JP3493315B2 - 圧電共振子 - Google Patents

圧電共振子

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は圧電共振子に関し、
圧電体膜の両面に電極を形成した振動体の厚み縦振動の
共振を利用した圧電共振子に関するものである。 【0002】 【従来技術】無線通信や電気回路に用いられる周波数の
高周波数化に伴い、これらの電気信号に対して用いられ
るフィルターも高周波数に対応したものが開発されてい
る。 【0003】特に、最近注目されているのは、固体の表
面を伝わる音響波である表面弾性波の共振を用いる、S
AWレゾネーターを用いたフィルターである。このフィ
ルターは、固体表面上に形成した櫛形の電極間に印加さ
れる高周波電界と表面弾性波の共振を用いており、1G
Hz程度までの共振周波数を持つフィルターが作製され
ている。 【0004】しかしながら、SAWフィルターは、その
櫛形電極間距離が共振周波数に反比例するという関係に
あるため、1GHzを越える周波数領域では櫛形電極間
距離がサブミクロンオーダーとなり、電極作製が非常に
困難であった。 【0005】今後、無線通信に用いられる電磁波の周波
数は、ますます高くなるものと予想され、既に、数GH
z以上の規格策定の動きもあることから、それらの周波
数に対応した、安価で高性能なフィルターが求められて
いる。 【0006】こうした要求に対して、新たに、圧電性を
示す薄膜の共振を利用した共振子が提案されている。こ
れは、入力される高周波電気信号に対して、圧電体薄膜
が振動を起こし、その振動が、圧電体薄膜の厚さ方向に
おいて共振を起こすことを用いた共振子である。 【0007】この共振子は、表面弾性波ではなく固体中
を伝播する弾性波を用いることから、バルク・アコース
ティック・ウェーブ・レゾネーター(以下、BAWRと
いう)と呼ばれている。このBAWRを構成する圧電体
薄膜の膜厚の制御は、サブミクロン以下の精度で可能で
あるため、SAWフィルターに比べて、より高い周波数
の共振周波数を持つレゾネーターの作製が可能となると
期待され、開発が進められてきた。 【0008】従来のBAWRとしては、図1に示すよう
に、基体1と、該基体1表面に形成された支持膜2と、
該支持膜2上に形成された振動体3とからなり、該振動
体3は、下側電極5と、該下側電極5上に形成された圧
電体膜4と、該圧電体膜4上に形成された上側電極6と
からなるものである(USP4,320,365参
照)。支持膜2は、振動空間Aを被覆するように基体1
上面に形成されている。 【0009】従来のBAWRでは、圧電体薄膜材料とし
てZnO、AlN、CdS等が用いられ、基体材料とし
て主にSiが用いられ、電極材料としてAl、Auが用
いられており、圧電体薄膜を支える支持膜としてはSi
2 が用いられてきた。 【0010】例えば、特開昭60−68710号公報に
は、圧電体薄膜材料としてZnO、AlN、CdS、基
体材料としてSi、電極材料としてAl、Au、支持膜
材料としてSiO2 が用いられている。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】BAWRでは、振動の
伝播によって共振を得ているため、圧電体薄膜の振動特
性はもとより、この圧電体薄膜を支える支持膜の振動特
性がBAWRの特性に大きく影響する。 【0012】しかしながら、従来のBAWRでは、圧電
体薄膜材料としてZnO、AlN、CdSが用いられ、
これらのZnO、AlN、CdS等の圧電材料は、共振
周波数の温度係数が大きいために温度安定度の高い圧電
共振子を得ることはできない。 【0013】この対策として、従来、特開昭58−13
7317号公報には、温度安定度の高い薄膜圧電共振子
を得るために、ZnOとSiO2 の共振周波数の温度係
数の符号が異なることに着目し、Si基板の上にSiO
2 膜を形成し、この上に電極、ZnO薄膜、電極膜の順
で形成し、振動部位にあたるSi基板の部分をエッチン
グによって除去した圧電共振子が提案されている。 【0014】しかしながら、このような圧電共振子で
は、SiO2 は音速が小さく、また、ZnOは電気機械
結合係数が小さく、高周波で広帯域のフィルターを構成
することは困難であった。また、圧電体薄膜の共振周波
数の温度係数が負で、支持膜の共振周波数の温度係数が
