JPH10270978A - 表面弾性波素子及びその製造方法 - Google Patents

表面弾性波素子及びその製造方法

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JPH10270978A
JPH10270978A JP10052824A JP5282498A JPH10270978A JP H10270978 A JPH10270978 A JP H10270978A JP 10052824 A JP10052824 A JP 10052824A JP 5282498 A JP5282498 A JP 5282498A JP H10270978 A JPH10270978 A JP H10270978A
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layer
acoustic wave
surface acoustic
diamond
wave device
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JP10052824A
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L Dreyfus David
デイビッド・エル・ドレイファス
S Holmes Joseph
ジョセフ・エス・ホームズ
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/02535Details of surface acoustic wave devices
    • H03H9/02543Characteristics of substrate, e.g. cutting angles
    • H03H9/02582Characteristics of substrate, e.g. cutting angles of diamond substrates

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  • Acoustics & Sound (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電層の特性を向上させることができ、これ
により、優れた音響特性を有する表面弾性波素子を容易
に得ることができる表面弾性波素子及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 基板2上に表面弾性波を伝播するダイヤ
モンド層1が形成されており、このダイヤモンド層1上
には櫛形トランスデューサ電極4が形成されている。そ
して、ダイヤモンド層1とトランスデューサ電極4を覆
うように、極めて薄い厚さのSiO2からなる中間層3
が形成されており、この中間層3上に圧電層5が形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はダイヤモンド層を有
する表面弾性波素子及びその製造方法に関し、特に、優
れた特性の圧電層を有する表面弾性波素子及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドは、弾性波素子の材料とし
て好適な材料である。これは、ダイヤモンド材が従来の
弾性波素子の材料よりも優れた特性を有しており、ダイ
ヤモンド材を使用した表面弾性波(SAW)素子はマイ
クロエレクトロニクスと圧電体との結合を促進するから
である。
【0003】また、ダイヤモンドは、熱膨張係数が低
く、機械的硬度、熱伝導率及びヤング率等が高いという
特徴を有しているので、音響的な利用に適している。例
えば、ダイヤモンドダイヤフラムは、例えば、高温フィ
ラメントCVD反応器内において回転感受体及び曲線状
フィラメントを使用して生産される市販のオーディオス
ピーカーに使用されており、これによりスピーカーダイ
ヤフラムが形成されている。これらのダイヤモンドを利
用したダイヤフラムは、容易に入手することができ、従
来のダイヤフラムと比較して優れた周波数応答特性を示
している。
【0004】ところで、情報システムの分野において
は、高周波用素子に対する要求が高まっている。しか
し、従来の表面弾性波素子においては、表面弾性波の伝
播速度vSAWによってその特性が規制されている。Al
PO4、LiNbO3、LiTaO3、SiO2等の通常の
圧電体材料の表面弾性波速度は、3000乃至4000
m/sの範囲である。この表面弾性波速度は、多層のZ
nO/ダイヤモンド層と多層のAlN/ダイヤモンド層
からなる多層構造を構成することにより、高速化するこ
とができる。そこで、高速の表面弾性波伝播速度が得ら
れるこれらの新しい多層構造により、GHz周波数帯に
おける熱安定性及び周波数特性を改善することができ
る。
【0005】マイクロ弾性波の分野は1960年代後期
から開発が始まっており、広帯域信号の伝送を改善する
ための新しい技術分野となっている。そして、過去10
年間において、多数の素子構造と応用が著しく成長して
いる。近時、通信機関で使用されている市販の素子とし
ては、10MHz乃至4.4GHz用の遅延線及びフィ
ルタ(濾波器)、共振器、多重通信方式、二重電信アン
テナ、高調波素子、パルス圧縮のためのチャープフィル
タ、音響電荷運搬素子、発振器並びに周波数シンセサイ
ザ等がある。
【0006】また、表面弾性波素子は表面近傍領域に高
