JP2825366B2 - 圧電セラミックス - Google Patents

圧電セラミックス

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電セラミックスに関
するものであり、特に圧電特性の温度変化率、経時変化
率の小さい高安定の圧電セラミックスに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】圧電セラミックスとしては、従来よりP
b(Ti,Zr)O3 二成分系、Pb(Mg1/3 Nb
2/3 x Tiy Zrz 3 三成分系、またはPb(Zn
1/3 Nb2/3 A (Sn1/3 Nb2/3 B TiC ZrD
3 四成分系組成などより成る圧電セラミックスがあ
る。これらの従来の圧電セラミックスは、ほぼ均一な組
成で構成されており、そのセラミックスの内部はどの部
分もばらつきの範囲内で同じ組成であるとともに、同じ
圧電特性を示す。これらの組成物では成分の組成比を選
ぶことにより用途に応じて種々の特性の圧電セラミック
スが作製され、セラミックフイルタ、圧電ブザー、圧電
点火栓、超音波振動子などの用途に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の圧
電セラミックスは、主として組成の選択により優れた特
性の材料を得ようとするものであり、圧電特性の制御に
限界があり、任意の必要な特性にすることは困難であ
る。特に、共振周波数の温度特性や経時変化率を組成の
選択のみで自由に変えることは困難である。
【0004】本発明は、前記従来の課題を解決するた
め、圧電特性の温度変化率、経時変化率の小さい高安定
の圧電セラミックス及びその製造方法を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第番目の圧電セラミックスは、圧電特性
の異なる少なくとも二種の領域よりなり、かつ各領域は
多数の結晶粒子で構成されているとともに、前記各領域
の結晶粒子は互いに三次元的に結合しているという構成
を備えたものである。
【0006】前記第番目の発明においては、周波数の
温度特性の異なる少なくとも二種の領域よりなることが
好ましい。
【0007】また前記第番目の発明においては、周波
数の経時特性の異なる少なくとも二種の領域よりなるこ
とが好ましい。
【0008】次に本発明の第番目の圧電セラミックス
は、少なくとも一種の圧電性を示す領域と、少なくとも
一種の圧電性を示さない誘電体セラミックスよりなる領
域よりなり、かつ少なくとも圧電セラミックスの領域
それ自身で三次元的に結合しているという構成を備えた
ものである。
【0009】前記第1〜2番目の発明においては、圧電
セラミックスの平均結晶粒径が5μm以下であることが
好ましい。
【0010】また前記第1〜2番目の発明においては、
圧電セラミックスの平均結晶粒径が5μm以下で、かつ
圧電セラミックスの領域の平均直径が5μm以上300
μm以下の範囲内であることが好ましい。
【0011】
【作用】前記本発明の第1番目の圧電セラミックスの構
成によれば、圧電特性、その温度係数、及び経時変化率
などを所望の特性に応じて広い範囲で変えることができ
る。また、圧電特性の異なる少なくとも二種の領域で形
成されているので、少なくとも周波数の温度係数を制御
できるという特性を発揮できる。
【0012】次に本発明の第番目の圧電セラミックス
の構成によれば、少なくとも静電容量の温度係数を制御
できるという特性を発揮できる。
【0013】また前記圧電セラミックスの平均結晶粒径
が5μm以下であるという本発明の好ましい構成によれ
ば、高周波で使用する圧電セラミックスに好適なものと
することができる。
【0014】また前記圧電セラミックスの平均結晶粒径
が5μm以下で、かつ圧電セラミックスの領域の平均直
径が5μm以上300μm以下の範囲内であるという本
発明の好ましい構成によれば、均質でかつ二種以上の領
域からなる圧電セラミックスを得ることができる。
【0015】前記本発明の圧電セラミックスは、組成の
異なる少なくとも二種の領域よりなり、かつ各領域の少
なくとも一方の領域の結晶粒子が互いに三次元的に結合
してなる圧電セラミックスを製造するに際して、組成の
異なる粉体原料を媒体撹拌ミルによる粉砕方法によって
粉砕し、その粉体の平均粒子径を0.6μm以下の範囲
になるように分級して得る方法が採用できる。
【0016】前記方法においては、組成の異なる少なく
とも二種の領域よりなる圧電セラミックスを製造するに
際して、組成の異なる粉体を別々に造粒した後混合し、
