JP3361537B2 - 電磁クラッチ - Google Patents

電磁クラッチ

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JP3361537B2
JP3361537B2 JP22392891A JP22392891A JP3361537B2 JP 3361537 B2 JP3361537 B2 JP 3361537B2 JP 22392891 A JP22392891 A JP 22392891A JP 22392891 A JP22392891 A JP 22392891A JP 3361537 B2 JP3361537 B2 JP 3361537B2
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作雄 栗原
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栃木富士産業株式会社
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Retarders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、電磁クラッチに関す
る。 【0002】 【従来の技術】特開昭63−195449号公報に「す
べり制限差動歯車アセンブリ」が記載されている。これ
は、電磁クラッチで差動制限を行うデファレンシャル装
置である。電磁クラッチは電磁石と多板クラッチを備
え、多板クラッチは差動機構を収納して回転するデフケ
ース内に収納されており、電磁石はデフケースを収納し
車体側に固定されたデフキャリヤの内側に支持されてい
る。アーマチャは多板クラッチの押圧部材と一体にされ
てデフケース側に配置され、電磁石がアーマチャを吸引
すると多板クラッチが締結されて差動機構の差動回転が
制限される。吸引された状態でアーマチャと電磁石との
間にはエアギャップが設けられている。又、多板クラッ
チの一部は多板クラッチを介し差動機構の差動トルクを
受けて作動するカムにより押圧され、締結力が強化され
るように構成されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記のような構成の電
磁クラッチの場合、上記のエアギャップは多板クラッチ
が締結される前にアーマチャが電磁石と衝突するのを避
けるために必要なものであって、このエアギャップによ
る磁力のロスがあるから充分な差動制限力(締結力)を
得るためには電磁石を大型にしなければならない。又、
多板クラッチの摩耗に伴ってエアギャップが変化し、締
結力が大きく変動する。又、カムの動作には多板クラッ
チが介在するから締結力の制御レスポンスが悪い。 【0004】そこで、この発明は、小型の電磁石で大き
な締結力が得られ、締結力の変動がなく、締結力の制御
レスポンスの良い電磁クラッチの提供を目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明の電磁クラッチ
は、固定部材側に回転不能に支持された電磁石と、トル
クを受けて回転する回転部材と、一側のカム部材が前記
電磁石に対面してエアギャップなしに吸引されるアーマ
チャに係合して、又は、エアギャップなしに直接吸引さ
れて固定部材側に連結されると前記回転部材のトルクを
受けてカムスラスト力を生じるカムと、このカムスラス
ト力により締結される摩擦クラッチとを備えたことを特
徴とする。 【0006】 【作用】一側のカム部材が電磁石を介して固定部材側に
連結されると、回転部材からのトルクがカムに入力し、
カムスラスト力によって摩擦クラッチが締結される。こ
の締結力は電磁石の磁力および回転部材のトルクによっ
て調節できる。 【0007】この構成によれば、従来例と異って、電磁
石と吸引部材との間にエアギャップを設ける必要がない
から磁力のロスがなくその上締結力はカムによって増幅
されるから、小型の電磁石で大きな締結力が得られる。
カムの作動には、従来例と異ってクラッチが介在しない
から締結力の制御レスポンスが良い。又、エアギャップ
がないからその変化による締結力の変動が生じない。 【0008】 【実施例】図1ないし図6により一実施例の説明をす
る。図1はこの実施例を差動制限機構に用いたデファレ
ンシャル装置を示し、図6はこの装置を用いた車両の動
力系を示す。なお、左右の方向は図1〜図4での左右の
方向であり、その上方はこの車両の前方(図6の上方)
である。又、附号を附していない部材等は図示されてい
ない。 【0009】先ず、図6によりこの動力系の構成を説明