密度の音響エネルギーを有しているので、この領域にお
いて物理的な特性の高感度試験用として使用することが
でき、例えば、ガス及び蒸気センサ、圧力センサ、熱セ
ンサ、化学センサ並びにフローセンサとして使用され
る。このような素子は、一般に、マイクロエレクトロニ
クス法により、シリコンを使用して作製され、比較的軽
量で小さく、機械的強度が高い。
【0007】表面弾性波素子は、一般に、弾性波を発生
するための圧電媒体(圧電層)及び弾性波の伝幡媒体と
なる櫛形トランスデューサ(変換器)(IDT;interdi
gital transducer)金属電極を有している。この伝播媒
体は圧電媒体自体から構成されてもよい。圧電現象は、
石英、リチウムニオべート、アルミニウム窒化物及び亜
鉛酸化物等の非中心対称性結晶における弾性ひずみと電
気分極との結合により発生する。表面弾性波の材料を選
択する重要な基準としては、圧電体結晶の配向及び切り
方、電気的機構又は圧電体結合係数k2、表面弾性波伝
播速度vSAW、周波数熱係数FTC並びに製造の容易性
等がある。これらの表面弾性波の伝播特性は、一般的に
は結晶の配向により決定される。例えば、LiNbO3
とLiTaO3は優れた圧電体結合を示すが、熱に敏感
である。また、石英は、周波数熱係数FTCの1次の次
数が0であるが、圧電体結合係数k2の値は比較的小さ
い。
【0008】従来の表面弾性波フィルタは、薄膜電圧励
起入出力IDT金属電極を有している。この薄い金属電
極は圧電層の表面に接触して形成されている。そして、
隣接する電極間の電界が時間的に変化することにより、
入力電気信号が表面弾性波に変換される。出力信号を生
成するためには、実質的に同一の過程を逆に実施して、
濾波された信号を出力IDT金属電極に誘導する。フィ
ルタの中心周波数は、対向するIDT金属電極の間隔と
IDT金属電極の規則的な配列間隔とによって決定され
る。例えば、IDT金属電極の配列間隔をλ0/4(λ0
は弾性波の波長)と設計することにより、そのフィルタ
の中心周波数f0は、f0=vSAW/λ0となる。この例に
おいて、約4000m/sのvSAWを有するLiNbO3
から製造される素子に対して5GHzの中心周波数を得
るためには、IDT金属電極の間隔を0.4μmとする
必要がある。
【0009】種々の材料の特性及びその比較データを表
1に示す。下記表1において、εLFは材料の低周波浸透
性である。ε0は自由空間の浸透性、vSAWは表面弾性波
の速度、k2は電気-機械的結合係数、また、FTCは周
波数熱係数である。
【0010】
【表1】 全体のサイズが数百ミクロンとなるサブミクロンオーダ
ーの微細な櫛形金属電極は、素子中の回路の短絡(ショ
ート)の原因となるマイグレーションが発生するという
問題を有している。そこで、このようなサブミクロンオ
ーダーの表面弾性波素子においては、フィーチャサイズ
を0.4ミクロン以下とすることにより、長期的な信頼
性がより一層改善されると期待されている。また、高周
波動作を実行するために、高調波の利用が提案されてい
るが、高調波はフィルタの基本周波数と比較すると、信
号の大きさが大幅に減衰してしまう。従って、表面弾性
波素子の動作の上限周波数は、位相速度により決定され
ることになる。
【0011】上記表1に示すように、ダイヤモンドは高
周波表面弾性波素子を製造する材料として最も好適なも
のである。即ち、ダイヤモンドは等軸晶系の材料であ
り、圧電効果を示さないが、層構造を用いて圧電材料と
カップリングすることにより、表面弾性波素子を形成す
ることができる。そして、ダイヤモンドを使用した表面
弾性波素子は、他のどの材料を使用した場合よりも速い
弾性波速度を示す。例えば、表面弾性波素子の材料の表
面配向が弾性波の伝播速度の絶対値に影響を与えるが、
ダイヤモンド膜を使用した表面弾性波素子の場合には、
平均して、縦方向弾性波が18,000m/s、せん断
波が12,000m/s、表面弾性波が11,000m
/sの速度で伝播する。
【0012】このように、ダイヤモンド膜を使用した表
面弾性波素子の表面弾性波の速度は、LiNbO3膜を
使用した表面弾性波素子の約3倍となっている。金属電
極の配列間隔がλ0/4に設計される場合には、ダイヤ
モンド膜を有する2.5GHz用弾性波素子は、1μm
の配線幅と間隔とを必要とする。従って、例えば、従来
の表面弾性波材料から製造された2.5GHz用弾性波
素子のフィーチャサイズが0.25乃至0.5μmであ
るのに対し、ダイヤモンドを使用することにより、2.
5GHzを超える周波数で動作する素子をより一層大き
なフィーチャサイズで製造することができる。
【0013】このように、ダイヤモンド膜を使用した弾
性波素子のフィーチャサイズは、他の材料を使用した弾
性波素子よりも大きくなる。従って、ダイヤモンド膜を
弾性波素子の材料として使用すると、現在のIDTフィ
ーチャサイズを使用することができ、ダイヤモンド膜を
使用した弾性波素子を製造するために、微細加工に有利
なリソグラフィの道具を使用する必要がない。また、高
周波表面弾性波素子において、金属マイグレーションの
影響が最小限度に抑制することができる。サブミクロン
技術を使用することなく、1GHzを越える周波数帯で
動作することができる素子を高歩留まりで作製すること
ができ、素子の品質が向上すると共に、生産コストが低
減する。
【0014】ところで、表面弾性波(SAW)フィルタ
素子は、CVD(Chemical Vapor Deosition)ダイヤモ
