JP2520866Y2 - 電磁クラッチ - Google Patents

電磁クラッチ

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JP2520866Y2
JP2520866Y2 JP1990000874U JP87490U JP2520866Y2 JP 2520866 Y2 JP2520866 Y2 JP 2520866Y2 JP 1990000874 U JP1990000874 U JP 1990000874U JP 87490 U JP87490 U JP 87490U JP 2520866 Y2 JP2520866 Y2 JP 2520866Y2
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正夫 舘野
富明 落合
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栃木富士産業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) この考案は、電磁クラッチに関する。
(従来の技術) 例えば車両の左右車軸を差動を制限して駆動するため
に、相対回転自在に配置された一対の回転部材を、摩擦
クラッチによって連結できるように設け、摩擦クラッチ
は、リング状の電磁石によって吸引される吸引部材によ
って締結され、この電磁石に流す電流を制御することに
より前記締結力が制限されて摩擦クラッチによる差動機
構の差動制限を行う構造が知られている。
(考案が解決しようとする課題) ところが、電磁石と吸引部材および回転部材とのエア
ギャップが設計仕様どおり所定に確保されていないと、
所定の磁力線が得られなくなって吸引力は弱くなり、摩
擦クラッチの締結力を所定どおり制御できなくなる。
そこで、このエアギャップを所定に保つために差動機
構を内装するケースに対して電磁石を、専用の軸受を介
して芯出しする必要がある。
一方、左右の車軸にそれぞれ連結される出力側軸は、
ケースの左右側部に配置されている少なくとも一対のベ
アリングによって軸支されているので、この一対のベア
リング間に電磁石を配置すると共に、この電磁石をケー
スに対して芯出しするための前記専用軸受をもこの一対
のベアリング間に配置しなければならない。
これらの結果、電磁石を配置できる空間容積は小さい
ものとならざるを得ず、リング状の電磁石の外形寸法が
制限されて吸引力の小さいものしか設けることができ
ず、摩擦クラッチの締結力も小さいものとなり、差動の
制限できる範囲も小さくなってしまう。
又、組込作業も複雑となっている。
この考案は、電磁石を芯出しするための専用のベアリ
ングを必要とせず、これにより充分な容量の電磁石と締
結力が得られる構成の電磁クラッチを提供することを目
的としている。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) 前記課題を解決するためのこの考案の構成は、相対回
転自在に配置された一対の回転部材と、これらの回転部
材を連結する摩擦クラッチと、摩擦クラッチを隔てて配
置された吸引部材を吸引してこの摩擦クラッチを締結さ
せるリング状の電磁石と、前記一方の回転部材の入力を
受け差動機構を介して両出力軸に出力するように前記一
対の回転部材と同軸に配置された一対のボスと、これら
のボスを連結する別の摩擦クラッチと、前記一方のボス
が前記他方の回転部材と回転方向にて係合することによ
り前記別の摩擦クラッチを締結させるカム機構と、を備
えている電磁クラッチであって前記電磁石は、その外周
部を固定側に固定すると共に、その内周部を、前記一方
の回転部材を軸支するためのベアリングの外輪に固定し
ているものである。
(作用) リング状の電磁石の内周部は、一方の回転部材を軸支
しているベアリングの外輪に固定しているので、専用の
軸受を必要とせずに一方の回転部材に対する電磁石の芯
出しは狂い無く容易に行われる。
そして、電磁石は、ケースと一方の回転部材軸支用の
ベアリングとの間に介装されることになるので、ケース
左右側部にそれぞれ配置されている出力側軸用ベアリン
グに制約されずに充分に大型に設計でき、必要な吸引力
を発揮するための容量は充分に確保でき、これにカム機
構の増幅作用も加わって、両出力軸の差同制限を充分に
行なうことができる。
(実施例) 次にこの考案の一実施例を図に基いて説明する。
第1図はこの実施例を用いたディファレンシャル装置
を示し、第2図は第1図の装置を用いた車両の動力系統
を示す。
以下の説明では、車両の左右方向はこれらの図面での
左右方向とし、車両の前方はこれらの図面での上方に相
