JP2819327B2 - 走行式型枠支保工 - Google Patents

走行式型枠支保工

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JP2819327B2
JP2819327B2 JP1332138A JP33213889A JP2819327B2 JP 2819327 B2 JP2819327 B2 JP 2819327B2 JP 1332138 A JP1332138 A JP 1332138A JP 33213889 A JP33213889 A JP 33213889A JP 2819327 B2 JP2819327 B2 JP 2819327B2
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信之 松ケ下
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岡部株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ボックスカルバートの内型枠等の支持と移
動を行うための走行式型枠支保工に関するものである。
(従来の技術) 地下道や杭道等の各種カルバートや高架構造物等を構
築するにあたっては、各種の移動式内型枠装置が用いら
れ、施工の効率化が図られてきている。
この種装置としては、従来、例えば特公昭63−51236
号公報に示されているように、脚車を取付けた支持枠体
(台車)に内型枠を支持し、内型枠の走行移動と型枠の
整型、脱型を行えるようにしたものが用いられている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記の台車は、支持枠体の四隅の支柱に走
行脚車を取付けた構造のものであるが、この支持枠体
は、コンクリートの打設によって型枠にかかる大きな荷
重を支持することになるので、施工するカルバート等の
構造物が大形である場合は、四隅の支柱のほかに多くの
中柱を立てて各支柱に荷重の分散を図らなければならな
い。この場合、各支柱には走行移動時と大荷重支持時と
に状態を簡易に切換えるための手段を施すことが必要と
なってくる。
その手段としては、各支柱の荷重支持時には支柱と床
面との間にキャンバーやクサビを挿入してやるとか、或
は従来の仮設支柱のように下端にネジジャッキを設ける
等が一般的に行われているが、しかし、それら従来の手
段では、走行移動時と荷重支持時との切換え操作が面倒
であると共に、特に大荷重を受けた状態にある支柱の床
面からの解放のためのクサビの取り外しやネジジャッキ
のゆるめを行う操作は困難であって、そのために、多く
の人手と時間とを要することになって、移動型枠装置を
使用することの利点が減殺されることになる、といった
問題がある。
また、この種装置は、床面上に敷設されたレールに沿
って施工位置まで移動し、型枠のセットをするが、この
場合、型枠の長さ方向の位置決めはレール上の移動位置
の調節で簡単にできることになるが、型枠の巾方向の位
置はレールの施設位置によって拘束されるため、レール
の施設には正確さが要求され、施設に多くの時間がかか
ることになる。そして、装置搬入後レールの施設に狂い
があることがわかった場合には、レールの手直しに多く
の手間と時間とを要することになり、作業能率を一層低
下させるということになる。
本発明は、上記の問題を解決して、各支柱の走行移動
時と荷重支持時との状態の切換え操作及び支柱の荷重解
除を多くの人手を要することなく簡易に行えるようにす
ると共に、レールの施設が不正確であったり、レールの
施設に狂いが生じた場合でも、型枠の巾方向への位置の
調節を容易に行えるようにし、施工能率及び経済性の向
上を図ることのできる、移動式型枠支保工を提供しよう
とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するための本発明の構成について、
実施例に対応する図面を参照して説明すると、本発明は
縦横に配列した支柱2,2,3,3を横枠材4,4で結合した四角
形状の箱枠体1を形成し、上記各支柱2,3の下端部に互