ンド膜を使用して形成されており、近時の遠隔通信及び
将来的な個人情報システムの材料として最も期待されて
いる。素子を試作した結果、CVDダイヤモンド膜が表
面弾性波素子に好適であることが示される。AlN、G
aN、SiC等のダイヤモンド以外の材料も、ダイヤモ
ンドと同様に期待される材料である。GaAs膜を使用
した表面弾性波素子においては、表面弾性波速度が28
00m/sまでであり低速であるが、このGaAs膜
は、GaAs膜を使用した集積化されたマイクロエレク
トロニクス、オプトエレクトロニクス、マイクロ弾性波
素子の製造に重要である。また、GaAs及び他のIII
−V族の活性電子デバイスは、現在はギガヘルツ周波数
帯で使用されている。低コストで、大面積、十分に制御
された鏡のように滑らかな表面を得ることにより、ダイ
ヤモンド膜を使用した表面弾性波素子を有効に使用する
ことができる。
【0015】そこで、近時、種々の構造を有しており、
ダイヤモンド膜上に堆積された種々の圧電体を有する表
面弾性波フィルタが開示されている。また、ダイヤモン
ド膜を使用した共振回路、コンバルバー、位相シフター
用等の他の構造も開示されている。特に、ダイヤモンド
結晶膜とAlN薄膜との間にSiO2層を使用すると、
高い電気-機械結合係数と高位相速度の表面弾性波素子
を製造することができることが開示されている(山本,
「表面弾性波素子」,USP第5,235,233
号)。これによると、SiO2層の厚さは十分に薄いの
で、素子の表面弾性波特性に影響を与えることはない。
また、上記従来技術においては、SiO2層の厚さが、
圧電体AlN層の厚さの0.01乃至0.1倍であるこ
とが望ましいとしている。
【0016】他に、シリコン基板、ダイヤモンド膜又は
ダイヤモンド状炭素層、ZnO圧電層及び櫛形電極を有
する表面弾性波素子が開示されている(中畑及び藤森
ら,「表面弾性波素子」,USP第5,160,869
号)。また、構成要素の相対的な配置構造が異なる4種
の表面弾性波素子が提案されている。これらの4種の表
面弾性波素子のうち、タイプIとタイプIIは、ダイヤモ
ンド膜又はダイヤモンド状炭素層と圧電層との間に櫛形
電極が埋め込まれた構成を有するものである。
【0017】更に、従来の表面弾性波よりも高周波で作
用し、挿入損失が少ない表面弾性波素子を製造する方法
が開示されている(中畑等,「表面弾性波素子の製造方
法」,米国特許第5,320,865号)。この表面弾
性波素子は、ダイヤモンド層とZnO層との間に埋め込
まれた櫛形電極を有している。
【0018】更にまた、ダイヤモンド層と、圧電層と、
ダイヤモンド層の表面に形成された櫛形電極とを有する
表面弾性波素子が提案されている(今井等,「表面弾性
波素子とその製造方法」,米国特許第5,329,20
8号)。この表面弾性波素子は、気相成長法によるダイ
ヤモンド層の形成に使用された基板に、ダイヤモンド層
の表面が接触している。また、ダイヤモンド層と圧電層
の間に埋め込まれた櫛形電極についても開示されてい
る。
【0019】更にまた、IDT構造と圧電層との組み合
わせについても、種々のものが開示されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術においては、圧電層の特性を十分に向上させ
ることはできない。また、近時、より一層優れた特性を
有する表面弾性波素子の開発が要求されており、この特
性を満足する表面弾性波素子及びその製造方法は未だ得
られていない。
【0021】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、圧電層の特性を向上させることができ、こ
れにより、優れた音響特性を有する表面弾性波素子を容
易に得ることができる表面弾性波素子及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明に係る表面弾性波
素子は、基板と、前記基板上に形成され表面弾性波を伝
播するダイヤモンド層と、このダイヤモンド層上に形成
され表面弾性波を発生する圧電層と、を有する表面弾性
波素子において、前記ダイヤモンド層と前記圧電層との
間に形成されダイヤモンド以外の材料からなる第1中間
層を有することを特徴とする。
【0023】このダイヤモンド層と前記第1中間層との
間に電極又は地板が形成されていることが好ましく、こ
のとき、前記ダイヤモンド層と前記電極又は地板との間
にダイヤモンド以外の材料からなる第2中間層が形成さ
れていることが望ましい。また、電極は圧電層の上に形
成されていてもよく、これらの電極は櫛形トランスデュ
ーサ電極とすることができる。
【0024】前記第1及び第2中間層は10乃至100
0Åの厚さを有することが好ましく、Si、SiC、S
iO2、TiC、Si34,Al23、TiO3、Al
N、GaN及びBNからなる群から選択された少なくと
も1種の材料からなることが望ましい。また、前記第1
及び第2中間層は、a−Si、a−SiC、a−SiO
2、a−TiC、a−Si34、a−Al23、a−T
iO3、a−AlN、a−GaN、a−BN、a−Zn
O、a−Pb(Zr,Ti)O3、a−(Pb,La)(Zr,
Ti)O3、a−LiTaO3、a−LiNbO3、a−T
25、a−Nb25、a−BeO、a−Li2
47、a−KNbO3、a−ZnS、a−AlN、a−
ZnSe及びa−GaAsからなる群から選択された少
なくとも1種の材料からなるもの又はSiO2からなる
ものであってもよい。
【0025】前記圧電層は、ZnO、Pb(Zr,Ti)
