JP3205085B2 - 青色顔料及び顔料付青色発光蛍光体 - Google Patents

青色顔料及び顔料付青色発光蛍光体

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JP3205085B2 JP28747392A JP28747392A JP3205085B2 JP 3205085 B2 JP3205085 B2 JP 3205085B2 JP 28747392 A JP28747392 A JP 28747392A JP 28747392 A JP28747392 A JP 28747392A JP 3205085 B2 JP3205085 B2 JP 3205085B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09CTREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK  ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
    • C09C1/00Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
    • C09C1/28Compounds of silicon

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、青色顔料、並びに、カ
ラーブラウン管等の蛍光膜に適した顔料付青色発光蛍光
体に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーブラウン管や蛍光表示管等の画像
のコントラストを向上させるために、蛍光面における外
光の反射を吸収するフィルター粒子を蛍光体表面に付着
する顔料付蛍光体を用いる方法、並びに、ブラウン管の
フェースプレートに着色ガラスを用いる方法が知られて
いる。ブラウン管のフェースプレートに着色ガラスを用
いる方法は、ガラスの透過率を低下させることにより、
実用領域でコントラストを比較的容易に選択することが
できるが、外光だけでなく蛍光膜から発光する光の吸収
割合も高くなるため、明るさの低下が著しい。
【0003】また、フィルター粒子を付着する顔料付蛍
光体を用いる方法は、画面の明るさをできるだけ低下さ
せずに、コントラストを改善するのに有効な方法であ
る。他方、フィルター粒子は、蛍光体の発光スペクトル
をシャープにするために使用されることもある。この場
合は、フィルター粒子の反射率が蛍光体の主発光波長領
域で高く、その他の波長領域で低いことが要求される。
この反射率の特性により、蛍光体の主発光領域と合致し
ない光成分を吸収し、明るい外光でのコントラストも向
上させることができる。青色発光蛍光体においては、そ
の発光ピークである450nm付近における吸収ができ
るだけ少なく、それ以外の波長領域の吸収ができるだけ
多い顔料を使用すればよい。
【0004】この種の青色顔料として、特開昭54─2
8784号公報に群青(3NaAl・SiO2 ・Na2
2 )、紺青(Fe4 [ Fe( CN) 6 ] 3 ・nH
2 O)、アルミン酸コバルト(CoO・nAl2 3 )
、セルリアンブルー(CoO・nSnO2 ) 、硫化銅
(CuS)等が提案されている。しかし、一般に青色顔
料として実用されているアルミン酸コバルトは、体色が
青色蛍光体の発光スペクトルと一致せず、特に、490
nm付近の反射率が高いためにコントラストの向上を目
的とするときには有効でない。
【0005】また、一部に実用されている群青は、アル
ミン酸コバルトに比べて優れた特性を有するものの、化
学的安定性が極めて乏しいために、蛍光体への付着工程
やブラウン管への塗布工程において退色するという欠点
を有している。この退色防止のために、珪酸化合物で群
青顔料を被覆する方法も知られているが、ブラウン管に
塗布するときに、電子線照射によってその体色が顕著に
変化し、蛍光面の発光スペクトルのピークをシフトさせ
るという欠点がある。
【0006】一方、本発明者等が先に提案した特願平4
─114821号出願のCoO・ZnO・SiO2 系青
色顔料は、顔料付蛍光体における色調が群青に近く、か
つ、群青より堅牢性の高いバランスのよい青色顔料であ
る。しかし、最近の高画質化傾向の強いブラウン管にお
いては、CoO・ZnO・SiO2 系青色顔料をそのま
ま蛍光体に付着しても、色調安定性が必ずしも十分でな
く、顔料付青色発光蛍光体の色調及び耐熱性を一層向上
させ、ブラウン管の品質を向上することが要求されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の欠点を解消し、耐熱性の優れた青色顔料、並びに、
該青色顔料を付着することにより、ブラウン管製造のベ
ーキング工程を経ても色調の優れた青色発光が得られる
