JP2844006B2 - 動力伝達装置 - Google Patents
動力伝達装置Info
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- JP2844006B2 JP2844006B2 JP2074073A JP7407390A JP2844006B2 JP 2844006 B2 JP2844006 B2 JP 2844006B2 JP 2074073 A JP2074073 A JP 2074073A JP 7407390 A JP7407390 A JP 7407390A JP 2844006 B2 JP2844006 B2 JP 2844006B2
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Links
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- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 2
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 2
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Landscapes
- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は動力伝達装置に関する。とくに本発明は、2
つの回転軸間の動力伝達がクラッチにより制御される形
式の動力伝達装置に関する。
つの回転軸間の動力伝達がクラッチにより制御される形
式の動力伝達装置に関する。
パートタイム式4輪駆動車両の動力伝達装置において
は、原動機により駆動される入力軸と2つの出力軸とが
設けられ、一方の出力軸たとえば前車軸を駆動するため
の出力軸が入力軸に常時駆動連結され、他方の出力軸た
とえば後車軸を駆動するための出力軸がクラッチを介し
て入力軸に連結される。このような動力伝達装置を有す
るパートタイム式4輪駆動車両が4輪駆動状態で走行中
に制動の必要が生じ、車両ブレーキを作動させた場合、
車両ブレーキのアンチスキッド作用を十分に発揮させる
ためには、車輪のスキッドが検出された瞬間に一時的に
2輪駆動状態にすることが望ましい。この2輪駆動状態
を実現するためには動力伝達装置のクラッチを解除する
必要があるが、該クラッチがドッグクラッチのような機
械的クラッチである場合、クラッチを瞬間的に解除した
り係合させたりすることは不可能である。そこでクラッ
チとして電磁式のものを使用することが考えられるが、
電磁クラッチを使用した場合、クラッチ係合または解除
の一方でクラッチの電磁ソレノイドを常時励磁状態にし
ておかねばならず、消費電力の観点からもクラッチの耐
久性の観点からも好ましくない。
は、原動機により駆動される入力軸と2つの出力軸とが
設けられ、一方の出力軸たとえば前車軸を駆動するため
の出力軸が入力軸に常時駆動連結され、他方の出力軸た
とえば後車軸を駆動するための出力軸がクラッチを介し
て入力軸に連結される。このような動力伝達装置を有す
るパートタイム式4輪駆動車両が4輪駆動状態で走行中
に制動の必要が生じ、車両ブレーキを作動させた場合、
車両ブレーキのアンチスキッド作用を十分に発揮させる
ためには、車輪のスキッドが検出された瞬間に一時的に
2輪駆動状態にすることが望ましい。この2輪駆動状態
を実現するためには動力伝達装置のクラッチを解除する
必要があるが、該クラッチがドッグクラッチのような機
械的クラッチである場合、クラッチを瞬間的に解除した
り係合させたりすることは不可能である。そこでクラッ
チとして電磁式のものを使用することが考えられるが、
電磁クラッチを使用した場合、クラッチ係合または解除
の一方でクラッチの電磁ソレノイドを常時励磁状態にし
ておかねばならず、消費電力の観点からもクラッチの耐
久性の観点からも好ましくない。
本発明は、パートタイム式4輪駆動車両の動力伝達装
置における上述した問題に鑑み、クラッチの係合および
解除を、瞬時にかつ比較的低い作動エネルギで行うこと
ができる動力伝達装置を提供することを解除すべき課題
とする。また、本発明は、車両ブレーキのアンチスキッ
ド作動時に4輪駆動状態から瞬間的に2輪駆動状態に切
り換えることができ、かつ作動のための電力消費が少な
