JP2808311B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下、感
光材料ともいう)の処理方法及び水洗代替安定化液(以
下、水洗代替安定化液を単に安定化液といい、水洗代替
安定処理を単に安定処理という。)に関し、更に詳しく
はカラーペーパーの曝射露光部のブルーイングが改良さ
れ、かつ処理済感光材料へのカビやバクテリアの発生が
抑制され、更に自動現像機での乾燥不良による紙づまり
などが改良された、迅速処理可能な感光材料の処理方法
及び安定化液に関するものである。
[発明の背景] 一般に像様露光された感光材料を処理してカラー画像
を得るには、発色現像工程の後に、生成された金属銀を
脱銀し、その後水洗、安定化ないし水洗代替安定化等の
処理工程が設けられる。
このようなカラー写真の現像処理は、従来から大きな
写真処理所に集めて大量の集中処理が行われてきたが、
集配コストが嵩むとともに処理時間を要する等の問題点
がある。
一方、現像処理は水洗水を用いない無水洗処理の実用
化によって、水洗水を供給したり、排水するための配管
が不要になったことから、電源さえあればいかなる場所
でも、カラー写真の現像処理が可能になった。更に現像
処理の迅速化技術によって所謂ミニラボやマイクロラボ
等による処理の分散化が急速に進み、撮影済のフィルム
を店頭まで持っていくと、その待ち時間内での現像処理
ができるようになった。
更には、カラーコピーやビデオプリンターのようなオ
フィスマシンにカラー写真の現像処理を導入することも
可能となった。
しかしながら、近時では更なる処理の迅速化を求める
要求が強くなっており、特に電子スチルビデオシステム
に対抗していく上からも、家庭内や店先で気軽に処理で
きる銀塩写真システムの出現が待ち望まれている。
そのような状況の中で1986年プロセスRA−4と呼ばれ
るカラーペーパーの迅速処理(処理時間は3分、処理温
度は35℃で、処理時間の内訳は、発色現像45秒、漂白定
着45秒、安定90秒の3工程からなる)が、イーストマン
・コダック社から提案されてきた。このシステムの特徴
は塩化銀主体の乳剤を使用することで発色現像及び漂白
定着時間を従来のタイプに比べ1/2〜1/5に短縮したこと
であり、画期的なシステムといえる。しかしながら、こ
のシステムには以下の問題があることが判明した。
すなわち、迅速処理を行うと処理済感光材料にカビや
バクテリアが発生し易く、又カラーペーパーの曝射露光
部にブルーイングの故障が発生しやすいこと、更にはカ
ラーペーパーの処理環境の条件等により、自動現像機の
乾燥部内での紙づまりが発生しやすいこと等である。
特に、RA−4以上に短時間処理を行った場合に上記問
題が顕著に表われる。
本発明者は上記問題に鑑み、鋭意検討した結果、ハロ
ゲン化銀組成、安定化液中の塩濃度及び安定化液による
処理時間に密接に関係していることが判明した。
すなわち、感光材料料にカビやバクテリアが発生し易
くなるのは安定化液中には通常、防黴剤や殺菌剤を含有
させ、安定化液自体及び処理済感光材料への黴や微生物
の発生を抑制しているが、上記のような迅速処理を行っ
た際には感光材料と安定化液の接触時間が短いため感光
材料に残留する防黴剤や殺菌剤が少なくなり、処理済感
光材料にカビやバクテリアが発生しやすいと考えられ、
特に前記プロセスRA−4以上に短い処理時間の際には、
より厳しい状況となると考えられる。
しかし、安定化液中の塩濃度を高くすることによって
上記問題が軽減される理由については、予測ではある
が、感光材料中の残留塩による影響と、防黴剤の感光材
料中への「おしこみ」効果によるものと推察される。
又、ブルーイングの問題については、おそらく、ハロゲ
ン化銀の組成によって発色現像液中の蛍光増白剤の銀に
対する染着性が異なったり、安定化液においては安定処
理時間を短くすることで、例えば安定化液中の蛍光増白
剤が感光材料に十分、染着しない、あるいは塩濃度を高
くすることで蛍光増白剤の感光材料へ中の拡散が抑制さ
れるためにブルーイングが軽減されるものと考えられ
る。
更には、自動現像機の乾燥部内での紙づまり(以下、
ジャムトラブルと呼ぶ)は処理環境、例えば高湿度の条
件下では感光材料中の吸水量が増えたりするために主に
生じると考えられるが、塩濃度を高くすることで、湿度
などの処理環境に関係なく、安定した低い吸水量を保持
できるために、ジャムトラブルが軽減されるものと考え
られる。
以上の事はあくまで推測であるが、感光材料のの防黴
性、ブルーイング及びジャムトラブルなどが、ハロゲン
化銀として塩化銀主体の乳剤を用い、安定化液中の塩濃
度を高くし、更に45秒以内の処理を行うことで軽減され
るという事実は本発明者等にとって全く予想外のことで
あった。
[発明の目的] そこで本発明の第1の目的は、迅速な処理を行っても
安定な写真画像と写真特性をもち、更にはジャムトラブ
ルも少ない優れた感光材料の処理方法を提供することで
あり、第2の目的は電子写真システムにも対抗しうる迅
速処理が可能な感光材料の処理方法を提供することにあ
る。
[発明の構成] 本発明者等は上記目的を達成するために鋭意検討した
結果、本発明を完成するに至ったものである。
本発明に係る感光材料の処理方法は、反射支持体上に
少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有した構成のハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を像様露光後、実質的に
発色現像処理工程、漂白定着処理工程及び水洗代替安定
処理工程で順次処理するハロゲン化銀カラー写真感光材
料の処理方法において、前記ハロゲン化銀カラー写真感
光材料の少なくとも一層が90モル%以上の塩化銀を含む
ハロゲン化銀を含有しており、前記水洗代替安定処理工
程の処理時間が3〜45秒であると共に、発色現像処理工
程、漂白定着処理工程及び水洗代替安定処理工程の全処
理時間が9〜90秒であって、該水洗代替安定化液の塩濃
度が2000〜30000ppmであり、且つ該水洗代替安定化液が
Ca,Mg,Ba,Al,Zn,Ni,Bi,Sn及びZrから選ばれる少なくと
も1種の金属塩を含有することを特徴とする。
本発明に係る感光材料の処理方法は、反射支持体上に
少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有した構成のハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を像様露光後、実質的に
発色現像処理工程、漂白定着処理工程及び水洗代替安定
処理工程で順次処理するハロゲン化銀カラー写真感光材
料の処理方法において、前記ハロゲン化銀カラー写真感
光材料の少なくとも一層が90モル%以上の塩化銀を含む
ハロゲン化銀を含有しており、前記水洗代替安定処理工
程の処理時間が3〜45秒であると共に、発色現像処理工
程、漂白定着処理工程及び水洗代替安定処理工程の全処
理時間が9〜90秒であって、該水洗代替安定化液の塩濃
度が2000〜30000ppmであり、且つ該水洗代替安定化液が
亜流酸塩を少なくとも水洗代替安定化液1l当り1.0×10
-3モル含有することを特徴とする。
本発明に係る感光材料の処理方法は、反射支持体上に
少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有した構成のハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を像様露光後、実質的に
発色現像処理工程、漂白定着処理工程及び水洗代替安定
処理工程で順次処理するハロゲン化銀カラー写真感光材
料の処理方法において、前記ハロゲン化銀カラー写真感
光材料の少なくとも一層が90モル%以上の塩化銀を含む
ハロゲン化銀を含有しており、前記水洗代替安定処理工
程の処理時間が3〜45秒であると共に、発色現像処理工
程、漂白定着処理工程及び水洗代替安定処理工程の全処
理時間が9〜90秒であって、該水洗代替安定化液の塩濃
度が2000〜30000ppmであり、前記漂白定着処理工程の漂
白定着液が有機酸第2鉄錯塩を少なくとも漂白定着液1l
当り0.2モル/l、ハロゲン化銀の定着剤を少なくとも0.7
モル/l含有することを特徴とする。
本発明に係る感光材料の処理方法は、反射支持体上に
少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有した構成のハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を像様露光後、実質的に
発色現像処理工程、漂白定着処理工程及び水洗代替安定
処理工程で順次処理するハロゲン化銀カラー写真感光材
料の処理方法において、前記ハロゲン化銀カラー写真感
光材料の少なくとも一層が90モル%以上の塩化銀を含む
ハロゲン化銀を含有しており、前記水洗代替安定処理工
程の処理時間が3〜45秒であると共に、発色現像処理工
程、漂白定着処理工程及び水洗代替安定処理工程の全処
理時間が9〜90秒であって、該水洗代替安定化液の塩濃
度が2000〜30000ppmであり、該水洗代替安定処理工程の
安定化槽が2槽以内であることを特徴とする。
尚、本発明において、発色現像処理時間とは、感光材
料が発色現像液に触れてから同一個所が漂白定着液に触
れるまでの時間を言い、漂白定着処理時間とは感光材料
が漂白定着液に触れてから同一個所が安定化液に触れる
までの時間を言い、また安定処理時間とは感光材料が安
定化液に触れてから同一個所が乾燥工程に入る直前まで
を言う。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明とは異なるが類似技術として、特開昭62−1966
61号明細書に記載されているような塩濃度が500ppm以上
の最終水洗浴で処理を行い、水洗水量を減少させ、かつ
カラーペーパーの膜質の劣化を改良する方法が知られて
いる。しかしながらこの技術は、その実施例から判るよ
うに安定処理工程(特開昭62−196661号明細書では水洗
工程と称している)の処理時間は90秒〜3分という比較
的長時間の処理となっており、更に目的も効果も異な
り、本発明とはその基本的技術思想ないし技術的本質を
全く異にするものである。
以下、安定化処理の好ましい実施態様について説明す
る。
本発明に係る安定化液に好ましく用いられる化合物と
しては鉄イオンに対するキレート安定度定数が8以上で
あるキレート剤に挙げられ、これらは前浴成分である漂