正の圧電共振子については、特開昭58−137317
号公報に開示されるものの、支持膜としては加工性の点
から共振周波数の温度係数が正のSiO2 が用いられて
いたため、圧電体薄膜の共振周波数の温度係数を正に
し、支持膜の共振周波数の温度係数を負にする思想は存
在しなかった。 【0015】本発明は、高周波で広帯域のフィルターを
構成できるとともに、共振周波数の温度特性の良好な圧
電共振子を提供することを目的とする。 【0016】 【課題を解決するための手段】本発明の圧電共振子は、
振動空間を有する基体と、該基体表面に形成され前記振
動空間を被覆する支持膜と、圧電体膜の両面に電極を形
成してなり、かつ前記振動空間に面する前記支持膜の位
置に配置された振動体とを具備するとともに、前記圧電
体膜共振周波数の温度係数が正の正方晶Pb(Zr,
Ti)O 系圧電セラミックスからなり、前記支持膜
共振周波数の温度係数が負のダイヤモンド又はSiCか
らなることを特徴とするものである。 【0017】ここで、圧電体膜がPb(Zr,Ti)O
3 系圧電セラミックスからなることが望ましい。また、
支持膜がダイヤモンドからなることが望ましい。 【0018】 【作用】本発明の圧電共振子では、圧電体膜の共振周波
数の温度係数が正であり、支持膜の共振周波数の温度係
数が負であるため、圧電共振子全体としての共振周波数
の温度係数の絶対値を小さくすることができる。 【0019】また、圧電体膜がPb(Zr,Ti)O3
系圧電セラミックスから構成することにより、圧電体膜
の電気機械結合係数を大きくできるとともに、共振周波
数の温度係数を正とすることができる。また、本発明で
は、上記支持膜の共振周波数の温度係数とは逆符号の、
正の周波数温度係数を持つような正方晶Pb(Zr,T
i)O3 系圧電材料よりなる圧電体膜を用いることによ
り、支持膜の温度係数と圧電体膜の温度係数が打ち消し
合い、圧電共振子の温度係数を小さくすることができ
る。 【0020】Pb(Zr,Ti)O3 系圧電材料は、T
i/(Ti+Zr)比や、Bサイト置換イオン種及び量
をコントロールすることにより共振周波数の温度係数を
自由にコントロールすることが可能であり、共振周波数
の温度係数が所望の極性を持つ圧電材料を比較的容易に
作製することが可能である。 【0021】Pb(Zr,Ti)O3 系圧電材料は、従
来のZnO、AlN等のc軸配向性の圧電材料を用いて
いた場合に比べて、共振周波数の温度係数のコントロー
ルが可能であり、支持膜の厚さ、共振周波数の温度係数
に応じた材料の開発が可能である。更に、正の共振周波
数の温度係数を持つような正方晶Pb(Zr,Ti)O
3 系圧電材料は、MPB近傍の組成であることから、電
気機械結合係数が大きく、圧電共振子の周波数差△Fを
増大することができる。その結果、従来のZnO、Al
N等の圧電材料を用いた場合に比べて、周波数差△Fを
大きくすることができる。 【0022】本発明では、弾性定数の大きなダイヤモン
ド、SiC薄膜等を支持膜に用いることにより、支持膜
の音速が大きくなり、図1の薄層部分全体(振動体と支
持膜の積層体)での音速を大きくすることができる。そ
の結果、共振を起こす音響波の周波数は、支持膜にSi
2 等を用いていた従来の場合に比べて大きくすること
ができる。 【0023】また、ダイヤモンド、SiC薄膜は硬度が
大きいため、膜厚が比較的小さな場合でも、振動体を機
械的に支える強度を得ることができる。従来のSiO2
では、充分な機械的強度を得るために、薄層化に限界が
あるものと考えられるが、ダイヤモンド薄膜を用いるこ
とで、この機械的強度による限界膜厚を小さくできる。
このため、従来技術による場合に比べて、さらに支持膜
の膜厚を小さくすることが可能であり、高音速特性であ
ることともあわせると、従来技術によって作製されたB
AWRに比べて高い共振周波数を実現できる。 【0024】即ち、高周波で駆動するBAWRでは、圧
電体膜の両面に電極を形成した振動体と、この振動体を
支持する支持膜とから構成されているため、圧電体膜と
支持膜の両方の特性によりBAWRの特性が決定され
る。そこで、共振周波数の温度特性を良好にするための
手段としては、圧電体膜と共振周波数の温度係数の符号
の異なる材料で支持膜を構成することで、圧電共振子全
体としての共振周波数の温度係数の絶対値を小さくする
