JP2841482B2 - 気泡発生浴槽 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、人体洗浄機能を有する気泡発生浴槽に関す
るものである。

（ロ）従来の技術 従来、気泡発生浴槽として、浴槽本体と同浴槽本体の
外部に設置した循環ポンプとの間に、浴湯吸込パイプと
浴湯強送パイプとよりなる浴湯循環流路を介設し、浴湯
強送パイプの中途に空気取入部を設けたものがある。か
かる構成により浴槽本体内の浴湯を循環ポンプにより浴
湯吸込パイプ中を通して吸込むと共に、同循環ポンプに
より浴湯を浴湯強送パイプ中を通して同パイプの吐出部
より浴槽本体内へ噴出させるようにしており、この際、
噴出する浴湯には空気を混入させて気泡混じりの浴湯に
して噴出させることができるようにしている。

（ハ）発明が解消しようとする課題 ところが、上記気泡発生浴槽は、浴湯循環ポンプの回
転数が常に一定であために、浴湯の噴出量や噴出圧を変
化させることができず、多種類の浴湯の噴流形態の変化
を得ることができなかった。また、浴湯を追加給湯する
構造ではないために、浴槽内の浴湯を清浄することがで
きないものであった。

（ニ）課題を解決するための手段 本発明は、浴槽と、同浴槽に取付けられ、給湯機から
の湯を、供給ポンプを駆動することによって前記浴槽へ
供給する加圧給湯装置と、前記浴槽の外部に設置した循
環ポンプと、前記浴槽と循環ポンプとの間に介設した浴
湯吸込流路と浴湯強送流路とからなる浴湯循環流路と、
同浴湯強送流路の終端に設け、前記浴槽内へ開口した噴
出ノズルと、前記浴槽強送流路に連通連結した空気取入
部とを具備し、前記噴出ノズルより気泡混じりの浴湯を
前記浴槽内へ噴出可能に構成した気泡発生浴槽におい
て、上記加圧給湯装置の共給ポンプを駆動する駆動モー
タ及び浴湯用循環ポンプを駆動する駆動モータの回転数
を制御する制御手段を設けたことを特徴とする気泡発生
浴槽に係るものである。

（ホ）作用・効果 入浴者が浴湯循環ポンプを駆動する駆動モータ及び加
圧給湯装置の駆動モータの操作スイッチをON操作する
と、各駆動モータが始動し、そして、各駆動モータの回
転数を自在に変更することにより、浴湯循環ポンプによ
る浴湯の吐出量及び吐出圧を制御することができると共
に、気泡混じりの浴湯の噴出と停止を間歇的に行うこと
かできるものである。そして、これに連動して、加圧給
湯装置側より浴湯の供給を自在に行って、浴湯の一部を
常時溢流させることができるものである。したがって、
浴槽内においては、入浴者に対して気泡混じりの浴湯が
噴出口より噴出するから、入浴者は浴湯の衝撃を身体に
受けながら入浴効果を高めることができるものである。
そして、浴槽内の浴湯を常時溢れさせることにより浴湯
を常時清浄に保持することができて、全体として構造が
簡単でありながら、人体洗浄機能を高めることができる
ものである。

（ヘ）実施例 本発明の実施例を図面にもとづき詳説すれば、第１図
において、（Ａ）は本発明に係る気泡発生浴槽を示して
おり、同気泡発生浴槽（Ａ）は、浴槽（１）と同浴槽
（１）の外部に設置した浴湯循環ポンプ（２−１）との
間に、浴湯吸込流路（３）と浴湯強送流路（４）とを介
設し、浴湯強送流路（４）の終端部に噴出ノズル（５）
を連通連結して浴槽（１）内に開口させると共に、同浴
湯強送流路（４）に空気取入部（６）を連通連結して、
気泡混じりの浴湯を浴槽（１）内に噴出すべく構成して
いる。（７−１）は浴湯循環ポンプ（２−１）を駆動す
る循環ポンプ用駆動モータで、インバータ（８−１）を
介して回転数が変更可能に制御されている。

また、（９）は浴湯を加圧して浴槽（１）内に供給す
る加圧給湯装置で、給湯機（10）と浴槽（１）とを供給
パイプ（11）にて接続していると共に、供給パイプ（1
1）の中途部に供給ポンプ（２−２）を位置させてい
る。（７−２）は供給ポンプ（２−２）を駆動する供給
ポンプ用駆動モータで、インバータ（８−２）を介して
回転数が変更可能に制御されている。