白定着液中の第2鉄錯塩も無色化し、安定した写真性能
を得る上でも又、処理後の画像保存性を改良する上で
も、更にはカビやバクテリアに対する効果の上でも好ま
しく用いられる。
ここにキレート安定度定数とは、L.G.Sillen・A.E.Ma
rtell著、“Stability Constants of Metal−ion Compl
exes",The Chemical Society,London(1964)。S.Chabe
rek・A.E.Martell著、“Organic Sequestering Agent
s",Wiley(1959)等により一般に知られた定数を意味す
る。
安定化液に好ましく用いられる、鉄イオンに対するキ
レート安定度定数が8以上であるキレート部としては、
有機カルボン酸キレート剤、有機リン酸キレート剤、無
機リン酸キレート剤、ポリヒドロキシ化合物等が挙げら
れる。なお上記鉄イオンとは、第2鉄イオン(Fe3+)を
意味する。
第2鉄イオンとのキレート安定度数が8以上であるキ
レート剤の具体的化合物例としては、下記化合物が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。即ち、エ
チレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸、ジア
ミノプロパン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチ
レンジアミン三酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、エ
チレンジアミン二酢酸、エチレンジアミン二プロピオン
酸、イミノ二酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒド
ロキシエチルイミノ二酢酸、ジアミノプロパノール四酢
酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコー
ルエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラキ
スメチレンホスホン酸、ニトリロトリスメチレンホスホ
ン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
酸、1,1−ジホスホノエタン−2−カルボン酸、2−ホ
スホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキ
シ−1−ホスホノプロパン−1,2,3−トリカルボン酸、
カテコール−3,5−ジホスホン酸、ピロリン酸ナトリウ
ム、テトラポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナ
トリウム、ヒドロキシアミノジホスホニルメタン、ジエ
チレントリアミン五メチレンホスホン酸、トリポリリン
酸等が挙げられ、特に好ましくはジエチレントリアミン
五酢酸、ニトリロ三酢酸、ニトリロトリメチレンホスホ
ン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸
等であり、中でも1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジ
ホスホン酸が最も好ましく用いられる。
上記キレート剤の使用量は安定化液1当り0.01〜50
gが好ましく、より好ましくは0.05〜20gの範囲である。
更に安定化液に添加する化合物として、アンモニウム
化合物が画像保存性及び処理後の防黴性やブルーイング
に対して効果があり、特に好ましい化合物として挙げら
れる。
これらは各種の無機化合物のアンモニウム塩によって
供給されるが、具体的には水酸化アンモニウム、臭化ア
ンモニウム、炭酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫
酸アンモニウム及び酢酸アンモニウム等が挙げられる。
また、本発明においては、イオン交換樹脂処理行な
い、例えばカルシウムイオン及びマグネシウムイオンを
5ppm以下にした安定化液を使用してもよいし、更に、こ
れに防バイ剤やハロゲンイオン放出化合物等を含有させ
たものを用いてもよい。
本発明に適用できる安定化液の好ましいpHは、4.0〜1
0であり、より好ましくは4.5〜9.0の範囲である。本発
明に適用できる安定化液に含有することができるpH調整
剤は、一般に知られているアルカリ剤または酸剤のいか
なるものも使用できる。
安定化処理の処理温度は15℃〜80℃が好ましく、より
好ましくは20℃〜60℃の範囲がよい。また処理時間は本
発明においては3〜45秒であり、45秒を越える場合、本
発明の効果が得られず、特にブルーイングに対して悪影
響をおよぼす。
より好ましい処理時間としては、3〜35秒であり、最
も好ましくは5秒〜25秒であり、短時間処理によって本
発明の効果が顕著となる。
本発明においては安定化液中の塩濃度が少なくとも10
00ppmであることが必要であり、これによってブルーイ
ング、処理済感光材料の防黴性及びジャムトラブルの軽
減化が達成できる。
本発明においては、上記のように安定化液中の塩濃度
が2000〜3000ppmであることが必要であるが、好ましく
は、3000ppm〜30000ppmの範囲、最も好ましくは、4000p
pm〜15000ppmの範囲である。
これら本発明の目的の塩濃度にするには前記の如き種
々の添加剤を安定化液に添加してもよいし、また前浴で
ある漂白定着液から感光材料に付着して持ち込まれた漂
白定着液成分等に起因するものでもよい。
本発明に使用するCa,Mg,Ba,Al,Zn,Ni,Bi,Sn,Zrから選
ばれる金属塩は、ハロゲン化物、水酸化物、硫酸塩、炭
酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機塩、酢酸塩、クエン酸
塩、サリチル酸塩等の有機酸塩又は水溶性キレート剤と
して供給できる。使用量は、好ましくは安定化液1当
り1×10-4〜3×10-1モルの範囲であり、より好ましく
は1×10-3〜1×10-1モルの範囲である。また、上記金
属塩を2種以上併用することも好ましい方法である。
本発明において金属塩を使用することでジャムトラブ
ルが軽減され、更には未露光部の白地や画像保存性にも
効果があり、好ましく用いられる。
本発明の安定化液には防バイ剤を含有することが好ま
しく、好ましく用いられる防バイ剤としては、ヒドロキ
シ安息香酸エステル化合物、フェノール系化合物、チア
ゾール系化合物、ピリジン系化合物、グアニジン系化合
物、カーバメイト系化合物、モルホリン系化合物、四級
ホスホニウム系化合物、アンモニウム系化合物、尿素系
化合物、イソキサゾール系化合物、プロパノールアミン
系化合物、スルファミド系化合物、アミノ酸系化合物、
活性ハロゲン放出化合物及びベンツトリアゾール系化合
物である。
前記ヒドロキシ安息香酸エステル化合物は、ヒドロキ
シ安息香酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピ
ルエステル、ブチルエステル等があり、好ましくはヒド
ロキシ安息香酸のn−ブチルエステル、イソブチルエス
テル、プロピルエステルであり、より好ましくは前記ヒ
ドロキシ安息香酸エステル3種の混合物である。
防バイ剤として好ましく用いられるフェノール系化合
物は、アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、水酸基、
カルボン酸基、アミノ基、フェニル基等を置換基として
有してもよい化合物であり、好ましくはオルトフェニル
フェノール及びオルトシクロヘキシフェノール、フェノ
ール、ニトロフェノール、クロロフェノール、クレゾー
ル、グアヤコール、アミノフェノールである。特に好ま
しくはオルトフェニルフェノールが本発明に好ましく用
いられる。
チアゾール系化合物は、五員環に窒素原子及びイオウ
原子を持つ化合物であり、好ましくは1,2−ベンツイソ
チアゾリン3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン
3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン3−オ
ン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン3−
オン、2−クロロ−4−チアゾリル−ベンツイミダゾー
ルである。
ピリジン系化合物は具体的には、2,6−ジメチルピリ
ジン、2,4,6−トリメチルピリジン、ソジウム−2−ピ
リジンチオール−1−オキサイド等があるが、好ましく
はソジウム−2−ピリジンチオール−1−オキサイドで
ある。
グアニジン系化合物は具体的には、シクロヘキシジ
ン、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、ドデシル
グアニジン及び塩酸塩の如きその塩等があり、好ましく
はドデシルグアニジン及びその塩である。
カーバメイト系化合物は具体的には、メチル−1−
(ブチルカーバモイル)−2−ベンツイミダゾールカー
バメイト、メチルイミダゾールカーバメイト等がある。
モルホリン系化合物は具体的には、4−(2−ニトロ
ブチル)モルホリン、4−(3−ニトロブチル)モルホ
リン等がある。
四級ホスホニウム系化合物は、テトラアルキルホスホ
ニウム塩、テトラアルコキシホスホニウム塩等がある
が、好ましくは、テトラアルキルホスホニウム塩であ
り、更に具体的な好ましい化合物はトリ−n−ブチル−
テトラデシルホスホニウムクロライド、トリ−フェニル
・ニトロフェニルホスホニウムクロライドである。
四級アンモニウム系化合物は具体的には、ベンザルコ
ニウム塩、ベンゼトニウム塩、テトラアルキルアンモニ
ウム塩、アルキルピリジウム塩等があり、具体的にはド
デシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ドデ
シルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルピリジ
ニウムクロライド等がある。
尿素系化合物は具体的には、N−(3,4−ジクロロフ
ェニル)−N′−(4−クロロフェニル)尿素、N−
(3−トリフルオロメチル)−N′−(4−クロロフェ
ニル)尿素等がある。
イソオキサゾール系化合物は具体的には、3−ヒドロ
キシ−5−メチル−イソオキサゾール等がある。