に一端部を軸着13すると共に他端部をネジ杆17により接
離自在に結合した一対の梃子杆11,12の一方の梃子杆11
を水平軸10回りに傾動自在に設けた荷重解除装置6を装
着し、更に、上記支柱の中の各隅柱2,2には、車輪25を
昇降調節自在にかつ方向転換自在に設けた脚車装置20を
装着したことを特徴とするものである。
(実施例) 以下、本発明支保工の実施例について、図面を参照し
て説明する。
図において、1は支保工の枠組みを形成する箱枠体
で、隅柱2,2及び中柱3,3を縦横に配列し、それら各柱2,
2,3,3を互に水平方向の横枠材4,4により結合して平面及
び側面が四角形の枠状となるように形成されており、縦
列した支柱の上端には、型枠29を載設するための縦桁5,
5が結合されている。
上記箱枠体1の構成部材である隅柱2及び中柱3の各
支柱の下端には、それぞれ梃子を利用した荷重解除装置
6が装着されている。
この荷重解除装置6は、第7図、第8図にも拡大図で
示すように、支柱2,3の下端に取付ける支持部材7に、
四方に水平方向のピン9,9,10,10を突設した自在継手駒
8が、その対向するピン9,9により傾動自在に設けら
れ、他方のピン10,10に箱状に形成した第1の梃子杆11
が、その一端寄りの個所において傾動自在に軸着されて
おり、上記梃子杆11の一端部には箱状に形成した第2の
梃子杆12が梃子杆11,12を横断する水平方向の軸杆13に
より傾動自在に軸着されている。そして、上記両梃子杆
11,12には、ピン10より軸杆13までの距離より、長い距
離をピン10から他端部の方にとった位置にそれぞれ上下
方向のネジ孔14a,15aを螺設した駒部材14,15を梃子杆1
1,12を横断する水平方向のピン16,16により回動自在に
設けられ、また、上記両ネジ孔14a,15aは互に螺旋方向
が反対となっている。そして、両梃子杆11,12の駒部材1
4,15を上下に所要の間隔をおいて、上下両半部に方向を
逆にしたネジ17a,17bを設けたネジ杆17を螺合し、ネジ
杆17の正逆回転によって駒部材14,15を介して両梃子杆1
1,12の他端部が、近接、離反し、それによって両梃子杆
11,12が軸杆13を中心として相対的に反対方向に傾動す
るようになっている。
各支柱2,3は、コンクリートの打設にあたって、上記
梃子装置6を介して床面に接し、その荷重を受けること
になる。この場合、図示のように、第2の梃子杆12の下
面と床面との間の、ピン9を挾んだ両側に木製等の当座
18,18を介挿する。そして、ネジ杆17を一方向に回転し
て駒部材14,15を介して両梃子杆11,12の他端部を離反す
る方向に傾動してやることにより、支持部材7はピン1
0,10を介して持ち上げられるようになり、支柱2,3の上
下位置が調節、設定できることになるのである。
四隅にある隅柱2,2には箱枠体1を走行移動させるた
めの脚車装置20,20が装着されている。この脚車装置20
は第9図、第10図にも拡大図で示すように、脚筒21に油
圧式やネジ式等の調節ジャッキ22によって昇降調節自在
に設けた脚柱23の下端部に車輪25,25を設けた台車24
が、ボルト・ナット26,26等により着脱自在に取付けら
れ、その取付位置の変更により、車輪25,25が施工構造
物の長手方向即ち箱枠体1の長手方向に転動する第9図
のような位置から、それに直角な方向即ち施工構造物の
巾方向に転動する第10図のような位置まで転換できるよ
うになっており、隅柱2にブラケット27,27を介して装
着されている。
本発明の走行式型枠支保工は上述のように構成されて
おり、施工する構造物内の基礎コンクリートの床面に敷
設された一対のレール28,28に脚車装置20,20の車輪25,2
5を介して載置され、施工構造物の長手方向に走行移動
されることになる。そして、箱枠体1の縦桁5,5上には
スラブ型枠29が載設されると共に、スラブ型枠29の両端
には側壁型枠30,30が伸縮装置31,31により傾動調節自在
に枢着32,32されて、カルバート等の移動内型枠装置が
構成されることになるのである。
本発明支保工を移動させる際は、第3図、第4図に示
すように、脚車装置20のジャッキ22を伸長し、隅柱2,2
