JP2845168B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2845168B2
JP2845168B2 JP7149213A JP14921395A JP2845168B2 JP 2845168 B2 JP2845168 B2 JP 2845168B2 JP 7149213 A JP7149213 A JP 7149213A JP 14921395 A JP14921395 A JP 14921395A JP 2845168 B2 JP2845168 B2 JP 2845168B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置およびその製
造方法に関し、特にチタン・サリサイド構造のMOSト
ランジスタを含んだ半導体装置およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の微細化に伴ない、MOSト
ランジスタを含んでなる半導体装置では、MOSトラン
ジスタの(多結晶シリコン膜からなるゲート電極の)ゲ
ート長,ソース・ドレイン領域等も縮小さる。その結果
によるゲート電極,ソース・ドレイン領域のシート抵抗
の増大を抑制するために、ゲート電極の上面およびソー
ス・ドレイン領域の表面に自己整合的にチタン・シリサ
イド膜を設けたチタン・サリサイド構造のMOSトラン
ジスタが着目されつつある。また、特に0.35μm以
下のゲート長を有する微細化されたPチャネルMOSト
ランジスタでは、高濃度のP型の多結晶シリコン膜によ
りゲート電極を形成する傾向にある。
【0003】半導体装置の製造工程の断面模式図である
図5および図6を参照すると、NチャネルMOSトラン
ジスタおよびPチャネルMOSトランジスタがともにチ
タン・シリサイド構造を有した従来のCMOSトランジ
スタは、以下のように形成される。
【0004】まず、P型シリコン基板301の表面にN
ウェル302,Pウェル303を形成する。Nウェル3
02,Pウェル303の接合の深さは、それぞれ1.0
μm程度である。P型シリコン基板301の表面の素子
分離領域には、選択酸化により、膜厚400nm程度の
フィールド酸化膜304を形成する。なお、Pウェル3
03の表面の素子分離領域では、フィールド酸化膜30
4直下に、1013cm-2台のボロンのイオン注入等によ
り、チャネル・ストッパー用のP型拡散層305を形成
する。P型シリコン基板301の表面の素子分離領域に
は、熱酸化により、膜厚10nm程度のゲート酸化膜3
06を形成する。気相成長法により、全面に膜厚250
nm程度のノンドープの多結晶シリコン膜327を形成
する〔図5(a)〕。
【0005】次に、多結晶シリコン膜327をパターニ
ングして、Nウェル302およびPウェル303の表面
上のゲート電極形成予定領域に多結晶シリコン膜パター
ン327aを形成する。多結晶シリコン膜パターン32
7aの幅は、0.35μm程度である。Nウェル302
を覆うフォトレジスト膜(図示せず),フィールド酸化
膜305および多結晶シリコン膜パターン327aをマ
スクにした1014cm-2台のボロンのイオン注入等によ
り、Pウェル303の表面に低濃度のN型拡散層329
を形成する。さらに、Pウェル303を覆う別のフォト
レジスト膜(図示せず),フィールド酸化膜305およ
び多結晶シリコン膜パターン327aをマスクにした1
14cm-2台の燐のイオン注入等により、Nウェル30
2の表面に低濃度のP型拡散層330を形成する。気相
成長法により全面に膜厚100nm程度の酸化シリコン
膜(図に明示せず)を形成し、この酸化シリコン膜をエ
ッチバックして多結晶シリコン膜パターン327aの側
面に酸化シリコン膜スペーサ308を形成する。酸化シ
リコン膜スペーサ308とフィールド酸化膜304との
間隔は、0.5μm程度である〔図5(b)〕。
【0006】次に、Pウェル303を覆うフォトレジス
ト膜(図示せず)をマスクにした5×1015cm-2程度
の2弗化ボロン(BF2 )のイオン注入と、Nウェル3
02を覆う別のフォトレジスト膜(図示せず)をマスク
にした5×1015cm-2程度の砒素のイオン注入と、9
00℃〜850℃程度の熱処理等とを行なう。これら一
連の処理により、Pウェル303側では、フィールド酸
化膜305と酸化シリコン膜スペーサ308とに自己整
合的な高濃度のN型拡散層339がPウェル303の表
面に形成され、N型拡散層329とN型拡散層339と
からなるN型ソース・ドレイン領域309が形成され
る。N型拡散層339の接合の深さは0.1μm程度で
ある。また、Pウェル303の表面上の多結晶シリコン
膜パターン327aも高濃度のN型になり、これからな
る(ゲート長0.35μm程度の)ゲート電極307a
が形成される。Nウェル302側では、フィールド酸化
膜305と酸化シリコン膜スペーサ308とに自己整合
的な高濃度のP型拡散層339がNウェル302の表面
に形成され、P型拡散層330とP型拡散層340とか
らなるP型ソース・ドレイン領域310が形成される。
P型拡散層340の接合の深さは0.15μm程度であ
る。また、Nウェル302の表面上の多結晶シリコン膜
パターン327aも高濃度のP型になり、これからなる
(ゲート長0.35μm程度の)ゲート電極307bが
形成される〔図5(c)〕。
【0007】次に、全面に1×1015cm-2程度のシリ
コンのイオン注入を行ない、ゲート電極307a,30
7bの上面近傍,N型ソース・ドレイン領域309の表
面近傍およびP型ソース・ドレイン領域310の表面近
傍にシリコンの非晶質層(図に明示せず)を形成する。
ゲート電極307a,307bの上面,N型ソース・ド
レイン領域309の表面およびP型ソース・ドレイン領
域310の表面の自然酸化膜を除去する。スパッタリン
グにより、全面に膜厚50nm程度のチタン膜341を
形成する〔図5(d)〕。
【0008】次に、700℃程度の窒素雰囲気で30秒
間程度の熱処理(急速熱窒化処理;RTN)を行ない、
ゲート電極307a,307bの上面に自己整合的にC
49構造のチタン・シリサイド膜311aa,311b
aを形成し、フィールド酸化膜305と酸化シリコン膜
スペーサ308とに自己整合的なN型ソース・ドレイン
領域309の表面,P型ソース・ドレイン領域310の
表面にそれぞれC49構造のチタン・シリサイド膜31
1ab,311bbを形成する。チタン・シリサイド膜
311aa,311ab,311ba,311bbの膜
厚は、それぞれ50nm前後であり、これらの表面には
それぞれ膜厚25nm前後の窒化チタン膜(図示せず)
が形成されている。また、フィールド酸化膜305およ
び酸化シリコン膜スペーサ308の表面は主として窒化
シリコン膜により覆われ、これらの表面に直接に接触す
る部分では未反応なチタン膜341が残置することもあ
る。アンモニア(NH4 OH)水と過酸化水素(H2
2 )水との混合液により上記窒化チタン膜および未反応
のチタン膜341を除去する〔図6(a)〕。
【0009】次に、850℃程度で10秒間程度のRT
Nを行ない、チタン・シリサイド膜311aa,311
ab,311ba,311bbをそれぞれC54構造の
チタン・シリサイド膜312aa,312ab,312