いパートタイム式4輪駆動車両の動力伝達装置を提供す
ることを他の解決すべき課題とする。
置における上述した問題に鑑み、クラッチの係合および
解除を、瞬時にかつ比較的低い作動エネルギで行うこと
ができる動力伝達装置を提供することを解除すべき課題
とする。また、本発明は、車両ブレーキのアンチスキッ
ド作動時に4輪駆動状態から瞬間的に2輪駆動状態に切
り換えることができ、かつ作動のための電力消費が少な
いパートタイム式4輪駆動車両の動力伝達装置を提供す
ることを他の解決すべき課題とする。
上記課題を解決するため、本発明においては、2つの
回転軸の間にクラッチ手段を設け、このクラッチ手段は
該クラッチ手段の回転に伴って回転する押圧部材を介し
て該クラッチ手段に係合方向の弾性的な付勢力を与える
付勢手段を備える形式とする。さらに、押圧部材に対向
して回転部材を設け、押圧部材と回転部材との間にカム
手段を配置する。このカム手段は、押圧部材の回転位相
が回転部材の回転位相より進んだとき該押圧部材をクラ
ッチ解除方向に押すように作用する。回転部材には、電
磁的に励磁されたとき該回転部材の回転を抑制する電磁
ブレーキ手段を設け、該電磁ブレーキ手段の作動により
カム手段を介して付勢手段の付勢力が低減させられるよ
うに構成する。
回転軸の間にクラッチ手段を設け、このクラッチ手段は
該クラッチ手段の回転に伴って回転する押圧部材を介し
て該クラッチ手段に係合方向の弾性的な付勢力を与える
付勢手段を備える形式とする。さらに、押圧部材に対向
して回転部材を設け、押圧部材と回転部材との間にカム
手段を配置する。このカム手段は、押圧部材の回転位相
が回転部材の回転位相より進んだとき該押圧部材をクラ
ッチ解除方向に押すように作用する。回転部材には、電
磁的に励磁されたとき該回転部材の回転を抑制する電磁
ブレーキ手段を設け、該電磁ブレーキ手段の作動により
カム手段を介して付勢手段の付勢力が低減させられるよ
うに構成する。
本発明は、さらにパートタイム式4輪駆動車両のため
の動力伝達装置を提供するものである。この動力伝達装
置は、原動機により駆動される入力軸と、該入力軸に駆
動連結された第1出力軸と、主クラッチ手段を介して入
力軸に連結される第2出力軸とを備え、主クラッチ手段
の係合時に入力軸により第1、第2出力軸の両方が駆動
されるように構成する。主クラッチ手段と第2出力軸と
の間には副クラッチ手段を設ける。副クラッチ手段に
は、該クラッチ手段の回転に伴って回転する押圧部材を
介して副クラッチ手段に係合方向の弾性的な付勢力を与
える付勢手段を設ける。押圧部材に対向して回転部材を
配置し、押圧部材と回転部材との間にはカム手段を設け
る。このカム手段は、押圧部材の回転位相が回転部材の
回転位相より進んだとき押圧部材クラッチ解除方向に押
す構成とする。さらに、回転部材には、電磁的に励磁さ
れたとき該回転部材の回転を抑制する電磁ブレーキ手段
を設け、電磁ブレーキ手段の作動によりカム手段を介し
て付勢手段の付勢力が低減させられるように構成する。
の動力伝達装置を提供するものである。この動力伝達装
置は、原動機により駆動される入力軸と、該入力軸に駆
動連結された第1出力軸と、主クラッチ手段を介して入
力軸に連結される第2出力軸とを備え、主クラッチ手段
の係合時に入力軸により第1、第2出力軸の両方が駆動
されるように構成する。主クラッチ手段と第2出力軸と
の間には副クラッチ手段を設ける。副クラッチ手段に
は、該クラッチ手段の回転に伴って回転する押圧部材を
介して副クラッチ手段に係合方向の弾性的な付勢力を与
える付勢手段を設ける。押圧部材に対向して回転部材を
配置し、押圧部材と回転部材との間にはカム手段を設け
る。このカム手段は、押圧部材の回転位相が回転部材の
回転位相より進んだとき押圧部材クラッチ解除方向に押
す構成とする。さらに、回転部材には、電磁的に励磁さ
れたとき該回転部材の回転を抑制する電磁ブレーキ手段
を設け、電磁ブレーキ手段の作動によりカム手段を介し
て付勢手段の付勢力が低減させられるように構成する。
本発明の上記構成によれば、クラッチ手段の係合状態
で、第1、第2回転軸が駆動関係に連結される。この状
態で回転軸の駆動連結を瞬時に解除したいときには、電
磁ブレーキを作動させる。この電磁ブレーキの作動によ
り回転部材の回転が抑制されるため、クラッチの押圧部
材の回転位相が回転部材の回転位相より進んだ状態にな
る。したがって、カム手段が作用して、付勢力を低下さ
せる方向に該押圧部材を変位させる。その結果、クラッ
