JPH05310432A - 青色顔料の製造方法及び顔料付青色発光蛍光体 - Google Patents

青色顔料の製造方法及び顔料付青色発光蛍光体

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JPH05310432A
JPH05310432A JP14200792A JP14200792A JPH05310432A JP H05310432 A JPH05310432 A JP H05310432A JP 14200792 A JP14200792 A JP 14200792A JP 14200792 A JP14200792 A JP 14200792A JP H05310432 A JPH05310432 A JP H05310432A
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JP
Japan
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pigment
blue
fluorescent material
blue pigment
emitting fluorescent
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JP14200792A
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Inventor
Tomohito Mizukami
友人 水上
Chihito Funayama
地人 舩山
Yasuo Oguri
康生 小栗
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Kasei Optonix Ltd
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蛍光体への付着力及び着色力を一層改良した
安価な青色顔料の製造方法、並びに、高輝度を保持しな
がら、コントラストを向上させることのできる顔料付青
色発光蛍光体を提供しようとするものである。 【構成】 コロイダルシリカ及びコバルトと亜鉛を含む
水溶液にアルカリ水溶液を添加し、生成した共沈混合物
を乾燥した後、焼成することを特徴とするCoO・Zn
O・SiO2 系青色顔料の製造方法、及び、上記の方法
で製造された青色顔料を青色発光蛍光体の表面に付着し
てなる顔料付青色発光蛍光体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、青色顔料の製造方法、
並びに、カラーブラウン管等の蛍光体膜に適した顔料付
青色発光蛍光体に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーブラウン管や蛍光表示管等の画像
のコントラストを向上させるために蛍光面における外光
の反射を吸収するフィルターを蛍光体表面に付着するこ
とは知られている。青色発光蛍光体においては、その発
光ピークである450nm付近における吸収ができるだ
け少なく、それ以外の波長領域における吸収ができるだ
け多い顔料を使用することが要求される。
【0003】この種の青色顔料として、特開昭54─2
8784号公報に群青(3NaAl・SiO2 ・Na2
2 )、紺青(Fe4 〔Fe( CN) 6 3 ・nH
2 O)、アルミン酸コバルト(CoO・nAl2 3 )
、セルリアンブルー(CoO・nSnO2 ) 、硫化銅
(CuS)等が提案されている。
【0004】しかし、一般に実用されているアルミン酸
コバルトは、体色が青色蛍光体の発光スペクトルと一致
せず、特に、490nm付近の反射率が高いためにコン
トラストの向上を目的とするときには有効でない。ま
た、一部に実用されている群青は、アルミン酸コバルト
に比べて優れた特性を有するものの、化学的安定性が極
めて乏しいために、蛍光体への付着工程やブラウン管へ
の塗布工程において退色する欠点を有している。特に、
ブラウン管を作製した後、電子線照射によって顕著にそ
の体色を変化させ、蛍光面の発光スペクトルのピークを
シフトさせるという欠点がある。
【0005】一方、先に提案した特願平3─14863
6号出願のCoO・ZnO・SiO2 系青色顔料は、顔
料付蛍光体における色調、堅牢性の点でアルミン酸コバ
ルトや群青より優れている。しかし、この種の無機酸化
物顔料は、従来、酸化物或いは炭酸塩、塩化物などの原
料を乾式で混合し、900℃以上の温度で焼成し、冷却
後粉砕する方法で製造されていたが、CoO・ZnO・
SiO2 系青色顔料をこの方法で製造すると、十分な色
調を保持したまま0.5ミクロン以下の粒子径の顔料を
得ることは困難であった。そして、これらの比較的粒子
径の大きなCoO・ZnO・SiO2 系青色顔料は、蛍
光体に対する付着力及び着色力が必ずしも十分でなく、
これを補うためには多量の顔料を付着する必要があっ
た。しかし、顔料を多量に付着すると、輝度が低下する
という問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、特願平3─240237号出願において、蛍光体へ
