JP2803985B2 - 輪転印刷機 - Google Patents

輪転印刷機

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JP2803985B2
JP2803985B2 JP5275690A JP27569093A JP2803985B2 JP 2803985 B2 JP2803985 B2 JP 2803985B2 JP 5275690 A JP5275690 A JP 5275690A JP 27569093 A JP27569093 A JP 27569093A JP 2803985 B2 JP2803985 B2 JP 2803985B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/14Forme preparation for stencil-printing or silk-screen printing
    • B41C1/144Forme preparation for stencil-printing or silk-screen printing by perforation using a thermal head
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41LAPPARATUS OR DEVICES FOR MANIFOLDING, DUPLICATING OR PRINTING FOR OFFICE OR OTHER COMMERCIAL PURPOSES; ADDRESSING MACHINES OR LIKE SERIES-PRINTING MACHINES
    • B41L13/00Stencilling apparatus for office or other commercial use
    • B41L13/04Stencilling apparatus for office or other commercial use with curved or rotary stencil carriers
    • B41L13/06Stencilling apparatus for office or other commercial use with curved or rotary stencil carriers with a single cylinder carrying the stencil

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Screen Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱孔版式の製版・印
刷一体型の輪転印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の感熱デジタル製版式印刷装置にお
いて、その製版部及び給版部では、ロール状の感熱孔版
用のマスタ(以下、単に「マスタ」という)から一版分
のマスタを引き出して、それをプラテンローラでサーマ
ルヘッドに押し付けながら回転し搬送することで感熱穿
孔製版を行い、マスタの先端を印刷ドラムのマスタクラ
ンパでクランプして印刷ドラムの外周に徐々に巻き付け
て、最後にカッタで切断するようになっていた。そし
て、排版部では印刷終了後、使用済マスタをその先端又
は後端から剥離爪及び排版ローラで剥離して排版ボック
ス内に収納する方式であった。つまり、長尺状のロール
状マスタを用いてそれを一版ずつに切断して使用、排版
する方式であった。
【0003】ところが、上記の印刷装置に代わるものと
して特開昭62−73987号公報においては、マスタ
(孔版原紙)を切断しないで使用する方式が提案されて
いる。これは、版胴の外周にマスタの供給部と製版部と
排版巻取部とを全て設けて、版胴と共に回転する方式で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者に
おいては次の問題点があった。 (1)マスタを切断するためのカッタが必要であるが、
カッタは高価である。
【0005】(2)マスタ切断後のマスタの搬送におい
ては、給版ジャムや搬送ローラへの巻き付きやマスタ押
えクランパでのクランプミスなどのトラブルを発生しや
すい。
【0006】(3)排版においても剥離爪での剥離ミス
や搬送ジャムなどのトラブルが発生しやすい。
【0007】(4)切断したマスタを印刷ドラムに巻き
付けるので、巻き付け時のクランプずれやスキュー(曲
