JP3014711B2 - 電磁クラッチおよびその組み付け方法 - Google Patents

電磁クラッチおよびその組み付け方法

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JP3014711B2 JP2028249A JP2824990A JP3014711B2 JP 3014711 B2 JP3014711 B2 JP 3014711B2 JP 2028249 A JP2028249 A JP 2028249A JP 2824990 A JP2824990 A JP 2824990A JP 3014711 B2 JP3014711 B2 JP 3014711B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、電磁クラッチに関する。
(従来の技術) 第14図に従来の電磁クラッチの要部縦断面図を示し
た。
これは、内外の回転部材201,203と、軸方向に交互に
配置されてこれらの回転部材201,203に各別に軸方向に
のみ移動自在にスプライン連結された複数枚のプレート
205,207からなる摩擦クラッチ209と、吸引部材211と、
摩擦クラッチ209に対して吸引部材211の反対側に配置さ
れ外側の回転部材203にベアリング213を介して支承され
た電磁石215によって構成されている。
電磁石215のヨーク217と回転部材203との間には径方
向のエアギャップ219,221が設けられ、吸引部材211へ向
って軸方向にプレート205,207を貫流すべき磁力線227
が、プレート205,207の半径方向に向って短絡的にUタ
ーンするのを防止するため、これら内側のプレート205
と外側のプレート207には、第15図と第16図に示すよう
に複数個の円周方向孔223と225が、互いに同一径位置で
同個数、貫設されている。
従って、電磁石215の磁力線227は、実線で示すよう
に、エアギャップ219と、これらの円周方向孔223,225の
付近を軸方向に貫流して吸引部材211に到り、プレート2
05,207を経てエアギャップ221から電磁石215に戻るよう
に形成され、吸引部材211が吸引されて内外のプレート2
05,207は締結されていることになる。
(発明が解決しようとする課題) ところが、内外側のプレート205,207は、完全に一体
に結合されない程度の締結状態では、互いに滑りながら
相対回転しているので、第17図の要部拡大断面のように
プレート205,207のブリッジ部229,231(円周方向で隣接
する一対の円周方向223,223又は225,225の間の部分)が
軸方向に重なってしまう状態が周期的に発生し、この状
態では、同図の2点鎖線で示すようにブリッジ部229,23
1を通って半径方向にUターンする短絡的な磁力線233が
主流となって吸引部材211に到達できる点線で例示する
磁力線235は弱いものとなる。
そして、内外側のプレート205,207のブリッジ部229,2
31同士が重なっている短い時間ではこの摩擦クラッチ20
9の伝達トルクは低下することになり、摩擦クラッチ209
が完全に一体に結合されない程度の締結状態では第18図
に例示するように伝達トルクに減少値Aが周期的に現わ
れてトルク変動が大きくなり、締結力の適正なコントロ
ールが困難となる。
ところが、従来のスプライン連結構造では、内外の回
転部材201のスプラインボス237とこれに結合する内側の
プレート205のスプライン孔239および、外側の回転部材
203のスプライン孔241とこれに結合する外側のプレート
207のスプラインボス243は、何れも欠歯が無い通常の形
のものが使用されている。
この結果、組付完了時、内側のプレート205同士のブ
リッジ部229が軸方向に重なったり、外側のプレート207
同士のブリッジ部231が軸方向で重なったりする場合が
発生することになり、このような組付状態では前記第14
図と第17図のようにすべてのブリッジ部229と231が同時
に重なり合う状態が発生し、前記半径方向に短絡されて
吸引部材211に到達できない磁力線233が大きくなって前
述した第18図のように伝達トルクの減少値Aも明瞭に現
われてトルク変動は大きくなると言う問題がある。
そこでこの発明では、内外側のプレートをそれぞれの
回転部材に組付ける際に、内側のプレート同士および外
側のプレート同士のブリッジ部ができるだけ重ならない
ように構成して、締結力がコントロールされる状態にお
ける全プレート同士のブリッジ部の重なりが極力小さく