成形し焼成することが好ましい。
【0017】また前記方法においては、組成の異なる各
々の粉体の仮焼温度より低い温度で焼成することが好ま
しい。
【0018】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をより具体的に説
明する。 実施例1 原料としてPbO、MgO、Nb2 5 、TiO2 、Z
rO2 を用い、これらを次の式1と2[式1--Pb(M
1/3 Nb2/3 0.125 Ti0.435 Zr0.4403 、式
2--Pb(Mg1/3 Nb2/3 0.375 Ti0.375 Zr
0.250 3 ]の組成比に秤量したのち、ボールミルで混
合したものを850℃で2時間仮焼した。その後媒体撹
拌ミルを用いて平均粒子径約0.58μmに粉砕した。
この粉体を有機バインダーを用いて、別々に造粒したの
ち、500μmの篩を通過させて整粒した。この二種の
造粒粉体を等量ずつ、粒子を潰さないように混合したも
のより、金型を用いて加圧成形で直径13mm、厚さ約1
mmの円板状の成形体を作製し、これを1150℃で2時
間焼成した。なお、比較のため、二種を混合しない単独
の試料も作製した。焼成後この磁器を厚さ0.3mm程度
に研磨したのち、その両面にCr−Auの蒸着電極を付与し
た。その後、この素子に160℃のシリコンオイル中で
両電極間に3kV/mm の直流電界を30分間印加して分極
処理した。この試料について、靜電容量の温度変化率、
比誘電率、結合係数、共振周波数の温度変化率(20〜
80℃の範囲で測定)などを測定した。平均の結晶粒径
と領域の平均直径はSEMとEPMAで測定しインター
セプト法で算出した。測定結果を(図2)と(表1)に
示す。
【0019】(図1)は本発明の組成の異なる少なくと
も2種の領域よりなる圧電セラミックスの内部構造の1
例を示す概念図であり、多くの結晶粒よりなる組成1の
領域と同じく組成2の領域が入り乱れた構成になってお
り、三次元的には、各々の領域はそれ自身三次元的に結
合した構造である。なお、(図1)のような平面図で
は、同じ組成の領域で結合していない部分が見られて
も、三次元的には結合しているものである。また、本発
明で同じ組成の領域で互いに全く結合していない部分が
若干存在しても本発明の効果を妨げるものではない。
【0020】(図2)は、圧電セラミックスの靜電容量
の温度による変化を示す。本発明の比較例であるNo.1と
No.2は単一組成よりなる圧電セラミックス、No.3は式1
と2の混合物より作製した本発明の圧電セラミックスで
ある。(図1)のNo.3の曲線はNo.1とNo.2の曲線を合成
したものになっており、2種の組成領域からなる圧電セ
ラミックスになっていることを示しているとともに、圧
電特性の異なる二種の領域からなる圧電セラミックスに
なっていることを示している。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなように、互いに周波数の
温度特性の異なる式1と式2の二種の組成領域よりなる
本発明のNo.3の圧電セラミックスは、単一の組成のNo.1
とNo.2のいずれの温度変化率よりも小さい温度変化率に
なっている。即ち、NO.1とNo.2単体の温度係数をほぼ打
ち消しあった値になっている。これは、少なくとも二種
の圧電特性の異なる領域を持つ圧電セラミックスを作製
することにより、周波数の温度係数を制御できることを
示している。このことは、二つの領域がそれ自身三次元
的に結合しており、かつ両者が結合していることを示し
ている。また、本発明では、平均粒子径が0.6μm以
下の微粉体を用いることにより、1150℃の低温で焼
成できる。なお、粉体の平均粒子径が1.2μmと大き
い場合には、焼成温度が1280℃と高くなり、靜電容
量の温度特性はピークが一個になり、単一の領域になっ
ていると考えられる。また、平均結晶粒径は12μmと
大きくなり、高周波用の圧電セラミックスには適さな
い。なお、二種の領域の界面にはいずれの領域とも組成
や電気特性の異なる反応層が生成していることが好まし
い。
【0023】実施例2 原料としてPb3 4 、ZnO、SnO2 、Nb
2 5 、TiO2 、ZrO2、MnO2 を用い、これら
を次の式3と4 [式3--Pb(Zn1/3 Nb2/3
0.125 Ti0.49Zr0.385 3 +1wt% MnO2 、 式
4--Pb(Zn1/3 Nb2/3 0.06(Sn1/3
2/3 0.06Ti0.51Zr0.373 +1wt% MnO2
の組成比に秤量したのち、ボールミルで混合したものを
1150℃で2時間仮焼した。その後媒体撹拌ミルを用
