JP2820161B2 - 連結装置 - Google Patents

連結装置

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JP2820161B2
JP2820161B2 JP2018847A JP1884790A JP2820161B2 JP 2820161 B2 JP2820161 B2 JP 2820161B2 JP 2018847 A JP2018847 A JP 2018847A JP 1884790 A JP1884790 A JP 1884790A JP 2820161 B2 JP2820161 B2 JP 2820161B2
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正夫 寺岡
作雄 栗原
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栃木富士産業株式会社
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D27/00Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor
    • F16D27/10Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings
    • F16D27/108Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with axially movable clutching members
    • F16D27/112Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with axially movable clutching members with flat friction surfaces, e.g. discs
    • F16D27/115Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with axially movable clutching members with flat friction surfaces, e.g. discs with more than two discs, e.g. multiple lamellae

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] <産業上の利用分野> 本発明は、一対の回転体(差動装置介在の3個の回転
体のうちの2回転体でも同様)間の連結装置に関し、例
えば、単独であるいは車両などのディファレンシャル装
置の差動制限装置等に用いられれて駆動側と従動側とを
連結する連結装置に関する。
<従来の技術> 特開昭63−195449号公報に「すべり制限差動歯車アセ
ンブリ」が記載されている。これは差動制限用の多板ク
ラッチを有するディファレンシャル装置であって、この
多板クラッチは電磁石により締結力をコントロールされ
ると共にその摩擦板の一部は差動回転力により作動する
カムのスラスト力によって締結される。
<発明が解決しようとする課題> ところが、この装置では多板クラッチの摩擦板が磨耗
すると電磁石と吸引部材との間隔が変化し、電磁石へ供
給する電流の電流値とクラッチとの締結特性が変化して
しまい、差動制限の適正な制御をすることが出来ないと
いう問題がある。
さらに、カムの角度を変更してスラスト力を大きくし
た場合には、摩擦板の摩擦係数μの変動は、第2図に示
されるように、従来例のグラフではカムによって拡大さ
れてクラッチの締結力が大きく変動し、カムによって大
きな差動制限力を制御することが出来ない。
従って、大トルクを扱うためにはクラッチの径を大き
くしなければならず装置が大型化する。
そこで、本発明は電磁クラッチにおける電磁石の吸引
やカム角度等に拘らず、大きな差動制限力を安定して制
御することが出来、かつ装置を小型にすることが出来る
連結装置を提供することが目的である。
[発明の構成] <課題を解決するための手段> 上記目的を達成するため、本願発明は次の構成として
ある。
[請求項1] 締結により回転体を接続するメインクラ
ッチと、 該メインクラッチに、軸方向移動により締結力を付与