プロパノールアミノ系化合物は、n−プロパノール類
とイソプロパノール類があり、具体的にはDL−2−ベン
ジルアミノ−1−プロパノール、3−ジエチルアミノ−
1−プロパノール、2−ジメチルアミノ−2−メチル−
1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、イ
ソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N,
N−ジメチル−イソプロパノールアミン等がある。
スルファミド系化合物としては、o−ニトロベンゼン
スルファミド、p−アミノベンゼンスルファミド、4−
クロロ−3−5−ジニトロベンゼンスルファミド、α−
アミノ−p−トルエンスルファミド等がある。
アミノ酸系化合物は具体的にはN−ラウリル−β−ア
ラニンがある。
ベンツトリアゾール系化合物は具体的には下記のもの
が挙げられる。
更には次亜塩素酸化合物又は次亜塩素酸化合物放出化
合物も有用である。
なお上記防バイ剤の中で本発明において好ましく用い
られる化合物はフェノール系化合物、チアゾール系化合
物、ピリジン系化合物、グアニジン系化合物、四級アン
モニウム系化合物、次亜塩素酸化合物、活性ハロゲン放
出化合物、ベンツトリアゾール系化合物である。更に、
特に好ましくは液保存性の上からフェノール系化合物、
チアゾール系化合物、次亜塩素酸化合物、活性ハロゲン
放出化合物及びベンツトリアゾール系化合物である。
安定化液への防バイ剤の添加量は、安定化液1当り
0.001g未満では色素画像の安定効果を奏さず、また50g
を越える量では、コスト的に好ましくなく、更に色素画
像の保存安定性を向上するため、好ましくは0.001〜50g
の範囲で用いられ、より子飲ましくは0.005〜10gの範囲
で使用される。
又、本発明における安定化液には本発明の効果、例え
ばブルーイングや白地性の改良を奏する上で亜硫酸塩を
用いる。
本発明において安定化液に含有させる亜硫酸塩は亜硫
酸イオンを放出するものであれば、有機物、無機物等い
かなるものでもよいが、好ましくは無機塩であり、好ま
しい具体的化合物としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸
カリウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウ
ム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜
硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸
アンモニウム及びハイドロサルファイト、カルタルアル
テヒドビス重亜硫酸ナトリウム、コハク酸アルデヒドビ
ス重亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。
上記亜硫酸塩は、安定化液中に少なくとも1.0×10-3
モル/になるような量が添加されることが必要であ
り、好ましくは5×10-3モル/〜1.0×10-1モル/
になるような量が添加されることである。添加方法は安
定化液に直接添加してもよいが、安定補充液に添加する
ことが好ましい。
本発明に適用できる安定処理工程での安定補充液の供
給方法は、多槽カウンターカレント方式にした場合、後
浴に供給して前浴へオーバーフローさせることもできる
し、又イオン交換樹脂や電気透析を液循環系やタンク内
に設置して処理しても良く、本発明を実施する上におい
ては、2槽以内であり、好ましくは1槽で処理すること
が本発明の効果、とりわけジャムトラブル防止や迅速性
を達成する上で好ましい。
本発明の安定処理工程における安定補充液量は、感光
材料単位面積当り前浴(漂白定着液)の持込量の0.1〜5
0倍が好ましく、特に0.5〜30倍が好ましい。
次に、本発明において発色現像処理工程に用いる発色
現像液について説明する。
発明現像液には、従来保恒剤として用いられているヒ
ドロキシルアミンに代えて、特開昭63−146043号、同63
−146042号、同63−146041号、同63−146040号、同63−
135938号、同63−118748号記載のヒドロキシルアミン誘
導体及び特開昭64−62639号記載のヒドロキサム酸類、
ヒドラジン類、ヒドラジド類、フェノール類、α−ヒド
ロキシケトン類、α−アミノケトン類、糖類、モノアミ
ン類、ジアミン類、4級アンモニウム塩類、ニトロキシ
ラジカル類、アルコール類、オキシム類、ジアミド化合
物類、縮環式アミン類などが有機保恒剤として好ましく
用いられる。特に下記一般式[I]で示される化合物を
含有させた場合に、迅速処理及びブルーイングの軽減に
好ましく、又発色現像液槽の液面の結晶折出についても
良好となり、別なる効果も奏するため、本発明のより好
ましい態様の一つとして挙げられる。
式中、R1及びR2はそれぞれアルキル基又は水素原子を
表す。但しR1及びR2の両方が同時に水素原子であること
はない。またR1及びR2は環を形成してもよい。
一般式[I]において、R1及びR2は同時に水素原子で
はないそれぞれアルキル基または水素原子を表すが、R1
及びR2で表されるアルキル基は、同一でも異なってもよ
く、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。R1
及びR2のアルキル基は置換基を有するものも含み、ま
た、R1及びR2は結合して環を構成してもよく、例えばピ
ペリジンやモルホリンの如き複素環を構成してもよい。
一般式[I]で示されるヒドロキシルアミン系化合物
の具体的化合物は、米国特許3,287,125号、同3,293,034
号及び同3,287,124号等に記載されているが、以下に特
に好ましい具体的例示化合物を示す。
これら化合物は、通常遊離のアミン、塩酸塩、硫酸
塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、リン酸
塩、酢酸塩等の形で用いられる。
発色現像液中の本発明の一般式[I]で示される化合
物の濃度は、通常0.2g/〜50g/、好ましくは0.5g/
〜30g/、さらに好ましくは1g/〜15g/である。
また、これに一般式[I]で示される化合物と、従来
より用いられているヒドロキシルアミン及び前記有機保
恒剤を組み合わせて用いることもできるが、好ましくは
ヒドロキシルアミンを用いない方が現像性の上から好ま
しい。
本発明に係わる発色現像液には、下記一般式[II]で
示される化合物を含有する際に、発色現像液の空気酸化
に対しても改良効果を示し、しかも漂白定着液に混入し
てもほとんど悪影響を与えないため好ましく用いられ
る。
式中、R21は炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基、R
22及びR23は各々水素原子、炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基、ベンジル基
又は 式を示し、上記式のn1は1〜6の整数、X′及びY′は
各々水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素
数2〜6のヒドロキシアルキル基を示す。
前記一般式[II]で示される化合物の好ましい具体例
は次の通りである。
(II−1)エタノールアミン、 (II−2)ジエタノールアミン、 (II−3)トリエタノールアミン、 (II−4)ジ−イソプロパノールアミン、 (II−5)2−メチルアミノエタノール、 (II−6)2−エチルアミノエタノール、 (II−7)2−ジメチルアミノエタノール、 (II−8)2−ジエチルアミノエタノール、 (II−9)1−ジエチルアミノ−2−プロパノール、 (II−10)3−ジエチルアミノ−1−プロパノール、 (II−11)3−ジメチルアミノ−1−プロパノール (II−12)イソプロピルアミノエタノール、 (II−13)3−アミノ−1−プロパノール、 (II−14)2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジ
オール、 (II−15)エチレンジアミンテトライソプロパノール、 (II−16)ベンジルエタノールアミン、 (II−17)2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,
3−プロパンジオール。
これら、前記一般式[II]で示される化合物は、空気
酸化防止の点から、発色現像液1当り1g〜100gの範囲
で好ましく用いられ、より好ましくは2g〜30gの範囲で
用いられる。
本発明において用いられる発色現像液は迅速性及び漂
白定着性の上から、亜硫酸塩濃度が発色現像液1当り
4×10-3モル以下であることが好ましく、より好ましく
は2×10-4〜0モルである。これは発色現像液中の亜硫
酸濃度が高い場合には従来より使用されてきた臭化銀主
体の乳剤に比べ塩化銀主体の乳剤ははるかに影響を受け
易く、大幅な濃度低下を引き起こすためである。
前記亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カ
リウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム等が挙
げられる。
本発明の発色現像液に用いられる発色現像主薬は、水
溶性基を有するp−フェニレンジアミン系化合物が好ま
しく、茲に、水溶性基は、p−フェニレンジアミン系化
合物のアミノ基またはベンゼン核上に少なくとも1つ有
するもので、具体的な水溶性基としては、 −(CH2−CH2OH、 −(CH2−NHSO2−(CH2−CH3、 −(CH2−O−(CH2−CH3、 −(CH2CH2O)nCmH2m+1(m及びnはそれぞれ0以上
の整数を表す。)、−COOH基、−SO3H基等が好ましいも
のとして挙げられる。
本発明に好ましく用いられる発色現像主薬の具体的例
示化合物を以下に示す。
上記例示した発色現像主薬の中でも本発明に用いて好
ましいのは例示No.(A−1)、(A−2)、(A−
3)、(A−4)、(A−6)、(A−7)及び(A−
15で示した化合物であり、特に好ましくはNo.(A−
1)である。
上記発色現像主薬は通常、塩酸塩、硫酸塩、p−トル
エンスルホン酸塩等の塩のかたちで用いられる。
本発明において、好ましく用いられる、水溶性基を有
するp−フェニレンジアミン系化合物は、発色現像液1
当り1.5×10-2モル以上であることが好ましく、より
