JPH066787U - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置

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JPH066787U
JPH066787U JP4556592U JP4556592U JPH066787U JP H066787 U JPH066787 U JP H066787U JP 4556592 U JP4556592 U JP 4556592U JP 4556592 U JP4556592 U JP 4556592U JP H066787 U JPH066787 U JP H066787U
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JP
Japan
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case
cam
differential
plate clutch
side wall
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Application number
JP4556592U
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English (en)
Inventor
洋右 庄司
修平 小野
Original Assignee
栃木富士産業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 デフケースの強度を低下することなく、熔接
個所の減少を可能とする。 【構成】 ケース内に配置された一対の回転部材と、回
転部材に対しカムを介して連結されたカム部材と、前記
カム部材とケースとを連結する電磁多板クラッチと、前
記電磁多板クラッチが締結状態のとき前記カムのスラス
ト力を受けて締結された両回転部材を連結する多板クラ
ッチとを備えたデファレンシャル装置であって、前記ケ
ースのケースデフリングを含む電磁石側の側壁部を非磁
性体で形成し、前記側壁部に複数の円周方向に貫通孔を
設け、この貫通孔に磁気を通す磁性体を圧入したことを
特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、車両に用いられるデファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のデファレンシャシル装置としては例えば実開平3−11213 7号公報に記載さたれようなものがある。これは差動制限機構を備えたデファレ ンシャル装置であって、この差動制限機構は電磁多板クラッチを介して差動トル クを受けるカムのスラスト力により多板クラッチが締結され差動機構の差動回転 を制限するように構成されている。
【0003】 前記電磁多板クラッチと同様な構造としては、図13に示すようにカムリング 59とデフケース21との間に軸方向に交互配置され、外側の摩擦板67はデフ ケース21に、また内側の摩擦板69はカムリング59にそれぞれ軸方向移動自 在に係合してなる多板クラッチ71と、吸引部材73と、多板クラッチ71に対 し吸引部材73の反対側に配置された電磁石79とによって構成されている。
【0004】 そして、電磁石79に通電されると、磁力線95によって吸引部材73を吸引 し、多板クラッチ71が締結される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、従来の装置のデフケース21は、図13に示すように鉄系金属材で 形成された円筒状の中間部31と、ステンレス鋼材等の非磁性体で形成されたケ ースデフリング101と、中間部31と同様の金属材で形成された右側の側壁部 103とを熔接により一体に取付けて構成され、さらに側壁部103には中間に リング状のステンレス鋼材等の非磁性体105が熔接により一体に取付けられて いる。
【0006】 このように、熔接個所が多い(4個所)ため、製作が煩雑となり製作工数が大 きくなる等の問題点があった。
【0007】 これに対し、デフケース全体をステンレス鋼材等の非磁性体にすることにより 熔接を無くすことができるが、ケース内周にインターナルギヤを設ける関係上、 強度的に無理がある。
【0008】 そこでこの考案は、デフケースの強度を低下することなく、熔接個所を減少す ることができるデファレンシャル装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この考案は上記課題を解決するため、ケース内に配置された一対の回転部材と 、回転部材に対しカムを介して連結されたカム部材と、前記カム部材とケースと を連結する電磁多板クラッチと、前記電磁多板クラッチが締結状態のとき前記カ ムのスラスト力を受けて締結された両回転部材を連結する多板クラッチとを備え たデファレンシャル装置であって、前記ケースのケースデフリングを含む電磁石 側の側壁部を非磁性体で形成し、前記側壁部に複数の円周方向に貫通孔を設け、 この貫通孔に磁気を通す磁性体を圧入したことを特徴とする。
【0010】
【作用】
電磁石への通電により電磁多板クラッチを締結すると、ケースとカム部材とが 連結されてカムが作動状態となり、そのカムのスラスト力により多板クラッチが 締結されて、両回転部材の差動が制限される。
【0011】 前記ケースの電磁石側の側壁部を非磁性体で形成し、この側壁部にリング状の 貫通孔を設け、この貫通孔に磁性体を圧入したので、ケースの強度を低下するこ となく熔接個所が減少する。
【0012】