可能な押圧部材と、 回転規制により前記押圧部材を前記メインクラッチ側
へ軸方向移動させるカム手段と、 回転側に設けられた受け部に対し締結することにより
前記カム手段を締結力に応じて回転規制するパイロット
クラッチと、 該パイロットクラッチに対し前記受け部を挟む背後に
軸方向対向配置され、該受け部の背後との間にエアギャ
ップを設定して前記パイロットクラッチの締結力を調節
する電磁力発生手段とを有し、 前記パイロットクラッチとカム手段との間は、回転方
向に係合し且つ軸方向には該係合部分がずれて相対移動
自在に構成されていることを特徴とする連結装置。
[請求項2] 請求項1記載の連結装置であって、 前記メインクラッチは、動力伝達用のケース内に配置
された動力伝達用の一対の回転体間に設けられ、 前記パイロットクラッチは、前記ケースとカム手段と
の間に多板に設けられ、 前記受け部は、前記ケースに設けられたことを特徴と
する連結装置。
[請求項3] 請求項1記載の連結装置であって、 前記メインクラッチは、動力伝達用の相対回転自在な
一対の回転体間に設けられ、 前記パイロットクラッチは、前記回転体の一方とカム
手段との間に多板に設けられ、 前記受け部は、前記一方の回転体側に設けられたこと
を特徴とする連結装置。
[請求項4] 請求項1〜3のいずれかに記載の連結装
置であって、 前記電磁力発生手段は、回転側にベアリングを介して
支持されたことを特徴とする連結装置。
[請求項5]請求項1〜3のいずれかに記載の連結装置
であって、 前記電磁力発生手段は、固定側に固定支持されたこと
を特徴とする連結装置。
<作用> 請求項(1)記載の発明によれば、アクチュエータの
作動によってパイロットクラッチが作動して締結する。
パイロットクラッチが作動して締結するとカム手段が作
動して押圧部材が移動される。この押圧部材の移動によ
ってメインクラッチが作動して締結する。
これにより、駆動側の回転駆動力を従動側へ確実に伝
達することが出来る。
この場合、電磁力発生手段によって締結力を付与され
るパイロットクラッチは、該パイロットクラッチとカム
手段との間が、回転方向に係合し且つ軸方向に該係合部
分がずれて相対移動可能に構成されているので、パイロ
ットクラッチの締結に基づく軸方向のカムスラスト力、
メインクラッチやカム手段側の磨耗や振動による軸方向
への変動をキャンセルしパイロットクラッチへ影響を及
ぼすのを抑制することができる。また、エアギャップ
は、電磁力発生手段と受けるのを背後との間で間隔を一
定に管理することができ、パイロットクラッチが磨耗し
てもエアギャップが変化することはない。
<実施例> 第1実施例 第1図乃至第3図には本発明に係る連結装置が適用さ
れたディファレンシャル装置の第実施例が示されてい
る。第1図(a)はディファレンシャル装置を示す断面
図、第1図(b)は第1図(a)のA−A線に沿って切
断した断面図であり、第2図は第1実施例と従来例の特
性を示す線図である。また第3図はこのディファレンシ
ャル装置が適用された4輪駆動車の動力系を示す。この
第3図において紙面上方(図示矢印A方向)が車両前後
方向前方側、紙面左右方向(図示矢印B方向)が車両成
幅方向を示す。
先ず、第3図に示される車両の動力系の構成について
説明する。
車両の動力系はエンジン1、トランスミッション3、
センターデフ(前後輪間のディファレンシャル装置)
5、フロントデフ(前輪側のディファレンシャル装置)
7、前車軸9、11、左右の前輪13、15、方向変換歯車群
17、プロペラシャフト19、リヤデフ(後輪側のディファ
レンシャル装置)21、後車軸23、25、左右の後輪27、29
等を供えている。
センターデフ5のデフケース31(ケース)はトランス
ミッションケース33内に回転自在に配置されており、そ
のフランジ部35(第1図参照)にはリングギヤ37がボル
トで固定されている。このリングギヤ37はトランスミッ
ション3のドライブギヤ39と噛み合っている。このよう
に、デフケース31はエンジン1からの駆動力により回転
駆動される。
第1図に示されるように、デフケース31の内周には内
歯車41が設けられている。この内歯車41には外側歯車43
が噛み合ってる。遊星歯車43は軸45に回転自在に支持さ
れている。軸45は遊星キャリヤ47(一方の回転体)に支
持されている。遊星歯車43は内側の遊星歯車49と噛み合