ことができる。 【0025】一方、共振周波数を上げるためには、膜
厚を小さくする、振動の伝播速度、即ち音速を大きく
するの二つの方法がある。つまり、同じ膜厚ならば、音
速の大きな材料が有利である。膜厚の制御は可能である
が、現状の数GHz以上の共振周波数を得るためには、
膜厚を小さくしていくだけでは不十分であると考えられ
る。音速の大きな材料を用いることで、同じ膜厚でも大
きな共振周波数を得ることができる。 【0026】実際、図1に示すような構造では、振動す
る薄層部分(振動体および支持膜)の機械的強度は支持
膜によって与えられているため、この支持膜の膜厚は、
実際に振動を励振する圧電体膜およびそれを挟持する電
極に比べて大きくなる。従って、この薄層部分を共振す
る音響波のうちで、支持膜に含まれている割合はかなり
大きくなる。そのため、この薄層部分全体での平均的な
音速を考えた場合、支持膜での音速は重要である。それ
ゆえ、支持膜に音速の大きな材料を用いることは利点が
大きい。 【0027】こうした考え方から、支持膜として音速の
大きい材料、特に、ダイヤモンド、SiC等の材料を用
いた支持膜を使用することで高周波化を図ることができ
る。 【0028】これらの支持膜材料の共振周波数の温度係
数は負であることから、圧電共振子の共振周波数の温度
特性を良好にするためには、圧電体膜材料としては共振
周波数の温度特性が正であるような材料を用いる必要が
ある。 【0029】本発明では、共振周波数の温度係数が正と
なるような正方晶のPb(Zr,Ti)O3 系圧電材料
に着目した。正方晶のPb(Zr,Ti)O3 系圧電材
料は、従来から使用されていたZnO、AlN等の圧電
材料と比較して、電気機械結合係数が2倍以上であり、
Ti/(Ti+Zr)比をコントロールすることにより
共振周波数の温度係数を正とすることができることは知
られている。 【0030】また、近年の技術開発により良好なPb
(Zr,Ti)O3 系圧電薄膜を得ることも可能になっ
てきている。正方晶Pb(Zr,Ti)O3 系圧電材料
で薄膜を作製した場合、多結晶体となり、成膜時に結晶
軸をc軸方向に配向させることで圧電性を示す膜を作製
することが可能である。また、成膜時の結晶軸の配向度
合いが低く、圧電性が弱い場合には、薄膜に必要温度以
上で直流電圧を印加し、分極方向をそろえ、圧電性を付
与することが可能である。 【0031】本発明では、正の共振周波数の温度係数を
持つような正方晶系Pb(Zr,Ti)O3 系圧電材料
を圧電体膜に用い、また、高音速、高強度で、負の周波
数温度係数を持つダイヤモンド、SiCを支持膜に用い
ることにより、共振周波数を大きくし、かつ温度特性の
平坦化を図った。 【0032】 【発明の実施の形態】本発明の圧電共振子は、図1に示
すように、振動空間Aを有する基体1と、基体1上に配
置され、振動空間Aを被覆するように配置された支持膜
2と、振動空間Aに面する支持膜2の位置に配置された
振動体3とから構成されており、この振動体3は、圧電
体膜4の下面に下側電極5、上面に上側電極6を形成し
て構成されている。 【0033】基体1は、例えばシリコンからなり、エッ
チングすることにより振動空間Aが形成されている。基
体1の振動空間Aとは、振動体3の振動を基体1に伝達
しないための空間を言い、基体1に貫通孔を形成した
り、基体1の支持膜2を形成する部分に凹部を形成した
りすることにより作製される。 【0034】本発明の圧電共振子は、支持膜として、ダ
イヤモンド、SiC等の弾性定数の大きな材料からなる
薄膜層を用いる。 【0035】また、圧電体膜には、正方晶Pb(Zr,
Ti)O3 系の圧電体材料が用いられる。圧電体膜は、
成膜時に結晶軸をc軸方向に配向させることにより、圧
電性を示す膜を作製することができる。また、圧電性が
弱い場合には、直流電圧を印加して圧電性を付与しても
良い。 【0036】この圧電体膜を挟む電極層には、従来、多
く用いられているAl、Pt、Au等比較的反応性が低
い金属材料が用いられる。圧電体膜の材料との反応を考
慮すると、電極材料としては、反応性の低いPt、Au
が望ましい。 【0037】 【実施例】まず、Si(100)からなる基板の表面
に、プラズマCVD法によりダイヤモンド薄膜を形成し
た。成長条件は、減圧下でCH4 、CO2 、H2 混合ガ
スを用いて、マイクロ波を6kwで入力し、膜厚が2.