3、(Pb,La)(Zr,Ti)O3、LiTaO3、Li
NbO3、SiO2、Ta25、Nb25、BeO、Li
247、KNbO3、ZnS、AlN、ZnSe及びG
aAsからなる群から選択された少なくとも1種の材料
からなるものとすることができる。
【0026】本発明に係る表面弾性波素子の製造方法
は、基板上に表面弾性波を伝播するダイヤモンド層を形
成する工程と、前記ダイヤモンド層上にダイヤモンド以
外の材料からなる第1中間層を形成する工程と、前記第
1中間層上に表面弾性波を発生する圧電層を形成する工
程と、を有することを特徴とする。また、前記ダイヤモ
ンド層を形成する工程と前記第1中間層を形成する工程
との間に、前記ダイヤモンド層の上に電極又は地板を形
成する工程を有していてもよく、前記ダイヤモンド層を
形成する工程と前記電極又は地板を形成する工程との間
に、前記ダイヤモンド層の上にダイヤモンド以外の材料
からなる第2中間層を形成する工程を有することが好ま
しい。更に、圧電層の上に電極を形成する工程を有して
いてもよい。
【0027】従来の技術において、櫛形トランスデュー
サ電極を覆う膜又はこれを埋設する膜を有する表面弾性
波素子は開示されているが、これらのいずれの従来技術
においても、この電極を覆うか又は埋設するSiO2
(中間層)が形成された表面弾性波素子については開示
されておらず、電極を覆う層が有する効果についても明
らかにされていない。
【0028】本発明においては、ダイヤモンド層と圧電
層との間にダイヤモンド以外の材料からなる第1中間層
を形成しているので、ダイヤモンド層の上に直接圧電層
を形成した場合と比較して、この第1中間層上に形成さ
れた圧電層の結晶粒子構造を均一化することができる。
また、ダイヤモンド層上に電極又は地板等を形成した場
合であっても、この電極又は地板等を第1中間層で覆う
構造となるので、第1中間層上に形成された圧電層は均
一な粒子構造を有するものとなる。このように、均一な
粒子構造を有する圧電層を形成すると、圧電層の伝播損
失が低下して、優れた特性を有する圧電層を得ることが
でき、その結果、表面弾性波素子として優れた音響効果
を得ることができる。また、ダイヤモンド層上にダイヤ
モンド以外の材料からなる下側中間層(第2中間層)を
形成し、電極又は地板を形成した後、更に、上側中間層
(第1中間層)を形成して、電極又は地板が実質的に第
1及び第2中間層に埋設されるように構成すると、電極
又は地板のダイヤモンド層への固着性を高めることがで
きると共に、圧電層の電気-機械結合係数を高めること
ができる。
【0029】なお、本発明において、ダイヤモンド層と
は、C(炭素)原子のみの結晶からなるダイヤモンド構
造の層の他に、C原子及びH(水素)原子の非晶質体か
らなるダイヤモンド状炭素層も含んでいる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係る表面
弾性波素子について、添付の図面を参照して具体的に説
明する。
【0031】図1は本発明の第1の実施例に係る表面弾
性波素子の構造を示す断面図である。図1に示すよう
に、シリコン基板2上にはダイヤモンド層1が形成され
ている。このダイヤモンド層1は、水素で希釈されたメ
タン等のガスを含む炭素ガスを、グロー放電で分解する
ことにより形成される。また、ダイヤモンド層1の上に
は、櫛形トランスデューサ電極(IDT電極)4が形成
されている。この櫛形トランスデューサ電極4は、ダイ
ヤモンド層1の上に、アルミニウム膜等の金属膜を堆積
した後、通常のフォトリソグラフィ工程により金属膜が
パターニングされることにより形成される。
【0032】更に、化学的蒸着法又はスパッタリング法
により、シリコン酸化膜(SiO2)からなる極めて薄
い中間層(第1中間層)3がダイヤモンド層1及び櫛形
トランスデューサ電極4の上に形成されている。なお、
中間層3は、櫛形トランスデューサ電極4がダイヤモン
ド層1と中間層3の間に実質的に埋め込まれるように、
櫛形トランスデューサー電極4を覆っている。このと
き、櫛形トランスデューサ電極の電気的な接続点は、ダ
イヤモンド層1と中間層3との間に埋め込まれていな
い。
【0033】更にまた、ZnOターゲットを使用した高
周波マグネトロンスパッタリングにより、中間層3の上
にZnOからなる圧電層5が形成されている。この圧電
層5は、直流パルススパッタリング又は化学的蒸着法等
の他の手法を使用して形成されたものであってもよい。
圧電層5が圧電作用を示すためには、スパッタリングさ
れたZnO膜(圧電層5)が、各結晶粒子のc軸が互い
に実質的に平行となるように結晶構造又は多結晶構造が
構成されている必要がある。このようにして、表面波を
伝播する弾性波素子が構成されている。
【0034】このように構成された弾性波構造(音響構
造)を有する表面弾性波素子においては、ダイヤモンド
層1中を表面弾性波が伝播されるようになっている。こ
のとき、ダイヤモンド層1と圧電層5との間に中間層3
が形成されており、この中間層3により圧電層5の粒子
構造の均一性を高めているので、圧電層5の圧電作用を
より一層高めることができる。なお、中間層3の厚さが
10乃至10000Åである場合、望ましくは、50乃
至100Åである場合には、中間層3はSAW素子の弾
性波特性に影響することはない。また、薄い中間層3
は、非晶質又は非圧電材料からなるものとすることがで
きる。但し、その材料が単結晶又は多結晶であるか、又