いて平均粒子径約0.19μmに粉砕した。この粉体を
有機バインダーを用いて、別々に造粒したのち、106
μmの篩を通過させて整粒した。この二種の造粒粉体を
等量ずつ、粒子を潰さないように混合したものより、金
型を用いて加圧成形で直径13mm、厚さ約1mmの円板状
の成形体を作製し、これを1100℃で2時間焼成し
た。なお、比較のため、二種を混合しない単独の試料も
作製した。焼成後この磁器を厚さ0.3mm程度に研磨し
たのち、その両面にCr−Auの蒸着電極を付与した。その
後、この素子に160℃のシリコンオイル中で両電極間
に3kV/mm の直流電界を30分間印加して分極処理し
た。この試料について、比誘電率、結合係数、共振周波
数の温度変化率(20〜80℃の範囲で測定)、共振周
波数の経時変化率(ppm/time decade )などを測定し
た。測定結果を(表2)に示す。
【0024】
【表2】
【0025】表2から明らかなように、互いに周波数の
温度特性と経時変化率の異なる式3と式4の二種の組成
領域より成る本発明のNo.6の圧電セラミックスは、単一
組成のNo.4とNo.5のいずれの温度変化率及び経時変化率
よりも小さいくなっている。即ち、NO.4とNo.5単体の温
度係数及び経時変化率をほぼ打ち消しあった値になって
いる。これは、少なくとも二種の圧電特性の異なる領域
を持つ圧電セラミックスを作製することにより、周波数
の温度係数や経時変化率を制御できることを示してい
る。このことは、二つの領域がそれ自身三次元的に結合
しており、かつ両者が結合していることを示している。
また、本発明では、平均粒子径が0.2μm以下の微粉
体を用いることにより、1100℃の低温で焼成できる
とともに、平均結晶粒径が2μm程度と小さいため高周
波用圧電セラミックスに適しているなお、粉体の平均
粒子径が1.0μmと大きい場合には、焼成温度が12
80℃と高くなり、単一の領域になっていると考えられ
る。また、平均結晶粒径は6μmと大きくなり、高周波
での機械的Qが低下するため、高周波用の圧電セラミッ
クスには好ましくない。
【0026】実施例3 原料としてPb3 4 、MgO、NiO、Nb2 5
TiO2 、ZrO2 を用い、次の圧電性を示す組成であ
る式5と室温付近の使用温度範囲で圧電性を示さない組
成である式6[式5--Pb(Mg1/3 Nb2/3 0.25
0.40Zr0.353 、式6--Pb(Ni1/3 Nb2/3
0.9 Ti0.1 3 ]の組成比に秤量したのち、ボールミ
ルで混合したものを別々に1150℃で2時間仮焼し
た。その後媒体撹拌ミルを用いて平均粒子径約0.20
μmに粉砕した。この粉体を有機バインダーを用いて、
別々に造粒したのち、212μmの篩を通過させて整粒
した。式5より成る造粒粉体を95%と式6より成る造
粒粉体を5%を粒子を潰さないように混合したものよ
り、金型を用いて加圧成形で直径13mm、厚さ約1mmの
円板状の成形体を作製し、これを1050℃で2時間焼
成した。なお、比較のため、二種を混合しない単独の試
料も作製した。焼成後この磁器を厚さ0.3mm程度に研
磨したのち、その両面にCr−Auの蒸着電極を付与した。
その後、この素子に160℃のシリコンオイル中で両電
極間に3kV/mm の直流電界を30分間印加して分極処理
した。この試料について、比誘電率、結合係数、靜電容
量の温度変化率(20〜80℃の範囲で測定)などを測
定した。測定結果を表3に示す。
【0027】
【表3】
【0028】表3から明らかなように、互いに周波数の
温度特性と経時変化率の異なる式5と式6の二種の組成
領域より成る本発明のNo.9の圧電セラミックスは、単一
組成のNo.5とNo.6のいずれの温度変化率及び経時変化率
よりも小さいくなっている。即ち、NO.7とNo.8単体の温
度係数をほぼ打ち消しあった値になっている。これは、
少なくとも一種の圧電性を示す領域と、少なくとも一種
の使用温度範囲で圧電性を示さない誘電体セラミックス
よりなる領域を持つ圧電セラミックスを作製することに
より、靜電容量の温度係数を制御できることを示してい
る。また、本発明では、粉体の平均粒子径が0.2μm
の微粉体を用いることにより、1050℃の低温で焼成
できるとともに、平均結晶粒径が3μm程度と小さいた
め高周波用圧電セラミックスに適している。なお、粉体
の平均粒子径が1.0μmと大きい場合には、焼成温度
が1250℃と高くなり、単一の領域になっていると考
えられる。また、平均結晶粒径は16μmと大きくな
り、高周波用の圧電セラミックスには適さない。
【0029】上記の実施例から明らかなように、本発明
