JP2807311B2 - 青色発光蛍光体及び陰極線管 - Google Patents

青色発光蛍光体及び陰極線管

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は青色発光蛍光体及びこの青色発光蛍光体を陰
極線管の蛍光面に用いた陰極線管に係り、特に銀及びア
ルミニウム付活硫化亜鉛蛍光体の改良に関する。
(従来の技術) 近年カラーブラウン管の大型化にともない青色,緑
色,赤色発光成分蛍光体は、いずれも従来カラーブラウ
ン管に用いられていた蛍光体よりも粒子径が大きくなっ
ている。これは蛍光体塗布技術の進歩により従来の蛍光
体よりも粒子径の大きい蛍光体「大粒子蛍光体」の塗布
が可能になったためで、大粒子蛍光体を用いる利点とし
て、 結晶成長の促進により結晶の均一化を向上させている
ことから機械的強度に優れ、蛍光体塗布工程に先立って
ビーズミル等による輝度劣化が少ない。
蛍光体塗布時、発光の透過性が高く発光を有効に取り
出し蛍光体塗布付着力が向上される。
従来、カラーブラウン管の青色成分として実用化され
ていた銀及びアルミニウム付活硫化亜鉛蛍光体(以下Zn
S:Ag,Al蛍光体と記す)は平均粒子径が4μm〜6μm
のものである。(この平均粒子径は通気法に基づくブレ
イン法によって評価した。)この様な粒子径を有するZn
S:Ag,Al蛍光体は硫化亜鉛に適当量の硝酸銀(AgNO3)及
び硝酸アルミニウム(Al(NO3・9H2O)を添加し、
通常はさらに適当量のアルカリ金属ハロゲン化物,アル
カリ土類金属ハロゲン化物等を融剤として添加し、硫化
水素還元雰囲気にて900〜1030℃の温度で0.5〜3時間焼
成することによって得られる。
しかしながら、上述の従来の製造方法によってカラー
ブラウン管の青色発光蛍光面に適した大粒子蛍光体を得
ることは困難である。
たとえば融剤を多量に用いることによって、ZnS:Ag,A
l蛍光体の平均粒径を大きくすることは可能であるが、
この場合発光輝度の低下,粒度分布の広がり等により粒
子径の揃った明るい蛍光体を得られない。また、より高
い温度や焼成時間の延長によっても平均粒径の大きいZn
S:Ag,Al蛍光体は得られるが、やはり発光輝度,発光色
の低下や粒度分布の広がり等を生じ好ましくない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上述した課題を解決するものであり、ZnS:A
g,Al蛍光体に比べて粒子径が大きく、しかも発光高度の
高いZnS:Ag,Al蛍光体を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段と作用) 本発明は、従来の方法によって得られるZnS:Ag,Al蛍
光体よりも粒子径の大きいZnS:Ag,Al蛍光体を得ること
を目的として数々の実験を行いその結果、従来の方法に
よってZnS:Ag,Al蛍光体を製造する際、さらに別の添加
物を用いることにより上記目的が達成されることを見い
だした。つまり添加物として適当量のバリウムを添加す
ることにより、従来の方法によってつくられるZnS:Ag,A
l蛍光体よりも大粒子でかつ、発光高度も高くその他の
諸特性をも満足されるZnS:Ag,Al蛍光体が得られること
を見いだした。
即ち本発明は、従来のZnS:Ag,Al蛍光体組成にバリウ
ムが加えられ添加量が付活量と共に規制されることによ
り、大粒子でかつ発光輝度の高いZnS:Ag,Al蛍光体を得
るものである。
第1図は、銀及びアルミニウムを硫化亜鉛100gに対し
て、いずれも0.06重量%で付活したZnS:Ag,Al蛍光体の
製造時におけるバリウム添加量と得られる蛍光体の平均
粒径との関係を示したものである。このときの平均粒子
径は、通気法に基づくブレイン法によって測定した。
第1図から明らかなように、バリウム添加量が0.15重
量%付近までは得られる蛍光体の平均粒子径は、バリウ
ム添加量が増加するに従って増大するか、それ以上では
平均粒子径の増大は余りなく、次第に飽和する。
また、このときのバリウムは臭化バリウム(BaB
r2),塩化バリウム(BaCl2),弗化バリウム(Ba
F2),沃化バリウム(BaI2),硝酸バリウム(Ba(N
O3)等のバリウム化合物の形で添加される。
第2図は、銀及びアルミニウムの付活量が第1図と同
じZnS:Ag,Al蛍光体について、製造時におけるバリウム
添加量と発光輝度との関係を示したものである。発光輝
度は10kv,1μA/cm2の電子線を照射し、このときの発光
強度をフォトセルによって受光し測定したものである。
第2図から明らかなように、発光輝度はバリウム添加
量の増加にともない上昇し、バリウム添加量が0.07重量
%でピークに達するか、バリウム添加量をさらに増加し
ていくにしたがって低下しはじめるバリウム添加量が0.