っている。内側の遊星歯車49は遊星キャリヤ47に支持さ
れた軸に回転自在に支持されていると共に太陽歯車53
(他方の回転体)の噛合っている。こうしてセンターデ
フ5である遊星歯車群55が構成されている。
太陽歯車53はボス部5を有し、内径側で外側の中空軸
59の一端とスプライン連結されている。中空軸59は他端
のリングギヤ61を介して方向変換歯車群17側に連結され
ている。遊星キャリヤ47はボス部63を有し、内径側で内
側の中空軸65にスプライン連結されている。この中空軸
65は外径を絞って中空軸59に内挿されフロントデフ7の
デフケース67に連結されている。
従って、エンジン1からの駆動力によるデフケース31
の回転は遊星歯車群55の噛合いにより遊星キャリヤ47か
ら前輪13、15側に伝達され、太陽歯車53から後輪27、29
側に伝達される。このとき、前後輪間の駆動抵抗の間に
差があるとその差に応じてエンジン1の駆動力は、遊星
歯車43,49の自転と公転により太陽歯車53と遊星キャリ
ヤ47の相対回転により、前輪側と後輪側とに差動分配さ
れる。
遊星歯車群55と右側にはクラッチドラム69がデフケー
ス31と相対回転自在に配置されている。このドラム69は
遊星キャリラ47の右端部に固定されている。ドラム69の
内周には外側の摩擦板71が軸方向移動自在に係合し、太
陽歯車53のボス部57の外周には摩擦板71の交互に配置さ
れた内側の摩擦板73が軸方向移動自在に係合して差動制
限用の多板クラッチ75を構成している。
この多板クラッチ75が締結されると、太陽歯車53と遊
星キャリヤ47間の相対回転が制限され、前後輪間の差動
が制限される。
遊星キャリヤ437の左側にはカムリング77(カム部
材)が配置されており、カムリング77と遊星キャリヤ47
の間には、第1図(b)に示すように、ボール78を介し
たカム79(カム手段)が形成されている。カムリング77
とデフケース31の間にはカム79からのスラスト反力を受
けるスラストベアリング81が配置されている。
遊星キャリヤ47とデフケース31の間には交互に配置さ
れた外側と内側の摩擦板83,85が配置されている。外側
の摩擦板83はデフケース31の内周に軸方向移動自在に係
合し、内側の摩擦板85にはカムリング77の外周に軸方向
移動自在に係合して多板クラッチ87を構成している。
デフケース31(回転側)の外側には電磁石89がベアリ
ング90を介して止め輪91、92により取付けられている。
多板クラッチ87と遊星キャリヤ47との間には電磁石89に
より吸引されて多板クラッチ87を締結する押圧リング93
が配置されている。このように、電磁多板クラッチ95が
構成されている。なお、この場合、電磁石89とデフケー
ス31間のエアギャップSは摩擦板83、85が磨耗しても変
化しない。
多板クラッニ75、カムリング77、カム79、電磁多板ク
ラッチ95と両回転部材47、53により、本実施例に係る連
結装置97が構成されている。
電磁多板クラッチ95を締結状態にするとカムリング77
はカム79を介して遊星キャリヤ47に連結されているか
ら、多板クラッチ87の締結力に応じた差動制限が行われ
る。さらに、前後輪間につまりデフケース31と遊星キャ
リヤ47間に差動回転が生じると、この力がカム79に加わ
りスラスト力が生じる。このスラスト力により遊星キャ
リヤ47、クラッチドラム69を介して多板クラッチ75が押
圧されて締結し、更に大きい差動制限力が発生する。電
磁多板クラッチ95を開放状態にするとカムリング77は遊
星キャリヤ47と一体回転するからカム79はスラスト力を
発生しない。
従って、多板クラッチ75は開放され差動回転は自由に
なる。電磁多板クラッチ95のこのような操作は運転席か
ら手動操作可能か又は操舵条件や路面条件などに応じて
自動操作可能に構成されている。このように、センター
デフ5が構成されている。
次に、このセンターデフ5の機能を第3図の車両の性
能に即して説明する。
電磁多板クラッチ95を開放状態にするとセンターデフ
5により前後輪間の差動が自由に許容される。これによ
り、車両は円滑な旋回が行え、タイトコーナブレーキン
グ現象が防止される。電磁多板クラッチ95を締結すると
センターデフ5は前後輪間の差動をその締結力に制限す
る。
従って、悪路などで前輪13,15又は後輪27,29の一方が