チの係合力が低下して2つの回転軸が相対的に回転変位
できるようになる。
で、第1、第2回転軸が駆動関係に連結される。この状
態で回転軸の駆動連結を瞬時に解除したいときには、電
磁ブレーキを作動させる。この電磁ブレーキの作動によ
り回転部材の回転が抑制されるため、クラッチの押圧部
材の回転位相が回転部材の回転位相より進んだ状態にな
る。したがって、カム手段が作用して、付勢力を低下さ
せる方向に該押圧部材を変位させる。その結果、クラッ
チの係合力が低下して2つの回転軸が相対的に回転変位
できるようになる。
本発明によるパートタイム式4輪駆動車両のための動
力伝達装置においては、主クラッチ手段が解除されたと
き2輪駆動状態となり、主クラッチ手段および副クラッ
チ手段が係合したとき4輪駆動状態となる。4輪駆動状
態で車両ブレーキを作動させると、スキッドのない通常
のブレーキ作動のもとでは4輪駆動状態が継続される。
いずれかの車輪にスキッドを生じると、そのスキッドが
電気的に検出され、副クラッチ手段に組み合わされた電
磁ブレーキ手段が励磁される。その結果、回転部材の回
転が抑制され、押圧部材の回転位相が回転部材の回転位
相より進んだ状態となる。したがって、副クラッチ手段
に設けたカム手段が作動し、押圧部材を付勢力低下方向
に変位させる。このようにして2輪駆動状態が実現され
る。車両ブレーキのスキッドがなくなると、電磁ブレー
キが再び非励磁状態となり、副クラッチ手段が係合させ
られ、4輪駆動状態となる。
力伝達装置においては、主クラッチ手段が解除されたと
き2輪駆動状態となり、主クラッチ手段および副クラッ
チ手段が係合したとき4輪駆動状態となる。4輪駆動状
態で車両ブレーキを作動させると、スキッドのない通常
のブレーキ作動のもとでは4輪駆動状態が継続される。
いずれかの車輪にスキッドを生じると、そのスキッドが
電気的に検出され、副クラッチ手段に組み合わされた電
磁ブレーキ手段が励磁される。その結果、回転部材の回
転が抑制され、押圧部材の回転位相が回転部材の回転位
相より進んだ状態となる。したがって、副クラッチ手段
に設けたカム手段が作動し、押圧部材を付勢力低下方向
に変位させる。このようにして2輪駆動状態が実現され
る。車両ブレーキのスキッドがなくなると、電磁ブレー
キが再び非励磁状態となり、副クラッチ手段が係合させ
られ、4輪駆動状態となる。
この本発明の動力伝達装置の構成によれば、電磁ブレ
ーキの作動により回転部材の回転を抑制してカム手段を
作動させ、このカム手段の作用によりクラッチ手段の係
合方向の付勢力を低下させるようにしたので、電磁力に
より直接にクラッチ手段を解除させる場合に比し、小さ
い電力でクラッチを解除させることが可能になる。
ーキの作動により回転部材の回転を抑制してカム手段を
作動させ、このカム手段の作用によりクラッチ手段の係
合方向の付勢力を低下させるようにしたので、電磁力に
より直接にクラッチ手段を解除させる場合に比し、小さ
い電力でクラッチを解除させることが可能になる。
以下、本発明の実施例を図について説明する。図に示
す動力伝達装置1は、車両のエンジン・トランスミッシ
ョン・ユニットの駆動軸に連結される入力軸2と、2つ
の出力軸3、4を有する。出力軸3は入力軸2に平行に
配置され、出力軸4は入力軸2と同軸に配置される。出
力軸3は前車軸に連結され、出力軸4は後車軸に連結さ
れる。入力軸2は軸受5を介して動力伝達装置1のハウ
ジング6に回転自在に支持されている。出力軸3は軸受
8、9によりハウジング6に回転自在に支持されてい
る。出力軸4は前端部が軸受7により入力軸2の後端部
に回転自在に支持されている。出力軸4上にはスプロケ
ット10が軸受11により回転自在に支持されている。スプ
ロケット10は連結部材12を介して入力軸2の後端部に連
結されている。
す動力伝達装置1は、車両のエンジン・トランスミッシ
ョン・ユニットの駆動軸に連結される入力軸2と、2つ
の出力軸3、4を有する。出力軸3は入力軸2に平行に
配置され、出力軸4は入力軸2と同軸に配置される。出
力軸3は前車軸に連結され、出力軸4は後車軸に連結さ
れる。入力軸2は軸受5を介して動力伝達装置1のハウ
ジング6に回転自在に支持されている。出力軸3は軸受
8、9によりハウジング6に回転自在に支持されてい
る。出力軸4は前端部が軸受7により入力軸2の後端部
に回転自在に支持されている。出力軸4上にはスプロケ