がり)などが生じやすい。
【0008】特に、高画質化を求めて、マスタが非常に
薄い実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみから成るような
場合には、上記の(2)は最も大きな問題となり、その
マスタを搬送することは非常に困難となる。
【0009】一方、後者は、上記の(1)〜(4)の問
題点を改良したものであるが、それでも次に示すような
いくつかの問題点がある。
【0010】(1)印刷中には、マスタ供給ロールと排
版巻取ロールとそれらの駆動装置とプラテンローラとサ
ーマルヘッドとが、全て版胴と一緒に回転するのでその
慣性が大になり、高速印刷ができず、振動発生の恐れが
ある。
【0011】(2)サーマルヘッドやローラ駆動モータ
への信号ラインや電源ラインのコネクタ等の着脱動作が
頻繁に行われることになり、動作の信頼性を低下させ
る。特にサーマルヘッドへの信号ラインは重要である。
【0012】(3)版胴を順次回転させながら排版巻取
をすると同時に給版巻き付けをする方式であることによ
り、図19に示すように、版胴の非開孔部B(版胴の周
壁部に対応する非印刷領域)にも確実にマスタを巻き付
けることが必要になり、その版胴の開孔部P(版胴のド
ラムメッシュ部に対応する実質的印刷可能領域)の外周
にインキで貼り付いているマスタだけをすべらせて移動
することは不可能であるので、版胴の非開孔部Bに貼り
付く部分のマスタの無駄使いが多くなる。
【0013】(4)マスタ供給ロールの初期セット操作
に関する記述はないが、版胴の外周に巻き付けることが
必要なので、大変に面倒な作業になることは避けられな
い。
【0014】したがって、本発明はかかる問題点を解決
するために、たとえ使用するマスタが非常に薄い実質的
に熱可塑性樹脂フィルムのみから成るものであっても、
搬送上のトラブルが発生せず、しかも装置全体がコンパ
クトであり、かつ、必要最小限の部分だけを印刷ドラム
と一体にして回転させることで高速印刷を可能とし、信
頼性が高く、マスタの無駄使いもない新しい感熱孔版式
の製版・印刷一体型の輪転印刷機を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、外周面に孔版用のマス
タが巻き付けられ回転中心軸の周りに回転する印刷ドラ
ムと、上記印刷ドラムにインキを供給するインキ供給装
置と、上記マスタの一端がマスタ供給ロール軸の周りに
巻き付けられ上記マスタを上記印刷ドラムに供給するマ
スタ供給ロールの上記マスタ供給ロール軸を支持するマ
スタ供給ロール支持手段と、上記マスタの他端が排版巻
取ロール軸の周りに巻き付けられ上記マスタを上記印刷
ドラムから巻き取る排版巻取ロールの上記排版巻取ロー
ル軸を支持する排版巻取ロール支持手段と、上記回転中
心軸と同一軸の周りに上記印刷ドラムに対して回動自在
であり上記マスタ供給ロール支持手段を有する給版ユニ
ットと、上記回転中心軸と同一軸の周りに上記印刷ドラ
ム及び上記給版ユニットに対して回動自在であり上記排
版巻取ロール支持手段を有する排版ユニットとを具備す
る構成としている。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の輪
転印刷機において、上記排版ユニットにおける上記排版
巻取ロール支持手段の近傍に、上記印刷ドラムとの間で
上記マスタを挟持しその位置を定める開閉可能なマスタ
押えクランパを設けた構成としている。請求項3記載の
発明は、請求項1記載の輪転印刷機において、上記給版
ユニットにおける上記マスタ供給ロール支持手段の近傍
にあり、かつ上記マスタ供給ロールから供給される上記
マスタを周面の一部に巻き付けるプラテンローラを有
し、印刷機本体側に上記プラテンローラに対して接離自
在な製版手段を設けた構成としている。請求項4記載の
発明では、請求項3記載の輪転印刷機において、上記排
版巻取ロール支持手段は第1の回転伝達部材を、上記プ
ラテンローラは第2の回転伝達部材をそれぞれ有し、上
記印刷機本体側には、上記第1の回転伝達部材と係合す
る第1の係合回転伝達部材と、該第1の係合回転伝達部
材を駆動する第1の駆動手段と、上記第2の回転伝達部
材と係合する第2の係合回転伝達部材と、該第2の係合
回転伝達部材を駆動する第2の駆動手段とをそれぞれ有
すると共に、上記印刷ドラムが一定の位置に停止したと
きに、上記第1の回転伝達部材に上記第1の駆動手段の
駆動力が、上記第2の回転伝達部材に上記第2の駆動手
段の駆動力がそれぞれ伝達される。
【0017】請求項5記載の発明では、請求項1記載の