は各結晶粒子のc軸が互いに平行となるように構成され
ているものであれば、圧電作用を示すZnOのような材
料からなる極めて薄い膜であっても中間層3の材料とし
て使用することができる。
【0035】図2はダイヤモンド層及び櫛形トランスデ
ューサ電極上に高周波マグネトロンスパッタリングによ
り直接堆積されたZnO層を30000倍の倍率で撮影
した走査型電子顕微鏡写真である。また、図3はダイヤ
モンド層及び櫛形トランスデューサ電極上に高周波マグ
ネトロンスパッタリングにより直接堆積されたZnO層
を撮影した他の走査型電子顕微鏡写真である。図2にお
いて中央部から上部に向けて観察されるV字状の領域、
及び図3において中央部に観察される帯状の領域は、ダ
イヤモンド層と櫛形トランスデューサ電極との境界領域
に形成されたZnO層を示し、このZnO層の粒子構造
は他の領域よりも大きい粒子構造を有している。また、
V字状領域又は帯状領域よりも上部の領域は、櫛形トラ
ンスデューサ電極(アルミニウム層)の上に形成された
ZnO層を示しており、V字状領域又は帯状領域よりも
下部の領域は、ダイヤモンド層上に直接形成されたZn
O層を示している。このように、ダイヤモンド層と櫛形
トランスデューサ電極との境界領域上に形成されたZn
O層の結晶粒子の構造は、他の領域に形成されたZnO
層の結晶粒子の構造と根本的に異なっている。また、ダ
イヤモンド層上に形成されたZnO層は、比較的均一な
小さい結晶粒子と、不均一に分布した大きい結晶粒子と
により構成された構造を有している。
【0036】図4はダイヤモンド層及びトランスデュー
サ電極の表面を覆う中間層上に高周波マグネトロンスパ
ッタリングにより堆積されたZnO層を30000倍の
倍率で撮影した走査型電子顕微鏡写真である。なお、こ
の中間層はSiO2からなるものであり、約500Åの
厚さを有している。また、図5はダイヤモンド層及びト
ランスデューサ電極の表面を覆う中間層上に高周波マグ
ネトロンスパッタリングにより堆積されたZnO層を撮
影した他の走査型電子顕微鏡写真である。なお、図4に
おいて中央部から上部に向けて観察されるV字状の領
域、及び図5において中央部に観察される帯状の領域
は、ダイヤモンド層と櫛形トランスデューサ電極との境
界領域の上の中間層上に形成されたZnO層を示す。ま
た、V字状領域又は帯状領域よりも上部の領域は、櫛形
トランスデューサ電極(アルミニウム層)の上の中間層
上に形成されたZnO層を示し、V字状領域又は帯状領
域よりも下部の領域は、ダイヤモンド層の上の中間層上
に形成されたZnO層を示している。
【0037】図2乃至5に示すように、アルミニウム層
とダイヤモンド層の境界領域の上の中間層上に形成され
たZnO層は、この境界領域に直接形成されたZnO層
と比較すると、均一で微細な粒子構造を有している。ま
た、トランスデューサ電極及びダイヤモンド層の上の中
間層上に形成されたZnO層についても、極めて優れた
均一な微細構造を有している。
【0038】図4及び図5を図2及び図3と比較した結
果、ダイヤモンド層及びトランスデューサ電極の上にダ
イヤモンド以外の材料からなる薄い中間層を形成し、こ
の中間層の上にZnO圧電層を形成すると、全ての位置
におけるZnO圧電層の結晶粒子構造をより一層均一化
できる。
【0039】なお、本発明において、圧電層の材料とし
てZnOの他に、Pb(Zr,Ti)O3、(Pb,La)(Z
r,Ti)O3、LiTaO3、LiNbO3、SiO2、T
25、Nb25、BeO、Li247、KNbO3
ZnS、AlN、ZnSe及びGaAs等を使用するこ
とができる。また、圧電層の材料としては、フッ化物、
ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとトリフルオ
ロエチレンとの共重合体、ナイロン7及びナイロン11
等の有機圧電体材料を使用してもよい。
【0040】また、中間層3を形成する材料として、S
iO2の他に、Si、SiC、SiO2、TiC、Si3
4,Al23、TiO3、AlN、GaN及びBN等を
使用することができる。更に、中間層3を形成する材料
として、非晶質(アモルファス)の材料を使用すること
もできる。このような非晶質の中間層材料としては、a
−Si、a−SiC、a−SiO2、a−TiC、a−
Si34、a−Al23、a−TiO3、a−AlN、
a−GaN、a−BN、a−ZnO、a−Pb(Zr,T
i)O3、a−(Pb,La)(Zr,Ti)O3、a−LiT
aO3、a−LiNbO3、a−Ta25、a−Nb
25、a−BeO、a−Li247、a−KNbO3
a−ZnS、a−AlN、a−ZnSe及びa−GaA
s等がある。これらの材料においては、非晶質の材料で
あることを、a−と表示している。例えば、a−Siと
は、非晶質シリコンを示している。
【0041】図6は本発明の第2の実施例に係る表面弾
性波素子の構造を示す断面図である。図6に示す第2の
実施例において、図1に示す第1の実施例と同一物には
同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。図6に
示すように、シリコン基板2の上にダイヤモンド層1が
形成されており、このダイヤモンド層1の上には、アル
ミニウム等の金属薄膜からなる地板6が選択的に形成さ
れている。また、この地板6上には、通常、1ミクロン
以下の厚さである極めて薄い中間層3が形成されてお
り、この中間層3上には圧電層5が形成されている。更
に、圧電層5上には、櫛形トランスデューサ電極(ID