ba,312bbに相転移させる。これにより、チタン
・サリサイド構造のCMOSトランジスタの形成が終了
する〔図6(b)〕。図示は省略するが、その後、層間
絶縁膜の形成,コンタクト孔の形成,金属配線の形成等
が行なわれ上記CMOSトランジスタを含んでなる半導
体装置が形成される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のC
MOSトランジスタでは、二律背反の関係を有した2つ
の問題点がある。この2つの問題点は、チタン膜341
の膜厚に関連し、チタン・シリサイド膜311aa,3
11ab,311ba,311bbの膜厚に起因してい
る。
【0011】第1の問題点は、チタン膜341の膜厚が
薄くなるときに生じる。ゲート電極307a,307b
のゲート長が0.35μm程度に縮小されたとき、チタ
ン膜341の膜厚が30nm程度になると、C49構造
のチタン・シリサイド膜311aa,311baがC5
4構造のチタン・シリサイド膜312aa,312ba
に相転移する際に凝集が発生し始めて、得られたチタン
・シリサイド膜312aa,312baのシート抵抗が
チタン・シリサイド膜312aa,312baのシート
抵抗より高い値になる。この傾向は、チタン膜341の
膜厚が薄くなるにしたがって顕著になり、さらに、ゲー
ト長が0.35μmより短かくなるにしたがってより顕
著になる。このため、(ゲート長の短かい)ゲート電極
をチタン・ポリサイド構造にする目的であるゲート電極
のシート抵抗の増加の抑制という目的を果せなくなる。
この問題点は、ゲート長が例えば0.35μm程度であ
るならば、チタン膜341の膜厚(チタン・シリサイド
膜311aa,311abの膜厚)を30nmより厚く
することにより解決する。なお、C54に相転移させる
際の凝集という問題は、N型ソース・ドレイン領域30
9,P型ソース・ドレイン領域310の表面においても
発生するが、上記のように、これらの幅は例えば0.5
μm程度と広くすることができるため、チタン膜341
の膜厚が30nmよりさらに薄くならなければこの現象
は顕在化しない。
【0012】第2の問題点は、チタン膜341の膜厚が
厚くなるときに生じる。ソース・ドレイン領域の接合の
深さが0.1〜0.15μm程度に浅いとき、チタン膜
341の膜厚が35nm程度になると、チタン・シリサ
イド膜312abとN型ソース・ドレイン領域309と
の間の接触抵抗,チタン・シリサイド膜312bbとP
型ソース・ドレイン領域310との間の接触抵抗が増大
し始める。このため、NチャネルMOSトランジスタの
電流駆動能力,PチャネルMOSトランジスタの電流駆
動能力が低下し始める。この傾向は、チタン膜の膜厚が
厚くなるにしたがって顕著になる。この現象は、チタン
膜341がC49構造のチタン・シリサイド膜に変化す
る際に、ソース・ドレイン領域とチタン膜341との界
面近傍の導電型不純物がC49構造のチタン・シリサイ
ド膜中に拡散され、これら界面近傍の不純物濃度が低下
する(空乏化する)ためと考えられている。また、この
現象は、P型ソース・ドレイン領域310において特に
顕著である。この現象は、シリサイド化反応に伴なって
生じるものであり、チタン・シリサイド膜がC49構造
からC54構造に相転移する際には発生しない。この問
題点は、チタン膜341の膜厚を35nmより薄くする
ことにより解決する。
【0013】なお、この現象は、ゲート電極の上面にお
いても発生する。しかしながら、チタン・ポリサイド構
造のゲート電極では、チタン・シリサイド膜312ab
からゲート電極307aを介しての電流経路,あるいは
チタン・シリサイド膜312bbからゲート電極307
bを介しての電流経路が存在しないため、多結晶シリコ
ン膜327の膜厚をソース・ドレイン領域の接合の深さ
の値より大きな所望の値に設定することにより、実害は
少なくなる。
【0014】したがって本発明の目的は、チタン・サリ
サイド構造のMOSトランジスタを含んだ半導体装置に
おいて、ゲート電極のシート抵抗の増大と電流駆動能力
の低下とを抑制できる構造を有した半導体装置と、製造
マージンを持ってこの半導体装置を形成できる製造方法
とを提供することにある。
【0015】
【0016】
【0017】本発明の半導体装置の製造方法の第1の態
様は、表面の少なくとも一部に一導電型領域が設けらて
たシリコン基板のこの表面の素子分離領域にフィールド
絶縁膜を形成し、この表面の素子形成領域にゲート酸化
膜を形成する工程と、少なくとも、上記ゲート酸化膜の
表面を直接に覆う所望の膜厚の多結晶シリコン膜を全面
に形成する工程と、少なくとも上記多結晶シリコン膜を
パターニングして、ゲート電極形成予定領域に少なくと
も多結晶シリコン膜パターンを残置する工程と、全面に
所定膜厚の絶縁膜を形成し、この絶縁膜をエッチバック
して、少なくとも多結晶シリコン膜パターンの側面に絶
縁膜スペーサを形成する工程と、熱酸化により、少なく
とも上記フィールド絶縁膜および上記絶縁膜スペーサに
自己整合的な上記一導電型領域の表面に、酸化シリコン
膜を形成する工程と、逆導電型不純物のイオン注入によ
り、上記多結晶シリコン膜パターンをゲート電極に変換
し,上記一導電型領域の表面に逆導電型ソース・ドレイ
ン領域を形成する工程と、上記ゲート電極の上面を露出
させる工程と、全面に第1のチタン膜を形成する工程
と、窒素雰囲気での第1の熱処理を行なって上記ゲート
電極の上面を自己整合的に覆うC49構造の第1のチタ
ン・シリサイド膜を形成し、第1の窒化チタン膜および
未反応の上記第1のチタン膜を選択的に除去する工程
と、酸化シリコン膜に対する異方性エッチングにより少
なくとも上記酸化シリコン膜を除去し、上記フィールド
絶縁膜および上記絶縁膜スペーサに自己整合的な上記逆
導電型ソース・ドレイン領域の表面を露出させる工程
と、全面に第2のチタン膜を形成する工程と、窒素雰囲
気での第2の熱処理を行なってC49構造の上記第1の
チタン・シリサイド膜の膜厚を厚くし,上記フィールド
絶縁膜および上記絶縁膜スペーサに自己整合的な上記逆
導電型ソース・ドレイン領域の表面にC49構造の第2
のチタン・シリサイド膜を形成し、第2の窒化チタン膜
および未反応の上記第2のチタン膜を選択的に除去する
工程と、窒素雰囲気での第3の熱処理を行ない、C49
構造の上記第1,第2のチタン・シリサイド膜をC54
構造の第1,第2のチタン・シリサイド膜に相転移させ
る工程とを有する。
【0018】本発明の半導体装置の製造方法の第2の態
様は、表面の少なくとも一部に一導電型領域が設けらて
たシリコン基板のこの表面の素子分離領域にフィールド
絶縁膜を形成し、この表面の素子形成領域にゲート酸化
膜を形成する工程と、所望の膜厚のノンドープの多結晶
シリコン膜と、窒化シリコン膜とを全面に順次形成する
工程と、上記窒化シリコン膜および多結晶シリコン膜を
順次パターニングして、ゲート電極形成予定領域に窒化
シリコン膜パターンおよび多結晶シリコン膜パターンを
残置する工程と、全面に所定膜厚の第1の酸化シリコン
膜を形成し、この第1の酸化シリコン膜をエッチバック
して、上記窒化シリコン膜パターンおよび多結晶シリコ
ン膜パターンの側面に酸化シリコン膜スペーサを形成
し,上記フィールド絶縁膜およびこの酸化シリコン膜ス