を介して箱架体1全体を持ち上げて各支柱2,3の下端を
浮かせ、荷重解除装置6の下に介挿した当座18,18を取
除き、型枠を載設した支保工を脚車装置20,20に支持さ
せてレール28,28上を押進、走行させ、支保工を所定の
施行位置に移動させる。その際、支保工に載設した型枠
の施工構造物の巾方向における位置が所定の状態よりず
れているときには、各隅柱2,2の荷重解除装置6,6の下に
当座18,18を挿入して、ネジ杆17を回転して両梃子杆11,
12を第7図実線矢印方向に傾動調節し、第2の梃子杆12
を当座18,18に圧接させて、支保工の重量を隅柱2,2で支
持させる。そして、各脚車装置20のジャッキ22を縮め、
ボルト・ナット26,26を外して台車24の方向を第9図の
状態から第10図の状態へと90度転換して再び、ボルト・
ナット26,26により固定すると共に、脚車装置20の下方
に位置するレール28の両側に、レール28と直交する方向
の横移動用の短いレール33,33を施設した後、脚車装置2
0,20のジャッキ22を伸し車輪25,25をレール33,33に載せ
て、脚車装置20,20により支保工を支持させ、車輪25,25
を介して支保工をレール33,33上で移動させ、施工構造
物の巾方向に対する支保工の位置調節を行うようにする
(第5図、第6図参照)。
このようにして、支保工即ちこれに載設の型枠の位置
を決定した後は、脚車装置20,20のジャッキ22の操作に
より箱枠体1の高さを調節してスラブ型枠29を所定の高
さ位置に設定し、各支柱2,3の荷重解除装置6,6の下に当
座18,18を挿入し、ネジ杆17を回転して第2の梃子杆12
を当座18,18に圧接させ、続いて各脚車装置20のジャッ
キ22を縮めて車輪25,25を上昇させる。それによって、
各脚車装置20はレール28,28または33,33より浮き上り、
支保工の各支柱2,3はそれぞれ荷重解除装置6及び当座1
8,18を介して床面に直接支持されることになる。その状
態でコンクリートが打設され、それにともなう鉛直方向
の荷重は各支柱2,3に分担されることになるのである。
打設したコンクリートの硬化後は、型枠を剥離して次
の施工場所へ移動させるのであるが、それには、脚車装
置20の台車24の方向を第9図のような状態に変換させて
おいて、各支柱2,3における荷重解除装置6のネジ杆17
を回転させ、第1の梃子杆11を第7図の点線で示すよう
に傾動させれば、各支柱2,3が降下し、箱枠体1の高さ
が下り型枠29がコンクリートより剥離されることにな
る。この場合、各支柱2,3には打設したコンクリートに
よる大きな荷重がかかっているので、従来の下端にネジ
ジャッキを設けた支柱では、ジャッキの回転操作が非常
に困難であるが、本発明で上記のように、回転させるネ
ジ杆17は梃子を応用していることにより、簡易に操作で
きることになる。なお、側壁型枠30の方は伸縮装置31を
縮めることによって内方に傾動されてコンクリートより
剥離されることになる。
コンクリートより型枠29,30を剥離した後は、各脚車
装置20のジャッキ22を伸して車輪25,25をレール28,28上
に載せ、脚車装置20,20に支保工及び型枠の重量を支持
できるようにして、各支柱2,3の下に介挿した当座18,18
を取除き、再びレール28,28上を次のコンクリート施工
場所に向けて走行移動させる。以下上記の作業を繰返し
て施工を進めて行くのである。
第11図、第12図は荷重解除装置6の他の実施例を示し
たものである。この実施例のものは、支柱2,3にかかる
荷重がより過大であるとか、或はピン10からネジ杆17ま
での距離が短かくて、荷重を解除するためのネジ杆17の
回転が困難となる場合に好適である。即ち、この実施例
では、第1の梃子杆10における駒部材14のピン16,16を
係合するピン孔として、上下に長くした案内孔34に形成
し、駒部材14が案内孔34,34に沿って上下に摺動自在に
設けられているのである。
この実施例の場合は、荷重を支持した際は、第11図に
示すように、駒部材14のピン16,16は上下に長い案内孔3
4,34の上端に接して荷重を受けている状態となる。そし
て、荷重解除を行う際は、第13図に示すように、補助と