そして、上記浴湯循環ポンプ（２−１）及び噴出ノズ
ル（５）並びに加圧給湯装置（９）により浴湯を浴湯を
浴槽（１）内に供給して、同浴槽（１）内の浴湯を常時
溢れさせながら入浴者を洗浄する人体洗浄機能を有せし
めている。

また、第２図は循環ポンプ用駆動モータ（７−１）に
接続した周波数変換機能を有するインバータ（８−１）
の詳細図であって、図中、（12）は単相交流100Vの電源
でインバータ（11−１）内のコンバータ部（13）に接続
している。そして、ダイオード（14）を存するコンバー
タ部（13）は交流電圧を整流する整流回路（15）を構成
している。（16）は整流回路（15）に接続する平滑回路
で、チョークコイル（17）及びコンデンサー（18）によ
り一定直流電圧を得るようにしている。

（19）は整流回路（15）に接続するスイッチング回路
で、６個のスイッチング素子（20）を有している。

そして、同スイッチング回路（19）は、スイッチング
回路用のインバータ制御回路（21）により制御されたと
ころの周波数によって浴湯循環ポンプ用駆動モータ（７
−１）を駆動する。

また、（22）は制御部で、前記インバータ制御回路
（21）及び、供給ポンプ用駆動モータ（７−２）のイン
バータ（８−２）に接続している。

そして、制御部（22）には、ON・OFF操作を行う操作
スイッチ（22−１）及びマイコンを内装するコントロー
ラ（22−２）を装備しており、同コントローラ（22−
２）により、浴湯循環ポンプ用駆動モータ（７−１）を
制御すると共に、供給ポンプ（２−２）側の駆動モータ
（７−２）を制御するものである。

そして、上記コントローラ（22−２）及びインバータ
（11−１）により浴湯循環ポンプ（２−１）の回転数を
変速可能にすることにより浴湯の吐出量及び吐出圧を自
在に制御できるものである。

次に、コントローラ（22−２）及び、インバータ（８
−１）（８−２）による各駆動モータ（７−１）（７−
２）の制御方法について説明すると、第３図において、
浴湯循環ポンプ用駆動モータ（７−１）は、作動状態
（ａ）では、最初は低速で回転しながら漸次高速回転と
する。そして、その後、急停止状態（ｂ）としながら、
これを自動的に繰り返し運転できるようにインプットさ
れており、したがって、駆動モータ（７−１）によより
駆動される浴湯循環ポンプ（２−１）は浴湯の噴出及
び、停止を間歇的に行うものである。

そして、これに連動して給湯機（10）側においては、
インバータ（８−２）により駆動モータ（７−２）を制
御して供給ポンプ（２−２）の回転数を変速自在とす
る。したがって、浴湯循環ポンプ側が作動状態のときに
は、給湯機（10）側の供給ポンプ（２−２）を高速にて
回転させながら浴槽内に各量の浴湯を供給する。そし
て、浴湯循環ポンプ側が停止状態のときは給湯機（10）
側の供給ポンプ（２−２）を低速で回転させる。

したがって、浴槽内には少量の浴湯を供給することに
なる。そして、加圧給湯装置（９）の供給ポンプ（２−
２）の作動により、浴湯が浴槽内に供給されると共に、
浴湯の一部を浴槽の周縁より常時溢流させている。

また、第１図において、（23）は入浴剤（24）を入れ
たタンクで、パイプ（25）を介して浴槽（１）内に入浴
剤（24）を自動的に供給可能としている。（26）はパイ
プ（25）の途中に設ける逆止弁、（27）は開閉バルブで
ある。

本発明の実施例は上記のように構成されており、した
がって、制御部（22）の操作スイッチ（22−１）をON操
作することにより、マイコンを内蔵するコントローラ
（22−２）が作動する。また、同コントローラ（22−
２）は、インバータ制御回路（21）を介してスイッチン
グ回路（19）の６個のスイッチング素子（20）へ伝達す
る。そして、スイッチング回路（19）により浴湯循環ポ
ンプ用駆動モータ（７−１）への供給電力の周波数を制
御するものである。そして、浴湯循環ポンプ（２−１）
の回転数を変更可能にすることにより浴湯の吐出量及び
吐出圧を自在に制御するものである。また、これと連動
してコントローラ（22−２）により、加圧給湯装置
（９）側のインバータ（８−２）を制御するものであ
る。