輪転印刷機において、上記給版ユニットにおける上記マ
スタ供給ロール支持手段の近傍にあり、かつ、上記マス
タ供給ロールから供給される上記マスタを周面の一部に
巻き付けるプラテンローラを有し、印刷機本体側に上記
プラテンローラに対して接離自在な製版手段が設けられ
ており、製版及び給版動作においては、上記印刷機本体
に対して上記給版ユニットが第1の位置決め係止手段に
より係止されて上記印刷ドラムと上記排版ユニットとが
一体となって回転し、排版動作においては、上記印刷機
本体に対して上記排版ユニットが第2の位置決め係止手
段により係止されて上記印刷ドラムと上記給版ユニット
とが一体となって回転する。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項1記載の輪
転印刷機において、上記給版ユニット及び上記排版ユニ
ットは、上記マスタを上記印刷ドラムの外周面に巻き付
けない状態で互いに隣接して上記印刷ドラムに対して位
置決めする位置決め係止手段をそれぞれ有し、上記マス
タ供給ロール及び上記排版巻取ロールをセットで交換で
きる構成としている。
【0019】請求項7記載の発明では、請求項3又は4
記載の輪転印刷機において、上記印刷機本体側に、上記
製版手段を上記プラテンローラに対して押し付けるため
の駆動手段を有する第1の駆動アクチュエータと、上記
駆動手段を共有すると共に上記プラテンローラに回転駆
動力を伝達するための第2の駆動アクチュエータとをそ
れぞれ設けた。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項1記載の輪
転印刷機において、上記給版ユニットにおける上記マス
タ供給ロール支持手段の近傍にあり、かつ、上記マスタ
供給ロールから供給される上記マスタを周面の一部に巻
き付けるプラテンローラを有し、印刷機本体側に上記プ
ラテンローラに対して接離自在な製版手段が設けられて
おり、上記給版ユニット及び/又は上記排版ユニットを
所定位置で係止させるための、印刷機本体側に配設され
た第3の位置決め係止手段と、上記給版ユニット及び/
又は上記排版ユニットと係合して一体化するための、上
記印刷ドラムの一端に配設された第4の位置決め係止手
段と、第3の位置決め係止手段若しくは第4の位置決め
係止手段に選択的に係合する、上記給版ユニットに配設
された第3の係合手段と、第3の位置決め係止手段若し
くは第4の位置決め係止手段に選択的に係合する、上記
排版ユニットに配設された第4の係合手段とを具備す
る。
【0021】
【作用】請求項1記載の発明によれば、上記の構成によ
り、マスタを切断するカッタを不要としていることによ
り、たとえ使用するマスタが非常に薄い実質的に熱可塑
性樹脂フィルムのみから成るものであっても、搬送上の
トラブルが発生しない。また、給版ユニットと排版ユニ
ットとが互いに独立して移動可能であることにより、排
版巻取が単独で行われ、排版巻取時にマスタ供給ロール
からマスタが引き出されることなく最適な位置において
製版給版巻き付けがなされる。
【0022】請求項2記載の発明によれば、排版ユニッ
トにおける排版巻取ロール支持手段の近傍に、印刷ドラ
ムとの間でマスタを挟持しその位置を定める開閉可能な
マスタ押えクランパを設けたので、マスタ供給ロールか
ら排版巻取ロールへと連続して印刷ドラム外周面に巻き
付けられたマスタが、マスタ押えクランパにより印刷ド
ラムとの間に挟持され正確に位置決めされる。
【0023】請求項3記載の発明によれば、印刷機本体
側にプラテンローラに対して接離自在な製版手段を設け
たので、重くて大きいサーマルヘッドを印刷ドラムと一
体にして回転させる必要がない。また、サーマルヘッド
への電気的信号供給においても回転式カップリングコネ
クタのような高価で信頼性の低いものを使用する必要が
ない。
【0024】請求項4記載の発明によれば、排版巻取ロ
ールを回転駆動する第1の駆動手段、及びプラテンロー
ラを駆動する第2の駆動手段を印刷機本体側に有するの
で、印刷ドラムと一体にして印刷中に回転する必要がな
く、その慣性が小さくなる。
【0025】請求項5記載の発明によれば、上記構成に
より、印刷ドラムと給版ユニットと排版ユニットとが、
印刷機本体に対して正しい位置関係で、かつ、互いに相
対的に動作することによって、マスタの使用量を少なく
することができる。
【0026】請求項6記載の発明によれば、給版ユニッ
ト及び排版ユニットは、マスタを印刷ドラムの外周面に
巻き付けない状態で互いに隣接して印刷ドラムに対して
