JPH0616731U - 電磁クラッチ - Google Patents
電磁クラッチInfo
- Publication number
- JPH0616731U JPH0616731U JP5464492U JP5464492U JPH0616731U JP H0616731 U JPH0616731 U JP H0616731U JP 5464492 U JP5464492 U JP 5464492U JP 5464492 U JP5464492 U JP 5464492U JP H0616731 U JPH0616731 U JP H0616731U
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- JP
- Japan
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- friction clutch
- clutch
- differential
- electromagnet
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 摩擦クラッチとアーマチャとの間に所定の空
隙を形成しながら操作レスポンスに優れ、低電流域でも
電流値に応じた正確な締結力が得られる電磁クラッチの
提供を目的とする。 【構成】 この考案の電磁クラッチは、回転ケース(2
1)内に配置された摩擦クラッチ(61)と、回転ケー
ス(21)外に配置された電磁石(73)と、電磁石
(73)の吸引力により摩擦クラッチ(61)を押圧し
締結するアーマチャ(69)と、回転ケース(21)に
装着され摩擦クラッチ(61)締結の際は磁気反撥力に
よりアーマチャ(69)を吸引方向に移動させると共
に、摩擦クラッチ(61)の開放時にはアーマチャ(6
9)を吸引しアーマチャ(69)と摩擦クラッチ(6
1)との間に空隙(S)を形成する永久磁石の位置決め
部材(71)とを備えたことを特徴とする。
隙を形成しながら操作レスポンスに優れ、低電流域でも
電流値に応じた正確な締結力が得られる電磁クラッチの
提供を目的とする。 【構成】 この考案の電磁クラッチは、回転ケース(2
1)内に配置された摩擦クラッチ(61)と、回転ケー
ス(21)外に配置された電磁石(73)と、電磁石
(73)の吸引力により摩擦クラッチ(61)を押圧し
締結するアーマチャ(69)と、回転ケース(21)に
装着され摩擦クラッチ(61)締結の際は磁気反撥力に
よりアーマチャ(69)を吸引方向に移動させると共
に、摩擦クラッチ(61)の開放時にはアーマチャ(6
9)を吸引しアーマチャ(69)と摩擦クラッチ(6
1)との間に空隙(S)を形成する永久磁石の位置決め
部材(71)とを備えたことを特徴とする。
Description
【0001】
この考案は、電磁クラッチに関する。
【0002】
公開実用平成3−112137号公報に図5のような電磁クラッチ201が記 載されている。これは、デファレンシャル装置の差動制限手段に用いられており 、デフケース203内に配置された多板クラッチ205とアーマチャ207とデ フケース203の外部に配置された電磁石209とを備えており、電磁石209 により磁束211が形成されアーマチャ207が吸引されて多板クラッチ205 を締結し、差動機構の差動を制限するように構成されている。
【0003】
アーマチャ207はデフケース203に装着されたスナップリング213によ り位置決めされており、アーマチャ207が吸引されていない状態ではアーマチ ャ207と多板クラッチ205との間には空隙Sが形成される。これは、多板ク ラッチ205を組付け易くすると共にドラグトルクの発生を防止するためである 。
【0004】 しかし、この空隙Sによってアーマチャ207を吸引する磁束211が弱くな り、それだけ多板クラッチ205の操作レスポンスが悪化すると共に、電磁石2 09のコイル電流が弱い場合は、アーマチャ207の吸引力が極めて弱くなる。
【0005】 そこで、この考案は、摩擦クラッチとアーマチャ間に所定の空隙を形成しなが ら操作レスポンスに優れ、低電流域でも電流値に応じた正確な締結力が得られる 電磁クラッチの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】 この考案の電磁クラッチは、回転ケース内に配置された摩擦クラッチと、回転 ケース外に配置された電磁石と、電磁石の吸引力により摩擦クラッチを押圧し締 結するアーマチャと、回転ケースに装着され摩擦クラッチ締結の際は磁気反撥力 によりアーマチャを吸引方向に移動させると共に、摩擦クラッチの開放時にはア ーマチャを吸引しアーマチャと摩擦クラッチとの間に空隙を形成する永久磁石の 位置決め部材とを備えたことを特徴とする。
【0007】
電磁石はアーマチャを吸引して摩擦クラッチを押圧し締結させる。摩擦クラッ チが開放されアーマチャが励磁されていないとき永久磁石の位置決め部材はアー マチャを吸引しアーマチャと摩擦クラッチとの間に所定の空隙を形成し、ドラグ トルクの発生を防止する。又、摩擦クラッチの締結時はアーマチャが励磁され、 位置決め部材による磁気反撥力によりアーマチャは吸引方向に速やかに移動し空 隙が0になる。
【0008】 従って、空隙の影響から解放されて摩擦クラッチの操作レスポンスが大幅に向 上すると共に、電磁石の低電流域でも電流値に応じた正確な締結力が得られ、位 置決め部材の磁気反撥力だけ摩擦クラッチの締結力が強化される。又、空隙を設 けたことにより組付性が良い。
【0009】 又、摩擦クラッチに近接して永久磁石の位置決め部材を配置したことにより摩 耗粉が位置決め部材に吸着されて拡散が防止されるから、他部位に悪影響を与え ない。