ペーサに自己整合的な上記一導電型領域の露出面を形成
する工程と、熱酸化により、上記露出面に第2の酸化シ
リコン膜を形成する工程と、逆導電型不純物のイオン注
入により、上記多結晶シリコン膜パターンを逆導電型の
多結晶シリコン膜パターンに変換してゲート電極を形成
し,上記一導電型領域の表面に逆導電型ソース・ドレイ
ン領域を形成する工程と、上記窒化シリコン膜パターン
を選択的に除去する工程と、全面に第1のチタン膜を形
成する工程と、窒素雰囲気での第1の熱処理を行なって
上記ゲート電極の上面を自己整合的に覆うC49構造の
第1のチタン・シリサイド膜を形成し、第1の窒化チタ
ン膜および未反応の上記第1のチタン膜を選択的に除去
する工程と、異方性エッチングにより、上記第2の酸化
シリコン膜を除去する工程と、全面に第2のチタン膜を
形成する工程と、窒素雰囲気での第2の熱処理を行なっ
てC49構造の上記第1のチタン・シリサイド膜の膜厚
を厚くし,上記フィールド絶縁膜および上記酸化シリコ
ン膜スペーサに自己整合的な上記逆導電型ソース・ドレ
イン領域の表面にC49構造の第2のチタン・シリサイ
ド膜を形成し、第2の窒化チタン膜および未反応の上記
第2のチタン膜を選択的に除去する工程と、窒素雰囲気
での第3の熱処理を行ない、C49構造の上記第1,第
2のチタン・シリサイド膜をC54構造の第1,第2の
チタン・シリサイド膜に相転移される工程とを有する。
【0019】好ましくは、上記酸化シリコン膜スペーサ
を形成するために行なわれる上記第1の酸化シリコン膜
のエッチバックが、トリ・フルオロ・メタン(CH
3 )および一酸化炭素(CO)からなる混合ガス,あ
るいはオクタ・フルオロ・ブタン(C4 8 )および一
酸化炭素からなる混合ガスをエッチングガスに用いた異
方性エッチングである。また、上記第2の酸化シリコン
膜を除去するための異方性エッチングが、CHF3 およ
びCOからなる混合ガス,あるいはC4 8 およびCO
からなる混合ガスをエッチングガスに用いた異方性エッ
チングである。
【0020】本発明の半導体装置の製造方法の第3の態
様は、表面に一導電型領域が設けらてたシリコン基板の
表面の素子分離領域にフィールド絶縁膜を形成し、素子
形成領域にゲート酸化膜を形成する工程と、全面に所望
の膜厚のノンドープの多結晶シリコン膜を形成する工程
と、多結晶シリコン膜をパターニングして、ゲート電極
形成予定領域に多結晶シリコン膜パターンを残置する工
程と、全面に所定膜厚の窒化シリコン膜を形成し、この
窒化シリコン膜をエッチバックして、上記多結晶シリコ
ン膜パターンの側面に窒化シリコン膜スペーサを形成す
る工程と、熱酸化により、上記多結晶シリコン膜パター
ンの上面および上記フィールド絶縁膜並びに上記窒化シ
リコン膜スペーサに自己整合的な上記一導電型領域の表
面にそれぞれ第1および第2の酸化シリコン膜を形成す
る工程と、逆導電型不純物のイオン注入により、上記多
結晶シリコン膜パターンを逆導電型の多結晶シリコン膜
パターンに変換してゲート電極を形成し,上記一導電型
領域の表面に逆導電型ソース・ドレイン領域を形成する
工程と、全面にフォトレジスト膜を塗布,形成し、上記
第1の酸化シリコン膜の上面が露出するまでこのフォト
レジスト膜をエッチバックし、この第1の酸化シリコン
膜を除去する工程と、全面に第1のチタン膜を形成する
工程と、窒素雰囲気での第1の熱処理を行なって上記ゲ
ート電極の上面を自己整合的に覆うC49構造の第1の
チタン・シリサイド膜を形成し、第1の窒化チタン膜お
よび未反応の上記第1のチタン膜を選択的に除去する工
程と、異方性エッチングにより、少なくとも上記第2の
酸化シリコン膜を除去し,上記フィールド絶縁膜並びに
上記窒化シリコン膜スペーサに自己整合的な上記逆導電
型ソース・ドレイン領域の表面を露出させる工程と、窒
素雰囲気での第2の熱処理を行なってC49構造の上記
第1のチタン・シリサイド膜の膜厚を厚くし,上記フィ
ールド絶縁膜および上記窒化シリコン膜スペーサに自己
整合的な上記逆導電型ソース・ドレイン領域の表面にC
49構造の第2のチタン・シリサイド膜を形成し、第2
の窒化チタン膜および未反応の上記第2のチタン膜を選
択的に除去する工程と、窒素雰囲気での第3の熱処理を
行ない、C49構造の上記第1,第2のチタン・シリサ
イド膜をC54構造の第1,第2のチタン・シリサイド
膜に相転移させる工程とを有する。
【0021】好ましくは、上記窒化シリコン膜スペーサ
を形成するために行なわれる上記窒化シリコン膜のエッ
チバックが、ジ・フルオロ・メタン(CH2 2 )ある
いはフルオロ・メタン(CH3 F)をエッチングガスに
用いた異方性エッチングである。また、上記逆導電型ソ
ース・ドレイン領域の表面を覆う上記酸化シリコン膜を
除去するための異方性エッチングが、CHF3 およびC
Oからなる混合ガス,あるいはC4 8 およびCOから
なる混合ガスをエッチングガスに用いた異方性エッチン
グである。
【0022】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0023】半導体装置の製造工程の断面模式図である
図1,図2を参照すると、本発明の第1の実施例は、
0.35μm設計ルールによるチタン・サリサイド構造
のCMOSトランジスタを含んだ半導体装置であり、以
下のとおりに形成される。
【0024】まず、P型シリコン基板101の表面にN
ウェル102,Pウェル103を形成する。Nウェル1
02の接合の深さ,Pウェル103の深さは、それぞれ
1.0μm程度である。P型シリコン基板101の表面
の素子分離領域に、選択酸化により、膜厚400nm程
度のフィールド酸化膜104を形成する。なお、Pウェ
ル103の表面の素子分離領域では、フィールド酸化膜
104直下に、1013 cm-2台のボロンのイオン注入等
により、チャネル・ストッパー用のP型拡散層105を
形成する。P型シリコン基板101の表面の素子分離領
域に、熱酸化により、膜厚10nm程度のゲート酸化膜
106を形成する。気相成長法により、全面に膜厚25
0nm程度のノンドープの多結晶シリコン膜127を形
成するさらに気相成長法により、全面に膜厚10nm程
度の窒化シリコン膜128を形成する〔図1(a)〕。
なお、本実施例におけるフィールド絶縁膜はLOCOS
型のフィールド酸化膜104であるが、これに限定され
るものではない。例えば、素子分離領域に溝分離方式を
採用するならば、フィールド絶縁膜はこの溝を充填する
絶縁膜になる。また、本実施例においては、ノンドープ
の多結晶シリコン膜127を採用しているが、これの代
りに高濃度のN型の多結晶シリコン膜を用いてもよい。
【0025】次に、窒化シリコン膜128,多結晶シリ
コン膜127を順次パターニングして、Nウェル102
並びにPウェル103の表面上のゲート電極形成予定領
域にそれぞれ窒化シリコン膜パターン128aおよび多
結晶シリコン膜パターン127aを形成する。HBrを
エッチング・ガスに用いた反応性イオン・エッチング
(RIE)による異方性エッチングにより、多結晶シリ
コン膜127のパターニングすることが好ましい。この
RIEではゲート酸化膜106は除去されないため、次
工程のイオン注入に先だって、再酸化をする必要がなく
なる。多結晶シリコン膜パターン127aの幅は、0.