の付着力及び着色力に優れ、輝度低下を招くことのない
CoO・ZnO・SiO2系青色顔料の製造方法並びに
その顔料を付着した青色発光蛍光体を提案した。即ち、
コバルトと亜鉛を含む水溶液にアルカリ水溶液を添加
し、コバルトと亜鉛を水酸化物として共沈させ、有機溶
媒で水を置換した後、加水分解により酸化珪素を沈殿の
表面に沈着し、焼成することを特徴とする蛍光体用Co
O・ZnO・SiO2 系青色顔料の製造方法、並びに、
その顔料を付着した青色発光蛍光体を提案した。この製
造方法は、沈殿法を採用するところから、従来の完全乾
式法に比べて顔料の小粒子化がある程度可能であるが、
有機溶媒を用いるため、工業的価値が低い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、有
機溶媒を用いずに、蛍光体への付着力及び着色力を一層
改良した安価な青色顔料の製造方法、並びに、高輝度を
保持しながら、コントラストを向上させることのできる
顔料付青色発光蛍光体を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、CoO・Zn
O・SiO2 系青色顔料の製造方法において、コロイダ
ルシリカ及びコバルトと亜鉛を含む水溶液にアルカリ水
溶液を添加し、生成した共沈混合物を乾燥した後、焼成
することを特徴とする蛍光体用青色顔料の製造方法、及
び、上記の方法で製造されたCoO・ZnO・SiO2
系青色顔料を青色発光蛍光体の表面に付着してなる顔料
付青色発光蛍光体である。
【0009】ここで、コロイダルシリカとしてはST−
20L,ST20,ST−N(いずれも日産化学社製)
などを使用することができ、また、コバルトと亜鉛を含
む水溶液としては、塩化物、フッ化物、ヨウ化物、臭化
物、硫酸塩、硝酸塩などを使用することができ、アルカ
リ水溶液としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム
などを使用することができる。
【0010】なお、上記の顔料の焼成時に、必要に応じ
て各種の融剤やその他の元素を含有させることができ
る。具体的には、Li,Na,K,Ca,Mg,Ba,
Fe,Ni,Cu,Mn,Ti,V,Al,Sn,S
b,Cr,Pr等を含有させてもよい。これらの元素は
約5重量%以下の範囲で添加することができる。これを
超えると、青色顔料として好ましい色調を得ることがで
きなくなる。
【0011】また、上記共沈混合物は、空気中で900
〜1000℃の範囲で焼成することが好ましい。この方
法により、平均粒子径が0.5μm以下、好ましくは
0.1〜0.3μmの範囲のCoO・ZnO・SiO2
系青色顔料を容易に製造することができる。
【0012】
【作用】本発明者等は、各種の青色顔料について、その
平均粒子径と付着力の関係を調べたところ、図1のよう
な関係を得た。ここで、付着力とは、界面活性剤を0.
1%加えた水中で顔料付蛍光体を振り混ぜた後、2時間
放置し、上澄みの600nmにおける透過率を測定した
ものである。数値が小さい場合は、顔料が水中で剥離さ
れ、透過率を低下させたものであり、顔料の付着力が弱
いことを示している。図1から明らかなように、顔料の
平均粒子径が0.5ミクロンを越えると付着力が弱く、
実用上問題があることが分かる。
【0013】本発明者等は、CoO・ZnO・SiO2
系青色顔料付青色発光蛍光体を種々検討する過程で、平
均粒子径が0.5ミクロン以下の顔料を用いると、蛍光
体への付着力と着色力が向上することを見出し、同時
に、かかる平均粒子径の顔料の製造方法も確立すること
に成功した。図2は、下記実施例で得た平均粒子径0.
3ミクロンのCoO・ZnO・SiO2 青色顔料のSE
M写真である。この写真から明らかなように、本発明の
方法で得たCoO・ZnO・SiO2 系青色顔料は、従
来の青色顔料に比べて粒径が小さいため、蛍光体への付
着力や着色力、さらにはコントラストの向上に寄与して
いるものと考えられる。
【0014】なお、本発明で使用することのできる青色
発光蛍光体としては、380〜500nmの範囲内に発
光スペクトルの主要部を有するもので、具体的には銀付
活硫化亜鉛系蛍光体〔ZnS:Ag,X(Xはハロゲン
又はAl)、ZnS:Ag,M,X(MはGa,In
等、Xはハロゲン又はAl)〕、Y2 SiO5 :Ce、
Ca2 5 9 Cl:Eu、(Bax Mg1-x ) O・n
Al2 3 :Eu(0≦x≦1,7≦n≦8)、SrS
3 8 Cl4 :Eu、CaWO4 、CaWO4:P
b、BaFCl:Eu、Gd2 2 S:Tb、ZnS:
Zn等を挙げることができる。上記の青色顔料の付着量
は、0.3〜15重量%の範囲が好ましい。付着量が下
限値を下回るとフィルター効果が小さすぎ、また、上限
値を越えると、発光輝度が十分でなくなる場合がある。
【0015】また、上記の青色顔料は、蛍光体への適用
の他に、一般的な顔料としても使用することができ、従
来の青色顔料より小粒子であるため、着色力、隠蔽力な
どが優れており、広い範囲で効果的に利用することがで
きる。
【0016】
【実施例】
(青色顔料の製造例)塩化コバルト(6水和物)11.