位置決めする位置決め係止手段をそれぞれ有しているの
で、マスタ供給ロール及び排版巻取ロールをセットで交
換できる。また、マスタのジャムやしわが発生した場合
にも、マスタ供給ロールと排版巻取ロールとをセット交
換可能な状態にすると共に、マニュアルでその修正動作
をしてから再セットすることで簡単にジャム処理やしわ
除去を行なえる。
【0027】請求項7記載の発明によれば、印刷機本体
側に、製版手段をプラテンローラに対して押し付けるた
めの駆動手段を有する第1の駆動アクチュエータと、そ
の駆動手段を共有すると共にプラテンローラに回転駆動
力を伝達するための第2の駆動アクチュエータとをそれ
ぞれ設けたので、共通の駆動手段によって、製版手段が
第1の駆動アクチュエータを介してプラテンローラに接
離され、かつ、第2の駆動アクチュエータを介してプラ
テンローラが回転駆動される。
【0028】請求項8記載の発明によれば、上記構成に
より、第3の係合手段及び/又は第4の係合手段が、印
刷機本体側に配設された第3の位置決め係止手段と係合
して所定位置で係止され、また第3の係合手段及び/又
は第4の係合手段が、印刷ドラムの一端に配設された第
4の位置決め係止手段と係合して一体化されることによ
り、印刷ドラムと給版ユニットと排版ユニットとが、印
刷機本体に対して正しい位置関係で、かつ、互いに相対
的に動作することによって、マスタの使用量が少なくな
る。
【0029】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて詳述する。 (実施例1) 図1は、本発明の一実施例を示す輪転印刷機の要部構成
図であり、まず、この全体構成について説明する。図1
において、符号100は、輪転印刷機を示す。この輪転
印刷機100は、フレーム101に支持されていて、外
周面にマスタ1aが巻き付けられ回転中心軸21の周り
に回転する印刷ドラム20と、印刷ドラム20の内周面
にインキを供給するインキ供給装置220と、マスタ1
aの一端がマスタ供給ロール軸としての紙芯1sの周り
に巻き付けられマスタ1aを印刷ドラム20に供給する
マスタ供給ロール1の紙芯1sを支持するマスタ供給ロ
ール支持手段1Hと、マスタ1aの他端が後述する排版
巻取ロール軸の周りに巻き付けられマスタ1aを印刷ド
ラム20から巻き取る排版巻取ロール8の上記排版巻取
ロール軸を支持する排版巻取ロール支持手段8Hと、回
転中心軸21と同一軸の周りに印刷ドラム20に対して
回動自在であり、マスタ供給ロール支持手段1Hを有す
る給版ユニット70と、回転中心軸21と同一軸の周り
に印刷ドラム20及び給版ユニット70に対して回動自
在であり、排版巻取ロール支持手段8Hを有する排版ユ
ニット80とから主に構成されている。
【0030】以下、印刷ドラム20、インキ供給装置2
20、マスタ供給ロール1、マスタ供給ロール支持手段
1H、給版ユニット70、排版巻取ロール8、排版巻取
ロール支持手段8H及び排版ユニット80の構成につい
て順次説明する。
【0031】図1に示すように、印刷ドラム20は、回
転中心軸21方向に長い多孔性の円筒体からなり、フレ
ーム101に取り付けられた回転中心軸21に回転可能
に支持されていて、その機構の間にスリップリング機構
を有する図示しない回転駆動手段により回転駆動され
る。上記円筒体の多孔性の範囲は、その円周上の略4分
の3を占めており、この範囲が実質的な印刷可能領域P
となる。印刷ドラム20の両端には、フランジ20Eが
取り付けられていて、印刷ドラム20を挟んで一対の給
版アーム7a,7b(以下、「給版アーム対7a,7
b」という)及び一対の排版アーム10a,10b(以
下、「排版アーム対10a,10b」という)が回転中
心軸21を中心としてそれぞれ独立に回動自在に配設さ
れていて、図示しない駆動機構によりそれぞれ駆動され
る。
【0032】両フランジ20Eには、図1の定位置状態
における給版アーム対7a,7b及び排版アーム対10
a,10bに対して回転中心軸21を介して対称位置
に、回転バランスを保持するための、比重大の材料から
成るバランサ用錘44が埋め込まれている。バランサ用
錘44は、給版アーム対7a,7b及び排版アーム対1
0a,10bが回転した場合に干渉しないように配置さ
れている。バランサ用錘44は、略扇状を成し、回転中
心軸21に対する給版アーム対7a,7b及び排版アー
ム対10a,10bの回転モーメントと釣り合うように
その大きさ及び重量が設定されている。後述するよう
に、印刷工程において、印刷ドラム20、給版アーム対
7a,7b及び排版アーム対10a,10bは、一体と