スリップ状態になっても差動制限によるトルク伝達によ
り他方の車輪に駆動力が送られるから、車両はスタック
像体に陥らずに悪路から脱出することができる。
このように、電磁多板クラッチ95が締結されるとカム
79が差動し、そのスラスト力により多板クラッチ75が締
結されるように構成すると共に各クラッチ75、95の押圧
方向が逆にしてクローズドループが形成されないように
し、カム反力が電磁多板クラッチ95に入力しないように
したから、電磁多板クラッチ95における摩擦板83、85の
磨耗や摩擦係数の変動による締結力の変動は多板クラッ
チ75の締結力に直接の影響を与えない。従って、第2図
に示した実施例のグラフのようにクラッチ95の摩擦板の
状態に関係なく安定した差動制限機能が得られる。又、
両方の多板クラッチ75、95に差動制限機能があるから全
体として大きな差動制限力が得られる。又、カム79の反
スラスト力は電磁多板クラッチ95の摩擦板83、85に入力
せずこれらの摩擦係数μの変動はカム79によって拡大さ
れない。従って、カム79は摩擦板83、85の摩擦係数のμ
の変化に関係なく角度を大きくして多板クラッチ75の締
結力を大きくすることができる。よって、大トルクの伝
達が可能であると共に小型に構成することができる。
又、この実施例では遊星キャリヤ47が多板クラッチ75の
押圧部材を兼ねるから押圧部材を別途用意する必要がな
く、それだけ軽量になる。
第2実施例 次に第4図に従い本発明の第2実施例について説明す
る。この実施例は第1図に示される第1実施例と同様に
センターデフの差動制限装置として用いられ、第4図は
このセンターデフ99を用いた4輪駆動車のトランスファ
101を示す。以下、この実施例の構成をトランスファ101
の構成と共に説明する。左右の方向は第4図での左右の
方向とする。
なお、上記第1実施例と同構成部分については図面上
に同符号を付して説明を省略する。
センターデフ99は内歯車103と、これと噛合う外側の
遊星歯車105と、これと噛合う内側の遊星歯車107と、こ
れと噛合う太陽歯車109(一方の回転体)とを有し、各
遊星歯車105、107はその左右に配置された遊星キャリヤ
111、113に支持された軸115、115上にベアリング117、1
17を介して支持されている。
内歯車103が形成された中空部材118はトランスファケ
ース119内部へ左側から貫入する中空軸121にスプライン
連結され、左側のキャリヤ111はこの中空軸121の内周に
嵌装された中空軸123と一体形成されている。又、太陽
歯車109は回転ケース125(ケース)の右端側にスプライ
ン連結されており、このケース125はセンターデフ99を
内包しベアリング127、128を介してケース119内に支持
されている。ケース125の左端側には歯車129が設けら
れ、この歯車129はケース119に回転自在に支持された歯
車131と噛合っている。傘歯車133はこの歯車131と一体
回転するように固定され、ドライブピニオン軸135の前
端に形成された傘歯車137と噛合っている。なお、中空
軸123、太陽歯車109、ケース125には右側の前車軸139が
嵌装されている。
エンジン1の駆動力はトランスミッション3から中空
軸123を介してセンターデフ99の内歯車103に入力し、中
空軸123から前輪側へ、又、ドライブピニオン軸135から
後輪側へ分割出力される。
右側のキャリヤ113(他方の回転体)にはクラッチド
ラム141が固定されている。ドラム141と太陽歯車109の
間には外側と内側の摩擦板143、145が軸方向に交互配置
され、外側の摩擦板143はドラム141に、又内側の摩擦板
145は太陽歯車109側にそれぞれ軸方向移動自在に係合
し、多板クラッチ147を構成している。
多板クラッチ147の右側にはカムリング149(カム部
材)が配置され、第4図(b)に示すように、その内周
側においてリング149と回転ケース125との間にはカム15
1(カム手段)が形成されている。
カムリング149とクラッチドラム141の間には外側と内
側の摩擦板153、155が軸方向に交互対配置され、外側の
板摩擦153はドラム141に又摩擦板155はリング149に軸方
向移動自在に係合し、多板クラッチ157を構成してい
る。これらの摩擦板153、155とリング149の間には押圧
リング159が配置され軸方向移動自在にリング149にスプ