ット10が軸受11により回転自在に支持されている。スプ
ロケット10は連結部材12を介して入力軸2の後端部に連
結されている。
出力軸3にはスプロケット13が形成され、このスプロ
ケット13はチェーン14によりスプロケット10に連結され
ている。したがって、前輪駆動のための出力軸3は常時
エンジン・トランスミッション・ユニットの駆動軸に連
結される。
ケット13はチェーン14によりスプロケット10に連結され
ている。したがって、前輪駆動のための出力軸3は常時
エンジン・トランスミッション・ユニットの駆動軸に連
結される。
出力軸4上にはスリーブ15が嵌合され、このスリーブ
15は出力軸3とスプラインを介して係合している。スリ
ーブ15の外周は軸受16によりハウジング6に支持されて
いる。
15は出力軸3とスプラインを介して係合している。スリ
ーブ15の外周は軸受16によりハウジング6に支持されて
いる。
スプロケット10とスリーブ15との間に主クラッチ手段
を構成するドッグクラッチ17と副クラッチ手段を構成す
る多板クラッチ18が設けられる。ドッグクラッチ17は、
スプロケット10の後端部に形成されたクラッチ部材19を
有し、このクラッチ部材19の外周にドッグ歯が形成され
ている。スリーブ15の前端部に軸受20を介して筒状部材
21が回転自在に支持されている。この筒状部材21の前端
部がクラッチ部材19に隣接して位置し、外周にはクラッ
チ部材のドッグ歯と同軸にドッグ歯が形成されて、ドッ
グクラッチの他方のクラッチ部材を構成する。
を構成するドッグクラッチ17と副クラッチ手段を構成す
る多板クラッチ18が設けられる。ドッグクラッチ17は、
スプロケット10の後端部に形成されたクラッチ部材19を
有し、このクラッチ部材19の外周にドッグ歯が形成され
ている。スリーブ15の前端部に軸受20を介して筒状部材
21が回転自在に支持されている。この筒状部材21の前端
部がクラッチ部材19に隣接して位置し、外周にはクラッ
チ部材のドッグ歯と同軸にドッグ歯が形成されて、ドッ
グクラッチの他方のクラッチ部材を構成する。
スリーブ10の後端部に形成されたドッグ歯と筒状部材
21の前端部に形成されたドッグ歯とを結合するためにド
ッグスリーブ22が設けられている。このドッグスリーブ
22はスリーブ10上のドッグ歯に軸方向摺動自在に支持さ
れる。ドッグスリーブ22が図に示す位置にあるときは、
ドッグクラッチは係合状態にあり、スリーブ10と筒状部
材21は駆動結合される。ドッグスリーブ22が図において
左方向に移動し、筒状部材21のドッグ歯との係合から外
れると、ドッグクラッチ17は解除状態となる。
21の前端部に形成されたドッグ歯とを結合するためにド
ッグスリーブ22が設けられている。このドッグスリーブ
22はスリーブ10上のドッグ歯に軸方向摺動自在に支持さ
れる。ドッグスリーブ22が図に示す位置にあるときは、
ドッグクラッチは係合状態にあり、スリーブ10と筒状部
材21は駆動結合される。ドッグスリーブ22が図において
左方向に移動し、筒状部材21のドッグ歯との係合から外
れると、ドッグクラッチ17は解除状態となる。
ドッグスリーブ22を図に示すクラッチ係合位置と図示
位置から左に移動したクラッチ非係合位置との間で移動
されるために、シフタ23が設けられる。ドッグスリーブ
22は外周に周方向の溝22aを有し、シフタ22aの係合爪23
aがこの溝に摺動自在に係合する。シフタ23はボルト24
により軸25に固定されており、軸25はハウジング6上に
軸方向可動に支持される。したがって、外部の操作機構
からこの軸25を軸方向に移動させることにより、シフタ
22aを介してドッグスリーブ22を操作することができ
る。
位置から左に移動したクラッチ非係合位置との間で移動
されるために、シフタ23が設けられる。ドッグスリーブ
22は外周に周方向の溝22aを有し、シフタ22aの係合爪23
aがこの溝に摺動自在に係合する。シフタ23はボルト24
により軸25に固定されており、軸25はハウジング6上に
軸方向可動に支持される。したがって、外部の操作機構
からこの軸25を軸方向に移動させることにより、シフタ
22aを介してドッグスリーブ22を操作することができ
る。
筒状部材21の後部には大径筒部21aが形成され、この
大径筒部21aが多板クラッチ18の一方のクラッチ部材を
構成する。スリーブ15には、筒状部材21の大径筒部21a
より半径方向内方の位置に、円形フランジ15aが形成さ