【実施例】 以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0013】 図1はこの考案の一実施例に係るデファレンシャル装置の断面図、図2はこの デファレンシャル装置を用いた車両の動力系を示すスケルトン機構図である。左 右の方向は、この車両及び図1での左右の方向である。なお、従来例と同様な構 成部分は、同符号を付している。
【0014】 この動力系は図2に示すように、エンジン1、トランスミッション3、プロペ ラシャフト5、リヤデフ7(後輪側に配置された図1のデファレンシャル装置) 、後車軸9,11、左右の後輪13,15、左右の前輪17,19などから構成 されている。
【0015】 リヤデフ7のデフケース21はデフキャリヤ23内に回転自在に支承されてい る。デフケース21にはドライブピニオンギヤ25と噛合ったリングギヤ27が 固定され、ドライブピニオンギヤ25はプロペラシャフト5側に連結されたドラ イブピニオンシャフト29と一体に形成されている。こうして、エンジン1の駆 動力はトランスミッション3からプロペラシャフト5を介してデフケース21を 回転駆動する。
【0016】 デフケース21(ケース)は、図1に示すように、鉄系金属材で形成された円 筒状の中間部31と左側のカバー33と、ステンレス鋼材等の非磁性体で形成さ れた右側のエンド部材35とを有している。カバー33は円筒部31の左端部に ビス等で締結され、エンド部材35は円筒部31の右端部に熔接により一体に取 付けられている。エンド部材35はケースデフリング35aと側壁部35bおよ びボス部35cとからなる。
【0017】 デフケース21の内部には相対回転自在な一対のボス37,39が同軸線上左 右に配置されており、右のボス39は遊星キャリヤ41(回転部材)と一体にな っている。デフケース21の中間部31の内周には内歯歯車43が形成され、左 のボス37の外周には太陽歯車45(回転部材)が形成されている。遊星キャリ ヤ41には外側の遊星歯車47と図示しない内側の遊星歯車とが回転自在に支承 されている。これら遊星歯車は互いに噛合うと共に、外側の遊星歯車47は内歯 歯車43と噛合い、内側の遊星歯車は太陽歯車45と噛合っている。こうして遊 星歯車型の差動機構49が構成されている。
【0018】 左のボス37は左の後車軸9にスプライン連結され、また、右のボス39は右 の後車軸11にスプライン連結されている。
【0019】 デフケース21(内歯歯車43)の回転は各遊星歯車を介して太陽歯車45( ボス37)と遊星キャリヤ41(ボス39)とに分配され、後車軸9,11を介 して左右の後輪13,15に伝達されると共に、左右の後輪間に駆動抵抗差が生 じると各遊星歯車の自転と公転とにより左右各側に差動分配される。
【0020】 差動機構49の左側にはクラッチドラム51がデフケース21と相対回転自在 に配置されている。このクラッチドラム51は遊星キャリヤ41の左端部に延設 されている。クラッチドラム51と太陽歯車45の間には摩擦板53,55が軸 方向に交互配置され、外側の摩擦板53はクラッチドラム51に、また内側の摩 擦板55は太陽歯車45にそれぞれ軸方向移動自在に係合し、多板クラッチ57 を構成している。
【0021】 遊星キャリヤ41の右側にはカムリング59(カム部材)が配置されており、 カムリング59と遊星キャリヤ41との間にはボールカム61が形成されている 。カムリング59とデフケース21のエンド部材35との間にはカム反力を受け るスラストベアリング63とワッシャ65とが配置されている。
【0022】 カムリング59とデフケース21のケースデフリング35aとの間には摩擦板 67,69が軸方向に交互配置され、外側の摩擦板67はケースデフリング35 aに、また内側の摩擦板69はカムリング59にそれぞれ軸方向移動自在に係合 し、多板クラッチ71を構成している。これら摩擦板67,69は磁力線を通す 金属材で形成されており、その中間部には磁力線が短絡しないように、空間67 a,69aを有している。多板クラッチ71の左側には円板状の吸引部材73が 配置されている。デフケース21には吸引部材73の位置決めを行なう止め輪7 5が装着されている。
【0023】 エンド部材35のボス部35c外周側には、電磁石79のヨーク81が2個の ベアリング83を介して相対回転可能に支持され、図示しない回り止め部材によ ってデフキャリヤ23に回転止めされている。このようにして電磁多板クラッチ 85が構成されている。
【0024】 前記デフケース21の側壁部35bには、中間部を境界にして外側に複数の外 側孔87内側に複数の内側孔89がそれぞれ同心円上の円周方向に貫設されてい る。
【0025】 各外側孔87には磁性を有する金属材で形成された外側磁性体91が圧入され ており、また各内側孔89には同様の内側磁性体93が圧入されている。
【0026】 かくして、側壁部35bには、図3乃至図5に示すように、中間部にステンレ ス鋼材等によるリング状の非磁性体部が形成されると共に、その上側と下側に磁 性を有する金属材によるリング状の磁性体部が形成されている。
【0027】 外側磁性体91は、図6乃至図8に示すように側壁部35bの外側孔87内へ 圧入される圧入部91aを有し、この圧入部91aの外側につば部91bと外輪 部91cとを一体に設けて形成され、前記外輪91cに電磁石79のヨーク81 に形成された外輪81aがエアギャップA1 を形成するように係合される。
【0028】 また、内側磁性体93は、図9乃至図11に示すように、側壁部35bの内側 孔89内へ圧入される圧入部93aを有し、この圧入部93aの外側につば部9 3bと内輪部93cとを一体に設けて形成され、前記内輪部93cに電磁石79 のヨーク81に形成された内輪81bがエアギャップA2 を形成するように係合 される。