顔料付青色発光蛍光体を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、CoO・Zn
O・SiO2 系青色顔料粒子表面に、1種以上の金属の
酸化物を付着したことを特徴とする青色顔料、及び、上
記記載の青色顔料を青色発光蛍光体の表面に付着してな
ることを特徴とする顔料付青色発光蛍光体である。
【0009】ここで、CoO・ZnO・SiO2 系顔料
とは、特願平4−114821号出願等に記載の顔料と
同じである。CoO・ZnO・SiO2 系顔料粒子表面
に付着する酸化物を構成する金属は、Al,Zn,S
i,Ti,Zr,Mg,In,Sb,Sn,Mo,T
a,Ce,Ge,Ga,Nb等の中から選択することが
でき、特に好ましいのはAl,Zn及びSiである。
【0010】顔料表面に付着する金属化合物の顔料に対
する割合は、0.5〜200重量%の範囲、特に、2〜
50重量%の範囲が好ましい。この範囲を下回ると、耐
熱性の向上が十分でなく、この範囲を越えると、金属化
合物の存在により色調が薄くなるので好ましくない。金
属化合物を顔料粒子表面に付着する方法としては、顔料
存在下で可溶性金属塩スラリーの中和沈殿反応法、又
は、アルコキシド法等を用いることができる。
【0011】本発明で使用することのできる青色発光蛍
光体としては、380〜500nmの範囲内に発光スペ
クトルの主要部を有するもので、具体的には銀付活硫化
亜鉛系蛍光体〔ZnS:Ag,X(Xはハロゲン又はA
l)、ZnS:Ag,M,X(MはGa,In等、Xは
ハロゲン又はAl)〕、Y2 SiO5 :Ce、Ca2
5 9 Cl:Eu、(Bax Mg1-x ) O・nAl2
3 、Eu(0≦x≦1,7≦n≦8)、SrSi3 8
Cl4 :Eu、CaWO4 、CaWO4 :Pb、BaF
Cl:Eu、Gd2 2 S:Tb、ZnS:Zn等を挙
げることができる。
【0012】上記金属化合物付着青色顔料を青色発光蛍
光体に付着する方法は、例えば、顔料及び蛍光体の共存
するスラリーに有機バインダーを添加する方法を用いる
ことができる。上記の青色顔料を青色発光蛍光体に付着
する量は、0.3〜15重量%の範囲が好ましい。付着
量が下限値を下回るとフィルター効果が小さすぎ、ま
た、上限値を越えると、発光輝度が十分でなくなる。
【0013】
【作用】本発明者等は、CoO・ZnO・SiO2 系顔
料付青色発光蛍光体を種々研究する過程で、金属化合物
を顔料粒子表面に付着することにより、顔料の耐熱性を
向上させることができ、また、該顔料を付着する蛍光体
の色調安定性を向上させることができた。上記顔料の耐
熱性向上の理由は定かでないが、金属化合物を粒子表面
に付着することにより、顔料焼成後の分散工程で現れる
破砕面が熱劣化を受けにくくなったためであると思われ
る。粒子表面に付着する物質として金属のケイ酸塩又は
リン酸塩等も考えられるが、製造プロセスの制御の容易
さなどから、本発明のように、酸化物の方が有利であ
る。
【0014】本発明の金属化合物付着CoO・ZnO・
SiO2 系顔料は、用途により、アルミン酸コバルト又
は群青と混合して使用することができ、この混合顔料を
青色発光蛍光体に付着したり、本発明のCoO・ZnO
・SiO2 系顔料付青色発光蛍光体と、アルミン酸コバ
ルト又は群青を付着した青色発光蛍光体とを混合して使
用することもできる。また、上記の青色顔料若しくは顔
料付青色発光蛍光体をフェースプレートに適用する方法
としては、上記の顔料付青色発光蛍光体をフェースプレ
ートに塗布するか、フェースプレートと青色発光蛍光膜
との間に上記の青色顔料層として塗布する方法を用いる
ことができる。このように、青色顔料粒子を含む青色発
光蛍光膜により、明るさを保持し、高いコントラストの
蛍光面を得ることができ、明るい外光の下でも見やすい
カラーブラウン管を提供することが可能になった。さら
に、本発明の青色顔料は、従来の顔料と比較して耐熱性
が優れているため、比較的高温で成形・使用される樹脂
の色調を安定することができ、色調の経時的安定性も良
好であり、広範の利用が見込まれる。
【0015】
【実施例】
(青色顔料の製造例)酸化コバルト60重量部(以下、
単に「部」という)酸化亜鉛103部、及び、酸化珪素
64部を混合し、空気中で1300℃で2時間焼成し、
冷却後ボールミルで分散して平均粒子径0.6μmのx
CoO・yZnO・zSiO2 顔料(x=0.8,y=
1.3,z=1.0)を得た。
【0016】(実施例1)上記青色顔料10部、SiO
2 換算で2.5wt%(対顔料)のカリ水ガラス、脱塩
水80部を25℃でスラリー化し、酢酸を加えてpH=
7に調整して70℃に昇温し、2時間攪拌した。次い
で、デカンテーション、濾過、洗浄後、120℃で5時
間乾燥し、500メッシュの篩を通し、SiO2 付着青
色顔料を得た。
【0017】(実施例2)上記青色顔料10部、脱塩水