15重量%を越えるとバリウム無添加蛍光体より低くな
る。これは、バリウム添加量が0.15重量%を越える付近
より、蛍光体のボディーカラーが茶色に着色し始め、次
第に濃くなると考えられる。
上述のバリウム添加量と平均粒子径及び発光高度との
関係から、本発明の青色発光蛍光体の添加物として用い
られるバリウム添加量は硫化亜鉛100gに対して0.15重量
%以下が好ましい。
以上述べたように、本発明によれば、従来の技術によ
って得ることのできなかった、粒子でかつ発光高度の高
いZnS:Ag,Al蛍光体が得ることができる。更に本発明のZ
nS:Ag,Al蛍光体を陰極線管の蛍光面に用いた陰極線管
は、従来の陰極線管に比較して5〜20%明るい。
以下、本発明のZnS:Ag,Al蛍光体及びこの蛍光体を用
いた陰極線管について具体例実施例により詳細に説明す
る。
(実施例−1) まず、硫化亜鉛100gに対して硝酸銀(AgNO3)を0.1g,
硝酸アルミニウム(Al(NO3・9H2O)を0.8g、沃化
バリウム(BaI2)を0.2秤量し、他に適当な溶剤、例え
ば塩化アンモニウム(NH4Cl)を0.1g加えスラリー状に
して混合、乾燥した後、この混合物にイオウ(S)を3g
添加し硫化水素性還元雰囲気中にて980℃、3時間焼成
し脱イオン水で数回洗浄、粉砕、処理等を行い濾過、乾
燥した後、篩別した。こうして0.06重量%の銀、0.06重
量%のアルミニウム、更に0.07重量%のバリウムを含有
したZnS:Ag,Al蛍光体が得られる。
この粒子の平均粒子径は通気法に基づくブレイン法に
よって測定した結果、9.0μmであった。また、このと
きの発光輝度はバリウムを、添加されていない従来蛍光
体の発光輝度を100%として測定した結果、104%であっ
た。
更にこの蛍光体を陰極線管の蛍光面に用いたとき蛍光
体結晶が十分に成長していること等から機械的強度に優
れ、蛍光面塗布に先立つビーズミル等の蛍光体分散工程
での輝度劣化を少なくし充分な分散処理を施すことがで
きる。また、この結晶形状の均一化によりの大粒子蛍光
体であるにもかかわらず緻密な蛍光面を得ることがで
き、従来方法で製造した同程度の大きさのZnS:Ag,Al蛍
光体に比較し、明るさが約20%高い陰極線管が得られ
た。
第3図はこの陰極線管を示す図で、パネル1にファン
ネル2およびネック3が封着されて外囲器4を構成し、
ネック3から電子銃5が挿入されている。そして、パネ
ル1の内面に蛍光膜6が形成され、電子銃5によって放
出された電子ビームが蛍光膜6に射突して励起発光する
ようになっている。
(実施例−2) 硫化亜鉛100gに対して硝酸銀(AgNO3)を0.1g,硝酸ア
ルミニウム(Al(NO3・9H2O)を0.8g、塩化バリウ
ム(BaCl2)を0.07g、沃化アンモニウム(NH4I)0.1g加
えスラリー状にして混合、乾燥した後、この混合物にイ
オウ(S)を3g添加し硫化水素性還元雰囲気中にて980
℃、3時間焼成し脱イオン水で数回洗浄、粉砕、処理等
を行い濾過、乾燥下後、篩別した。こうして0.06重量%
の銀、0.06重量%のアルミニウム、更に0.03重量%のバ
リウムを含有したZnS:Ag,Al蛍光体が得られる。この蛍
光体の平均粒子径は7.8μmであり、このときの発光輝
度はバリウムを添加していない従来の蛍光体の発光輝度
を100%として測定した結果、102%であった。
この蛍光体を陰極線管の蛍光面に用いたとき、従来方
法で製造した同程度の大きさのZnS:Ag,Al蛍光体に比較
し、明るさが約10%高い陰極線管が得られた。
(実施例−3) 硫化亜鉛100gに対して硝酸銀(AgNO3)を0.1g,硝酸ア
ルミニウム(Al(NO3・9H2O)を0.8g、弗化バリウ
