JP2554072Y2 - クラッチ装置 - Google Patents

クラッチ装置

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JP2554072Y2
JP2554072Y2 JP1991019013U JP1901391U JP2554072Y2 JP 2554072 Y2 JP2554072 Y2 JP 2554072Y2 JP 1991019013 U JP1991019013 U JP 1991019013U JP 1901391 U JP1901391 U JP 1901391U JP 2554072 Y2 JP2554072 Y2 JP 2554072Y2
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JP1991019013U
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Inventor
功 広田
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栃木富士産業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、車両などに用いられ
るクラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−195449号公報に「す
べり制限歯車アセンブリ」が記載されている。又、第3
図に従来のクラッチ装置を示す。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前者は電磁多板クラッ
チで差動制限を行うデファレンシャル装置であり、この
差動制限力を強化するために差動トルクを受けて作動す
るカムを設け、電磁力に加えてこのカムスラスト力が押
圧部材を介して多板クラッチの一部に作用するように構
成されている。
【0004】ところが、この装置ではこの押圧部材がク
ラッチ板の係合部材を兼ねているから、クラッチ板との
摩擦力の抵抗により押圧部材の動きが悪く、動作が不安
定であり、連結力の強化機能も不充分である。
【0005】そこで、図3のクラッチ装置ではクラッチ
板201を係合したハブ203と押圧部材205とが別
体にされている。
【0006】この装置は電磁式のパイロットクラッチ2
07が連結されるとカム209にトルクが係り、そのス
ラスト力により押圧部材205が移動して多板式メイン
クラッチ211が締結されるものであり、クラッチ板の
枚数が多い程大きな連結力が得られる。
【0007】しかし、押圧部材205がハブ203のク
ラッチ板201側に係合されているから、それだけクラ
ッチ板の枚数が制限され、装置全体を大型にしないと枚
数がふやせない。
【0008】そこで、この考案は、カムのスラスト力に
より締結されるメインクラッチのクラッチ板枚数をふや
し大きな連結力を得ることができるクラッチ装置の提供
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この考案のクラッチ装置
は、操作手段により連結操作されるパイロットクラッチ
と、多板式のメインクラッチと、連結部を介してメイン
クラッチの一側部材に連結された押圧部材と、この一側
部材とパイロットクラッチの一側部材との間に設けられ
パイロットクラッチが連結されるとトルクを受けてスラ
スト力を発生し押圧部材を介してメインクラッチを押圧
し締結させるカムとを備え、前記連結部はメインクラッ
チの一側部材に設けられ入出力いずれかの軸と係合する
係合箇所のうちの余分の係合箇所と、押圧部材に設けら
れ前記余分の係合箇所に軸方向移動自在に係合される被
係合箇所とにより構成されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】押圧部材をメインクラッチのクラッチ板係合部
以外の箇所に連結するように構成したから、装置を大型
にせずにクラッチ板枚数をふやし、連結力を大きくでき
る、と共に既設の係合箇所を利用できるので、コスト上
昇を伴なわない。
【0011】
【実施例】図1と図2とにより一実施例の説明をする。
図1はこの実施例のクラッチ装置を示し、図2はこのク
ラッチ装置を用いた四輪駆動(4WD)車の動力系を示
す。以下、前後の方向は図1の左右の方向、図2の前後
の方向であり、図1の右方が前方(図2の上方)に相当
する。
【0012】先ず、図2によりこの動力系の構成を説明
する。この動力系は、エンジン1、トランスミッション
3、フロントデフ5(前輪側のデファレンシャル装
置)、前車軸7,9、左右の前輪11,13、トランス
ファ15、プロペラシャフト17、この実施例のクラッ
チ装置19、リヤデフ21(後輪側のデファレンシャル
装置)、後車軸23,25、左右の後輪27,29など
から構成されている。
【0013】次に、クラッチ装置19の説明をする。
【0014】図2に示すように、連結軸31(入力軸)
はリヤデフ21のキャリヤ33の前端部を貫通してい
る。連結軸31はベアリングによってキャリヤ33に支
承されると共にプロペラシャフト17側に連結されてい
る。こうして、連結軸31はエンジン1からの駆動力に
より回転駆動される。
【0015】クラッチドラム35は前端のフランジ部3
7で連結軸31にスプライン連結されている。ドラム3
5の内側にはハブ39(後述のメインクラッチ49の一
側部材)が回転自在に配置されている。
【0016】ハブ39の内周にはドライブピニオンシャ
フト41(図2)(出力軸)が連結されたスプライン4
3が設けられている。このハブ39内周のスプライン4
3はシャフト41に連結(係合)する大部分のスプライ
ン(係合箇所)と図1の右端側にシャフト41に係合し
ない小部分の余分のスプライン(余分の係合箇所)とか
らなる。シャフト41はベアリングによりキャリヤ33
に支承され、その後端にはリヤデフ21のリングギヤ4
5と噛合ったドライブピニオンギヤ47が一体に形成さ
れている。
【0017】クラッチドラム35とハブ39との間には
これらを連結する多板式のメインクラッチ49が配置さ
れている。メインクラッチ49の外側のクラッチ板51
はクラッチドラム35の内周に設けられたスプライン5
3に係合し、内側のクラッチ板55はハブ39の外周に
設けられたスプライン57(クラッチ板係合部)に係合
している。