れ、この円形フランジ15aが多板クラッチ18の他方のク
ラッチ部材を構成する。筒状部材21の大径筒部21aと円
形フランジ15aは多数のクラッチ摩擦板を軸方向摺動可
能に支持しており、筒部21aに支持される摩擦板とフラ
ンジ15aに支持される摩擦板は互いに交互に配置され
る。図には、これら摩擦板を同一の符号26を付して示
す。
大径筒部21aが多板クラッチ18の一方のクラッチ部材を
構成する。スリーブ15には、筒状部材21の大径筒部21a
より半径方向内方の位置に、円形フランジ15aが形成さ
れ、この円形フランジ15aが多板クラッチ18の他方のク
ラッチ部材を構成する。筒状部材21の大径筒部21aと円
形フランジ15aは多数のクラッチ摩擦板を軸方向摺動可
能に支持しており、筒部21aに支持される摩擦板とフラ
ンジ15aに支持される摩擦板は互いに交互に配置され
る。図には、これら摩擦板を同一の符号26を付して示
す。
摩擦板26を互いに係合する方向に付勢するために、押
圧部材27が設けられる。押圧部材27には皿ばね28が係合
しており、押圧部材27を常時摩擦板27に向けて付勢す
る。スリーブ15上には、押圧部材27の半径方向内方の位
置に、回転部材29が配置される。この回転部材29は軸受
30によりスリーブ15上に回転自在に支持される。回転部
材29には、円形フランジ部材31が、該回転部材29と一体
に回転するように設けられている。ハウジング6には、
該回転部材29の半径方向外側の位置にリング状のブレー
キ部材32が固定されている。ブレーキ部材32とフランジ
部材31は、多数のブレーキ摩擦板33を軸方向摺動自在に
支持している。ブレーキ部材32に支持される摩擦板とフ
ランジ部材31に支持される摩擦板は互いに交互に配置さ
れる。
圧部材27が設けられる。押圧部材27には皿ばね28が係合
しており、押圧部材27を常時摩擦板27に向けて付勢す
る。スリーブ15上には、押圧部材27の半径方向内方の位
置に、回転部材29が配置される。この回転部材29は軸受
30によりスリーブ15上に回転自在に支持される。回転部
材29には、円形フランジ部材31が、該回転部材29と一体
に回転するように設けられている。ハウジング6には、
該回転部材29の半径方向外側の位置にリング状のブレー
キ部材32が固定されている。ブレーキ部材32とフランジ
部材31は、多数のブレーキ摩擦板33を軸方向摺動自在に
支持している。ブレーキ部材32に支持される摩擦板とフ
ランジ部材31に支持される摩擦板は互いに交互に配置さ
れる。
摩擦板33の片側において、ブレーキ部材32には反力リ
ング34が支持されており、反対側には押圧リング35が支
持されている。押圧リング35を摩擦板33の方向に付勢し
てブレーキを係合させるために、電磁ソレノイド36が設
けられる。電磁ソレノイド36が非励磁の状態では、摩擦
板には付勢力が作用せず、フランジ部材および回転部材
29はブレーキ部材32に対し自由に回転できる。電磁ソレ
ノイド36が励磁されると、押圧リンク35が摩擦板33の方
向に付勢され、ブレーキ部材32に支持される摩擦板とフ
ランジ部材31に支持される摩擦板を互いに摩擦係合させ
る。その結果、回転部材29に制動力が作用する。
ング34が支持されており、反対側には押圧リング35が支
持されている。押圧リング35を摩擦板33の方向に付勢し
てブレーキを係合させるために、電磁ソレノイド36が設
けられる。電磁ソレノイド36が非励磁の状態では、摩擦
板には付勢力が作用せず、フランジ部材および回転部材
29はブレーキ部材32に対し自由に回転できる。電磁ソレ
ノイド36が励磁されると、押圧リンク35が摩擦板33の方
向に付勢され、ブレーキ部材32に支持される摩擦板とフ
ランジ部材31に支持される摩擦板を互いに摩擦係合させ
る。その結果、回転部材29に制動力が作用する。
多板クラッチ18の押圧部材27と回転部材29は、軸方向
に互いに向き合った放射状壁部27a、29aをそれぞれ有
し、これら放射状壁部27a、29aには互いに対向する位置
にカム凹部27b、29bが形成されている。カム凹部27b、2
9bの間にはカムボール37が配置されている。回転部材29
が制動力を受けていないときには、カムボール37は凹部
27b、29b内に沈んだ状態にあり、押圧部材27は皿ばね28
の作用により摩擦板の方向に付勢させる。したがって、
多板クラッチ18は係合状態に維持される。電磁ソレノイ
ド36が励磁され、回転部材29に制動力が作用すると、回