T電極)4が選択的に形成されている。これにより、ト
ランスデューサ電極4は、中間層3上に形成された圧電
層5によって地板6から分離されている。即ち、薄膜構
造の地板6は、ダイヤモンド層1と中間層3との間に埋
め込まれた構造となっている。なお、地板とは、接地さ
れた導体板をいう。
【0042】このように構成された第2の実施例に係る
表面弾性波素子においては、地板6を覆う中間層3が形
成されているので、第1の実施例と同様に、地板6上に
形成された圧電層5の粒子構造を均一化する効果を得る
ことができる。なお、本実施例において、中間層3の材
料としては、例えば、SiO2を使用することが好まし
いが、第1の実施例において示した種々の材料を使用す
ることもできる。
【0043】本実施例において、地板6上に中間層3が
形成されていると、特に、地板6の周端部に近い領域に
おける圧電層5の粒子構造の均一化に効果的である。し
かし、地板6の上に中間層3を形成することなく圧電層
5を形成する場合と比較すると、圧電層5の粒子構造の
均一性は、地板6の周端部から離れた領域であっても向
上する。
【0044】第1及び第2の実施例に示すように、ダイ
ヤモンド層と圧電層との間に中間層を形成すると、トラ
ンスデューサ電極4又は地板6がダイヤモンド層又はダ
イヤモンド状炭素層の上に形成されておらず、圧電層5
が直接ダイヤモンド層1又はダイヤモンド状炭素層の上
に形成される場合でも、圧電層5の粒子構造の均一性を
向上させることができる。このとき、図2及び図3に示
すように、ダイヤモンド層1の上に直接形成されたZn
O層(圧電層)の粒子構造は、比較的均一な小さい結晶
粒子と、不均一に広く分布している結晶粒子との両方か
ら構成されている。一方、図4及び図5に示すように、
薄い中間層3上に圧電層5を形成すると、この圧電層5
の粒子構造は、ダイヤモンド層の上に直接形成された圧
電層の粒子構造と比較して、均一性が向上している。即
ち、トランスデューサ電極が圧電層の上に形成される場
合であっても、ダイヤモンド層又はダイヤモンド状炭素
層と、圧電層との間に中間層を形成すると、圧電層の粒
子構造の均一性を向上させることができる。
【0045】図7は本発明の第3の実施例に係る表面弾
性波素子の構造を示す断面図である。図7に示す第3の
実施例において、図1に示す第1の実施例と同一物には
同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。図7に
示すように、シリコン基板2上にはダイヤモンド層1が
形成されており、このダイヤモンド層1上には下側中間
層7が、例えば1μmよりも薄い膜厚で形成されてい
る。また、下側中間層7の上には、櫛形トランスデュー
サ電極(IDT電極)4が選択的に形成されており、こ
のトランスデューサ電極4は中間層7により、ダイヤモ
ンド層1と分離されている。更に、トランスデューサ電
極4及びこの電極4が形成されていない領域における下
側中間層7の上には、上側中間層3が形成されており、
これにより、トランスデューサ電極4は下側中間層7と
上側中間層3との間に埋め込まれている。更にまた、上
側中間層3の上には圧電層5が形成されている。
【0046】このように構成された第3の実施例におい
ては、ダイヤモンド層1と圧電層5との間に中間層7及
び3が形成されているので、第1及び第2の実施例と同
様に、圧電層の粒子構造の均一性を高めることができ
る。また、電気的な接続が必要となる部分を除いて、ト
ランスデューサ電極4全体が中間層に埋め込まれている
ので、トランスデューサ電極4のダイヤモンド層1への
固着性を高めることができる。
【0047】図8は本発明の第4の実施例に係る表面弾
性波素子の構造を示す断面図である。図8に示すよう
に、図8に示す第4の実施例において、図6及び7に示
す第2及び第3の実施例と同一物には同一符号を付し
て、その詳細な説明は省略する。図8に示すように、ダ
イヤモンド層1上には下側中間層7が形成されており、
この下側中間層7上には地板6が選択的に形成されてい
る。また、地板6及びこの地板6が形成されていない領
域における下側中間層7上には、上側中間層3が形成さ
れており、その上には圧電層5が形成されている。更
に、圧電層5の上には、櫛形トランスデューサ電極(I
DT電極)4が選択的に形成されている。
【0048】このように構成された第4の実施例におい
ても、ダイヤモンド層1と圧電層5との間に中間層7及
び3が形成されているので、第1乃至第3の実施例と同
様に、圧電層の結晶構造を均一化することができる。
【0049】なお、第3及び第4の実施例においては、
第1及び第2の実施例と同様に、中間層7及び3はSi
2からなるものとすることが好ましく、例えば、結晶
性のSiO2又は非晶質SiO2(a−SiO2)を中間層
7及び3の材料として使用することが望ましい。この中
間層7及び3の材料としては、SiO2の他に、Si、
SiC、SiO2、TiC、Si34,Al23、Ti
3、AlN、GaN及びBN等を使用することができ
る。また、特に、非晶質の材料からなる中間層を形成す
ることが望ましく、その材料としては例えば、a−S
i、a−SiC、a−SiO2、a−TiC、a−Si3
4、a−Al23、a−TiO3、a−AlN、a−G
aN、a−BN、a−ZnO、a−Pb(Zr,Ti)
3、a−(Pb,La)(Zr,Ti)O3、a−LiTaO
3、a−LiNbO3、a−Ta25、a−Nb25、a