35μm程度である。Nウェル102を覆うフォトレジ
スト膜(図示せず),フィールド酸化膜105および多
結晶シリコン膜パターン127aをマスクにした1014
cm-2台のボロンのイオン注入等により、Pウェル10
3の表面に低濃度のN型拡散層129を形成する。さら
に、Pウェル103を覆う別のフォトレジスト膜(図示
せず),フィールド酸化膜105および多結晶シリコン
膜パターン127aをマスクにした1014cm-2台の燐
のイオン注入等により、Nウェル102の表面に低濃度
のP型拡散層130を形成する〔図1(b)〕。
【0026】次に、例えば高温気相成長法により全面に
膜厚100nm程度の酸化シリコン膜(HTO膜)を形
成し、この酸化シリコン膜をエッチバックして窒化シリ
コン膜パターン128aおよび多結晶シリコン膜パター
ン127aの側面に酸化シリコン膜スペーサ118を形
成する。このエッチバック(詳細は後記)により、酸化
シリコン膜スペーサ108に覆われていない部分のゲー
ト酸化膜106は、エッチング除去される。酸化シリコ
ン膜スペーサ108とフィールド酸化膜104との間隔
は、0.5μm程度である。このエッチバックに際し
て、窒化シリコン膜パターン128aを残置させなけれ
ばならない。このため、このエッチバックは、窒化シリ
コン膜のエッチングレートに対して酸化シリコン膜のエ
ッチングレートが充分に高い異方性ドライ・エッチング
であることが要求される。それ故、このエッチバック
は、例えばCHF3 およびCOからなる混合ガス,ある
いはC4 8 およびCOからなる混合ガスをエッチング
ガスに用いたRIEであることが好ましい。上記RIE
では、COの存在により、酸化シリコン膜以外の膜表面
には反応生成物が堆積しやするなり、これらの膜のエッ
チングが抑制される。一方、酸化シリコン膜表面には反
応生成物の堆積が起りにくくなり、酸化シリコン膜のエ
ッチングが選択的に進行することになる〔図1
(c)〕。
【0027】次に、900℃程度の乾燥酸素雰囲気で熱
酸化を行ない、フィールド酸化膜104および酸化シリ
コン膜スペーサに自己整合的なN型拡散層129の表面
およびP型拡散層130の表面にそれぞれ膜厚30nm
程度の酸化シリコン膜136を形成する〔図1
(d)〕。この熱酸化により酸化シリコン膜スペーサ1
08の幅(厚さ)も多少増えるが、その値は1nm台で
ある。
【0028】次に、Nウェル102を覆うフォトレジス
ト膜(図示せず)をマスクにして3×1015cm-2程度
の砒素のイオン注入を70KeV程度で行ない、このフ
ォトレジスト膜を除去した後、900℃程度の窒素雰囲
気で10分間程度の熱処理を行なう。これにより、Pウ
ェル103側では、フィールド酸化膜105と酸化シリ
コン膜スペーサ108とに自己整合的な高濃度のN型拡
散層139がPウェル103の表面に形成され、N型拡
散層129とN型拡散層139とからなるN型ソース・
ドレイン領域109の形成が終了する。N型拡散層13
9の接合の深さは0.1μm程度である。また、Pウェ
ル103の表面上の多結晶シリコン膜パターン127a
も高濃度のN型になり、これからなる(ゲート長0.3
5μm程度の)ゲート電極107aの形成が終了する。
なお、砒素のドーズ量を従来の方法より低くしてあるの
は、チタン・シリサイド膜の形成を円滑に行なうためで
ある。N型拡散層139,ゲート電極107aでの砒素
の濃度があまり高いときには、チタン・シリサイド膜の
形成のためのシリサイド化反応が抑制される。
【0029】続いて、Pウェル103を覆う別のフォト
レジスト膜(図示せず)をマスクにして5×1015cm
-2程度の2弗化ボロン(BF2 )のイオン注入を70K
eV程度で行ない、このフォトレジスト膜を除去した
後、850℃,10分間程度の熱処理とを行なう。これ
により、Nウェル102側では、フィールド酸化膜10
5と酸化シリコン膜スペーサ108とに自己整合的な高
濃度のP型拡散層139がNウェル102の表面に形成
され、P型拡散層130とP型拡散層140とからなる
P型ソース・ドレイン領域110の形成が終了する。P
型拡散層140の接合の深さは0.15μm程度であ
る。また、Nウェル102の表面上の多結晶シリコン膜
パターン127aも高濃度のP型になり、これからなる
(ゲート長0.35μm程度の)ゲート電極107bの
形成が終了する。なお、N型拡散層109,P型拡散層
110等を形成した後、上記酸化シリコン膜136を形
成するという方法もあるが、この場合にはN型拡散層1
09の表面に形成される酸化シリコン膜の膜厚がP型拡
散層110の表面に形成される酸化シリコン膜の膜厚の
2倍程度になり、後工程で支障を来たすことになる。
【0030】次に、ゲート電極107a,107bの上
面を覆う窒化シリコン膜パターン128aを、例えば熱
燐酸によるウェット・エッチングにより除去する。1×
1015cm-2程度のシリコンのイオン注入を70KeV
程度でおこない、ゲート電極107a,107bの上面
近傍の多結晶シリコンを非晶質化する。これの目的は、
シリサイド化反応の促進,均一化にある。シリコンのイ
オン注入の代りに、3×1014cm-2程度の砒素のイオ
ン注入を70KeV程度で行なってもよい。なお、窒化
シリコン膜パターン128aを除去せずに上記イオン注
入を行なうと、上記の非晶質化は起りにくくなる。ゲー
ト電極107a,107bの上面の自然酸化膜を除去し
た後、スパッタリングにより、全面に膜厚30nm程度
のチタン膜141aを形成する〔図2(a)〕。
【0031】次に、700℃程度で30秒間程度のRT
Nを行ない、ゲート電極107a,107bの上面に自
己整合的にC49構造のチタン・シリサイド膜111
a,111bを形成する。チタン・シリサイド膜111
a,111aの膜厚は、それぞれ30nm前後であり、
これらの表面にはそれぞれ膜厚15nm前後の窒化チタ
ン膜(図示せず)が形成されている。また、フィールド
酸化膜105,酸化シリコン膜136および酸化シリコ
ン膜スペーサ108の表面は主として窒化シリコン膜に
より覆われ、これらの表面に直接に接触する部分では未
反応なチタン膜141aが残置することもある。アンモ
ニア(NH4 OH)水と過酸化水素(H22 )水との
混合液により上記窒化チタン膜および未反応のチタン膜
141aを除去する。本実施例では、ゲート電極107
a,107bの上面を覆う絶縁膜(窒化シリコン膜パタ
ーン128a)とN型ソース・ドレイン領域109,P
型ソース・ドレイン領域110の表面を覆う絶縁膜(酸
化シリコン膜136)とが異なるようにしてあるため、
上記のようにゲート電極107a,107bの上面にの
みチタン・シリサイド膜111a,111aを形成する
ことが可能になる。
【0032】続いて、例えばCHF3 およびCOからな
る混合ガス,あるいはC4 8 およびCOからなる混合
ガスをエッチングガスに用いたRIEにより、N型ソー
ス・ドレイン領域109,P型ソース・ドレイン領域1
10表面の酸化シリコン膜136を除去する。このRI
Eの際に、フィールド酸化膜104もエッチングされて
膜厚が多少薄くなるが、チタン・シリサイド膜111
a,111bはエッチングされない〔図2(b)〕。