したがって、第３図に示す如く、浴湯循環ポンプ用駆
動モータ（７−１）が、作動状態及び急停止状態を自動
的に繰り返して運転するのに伴ない、浴湯循環ポンプ
（２−１）は、浴湯を間歇的に噴出する。

そして、これを繰り返すことにより浴槽内において
は、各種の変化した浴湯の噴出状態を作り出すことがで
き、入浴者は浴湯の衝撃を身体に受けながら入浴効果を
高めることができるものである。

以上の如く、本発明によれば、加圧給湯装置を有する
浴槽本体と、同浴槽本体の外部に設置した循環ポンプと
の間に、浴湯吸込流路と浴湯強送流路とからなる浴湯循
環流路を介設し、浴湯強送流路の終端を浴槽本体内へ開
口して噴出ノズルとすると共に、同浴湯強送流路に空気
取入部を連通連結して、上記噴出ノズルより気泡混じり
の浴湯を浴槽本体内へ噴出可能に構成した気泡発生浴槽
において、上記加圧給湯装置の供給ポンプを駆動する駆
動モータ及び浴湯用循環ポンプを駆動する駆動モータを
インバータを介して制御し、気泡混入浴湯を浴槽内に噴
出するとともに、同浴湯の一部を常時溢流させる人体洗
浄機能を有する気泡発生浴槽であるから、入浴者が浴湯
循環ポンプを駆動する駆動モータ及び加圧給湯装置の駆
動モータの操作スイッチをONすると、周波数変換機能を
有するインバータの動きにより、各駆動モータは始動す
る。そして、各インバータを介して駆動モータの回転数
を自在に変更することにより、浴湯循環ポンプによる浴
湯の吐出量及び吐出圧を制御することができると共に、
気泡混じりの浴湯の噴出と停止を間歇的に行うことがで
きるものである。そして、これに連動して、加圧給湯装
置側より浴湯の供給を自在に行って、浴湯の一部を常時
溢流させることができるものである。したがって、浴槽
内においては、入浴者に対して気泡混じりの浴湯が噴出
口より噴出するから、浴湯の衝撃を身体に受けながら入
浴効果を高めることができるものである。そして、浴槽
内の浴湯を常時溢れさせることにより浴湯を常時清浄に
保持することができて、全体として構造が簡単でありな
がら、人体洗浄機能を高めることができるものである。

なお、浴槽内に入浴剤（24）を供給する場合は、洗浄
効果をさらに増すことができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すものであって、第１図は
本発明要部の気泡発生浴槽の全体側断面図、第２図はイ
ンバータの構成を示すブロック図、第３図は駆動モータ
の回転作動と浴湯の噴出作動を表わすタイミングチャー
ト図である。 （１）：浴槽本体 （２−１）：循環ポンプ （２−２）：供給ポンプ （３）：浴湯吸込流路 （４）：浴湯強送流路 （６）：空気取入部 （７−１）：駆動モータ （７−２）：駆動モータ （８−１）：インバータ （８−２）：インバータ （９）：加圧給湯装置

フロントページの続き (72)発明者 橋田 光明 神奈川県茅ケ崎市本村２丁目８番１号 東陶機器株式会社茅ケ崎工場内 (72)発明者 内山 浩一 神奈川県茅ケ崎市本村２丁目８番１号 東陶機器株式会社茅ケ崎工場内 (72)発明者 森山 謙治 神奈川県茅ケ崎市本村２丁目８番１号 東陶機器株式会社茅ケ崎工場内 (56)参考文献 実開 平２−88631（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−34945（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−119071（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A61H 23/00

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽と、 同浴槽に取付けられ、給湯機からの湯を、供給ポンプを
   駆動することによって前記浴槽へ供給する加圧給湯装置
   と、 前記浴槽の外部に設定した循環ポンプと、 前記浴槽と循環ポンプとの間に介設した浴湯吸込流路と
   浴湯強送流路とからなる浴湯循環流路と、 同浴湯強送流路の終端に設け、前記浴槽内へ開口した噴
   出ノズルと、 前記浴槽強送流路に連通連結した空気取入部と、 を具備し、前記噴出ノズルより気泡混じりの浴湯を前記
   浴槽内へ噴出可能に構成した気泡発生浴槽において、 上記加圧給湯装置の供給ポンプを駆動する駆動モータ及
   び浴湯用循環ポンプを駆動する駆動モータの回転数を制
   御する制御手段を設けたことを特徴とする気泡発生浴
   槽。