なって高速で回転する。このとき、上記のように、各フ
ランジ20Eにバランサ用錘44が設けられているた
め、これらの一体化した物体の全体としては、回転バラ
ンスが良くなって回転時の負荷変動が小さくなるので、
より安定した高速印刷を行なえる。なお、バランサ用錘
44は、図1及び図12のみに図示し、その他の図面に
おいてはその簡明化を図るため省略して示す。
【0033】各フランジ20Eの所定位置には、後述す
る所定時期に給版アーム対7a,7bに設けられた第1
の係合爪(図示せず)に係合する第1の係止溝(図示せ
ず)及び後述する所定時期に排版アーム対10a,10
bに設けられた第2の係合爪(図示せず)に係合する第
2の係止溝(図示せず)が設けられている。
【0034】インキ供給装置220は、印刷ドラム20
の内部に配設され印刷ドラム20の内周面にインキを供
給するインキ供給ローラ22と、インキ供給ローラ22
と微小間隙を置いて平行に配置されていて、インキ供給
ローラ22との間にインキ溜り24を形成するドクター
ローラ23と、印刷ドラム20の回転中心軸21を兼ね
ると共にインキ溜り24へインキを供給するインキ供給
管21とを有する。
【0035】インキ供給ローラ22に対向する印刷ドラ
ム20の外周面下方の近傍には、軸26の周りにプレス
ローラ25が回転可能に設けられている。軸26はその
両軸端に配置された一対のアーム27に支持されてい
て、これらのアーム27は印刷機本体の図示しない不動
部材に取り付けられた軸28の周りに揺動可能に支持さ
れている。軸28の図において右側近傍には、図示しな
い用紙搬送手段によってその上流側より給送される印刷
用紙30を印刷ドラム20とプレスローラ25との間に
搬送する上下一対の用紙フィードローラ対29a,29
bが配設されている。
【0036】図1及び図9において、マスタ1aは、非
常に薄い2〜5μm程度厚の、実質的に熱可塑性樹脂フ
ィルムのみから成る。マスタ供給ロール1は、マスタ1
aの一端が小径の紙芯1sに連続シート状に巻かれて形
成されている。紙芯1sの各端はマスタ供給ロール1の
ロール状端面から外側に突出しマスタ1a幅よりも長く
形成されている。したがって、マスタ供給ロール1は、
その外径寸法が従来のものに比べて著しく小さくなって
いる。なお、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみから成
るマスタとは、マスタが熱可塑性樹脂フィルムのみから
成るものの他、熱可塑性樹脂フィルムに帯電防止剤等の
微量成分を含有させてなるものや、さらには熱可塑性樹
脂フィルムの両主面、すなわち表面及び裏面のうち少な
くとも一方にオーバーコート層等の薄膜層を1層又は複
数層形成して成るものを含む。
【0037】各給版アーム対7a,7bの自由端部に
は、マスタ供給ロール1の紙芯1sを着脱自在、かつ、
回動可能に支持するための溝部52a,52bが形成さ
れている。各給版アーム対7a,7bの内側の溝部52
a,52b近傍には、紙芯1sの外周面に摺接すること
によって、マスタ供給ロール1から繰り出されるマスタ
1aに所定のブレーキ力を付与するためのブレーキゴム
55がそれぞれ設けられている。マスタ供給ロール1
は、給版アーム7aと給版アーム7bとの間に、両紙芯
1sを溝部52a,52bに押し込むことによって、紙
芯1sを中心として回動可能に配設される。上記のとお
り、マスタ供給ロール支持手段1Hは、溝部52a,5
2bで構成されている。
【0038】図1及び図9において、給版ユニット70
の給版アーム対7a,7bにおけるマスタ供給ロール支
持手段1Hの近傍には、マスタ供給ロール1から供給さ
れるマスタ1aを自身の周面の一部に巻き付けて搬送す
るプラテンローラ2が、給版アーム対7a,7bに回転
自在に支持された軸2sに実質一体的に設けられてい
る。
【0039】図4に示すように、第2の回転伝達部材と
しての歯車34が、軸2sの軸端に固設されている。印
刷機本体側の所定位置における図示しない側板の不動部
材には、駆動手段としての、回転駆動軸36sを有する
1個の小さいDCモータ(図示せず)が設けられてい
て、この回転駆動軸36sに板カム36が実質一体的に
取り付けられている。また、印刷機本体側におけるカム
36の近傍において、カム36の輪郭周面と接するロー
ラ37a付きのカムフォロアブラケット37Aが配設さ
れている。
【0040】カムフォロアブラケット37Aは、3角形
状の板に腕が突出した形状をなし、その3角形の一端が
ローラ37a取付部を形成していて、その基端が軸37
