JP3327959B2 - 青色発光組成物 - Google Patents

青色発光組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーブラウン管等の
蛍光体膜に適した青色発光組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーブラウン管や蛍光表示管等の画像
のコントラストを向上させるために、蛍光面における外
光の反射を吸収するフィルター粒子を蛍光体表面に付着
する顔料付蛍光体を用いる方法、並びに、ブラウン管の
フェースプレートに着色ガラスを用いる方法が知られて
いる。ブラウン管のフェースプレートに着色ガラスを用
いる方法は、ガラスの透過率を低下させることにより、
実用領域でコントラストを比較的容易に選択することが
できるが、外光だけでなく蛍光膜からの発光を吸収する
割合も高くなるため、明るさの低下が著しい。また、顔
料付蛍光体を蛍光膜に用いる方法は、画面の明るさをで
きるだけ低下させずにコントラストを改善するのに有効
な方法である。
【0003】ところで、上記フィルター材料が蛍光体の
発光スペクトルをシャープにするために使用されること
もある。このフィルター材料は、透過率が蛍光体の主発
光波長領域で高く、その他の波長領域で低いことが要求
される。この透過率の特性により、蛍光体自体の発光と
合致しない光成分を吸収し、明るい外光のもとでのコン
トラストを向上させることができる。青色発光蛍光体に
おいては、その発光ピークである450nm付近におけ
る吸収ができるだけ少なく、それ以外の波長領域におけ
る吸収ができるだけ多い顔料を使用すればよい。
【0004】この種の青色顔料として、特開昭54─2
8784号公報に群青(3NaAl・SiO2 ・Na2
2 )、紺青(Fe4 [ Fe( CN) 6 ] 3 ・nH
2 O)、アルミン酸コバルト(CoO・nAl2 3 )
、セルリアンブルー(CoO・nSnO2 ) 、硫化銅
(CuS)等が提案されている。しかし、一般に実用さ
れているアルミン酸コバルトは、体色が青色蛍光体の発
光スペクトルと一致せず、特に、490nm付近の反射
率が高いためにコントラストの向上を目的とするときに
は有効でない。
【0005】また、一部に実用されている群青は、アル
ミン酸コバルトに比べて優れた特性を有するものの、化
学的安定性が極めて乏しいために、蛍光体への付着工程
やブラウン管への塗布工程において退色する欠点を有し
ている。この退色防止のために、珪酸化合物で群青顔料
を被覆する方法も知られているが、ブラウン管に塗布し
たときに、電子線照射によってその体色が変化し、蛍光
面の発光スペクトルのピークをシフトさせるという欠点
がある。
【0006】本発明者等が先に提案した特願平4−11
4821号出願のCoO・ZnO・SiO2 系顔料は、
顔料付青色発光蛍光体に用いる蛍光体の色調が群青に近
く、かつ、群青より堅牢性の高い、バランスのとれた顔
料である。しかし、最近の高画質化傾向の強いブラウン
管においては、CoO・ZnO・SiO2 系顔料を単独
で使用しても、色調が必ずしも十分でなく、顔料付青色
発光蛍光体の色調を一層向上させ、ブラウン管の品質を
向上させることが要求されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の欠点を解消し、反射スペクトル特性、堅牢性および
化学的安定性に優れた青色顔料を用い、ブラウン管製造
のベーキング工程を経ても良好な青色発光が得られる青
色発光組成物を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミン酸コ
バルト顔料及び又は群青顔料とCoO・ZnO・SiO
2 系顔料とからなる青色顔料と、青色発光蛍光体を有す
ることを特徴とする青色発光組成物である。ここで、青
色発光組成物とは、青色発光蛍光体表面に、アルミン酸
コバルト顔料及び又は群青顔料と、CoO・ZnO・S
iO2 系顔料をそれぞれ付着した顔料付蛍光体を混合す
るか、上記の顔料を予め混合してから蛍光体に付着する
ことにより得たものである。本発明で使用することがで
きるCoO・ZnO・SiO2 系顔料は、特願平4−1
14821号出願等に記載の顔料である。
【0009】本発明で使用することのできる青色発光蛍
光体としては、380〜500nmの範囲内に発光スペ
クトルの主要部を有するもので、具体的には銀付活硫化
亜鉛系蛍光体〔ZnS:Ag,X(Xはハロゲン又はA
l)、ZnS:Ag,M,X(MはGa,In等、Xは
ハロゲン又はAl)〕、Y2 SiO5 :Ce、Ca2
