ、光学デ
ィスク、電気電子部品、フィルム、機械部品、合わせガ
ラス等の各種分野で広く用いられている。
これらの分野で汎用されているプラスチックにおいて
は、タフネス性、柔軟性、耐衝撃性等の諸性能の向上が
望まれている。これらの性能の向上にはポリマーの可撓
性の向上が要求され、一般に可撓性向上の手段として
は、ポリマー分子鎖にポリエーテル、ポリウレタン、ポ
リエステル、ポリカーボネート等の弾力性に富む構造の
導入がなされてきた。そして、これら構造の導入は、重
合前のモノマーまたはオリゴマーに適用されてきた。
一方、プラスチックに耐湿性能が要求される場合に
は、ポリマーを低吸水性とする必要がある。低吸水性の
向上には、その分子内に炭化水素鎖、芳香環、ハロゲン
原子等の導入がなされてきた。
一般に、ポリマーの製造に注型重合が適用される場合
には、作業性の面からモノマーが低粘度であることが望
まれる。この観点からは、ポリマー分子鎖の弾力性に富
む構造としては、ポリエーテル構造が最適である。この
ポリエーテル構造を与えるモノマーの代表的なものに
は、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートがあ
る。そして、このモノマーのエチレンオキシドまたはプ
ロピレンオキシドの繰り返し単位数の増加に比例して、
ポリマーの可撓性は向上する。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、ポリマーの分子内に炭化水素鎖、芳香環、ハ
ロゲン原子等を導入すると、ポリマーを低吸水性にする
ことはできるものの、ポリマーの可撓性が失なわれる。
また、ポリエーテル構造を有するポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート等は、可撓性の面である程度
の改善は図れるものの、得られるポリマーは10〜20%の
吸水率を有するものであり、低吸水性のポリマーとはい
えないものであった。
本発明者らは、上記の不都合の解消にあたり、可撓性
および低吸水性をバランス良く具備するポリマーを与え
るポリブチレングリコールジメタクリレートおよびこれ
を含む可撓性、低吸水性組成物を提案した(特願平1−
330985号)。
しかしながら、上記組成物では、可撓性、低吸水性は
達成されるものの、耐熱性が要求される分野では充分な
性能を発揮できないことがわかった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の問題点を解決するために鋭意検
討した結果、耐熱性を付与するために好適な成分とし
て、エポキシポリ(メタ)アクリレートが有用であるこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 (A)1分子中に(メタ)アクリロイルオキシ基を2個
以上有するエポキシポリ(メタ)アクリレート10〜90重
量部 (B)一般式: (式中、Rは水素またはメチル基、nは5〜16の整数を
表わす) で示されるポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート 10〜90重量部 および (C)分子内に少なくとも一つの重合性二重結合を有す
る化合物 0〜80重量部 (ただし、(A)〜(C)成分の合計を100重量部とす
る) を主成分としてなる注型重合用樹脂組成物である。
〔作 用〕
本発明の組成物の第1成分である1分子中に(メタ)
アクリロイルオキシ基を2個以上有するエポキシポリ
(メタ)アクリレート(A)としては、分子内に2個以
上のグリシジル基を有するエポキシ化合物とアクリル酸
又はメタクリル酸のような分子内に(メタ)アクリロイ
ル基とカルボキシル基とを有する化合物とのグリシジル
基開環反応物が挙げられる。この第1成分(A)は、第
2成分であるポリブチレングリコールジ(メタ)アクリ
レートのみでは不足する耐熱性を付与する成分である。
分子内に少なくとも2個のグリシジル基を有するエポ
キシ化合物としては、1,6ヘキサンジオールジグリシジ
ルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、テト
ラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ノナエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコール
ジグリシジルエーテル、テトラプロピレングリコールジ
グリシジルエーテル、ノナプロピレングリコールジグリ
シジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジル
エーテル、ネオペンチルグリコールヒドロキシヒバリン
酸エステルのジグリシジルエーテル、トリメチロールプ
ロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパン
トリグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエ
ーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグル
セロールジグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグ
リシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジル
エーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテ
ル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、