−BeO、a−Li247、a−KNbO3、a−Zn
S、a−AlN、a−ZnSe及びa−GaAs等を使
用することができる。これらの材料においても、非晶質
の材料であることを、a−と表示している。
【0050】なお、本発明は、上述の第1乃至第4の実
施例に限定されるものではなく、種々の形態及び態様で
実現することができる。また、種々の層の厚さについて
も特に限定されない。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ダイヤモンド層と圧電層との間に中間層を形成している
ので、中間層上に圧電層を形成した場合に、均一な粒子
構造を有する圧電層を得ることができ、これにより、圧
電層の伝播損失が低下して、優れた特性を有する圧電層
を得ることができ、表面弾性波素子として優れた音響効
果を得ることができる。また、電極又は地板が実質的に
中間層に埋設されるように構成すると、電極又は地板の
ダイヤモンド層への固着性を高めることができると共
に、圧電層の電気−機械結合係数を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る表面弾性波素子の
構造を示す断面図である。
【図2】ダイヤモンド層及び櫛形トランスデューサ電極
上に高周波マグネトロンスパッタリングにより直接堆積
されたZnO層を30000倍の倍率で撮影した走査型
電子顕微鏡写真である。
【図3】ダイヤモンド層及び櫛形トランスデューサ電極
上に高周波マグネトロンスパッタリングにより直接堆積
されたZnO層を撮影した他の走査型電子顕微鏡写真で
ある。
【図4】ダイヤモンド層及びトランスデューサ電極の表
面を覆う中間層上に高周波マグネトロンスパッタリング
により堆積されたZnO層を30000倍の倍率で撮影
した走査型電子顕微鏡写真である。
【図5】ダイヤモンド層及びトランスデューサ電極の表
面を覆う中間層上に高周波マグネトロンスパッタリング
により堆積されたZnO層を撮影した他の走査型電子顕
微鏡写真である。
【図6】本発明の第2の実施例に係る表面弾性波素子の
構造を示す断面図である。
【図7】本発明の第3の実施例に係る表面弾性波素子の
構造を示す断面図である。
【図8】本発明の第4の実施例に係る表面弾性波素子の
構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1;ダイヤモンド層 2;基板 3、7;中間層 4;トランスデューサ電極 5;圧電層 6;地板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョセフ・エス・ホームズ アメリカ合衆国,ノースカロライナ州 27709,リサーチ トライアングル パー ク,ピー.オー.ボックス 13608,ティ ー.ダブリュ.,アレクサンダー ドライ ブ 79,4401ビルディング,コウベ ステ イール ユーエスエイ インク,エレクト ロニック マテリアルズ センター内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、前記基板上に形成され表面弾性
    波を伝播するダイヤモンド層と、このダイヤモンド層上
    に形成され表面弾性波を発生する圧電層と、を有する表
    面弾性波素子において、前記ダイヤモンド層と前記圧電
    層との間に形成されダイヤモンド以外の材料からなる第
    1中間層を有することを特徴とする表面弾性波素子。
  2. 【請求項2】 前記ダイヤモンド層と前記第1中間層と
    の間に形成された電極を有することを特徴とする請求項
    1に記載の表面弾性波素子。
  3. 【請求項3】 前記ダイヤモンド層と前記電極との間に
    形成されダイヤモンド以外の材料からなる第2中間層を
    有することを特徴とする請求項2に記載の表面弾性波素
    子。
  4. 【請求項4】 前記圧電層の上に形成された電極を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の表面弾性波素子。
  5. 【請求項5】 前記ダイヤモンド層と前記第1中間層と
    の間に形成された地板を有することを特徴とする請求項
    1に記載の表面弾性波素子。
  6. 【請求項6】 前記ダイヤモンド層と前記地板との間に
    形成されダイヤモンド以外の材料からなる第2中間層を
    有することを特徴とする請求項5に記載の表面弾性波素
    子。
  7. 【請求項7】 前記圧電層の上に形成された電極を有す
    ることを特徴とする請求項5又は6に記載の表面弾性波
    素子。
  8. 【請求項8】 前記電極は櫛形トランスデューサ電極で
    あることを特徴とする請求項2、3、4及び7のいずれ
    か1項に記載の表面弾性波素子。
  9. 【請求項9】 前記第1中間層は10乃至1000Åの
    厚さを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
    か1項に記載の表面弾性波素子。
  10. 【請求項10】 前記第1中間層は、Si、SiC、S
    iO2、TiC、Si34,Al23、TiO3、Al
    N、GaN及びBNからなる群から選択された少なくと
    も1種の材料からなることを特徴とする請求項1乃至9
    のいずれか1項に記載の表面弾性波素子。
  11. 【請求項11】 前記第1中間層は、a−Si、a−S
    iC、a−SiO2、a−TiC、a−Si34、a−