【0033】次に、N型ソース・ドレイン領域109,
P型ソース・ドレイン領域110の表面近傍の単結晶シ
リコンを非晶質化するために上記と同様のシリコンのイ
オン注入を行ない、これらの表面の自然酸化膜を除去す
る。なお、この場合の自然酸化膜の除去をウェット・エ
ッチングで行なうことは好ましくない。その後、スパッ
タリングにより、全面に膜厚30nm程度のチタン膜1
41bを形成する〔図2(c)〕。
【0034】次に、700℃程度で30秒間程度のRT
Nを再度行なう。これにより、フィールド酸化膜105
と酸化シリコン膜スペーサ108とに自己整合的なN型
ソース・ドレイン領域109の表面,P型ソース・ドレ
イン領域110の表面には、それぞれC49構造のチタ
ン・シリサイド膜111ab,111bbが形成され
る。チタン・シリサイド膜111ab,111bbの膜
厚は、それぞれ30nm前後である。一方、ゲート電極
107a,107bの上面では、チタン・シリサイド膜
111a,111bの表面にさらにチタン・シリサイド
膜が成長し、その結果、これらの上面に自己整合的にC
49構造のチタン・シリサイド膜111aa,111b
aが形成されることになる。チタン・シリサイド膜11
1aa,111baの膜厚は、それぞれ60nm前後で
ある。これらチタン・シリサイド膜111aa,111
ab,111ba,111bbの表面にはそれぞれ膜厚
25nm前後の窒化チタン膜(図示せず)が形成されて
いる。また、フィールド酸化膜105および酸化シリコ
ン膜スペーサ108の表面は主として窒化シリコン膜に
より覆われ、これらの表面に直接に接触する部分では未
反応なチタン膜141bが残置することもある。アンモ
ニア水と過酸化水素水との混合液により上記窒化チタン
膜および未反応のチタン膜141bを除去する〔図2
(d)〕。
【0035】本実施例においては、N型ソース・ドレイ
ン領域109の表面,P型ソース・ドレイン領域110
の表面を覆うチタン膜141bの膜厚が30nm前後で
ある。このため、シリサイド化反応によりC49構造の
チタン・シリサイド膜111ab,111bbを形成す
る際に、N型ソース・ドレイン領域109とチタン・シ
リサイド膜111abとの界面近傍,P型ソース・ドレ
イン領域110とチタン・シリサイド膜111bbとの
界面近傍における空乏化現象は、それぞれ抑制される。
一方、ゲート電極107a,107bにおいては、これ
らの上面にチタン・シリサイド膜111a,111bが
形成される時点での空乏化現象は抑制されるが、これら
の上面にチタン・シリサイド膜111aa,111ba
が形成される時点での空乏化現象は回避できない(この
件については後述する)。
【0036】次に、850℃程度で10秒間程度のRT
Nを行ない、チタン・シリサイド膜111aa,111
ab,111ba,111bbをそれぞれC54構造の
チタン・シリサイド膜112aa,112ab,112
ba,112bbに相転移させる。チタン・シリサイド
膜112aa,112baの膜厚は60nm前後であ
り、チタン・シリサイド膜112ab,112bbの膜
厚は30nm前後である。これにより、本実施例による
チタン・サリサイド構造のCMOSトランジスタの形成
が終了する〔図2(d)〕。
【0037】本実施例においては、ゲート電極107
a,107bの上面を覆うチタン・シリサイド膜111
aa,111baの膜厚が充分厚いことから、C54構
造に相転移させる際に、チタン・シリサイド膜112a
a,112baは凝集せずに形成される。また、N型ソ
ース・ドレイン領域109,P型ソース・ドレイン領域
110の表面を覆うチタン・シリサイド膜111ab,
111bbの膜厚は30nm前後ではあるものの、N型
ソース・ドレイン領域109,P型ソース・ドレイン領
域110の幅がそれぞれ広いため、凝集せずにこれらN
型ソース・ドレイン領域109,P型ソース・ドレイン
領域110の表面に、チタン・シリサイド膜112a
b,112bbを形成することが可能になる。なお、ゲ
ート電極107a,107bにおけるチタン・シリサイ
ド膜111aa,111baが形成される時点での空乏
化は、C54構造に相転移させる際に、多少緩和され
る。これは、850℃という温度での不純物の多結晶シ
リコン中での拡散係数が、単結晶シリコン中での拡散係
数に比べて大きいためである。
【0038】図示は省略するが、その後、層間絶縁膜の
形成,コンタクト孔の形成,金属配線の形成等が行なわ
れ上記CMOSトランジスタを含んでなる半導体装置が
形成される。
【0039】上記第1の実施例により形成されたチタン
・サリサイド構造を有した半導体装置では、ゲート電極
の上面を覆うチタン・シリサイド膜の膜厚は、凝集の起
りにくい厚い膜厚になっている。また、ソース・ドレイ
ン領域の表面を覆うチタン・シリサイド膜の膜厚は、こ
の部分での凝集の起りにくい膜厚であり、さらにゲート
電極の上面を覆うチタン・シリサイド膜の膜厚より薄
く、ソース・ドレイン領域の表面近傍での空乏化が回避
できる薄さになっている。このため、本実施例による半
導体装置では、ゲート電極のシート抵抗の増大が抑制さ
れ、MOSトランジスタの電流駆動能力の低下の回避も
容易になる。
【0040】従来の製造方法では、チタン膜の形成が1
回であることから、0.35μm設計ルール程度の微細
化された半導体装置の製造する際に、チタン膜の膜厚に
対する製造マージンが厳しく(例えば30nmより厚
く,35nmより薄い範囲)なる。このため、微細化が
さらに進むと、製造マージンはさらに厳しくなる。これ
に対して上記第1の実施例では、2回のチタン膜の形成
により目的を達成していることから、0.35μm設計
ルールよりさらに微細な設計ルールにも充分な製造マー
ジンを有して対応することができる。
【0041】半導体装置の製造工程の断面模式図である
図3,図4を参照すると、本発明の第2の実施例も、
0.35μm設計ルールによるチタン・サリサイド構造
のCMOSトランジスタを含んだ半導体装置であり、以
下のとおりに形成される。
【0042】まず、P型シリコン基板201の表面にN
ウェル202,Pウェル203を形成する。Nウェル2
02の接合の深さ,Pウェル203の深さも、それぞれ
1.0μm程度である。P型シリコン基板201の表面
の素子分離領域に、選択酸化により、膜厚400nm程
度のフィールド酸化膜204を形成する。Pウェル20
3の表面の素子分離領域では、フィールド酸化膜204
直下に、チャネル・ストッパー用のP型拡散層205を
形成する。P型シリコン基板201の表面の素子分離領
域に、熱酸化により、膜厚10nm程度のゲート酸化膜
206を形成する。気相成長法により、全面に膜厚30
0nm程度のノンドープの多結晶シリコン膜227を形
成する〔図3(a)〕。多結晶シリコン膜227の膜厚
は、フィールド酸化膜204の膜厚の1/2より厚くな
っていることが好ましい。
【0043】次に、多結晶シリコン膜227をパターニ
ングして、Nウェル202並びにPウェル203の表面
上のゲート電極形成予定領域にそれぞれ多結晶シリコン
膜パターン227aを形成する。多結晶シリコン膜パタ
ーン227aの幅は、0.35μm程度である。Nウェ
ル202を覆うフォトレジスト膜(図示せず)をマスク