ソルビトールテトラグリシジルエーテル、トリス(2−
ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジグリシジルエ
ーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ートのトリグリシジルエーテル、2,2−ビス(4−グリ
シジルオキシシクロヘキシル)プロパン等の脂肪族、脂
環族のエポキシ化合物、レゾルシンジグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールA、又はビスフェノールF、ビスフ
ェノールSとエピクロルヒドリンとの縮合で得られるビ
スフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノール
Fジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジ
ルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジ
ルエーテル、オルトフタル酸ジグリシジルエステル、フ
ェノールノボラックポリグリシジルエーテル、クレゾー
ルノボラックポリグリシジルエーテル等の芳香族エポキ
シ化合物等が挙げられる。
これらエポキシ化合物と反応させる分子内に(メタ)
アクリロイル基とカルボキシル基とを有する化合物とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸の他、ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレートとo−無水フタル酸等の酸無水
物とを反応させて得られるカルボキシル基含有(メタ)
アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートとアジ
ピン酸等の分子内に2個以上のカルボキシル基を有する
化合物を反応させて得られるカルボキシル基含有(メ
タ)アクリレートが挙げられる。
エポキシ化合物とカルボキシル基含有(メタ)アクリ
レートとの反応は、上記を混合し、触媒として、たとえ
ばジメチルアミノエチルメタクリレートなどの3級アミ
ノ化合物、又はベンジルトリメチルアンモニウムクロリ
ドなどの4級アミン塩を加え、60℃〜110℃に加熱する
ことにより得られる。
本発明においては、エポキシポリ(メタ)アクリレー
トは1種を単独であるいは2種以上を混合して用いるこ
とができるが、成形した注型重合物の無色透明性、耐熱
性の点から1,6ヘキサンジオールジグリシジルエーテ
ル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリ
メチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパントリグリシジル、グリセロールジグリシジ
ルエーテル、グリセロールトリグリシジル、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリグリシジ
ル、2,2−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシ
ル)プロパン、ビスフェノールAジグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、テトラブ
ロモビスフェノールAジグリシジルエーテルとアクリル
酸又はメタクリル酸との反応物であるエポキシポリ(メ
タ)アクリレートを用いるのが特に好ましい。
本発明の組成物の第2成分であるポリブチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレートは、重合度5〜16のポリブ
チレングリコールの両末端を二つのアクリル酸またはメ
タクリル酸で封止したものである。ここで、重合度は
式: CH2CH2CH2CH2O で示される繰り返し単位の数nを意味し、5〜16であ
る。
この重合度nが5未満では十分な可撓性が得られず、
16を超えると吸水性が増すと共に架橋密度の低下を招
き、ポリマー硬度が低下して耐熱性も低下する。またモ
ノマーの粘度も増加するため注型作業性も低下する。好
ましい重合度は7〜12である。ただし、ポリブチレング
リコールジメタクリレートは、一般的には正規分布的に
重合度の異なるポリマー種の混合物なので、ここでの重
合度nは中央値を意味する。
本発明に用いるポリブチレングリコールジ(メタ)ア
クリレートは、例えばテトラヒドロフランを開環重合し
て得られるポリブチレングリコールとアクリル酸または
メタクリル酸との縮合反応、あるいはポリブチレングリ
コールとアクリル酸メチルまたはメタクリル酸メチルと
のエステル交換反応によって容易に製造することができ
る。これらの製造方法は、最終的にはポリマーの用途に
応じて任意に選択されるべきものであり、例えば透明材
料を得たい場合には、無色透明なモノマーを与えるエス
テル交換反応による方法が選択される。
本発明の組成物の第3成分である分子内に少なくとも
一つの重合性二重結合を有する化合物(C)は、耐熱
性、表面硬度、低粘度化を付与する成分である。特に、
本発明では高粘性のウレタンポリ(メタ)アクリレート
を用いているので、注型作業性を向上させるためには樹
脂組成物の粘度は低い程好ましい。したがって、(C)
成分としては低粘度のエステルモノマーが特に好まし
い。(C)成分の具体例としては、例えば(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t
−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アク