sで図示しない側板の不動部材に枢着されている。ま
た、カムフォロアブラケット37Aの突出した腕状の自
由端は、図示しない側板の不動部材に係止された引っ張
りばね37Bにより図において時計回り方向の回動習性
が与えられている。また、カムフォロアブラケット37
Aの突出した腕の一側端には、第2の駆動手段としての
パルスモータ37が取り付けられている。パルスモータ
37には、その回転駆動軸35sと実質一体である第2
の係合回転伝達部材としての、歯車34と所定時期に噛
合する歯車35が取り付けられている。
【0041】駆動手段としてのDCモータ(図示せ
ず)、カム36、カムフォロアブラケット37A、ばね
37B、第2の駆動手段としてのパルスモータ37及び
第2の係合回転伝達部材としての歯車35が、第2の駆
動アクチュエータを構成する。
【0042】上記のとおり、給版ユニット70は、マス
タ供給ロール支持手段1H、給版アーム対7a,7b、
プラテンローラ2及び第2の回転伝達部材としての歯車
34から主に構成されている。
【0043】図1、図2、図9及び図10において、マ
スタ供給ロール1から繰り出されたマスタ1aの他端
は、パイプ材から成る芯管40に予め接着されていて巻
き付けられ排版巻取ロール8が形成されている。排版巻
取ロール8の芯管40の一端部には、切欠き溝40aが
形成されている。
【0044】排版アーム10aの自由端部には、排版巻
取ロール8の芯管40の切欠き溝40aと嵌合して排版
巻取ロール8を支持するための、軸に対して直角方向に
突出した係合突起14bを有する軸14が回動可能に設
けられている。軸14の軸端には第1の回転伝達部材と
しての歯車15が固設されている。一方、排版アーム1
0bの自由端部には、排版巻取ロール8の芯管40の中
空内に嵌入して排版巻取ロール8を支持するための、回
転中心軸21と平行に図中LR方向に摺動自在なスライ
ド軸53が設けられている。排版巻取ロール8は、排版
アーム10aと排版アーム10bとの間に、芯管40の
一端側の切欠き溝40aに軸14の係合突起14bを嵌
合させ、また芯管40の他端側の中空内にスライド軸5
3を嵌入させることによって、軸14及びスライド軸5
3を中心として回動可能に配設される。上記のとおり、
排版巻取ロール支持手段8Hは、軸14及びスライド軸
53で構成されている。
【0045】図9において、符号51は、その各端部に
おいて、マスタ供給ロール1の紙芯1sの各端に嵌合す
る溝51a及び排版巻取ロール8の芯管40の各端に嵌
合する溝51bがそれぞれ形成された、サプライとして
マスタ供給ロール1及び排版巻取ロール8をセットで供
給するための仮止め部材を示す。仮止め部材51は、プ
ラスチック板でできている。サプライとしてのマスタ供
給ロール1及び排版巻取ロール8のセット200は、一
対の仮止め部材51の一方で、紙芯1sの一端に溝51
aを、芯管40の一端に溝51bを嵌合させ、同様に一
対の仮止め部材51の他方で紙芯1sの他端に溝51a
を、芯管40の他端に溝51bを嵌合させることによっ
て、紙芯1sの各端と芯管40の各端との間隔が一定の
間隔、すなわち図8及び図9の位置状態において給版ア
ーム対7a,7bの各溝部52a,52bと排版アーム
対10a,10bの軸14若しくはスライド軸53との
間隔と同じになるように連結されて構成されている。な
お、セット200のセット時には、まず排版巻取ロール
8を先にセットする。
【0046】図2に示すように、排版巻取ロール支持手
段8Hの近傍には、印刷ドラム20の外周面との間でマ
スタ1aを挟持しその位置を定める開閉可能なマスタ押
えクランパ9が、排版アーム対10a,10bに支持さ
れた軸11に回動自在に設けられている。図2及び図3
に示すように、マスタ押えクランパ9は、印刷ドラム2
0の外周面側においては平板状をなし、その先端部には
摩擦板9fが取り付けられている。マスタ押えクランパ
9は、排版アーム対10a,10bの両取付側において
断面L字状をなす係合突起部9aが一体形成されてい
て、この係合突起部9aの略中央部において排版アーム
10aにその一端が係止された引っ張りばね13の他端
が係止されており、通常、マスタ1aを印刷ドラム20
の外周面上にクランプする向き(図2においては反時計
回り方向)の回動習性が与えられている。印刷機本体側
の所定位置における図示しない側板の不動部材には、後
述する所定の動作時期においてマスタ押えクランパ9の
係合突起部9aと係合する係合ピン12(図中ハッチン
グで示す)が、マスタ押えクランパ9の軸11と平行な