【0010】
図1ないし図3により第1実施例の説明をする。図1はこの実施例を差動制限 手段に用いたデファレンシャル装置を示し、図3はこのデファレンシャル装置を 用いた車両の動力系を示す。以下、左右の方向はこの車両及び図1,図2での左 右の方向であり、符号を付していない部材は図示されていない。
【0011】 この動力系は、エンジン1、トランスミッション3、プロペラシャフト5、リ ヤデフ7(後輪側に配置された図1のデファレンシャル装置)、後車軸9,11 、左右の後輪13,15、左右の前輪17,19などから構成されている。リヤ デフ7のデフケース21(回転ケース)はデフキャリヤ23内に回転自在に配置 されており、デフケース21に固定されたリングギヤ25はドライブピニオンシ ャフト27と一体のドライブピニオンギヤ29と噛合っており、ドライブピニオ ンシャフト27はプロペラシャフト5側に連結されている。こうして、デフケー ス21はエンジン1からの駆動力により回転駆動される。
【0012】 図1のように、デフケース21の内部には左右のハブ31,33が同軸配置さ れており、左のハブ31は左の後車軸9にスプライン連結され、右のハブ33は 右の後車軸11にスプライン連結されている。
【0013】 又、デフケース21内にダブルピニオンのプラネタリーギヤ式差動機構35が 配置されている。インターナルギヤ37はデフケース21に形成され、サンギヤ 39は左のハブ31に形成されている。外側と内側のピニオンギヤ41,43の 両端に形成された各軸部45,47はブッシュ49を介して左右のピニオンキャ リヤ51,53に支承されている。これらのピニオンキャリヤ51,53は溶接 で一体にされ、右のピニオンキャリヤ53は噛合い部55により右のハブ33と 噛合っている。
【0014】 デフケース21(インターナルギヤ37)を回転させるエンジン1の駆動力は 各ピニオンギヤ41,43を介してサンギヤ39(ハブ31)とピニオンキャリ ヤ51,53(ハブ33)とに分配され、左右の後輪13,15に伝達されると 共に、後輪間に駆動抵抗差が生じるとピニオンギヤ41,43の自転と公転とに より駆動力は左右各側に差動分配される。
【0015】 差動機構35の左側には左のピニオンキャリヤ51とハブ31とを連結する多 板式のメインクラッチ57が配置されている。又、ハブ33の外周にはカムリン グ59が配置され、カムリング59とデフケース21との間には多板式のパイロ ットクラッチ61(摩擦クラッチ)が配置されている。カムリング59とピニオ ンキャリヤ53との間にはボールカム63が形成されており、デフケース21の 右側壁65とカムリング59との間にはそのカムスラスト力を受けるベアリング 67が配置されている。
【0016】 パイロットクラッチ61の左側にはアーマチャ69が配置され、デフケース2 1内周に装着された永久磁石のスナップリング71(位置決め部材)で位置決め されている。右側壁65の右側にはリング状の電磁石73が配置されている。電 磁石73はコイル75とヨーク77とからなり、ヨーク77はベアリング79, 79を介してデフケース21に支承されると共に支持部材によりデフキャリヤ2 3に回り止めされている。右側壁65には電磁石73の磁束81の短絡を防止し てアーマチャ69へ導くためのステンレス鋼のリング83が溶着されている。又 、パイロットクラッチ61が配置されたデフケース21の円筒部85は左側への 磁束の漏洩を遮断するためにステンレス鋼で作られている。
【0017】 電磁石73を励磁すると磁束81が生じアーマチャ69が吸引されてパイロッ トクラッチ61が締結され、カムリング59がデフケース21に連結される。こ の状態で差動機構35の差動トルクはボールカム63に掛りそのカムスラスト力 によってピニオンキャリヤ51,53を介しメインクラッチ57が押圧され締結 される。こうして、各クラッチ57,61の締結力により差動機構35の差動が 制限される。
【0018】 悪路などで後輪13,15の一方が空転しても、クラッチ57,61を締結さ せるとその差動制限力により他方の車輪にエンジン1の駆動力が送られ車両の悪 路走破性が向上する。又、パイロットクラッチ61の締結力を充分大きくすると 差動はロックされ直進安定性が向上する。パイロットクラッチ61を適度に滑ら せて差動を許容すると円滑で安定な旋回が行える。又、パイロットクラッチ61 を開放するとボールカム63のカムスラスト力が消失してメインクラッチ57も 開放され、差動はフリーになる。
【0019】 電磁石73は図1のようにコイル75内側部分のヨーク77の左端がS極にな り右端及びこれと一体の外側部分がN極になるように励磁され、アーマチャ69 は外周側がS極で内周側がN極になるように励磁される。又、スナップリング7 1はアーマチャ69の外周側に対向しており、図2のようにS極がアーマチャ6 9に向くように配置されている。
【0020】 クラッチ57,61が開放されているときアーマチャ69は励磁されないから スナップリング71に吸引されて左側に移動しており、アーマチャ69とパイロ ットクラッチ61との間には図2のように空隙Sが形成される。クラッチ57, 61開放時にこのような空隙Sが形成されることによりドラグトルクの発生が防 止され差動をフリーにしたいときに差動制限力が発生することがない。又、空隙 Sだけの余裕を与えたことによりパイロットクラッチ61のデフケース21への 組付けが楽である。