リル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘ
キシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリ
ル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、
(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸メタリ
ル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル
酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N
−ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸2−シア
ノエチル、(メタ)アクリル酸ジブロモプロピル、(メ
タ)アクリル酸N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)
アクリル酸ポリエチレングリコールモノアルキルエーテ
ル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールモノ
アルキルエーテル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)ア
クリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸テ
トラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸フォスフォ
エチル等のモノ(メタ)アクリレート化合物;エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート等のポリエチレングリコールのジメタ
クリレート;プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート
等のポリプロピレングリコールのジ(メタ)アクリレー
ト;1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6
−ヘキサメチレンジ(メタ)アクリレート、1,14−テト
ラデカメチレンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリ
ン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのカプロ
ラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ジシ
クロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペン
タニルジ(メタ)アクリレート、2−(2−ヒドロキシ
−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル5−
エチル−1,3−ジオキサンジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジト
リメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジ(メ
タ)アクリロイルオキシエチルイソシアヌレート、トリ
ス(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアヌレー
ト、2,2′−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシフ
ェニル)−プロパン、2,2′−ビス(4−(メタ)アク
リロイルオキシエトキシフェニル)−プロパン、2,2′
−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフ
ェニル)−プロパン、2,2′−ビス(4−(メタ)アク
リロイルオキシペンタエトキシフェニル)−プロパン、
2,2′−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキ
シ−3,5−ジブロモフェニル)−プロパン、2,2′−ビス
(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシ−3,5−
ジブロモフェニル)−プロパン、2,2′−ビス(4−
(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシ−3,5−ジ
ブロモフェニル)−プロパン、2,2′−ビス(4−(メ
タ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェ
ニル)−プロパン、2,2′−ビス(4−(メタ)アクリ
ロイルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル)−プロ
パン、2,2′−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシ
エトキシフェニル)−スルフォン、2,2′−ビス(4−
(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)−ス
ルフォン、2,2′−ビス(4−(メタ)アクリロイルオ
キシペンタエトキシフェニル)−スルフォン、2,2′−
ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−
フェニルフェニル)−スルフォン、2,2′−ビス(4−