なって有効な磁力線が確保され、締結力の変動を抑える
ことができる電子クラッチおよびその組み付け方法を提
供することを目的としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 前記課題を解決するために、請求項1に記載の電磁ク
ラッチは、相対回転自在に配置された一対の回転部材
と、軸方向に交互に配置されてこれらの回転部材に各別
にスプライン連結された複数枚の内側および外側のプレ
ートと、前記回転部材に対し相対回転自在に支承され前
記内側および外側のプレートを隔てて配置された吸引部
材を吸引する電磁石とを備え、前記内側および外側のプ
レートが、電磁石による吸引部材への磁力線が短絡され
るのを防ぐための複数の円周方向孔を有する電磁クラッ
チにおいて、円周方向で隣接する円周方向孔同士の間に
形成されたブリッジ部が内側のプレート相互間および外
側のプレート相互間で軸方向に重ならぬように各回転部
材に対する各側のプレートの円周方向の位置決めをする
位置決め手段を有することを特徴とする。
請求項2に記載の電磁クラッチの組み付け方法は、請
求項1に記載の電磁クラッチの組み付け方法であって、
前記位置決め手段を用いて前記ブリッジ部を円周方向に
ずらせて内側のプレート相互間および外側のプレート相
互間で軸方向に重ならぬように組み付けることを特徴と
する。
(作用) 請求項1に記載の発明によれば、位置決め手段を用い
ることにより、内側のプレート相互間および外側のプレ
ート相互間のブリッジ部の重なりが避けられ、僅かに内
側と外側のプレート間のブリッジ部の重なりが可能性と
して残るだけとなるので短絡的に流れる磁力線は僅か
で、吸引部材に向かって軸方向に貫流する有効な磁力線
が増加する。
したがって、電磁クラッチの伝達トルクの変動を抑え
ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、位置決め手段を用い
ることにより、内側のプレート相互間および外側のプレ
ート相互間でブリッジ部の重なりを確実に防止すること
ができる。
(実施例) 次にこの発明の実施例を図に基づいて説明する。
第10図はこの実施例を用いたディファレンシャル装置
を示し、第12図は第10図の装置を用いた車両の動力系統
図を示す。
以下、車両の左右方向はこれらの図において左右の方
向とし、車両の前方向はこれらの図において上方に相当
する。
この車両の動力系は、エンジン1、トランスミッショ
ン3、ペロペラシャフト7、リヤデフ9(この実施例が
用いられ後輪側に配置されたディファレンシャル装
置)、後車軸11,13左右の後輪15,17、左右の前輪19,21
などから構成されている。
リヤデフ9のデフケース23(一方の回転部材の一例)
はベアリング25,27によりデフキャリヤ29内に支承され
ている。
デフケース23にはリングギヤ31がボルト33で固定され
ている。
ドライブピニオンシャフト35は、ベアリング37,39に
よりデフキャリヤ29内に支承され、前端はプロペラシャ
フト7側に連結され、後端にはドライブピニオンギヤ41
が形成され、ピニオンギヤ41はリングギヤ31と噛合って
いる。
デフケース23の内部には相対回転自在な一対のボス4
3,45が同軸上左右に配置されており、左のボス43は遊星
キャリア47と一体になっている。
デフケース23の内周には内歯歯車49が形成され、右の
ボス45には太陽歯車51が形成されている。
遊星キャリヤ47には軸53により外側の遊星歯車55が回
転自在に支承され、又、もう一方の軸により内側の遊星
歯車56が回転自在に支承されている。これらの遊星歯車
55,56は互いに噛合うと共に外側の遊星歯車55は内歯車4
9と噛合い、内側の遊星歯車56は太陽歯車51と噛合って
遊星歯車型の差動機構57が構成されている。
左のボス43は左の後車軸11に軸方向移動自在にスプラ
イン結合され、右のボス45は右後車軸13にスプライン結
合されている。
従ってエンジン1からの駆動力はデフケース23から作
動機構57を介して左右の後輪15,17に分割出力されると
共に、遊星歯車55,56の自転と公転とにより各側に差動
分割される。
遊星キヤリヤ47の右端にはクラッチドラム59が固定さ
れ、このクラッチドラム59と右のボス45との間にはこれ
らを連結する多板クラッチ61が配置されている。
クラッチドラム59は左右へ移動可能であり、右方に移
動するとデフケース23の右側壁63との間で多板クラッチ
61を押圧し締結させる。
多板クラッチ61が締結されると、その締結力の大きさ