当する。
なお、番号を付していない部材は図示されていない。
第1図に例示した動力系は、エンジン1、トランスミ
ッション3、伝達機構5、プロペラシャフト7、リヤデ
フ9(この実施例が適用され、後輪側に配置されたデフ
ァレンシャル装置)、後車軸11,13、左右の後輪15,17、
左右の前輪19,21などにより構成されている。
リヤデフ9を内装しているケースの一例としてのデフ
キャリヤ29内での左右側部に、テーパローラ型の左右の
ベアリング25,27が設けられ、一方の回転部材の一例と
してのリヤデフ9のデフケース23は、これらのベアリン
グ25,27によって固定側であるデフキャリヤ29内に支承
されている。
即ち、右側のベアリング27は、その外輪28がデフキャ
リヤ29のベアリング嵌着孔に直接嵌着されるが、左側の
ベアリング25は、デフキャリヤ29へ固定された後述する
電磁クラッチ91のリング状の電磁石79の内周部80へその
外輪24が嵌着されて、その内輪26にデフケース23の左側
のボス部77が嵌着されている。
電磁石79は、デフキャリヤ29への磁束漏洩を防ぐため
に底部に孔30のある円筒皿状の非磁性体32を介してデフ
キャリヤ29ヘ嵌着され、前記孔30へ嵌入できるシム34に
よって左側のベアリング25は、デフキャリヤ29に対し左
右方向での位置決めがなされている。
デフケース23にはリングギヤ31がボルト33で固定され
ている。
ドライブピニオンシャフト35はベアリング37,39によ
りデフキャリヤ29内に支承され、前端はプロペラシャフ
ト7に連結され、後端部にはドライブピニオンギヤ41が
形成されている。
このドライブピニオンギヤ41はリングギヤ31と噛合っ
ている。
デフケース23の内部には相対回転自在な一対のボス4
3,45が同軸上左右に配置されており、左のボス43は遊星
キャリヤ47と一体になっている。
デフケース23の内周部には内歯歯車49が形成され、右
のボス45には太陽歯車51が形成されている。
遊星キャリヤ47には軸53により外側の遊星歯車55が回
転自在に支承され、又、他の軸により内側の遊星歯車56
が回転自在に支承されている。
これらの遊星歯車55,56は互いに噛合うと共に外側の
遊星歯車55は内歯歯車49と噛合い、内側の遊星歯車56は
太陽歯車51と噛合い、このようにして遊星歯車型の差動
機構57が構成されている。
左のボス43は左の後車軸11に軸方向移動自在にスプラ
イン連結され、右のボス45は右の後車軸13にスプライン
連結されている。
従ってエンジン1からの駆動力はデフケース23から差
動機構57を介して左右の後輪15,17に分割出力されると
共に、遊星歯車55,56の自転と公転とにより左右側に差
動分割される。
遊星キャリヤ47の右端部にはクラッチドラム59が固定
され、このクラッチドラム59と右のボスとの間にはこれ
らを連結する多板クラッチ61が配置されている。
クラッチドラム59は左右へ移動可能であり、右方に移
動するとデフケース23の右側壁63との間で多板クラッチ
61を押圧し締結させる。
多板クラッチ61が締結されると、その締結力の大きさ
に応じて差動機構57の差動が制限される。
左のボス43の外周には、他方の回転部材の一例として
のクラッチリング65が相対回転自在に配置されており、
クラッチリング65とデフケース23との間にはこれらを連
結する摩擦クラッチとしての多板クラッチ67が配置され
ている。
クラッチリング65と遊星キャリヤ47との間には、カム機
構71が形成されている。
例示したカム機構71は、クラッチリング65とキャリヤ
47との間に介在させたカムボール87を、クラッチリング
65のカム部66とキャリヤ47の左側カム部86とに係合させ
たものである。100はニードルベアリングである。
従って、多板クラッチ67が締結されると、左後輪15と
デフケース23との間の差動トルクにより発生する前記カ
ム機構71からのスラスト力により、ボス43と遊星キャリ
ヤ47とドラム59とが右方へ移動して前記のように多板ク
ラッチ61を締結させる。
このようにして多板クラッチ67,61の締結力の大小に
より差動機構57の差動は大きく制限され、或いはデフロ
ックされる。
多板クラッチ67の右側には吸引部材75が左右移動自在
に配置されている。
そして、前述した電磁石79とデフケース23との間には
径方向のエアギャップ83,85と軸方向のエアギャップ95,
97が形成され、このようにして電磁クラッチ91が構成さ
れている。
電磁石79に通電すると破線で示す電磁線93が形成され
て吸引部材75を吸引し多板クラッチ67を締結させる。
電磁クラッチ91の電磁石79の電流制御操作は運転席か