ム(BaF2)を0.2g、塩化アンモニウム(NH4Cl)0.1gを
加えスラリー状にして混合、乾燥した後、この混合物に
イオウ(S)を3g添加し硫化水素性還元雰囲気中にて98
0℃、3時間焼成した脱イオン水で数回洗浄、粉砕、処
理等を行い濾過、乾燥した後、篩別した。こうして0.06
重量%の銀、0.06重量%のアルミニウム、更に0.10重量
%のバリウムを含有したZnS:Ag,Al蛍光体が得られた。
この蛍光体の平均粒子径は9.8μmであり、このときの
発光輝度はバリウムを添加していない従来の蛍光体の発
光高度を100%して測定した結果、103%であった。
この蛍光体を陰極線管の蛍光面に用いたとき、従来方
法で製造した同程度の大きさのZnS:Ag,Al蛍光体に比較
し、明るさが約15%高い陰極線管が得られた。
(実施例−4) 硫化亜鉛100gに対して硝酸銀(AgNO3)を0.1g,硝酸ア
ルミニウム(Al(NO3・9H2O)を0.8g、臭化バリウ
ム(BaBr2)を0.47g、塩化カリウム(KCl)0.1g加えス
ラリー状にして混合、乾燥した後、この混合物にイオウ
(S)を3g添加し硫化水素性還元雰囲気中にて980℃、
3時間焼成し脱イオン水で数回洗浄、粉砕、処理等を行
い濾過、乾燥した後、篩別した。こうして0.06重量%の
銀、0.06重量%のアルミニウム、更に0.15重量%のバリ
ウムを含有したZnS:Ag,Al蛍光体が得られた。この蛍光
体の平均粒子径は10.6μmであり、このときの発光輝度
はバリウムを添加していない従来の蛍光体の発光輝度を
100%としたときの測定値と同じであった。
この蛍光体を陰極線管の蛍光面に用いたとき、従来方
法で製造した同程度の大きさのZnS:Ag,Al蛍光体に比較
し、明るさが約15%高い陰極線管が得られた。
[発明の効果] 本発明によれば、結晶が均一化し、かつ充分に成長し
機械的強度に優れている。従って蛍光面塗布に先立って
ビーズミル等の蛍光体分散工程での輝度劣化を少なくす
るとともに、発光輝度の高い大粒子蛍光体を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の青色発光蛍光体における硫化亜鉛100g
に対するバリウム添加量と得られるZnS:Ag,Al蛍光体の
平均粒子径との関係を示す図、第2図はバリウムを添加
していない従来の蛍光体の発光輝度を100%として本発
明の青色発光蛍光体の硫化亜鉛100gに対するバリウム添
加量と得られるZnS:Ag,Al蛍光体の発光輝度の相対値と
の関係を示す図、第3図は陰極線管の一実施例を示す縦
断面図である。 1……パネル、2……ファンネル、3……ネック 4……外囲器、5……電子銃、6……蛍光膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 及川 充広 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式 会社東芝堀川町工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 11/00 - 11/89

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫化亜鉛を母体とし銀及びアルミニウム付
    活硫化亜鉛蛍光体において、前記蛍光体全量に対して0.
    15重量%以下(0を除く)バリウムを含有してなること
    を特徴とする青色発光蛍光体。
  2. 【請求項2】請求項1記載の青色発光蛍光体を外囲器を
    構成するパネル内面に形成した蛍光膜を有することを特
    徴とする陰極線管。
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