転部材29の回転が押圧部材27の回転より遅れる傾向を生
じる。したがって、押圧部材27の回転位相が回転部材29
の回転位相より進んだ状態となり、カムボール37が凹部
27b、29bの縁に乗り上げる状態となる。その結果、押圧
部材27が皿ばね28の作用に抗して図で右方に変位させら
れ、摩擦板26に作用する付勢力が低下させられる。
に互いに向き合った放射状壁部27a、29aをそれぞれ有
し、これら放射状壁部27a、29aには互いに対向する位置
にカム凹部27b、29bが形成されている。カム凹部27b、2
9bの間にはカムボール37が配置されている。回転部材29
が制動力を受けていないときには、カムボール37は凹部
27b、29b内に沈んだ状態にあり、押圧部材27は皿ばね28
の作用により摩擦板の方向に付勢させる。したがって、
多板クラッチ18は係合状態に維持される。電磁ソレノイ
ド36が励磁され、回転部材29に制動力が作用すると、回
転部材29の回転が押圧部材27の回転より遅れる傾向を生
じる。したがって、押圧部材27の回転位相が回転部材29
の回転位相より進んだ状態となり、カムボール37が凹部
27b、29bの縁に乗り上げる状態となる。その結果、押圧
部材27が皿ばね28の作用に抗して図で右方に変位させら
れ、摩擦板26に作用する付勢力が低下させられる。
以上述べた構造のドッグ伝達装置1の作動を説明する
と、次の通りである。
と、次の通りである。
先ず2輪駆動状態を得るためには、ドッグクラッチ17
を解除する。このためには、シフタ23を操作してドッグ
スリーブ22を図の位置から左方向に移動させ、筒状部材
21のドッグ歯との係合を外す。
を解除する。このためには、シフタ23を操作してドッグ
スリーブ22を図の位置から左方向に移動させ、筒状部材
21のドッグ歯との係合を外す。
4輪駆動のためには、逆の操作によりドッグクラッチ
17を係合させる。このときには、電磁ソレノイド36に通
電の必要はなく、電力消費はない。多板クラッチ18は皿
ばね28の作用により係合状態に維持される。
17を係合させる。このときには、電磁ソレノイド36に通
電の必要はなく、電力消費はない。多板クラッチ18は皿
ばね28の作用により係合状態に維持される。
4輪駆動状態で車両ブレーキを作動させたときにも、
通常のブレーキ作動のもとではこの状態が維持される。
車両ブレーキ作動中にいずれかの車輪にスキッドが掲出
されると、電磁ソレノイド36が励磁される。この電磁ソ
レノイド36の励磁により押圧リング35が摩擦板33の方向
に付勢され、回転部材29に制動力が作用する。その結
果、前述したように多板クラッチ18に与えられる付勢力
が低下させられ、後車軸駆動のための出力軸4と入力軸
2との間の駆動結合が断たれ、週間的に2輪駆動状態と
なる。スキッドが解消されると、電磁ソレノイド36の励
磁が断たれ、再び4輪駆動状態となる。
通常のブレーキ作動のもとではこの状態が維持される。
車両ブレーキ作動中にいずれかの車輪にスキッドが掲出
されると、電磁ソレノイド36が励磁される。この電磁ソ
レノイド36の励磁により押圧リング35が摩擦板33の方向
に付勢され、回転部材29に制動力が作用する。その結
果、前述したように多板クラッチ18に与えられる付勢力
が低下させられ、後車軸駆動のための出力軸4と入力軸
2との間の駆動結合が断たれ、週間的に2輪駆動状態と
なる。スキッドが解消されると、電磁ソレノイド36の励
磁が断たれ、再び4輪駆動状態となる。
以上述べたように、本発明においては、電磁ブレーキ
とカム手段の作用により回転軸間の駆動結合を断つよう
にしたので、応答性の良い作動が得られ、かつ作動のた
めの電力も少なくてすむ。また、本発明のパートタイム
4輪駆動車両のための動力伝達装置によれば、4輪駆動
状態で車両ブレーキを作動させたときに、スキッドの検
出に応じて迅速に一時的な2輪駆動状態を得ることが可
能になる。
とカム手段の作用により回転軸間の駆動結合を断つよう
にしたので、応答性の良い作動が得られ、かつ作動のた
めの電力も少なくてすむ。また、本発明のパートタイム
4輪駆動車両のための動力伝達装置によれば、4輪駆動
状態で車両ブレーキを作動させたときに、スキッドの検
出に応じて迅速に一時的な2輪駆動状態を得ることが可
能になる。
図は本発明の一実施例を示すパートタイム4輪駆動車両