好ましくは2.0×10-2〜1.0×10-1モルの範囲であり、最
も好ましくは2.5×10-2〜7.0×10-2モルの範囲である。
本発明の発色現像液には上記成分の他に以下の現像液
成分を含有させることができる。
アルカリ剤として、例えば水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、ケイ酸塩、メタホウ酸ナトリウム、メタホウ
酸カリウム、リン酸3ナトリウム、リン酸3カリウム、
ホウ砂等を単独で又は組合せて、沈殿の発生がなく、pH
安定化効果を維持する範囲で併用することができる。さ
らに調剤上の必要性から、あるいはイオン強度を高くす
るため等の目的で、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水
素2カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、ホ
ウ酸塩等の各種の塩類を使用することができる。
また、必要に応じて、無機及び有機のかぶり防止剤を
添加することができる。
更にまた、必要に応じて、現像促進剤も用いられるこ
とができる。現像促進剤としては米国特許2,648,604
号、同3,671,247号、特公昭44−9503号公報で代表され
る各種のピリジニウム化合物や、その他のカチオン性化
合物、フェノサフラニンのようなカチオン性色素、硝酸
タリウムの如き中性塩、米国特許2,533,990号、同2,53
1,832号、同2,950,970号、同2,577,127号及び特公昭44
−9504号公報記載のポリエチレングリコールやその誘導
体、ポリチオエーテル類等のノニオン性化合物、また米
国特許2,304,925号に記載されているフェネチルアルコ
ール及びこのほか、アセチレングリコール、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン、チオエーテル類、ピリジ
ン、アンモニア、ヒドラジン、アミン類等が挙げられ
る。
ベンジルアルコールは本発明では使用が好ましくな
く、かつ上記フェネチルアルコールで代表される貧溶解
性の有機溶媒については、前記本発明の目的を効率的に
達成する上からその使用を無くすことが好ましい。その
使用は発色現像液の長期間に亘る使用によって、特に低
補充方式におけるランニング処理においてタールが発生
し易く、かかるタールの発生は、被処理ペーパー感光材
料への付着によって、その商品価値を著しく損なうとい
う重大な故障を招くことすらある。
また貧溶解性の有機溶媒は水に対する溶解性が悪いた
め、発色現像液自身の調整に撹拌器具を要する等の面倒
さがあるばかりでなく、かかる撹拌器具の使用によって
も、その溶解率の悪さから、現像促進効果にも限界があ
る。
更に、貧溶解性の有機溶媒は、生物化学的酸素要求量
(BOD)等の公害負荷値が大であり、下水道ないし河川
等に廃棄することは不可であり、その廃液処理には、多
大の労力と費用を必要とする、等の問題点を有するた
め、ベンジルアルコールのみならず、他の貧溶解性の有
機溶媒についても極力その使用量を減じるか又はなくす
ことが好ましい。
さらに、本発明の発色現像液には、必要に応じて、エ
チレングリコール、メチルセロソルブ、メタノール、ア
セトン、ジメチルホルムアミド、β−シクロデキストリ
ン、その他特公昭47−33378号、同44−9509号各公報記
載の化合物を現像主薬の溶解度を上げるための有機溶剤
として使用することができる。
更に、現像主薬とともに補助現像剤を使用することも
できる。これらの補助現像剤としては、例えばN−メチ
ル−p−アミノフェノールヘキサルフェート(メトー
ル)、フェニドン、N,N′−ジエチル−p−アミノフェ
ノール塩酸塩、N,N,N′,N′−テトラメチル−p−フェ
ニレンジアミン塩酸塩等が知られており、その添加量と
しては通常0.01g〜1.0g/が好ましい。
さらにまた、その他ステイン防止剤、スラッジ防止
剤、重層効果促進剤等各種添加剤を用いることができ
る。
また、本発明の発色現像液には各種キレート剤が添加
されてもよく、例えばジエチレントリアミン五酢酸、エ
チレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジア
ミンテトラメチレンホスホン酸、トリポリリン酸、ヘキ
サメタリン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホ
スホン酸等が添加されてもよい。
上記発色現像液の各成分は、一定の水に、順次添加、
撹拌して調整することができる。この場合水に対する溶
解性の低い成分はトリエタノールアミン等の前記有機溶
媒等と混合して添加することができる。またより一般的
には、それぞれが安定に共存し得る複数の成分を濃厚水
溶液、または固体状態で小容器に予め調整したものを水
中に添加、撹拌して調整し、本発明の発色現像液として
得ることができる。
本発明においては、上記発色現像液を任意のpH域で使
用できるが、迅速処理の観点からpH9.5〜13.0であるこ
とが好ましく、より好ましくはpH9.8〜12.0で用いられ
る。処理温度は、一般に30℃以上、好ましくは33℃以
上、特に好ましくは35℃〜65℃であり、処理時間は、90
秒以内が好ましく、より好ましくは3秒以上60秒以内で
あり、特に好ましくは3秒以上45秒以内である。
本発明においては、一浴処理を始めとして、他の各種
の方法、例えば処理液を噴霧状にするスプレー式、又は
処理液を含浸させた担体との接触によるウエップ方式、
あるいは粘性処理液による現像方法等各種の処理方式を
用いることもできるが、処理工程は実質的に発色現像、
漂白定着、安定処理等の工程からなる。
本発明においては、発色現像処理工程後に漂白定着工
程が設けられている。
以下、本発明に用いられる漂白定着液について詳述す
る。
本発明に用いられるアミノポリカルボン酸の如き有機
酸第2鉄錯塩を形成する有機酸としては、好ましくはア
ミノカルボン酸系化合物及びアミノホスホン酸系化合物
であり、それぞれ少なくとも1個以上のカルボン酸基を
有するアミノ化合物及び少なくとも1個以上のホスホン
酸基を有するアミノ化合物を表し、より好ましくは、下
記一般式[1]及び[2]で表される化合物である。
式中、Eは置換または未置換のアルキレン基、シクロ
アルキレン基、フェニレン基、 −R55OR55OR55−,−R55ZR55−を表し、 Zは>N−R55−A5,>N−A5を表し、R51〜R55は置換ま
たは未置換のアルキレン基を表し、A1〜A5は水素原子、
−OH,−COOM,−PO3M2を表し、Mは水素原子、アルカリ
金属原子を表す。
次に、これら一般式[1]及び[2]で表される化合
物の好ましい具体的例示化合物を以下に挙げる。
[例示化合物] [1−1]エチレンジアミンテトラ酢酸 [1−2]ジエチレントリアミンペンタ酢酸 [1−3]エチレンジアミン−N−(β−ヒドロキシエ
チル)−N,N,N′,N′−トリ酢酸 [1−4]1,3−プロピレンジアミンテトラ酢酸 [1−5]トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸 [1−6]シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸 [1−7]1,2−ジアミノプロパンテトラ酢酸 [1−8]1,3−ジアミノプロパン−2−オール−2−
テトラ酢酸 [1−9]エチルエーテルジアミンテトラ酢酸 [1−10]グリコールエーテルジアミンテトラ酢酸 [1−11]エチレンジアミンテトラプロピオン酸 [1−12]フェニレンジアミンテトラ酢酸 [1−13]エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウム塩 [1−14]エチレンジアミンテトラ酢酸テトラ(トリメ
チルアンモニウム)塩 [1−15]エチレンジアミンテトラ酢酸テトラナトリウ
ム塩 [1−16]ジエチレントリアミンペンタ酢酸ペンタナト
リウム塩 [1−17]エチレンジアミン−N−(β−ヒドロキシエ
チル)−N,N,N′,N′−トリ酢酸ナトリウム塩 [1−18]プロピレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム塩 [1−19]エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸 [1−20]シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸ナトリウ
ム塩 [1−21]ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホ
ン酸 [1−22]シクロヘキサンジアミンテトラメチレンホス
ホン酸 [2−1]ニトリロトリ酢酸 [2−2]イミノジ酢酸 [2−3]ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 [2−4]ニトリロトリプロピオン酸 [2−5]ニトリロトリメチレンホスホン酸 [2−6]イミノジメチレンホスホン酸 [2−7]ヒドロキシエチルイミノジメチレンホスホン
酸 [2−8]ニトリロトリ酢酸トリナトリウム塩 これらアミノカルボン酸系化合物及びアミノホスホン
酸系化合物の中で本発明の目的の効果の点から特に好ま
しく用いられる化合物としては、(1−1),(1−
2),(1−4),(1−5),(1−6),(1−
7),(1−8),(1−10),(1−19),(2−
1),(2−3),(2−5)が挙げられる。これらア
ミノカルボン酸系化合物及びアミノホスホン酸系化合物
の中でも(1−1),(1−2),(1−4)及び(1
−8)が漂白性が高く迅速性からとりわけ特に好ましい
化合物として挙げられる。
又これらの第2鉄錯塩は少なくとも1種用いればよい
が2種以上を併用することもできる。
これらの漂白剤は5〜450g/が好ましく、より好ま
しくは20〜250g/である。迅速性の観点及び乾燥不良
やブルーイングに対する効果から80g/以上が特に好ま
しく、最も好ましくは100g/〜250g/である。
本発明に関わる漂白定着液には前記の如き漂白剤以外
にハロゲン化銀定着剤を含有し、必要に応じて保恒剤と
して亜硫酸塩を含有する組成の液が適用される。さらに
はエチレンジアミン四酢酸鉄(III)酢酸漂白剤と多量
の臭化アンモニウムの如きハロゲン化物との組み合せか
らなる組成の特殊な漂白定着液等を用いることができ
る。前記ハロゲン化物としては、臭化アンモニウムの他