2部と塩化亜鉛8.2部を脱塩水500部に溶解した。
これにコロイダルシリカ(日産化学社製ST−20L)
固形分3.6部を加えて攪拌しながら1Nの水酸化ナト
リウム水溶液を少しずつ加えてpHを8.5とした。反
応終了後静置して沈殿を分離し、得られた固形分を乾燥
させた。これを1000℃で1時間焼成して平均粒子径
0.3μmのxCoO・yZnO・zSiO2 顔料(x
=0.8,y=1.0,z=1.0)を得た。図2は、
この青色顔料の粒子構造を示したSEM写真である。
【0017】(青色顔料付青色発光蛍光体の製造例)銀
付活硫化亜鉛青色発光蛍光体100部に対し、蒸留水1
00部を加えてスラリーとし、これに、上記の青色顔料
3部、及び、SBRエマルジョン(日本合成ゴム社製J
SR0591)0.3部(蛍光体100部当たりの樹脂
量)を加えて混合し、混合スラリーをpH調整して蛍光
体に顔料を付着した。次いで、濾過してから、120℃
で15時間乾燥して顔料付青色発光蛍光体を得た。
【0018】(比較例)酸化コバルト60部、酸化亜鉛
87部、酸化珪素64部を乾式で混合し、空気中で13
00℃で2時間焼成し、粉砕して平均粒子径2.0ミク
ロンのxCoO・yZnO・zSiO2 顔料(x=0.
8,y=1.1,z=1.0)を得た。図3は、この青
色顔料の粒子構造を示したSEM写真である。この青色
顔料を実施例と同様の条件で銀付活硫化亜鉛青色発光蛍
光体に付着した。
【0019】(フィルター効果の比較)実施例及び比較
例で得た顔料付蛍光体の拡散反射率を測定して図4に示
した。顔料を同量付着したものであるが、小粒子顔料を
付着した実施例の方が、600nm付近の反射率が低く
フィルター効果が優れていることが分かる。
【0020】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、蛍光体への付着力及び着色力の優れた平均粒子径
0.5ミクロン以下のxCoO・yZnO・zSiO2
系顔料を提供することができ、また、青色発光蛍光体に
該顔料を付着することにより、高輝度を保持しながら、
コントラストの向上を図ることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】青色顔料の平均粒子系と付着力の関係を示した
グラフである。
【図2】実施例で得た平均粒子径0.3ミクロンのxC
oO・yZnO・zSiO2 顔料(x=0.8,y=
1.0,z=1.0)の粒子構造を示したSEM写真で
ある。
【図3】比較例で得た平均粒子径2.0ミクロンのxC
oO・yZnO・zSiO2 顔料(x=0.8,y=
1.1,z=1.0)の粒子構造を示したSEM写真で
ある。
【図4】実施例及び比較例で得た顔料付蛍光体の拡散反
射率を示したグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CoO・ZnO・SiO2 系青色顔料の
    製造方法において、コロイダルシリカ及びコバルトと亜
    鉛を含む水溶液にアルカリ水溶液を添加し、生成した共
    沈混合物を乾燥した後、焼成することを特徴とする青色
    顔料の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法で製造されたCoO
    ・ZnO・SiO2系青色顔料を青色発光蛍光体の表面
    に付着してなる顔料付青色発光蛍光体。
JP14200792A 1992-05-08 1992-05-08 青色顔料の製造方法及び顔料付青色発光蛍光体 Pending JPH05310432A (ja)

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