の圧電セラミックスはその圧電特性を従来より一層広い
範囲で制御できる。粉体の粒子径は小さいほど低温で焼
成でき、その結果として結晶粒径が小さくなるため、更
には、領域間の反応層が少なくなるため望ましい。平均
の粒子径としては、0.6μm以下が望ましい。なお、
粉体の粒子径は二種の組成で必ずしも同じにする必要は
ない。また、高周波で使用する圧電セラミックスは、そ
の平均結晶粒径は5μm程度以下であることが望まし
く、その下限は圧電性を十分示す結晶粒径であればよ
い。
【0030】なお、本発明は、実施例の範囲に限定され
るものではなく、本発明の各種の基本組成や、種々の添
加物を用いてもよい。また、構成する組成領域は、三種
以上にすると圧電特性の制御範囲が一層広がることは自
明である。また、二種以上の領域間の界面には各々の領
域とは組成や電気特性の異なる反応層が生成するもので
ある。その幅は焼成条件や試料の作製方法で異なる。
叉、各領域の大きさは、造粒粉体の粒子径や粒度分布を
かえることにより変化するが、より均質なセラミックス
を作製するためには造粒粉体の粒子径は小さいほど望ま
しい。領域の大きさは、平均で5〜300μmの範囲内
の場合に均質でかつ二種以上の領域よりなる圧電セラミ
ックスが容易に得られる。領域の平均直径が300μm
を超えるものでは、圧電セラミックスとして不均質にな
り易く好ましくない。また、領域の平均直径が5μm未
満では、異なる領域間の界面の反応層の割合が大きくな
り、二種の領域としての特徴が生じ難い。一方、造粒粉
体の粒子径を小さくすると領域間の反応が生じて、二つ
の領域がなくなり一つの領域になりやすい。仮焼温度を
焼成温度より高くするとこの反応を少なくすることがで
きる。
【0031】また、本発明で同じ組成の領域で互いに全
く結合していない部分が若干存在しても本発明の効果を
妨げるものではなく、本発明の範囲に含まれる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の構成の圧電セラ
ミックスでは、構成要素の組成の異なる、従って圧電特
性の異なる材料を二種以上で複合化することにより、圧
電特性を容易に制御できるものである。このため、圧電
セラミックスの共振周波数の温度変化率や経時変化率、
また靜電容量を任意に制御でき、例えば、容易に広い温
度範囲にわたって温度変化率を限りなく零に近づけるこ
と、及び経時変化率を零に近づけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電セラミックスの構造の一例を示す
概念図である。
【図2】本発明の圧電セラミックスの靜電容量の温度特
性の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 圧電セラミックス 2 組成1の領域(斜線の部分) 3 組成2の領域(斜線のない部分) 4 結晶粒
フロントページの続き (72)発明者 釘宮 公一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−63565(JP,A) 特開 平2−184574(JP,A) 特開 平2−137283(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電特性の異なる少なくとも二種の領域
    よりなり、かつ各領域は多数の結晶粒子で構成されてい
    るとともに、前記各領域の結晶粒子は互いに三次元的に
    結合している圧電セラミックス。
  2. 【請求項2】 周波数の温度特性の異なる少なくとも二
    種の領域よりなる請求項1に記載の圧電セラミックス。
  3. 【請求項3】 周波数の経時特性の異なる少なくとも二
    種の領域よりなる請求項1または2に記載の圧電セラミ
    ックス。
  4. 【請求項4】 少なくとも一種の圧電性を示す領域と、
    少なくとも一種の圧電性を示さない誘電体セラミックス
    よりなる領域よりなり、かつ少なくとも圧電セラミック
    スの領域がそれ自身で三次元的に結合している圧電セラ
    ミックス。
  5. 【請求項5】 圧電セラミックスの平均結晶粒径が5μ
    m以下である請求項1,2,3または4に記載の圧電セ
    ラミックス。
  6. 【請求項6】 圧電セラミックスの平均結晶粒径が5μ
    m以下で、かつ圧電セラミックスの領域の平均直径が5
    μm以上300μm以下の範囲内である請求項1,2,
    3,4または5に記載の圧電セラミックス。
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