に塩化水素酸、臭化水素酸、臭化リチウム、臭化ナトリ
ウム、臭化カリウム、沃化ナトリウム、沃化カリウム、
沃化アンモニウム等も使用することができる。
漂白定着液に含まれる前記ハロゲン化銀定着剤として
は通常の定着処理に用いられるようなハロゲン化銀と反
応して水溶性の錯塩を形成する化合物、例えばチオ硫酸
カリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウム
の如きチオ硫酸塩、チオシアン酸カリウム、チオシアン
酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウムの如きチオシ
アン酸塩、チオ尿素、チオエーテル等がその代表的なも
のである。又、好ましくはゼラチン層への拡散速度が高
いアンモニウム塩が有効である。これらの定着剤は5g/
以上、溶解できる範囲の量で使用するが、一般には70
g〜250g/で使用する。好ましくは100g/〜250g/が
迅速性の点から好ましい。
なお、漂白定着液には硼酸、硼砂、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、酢酸、酢酸ナトリ
ウム、水酸化アンモニウム等の各種pH緩衝剤を単独ある
いは2種以上組み合せて含有せしめることができる。さ
らにまた、各種の蛍光増白剤や消泡剤あるいは界面活性
剤を含有せしめることもできる。またヒドロキシルアミ
ン、ヒドラジン、アルデヒド化合物の重亜硫酸付加物等
の保恒剤、アミノポリカルボン酸等の有機キレート化剤
あるいはニトロアルコール、硝酸塩等の安定剤、メタノ
ール、ジメチルスルホアミド、ジメチルスルホキシド等
の有機溶媒等を適宜含有せしめることができる。
本発明に用いる漂白定着液には、特開昭46−280号、
特公昭45−8506号、同46−556号、ベルギー特許770,910
号、特公昭45−8836号、同53−9854号、特開昭54−7163
4号及び同49−42349号等に記載されている種々の漂白促
進剤を添加することができる。
漂白定着液のpHは一般にはpH4.0以上、pH9.5以下で使
用され、望ましくはpH4.5以上、pH8.5以下で使用され、
更に述べれば最も好ましいpHは5.0以上、8.0以下で処理
される。処理の温度は80℃以下、望ましくは35℃以上70
℃以下で蒸発等を抑えて使用する。70℃を越えると乾燥
性の点から好ましくなく、35℃未満では迅速性の点から
好ましくない。漂白定着の処理時間は2秒〜50秒が好ま
しく、より好ましくは3秒〜40秒であり、最も好ましく
は5秒〜30秒である。短時間であることによって前述し
たようにブルーイング特性に対して好ましい効果を奏す
る。
また、本発明における発色現像工程、漂白定着工程及
び安定工程の全処理工程(乾燥工程を除く)の処理時間
は9〜90秒であり、好ましくは9秒〜75秒の範囲であ
り、特に好ましくは9秒〜60秒の範囲であり、最も好ま
しくは15秒〜50秒の範囲である。全処理工程の全処理時
間が90秒以内であることにより本発明の効果、とりわけ
ブルーイングに対する効果がより顕著となる。
本発明に適用される感光材料に用いられるハロゲン化
銀粒子は塩化銀を少なくとも90モル%以上含有する塩化
銀主体のハロゲン化銀粒子であり、好ましくは95モル%
以上含有するもの、最も好ましくは99モル%以上含有す
るものである。これによって迅速性及びブルーイングに
対しても効果があり、かかる塩化銀主体のハロゲン化銀
乳剤を使用した感光材料を処理することは、本発明の必
須要件である。
上記塩化銀主体のハロゲン化銀乳剤は、塩化銀の他に
ハロゲン化銀組成として臭化銀及び/又は沃化銀を含む
ことができ、この場合、臭化銀は10モル%以下、より好
ましくは3モル%以下であり、又沃化銀が存在するとき
は1モル%以下、好ましくは0.5モル%以下、最も好ま
しくはゼロである。このような塩化銀90モル%以上から
なる塩化銀主体のハロゲン化銀粒子は、少なくとも1層
のハロゲン化銀乳剤層に適用されればよいが、好ましく
は全てのハロゲン化銀乳剤層に適用されることである。
前記ハロゲン化銀粒子の結晶は、正常晶でも双晶でも
その他でもよく、[1.0.0]面と[1.1.1]面の比率は任
意のものが使用できる。更に、これらのハロゲン化銀粒
子の結晶構造は、内部から外部まで均一なものであって
も、内部と外部が異質の層状構造(コア・シエル型)を
したものであってもよい。また、これらのハロゲン化銀
は潜像を主として表面に形成する型のものでも、粒子内
部に形成する型のものでもよい。さらに平板状ハロゲン
化銀粒子(特開昭58−113934号、特願昭59−170070号参
照)を用いることもできる。
さらに前記ハロゲン化銀粒子は、酸性法、中性法また
はアンモニウム法等のいずれの調製法により得られたも
のでもよい。
また例えば種粒子を酸性法でつくり、更に、成長速度
の速いアンモニア法により成長させ、所定の大きさまで
成長させる方法でもよい。ハロゲン化銀粒子を成長させ
る場合に反応釜内のpH、pAg等をコントロールし、例え
ば特開昭54−48521号に記載されているようなハロゲン
化銀粒子の成長速度に見合った量の銀イオンとハライド
イオンを逐次同時に注入混合することが好ましい。
前記ハロゲン化銀粒子の調製は以上のようにして行わ
れるのが好ましい。該ハロゲン化銀粒子を含有する組成
物を、本明細書においてハロゲン化銀乳剤という。
本発明によって処理される感光材料のハロゲン化銀乳
剤層はカラーカプラーを有する。これらカラーカプラー
は発色現像剤酸化生成物と反応して非拡散性染料を形成
する。カラーカプラーは有利には非拡散性形態で感光性
層中またはそれに密に隣接して合体される。
かくして赤感光性層は例えばシアン部分カラー画像を
生成する非拡散性カラーカプラー、一般にフェノールま
たはα−ナフトール系カプラーを含有することができ
る。緑感光性層は例えばマゼンタ部分カラー画像を生成
する少なくとも一つの非拡散性カラーカプラー、通常5
−ピラゾロン系のカラーカプラー及びピラゾロトリアゾ
ールを含むことができる。青感光性層は例えば黄部分カ
ラー画像を生成する少なくとも一つの非拡散性カラーカ
プラー、一般に開鎖ケトメチレン基を有するカラーカプ
ラーを含むことができる。カラーカプラーは例えば6、
4または2当量カプラーであることができる。
本発明においては、とりわけ2当量カプラーが好まし
い。
適当なカプラーは例えば次の刊行物に開示されてい
る:アグファの研究報告(Mitteilunglnausden Forschu
ngslaboratorien der Agfa)、レーフェルクーゼン/ミ
ュンヘン(Leverkusen/Munchen)、Vol.III.p.111(196
1)中ダブリュー・ベルツ(W.Pelz)による「カラーカ
プラー」(Farbkuppler);ケイ・ベンタカタラマン
(K.Venkataraman)、「ザ・ケミストリー・オブ・シン
セティック・ダイズ」(The Chemirsry of Synthetic D
yes)、Vol.4、341〜387、アカデミック・プレス(Acad
emic Press)、「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラ
フィック・プロセス」(The Theory of the Photograph
ic Process)、4版、353〜362頁;及びリサーチ・ディ
スクロージュア(Research Disclosure)No.17643、セ
クションVII。
本発明においては、とりわけ特開昭63−106655号明細
書、26頁に記載されるが如き一般式[M−1]で示され
るマゼンタカプラー(これらの具体的例示マゼンタカプ
ラーとしては特開昭63−106655号明細書、29〜34頁記載
のNo.1〜No.77が挙げられる。)、同じく34頁に記載さ
れている一般式[C−I]又は[C−II]で示されるシ
アンカプラー(具体的例示シアンカプラーとしては、同
明細書、37〜42頁に記載の(C′−1)〜(C′−8
2)、(C″−1)〜(C″−36)が挙げられる)、同
じく20頁に記載されている高速イエローカプラー(具体
的例示シアンカプラーとして、同明細書21〜26頁に記載
の(Y′−1)〜(Y′−39)が挙げられる)を本発明
の感光材料に用いることが本発明の目的の効果の点から
好ましい。
本発明においては、本発明の塩化銀主体の乳剤を用い
た感光材料に含窒素復素環メルカプト化合物を用いる際
には、本発明の目的の効果を良好に奏するばかりでな
く、発色現像液中に漂白定着液が混入した際に生じる写
真性能への影響を、極めて軽微なものにするという別な
る効果を奏するため、本発明においてはより好ましい態
様として挙げることができる。
これら含窒素復素環メルカプト化合物の具体例として
は、特開昭63−106655号明細書、42〜45頁記載の(I′
−1)〜(I′−87)が挙げられる。
本発明における塩化銀含有率90モル%以上の塩化銀主
体のハロゲン化銀乳剤は常法(例えば材料の一定または
加速早急による単一流入または二重流入)によって調整
されうる。pAgを調整しつつ二重流入法による調整方法
が特に好ましい;リサーチ・ディスクロージュアNo.176
43、セクションI及びII参照。
塩化銀主体の乳剤は化学的に増感することができる。
アリルイソチオシアネート、アリルチオ尿素もしくはチ
オサルフェートの如き硫黄含有化合物が特に好ましい。
還元剤もまた化学的増感剤として用いることができ、そ
れらは例えばベルギー特許493,464号及び同568,687号記
載の如き銀化合物、及び例えばベルギー特許547,323号
によるジエチレントリアミンの如きポリアミンまたはア
ミノメチルスルフィン酸誘導体である。金、白金、パラ
ジウム、イリジウム、ルテニウムまたロジウムの如き貴
金属及び貴金属化合物もまた適当な増感剤である。この
化学的増感法はツァイトシュリフト・フェア・ビッセン
シャフトリッヘ・フォトグラフィ(Z.Wiss.Photo.)4
6、65〜72(1951)のアール・コスロフスキー(R.Kosio
vsky)の論文に記載されている;また上記リサーチ・デ
ィスクロージュアNo.17643、セクションIIIも参照。
塩化銀主体の乳剤は光学的に公知の方法、例えばニュ
ートロシアニン、塩基性もしくは酸性カルボシアニン、
ローダシアニン、ヘミシアニンの如き普通のポリメチン
染料、スチリル染料、オキソノール及び類似物を用い
て、増感することができる:エフ・エム・ハマー(F.M.