【0021】 又、クラッチ57,61の締結時は図1ように励磁されたアーマチャ69はス ナップリング71の磁気反撥力により右方へ移動して空隙Sが速やかに消失する から、空隙Sによって磁束81が弱まることがない。従って、パイロットクラッ チ69の操作レスポンスが向上すると共に電磁石73の励磁電流が微弱な範囲で も電流値に応じた正確な締結力(差動制限力)が得られる。又、スナップリング 71の磁気反撥力だけ差動制限力が強化される。
【0022】 更に、スナップリング71によりパイロットクラッチ61や差動機構35の摩 耗粉が吸着されるから、摩耗粉が他部位へ拡散することになる悪影響が防止され る。
【0023】 なお、この考案では、図4に示す第2実施例のようにアーマチャ87の一端8 9を摩擦クラッチ91と電磁石93との間に配置し他の一端を回転ケース95と 摩擦クラッチ91とを貫通し屈曲させて摩擦クラッチ91の押圧部97とし、摩 擦クラッチ91の開放時にはこの押圧部97を位置決め部材99の磁力で吸引し て空隙Sを形成させ、締結時には磁気反撥力でアーマチャ87を電磁石93の方 向へ移動させるように構成してもよい。
【0024】
この考案の電磁石は、永久磁石の位置決め部材により摩擦クラッチの開放時に はアーマチャを吸引して摩擦クラッチとの間に空隙を形成させ、締結時には位置 決め部材と励磁されたアーマチャ間の磁気反撥力によりアーマチャを電磁石の吸 引方向に移動させるように構成した。
【0025】 従って、空隙により開放時のドラグトルクが防止されると共に組付け性が良く 、締結時は空隙が消失するから操作レスポンスが良く、低電流域でも電流値に応 じて正確な締結力が得られると共に位置決め部材の磁力により摩擦クラッチの締 結力が強化される。
【図1】第1実施例を用いたデファレンシャル装置の断
面図である。
面図である。
【図2】この実施例の要部拡大断面図である。
【図3】図1のデファレンシャル装置を用いた車両の動
力系を示すスケルトン機構図である。
力系を示すスケルトン機構図である。
【図4】第2実施例を示す断面図である。
【図5】従来例の断面図である。
21 デフケース(回転ケース) 61 パイロットクラッチ(摩擦クラッチ) 69 アーマチャ 71 スナップリング(位置決め部材) 73 電磁石
Claims (1)
- 【請求項1】 回転ケース内に配置された摩擦クラッチ
と、回転ケース外に配置された電磁石と、電磁石の吸引
力により摩擦クラッチを押圧し締結するアーマチャと、
回転ケースに装着され摩擦クラッチ締結の際は磁気反撥
力によりアーマチャを吸引方向に移動させると共に、摩
擦クラッチの開放時にはアーマチャを吸引しアーマチャ
と摩擦クラッチとの間に空隙を形成する永久磁石の位置
決め部材とを備えたことを特徴とする電磁クラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5464492U JPH0616731U (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 電磁クラッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5464492U JPH0616731U (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 電磁クラッチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0616731U true JPH0616731U (ja) | 1994-03-04 |
Family
ID=12976490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5464492U Pending JPH0616731U (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 電磁クラッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0616731U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003091590A1 (fr) | 2002-04-25 | 2003-11-06 | Toyoda Koki Kabushiki Kaisha | Procede de regulation du decalage du signal de detection de courant dans un controleur de transmission d'une puissance d'entrainement |
JP2011220405A (ja) * | 2010-04-07 | 2011-11-04 | Toyota Motor Corp | 係合装置 |
-
1992
- 1992-08-04 JP JP5464492U patent/JPH0616731U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003091590A1 (fr) | 2002-04-25 | 2003-11-06 | Toyoda Koki Kabushiki Kaisha | Procede de regulation du decalage du signal de detection de courant dans un controleur de transmission d'une puissance d'entrainement |
JP2011220405A (ja) * | 2010-04-07 | 2011-11-04 | Toyota Motor Corp | 係合装置 |
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