にしたボロンのイオン注入等により、Pウェル203の
表面に低濃度のN型拡散層229を形成する。さらに、
Pウェル103を覆う別のフォトレジスト膜をマスクに
した燐のイオン注入等により、Nウェル202の表面に
低濃度のP型拡散層230を形成する。
【0044】次に、気相成長法により全面に膜厚100
nm程度の窒化シリコン膜(図に明示せず)を形成し、
この窒化シリコン膜をエッチバックして多結晶シリコン
膜パターン227aの側面に窒化シリコン膜スペーサ2
18を形成する。このエッチバックには、ジ・フルオロ
・メタン(CH2 2 )もしくはフルオロ・メタン(C
3 F)をエッチング・ガスに用いたRIEが好まし
い。このRIEでは、窒化シリコン膜がほぼ選択的に異
方性エッチングされ、ゲート酸化膜206の除去やフィ
ールド酸化膜204の膜厚が薄くなることが避けられ
る。窒化シリコン膜スペーサ218とフィールド酸化膜
204との間隔は、0.5μm程度である〔図3
(b)〕。
【0045】次に、900℃程度の乾燥酸素雰囲気で熱
酸化を行ない、フィールド酸化膜204および窒化シリ
コン膜スペーサ218に自己整合的なN型拡散層229
の表面およびP型拡散層230の表面にそれぞれ酸化シ
リコン膜236aを形成し、多結晶シリコン膜パターン
227aの上面に酸化シリコン膜236bを形成する。
酸化シリコン膜236aの膜厚は30nm程度である
〔図3(c)〕。
【0046】次に、Nウェル202を覆うフォトレジス
ト膜(図示せず)をマスクにして3×1015cm-2程度
の砒素のイオン注入を70KeV程度で行ない、このフ
ォトレジスト膜を除去した後、900℃程度の窒素雰囲
気で10分間程度の熱処理を行なう。これにより、Pウ
ェル203側では、フィールド酸化膜205と窒化シリ
コン膜スペーサ218とに自己整合的な高濃度のN型拡
散層239がPウェル203の表面に形成され、N型拡
散層229とN型拡散層239とからなるN型ソース・
ドレイン領域209の形成が終了する。N型拡散層23
9の接合の深さは0.1μm程度である。また、Pウェ
ル203の表面上の多結晶シリコン膜パターン227a
も高濃度のN型になり、これからなる(ゲート長0.3
5μm程度の)ゲート電極207aの形成が終了する。
【0047】続いて、Pウェル203を覆う別のフォト
レジスト膜(図示せず)をマスクにして5×1015cm
-2程度の2弗化ボロン(BF2 )のイオン注入を70K
eV程度で行ない、このフォトレジスト膜を除去した
後、850℃,10分間程度の熱処理とを行なう。これ
により、Nウェル202側では、フィールド酸化膜20
5と窒化シリコン膜スペーサ218とに自己整合的な高
濃度のP型拡散層239がNウェル202の表面に形成
され、P型拡散層230とP型拡散層240とからなる
P型ソース・ドレイン領域210の形成が終了する。P
型拡散層240の接合の深さは0.15μm程度であ
る。また、Nウェル202の表面上の多結晶シリコン膜
パターン227aも高濃度のP型になり、これからなる
(ゲート長0.35μm程度の)ゲート電極207bの
形成が終了する〔図3(d)〕。
【0048】次に、全面にフォトレジスト膜(図に明示
せず)を塗布,形成する。例えば酸素によるプラズマ・
エッチングにより、酸化シリコン膜236bの上面が露
出するまでこのフォトレジスト膜をエッチバックし、フ
ォトレジスト膜251を残置する。本実施例では、多結
晶シリコン膜227の膜厚(300nm)がフィールド
酸化膜204の膜厚の1/2(200nm)より厚いた
め、このエッチバックにより酸化シリコン膜236bの
上面を露出させることができる。このフォトレジスト膜
251をマスクにして、例えばバッファード弗酸により
酸化シリコン膜236bを選択的に除去する〔図3
(e)〕。
【0049】上記フォトレジスト膜251を除去した
後、1×1015cm-2程度のシリコンのイオン注入を7
0KeV程度でおこない、ゲート電極207a,207
bの上面近傍の多結晶シリコンを非晶質化する。ゲート
電極207a,207bの上面の自然酸化膜を除去した
後、スパッタリングにより、全面に膜厚30nm程度の
第1のチタン膜(図示せず)を形成する。次に、700
℃程度で30秒間程度のRTNを行ない、ゲート電極2
07a,207bの上面に自己整合的にC49構造のチ
タン・シリサイド膜211a,211bを形成する。チ
タン・シリサイド膜211a,211aの膜厚は、それ
ぞれ30nm前後である。アンモニア水と過酸化水素水
との混合液により上記窒化チタン膜および未反応の第1
のチタン膜を除去する〔図4(a)〕。本実施例におい
ては、ゲート電極207a,207bの上面を覆う酸化
シリコン膜207bを選択的に除去してから上記第1の
チタン膜を形成するため、上記のようにゲート電極20
7a,207bの上面にのみチタン・シリサイド膜21
1a,211aを形成することが可能になる。
【0050】続いて、例えばCHF3 およびCOからな
る混合ガス,あるいはC4 8 およびCOからなる混合
ガスをエッチングガスに用いたRIEにより、N型ソー
ス・ドレイン領域209,P型ソース・ドレイン領域2
10表面の酸化シリコン膜236aを除去する〔図4
(b)〕。
【0051】次に、N型ソース・ドレイン領域209,
P型ソース・ドレイン領域210の表面近傍の単結晶シ
リコンを非晶質化するために上記と同様のシリコンのイ
オン注入を行ない、これらの表面の自然酸化膜を除去す
る。その後、スパッタリングにより、全面に膜厚30n
m程度の第2のチタン膜(図示せず)を形成する。次
に、700℃程度で30秒間程度のRTNを再度行な
う。これにより、フィールド酸化膜205と窒化シリコ
ン膜スペーサ218とに自己整合的なN型ソース・ドレ
イン領域209の表面,P型ソース・ドレイン領域21
0の表面には、それぞれC49構造のチタン・シリサイ
ド膜211ba,211bbが形成される。チタン・シ
リサイド膜211ab,211bbの膜厚も、それぞれ
30nm前後である。一方、ゲート電極207a,20
7bの上面では、チタン・シリサイド膜211a,21
1bの表面にさらにチタン・シリサイド膜が成長し、そ
の結果、これらの上面に自己整合的にC49構造のチタ
ン・シリサイド膜211aa,211baが形成される
ことになる。チタン・シリサイド膜211aa,211
baの膜厚も、それぞれ60nm前後である。アンモニ
ア水と過酸化水素水との混合液により上記窒化チタン膜
および未反応の第2のチタン膜を除去する〔図4
(c)〕。
【0052】次に、850℃程度で10秒間程度のRT
Nを行ない、チタン・シリサイド膜211aa,211
ab,211ba,211bbをそれぞれC54構造の
チタン・シリサイド膜212aa,212ab,212
ba,212bbに相転移させる。チタン・シリサイド
膜212aa,112baの膜厚も60nm前後であ
り、チタン・シリサイド膜212ab,212bbの膜
厚も30nm前後である。これにより、本実施例による
チタン・サリサイド構造のCMOSトランジスタの形成
が終了する〔図4(d)〕。
【0053】本実施例においても、ゲート電極207
a,207bの上面を覆うチタン・シリサイド膜211