(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチル
フェニル)−スルフォン、2,2′−ビス(4−(メタ)
アクリロイルオキシフェニル)−スルフィド、2,2′−
ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシジフェ
ニル)−スルフィド、2,2′−ビス(4−(メタ)アク
リロイルオキシペンタエトキシフェニル)−スルフィ
ド、2,2′−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエ
トキシ−3−フェニル)−スルフィド、2,2′−ビス
(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジ
メチルフェニル)−スルフィド、ジ((メタ)アクリロ
イルオキシエトキシ)フォスフェート、トリ(メタ)ア
クリロイルオキシエトキシ)フォスフェート等の多官能
(メタ)アクリル化合物;スチレン、ビニルトルエン、
クロルスチレン、ブロモスチレン、ジビニルベンゼン、
1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、N−ビ
ニルピロリドン等のビニル化合物;ジエチレングリコー
ルビスアリルカーボネート、トリメチロールロパンジア
リル、ジアリルフタレート、ジメタリルフタレート等の
アリル化合物;(メタ)アクリル酸とバリウム、鉛、ア
ンチモン、チタン、錫、亜鉛等の金属鉛が挙げられる。
これらは一種もしくは二種以上の混合系で使用される。
本発明の注型重合用樹脂組成物における(A)、
(B)及び(C)成分の配合割合は、(A)〜(C)成
分の合計量を100重量部としたとき、(A)10〜90重量
部、(B)90〜10重量部、(C)0〜80重量部である。
(A)成分が10重量部未満では生成ポリマーに十分な耐
熱性を付与することができず、90重量部を超えると組成
物の粘度が高くなり、注型重合の作業性が低下する。好
ましい配合量は20〜70重量部である。(B)成分が10重
量部未満では生成ポリマーに十分な可撓性を付与するこ
とができず、かつ吸水量も抑制できない。一方、90重量
部を超えると生成ポリマーの耐熱性および表面硬度の低
下を招き望ましくない。好ましい配合量は20〜60重量部
である。(C)成分は、生成ポリマーの耐熱性や表面硬
度をより向上し、組成物の粘度を低下させ注型作業性を
向上させるために用いる成分である。好ましい配合量は
5〜30重量部である。
本発明の注型重合用樹脂組成物は、必要に応じて、酸
化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、ブルーイング
剤、顔料等の各種の添加剤が本発明の効果を損なわない
範囲で配合されてもよい。
本発明の注型重合用組成物は、(A)、(B)および
(C)成分を常法により混合撹拌し、更に必要に応じて
各種添加剤を配合して製造することができる。
本発明の注型重合用組成物は、その用途に応じて適宜
に硬化させ、各種用途に供される。この硬化に際して使
用される重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイ
ル、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化
物;2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オン、メチルフェニルグリオキシレート、2,4,6−
トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドな
どの光重合開始剤が挙げられる。これは1種もしくは2
種以上の混合系で使用される。この重合開始剤の配合割
合は(A)〜(C)成分の合計100重量部に対し、通
常、0.005〜5重量部である。また、重合硬化方法は、
例えば用途に応じた鋳型を用意し、ガスケット等を介し
て重合開始剤を含む本発明の組成物を注入し、その鋳型
の片側もしくは両側から活性エネルギー線を照射する
か、あまいは加熱処理により実施される。また、照射と
加熱の組合せであってもよい。ここで、用途に応じた鋳
型としては、例えば光学レンズ、合わせガラス、光学デ
ィスク、フィルムを成形する場合、ガラスとガラス、ガ
ラスとプラスチック板、ガラスと金属板、あるいはこれ
らの組合せの鋳型がある。次に、重合硬化後、用途に応
じて型から離型するか、あるいは合わせガラス等のよう
にそのままの状態で用途に供されてもよい。
本発明の注型重合用樹脂組成物の用途としては、成形
材料、光学レンズ、光学ディスク、電気電子部品、フィ
ルム、機械部品、合わせガラス等の各種用途があり、中
でも可撓性、低吸水性の面から光学材料、レンズ、光学
ディスク、合わせガラス、フィルムへの適用は極めて有
用である。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例を掲げ、本発明を更に詳し
く説明する。なお、単量体の略号は次の通りである。
9BGDM :ノナブチレングリコールジメタクリレート 12BGDM:ドデカブチレングリコールジメタクリレート 9BGDA :ノナブチレングリコールジアクリレート EA1 :ビスフェノールAジグリシジルエーテルとメタ
クリル酸とを反応させたエポキシジメタクリレート EA2 :テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエ
ーテルとアクリル酸とを反応させたエポキシジメタクリ
レート EA3 :2,2−(4−グリシジルオキシシクロヘキシル)
プロパンとメタクリル酸とを反応させたエポキシジメタ