Hamer)の「シアニン・ダイズ・アンド・リレーテッド
・コンパウンズ」(The Cyanine Dyes and related Com
pounds)(1964)ウルマンズ・ヘミィ(Ullmanns Enzyk
lpadie der technischen Chemie)4版、18巻、431頁及
びその次、及び上記リサーチ・ディスクロージュアNo.1
7643、セクションIV参照。
塩化銀主体の乳剤には常用のかぶり防止剤及び安定剤
を用いることができる。アザインデンは特に適当な安定
剤であり、テトラー及びペンターアザインデンが好まし
く、特にヒドロキシル基またはアミノ基で置換されてい
るものが好ましい。この種の化合物は例えばビア(Bir
r)の論文、ツァイトシュリフト・フェア・ビッセンシ
ャフトリッヘ・フォトグラフィ(z.Wiss.Photo)47、19
52、p.2〜58、及び上記リサーチ・ディスクロージュアN
o.17643、セクションIVに示されている。
感光材料の成分は通常の公知方法によって含有させる
ことができる;例えば米国特許2,322,027号、同2,533,5
14号、同3,689,271号、同3,764,336号及び同3,765.897
号参照。感光材料の成分、例えばカプラー及びUV吸収剤
はまた荷電されたラテックスの形で含有させることもで
きる;独国特許出願公開2,541,274号及び欧州特許出願1
4,921号参照。成分はまたポリマーとして感光材料中に
固定することができる;例えば独国特許出願公開2,044,
992号、米国特許3,370,952号及び同4,080,211号参照。
感光材料の支持体として通常の支持体を用いることが
でき、それは例えばセルロースエステル例えばセルロー
スアセテートの支持体及びポリエステルの支持体であ
る。本発明においては、紙の支持体の如き反射支持体が
最も適当であり、そしてこれは例えばポリオレフィン、
特にポリエチレンまたはポリプロピレンで被覆すること
ができる;これに関して上記リサーチ・ディスクロージ
ュアNo.17643、セクションV VI参照。
本発明においては、感光材料として、感光材料中にカ
プラーを含有する所謂内式現像方式で処理される感光材
料であれば、カラーペーパー、カラーネガフィルム、カ
ラーポジフィルム、スライド用カラー反転フィルム、映
画用カラー反転フィルム、TV用カラー反転フィルム、反
転カラーペーパー等任意の感光材料に適用することがで
きるが、最も好ましくはカラーペーパーに適用すること
である。
[発明の効果] 本発明によれば、従来考えられないような超迅速処理
を可能にし、該超迅速処理においても処理済感光材料に
黴やバクテリア等の微生物による故障がなく、かつカラ
ーペーパーの曝射露光部にブルーイングの発生が改良さ
れ、更に自動現像機による処理に際し、乾燥不良による
紙づまりなどが改良された感光材料の処理方法を提供す
ることができる。
[実施例] 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する
が、本発明の実施の態様がこれらに限定されるものでは
ない。
実施例 1 ポリエチレンコート紙支持体上に下記の各層を該支持
体側より順次塗布し、感光材料を作製した。
なお、ポリエチレンコート紙としては、平均分子量10
0,000、密度0.95のポリエチレン200重量部と平均分子量
2,000、密度0.80のポリエチレン20重量部を混合したも
のにアナターゼ型酸化チタンを6.5重量%添加し、押し
出しコーテイング法によって重量165/m2の上質紙表面に
厚み0.035mmの被覆層を形成させ、裏面にはポリエチレ
ンのみによって厚み0.040mmの被覆層を設けたものを用
いた。この支持体表面のポリエチレン被覆面上にコロナ
放電による前処理を施こした後、下記各層を順次塗布し
た。
第1層: 臭化銀0.5モル%を含む塩臭化銀乳剤からなる青感性
ハロゲン化銀乳剤層で該乳剤はハロゲン化銀1モル当り
ゼラチン320gを含み、ハロゲン化銀1モル当り下記構造
の増感色素[III]2.4×10-4モルを用いて増感され(溶
媒としてイソプロピルアルコールを使用)、ジブチルフ
タレートに溶解して分散させた2,5−ジ−t−ブチルハ
イドロキノン200mg/m2及びイエローカプラーとして下記
構造の[Y−1]をハロゲン化銀1モル当り2.3×10-1
モル含み、銀量260mg/m2になるように塗布されている。
第2層: ジブチルフタレートに溶解して分散されたジ−t−オ
クチルハイドロキノン300mg/m2、紫外線吸収剤として2
−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチル
フェニル)−5−クロル−ベンゾトリアゾール及び2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−5−クロル−ベンゾトリアゾールの混合物(1:1:
1:1)200mg/m2を含有するゼラチン層でゼラチン1800mg/
m2になるように塗布されている。
第3層: 臭化銀0.5モル%を含む塩臭化銀乳剤からなる緑感性
ハロゲン化銀乳剤層で該乳剤はハロゲン化銀1モル当り
ゼラチン390gを含み、ハロゲン化銀1モル当り下記構造
の増感色素[I]2.3×10-4モルを用いて増感され、ジ
ブチルフタレートとトリクレジルホスフェート2:1より
なる溶剤に溶解したマゼンタカプラーとしての下記構造
の[M−1]をハロゲン化銀1モル当り1.5×10-1モル
含有し、銀量220mg/m2となるように塗布されている。な
お、酸化防止剤として2,2,4−トリメチル−6−ラウリ
ルオキシ−7−t−オクチルクロマンをカプラー1モル
当り0.30モル添加した。
第4層: ジオクチルフタレートに溶解し分散されたジ−t−オ
クチルハイドロキノン25mg/m2及び紫外線吸収剤として
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチ
ルフェニル)−5′−クロル−ベンゾトリアゾール及び
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−5−クロル−ベンゾトリアゾールの混合物
(2:1.5:1.5:2)400mg/m2を含有するゼラチン層であ
り、ゼラチン1800mg/m2になるように塗布されている。
第5層: 臭化銀0.4モル%を含む塩臭化銀乳剤からなる赤感性
ハロゲン化銀乳剤層で、該乳剤はハロゲン化銀1モル当
りゼラチン420gを含み、ハロゲン化銀1モル当り下記構
造の増感色素[II]2.2×10-4モルを用いて増感され、
ジブチルフタレートに溶解し分散された2,5−ジ−t−
ブチルハイドロキノン160mg/m2及びシアンカプラーとし
て下記構造の[C−1]をハロゲン化銀1モル当り3.5
×10-1モル含有し、銀量260mg/m2になるように塗布され
ている。
第6層: ゼラチン層であり、ゼラチンを900mg/m2となるように
塗布されている。
各感光性乳剤層(第1、3、5層)に用いたハロゲン
化銀乳剤は特公昭46−7772号公報に記載されている方法
で調製し、それぞれチオ硫酸ナトリウム5水和物を用い
て化学増感し、安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデン(ハロゲン化銀1モル
当り2.5g)、硬膜剤としてビス(ビニルスルホニルメチ
ル)エーテル(ゼラチン1g当り12mg)及び塗布助剤とし
てサポニンを含有せしめた。
前記方法にて作製したカラーペーパーを露光後、次の
処理工程と処理液を使用して処理を行った。
[発色現像タンク液] ジエチレングリコール 15g 臭化カリウム 0.01g 塩化カリウム 2.3g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 0.5ml 発色現像主薬(3−メチル−4−アミノ−N−エチル
−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−アニリン
硫酸塩 6.0g ジエチルヒドロキシルアミン(85%) 5.0g トリエタノールアミン 10.0g 炭酸カリウム 30g エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 2.0g 蛍光増白剤(日本曹達社製ケイコールPK−Conc) 2.0g 水を加えて1に仕上げ、水酸化カリウム又は硫酸で
pH10.15に調整した。
[発色現像補充液] ジエチレングリコール 17g 塩化カリウム 3.0g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 1.5ml 発色現像主薬(3−メチル−4−アミノ−N−エチル
−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−アニリン
硫酸塩 8.8g ジエチルヒドロキシルアミン(85%) 7.0g トリエタノールアミン 10.0g 炭酸カリウム 30g エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 2.0g 蛍光増白剤(日本曹達社製ケイコールPK−Conc) 2.5g 水を加えて1に仕上げ、水酸化カリウム又は硫酸で
pH10.40に調整した。
[漂白定着タンク液及び補充液] エチレンジアミン四酢酸第2鉄アンモニウム塩65.0g エチレンジアミン四酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100.0ml 5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール
0.5g 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml アンモニウム水又は氷酢酸でpH6.50に調整すると共に
水を加えて全量を1とする。
[安定タンク液及び補充液] 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−
オン 0.02g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.01g チノパールSFP(チバガイギー社製) 0.3g ニトリロトリ酢酸・三ナトリウム塩 1.5g 水で1とし、アンモニウム水及び50%硫酸でpH7.5
とする。
なお、前記安定化液に、前記漂白定着液を適宜混合
し、下記表1に示すような塩濃度に調整して用いた。寒
天培地にて培養したフィルムに発生する黴を各処理済カ
ラーペーパーの表面に置き、30℃、湿度90%RHの恒温恒
湿室に保存した。1週間毎にとり出し、黴の発生状況を
観察した。さらに、曝射露光部のブルーイングを目視に
て観察した。結果を表1にまとめて示す。
上記表1より、安定処理工程が45秒以内の超迅速処理
で、かつ該安定化液の塩濃度が2000〜30000ppmの際に処
理済カラーペーパーにおける黴の発生も少なく、かつブ
ルーイング抑制も良好であることが判る。
実施例 2 実施例1において作成したカラーペーパーの第1、第
3及び第5層で用いた塩臭化銀乳剤を各層とも下記表2
に示すような乳剤組成に変えて、他は実施例1の実験N
o.1−8と同じ実験を行いブルーイングの発生状況を観
察した。結果を表2に示す。
上記表2より、塩化銀含有率が80モル%以上の際に本
発明の目的の効果(ブルーイングが良好)を示すことが
判った。
実施例 3 実施例1の実験で用いたカラーペーパー試料の各乳剤
層に、特開昭63−106655号公報記載の複素環メルカプト
化合物の例示化合物(I′−24)、(I′−41)、
(I′−60)、(I′−66)、(I′−79)、(I′−