に応じて差動機構57の差動が制限される。
左のボス43の外周にはクラッチリング65(他方の回転
部材の一例)が相対回転自在に配置されており、このク
ラッチリング65とデフケース23との間にはこれらを連結
する多板クラッチ67が配置されている。
又、クラッチリング65と遊星キャリヤ47との間には第
11図に示すようにボール69を介して作動するカム71が形
成されている。
又、クラッチリング65とデフケース23との間にはカム
圧力を受けるためのニードルベアリング73が配置されて
いる。
多板クラッチ67は第9図に要部縦断側面を示したよう
にクラッチリング65のスプラインボス101にそのスプラ
イン孔103を軸方向移動自在に嵌合した第1図、第3図
に例示の内側のプレート102,104,…と、デフケース23の
スプライン孔105にそのスプラインボス107を軸方向移動
自在に嵌合した第2図、第4図に例示の外側のプレート
132,134,…とにより構成される。
内側のプレート102,104,…と外側のプレート132,134,
…は、軸方向に交互に配置され、これら内外側のプレー
ト102,104,…と132,134,…とには、後述のように作用す
る磁力線短絡防止用の円周方向孔109と111を、共に同一
半径位置に貫設している。
多板クラッチ67の右側には吸引部材75が左右移動自在
に配置され、デフケース23の左のボス部77の外周にはリ
ング状の電磁石79が配置され、2個のベアリング81によ
りボス部77に支承されている。
電磁石79とデフケース23との間には径方向のエアギャ
ップ83,85と軸方向のエアギャップが形成され、このよ
うにして電磁クラッチ91が構成されている。
内外側のプレート102,104,…と132,134,…において円
周方向で隣接している円周方向孔109,109および111,111
の間にはブリッジ部113と115が形成されるが、内側のプ
レート102,104,…をクラッチリング65にスプライン連結
したときにこれらのプレート102,104,…同士のブリッジ
部113,113が軸方向に重ならぬようにプレート102と104,
…とを互いに円周方向で少しづづずらせて前記スプライ
ン連結を行うべく、これらの内側のプレート102,104,…
とクラッチリング65に位置決め手段としての合マークM1
を設けている。
第1図,第3図に例示した合マークM1は、プレート10
2のスプライン孔103にて或る一つのブリッジ部113と同
一直径線上にあるいは1枚のスプライン歯を欠歯して欠
歯部112に形成し、クラッチリング65のスプラインボス1
03の或る2枚のスプライン歯に塗色部117を塗ってお
き、次のプレート104では、前記プレート102の欠歯部11
2に対し円周方向で例えば2歯ずれた位置に1歯分の欠
歯部114を形成し、このようにして軸方向へ順次配置さ
れる内側のプレート106,…に、前記ブリッジ部113に対
する円周方向位置を順次ずらせた図示省略の欠歯部を設
けている。
外側のプレート132,134,…をデフケース23にスプライ
ン連結したときに、それぞれのブリッジ部115が互いに
ずれているための組付用の位置決め手段としての合マー
クM2として第2図,第4図に例示したものは、ケース23
のスプライン孔105の1枚のスプライン歯を欠歯して軸
方向に長い欠歯部122を形成し、外側のプレート132の或
る一つのブリッジ部115と同一直径線上にあるスプライ
ンボス107の2枚のスプライン歯に塗色して塗色部142を
形成し、次のプレート134では、前記塗色部142に対し円
周方向で例えば2歯ずれた位置に2枚のスプライン歯に
塗色部144を形成し、このようにして軸方向へ順次配置
される外側のプレート136,…に、前記ブリッジ部115に
対する円周方向位置を順次ずらせた図示省略の塗色部を
形成している。
従って組付において、内側のプレート102,104,…の欠
歯部112,114,…をクラッチリング65の塗色部117に合せ
るようにしてスプライン孔103をスプラインボス101に嵌
合すると、内側のプレート102,104,…の相互間ではそれ
ぞれのブリッジ部113の軸方向での重なりは無くなり、
外側のプレート132,134,…の塗色部142,144,……をデフ
ケース23の欠歯部122に合せるようにしてスプラインボ
ス107をスプライン孔105に嵌合すると、外側のプレート
132,134,…の相互間ではそれぞれブリッジ部115が軸方
向に重なることは無くなる。
ブリッジ部113,115がずらされた組付作業を間違い無
く確実に行うために用いる第5図〜第8図に例示した位