80部をスラリー化し、カセイソーダでpH=7に保ち
ながら、Al2 3 換算3wt%(対顔料)の硝酸アル
ミニウム9水和物20%水溶液を25℃で攪拌しながら
添加した。添加終了後、2時間攪拌を続け、実施例1と
同様の後処理を行い、Al2 3 付着青色顔料を得た。
【0018】(実施例3)上記青色顔料10部、脱塩水
80部をスラリー化し、カセイソーダでpH=11に保
ちながら、MgO換算20wt%(対顔料)の硫酸マグ
ネシウム20%水溶液を25℃で攪拌しながら添加し
た。添加終了後、2時間攪拌を続け、実施例1と同様の
後処理を行い、MgO付着青色顔料を得た。
【0019】(実施例4)上記青色顔料10部、脱塩水
80部をスラリー化し、カセイソーダでpH=8に保ち
ながら、ZnO換算30wt%(対顔料)の硫酸亜鉛2
0%水溶液を25℃で攪拌しながら添加した。添加終了
後、2時間攪拌を続け、実施例1と同様の後処理を行
い、ZnO付着青色顔料を得た。
【0020】(実施例5)上記青色顔料10部、テトラ
エトキシチタン2.9部、エタノール50部を溶解スラ
リー化した。このスラリーを攪拌しながら、28%アン
モニア水溶液5部を加え、40℃に加温して2時間反応
させた。その後、濾過・エタノール洗浄を行い、次いで
風乾してエタノールを除き、120℃で5時間乾燥し、
500メッシュの篩を通し、TiO2 付着青色顔料を得
た。
【0021】(実施例6)上記青色顔料10部、テトラ
エトキシジルコニウム2.2部、エタノール50部を溶
解スラリー化した。このスラリーを攪拌しながら、28
%アンモニア水溶液5部を加え、40℃に加温して2時
間反応させた。その後、濾過・エタノール洗浄を行い、
次いで風乾してエタノールを除き、120℃で5時間乾
燥し、500メッシュの篩を通し、ZrO2 付着青色顔
料を得た。
【0022】(実施例7〜12)銀付活硫化亜鉛青色発
光蛍光体100部に対し、蒸留水100部を加えてスラ
リーとし、これに実施例1〜6で得た青色顔料をそれぞ
れ5部、SBRエマルジョン0.3部(蛍光体100部
当たりの樹脂量)を加えて混合し、混合スラリーをpH
調整して蛍光体に顔料を付着し、濾過してから120℃
で15時間乾燥して顔料付青色発光蛍光体を得た。
【0023】(比較例1)実施例1〜6で用いた青色顔
料(金属化合物を付着していないもの)を比較例1とし
た。 (比較例2)実施例7〜12で青色発光蛍光体に付着し
た顔料の代わりに、比較例1の青色顔料を用いて顔料付
青色発光蛍光体を得た。
【0024】(耐熱性試験)実施例1〜6及び比較例1
の青色顔料、並びに、実施例7〜12及び比較例2の顔
料付青色発光蛍光体に対し、500℃,1時間のベンー
キング処理を施し、その前後における450nmの粉末
反射率(%)を測定し、その変化率〔(前─後)/前×
100%〕を求めて表1にその結果を示した。表1から
明らかなように、実施例1〜6の青色顔料及び実施例7
〜12の顔料付青色発光蛍光体は、比較例1及び2と比
べてベーキング前後の粉末反射率の変化が少なく、耐熱
性が良好であった。
【0025】
【表1】
【0026】(色調安定性試験)実施例7及び比較例2
で得た顔料付青色発光蛍光体の発光色を測定し、表2に
CIE色度座標のx値及びy値で示した。表2から明ら
かなように、実施例7の顔料付青色発光蛍光体は、比較
例2に比べて色調安定性が優れていることが分かる。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、青色顔料及び顔料付青色発光蛍光体の耐熱性を向
上させることができ、ブラウン管製造工程においても色
調安定性を保持することが可能になった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−88073(JP,A) 特開 平5−310432(JP,A) 特開 平5−132669(JP,A) 特開 昭61−64784(JP,A) 特開 昭61−98770(JP,A) 特開 昭63−284290(JP,A) 特表 平6−510272(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09C 1/00 - 3/12 C09K 11/00 - 11/89 H01J 29/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CoO・ZnO・SiO2 系青色顔料粒
    子表面に、1種以上の金属の酸化物を付着したことを特
    徴とする青色顔料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の青色顔料を青色発光蛍光
    体の表面に付着してなることを特徴とする顔料付青色発
    光蛍光体。
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