【0018】メインクラッチ49の前側と後側にはそれ
ぞれ押圧リング59(押圧部材)と受圧リング61とが
配置されている。受圧リング61はドラム35のスプラ
イン53に係合し、止め輪63で固定されている。
【0019】押圧リング59はメインクラッチ49の押
圧部65と円筒部67とを有し、円筒部67を介しドラ
イブピニオンシャフト41の前端部に支承されると共
に、ハブ39の内周側に突出した円筒部69の外周にス
プライン71を有する。スプライン71はハブ39内周
のスプライン43のうち右端側のスプライン(余分の係
合箇所)に軸方向移動自在にて係合されている被係合箇
所として機能する。これにより、被係合箇所としてのス
プライン71と、スプライン43のうちの余分の係合箇
所とは押圧リング59とハブ39とを連結する連結部を
構成するものである。
【0020】このように、ハブ39と押圧リング59と
の連結部(スプライン43,71)をクラッチ板55の
係合部(スプライン57)以外の箇所に設けたことによ
り、図3の従来例と比べてクラッチ板51,55の配置
スペースが広くなり、それだけクラッチ板枚数が増加
し、連結力が大きくなった。
【0021】又、ハブ39に従来から設けられていたス
プライン43を押圧リング59の連結に利用したので、
新規に連結部を設ける必要がなく、この点でのコスト上
昇を伴わない。
【0022】押圧リング59の前方にはカムリング73
(一側部材)が配置され、各リング59,73の間に
は、図1(b)に示すように、ボール75を介してカム
77が形成されている。
【0023】カムリング73とクラッチドラム35との
間にはこれらを連結する多板式のパイロットクラッチ7
9が配置されている。このクラッチ79の後側にはアー
マチャ81が配置されている。アーマチャ81はカムリ
ング73の外周に設けられたスプライン83にクラッチ
79の内側クラッチ板85と共に係合している。アーマ
チャ81の後側には止め輪87がドラム35に装着さ
れ、アーマチャ81と押圧リング59との接触を防止し
ている。
【0024】クラッチドラム35の前方にはリング状の
電磁石89(操作手段)が配置されている。電磁石89
のヨーク91には電磁石89をキャリヤ33に固定する
ボルト用のねじ孔93が設けられている。ドラム35の
フランジ部37には磁力の短絡を防ぎアーマチャ81へ
導くために非磁性体のリング95が埋め込まれている。
【0025】アーマチャ81が電磁石89に吸引される
と、その吸引力に応じた強さでパイロットクラッチ79
がフランジ部37との間で押圧されて締結し、クラッチ
ドラム35(前輪側)とハブ39(後輪側)とはクラッ
チ79、カム77、押圧リング59を介して連結され
る。
【0026】又、クラッチ79が連結されるとエンジン
1のトルクがカム77に掛り、図1(b)に示すよう
に、前後方向のスラスト力97,99が生じ、後方向の
スラスト力99により押圧リング59が移動して受圧リ
ング61との間でメインクラッチ49が押圧されて締結
し、各クラッチ49,79の締結力により前後輪間が連
結される。前方向のスラスト力97はベアリング101
とワッシャ103とを介してクラッチドラム35に入力
しスラスト力99に相殺される。
【0027】パイロットクラッチ79を開放するとカム
77のスラスト力97,99が消失し、メインクラッチ
49も開放され、後輪27,29がエンジン1から切離
される。
【0028】こうして、クラッチ装置19が構成されて
いる。クラッチ装置19の上記のような操作は運転席か
ら手動操作可能か、又は路面条件や車両の操舵条件に応
じて自動操作可能に構成されている。
【0029】次に、クラッチ装置19の機能を図2の車
両の動力性能に即して説明する。
【0030】エンジン1の駆動力はトランスミッション
3からフロントデフ5を介して前輪11,13に分配さ
れると共にトランスファ15を介してプロペラシャフト
17を回転させる。
【0031】パイロットクラッチ79を開放しクラッチ
装置19を開放状態にすると、後輪27,29側への駆
動力伝達が遮断され車両は前輪駆動状態になり、前輪駆
動車の特性が得られると共に燃費が向上する。
【0032】パイロットクラッチ79を締結してクラッ
チ装置19を連結状態にするとその連結力に応じて駆動
力が後輪に伝達され車両は4WD状態になる。
【0033】この状態で、例えば悪路で前輪が空転する
とクラッチ装置19を介して後輪に送られる駆動力によ
り走破性が保たれる。後輪側に送られる駆動力はクラッ
チ装置19の連結力が大きい程大きく、クラッチ装置1
9がロック状態で最大になる。
【0034】電磁石89の吸引力を調節しパイロットク
ラッチ79の滑りを調節すればクラッチ装置19を介し
て前後輪間の差動が許容される。この差動許容能力を大
きくすれば車両は円滑な旋回が行えると共に車庫入れな
どでのタイトコーナーブレーキング現象が防止できる。
【0035】車両の直進安定性はクラッチ装置19によ
り前後輪間の差動を制限すると向上し、クラッチ装置1
9がロック状態で最大となる。
【0036】急制動時に前輪がロックしても、クラッチ
装置19の連結力を緩めるか又は開放すればロック力の
伝達が遮断され後輪ロックの誘発が回避できる。
【0037】なお、この考案のクラッチ装置はメインク
ラッチをデファレンシャル装置の差動部材間に配置し、
差動制限装置として用いることもできる。
【0038】
【考案の効果】この考案のクラッチ装置は、パイロット
クラッチが連結されたときカムにトルクを伝達すると共
にメインクラッチを押圧する部材をメインクラッチのク
ラッチ板係合部以外の箇所に連結したから、それだけク
ラッチ板の枚数を増して、装置全体を大型化せずに連結
力を強化することができる、と共に、コストアップを抑
制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は一実施例の断面図である。同図
(b)は同図(a)のA−A断面図である。
【図2】この実施例を用いた車両の動力系を示すスケル
トン機構図である。
【図3】従来例の断面図である。
【符号の説明】
39…ハブ(メインクラッチ49の一側部材) 43,71…スプライン(連結部) 49…メインクラッチ 57…スプライン(クラッチ板係合部) 59…押圧リング(押圧部材) 73…カムリング(パイロットクラッチ79の一側部
材) 77…カム 79…パイロットクラッチ 89…電磁石(操作手段) 99,97…スラスト力