置決め手段としてのスプライン連結位置規制手段L1とL2
を説明する。
内側のプレート152のスプライン孔103にある一つのブ
リッジ部113と同一直径線上にある1枚のスプライン歯
を欠歯して欠歯部162に形成し、次のプレート154では、
前記欠歯部162に対し円周方向で例えば2歯ずれた位置
に1歯分の欠歯部164を形成し、このようにして軸方向
へ順次配置される内側のプレート166,…に、前記ブリッ
ジ部113に対する円周方向位置を順次ずらせた図示省略
の欠歯部を形成し、クラッチリング65のスプラインボス
101の或る2枚のスプライン歯にも欠歯部119を設け、こ
れら欠歯部162,164,…と欠歯部119とにより、スプライ
ン連結位置規制手段L1を構成している。
外側のプレート172,174,…とデフケース23とに形成さ
れるスプライン連結位置規制手段L2も、前記内側のプレ
ート152,154,…とクラッチリング65に形成されるスプラ
イン連結位置規制手段L1と同等の構成であり、ブリッジ
部115に対する円周方向位置を順次ずらせて外側のプレ
ート172,174,…のスプラインボス107に設けた欠歯部18
2,184,…と、デフケース23のスプライン孔105に形成し
た欠歯部121とにより構成されている。
従って組付けにおいて、内側のプレート152,154,…の
欠歯部162,164,…をクラッチリング65の欠歯部119に合
わせるようにしてスプライン孔103をスプラインボス101
に嵌合すると、内側のプレート152,154,…の相互間では
それぞれのブリッジ部113の軸方向での重なりは無くな
り、外側のプレート172,174,…の欠歯部182,184,…をデ
フケース23の欠歯部121に合わせるようにしてスプライ
ン孔105にスプラインボス107を嵌合すると、外側のプレ
ート172,174,…の相互間ではそれぞれのブリッジ部115
が軸方向に重なることは無くなる。
以上のように構成されている電磁クラッチ91の電磁石
79に通電した場合を第9図に示した内外側のプレート10
2,104,106と132,134,136について説明する。
電磁石79に通電すると径方向のエアギャップ85とプレ
ート132,102,134,104,136,106を軸方向に貫流して吸引
部材75に到り、この吸引部材75から左方へターンして再
びプレート106,136,104,134,102,132を軸方向へ左に貫
流してエアギャップ83を経て電磁石79に戻る磁力線93の
閉ループが形成され、これにより吸引部材75は吸引され
て多板クラッチ67が締結される。
電磁石79から吸引部材75に向う磁力線は、プレート13
2,102,134,104,…に到達したとき前記軸方向へ流れる磁
力線93のほか、プレート132,102,…の半径方向にも流れ
ようとするが、プレート132,102,…に貫設されている円
周方向孔111,109のためにこの円周方向孔111,109の付近
では半径方向に流れて短絡的にUターンしようとする磁
力線は阻止されるので軸方向への磁力線93が主流とな
る。
そして、この実施例では内側のプレート102,104,…相
互間でブリッジ部113同士は重なり合わず、外側のプレ
ート132,134,…相互間でブリッジ部115同士は重なり合
わないので、摩擦クラッチ67が完全に一体に結合されな
い程度の締結状態でブリッジ部113,115が重なる数はわ
づかとなり、重なったブリッジ部113,115から半径方向
にUターンする磁力線は少なくなって軸方向への有効な
磁力線93は多くなる。
この結果、前記実施例の摩擦クラッチ67による締結力
の変動,即ち伝達トルクの変動は第13図に例示するよう
に極めて小さくなって電磁石79に流す電流を制御するこ
とによる締結力のコントロールは正確に行われることに
なった。
なお、前述した合マークM1,M2は、図示例の如き欠歯
部114,122でなくて単なるマークでも良く、スプライン
連結位置規制手段L1,L2も、図示例の如き形の欠歯部に
限られない。また、この発明の方法はこれらのマーク等
を必ずしも必要としないものである。
次に第12図の車両のリフデフ9の機能を説明する。
エンジン1の駆動力はトランスミッション3で変速さ
れ、プロペラシャフト7を介してリヤデフ9に伝達さ
れ、左右の後輪15,17に分割出力される。
電磁石79に通電しないで多板クラッチ67が締結されな
いときは多板クラッチ61も開放されて後輪15,17間の差
動は自由であり、円滑な旋回が可能であると共に凹凸の
多い路面での直進安定性が保たれる。