84)をそれぞれ0.12mg/m2添加した他は実施例1と同様
にして実験を行ったところ、未露光部のイエローステイ
ン濃度が何れも約10%改良された、さらに本発明の目的
の効果である黴の発生も約1/3程度何れも改善された。
実施例 4 実施例1の実験で用いたカラーペーパー試料中のシア
ンカプラー[C−1]を、特開昭63−106655号明細書第
34〜42頁に記載のシアンカプラー(C′−2)、(C′
−27)、(C′−32)、(C′−33)、(C′−34)、
(C′−36)、(C′−37)、(C′−38)、(C′−
39)、(C′−53)、(C″−2)、(C″−8)及び
(C″−9)にそれぞれ変更して、同様の実験を行った
ところ、シアンステインが20〜30%改良され、また、ブ
ルーイングの発生も改善されることが判った。
実施例 5 実施例1の実験で用いた発色現像液中のジエチルヒド
ロキルアミンを、同一モル数のヒドロキシルアミン誘導
体(一般式[I]で表される化合物)の例示化合物A−
13、A−18、A−21、A−7にそれぞれ変更した他は実
施例1と同様の実験を行ったところ、実施例1とほぼ同
一の結果を得たが、同様にジエチルヒドロキシルアミン
を同一モル数の硫酸ヒドロキシルアミンに変更したとこ
ろ、ブルーイングの程度が悪化した。
実施例 6 実施例1で作成したカラーペーパー及び処理液を用い
て、ランニング処理を行った。
ランニング処理は第1図に示すような構成の自動現像
機に上記の発色現像タンク液を満すと共に、漂白定着タ
ンク液及び安定タンク液を満し、前記カラーペーパー試
料を処理しながら3分間隔毎に上記した発色現像補充液
と漂白定着補充液と安定補充液を定量ポンプを通じて補
充しながら行った。
発色現像タンクへの補充量としてはカラーペーパー1m
2当り180ml、漂白定着タンクへの補充量としては1m2
り漂白定着補充液200ml、安定化槽への補充量としては1
m2当り安定補充液を200ml補充した。
ただし、安定処理工程の処理時間は15秒で行った。ラ
ンニング処理は安定タンク液中に補充された安定補充液
の量が安定タンク液の容量の3倍になるまで連続処理を
行った。ランニング処理終了時の安定タンク液中の塩濃
度は17000ppmであった。
ランニング処理スタート時と終了時のそれぞれの処理
済カラーペーパーに対する黴の発生状況及びブルーイン
グを実施例1と同様にして調べた。その結果、ランニン
グ終了時のカラーペーパーはブルーイングもなく、また
黴の発生もなかったが、ランニングスタート時のカラー
ペーパーはブルーイングの発生が認められ、かつ黴の発
生も認められた。
実施例 7 ポリエチレンコート紙支持体上に下記の各層を該支持
体側より順次塗布し、感光材料を作製した。
なお、ポリエチレンコート紙としては、平均分子量10
0,000、密度0.95のポリエチレン200重量部と平均分子量
2,000、密度0.80のポリエチレン20重量部を混合したも
のにアナターゼ型酸化チタンを6.7重量%添加し、押し
出しコーテイング法によって重量165g/m2の上質紙表面
に厚み0.035mmの被覆層を形成させ、裏面にはポリエチ
レンのみによって厚み0.040mmの被覆層を設けたものを
用いた。この支持体表面のポリエチレン被覆面上にコロ
ナ放電による前処理を施こした後、下記各層を順次塗布
した。
第1層: 臭化銀0.5モル%を含む塩臭化銀乳剤からなる青感性
ハロゲン化銀乳剤層で該乳剤はハロゲン化銀1モル当り
ゼラチン340gを含み、ハロゲン化銀1モル当り前記構造
の増感色素[III]2.4×10-4モルを用いて増感され(溶
媒としてイソプロピルアルコールを使用)、ジブチルフ
タレートに溶解して分散させた2,5−ジ−t−ブチルハ
イドロキノン200mg/m2及びイエローカプラーとして前記
構造の[Y−1]をハロゲン化銀1モル当り2.1×10-1
モル含み、銀量300mg/m2になるように塗布されている。
第2層: ジブチルフタレートに溶解して分散されたジ−t−オ
クチルハイドロキノン310mg/m2、紫外線吸収剤として2
−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチル
フェニル)−5−クロル−ベンゾトリアゾール及び2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−5−クロル−ベンゾトリアゾールの混合物(1:1:
1:1)200mg/m2を含有するゼラチン層でゼラチン2000mg/
m2になるように塗布されている。
第3層: 臭化銀0.5モル%を含む塩臭化銀乳剤からなる緑感性
ハロゲン化銀乳剤層で該乳剤はハロゲン化銀1モル当り
ゼラチン460gを含み、ハロゲン化銀1モル当り前記構造
の増感色素[I]2.5×10-4モルを用いて増感され、ジ
ブチルフタレートとトリクレジルホスフェート2:1より
なる溶剤に溶解した2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノ
ン及びマゼンタカプラーとしての前記構造の[M−1]
をハロゲン化銀1モル当り、1.5×10-1モル含有し、銀
量240mg/m2となるように塗布されている。なお、酸化防
止剤として2,2,4−トリメチル−6−ラウリルオキシ−
7−t−オクチルクロマンをカプラー1モル当り0.30モ
ル添加した。
第4層: ジオクチルフタレートに溶解し分散されたジ−t−オ
クチルハイドロキノン25mg/m2及び紫外線吸収剤として
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチ
ルフェニル)−5′−クロル−ベンゾトリアゾール及び
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−5−クロル−ベンゾトリアゾールの混合物
(2:1.5:1.5:2)500mg/m2を含有するゼラチン層であ
り、ゼラチン2000mg/m2になるように塗布されている。
第5層: 臭化銀0.4モル%を含む塩臭化銀乳剤からなる赤感性
ハロゲン化銀乳剤層で、該乳剤はハロゲン化銀1モル当
りゼラチン500gを含み、ハロゲン化銀1モル当り前記構
造の増感色素[II]2.5×10-4モルを用いて増感され、
ジブチルフタレートに溶解し分散された2,5−ジ−t−
ブチルハイドロキノン160mg/m2及びシアンカプラーとし
て前記構造の[C−1]をハロゲン化銀1モル当り3.5
×10-1モル含有し、銀量290mg/m2になるように塗布され
ている。
第6層: ゼラチン層であり、ゼラチンを1000mg/m2となるよう
に塗布されている。
各感光性乳剤層(第1、3、5層)に用いたハロゲン
化銀乳剤は特公昭46−7772号公報に記載されている方法
で調製し、それぞれチオ硫酸ナトリウム5水和物を用い
て化学増感し、安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデン(ハロゲン化銀1モル
当り2.5g)、硬膜剤としてビス(ビニルスルホニルメチ
ル)エーテル(ゼラチン1g当り12mg)及び塗布助剤とし
てサポニンを含有せしめた。
上記感光材料に階段露光を与え下記の処理工程と発色
現像液、漂白定着液と表3の安定化液(タンク液および
補充液)を使用して1時間の連続処理を自動現像機で行
ない、乾燥工程におけるカラーペーパーのジャムトラブ
ルの発生した回数を測定した。結果を表4に示す。
処理液組成 [発色現像タンク液] トリエタノールアミン 10ml 亜硫酸カリウム 0.2g 塩化ナトリウム 1.5g 炭酸カリウム 32.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メ
タンスルホンアミドエチル)−アニリン硫酸塩 5.5g 蛍光増白剤(ジアミノスチルベン系) 1.0g ジエチルヒドロキシルアミン 5.0g ジエチレントリアミンペンタ酢酸 3.0g 臭化カリウム 2mg 1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸−ナ
トリウム塩 0.2g 水を加えて全量を1とし、KOHとH2SO4でpH10.15と
する。
[発色現像補充液] 発色現像タンク液の3−メチル−4−アミノ−N−エ
チル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−アニ
リン硫酸塩の量を7.0g/とし、臭化カリウムをゼロと
し、pH値を10.60とする。
[漂白定着タンク液及び補充液] エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水
塩 60g エチレンジアミンテトラ酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 140ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml 炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH5.8に調整すると共に
水を加えて全量を1とする。
表4から明らかなように、本発明では安定化液に金属
塩又はキレート剤を添加することで、更には金属塩とキ
レート剤を併用して添加することが好ましい。
安定化液No.7−6のキレート剤に代えて、次のキレー
ト剤;トリポリリン酸、エチレンジアミンテトラキスメ
チレンホスホン酸、ジエチレントリアミン五メチレンホ
スホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン
酸、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、ヒドロキシア
ミノジホスホニルメタンを用いたところ、同様の結果が
得られた。
安定化液No.7−6の金属塩ZnCl2に代えて、CaCl2、Mg
SO4、BaCl2,AlCl3、NiSO4、Sn(SO4をそれぞれ0.02
mol/用いたところ、同様の結果が得られた。
又、本実施例において、本発明の処理時間内でのブル
ーイングについても評価した。その結果、安定化液No.7
−1に若干ブルーイングがみられたが、他については全
くブルーイングがみられなかった。又、処理液のカラー
ペーパーのカビの発生についても実施例1と同様の評価
を行なったが、それについても安定化液No.7−1に若干
カビの発生が認められたが、他については全く発生は認
められなかった。
実施例8 実施例7において、漂白定着液の漂白剤として、エチ
レンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩、ジ
エチレントリアミン五酢酸第2鉄アンモニウム塩の各々
を110g添加し、更にチオ硫酸アンモニウム70%溶液を20
0ml添加し、安定化液No.7−3を用いて実施例7と同様
の方法でジャムトラブルについて評価したところ、安定
化工程の処理時間が10秒でもジャムトラブルの故障は全
く生じなかった。又、漂白定着性についても検討を加え
たところ、実施例7の漂白定着液では脱銀性が若干悪
く、残留銀量として0.6mg/100m2程度発生しているが、
上記の漂白定着液組成にすることで0.3mg〜0.4mg/100m2
に低下した。
実施例9 実施例1の実験No.1−5において表5に示すように亜
硫酸塩を変化させ、カビ及びブルーイングについて実施
例1と同様の方法で評価した。
結果は表5に示す。
表5より明らかな様に、安定化液に亜硫酸アンモニウ
ムを添加することにより、特に1×10-3モル/以上添
加することにより、カビやブルーイングに対して効果が
あることがわかる。又。処理後の白地性能も合せてみた
ところ、亜硫酸アンモニウムを添加することで、Redの