する。 【0010】この動力系は、エンジン1、トランスミッ
ション3、プロペラシャフト5、リヤデフ7(後輪側に
配置された図1のデファレンシャル装置)、後輪軸9,
11、左右の後輪13,15、左右の前輪17,19な
どから構成されている。 【0011】次に、リヤデフ7の説明をする。 【0012】図1のように、リヤデフ7のデフケース2
1(回転部材)はベアリング23,23を介してキャリ
ヤ25(固定部材)に支承されている。図6に示すよう
に、デフケース21にはリングギヤ27が固定され、こ
のリングギヤ27はドライブピニオンギヤ29と噛合っ
ている。ドライブピニオンギヤ29はドライブピニオン
シャフト31の後端に形成され、ドライブピニオンシャ
フト31はプロペラシャフト5側に連結されている。 【0013】こうして、デフケース21はトランスミッ
ション3とプロペラシャフト5とを介してエンジン1の
駆動力により回転駆動される。 【0014】デフケース21の内部には左右のハブ3
3,35が同軸配置されている。左のハブ33は左の後
車軸9にスプライン連結され、右のハブ35は右の後車
軸11にスプライン連結されている。 【0015】デフケース21にはプラネタリーギヤ式の
差動機構37が収納されている。差動機構37はこの順
に噛合ったインターナルギア39、外側のピニオンギヤ
41、内側のピニオンギヤ43、サンギヤ45とを備え
ている。 【0016】インターナルギヤ39はデフケース21に
形成されサンギヤ45は左のハブ33に形成されてい
る。各ピニオンギヤ41,43はそれぞれのピニオンシ
ャフト部47,49が一体に形成されている。各ピニオ
ンシャフト部47,49の両端は左右のピニオンキャリ
ヤ51,53にワッシヤ付きのブッシュ55を介して支
承されている。左右のピニオンキャリヤ51,53は一
体に溶接されており、右のピニオンキャリヤ53は右の
ハブ35と一体に形成されている。 【0017】こうして、差動機構37が構成されてお
り、エンジン1の駆動力は、デフケース21(インター
ナルギヤ39)からピニオンギヤ41,43を介してサ
ンギヤ45(ハブ33)とピニオンキャリヤ51,53
(ハブ35)とに分割され、ハブ33,35を介してそ
れぞれ後輪13,15側に伝達される。又、後輪間に駆
動抵抗差が生じるとピニオンギヤ41,43の自転と公
転とによりエンジン1の駆動力は左右各側に差動分配さ
れる。 【0018】差動機構37の左側にはサンギヤ45とピ
ニオンキャリヤ51とを連結する多板クラッチ57(摩
擦クラッチ)が配置されている。多板クラッチ57とデ
フケース21との間にはワッシャ59が配置されてい
る。 【0019】多板クラッチ57が締結されると、その締
結力(滑り)に応じてサンギヤ45の回転と、ピニオン
ギヤ41,43の公転との差動回転が制限されて、差動
機構37の差動制限が行われる。多板クラッチ57の締
結力の調節により差動制限力を制限できる。多板クラッ
チ57の締結力を充分に大きくすると差動機構57の差
動はロックされ、多板クラッチ57を開放すると差動は
フリーになる。 【0020】右のピニオンキャリヤ53の右側にはニー
ドルベアリング61と中間リング63とが配置されてい
る。図2に示すように、中間リング63の右側面には複
数箇の凸部65が形成されている。これらの凸部65は
デフケース21の左側壁67に設けられた貫通孔69に
係合している。これらの貫通孔69にはボール71が係
合している。 【0021】デフケース21の右側には、それぞれリン
グ状の、カムリング73(一側のカム部材)とアーマチ
ャ75と電磁石77とが配置されている。図1のA−A
(円周方向)断面図である図3に示すようにボール71
と対向するカムリング73の左側面には円周に沿って右
側へ凹むように傾斜湾曲したカム面79が形成され、ボ
ールカム81(カム)が構成されている。又図4に示す
ように、カムリング73とアーマチャ75とはカムリン
グ73の凹部83に係合するアーマチャ75の凸部85
により軸方向相対移動自在にかつ、回転方向で係合する
ように連結されている。 【0022】電磁石77はベアリング87によりデフケ
ース21の右ボス部89上に支承されると共に、回り止
め部材91を介してデフキャリヤ25に相対回転不能に
連結されている。ボス部89外周のベアリング87の右
側には止め輪93が装着されている。 【0023】カムリング73は、図4に示すように、ア
ーマチャ75に対して凹部83と凸部85により係合し
ているため、電磁石77を励磁すると、図1及び図2に
示すように、これに対面して配置されたアーマチャ75