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作手段により連結操作されるパイロッ
    トクラッチと、多板式のメインクラッチと、連結部を介
    してメインクラッチの一側部材に連結された押圧部材
    と、この一側部材とパイロットクラッチの一側部材との
    間に設けられパイロットクラッチが連結されるとトルク
    を受けてスラスト力を発生し押圧部材を介してメインク
    ラッチを押圧し締結させるカムとを備え、前記連結部は
    メインクラッチの一側部材に設けられ入出力いずれかの
    軸と係合する係合箇所のうちの余分の係合箇所と、押圧
    部材に設けられ前記余分の係合箇所に軸方向移動自在に
    係合される被係合箇所とにより構成されていることを特
    徴とするクラッチ装置。
JP1991019013U 1991-03-27 1991-03-27 クラッチ装置 Expired - Lifetime JP2554072Y2 (ja)

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JP1991019013U JP2554072Y2 (ja) 1991-03-27 1991-03-27 クラッチ装置

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JP1991019013U JP2554072Y2 (ja) 1991-03-27 1991-03-27 クラッチ装置

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JPH04136348U JPH04136348U (ja) 1992-12-18
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ID=31905375

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JP1991019013U Expired - Lifetime JP2554072Y2 (ja) 1991-03-27 1991-03-27 クラッチ装置

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Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55113684A (en) * 1979-02-20 1980-09-02 Yoken Co Ltd Tile glazing device

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JPH04136348U (ja) 1992-12-18

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