    Al23、a−TiO3、a−AlN、a−GaN、a
    −BN、a−ZnO、a−Pb(Zr,Ti)O3、a−
    (Pb,La)(Zr,Ti)O3、a−LiTaO3、a−L
    iNbO3、a−Ta25、a−Nb25、a−Be
    O、a−Li247、a−KNbO3、a−ZnS、a
    −AlN、a−ZnSe及びa−GaAsからなる群か
    ら選択された少なくとも1種の材料からなることを特徴
    とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の表面弾性
    波素子。
  12. 【請求項12】 前記第1中間層はSiO2からなるこ
    とを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の
    表面弾性波素子。
  13. 【請求項13】 前記圧電層は、ZnO、Pb(Zr,T
    i)O3、(Pb,La)(Zr,Ti)O3、LiTaO3
    LiNbO3、SiO2、Ta25、Nb25、BeO、
    Li247、KNbO3、ZnS、AlN、ZnSe及
    びGaAsからなる群から選択された少なくとも1種の
    材料からなることを特徴とする請求項1乃至12のいず
    れか1項に記載の表面弾性波素子。
  14. 【請求項14】 前記圧電層はZnOからなることを特
    徴とする請求項13に記載の表面弾性波素子。
  15. 【請求項15】 前記第2中間層は10乃至1000Å
    の厚さを有することを特徴とする請求項3及び6乃至1
    4のいずれか1項に記載の表面弾性波素子。
  16. 【請求項16】 前記第2中間層は、Si、SiC、S
    iO2、TiC、Si34,Al23、TiO3、Al
    N、GaN及びBNからなる群から選択された少なくと
    も1種の材料からなることを特徴とする請求項3及び6
    乃至15のいずれか1項に記載の表面弾性波素子。
  17. 【請求項17】 前記第2中間層は、a−Si、a−S
    iC、a−SiO2、a−TiC、a−Si34、a−
    Al23、a−TiO3、a−AlN、a−GaN、a
    −BN、a−ZnO、a−Pb(Zr、Ti)O3、a−
    (Pb、La)(Zr、Ti)O3、a−LiTaO3、a−
    LiNbO3、a−Ta25、a−Nb25、a−Be
    O、a−Li247、a−KNbO3、a−ZnS、a
    −AlN、a−ZnSe及びa−GaAsからなる群か
    ら選択された少なくとも1種の材料からなることを特徴
    とする請求項3及び6乃至15のいずれか1項に記載の
    表面弾性波素子。
  18. 【請求項18】 前記第2中間層はSiO2からなるこ
    とを特徴とする請求項3及び6乃至15のいずれか1項
    に記載の表面弾性波素子。
  19. 【請求項19】 基板上に表面弾性波を伝播するダイヤ
    モンド層を形成する工程と、前記ダイヤモンド層上にダ
    イヤモンド層以外の材料からなる第1中間層を形成する
    工程と、前記第1中間層上に表面弾性波を発生する圧電
    層を形成する工程と、を有することを特徴とする表面弾
    性波素子の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記ダイヤモンド層を形成する工程と
    前記第1中間層を形成する工程との間に、前記ダイヤモ
    ンド層の上に電極を形成する工程を有することを特徴と
    する請求項19に記載の表面弾性波素子の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記ダイヤモンド層を形成する工程と
    前記電極を形成する工程との間に、前記ダイヤモンド層
    の上にダイヤモンド以外の材料からなる第2中間層を形
    成する工程を有することを特徴とする請求項20に記載
    の表面弾性波素子の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記圧電層を形成する工程の後に、前
    記圧電層の上に電極を形成することを特徴とする請求項
    19に記載の表面弾性波素子の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記ダイヤモンド層を形成する工程と
    前記第1中間層を形成する工程との間に、前記ダイヤモ
    ンド層の上に地板を形成する工程を有することを特徴と
    する請求項19に記載の表面弾性波素子の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記ダイヤモンド層を形成する工程と
    前記地板を形成する工程との間に、前記ダイヤモンド層
    の上にダイヤモンド以外の材料からなる第2中間層を形
    成する工程を有することを特徴とする請求項23に記載
    の表面弾性波素子の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記圧電層を形成する工程の後に、前
    記圧電層の上に電極を形成する工程を有することを特徴
    とする請求項23又は24に記載の表面弾性波素子の製
    造方法。
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