が吸引されカムリング73がアーマチャ75と電磁石7
7と回り止め部材91とを介してデフキャリヤ25側に
連結される。こうして、カムリング73が固定側に連結
されて制動されるとデフケース21のトルクがカム81
に掛り、図3に示したように、左右のカムスラスト力9
5,97が生じる。 【0024】左のカムスラスト力95はボール71、中
間リング63、ニードルベアリング61、左右のピニオ
ンキャリヤ51,53を介して多板クラッチ57をデフ
ケース21(ワッシャ59)との間で押圧して差動機構
37の差動制限を行い、デフケース21に入力する。右
のカムスラスト力97はアーマチャ75、電磁石77、
ベアリング87、止め輪93を介してデフケース21に
入力し、左のカムスラスト力95に相殺される。 【0025】カムスラスト力95は電磁石77の磁力及
びデフケース21のトルク(エンジン出力)によって変
化する。従って、デフケース21のトルクに応じて電磁
石77の磁力を調節すれば差動機構37の差動制限力を
差動フリーと差動ロックの間で制御できる。多板クラッ
チ57の押圧力はカム81で増幅されるからアーマチャ
75と電磁石77との摩擦を過大にせず充分な差動制限
力が得られる。又、アーマチャ75と電磁石77との滑
りがあるから、例えば差動制限の開始時や差動ロック時
の衝撃が小さく、動作が滑らかである。 【0026】アーマチャ75が電磁石77に吸引された
状態では、従来例と異ってこれらの間にエアギャップが
介在しないから磁力のロスがない。これに加えてカム8
1の増幅作用により、電磁石を小型にしても充分な差動
制限力が得られる。又、エアギャップの変動による締結
力の変動から解放されて、動作が安定する。更に、カム
81の動作には従来例と異って多板クラッチが介在しな
いから、締結力の制御レスポンスが速い。 【0027】こうして、リヤデフ7が構成されている。 【0028】図6の車両において、悪路などで後輪1
3,15の一方が空転状態になっても、リヤデフ7の差
動制限力を大きくすれば他方の後輪に大きな駆動力が送
られて悪路脱出性が高く保たれる。リヤデフ7の差動制
限力を大きくすると後輪間の差動が制限されて直進安定
性が向上する。又、差動制限力を適度に緩めると円滑で
安定な旋回が行える。電磁石77の小型化に伴ってリヤ
デフ7及びデフキャリヤ25の小型化が可能である。 【0029】なお、上記実施例においてカム面79の高
低差を充分に大きくすれば、アーマチャ75を用いずに
カムリング73を電磁石77で直接吸引するように構成
してもよい。 【0030】又、図5に示すように、デフケース21に
周方向の長穴99を設けて押圧部材101を係合させ、
押圧部材101にもカム面103を設け、カムリング7
3とボール71と押圧部材101とでボールカム105
を構成してもよい。 【0031】又、カムはボールカムに限らない。 【0032】 【発明の効果】この発明の電磁クラッチは、固定側の電
磁石とトルクが入力する回転部材との間にカムを設け、
そのカムスラスト力により摩擦クラッチを締結するよう
に構成したから、小型の電磁石で大きな締結力が得られ
ると共に、締結力の制御レスポンスが良く、動作が安定
する。
【図面の簡単な説明】 【図1】一実施例を用いたデファレンシャル装置の断面
図である。 【図2】図1の実施例の要部を示す分解斜視図である。 【図3】図1のA−A断面図である。 【図4】図1のB矢視図である。 【図5】カムの別態様を示す部分断面図である。 【図6】図1のデファレンシャル装置を用いた車両の動
力系を示すスケルトン機構図である。 【符号の説明】 21…デフケース(回転部材) 25…デフキャリヤ(固定部材) 57…多板クラッチ(摩擦クラッチ) 73…カムリング(一側のカム部材) 77…電磁石 81…ボールカム(カム) 95…カムスラスト力 105…ボールカム(カム)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 固定部材側に回転不能に支持された電磁
    石と、トルクを受けて回転する回転部材と、一側のカム
    部材が前記電磁石に対面してエアギャップなしに吸引さ
    れるアーマチャに係合して、又は、エアギャップなしに
    直接吸引されて固定部材側に連結されると前記回転部材
    のトルクを受けてカムスラスト力を生じるカムと、この
    カムスラスト力により締結される摩擦クラッチとを備え
    たことを特徴とする電磁クラッチ。
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