ら手動操作可能に或いは操舵条件や路面条件に応じて自
動操作可能に構成されている。
前記のようにリング状の電磁石79の内周部は、デフケ
ース23をデフキャリヤ29に対して軸支しているベアリン
グ25の外輪24に固定し、この電磁石79の外周部であるヨ
ーク78の外周側は非磁性体32を介してデフキャリヤ29に
固定しているので、デフケース23に対する電磁石79の芯
出しは狂いが無く容易となり、電磁石79とデフケース23
との間の径方向のエアギャップ83,85と軸方向のエアギ
ャップ95,97は設計仕様どおり正確な値に確保される。
この結果、吸引部材75に流れる磁力線93は所定どおりの
値が得られて吸引力はデフケース23の回転によって変動
することはなく、電磁クラッチ91の締結力を適正にコン
トロールすることができる。
電磁石79は、デフキャリヤ29の左右側部に配置される
左右のベアリングの外径側に配置されるので、これらの
ベアリング25,27間の寸法に制約されずに充分な大型の
ものに形成でき、電磁クラッチ91の締結に必要な吸引力
を確保できる。
以上のように構成されている車両では、エンジン1の
駆動力はトランスミッション3で変速され、伝達機構5
とプロペラシャフト7とを介してリヤデフ9に伝達さ
れ、左右の後輪15,17に分割出力される。
電磁クラッチ91と多板クラッチ61とを開放状態にして
おけば、後輪15,17間の差動は自由であり、円滑な旋回
が可能であると共に路面の凹凸にかかわらず直進安定性
が保たれる。
差同制限の場合には、電磁石79に流す電流を制御する
ことによって多板クラッチ67の締結力が増加するように
制御されクラッチリング65がデフケース23に連結され
る。クラッチリング65と遊星キヤリヤ47との相対回転に
よりカム機構71が押圧力を増幅して別の摩擦クラッチで
ある多板クラッチ61を締結させてこれにより差動機構57
の差動は大きく制限され、或いはデフロック状態とな
り、悪路などにおける脱出性能は向上される。
[考案の効果] 以上によって明らかなようにこの考案によれば、リン
グ状の電磁石の内周部は、一方の回転部材を軸支してい
るベアリングの外輪に固定しているので、電磁石は、専
用の軸受を必要とせずに一方の回転部材に対して狂い無
く芯出しでき、専用の軸受を組込む必要が無いので組立
作業も容易となる。
電磁石は、ケースと一方の回転部材軸支用のベアリン
グとの間に介装されることになるので、ケース左右側部
にそれぞれ配置されている出力側軸用ベアリングに制約
されずにこの電磁石を充分に大型に設計でき、必要な吸
引力を発揮するための容量は充分に確保できて、締結力
制御可能な電磁クラッチとして好適なものとなった。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を用いた装置の断面図、第
2図は第1図の装置を用いた車両の動力系統図である。 23……デフケース(一方の回転部材) 24……外輪 25……ベアリング 29……デフキャリヤ(固定側) 43……ボス(遊星キャリヤ) 45……ボス(太陽歯車) 61……多板クラッチ(別の摩擦クラッチ) 65……クラッチリング(他方の回転部材) 67……多板クラッチ(摩擦クラッチ) 71……カム機構 75……吸引部材 79……電磁石

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対回転自在に配置された一対の回転部材
    と、これらの回転部材を連結する摩擦クラッチと、摩擦
    クラッチを隔てて配置された吸引部材を吸引してこの摩
    擦クラッチを締結させるリング状の電磁石と、前記一方
    の回転部材の入力を受け差動機構を介して両出力軸に出
    力するように前記一対の回転部材と同軸に配置された一
    対のボスと、これらのボスを連結する別の摩擦クラッチ
    と、前記一方のボスが前記他方の回転部材と回転方向に
    て係合することにより前記別の摩擦クラッチを締結させ
    るカム機構と、を備えている電磁クラッチであって前記
    電磁石は、その外周部を固定側に固定すると共に、その
    内周部を、前記一方の回転部材を軸支するためのベアリ
    ングの外輪に固定していることを特徴とする電磁クラッ
    チ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0613386Y2 (ja) * 1987-09-10 1994-04-06 小倉クラッチ株式会社 電磁連結装置

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