方向に図示しないソレノイドの駆動により突出されるよ
うに設けられている。
【0047】図2において、印刷機本体側の所定位置に
おける図示しない側板の不動部材には、第1の駆動手段
としての排版巻取モータ16が取り付けられている。排
版巻取モータ16には、その回転出力軸17sに固設さ
れた歯車17が設けられている。歯車17の隣には、連
結アーム19によって所定の間隔に保たれ軸18sの周
りに回転可能に支持されると共に歯車17と常時噛合す
る第1の係合回転伝達部材としての歯車18が設けられ
ている。
【0048】歯車15と歯車18とが後述する所定の動
作時期において噛合若しくはその噛合を解除する連結ア
ーム19の揺動動作は、回転出力軸17s、軸18s及
び軸14との位置関係が、回転出力軸17sと軸18s
とを結ぶ半直線と、軸14と軸18sとを結ぶ半直線と
が略直角又はそれより大きい鈍角になるように設定され
ているので、排版巻取モータ16の回転駆動による歯車
17の回転動作だけで実施可能なようになされている。
すなわち、後述する製版開始時においては、排版巻取モ
ータ16の歯車17が図中矢印方向(反時計回り方向)
に回転すると、歯車の回転モーメントの作用を受けて連
結アーム19を介して歯車18が、歯車15に接近する
方向に揺動して歯車15に噛み合い、排版巻取モータ1
6の回転力が軸14に伝達される。一方、製版終了時に
おいては、排版巻取モータ16の歯車17が図中矢印方
向と反対方向(時計回り方向)に若干逆回転されること
により、連結アーム19を介して歯車18が、歯車15
から離れる方向に揺動して歯車15との噛み合いが外れ
る。したがって、上記機構により、連結アーム19を揺
動させるための特別なモータやソレノイド等の駆動手段
を付加する必要がない。
【0049】図3に示すように、印刷機本体100内に
おける側板111の所定位置には、軸11と平行な方向
に突出可能な第2の位置決め係止手段を構成するガイド
ピン112を有する、プランジャ突出型のソレノイド1
13が取り付けられている。排版アーム10bの図にお
いて下部には、ガイドピン112が突出して嵌合するた
めの第2の位置決め係止手段を構成する係止孔110が
設けられている。上記のとおり、第2の位置決め係止手
段は、ガイドピン112、ソレノイド113及び係止孔
110で構成されている。
【0050】なお、図示を省略してあるが、印刷機本体
の側板の所定位置には上記機構と同様な第1の位置決め
係止手段を構成するガイドピンを有するソレノイドが、
給版アーム7bには上記と同様な第1の位置決め係止手
段を構成する係止孔(図示せず)がそれぞれ設けられて
いる。上記のとおり、第1の位置決め係止手段は、上記
ガイドピン、上記ソレノイド及び上記係止孔で構成され
ている。
【0051】図5に示すように、カム36(図4に示
す)の軸36sには、板カム31が実質一体的に設けら
れていて、カム31は上記した図示しない駆動手段とし
てのDCモータによってカム36と共に回転駆動され
る。したがって、カム31とカム36とを共通の1枚の
板カムとすることも可能であり、サーマルヘッド3がプ
ラテンローラ2に押し付けられると同時に、歯車34と
歯車35とが噛み合うようになる。また、印刷機本体側
におけるカム31の近傍において、カム31の輪郭周面
と接するローラ5a付きのカムフォロアブラケット5が
配設されている。
【0052】カムフォロアブラケット5は、腕状をなし
ていて、その中央部において図示しない印刷機本体側板
の不動部材に軸5sで枢着されている。カムフォロアブ
ラケット5の基端にはローラ5a取付部が形成されてお
り、その自由端には回転中心軸21の軸方向に長い製版
手段としてのサーマルヘッド3が取り付けられている。
また、カムフォロアブラケット5の基端側の中央部に
は、その一端が図示しない印刷機本体側板の不動部材に
掛止された引っ張りばね32の他端が掛止されていて、
このばね32によりカムフォロアブラケット5には図に
おいて反時計回り方向の回動習性が与えられている。サ
ーマルヘッド3は、上記の構成によって後述する所定の
動作時期においてプラテンローラ2に接離自在になって
いる。サーマルヘッド3には、原稿読取装置(図示せ
ず)で処理されて送出されるデジタル画像信号を送る信
号線33が接続されている。
【0053】駆動手段としての図示しないDCモータ、
カム31、カムフォロアブラケット5及びばね32が第
1の駆動アクチュエータを構成する。
【0054】排版ユニット80は、排版巻取ロール支持
手段8H、排版アーム対10a,10b、マスタ押えク