5 9 Cl:Eu、(Bax Mg1-x ) O・nAl2
3 :Eu(0≦x≦1,7≦n≦8)、SrSi3 8
Cl4 :Eu、CaWO4 、CaWO4 :Pb、BaF
Cl:Eu、Gd2 2 S:Tb、ZnS:Zn等を挙
げることができる。
【0010】上記の青色顔料を青色発光蛍光体に付着す
る量は、0.3〜15重量%の範囲が好ましい。付着量
が下限値を下回るとフィルター効果が小さすぎ、また、
上限値を越えると、発光輝度が十分でなくなる。また、
上記の青色顔料において、全顔料中のCoO・ZnO・
SiO2 系顔料の付着量は、30〜95重量%、特に5
0〜80重量%が好ましい。この付着量が下限値を下回
ると、電子線照射に対する堅牢性が不十分となり、上限
値を越えると、反射スペクトル特性が不十分となる。
【0011】
【作用】本発明者等は、青色発光蛍光体の発光スペクト
ルと一致する体色を有する顔料で、ブラウン管のベーキ
ング工程を経ても劣化や退色が少なく、かつ、ブラウン
管の蛍光膜に使用して真空中で長時間にわたり電子線照
射を受けても劣化や退色の少ない顔料を種々検討したと
ころ、上記のCoO・ZnO・SiO2 系顔料と、アル
ミン酸コバルト顔料及び又は群青との併用が、上記の条
件を満たすことを見出した。この青色顔料を付着した顔
料付青色発光蛍光体は、色調が良好で電子線劣化が少な
いことを確認した。特に、本発明では、上記条件でCo
O・ZnO・SiO2 系顔料とアルミン酸コバルト顔料
を組み合わせることがより好ましい。この組み合わせに
おいて、両者の平均粒子径はCoO・ZnO・SiO2
系顔料≧アルミン酸コバルト顔料とした場合が最も好ま
しい。また、特願平4−114821号出願に記載の方
法により、この顔料付青色発光蛍光体をフェースプレー
トに塗布するか、フェースプレートと青色発光蛍光膜の
間にこの顔料を層として塗布することにより、明るさを
保持し、高いコントラストの蛍光面を得ることができ、
明るい外光の下でも見やすいカラーブラウン管を提供で
きるようになった。
【0012】
【実施例】
(実施例1)銀付活硫化亜鉛青色発光蛍光体100重量
部(以下、単に部という)に対し、蒸留水100部を加
えてスラリーとし、CoO・ZnO・SiO2 系顔料
(平均粒径0.5μm)5部、SBRエマルジョン0.
3部(蛍光体100部当たりの樹脂量)を加えて混合
し、pHを調整して蛍光体に顔料を付着し、濾過してか
ら120℃で15時間乾燥し、CoO・ZnO・SiO
2 系顔料付青色発光蛍光体を得た。次いで、アルミン酸
コバルト(平均粒径0.5μm)5部を上記の蛍光体1
00部に上記と同じ条件で付着し、アルミン酸コバルト
付青色発光蛍光体を得た。そして、上記のCoO・Zn
O・SiO2 系顔料付青色発光蛍光体60部とアルミン
酸コバルト付青色発光蛍光体40部とを混合して実施例
1の蛍光体を得た。
【0013】(実施例2)銀付活硫化亜鉛青色発光蛍光
体100部に対し、蒸留水100部を加えてスラリーと
し、実施例1と同じCoO・ZnO・SiO2 系顔料
3.5部、及び、アルミン酸コバルト1.5部、SBR
エマルジョン0.3部(蛍光体100部当たりの樹脂
量)を加えて混合し、pHを調整して蛍光体に顔料を付
着し、濾過してから120℃で15時間乾燥し、実施例
2のCoO・ZnO・SiO2 系顔料及びアルミン酸コ
バルト付青色発光蛍光体を得た。
【0014】(比較例1)実施例1において、CoO・
ZnO・SiO2 系顔料5部のみを蛍光体100部に付
着させて比較例1の顔料付青色発光蛍光体を得た。 (比較例2)実施例1において、アルミン酸コバルト5
部のみを蛍光体100部に付着させて比較例2の顔料付
青色発光蛍光体を得た。
【0015】(実施例3)実施例1において、アルミン
酸コバルトの代わりに、群青(耐酸グレード、平均粒径
1.2μm)5部を付着した以外は、実施例1と同様に
して群青付青色発光蛍光体を得て、この蛍光体40部と
実施例1で得たCoO・ZnO・SiO2系顔料付青色
発光蛍光体60部とを混合して実施例3の顔料付青色発
光蛍光体を得た。
【0016】(実施例4)実施例2において、アルミン
酸コバルトの代わりに、実施例3で用いた群青を1.5
部加えた以外、実施例2と同様にしてCoO・ZnO・
SiO2 系顔料及び群青付青色発光蛍光体を得て、実施
例4の蛍光体とした。
【0017】(比較例3)実施例1において、実施例3
で用いた群青5部のみを蛍光体100部に付着させて比
較例3の顔料付青色発光蛍光体を得た。
【0018】(評価) 色調 実施例1、2及び比較例1、2については、波長450
nm、490nm、600nmの粉末反射率を測定し、