ライン連結されている。多板クラッチ157の右方には電
磁石161がボルト163でトランスファケース119(固定
側)に固定されている。この電磁石161の操作は上記実
施例と同様の構成で行われる。電磁石161が押圧リング1
59を吸引すると多板クラッチ157が押圧されて締結され
る。こうして、電磁多板クラッチ165が構成されてい
る。なお、電磁石161と回転ケース125間のエアギャップ
Sは摩擦板153、155が磨耗しても変化しない。
多板クラッチ147、カムリング149、カム151、電磁多
板クラッチ165と両回転部材109、113によりこの実施例
の連結装置167が構成されている。
カムリング149はこの電磁多板クラッチ165が開放状態
のときはカム151を介して連結された太陽歯車109側の一
体に回転するが、クラッチ165が締結されるとカムリン
グ149は遊星キャリヤ113側に連結されカム151が作動状
態になる。従って、遊星キャリヤ113側と太陽歯車109側
はクラッチ165とリング149とカム151とを介して連結さ
れ、この連係力に応じてセンターデフ99の差動が制限さ
れると共に、遊星キャリヤ113側と太陽歯車109側間の差
動トルクがカム151に作用し、そのスラスト力によりリ
ング149が左方に移動し、多板クラッチ147が結され、そ
の締結力が部材109、113間の差動制限力となり、クラッ
チ165の差動制限力と相俟って大きな差動制限力が得ら
れる。連結装置167のその他の機能と効果とは第1図の
実施例の連結装置97と同様である。又、センターデフ99
の車両における機能も第1図の実施例のセンターデフ5
と同様である。
第3実施例 次に、第5図に従って本発明に係る連結装置の第3実
施例に付いて説明する。第1図と第4図に示される上記
実施例、第2実施例と同様にこの実施例もデファレンシ
ャル装置の差動制限装置として用いられ、このディファ
レンシャル装置も同様に4輪駆動車のトランスファを構
成するセンターデフとして用いられる。以下、左右の方
向は第5図での左右の方向であり、番号を付していない
部材等は図示されていない。
なお、上記第1実施例、第2実施例と同構成部分につ
いては図面上に同符号を付して説明を省略する。
センターデフ169は、内歯車171(一方の回転体)と、
これと噛合う遊星歯車173と、これと噛み合う太陽歯車1
75(他方の回転体)とを有し、遊星歯車173は遊星キャ
リヤ177に支持された軸179上にベアリング181、181を介
して支持されている。
歯車太陽175が形成された中空軸183はセンターデフ16
9を内包する回転ケース185(ケース)にスプライン連結
されており、このケース185はベアリング187、189によ
りトランスファケース191内に支持されている。中空軸1
83にはケース191の左側外部で歯車193が固定されてい
る。キャリヤ177は軸195に固定され、この軸195は中空
軸183の内周に嵌装されている。軸197は軸195と同軸配
置され、右側からケース185、191内に貫入し、内歯車17
1に固定されている。これらの軸195、197はベアリング1
99を介して互いに支持し合いセンターリングを行ってい
る。
エンジン1からの駆動力は軸195からセンターデフ169
のキャリヤ177に入力し、太陽歯車175から歯車193を介
して前輪側に、又内歯車171から軸17を介して後輪側に
分割出力される。
回転ケース185と軸197との間には外側と内側の摩擦板
201、203が交互配置され、外側摩擦板201はケース185
に、又内側の摩擦板203は軸197にそれぞれ軸方向移動自
在に係合し、多板クラッチ205を構成している。
多板クラッチ205の右側にはカムリング207(カム部
材)が配置されている。又、軸197には他のカムリング2
09がスプライン連結され、止め輪211で右方に固定され
ている。第5図(b)に示すように、これらの部材20
7、209の間にはカム213(カム手段)が形成されてい
る。
カムリング207には押圧リング215が軸方向移動自在に
スプライン連結とされている。押圧リング215の右側に
は外側と内側の摩擦板217、219が交互に配置され、外側
の摩擦板217はケース185に、又内側の摩擦板219はリン
グ207にそれぞれ軸方向移動自在に係合し、多板クラッ
チ221を構成している。多板クラッチ221の右方は電磁石