【0029】 電磁石79の磁力は運転席からの手動操作か、または路面条件や操舵条件など に応じての自動操作により制御される。
【0030】 つぎに、以上のように構成されたリヤデフ7の動作を説明する。
【0031】 エンジン1の駆動力はトランスミッション3で変速され、プロペラシャフト5 を介してリヤデフ7に伝達され、左右の後輪13,15に分割出力される。
【0032】 電磁石79が非通電であると、電磁多板クラッチ85である多板クラッチ71 と多板クラッチ57は開放状態となって後輪13,15間の差動は自由であり、 円滑な旋回が可能である。
【0033】 そして、電磁石79が手動操作または自動操作により通電されると、図12に 示すように磁力線95によって吸引部材73を吸引し、内外側の摩擦板69,6 7は一体化して多板クラッチ71は締結される。
【0034】 多板クラッチ71が締結されるとカムリング59はデフケース21と結合して ボールカム61の作用によって遊星キャリヤ41をクラッチドラム51と共に図 1の左方へ移動し、多板クラッチ57が締結される。
【0035】 電磁石79に流す電流を制御することによって多板クラッチ71の締結力が制 御され、これによって多板クラッチ57の締結力が制御されて差動機構49の差 動制限が行われ、あるいはデフロック状態となり、悪路等における脱出状態及び 直進安定性が向上される。
【0036】 この考案に係るデフケース21は、電磁石79側のエンド部材35をステンレ ス鋼材等の非磁性体により構成している。そしてエンド部材35の側壁部35b に、中間を境界にして外側と内側に複数の円周方向の外側孔87と内側孔89を 貫設し、これら外側孔87および内側孔89内にそれぞれ磁性を有する金属材で 形成された外側磁性体91および内側磁性体93を圧入している。
【0037】 従って、ケースデフリング35aと側壁部35b及びボス部35cとが一体化 され、熔接個所を減少(従来の4個所が1個所になる)することができる。又、 磁路となる外内側磁性体91,93は強度を必要としないので磁気抵抗の低い材 質を用いることができる。
【0038】
【考案の効果】
以上の説明より明らかなように、この考案によれば、デフケースの強度を低下 することなく、熔接個所を減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例に係る断面図である。
【図2】実施例を用いた車両の動力系を示すスケルトン
機構図である。
【図3】デフケースの電磁石側の側壁部を左から視た側
面図である。
【図4】デフケースの電磁石側の側壁部を右から視た側
面図である。
【図5】図3のV −V 線矢視断面図である。
【図6】外側磁性体の上面図である。
【図7】外側磁性体の側面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線矢視断面図である。
【図9】内側磁性体の上面図である。
【図10】内側磁性体の側面図である。
【図11】図9のXI−XI線矢視断面図である。
【図12】図1の要部拡大図である。
【図13】従来のデファレンシャル装置の要部拡大図で
ある。
【符号の説明】
21 デテケース(ケース) 35 エンド部材 35a ケースデフリング 35b 側壁部 35c ボス部 41 遊星キャリヤ(回転部材) 45 太陽歯車 57 多板クラッチ 59 カムリング(カム部材) 79 電磁石 85 電磁多板クラッチ 87 外側孔(貫通孔) 89 内側孔(貫通孔) 91 外側磁性体(磁性体) 93 内側磁性体(磁性体)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内に配置された一対の回転部材
    と、回転部材に対しカムを介して連結されたカム部材
    と、前記カム部材とケース部材とを連結する電磁多板ク
    ラッチと、前記電磁多板クラッチが締結状態のとき前記
    カムのスラスト力を受けて締結された両回転部材を連結
    する多板クラッチとを備えたデファレンシャル装置であ
    って、前記ケースのケースデフリングを含む電磁石側の
    側壁部を非磁性体で形成し、前記側壁部に複数の円周方
    向に貫通孔を設け、この貫通孔に磁気を通す磁性体を圧
    入したことを特徴とするデファレンシャル装置。
JP4556592U 1992-06-30 1992-06-30 デファレンシャル装置 Pending JPH066787U (ja)

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JP4556592U JPH066787U (ja) 1992-06-30 1992-06-30 デファレンシャル装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007138983A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Jtekt Corp 駆動力伝達装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007138983A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Jtekt Corp 駆動力伝達装置
JP4650225B2 (ja) * 2005-11-15 2011-03-16 株式会社ジェイテクト 駆動力伝達装置

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