粉末反射率の比(R490/R450)及び(R600
/R450)を求め、さらに、比較例2の粉末反射率の
比を100とするときの、実施例1、2及び比較例1の
粉末反射率の比を求めて表1に記載した。粉末反射率の
比(R490/R450)及び(R600/R450)
の値が小さいほど色調が良好で、ブラウン管蛍光体に適
している。
【0019】表1から明らかなように、実施例1、2の
蛍光体は、粉末反射率の比の値が、比較例2に比べて小
さく、色調が優れていることが分かる。実施例3、4及
び比較例1については、波長450nm、500nm、
600nmの粉末反射率を測定し、粉末反射率の比(R
500/R450)及び(R600/R450)を求
め、さらに、比較例1の粉末反射率の比を100とする
ときの、実施例3、4の粉末反射率の比を求めて表2に
記載した。表2から明らかなように、実施例3、4の蛍
光体は、粉末反射率の比の値が、比較例1に比べて約1
0%小さく、色調が優れていることが分かる。
【0020】耐熱性 実施例1、2及び比較例1で得た顔料付青色発光蛍光体
を、500℃、1時間のベーキング処理を施し、その前
後の蛍光体について450nm粉末反射率(%)を測定
し、その変化率〔(ベーキング前─ベーキング後)/
(ベーキング前)×100(%)〕を求めて表3に記載
した。表3から明らかなように、実施例1、2の蛍光体
は、比較例1の蛍光体に比べてベーキング前後の粉末反
射率の変化が少なく耐熱性が良好であることが分かる。
【0021】電子線劣化 実施例3、4及び比較例1、3で得た顔料付青色発光蛍
光体を、金属板に塗布し、20KV,30μA/cm2
の強度の電子線を30分間照射したときの体色の変化を
CIE方式のx,y値として測定し、表4に記載した。
x,y値の変化が少ない方がブラウン管用蛍光体として
優れている。表4より明らかなように、実施例3、4の
蛍光体は、比較例3の蛍光体に比べてx,y値の変化が
少なく、堅牢性が優れていることが分かる。このこと
は、ブラウン管等で長時間使用するときに、体色と発光
色の変化が少なく、有効であることを意味する。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、青色発光蛍光体の発光スペクトルに一致する拡散
反射率を有し、かつ、堅牢性、耐熱性、化学的安定性に
優れた顔料を付着した青色発光組成物を提供することが
でき、更に、ブラウン管に適用するときにも、劣化や色
シフトのない優れた青色発光組成物を提供することがで
きるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−207675(JP,A) 特開 昭62−149788(JP,A) 特開 昭62−4778(JP,A) 特開 昭57−137380(JP,A) 特開 平5−132669(JP,A) 特開 昭59−131652(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 11/08 - 11/89 H01J 29/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミン酸コバルト顔料及び又は群青顔
    料とCoO・ZnO・SiO2 系顔料とからなる青色顔
    料と、青色発光蛍光体を有することを特徴とする青色発
    光組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4180397A1 (en) * 2016-06-02 2023-05-17 M Technique Co., Ltd. Oxide particles with controlled color characteristics, and coating composition or film-like composition containing said oxide particles

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP4180397A1 (en) * 2016-06-02 2023-05-17 M Technique Co., Ltd. Oxide particles with controlled color characteristics, and coating composition or film-like composition containing said oxide particles

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