反射濃度が0.01〜0.02程も、未添加に比べ低くなり、白
地として良好であった。
実施例10 実施例1において発色現像、漂白定着及び安定化処理
工程の処理時間を表6の様に変化し実施例1と同様の方
法でブルーイングについて評価した。ただし、安定化液
中の塩濃度は実施例1と同様の方法で3000ppmに調整し
た。結果は表6に示す。
表6から明らかな様に、安定化処理時間が45秒以内で
かつ発色現像、漂白定着及び安定化処理時間の総処理時
間が90秒以内であれば、ブルーイングについて良好な結
果を得ることができる。
以下、添付図面に基き本発明に係る感光材料の処理に
用いて好適な自動現像機について説明する。代表例とし
て印画紙自動現像機の一実施例を示す。
図において、1は図示しない焼付機により、焼付され
て潜像が形成された印画紙2を収納したマガジン3を装
着するための取付部で、自動現像機本体4の側壁に設け
られている。
取付部1に装着された印画紙2は、本体入口のニップ
ロール5にその先端が挿込まれ、発色現像槽6、漂白定
着槽7、安定槽8を経て自動的に処理された後、乾燥部
10で乾燥され、本体4の上部に設けられた出口11から出
てくる。なお、各処理は必ずしも浴槽型式である必要は
なく、スプレー式等であってもよい。
乾燥部10から出てきた印画紙2は、光沢から無光沢へ
の画質処理が必要な場合には、粗面ローラ機構12を用い
て処理する。
尚、13は印画紙2の裏面側に接する固定ローラ、14は
印画紙2の表面側に接する可動ローラである。固定ロー
ラ13はその両端が軸固定部材に回転可能に軸支されてい
る。可動ローラ14としては粗面ローラが用いられる。必
要に応じて無光沢面を作る場合には、切換スイッチ入力
によりモーターをONにして、カムが図示の位置にくるよ
うに移動させ、カム位置検出マイクロスイッチの作動に
よってモーターを停止させる。このカムの回動に伴って
引張バネの蓄力によって、固定ローラ13に可動ローラ14
を接触(又は接近)せしめる。
必要に応じて面質処理された印画紙は、処理速度の変
化をバッファするためのアキューム部22を経て、カッタ
ー部23で一時停止して、カッターマーク検出部24で該マ
ークが検出された後、カッター25によりカットされる。
該カッター25としては、例えば、直動型切断刃が用いら
れるが、これに限定されず、他のカッターでもよい。
所定サイズにカットされた印画紙は、受皿26に集積さ
れる。集積位置は図示のように本体4の上方であっても
よいし、他の場所であってもよい。
前記乾燥部10以降の処理工程が全て本体4上に設けら
れた場合には、上方からのメンテナンスも可能なよう
に、例えば上記の全ての処理工程を設けた天板の一端縁
を蝶番等で枢支することにより開閉可能に構成すること
が好ましい。
なお、図中27は給水タンク(無配管で交換式のものが
好ましい。)、28は廃液タンク、29は制御系ボックスを
示す。
図において、感光材料がa点を過ぎた時から、同じ個
所がb点を通りc点に至るまでの時間が、発色現像処理
工程の処理時間である。そして、感光材料がc点を過ぎ
た時から、同じ個所がd点を通りe点に至るまでの時間
が、漂白定着処理の処理時間であり、同じく感光材料が
e点を過ぎた時から、同じ個所がf点に至るまでの時間
が、安定化処理の処理時間である。
処理層(例えば発色現像槽6、漂白定着槽7及び/又
は安定化槽8)は第2図に示す如く下部ターンローラー
30によって2回以上ターンさせ、エアーに触れる工程を
1回以上介在させてもよく、この場合、感光材料がf点
を過ぎた時から、同じ個所がl点に至るまでの時間が、
その処理工程の処理時間である。
第2図の構成によらず、例えば、独立した2つ以上の
発色現像槽によって連続的に処理したり、順流方式や逆
流方式によって液の流入が行われる2つ以上の発色現像
槽によって連続的に発色現像処理、漂白定着処理及び/
又は安定化処理する場合も、上記第2図に示す実施例と
同じく処理時間を計算する。
漂白能を有する処理液による処理が、漂白定着液に
よる処理→漂白定着液による処理、漂白液による処理
→漂白定着液による処理、漂白定着液による処理→定
着液による処理というように2回以上に分けて実施され
る場合も、上記第2図に示す実施例と同じく漂白能を有
する処理時間を計算する。補充液は順流方式や逆流方式
を問わない。
自動現像機の処理槽の構成は上記第1図や第2図に示
す態様に限定されず、いずれの方法によってもよい。
例えば、第3図に示す如く2以上並設された一対の搬
送ローラー31A,31Bの各々上下に液密を維持できるよう
な一対のブレード32A,32Bを設け、空気又は窒素等の不
活性ガスのある気体室33(特開昭62−9350号参照)を介
在させて、発色現像槽6と漂白能を有する槽7とを並設
した構成の自動現像機であってもよい(特開昭58−1147
号参照)。
また、例えば、第4図〜第6図に示す如く、通路の適
宜個所に搬送ローラー31及びスクイズローラーないしス
クイズ兼用搬送ローラー34を配置したスリット状処理槽
を有する構成の自動現像機であってもよい(特開昭61−
77851号、同63−167362号、米国特許第3,769,897号参
照)。
更には、例えば第7図に示す如く各々液循環系35を有
する液密皿状の発色現像槽6、漂白定着槽7及び安定槽
8を多段状に配置した構成の自動現像機であってもよい
(特願昭63−283045号参照)。
更に又、米国特許第3,336,853号に記載の如く、搬送
ローラーを処理槽の上に被覆するように配置してスリッ
ト状の処理槽を形成した自動現像機、米国特許第4,327,
456号に記載の如く、スクイズローラーに液をかけて付
着した固形物を除去する自動現像機、米国特許第4,326,
791号に記載の如く、テーパー形状になっている搬送ロ
ーラーを処理槽の出入口に設けてペーパー感光材料の搬
送を真直ぐになるように構成した自動現像機等について
も、本発明を適用することができるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る感光材料の処理に用いて好適な自
動現像機の一実施例を示す概略側面図、第2図〜第7図
は自動現像機の他の実施例を示す要部の概略側面図であ
る。 1:取付部 2:印画紙 3:マガジン 4:本体 5:ニップロール 6:発色現像槽 7:漂白定着槽 8:安定化槽 10:乾燥部 11:出口 12:粗面ローラ 13:固定ローラ 14:可動ローラ 22:アキューム部 23:カッター部 24:カッターマーク検出部 25:カッター 26:受皿 27:給水タンク 28:廃液タンク 29:制御系ボックス 30:下部ターンローラー 31,31A,31B:搬送ローラー 32A,32B:ブレード 33:気体室 34:スクイズローラー、スクイズ併用搬送ローラー 35:液循環系
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−280248(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 11/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反射支持体上に少なくとも1層のハロゲン
    化銀乳剤層を有した構成のハロゲン化銀カラー写真感光
    材料を像様露光後、実質的に発色現像処理工程、漂白定
    着処理工程及び水洗代替安定処理工程で順次処理するハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、前
    記ハロゲン化銀カラー写真感光材料の少なくとも一層が
    90モル%以上の塩化銀を含むハロゲン化銀を含有してお
    り、前記水洗代替安定処理工程の処理時間が3〜45秒で
    あると共に、発色現像処理工程、漂白定着処理工程及び
    水洗代替安定処理工程の全処理時間が9〜90秒であっ
    て、該水洗代替安定化液の塩濃度が2000〜30000ppmであ
    り、且つ該水洗代替安定化液がCa,Mg,Ba,Al,Zn,Ni,Bi,S
    n及びZrから選ばれる少なくとも1種の金属塩を含有す
    ることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の
    処理方法。
  2. 【請求項2】反射支持体上に少なくとも1層のハロゲン
    化銀乳剤層を有した構成のハロゲン化銀カラー写真感光
    材料を像様露光後、実質的に発色現像処理工程、漂白定
    着処理工程及び水洗代替安定処理工程で順次処理するハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、前
    記ハロゲン化銀カラー写真感光材料の少なくとも一層が
    90モル%以上の塩化銀を含むハロゲン化銀を含有してお
    り、前記水洗代替安定処理工程の処理時間が3〜45秒で
    あると共に、発色現像処理工程、漂白定着処理工程及び
    水洗代替安定処理工程の全処理時間が9〜90秒であっ
    て、該水洗代替安定化液の塩濃度が2000〜30000ppmであ
    り、且つ該水洗代替安定化液が亜流酸塩を少なくとも水
    洗代替安定化液1l当り1.0×10-3モル含有することを特
    徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】反射支持体上に少なくとも1層のハロゲン
    化銀乳剤層を有した構成のハロゲン化銀カラー写真感光
    材料を像様露光後、実質的に発色現像処理工程、漂白定
    着処理工程及び水洗代替安定処理工程で順次処理するハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、前
    記ハロゲン化銀カラー写真感光材料の少なくとも一層が
    90モル%以上の塩化銀を含むハロゲン化銀を含有してお
    り、前記水洗代替安定処理工程の処理時間が3〜45秒で
    あると共に、発色現像処理工程、漂白定着処理工程及び
    水洗代替安定処理工程の全処理時間が9〜90秒であっ
    て、該水洗代替安定化液の塩濃度が2000〜30000ppmであ
    り、前記漂白定着処理工程の漂白定着液が有機酸第2鉄
    錯塩を少なくとも漂白定着液1l当り0.2モル/l、ハロゲ
    ン化銀の定着剤を少なくとも0.7モル/l含有することを
    特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方
    法。
  4. 【請求項4】反射支持体上に少なくとも1層のハロゲン
    化銀乳剤層を有した構成のハロゲン化銀カラー写真感光
    材料を像様露光後、実質的に発色現像処理工程、漂白定
    着処理工程及び水洗代替安定処理工程で順次処理するハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、前
    記ハロゲン化銀カラー写真感光材料の少なくとも一層が
    90モル%以上の塩化銀を含むハロゲン化銀を含有してお
    り、前記水洗代替安定処理工程の処理時間が3〜45秒で
    あると共に、発色現像処理工程、漂白定着処理工程及び
    水洗代替安定処理工程の全処理時間が9〜90秒であっ
    て、該水洗代替安定化液の塩濃度が2000〜30000ppmであ
    り、該水洗代替安定処理工程の安定化槽が2槽以内であ
    ることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の
    処理方法。
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