用の動力伝達装置の断面図である。 2……入力軸、3、4……出力軸、 10、13……スプロケット、14……チェーン、 17……ドッグクラッチ、18……多板クラッチ、 27……押圧部材、29……回転部材、 33……摩擦板、35……押圧リング、 36……電磁ソレノイド、37……カムボール。
用の動力伝達装置の断面図である。 2……入力軸、3、4……出力軸、 10、13……スプロケット、14……チェーン、 17……ドッグクラッチ、18……多板クラッチ、 27……押圧部材、29……回転部材、 33……摩擦板、35……押圧リング、 36……電磁ソレノイド、37……カムボール。
Claims (2)
- 【請求項1】第1回転軸と、第2回転軸と、前記第1、
第2回転軸間に設けられたクラッチ手段と、前記クラッ
チ手段の回転に伴って回転する押圧部材を介して前記ク
ラッチ手段に係合方向の弾性的な付勢力を与える付勢手
段とを備え、前記クラッチ手段の係合時に前記両回転軸
間に動力の伝達が行われる動力伝達装置において、前記
押圧部材に対向して配置された回転部材と、前記押圧部
材と前記回転部材との間に設けられ前記押圧部材の回転
位相が前記回転部材の回転位相より進んだとき前記押圧
部材をクラッチ解除方向に押すカム手段と、電磁的に励
磁されたとき前記回転部材の回転を抑制する電磁ブレー
キ手段とを備え、前記電磁ブレーキ手段の作動により前
記カム手段を介して前記付勢手段の付勢力が低減させら
れるようになったことを特徴とする動力伝達装置。 - 【請求項2】原動機により駆動される入力軸と、前記入
力軸に駆動連結された第1出力軸と、主クラッチ手段を
介して前記入力軸に連結される第2出力軸とを備え、前
記主クラッチ手段の係合時に前記入力軸により前記第
1、第2出力軸の両方が駆動されるようになったパート
タイム式4輪駆動車両の動力伝達装置において、前記主
クラッチ手段と前記第2出力軸との間に副クラッチ手段
と、前記副クラッチ手段の回転に伴って回転する押圧部
材を介して前記副クラッチ手段に係合方向の弾性的な付
勢力を与える付勢手段と、前記押圧部材に対向して配置
された回転部材と、前記押圧部材と前記回転部材との間
に設けられ前記押圧部材の回転位相が前記回転部材の回
転位相より進んだとき前記押圧部材をクラッチ解除方向
に押すカム手段と、電磁的に励磁されたとき前記回転部
材の回転を抑制する電磁ブレーキ手段とを備え、前記電
磁ブレーキ手段の作動により前記カム手段を介して前記
付勢手段の付勢力が低減させられるようになったことを
特徴とする動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2074073A JP2844006B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | 動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2074073A JP2844006B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | 動力伝達装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03277855A JPH03277855A (ja) | 1991-12-09 |
JP2844006B2 true JP2844006B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=13536638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2074073A Expired - Lifetime JP2844006B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | 動力伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2844006B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-23 JP JP2074073A patent/JP2844006B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03277855A (ja) | 1991-12-09 |
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