電磁石79に通電すると第9図に矢線で示す磁力線93が
形成されて吸引部材75を吸引し多板クラッチ67を締結さ
せ、クラッチリング65はデフケース23と一体となる。
これにより、クラッチリング65と左の後輪15間に作動
トルクが現われてカム71のボール69はクラッチリング65
により遊星キャリヤ47と、ドラム59を右方へ移動し、多
板クラッチ61は締結される。
多板クラッチ61が締結されると左右の後輪15,17間の
差動は制限され、電磁石79に流す電流の強さに応じて多
板クラッチ67,61の締結力は制御されるので、差動機構5
7の差動は制限され、或るいはデフロック状態となる。
この差動制御作用にょり、例えば悪路などで後輪の一
方が空転状態になろうとしてもリヤデフ9を介して他方
の後輪に送られる駆動力により脱出性が向上して円滑な
走行を維持できる。
なお、ブリッジ部の重なりは全て無くす必要はなく、
部分的に残っていてもよいものである。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、請求項1の発明によ
れば、位置決め手段を用いることにより、内側のプレー
ト相互間および外側のプレート相互間のブリッジ部の重
なりが避けられ、僅かに内側と外側のプレート間のブリ
ッジ部の重なりが可能性として残るだけとなり、短絡的
に流れる磁力線は僅かで、吸引部材に向かって軸方向に
貫流する有効な磁力線が増加する。
したがって、電磁クラッチの伝達トルクの変動を抑え
ることができる。
請求項2の発明によれば、位置決め手段を用いること
により、内側のプレート相互間および外側のプレート相
互間でブリッジ部の重なりを確実に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図から第13図まではこの発明の実施例を示し、第1
図,第3図,第5図,第7図はそれぞれの実施例におけ
る内側のプレートと回転部材との連結状態における正面
図、第2図,第4図、第6図,第8図はそれぞれの実施
例における外側のプレートと回転部材の連結状態におけ
る正面図、第9図は電磁クラッチの要部縦断側面図、第
10図はディファレンシャル装置の断面図、第11図は第10
図のXI−XI線断面図、第12図は車両の動力系統図、第13
図は伝達トルク特性図、第14図は従来の電磁クラッチの
要部縦断側面図、第15図と第16図は従来の電磁クラッチ
のプレートの正面図、第17図は第14図の要部拡大図、第
18図は従来の電磁クラッチの伝達トルク特性図である。 23……デフケース(回転部材) 65……クラッチリング(回転部材) 67……多板クラッチ 75……吸引部材 79……電磁石 93……磁力線 102,104,106,・・・132,134,136……プレート 109,111……円周方向孔 113,115……ブリッジ部 M1,M2……合マーク(位置決め手段) L1,L2……スプライン連結位置規制手段(位置決め手
段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 27/115

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対回転自在に配置された一対の回転部材
    と、軸方向に交互に配置されてこれらの回転部材に各別
    にスプライン連結された複数枚の内側および外側のプレ
    ートと、前記回転部材に対し相対回転自在に支承され前
    記内側および外側のプレートを隔てて配置された吸引部
    材を吸引する電磁石とを備え、 前記内側および外側のプレートが、電磁石による吸引部
    材への磁力線が短絡されるのを防ぐための複数の円周方
    向孔を有する電磁クラッチにおいて、 円周方向で隣接する円周方向孔同士の間に形成されたブ
    リッジ部が内側のプレート相互間および外側のプレート
    相互間で軸方向に重ならぬように各回転部材に対する各
    側のプレートの円周方向の位置決めをする位置決め手段
    を有することを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電磁クラッチの組み付け
    方法であって、 前記位置決め手段を用いて前記ブリッジ部を円周方向に
    ずらせて内側のプレート相互間および外側のプレート相
    互間で軸方向に重ならぬように組み付けることを特徴と
    する電磁クラッチの組み付け方法。
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