aa,211baの膜厚が充分厚いことから、C54構
造に相転移させる際に、チタン・シリサイド膜212a
a,212baは凝集せずに形成される。また、N型ソ
ース・ドレイン領域209,P型ソース・ドレイン領域
210の表面を覆うチタン・シリサイド膜211ab,
211bbの膜厚は30nm前後ではあるものの、N型
ソース・ドレイン領域209,P型ソース・ドレイン領
域210の幅がそれぞれ広いため、凝集せずにこれらN
型ソース・ドレイン領域209,P型ソース・ドレイン
領域210の表面に、チタン・シリサイド膜212a
b,212bbを形成することが可能になる。なお、ゲ
ート電極207a,207bにおけるチタン・シリサイ
ド膜211aa,211baが形成される時点での空乏
化は、C54構造に相転移させる際に、多少緩和され
る。これは、850℃という温度での不純物の多結晶シ
リコン中での拡散係数が、単結晶シリコン中での拡散係
数に比べて大きいためである。
【0054】図示は省略するが、その後、層間絶縁膜の
形成,コンタクト孔の形成,金属配線の形成等が行なわ
れ上記CMOSトランジスタを含んでなる半導体装置が
形成される。
【0055】上記第2の実施例は、上記第1の実施例の
有する効果を有している。さらに本実施例は、上記第1
の実施例より製造工程が多少簡単になるという効果を有
している。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明による半導体
装置は、多結晶シリコン膜からなるゲート電極上面を自
己整合的に覆うC54構造のチタン・シリサイド膜の膜
厚がソース・ドレイン領域表面を自己整合的に覆うC5
4構造のチタン・シリサイド膜の膜厚より厚いチタン・
サリサイド構造のMOSトランジスタを有している。
【0057】本発明の半導体装置の製造方法による上記
構造のMOSトランジスタは、次のように形成される。
まず、第1のチタン膜によりゲート電極の上面選択的に
C49構造のチタン・シリサイド膜を形成する。続い
て、第2のチタン膜によりソース・ドレイン領域表面を
自己整合的に覆うC49構造のチタン・シリサイド膜を
形成し,同時にゲート電極上面に選択的にC49構造の
チタン・シリサイド膜の膜厚を増加さる。その後、これ
らC49構造のチタン・シリサイド膜は、相転移によ
り、それぞれC54構造のチタン・シリサイド膜にな
る。
【0058】その結果、チタン・サリサイド構造のMO
Sトランジスタにおいて、ゲート電極のシート抵抗の増
大の抑制が容易になり、さらに、電流駆動能力の低下の
抑制も容易になる。また、このような特性を有したチタ
ン・サリサイド構造のMOSトランジスタを、製造マー
ジンを持って形成することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の製造工程の断面模式図
である。
【図2】上記第1の実施例の製造工程の断面模式図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施例の製造工程の断面模式図
である。
【図4】上記第2の実施例の製造工程の断面模式図であ
る。
【図5】従来の半導体装置の製造工程の断面模式図であ
る。
【図6】上記従来の半導体装置の製造工程の断面模式図
である。
【符号の説明】
101,201,301 P型シリコン基板 102,202,302 Nウェル 103,203,303 Pウェル 104,204,304 フィールド酸化膜 106,206,306 ゲート酸化膜 107a,107b,207a,207b,307a,
307b ゲート電極 108,308 酸化シリコン膜スペーサ 109,209,309 N型ソース・ドレイン領域 110,210,310 P型ソース・ドレイン領域 111a,111aa,111ab,111b,111
ba,111bb,112aa,112ab,112b
a,112bb,211a,211aa,211ab,
211b,211ba,211bb,212aa,21
2ab,212ba,212bb,311aa,311
ab,311ba,312aa,312ab,312b
a チタン・シリサイド膜 136,236a,236b 酸化シリコン膜 141a,141b,341 チタン膜 218 窒化シリコン膜スペーサ 251 フォトレジスト膜

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面の少なくとも一部に一導電型領域が設
    けらてたシリコン基板の該表面の素子分離領域にフィー
    ルド絶縁膜を形成し、該表面の素子形成領域にゲート酸
    化膜を形成する工程と、少なくとも、前記ゲート酸化膜
    の表面を直接に覆う所望の膜厚の多結晶シリコン膜を、
    全面に形成する工程と、少なくとも前記多結晶シリコン
    膜をパターニングして、ゲート電極形成予定領域に少な
    くとも多結晶シリコン膜パターンを残置する工程と、全
    面に所定膜厚の絶縁膜を形成し、該絶縁膜をエッチバッ
    クして、少なくとも多結晶シリコン膜パターンの側面に
    絶縁膜スペーサを形成する工程と、熱酸化により、少な
    くとも前記フィールド絶縁膜および前記絶縁膜スペーサ
    に自己整合的な前記一導電型領域の表面に、酸化シリコ
    ン膜を形成する工程と、逆導電型不純物のイオン注入に
    より、前記多結晶シリコン膜パターンをゲート電極に変
    換し,前記一導電型領域の表面に逆導電型ソース・ドレ
    イン領域を形成する工程と、前記ゲート電極の上面を露
    出させる工程と、全面に第1のチタン膜を形成する工程
    と、窒素雰囲気での第1の熱処理を行なって前記ゲート
    電極の上面を自己整合的に覆うC49構造の第1のチタ
    ン・シリサイド膜を形成し、第1の窒化チタン膜および
    未反応の前記第1のチタン膜を選択的に除去する工程
    と、酸化シリコン膜に対する異方性エッチングにより少
    なくとも前記酸化シリコン膜を除去し、前記フィールド
    絶縁膜および前記絶縁膜スペーサに自己整合的な前記逆
    導電型ソース・ドレイン領域の表面を露出させる工程
    と、全面に第2のチタン膜を形成する工程と、窒素雰囲
    気での第2の熱処理を行なってC49構造の前記第1の
    チタン・シリサイド膜の膜厚を厚くし,前記フィールド
    絶縁膜および前記絶縁膜スペーサに自己整合的な前記逆
    導電型ソース・ドレイン領域の表面にC49構造の第2
    のチタン・シリサイド膜を形成し、第2の窒化チタン膜
    および未反応の前記第2のチタン膜を選択的に除去する
    工程と、窒素雰囲気での第3の熱処理を行ない、C49
    構造の前記第1,第2のチタン・シリサイド膜をC54
    構造の第1,第2のチタン・シリサイド膜に相転移させ
    る工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】表面の少なくとも一部に一導電型領域が設
    けらてたシリコン基板の該表面の素 子分離領域にフィー
    ルド絶縁膜を形成し、該表面の素子形成領域にゲート酸