クリレート MMA :メチルメタクリレート BP2EA :2,2′−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェ
ニル)−プロパン HDDM :1,6−ヘキサメチレンジメタクリレート TMPM :トリメチロールプロパントリメタクリレート 9EGDM :ノナエチレングリコールジメタクリレート 9PGDM :ノナプロピレングリコールジメタクリレート 14EGDA:テトラデカエチレングリコールジアクリレート 合成例1(エステル交換法による9BGDMの合成) 5リットルの4つ口フラスコに、ノナブチレングリコ
ール(平均分子量:680、保土ヶ谷化学(株)製、商品
名:PTG−650SN)2.0kg、MMA2.0kgおよびハイドロキノン
モノメチルエーテル0.5gを投入し、触媒としてチタンテ
トラ−n−ブトキシド50gを用い、100〜120℃で撹拌を
行いつつ生成したメタノールをMMAと共沸除去し、3時
間反応させた。反応後、過剰のMMAを減圧留去し、残渣
にトルエン1kgを加え、アルカリ水で洗浄後、トルエン
を減圧留去して9BGDMを得た。
得られた9BGDMは無色透明であり、臭素付加による純
度分析では100%であった。
合成例2(縮合反応による12BGDMの合成) 5リットルの4つ口フラスコに、ドデカブチレングリ
コール(平均分子量:890、保土ヶ谷化学(株)製、商品
名:PTG850SN)2.0kg、トルエン1.5kg、メタクリル酸0.6
kg、ハイドロキノン1gおよび硫酸50gを投入し、120℃で
撹拌を行いつつ副生した水をトルエンで共沸除去し、4
時間反応させた。反応後トルエンを1kg加え、アルカリ
水で洗浄し、トルエンを減圧留去して12BGDMを得た。
得られた12BGDMは淡黄色透明であり、臭素付加による
純度分析では98.0%であった。
合成例3(エポキシジメタクリレートの合成) 5|の3つ口フラスコにビスフェノールAジグリシジル
エーテル(東都化成(株)製、商品名、「YD−8125」)
3015g、メタクリル酸(三菱レイヨン(株)製、商品名
「メタクリル酸」)1485g、触媒としてベンジルトリメ
チルアンモニウムクロリド45g、禁止剤としてハイドロ
キノンモノメチルエーテル1gを入れ、70℃で3時間、80
℃で3時間、110℃で8時間反応させたところ、反応混
合物の酸価が0.15となったので反応を終了し、エポキシ
ジメタクリレート(EAI)を得た。
実施例1〜8 第1表に示した割合で(A)成分、(B)成分および
(C)成分を用い、これら両成分に2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.02g加え、室温で
混合撹拌して本発明の組成物を得た。
次に、縦100mm、横100mm、厚さ5mmの強化ガラスと外
径6mm(板厚2mm用)、外形10mm(板厚5mm用)の塩化ビ
ニル製チューブ状ガスケットとで構成された鋳型内に前
記の組成物を注入し、80℃で3時間、ひき続き120どし
で3時間かけて加熱硬化させた。硬化物を鋳型より脱型
し、硬化物の内部歪を除去するため100℃で1時間かけ
加熱処理した。
得られた硬化物の成形板について次のような物性評価
を実施した。結果を第1表に示す。
全光線透過率(%):ASTM D1003−61に従って測定し
た。(厚み2mm平板) 飽和吸水率(重量%):厚み5mmおよび直径75mmの円盤
状平板を用い、70℃で100%の飽和水蒸気槽中3日間放
置して増加重量を測定した。
落球試験:厚み2mmの平板をFDA規格に従って試験した。
ただし、鋼球を127mmの高さから落下させた際の鋼球を
最大重量で示す。
ロックウェル硬度:JIS K7202に従って測定した。
耐熱性:TMA測定機により、荷重10gでのTgを測定した。
比較例1〜10 第1表に示した割合でモノマーを用いた以外は、実施
例1〜8と同様にして比較用の成形物を作成し、同様に
評価した。結果を第1表に併せて示す。
〔発明の効果〕 以上詳述したように、本発明の注型重合用樹脂組成物
は、耐熱性、耐衝撃性および表面硬度等を損なうことな
く、可撓性および低吸水性をバランス良く具備するポリ
マーを与えるので、例えば光学材料、レンズ、光学ディ
スク、合わせガラス、フィルム等の用途に有用である。
フロントページの続き (72)発明者 杉谷 進 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイ ヨン株式会社中央研究所内 審査官 小野寺 務 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 290/00 - 290/14 C08F 299/00 - 299/08 C08L 1/00 - 101/14 C08K 5/00 - 5/59

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1分子中に(メタ)アクリロイルオ
    キシ基を2個以上有するエポキシポリ(メタ)アクリレ
    ート 10〜90重量部 (B)一般式: (式中、Rは水素またはメチル基、nは5〜16の整数を
    表わす) で示されるポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
    ート 10〜90重量部 および (C)分子内に少なくとも一つの重合性二重結合を有す
    る化合物 0〜80重量部 (ただし、(A)〜(C)成分の合計を100重量部とす
    る) を主成分としてなる注型重合用樹脂組成物。
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