223がトランスファケース191に(固定側)に固定されて
いる。この電磁石223の操作は第1図に示される第1の
実施例と同様の構成で行われる。電磁石223が押圧リン
グ215を吸引すると多板クラッチ221が押圧されて締結さ
れる。こうして、電磁多板クラッチ225が構成されてい
る。なお、電磁石223と回転ケース185間のエアギャップ
Sは摩擦板217、219が磨耗しても変化しない。
多板クラッチ205、カムリング27、カム213、電磁多板
クラッチ225と両回転部材171、175によりこの実施例の
連結装置227が構成されている。
この連結装置227の機能と効果とは第1図の第4図に
示される第1、第2の実施例と同様であり、又このセン
ターデフ169の車両における機能もこれらの実施例のセ
ンターデフ5、99と同様である。
第4実施例 次ぎに、第6図により第4実施例について説明する。
なお上記各実施例と同構成部分については、図面上へ同
符号を付して説明を省略する。軸229(一方の回転体)
はクラッチドラム231の内部に相対回転自在に回転配置
されている。クラッチドラム231は同軸配置された軸233
に固定され、これらはベアリング235、237によりケーシ
ング239内に支持されている。軸229側には原動機が連結
され軸233側には負荷が連結されている。
クラッチドラム231と軸229との間には摩擦板241、243
が交互配置され、外側の摩擦板241はドラム231に、又内
側の摩擦板243には軸229にそれぞれ軸方向移動自在に係
合し、多板クラッチ245を構成している。
多板クラッチ245の右側にはカムリング247(カム部
材)が配置されている。又、軸229には他のカムリング2
49がスプライン連結され、止め輪251で右方に固定され
ている。第6図(b)に示すように、これらの部材24
7、249の間にはカム253(カム手段)が形成されてい
る。
カムリング247には押圧リング255が軸方向移動自在に
スプライン連結されている。押圧リング255の右側には
摩擦板257、259が交互に配置され外側の摩擦板257はク
ラッチドラム231に又内側の摩擦板259はカムリング247
にそれぞ軸方向移動自在に係合し、多板クラッチ261を
構成している。多板クラッチ261の右方には電磁石26が
ケーシング239(固定側)に固定されている。電磁石263
が押圧リング255を吸引すると多板クラッチ261が押圧さ
れて締結する。そして、電磁多板クラッチ265が構成さ
れ、連結装置267が構成される。なお、電磁石263とクラ
ッチドラム231間のエアギャップSは摩擦板257、259が
磨耗しても変化しない。
電磁多板クラッチ265が開放状態のときは多板クラッ
チ245も開放状態であり、連結装置267は開放され軸229
からのトルクは軸233に伝達されない。電磁多板クラッ2
65を締結するとカム253のスラスト力により多板クラッ
チ245も締結され、連結装置267は連結状態になる。これ
ら両クラッチ265、245の締結力により大きな連結力が得
られ、連結装置267を介し軸229から軸233へ大トルクが
伝達可能となる。連結装置267のこの他の機能と効果と
は上記各実施例の連結装置97、167、227と同様である。
なお、この発明は傘歯車タイプの差動歯車群について
も差動制限装置として構成できる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、パイロットク
ラッチと、カム手段との間が回転方向に係合かつ該係合
部分で軸方向に相対移動可能に構成されているため、パ
イロットクラッチの締結に基づく軸方向のカムスライス
ト力、メインクラッチやカム手段側の磨耗や振動による
カム手段側への変動をキャンセルすることができ、パイ
ロットクラッチへの影響を抑制することができる。ま
た、エアギャップは、電磁力発生手段と受け部の背後と
の間で間隔を一定に管理することができ、パイロットク
ラッチの磨耗、カム手段側の軸方向の振動があっても締
結特性が変化することはない。したがって、電磁力発生
手段によるパイロットクラッチの締結力の調節により、
的確な連結制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第2図は本発明の連結装置が適用された第1
実施例を示し第1図(a)はディファレンシャル装置を