してのジャッキ35を第1の梃子杆11の他端部の下に介挿
し、そのジャッキ35の伸長で第1の梃子杆11の他端部を
矢印のように僅か押し上げ、ネジ杆17に大きな荷重のか
からない状態としておいて、ネジ杆17を回転させピン1
6,16を縦方向に遊びのある案内孔34,34の遊びの下端に
位置するようにする。そして、ジャッキ35を短縮させれ
ば、ピン16,16の遊びの分だけネジ杆17の抵抗のない状
態で仮設支柱2が下ることになり、荷重解除ができるの
である。この場合ネジ杆17の回転はジャッキ35の働きで
大きな荷重を受けていない状態で行われることになるか
ら極めて容易に操作できる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の型枠支保工は、縦横に
配列した支柱を横枠材で結合して四角形状の箱枠体を形
成し、上記各支柱の下端部に、互に一端部を軸着すると
共に他端部をネジ杆により接離自在に結合した一対の梃
子杆の一方の梃子杆を水平回りに傾動自在に設けた荷重
解除装置を装着し、上記支柱の中の各隅柱には、車輪を
昇降調節自在かつ方向転換自在に設けた脚車装置を装着
した構成のものであるから、次のような優れた効果を奏
するものである。
(1)箱枠体の各支柱の下端部に荷重解除装置を設ける
と共に、四隅の支柱には昇降自在の脚車装置を設けたの
で、支保工の走行移動が円滑にできると共に、コンクリ
ート打設時にはその大きな荷重を各支柱に分担して受け
させることができることになり、全体として支保工の軽
量化が図れる。
(2)走行移動とコンクリート打設時との切換え操作が
容易にできる。
(3)各支柱の受けたコンクリート打設による大きな荷
重の解除が、梃子を応用した荷重解除装置により、その
解除用のネジ杆の軽易な回転操作で行うことができ、作
業能率が大巾に向上できる。
(4)脚車装置は車輪の方向転換が自在としてあるの
で、施工構造物の巾方向に対する支保工の移動調節が容
易にでき、したがって、レールの施設を精度よく行われ
なくてもすむと共に、レールの施設に狂いが生じてもそ
の修正作業をしないでもすむことになり、レール施設に
ともなう作業が容易で能率よくできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す正面図、第2図は同側
面図、第3図は走行移動時の状態を示す要部正面図、第
4図は同側面図、第5図は脚車装置の車輪を方向転換し
た状態を示す要部正面図、第6図は同側面図、第7図は
荷重解除装置の拡大正面図、第8図は同各部を分離して
示した斜視図、第9図は脚車装置を示す拡大側面図、第
10図は同車輪を方向転換したところを示す側面図、第11
図は荷重解除装置の他の実施例を示す正面図、第12図は
同第1梃子杆の斜視図、第13図は同荷重解除時の状態を
示す正面図である。 1……箱枠体、2……隅柱 3……中柱、6……荷重解除装置 7……支持部材、8……自在継手用駒 9,10……ピン、11,12……梃子杆 13……軸杆、14,15……駒部材 16……ピン、17……ネジ杆 18……当座、20……脚車装置 21……脚筒、22……ジャッキ 23……脚柱、24……台車 25……車輪、26……ボルト・ナット 28,33……レール

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縦横に配列した支柱を横枠材で結合して四
    角形状の箱枠体を形成し、上記各支柱の下端部に、互に
    一端部を軸着すると共に他端部をネジ杆により接離自在
    に結合した一対の梃子杆の一方の梃子杆を水平軸回りに
    傾動自在に設けた荷重解除装置を装着し、更に、上記支
    柱の中の各隅柱には、車輪を昇降調節自在にかつ方向転
    換自在に設けた脚車装置を装着したことを特徴とする、
    走行式型枠支保工。
JP1332138A 1989-12-21 1989-12-21 走行式型枠支保工 Expired - Lifetime JP2819327B2 (ja)

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