    化膜を形成する工程と、所望の膜厚のノンドープの多結
    晶シリコン膜と、窒化シリコン膜とを全面に順次形成す
    る工程と、前記窒化シリコン膜および多結晶シリコン膜
    を順次パターニングして、ゲート電極形成予定領域に窒
    化シリコン膜パターンおよび多結晶シリコン膜パターン
    を残置する工程と、全面に所定膜厚の第1の酸化シリコ
    ン膜を形成し、該第1の酸化シリコン膜をエッチバック
    して、前記窒化シリコン膜パターンおよび多結晶シリコ
    ン膜パターンの側面に酸化シリコン膜スペーサを形成
    し,前記フィールド絶縁膜および該酸化シリコン膜スペ
    ーサに自己整合的な前記一導電型領域の露出面を形成す
    る工程と、熱酸化により、前記露出面に第2の酸化シリ
    コン膜を形成する工程と、逆導電型不純物のイオン注入
    により、前記多結晶シリコン膜パターンを逆導電型の多
    結晶シリコン膜パターンに変換してゲート電極を形成
    し,前記一導電型領域の表面に逆導電型ソース・ドレイ
    ン領域を形成する工程と、前記窒化シリコン膜パターン
    を選択的に除去する工程と、全面に第1のチタン膜を形
    成する工程と、窒素雰囲気での第1の熱処理を行なって
    前記ゲート電極の上面を自己整合的に覆うC49構造の
    第1のチタン・シリサイド膜を形成し、第1の窒化チタ
    ン膜および未反応の前記第1のチタン膜を選択的に除去
    する工程と、異方性エッチングにより、前記第2の酸化
    シリコン膜を除去する工程と、全面に第2のチタン膜を
    形成する工程と、窒素雰囲気での第2の熱処理を行なっ
    てC49構造の前記第1のチタン・シリサイド膜の膜厚
    を厚くし,前記フィールド絶縁膜および前記酸化シリコ
    ン膜スペーサに自己整合的な前記逆導電型ソース・ドレ
    イン領域の表面にC49構造の第2のチタン・シリサイ
    ド膜を形成し、第2の窒化チタン膜および未反応の前記
    第2のチタン膜を選択的に除去する工程と、窒素雰囲気
    での第3の熱処理を行ない、C49構造の前記第1,第
    2のチタン・シリサイド膜をC54構造の第1,第2の
    チタン・シリサイド膜に相転移させる工程とを有するこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】前記酸化シリコン膜スペーサを形成するた
    めに行なわれる前記第1の酸化シリコン膜のエッチバッ
    クが、トリ・フルオロ・メタン(CHF 3 )および一酸
    化炭素(CO)からなる混合ガス,あるいはオクタ・フ
    ルオロ・ブタン(C 4 8 )お よび一酸化炭素からなる混
    合ガスをエッチングガスに用いた異方性エッチングであ
    ることを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記第2の酸化シリコン膜を除去するため
    の異方性エッチングが、トリ・フルオロ・メタンおよび
    一酸化炭素からなる混合ガス,あるいはオクタ・フルオ
    ロ・ブタンおよび一酸化炭素からなる混合ガスをエッチ
    ングガスに用いた異方性エッチングであることを特徴と
    する請求項2記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】表面に一導電型領域が設けらてたシリコン
    基板の表面の素子分離領域にフィールド絶縁膜を形成
    し、素子形成領域にゲート酸化膜を形成する工程と、全
    面に所望の膜厚のノンドープの多結晶シリコン膜を形成
    する工程と、多結晶シリコン膜をパターニングして、ゲ
    ート電極形成予定領域に多結晶シリコン膜パターンを残
    置する工程と、全面に所定膜厚の窒化シリコン膜を形成
    し、該窒化シリコン膜をエッチバックして、前記多結晶
    シリコン膜パターンの側面に窒化シリコン膜スペーサを
    形成する工程と、熱酸化により、前記多結晶シリコン膜
    パターンの上面および前記フィールド絶縁膜並びに前記
    窒化シリコン膜スペーサに自己整合的な前記一導電型領
    域の表面にそれぞれ第1および第2の酸化シリコン膜を
    形成する工程と、逆導電型不純物のイオン注入により、
    前記多結晶シリコン膜パターンを逆導電型の多結晶シリ
    コン膜パターンに変換してゲート電極を形成し,前記一
    導電型領域の表面に逆導電型ソース・ドレイン領域を形
    成する工程と、全面にフォトレジスト膜を塗布,形成
    し、前記第1の酸化シリコン膜の上面が露出するまで該
    フォトレジスト膜をエッチバックし、該第1の酸化シリ
    コン膜を除去する工程と、全面に第1のチタン膜を形成
    する工程と、窒素雰囲気での第1の熱処理を行なって前
    記ゲート電極の上面を自己整合的に覆うC49構造の第
    1のチタン・シリサイド膜を形成し、第1の窒化チタン
    膜および未反応の前記第1のチタン膜を選択的に除去す
    る工程と、異方性エッチングにより、少なくとも前記第
    2の酸化シリコン膜を除去し,前記フィールド絶縁膜並
    びに前記窒化シリコン膜スペーサに自己整合的な前記逆
    導電型ソース・ドレイン領域の表面を露出させる工程
    と、全面に第2のチタン膜を形成する工程と、窒素雰囲
    気での第2の熱処理を行なって C49構造の前記第1の
    チタン・シリサイド膜の膜厚を厚くし,前記フィールド
    絶縁膜および前記窒化シリコン膜スペーサに自己整合的
    な前記逆導電型ソース・ドレイン領域の表面にC49構
    造の第2のチタン・シリサイド膜を形成し、第2の窒化
    チタン膜および未反応の前記第2のチタン膜を選択的に
    除去する工程と、窒素雰囲気での第3の熱処理を行な
    い、C49構造の前記第1,第2のチタン・シリサイド
    膜をC54構造の第1,第2のチタン・シリサイド膜に
    相転移させる工程とを有することを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  6. 【請求項6】前記窒化シリコン膜スペーサを形成するた
    めに行なわれる前記窒化シリコン膜のエッチバックが、
    ジ・フルオロ・メタン(CH 2 2 )あるいはフルオロ・
    メタン(CH 3 F)をエッチングガスに用いた異方性エ
    ッチングであることを特徴とする請求項5記載の半導体
    装置の製造方法。
  7. 【請求項7】前記逆導電型ソース・ドレイン領域の表面
    を覆う前記酸化シリコン膜を除去するための異方性エッ
    チングが、トリ・フルオロ・メタンおよび一酸化炭素か
    らなる混合ガス,あるいはオクタ・フルオロ・ブタンお
    よび一酸化炭素からなる混合ガスをエッチングガスに用
    いた異方性エッチングであることを特徴とする請求項5
    記載の半導体装置の製造方法。
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