示す断面図、第1図(b)は(a)のA−A線に沿って
切断した断面図、第2図は第1実施例と従来例の特性を
比較するグラフ、第3図は第1図の装置を用いた車両の
動力系を示すスケルトン機構図、第4図(a)、第4図
(b)は本発明の連結装置が適用された第2実施例を示
しディフャレンシャル装置を示す断面図、第4図(b)
は第4図(a)のA−A線に沿って切断した断面図、第
5図(a)及び第5図(b)は第3実施例を示し第5図
(a)はデイフャレンシャル装置を示す断面図、第5図
(b)は第5図(a)のA−A線に沿って切断した断面
図、第6図(a)及び、第6図(b)は第4実施例を示
し第6図(a)はデイフャレンシヤル装置を示す断面
図、第6図(b)は第6図(a)のA−A線に沿って切
断した断面図である。 31……デフケース(ケース) 47,113……遊星キャリヤ(回転部材) 53、109、175……太陽歯車(回転部材) 75、147、205、245……多板クラッチ 77、149、207、247……カムリング(カム部材) 79、151、213、253……カム 95、165、225、265……電磁多板クラッチ 171……内歯車(回転部材) 229、233…………軸(回転部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−97425(JP,A) 特開 昭62−209229(JP,A) 特開 昭62−113620(JP,A) 実開 昭62−202431(JP,U) 米国特許2933171(US,A) 米国特許3000479(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 27/115 F16D 47/00 F16H 48/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】締結により回転体間を接続するメインクラ
    ッチと、 該メインクラッチに、軸方向移動により締結力を付与可
    能な押圧部材と、 回転規制により前記押圧部材を前記メインクラッチ側へ
    軸方向移動させるカム手段と、 回転側に設けられた受け部に対し締結することにより前
    記カム手段を締結力に応じて回転規制するパイロットク
    ラッチと、 該パイロットクラッチに対し前記受け部を挟む背後に軸
    方向対向配置され、該受け部の背後との間にエアギャッ
    プを設定して前記パイロットクラッチの締結力を調節す
    る電磁力発生手段とを有し、 前記パイロットクラッチとカム手段との間は、回転方向
    に係合し且つ軸方向には該係合部分がずれて相対移動自
    在に構成されていることを特徴とする連結装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の連結装置であって、 前記メインクラッチは、動力伝達用のケース内に配置さ
    れた動力伝達用の一対の回転体間に設けられ、 前記パイロットクラッチは、前記ケースとカム手段との
    間に多板に設けられ、 前記受け部は、前記ケースに設けられたことを特徴とす
    る連結装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の連結装置であって、 前記メインクラッチは、動力伝達用の相対回転自在な一
    対の回転体間に設けられ、 前記パイロットクラッチは、前記回転体の一方とカム手
    段との間に多板に設けられ、 前記受け部は、前記一方の回転体側に設けられたことを
    特徴とする連結装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の連結装置
    であって、 前記電磁力発生手段は、回転側にベアリングを介して支
    持されたことを特徴とする連結装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載の連結装置
    であって、前記電磁力発生手段は、固定側に固定支持さ
    れたことを特徴とする連結装置。
JP2018847A 1989-07-20 1990-01-31 連結装置 Expired - Lifetime JP2820161B2 (ja)

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