5μmのものを作製した。 【0038】天然のダイヤモンドの特性は、ヤング率
1.2×1012N/m2 、密度3.51g/cm3 、音
速は18500m/sであると報告されている。作製し
たダイヤモンド薄膜の特性は、密度が3.4g/cm
3 、ヤング率が9.6×1011N/m2 であり、音速は
16800m/sであり、音速の温度係数を求め、これ
から共振周波数の温度係数を求めたところ、−50〜1
00℃において−14ppm/℃であった。 【0039】音速は、天然のダイヤモンドに比べれば若
干小さいものの、SiO2 (溶融石英)の音速5700
m/sに比べても約3倍の値であり、CVD法等で作製
されるアモルファスのSiO2 膜に比べると、さらに高
音速である。単純に支持膜の音速だけで比べるならば、
同じ膜厚で3倍以上の共振周波数を実現できることにな
る。実際には、誘電体層や電極層が存在するため、単純
に3倍にはならないが、振動が伝わる経路の多くを占め
る支持膜の音速が3倍になるため、ダイヤモンドを用い
る効果は大である。 【0040】次に、この基板の裏側よりSiをエッチン
グし、ダイヤモンド薄膜に達するビアホールを作成す
る。ここで用いているダイヤモンド薄膜は結晶質であ
り、しかも内部残留応力が小さいことが特徴である。そ
のため、数μm以下の膜厚でも、残留応力によって自己
破壊することなく自立膜を形成できる。 【0041】こうして作製したダイヤモンドのダイアフ
ラムの上に、マグネトロンスパッタ法を用いて、Pt下
側電極を積層する。この下側電極の上に、Pb(Zr,
Ti)O3 圧電体膜をゾルゲル法にて作製した。Pb
(Zr,Ti)O3 圧電体膜として、Pb(Nb0.60
0.25Co0.150.15(Zr0.525 Ti0.475 0.8503
3 の組成式で表される圧電材料を用いた。この圧電体
膜の音速の温度係数から共振周波数の温度係数を求めた
ところ、−50〜100℃において55ppm/℃であ
った。 【0042】更に、Pt上側電極を積層する。成長温度
は、両電極、圧電体膜ともに500℃で、膜厚は、下側
電極、上側電極ともに100nm、圧電体膜が800n
mであった。 【0043】このダイヤモンド支持膜を採用した薄膜圧
電共振子を、従来のSiO2 支持膜の薄膜圧電共振子と
比較すると、本発明のダイヤモンド支持膜薄膜圧電共振
子は、より膜厚の小さい自立膜が形成でき、また、同膜
厚の場合には、共振周波数が大きくなる。まず、SiO
2 膜は、膜厚1.5μm以下の場合は強度的に問題があ
り、自立膜を形成できなかった。ダイヤモンド支持膜に
関しては、膜厚1.0μmまで、自立膜が形成できる。
従って、膜厚の点から高周波化を図る場合に本発明のダ
イヤモンド支持膜が有利であることが分かる。 【0044】一方、支持膜の膜厚を2.5μmとした場
合、SiO2 支持膜を用いた場合の共振周波数が630
MHzであるのに対し、ダイヤモンド支持膜を用いた場
合には、共振周波数が1.25GHzであった。すなわ
ち、同膜厚で約2倍の共振周波数が得られたことにな
り、この点でもダイヤモンド支持膜の有効性が示されて
いる。 【0045】さらに、Pb(Zr,Ti)O3 系圧電体
膜とダイヤモンド支持膜を用いた本発明の薄膜圧電共振
子は、共振周波数の温度係数を9ppm/℃であり、1
0ppm/℃以下に抑えることができ、温度安定性の良
好な薄膜圧電共振子を得ることができた。 【0046】 【発明の効果】本発明の圧電共振子では、圧電体膜の共
振周波数の温度係数が正であり、支持膜の共振周波数の
温度係数が負であるため、圧電共振子全体としての共振
周波数の温度係数の絶対値を小さくすることが考えられ
る。このような効果は、圧電体膜としてPb(Zr,T
i)O3 系圧電セラミックスを、支持膜として、弾性定
数の大きなダイヤモンドを用いることにより容易に達成
できる。しかも、このような支持膜を用いることによ
り、音速が大きくなり、共振周波数の高周波化を促進で
き、さらに、ダイヤモンドは硬度が大きいため、膜厚が
比較的小さな場合でも、振動体を機械的に支える強度を
得ることができる。また、Pb(Zr,Ti)O3 系圧
電セラミックスを圧電膜として用いることにより、周波
数差ΔFを大きくできる。
【図面の簡単な説明】 【図1】圧電共振子の基本構造を示す断面図である。 【符号の説明】 1・・・基体 2・・・支持膜 3・・・振動体 4・・・圧電体膜 5・・・下側電極 6・・・上側電極 A・・・振動空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−349164(JP,A) 特開 平3−148186(JP,A) 特開 平10−209794(JP,A) 特公 平5−32925(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/00 - 9/215 H03H 9/54 - 9/60

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】振動空間を有する基体と、該基体表面に形
    成され前記振動空間を被覆する支持膜と、圧電体膜の両
    面に電極を形成してなり、かつ前記振動空間に面する前
    記支持膜の位置に配置された振動体とを具備するととも
    に、前記圧電体膜共振周波数の温度係数が正の正方晶
    Pb(Zr,Ti)O 系圧電セラミックスからなり、
    前記支持膜共振周波数の温度係数が負のダイヤモンド
    又はSiCからなることを特徴とする圧電共振子。
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