ランパ9及び第1の回転伝達部材としての歯車15から
主に構成されている。
【0055】次に、この輪転印刷機100の動作につい
て以下に記す。
【0056】新しい原稿に対して印刷をしようとする場
合、まず排版から行われる。図示しない製版スタートキ
ーをオンすると、まず、図2に示すように、図示しない
ソレノイドが駆動して係合ピン12が軸11と平行な方
向に突出されることにより、マスタ押えクランパ9の係
合突起部9aと係合ピン12とが当接し、その後図示し
ない駆動機構によって排版アーム対10a,10bが太
矢印方向(時計回り方向)に所定量回動して、マスタ押
えクランパ9が仮想線で示す方向に移動され開状態とな
る。次いで図3において、ソレノイド113が駆動され
てガイドピン112が突出し、排版アーム10bの係止
孔110に嵌合して排版アーム対10a,10bが印刷
機本体に対して位置決め固定される。そして、図2に示
すように、連結アーム19が回転出力軸17sを中心に
図において下方に揺動し、歯車18と歯車15とが噛合
されると共に、排版巻取モータ16が回転駆動されるこ
とにより排版巻取ロール8が図中矢印で示す反時計回り
方向に回転を始める。
【0057】上記の動作と同時に、給版アーム対7a,
7bに設けた図示しない第1の係合爪が印刷ドラム20
に設けた図示しない第1の係止溝に係合し、印刷ドラム
20及び給版アーム対7a,7bは、一体となって共に
図1に示す矢印方向に回転される。このとき、図11に
おいて、プラテンローラ2と排版巻取ロール8との間の
使用済張架マスタ1e部分には、印刷ドラム20の周速
度よりも若干大きい周速度で、DCモータの内部スリッ
プを利用しながら排版巻取モータ16(図2に示す)を
駆動することで排版巻取ロール8を回転させて、一定の
均一な張力が付与される。こうして、印刷ドラム20
が、使用済張架マスタ1e部分に一定の張力を保持した
まま回転され、印刷ドラム20の外周面に巻かれていた
使用済マスタが排版巻取ロール8に巻き取られて最終的
には図5に示す状態の位置関係になる。なおここで、マ
スタ押えクランパ9が閉じるよりも前に、図示しない第
1の位置決め係止手段の作動により給版アーム対7a,
7bが印刷機本体に対して位置決め固定されると共に、
その外周面にインキによる粘着状態を介して巻装されて
いた使用済マスタから開放された印刷ドラム20のみ
が、反時計回り方向に逆回転される。この印刷ドラム2
0の空転戻り動作は、印刷ドラム20の印刷可能領域P
とマスタ1aの製版開始位置SP(図7に示す)とが一
致する位置まで印刷ドラム20が所定量逆回転されるこ
とで行なわれる。
【0058】次いで、印刷ドラム20、給版アーム対7
a,7b及び排版アーム対10a,10bが、図5に示
す位置関係になると、図2に示した係合ピン12が軸1
1と平行な方向に逃げることにより、マスタ押えクラン
パ9が、ばね13の付勢力によって閉状態となり、マス
タ1aの先端を印刷ドラム20の外周面との間に挟持し
位置決めすることとなり、いわゆる排版工程が終了す
る。
【0059】次に、図5に示すように、図示しないDC
モータの回転駆動によりカム31が回転されると共に、
ばね32の付勢力によってカムフォロアブラケット5
が、軸5sを中心に矢印方向(反時計回り方向)に回動
し、カムフォロアブラケット5におけるサーマルヘッド
3の発熱体部がマスタ1aをプラテンローラ2に押し付
けることになる。このとき、サーマルヘッド3の発熱体
部によるマスタ1aへの製版開始位置SPは、図7に示
すように、印刷可能領域Pの始端部に対応するマスタ1
aの巻装位置になるように設定されている。したがっ
て、マスタ押えクランパ9からサーマルヘッド3の発熱
体部までの位置が正確に決まるため、マスタ1aに対す
る製版開始位置SPは精度の高いものとなる。図5の状
態から製版及びマスタ1aの巻き付けがスタートし、製
版工程が始まる。すなわち、図示しない原稿読取装置か
らのデジタル画像信号に応じてコントロールされて、サ
ーマルヘッド3の発熱体部が選択的に発熱してマスタ1
aに穿孔製版が行われる。
【0060】そして、図4に示すように、図示しないD
Cモータの回転駆動によりカム31とその駆動軸36s
を共有するカム36が矢印方向(時計回り方向)に回転
され、ローラ37aにカム36の輪郭周面の大径部が当
接することによって、ばね37Bの付勢力に抗してカム
フォロアブラケット37Aが軸37sを中心として回動
されて、歯車35が歯車34に噛合することとなる。こ
のとき、パルスモータ37が回転駆動されることによっ
て、歯車34及びプラテンローラ2が矢印方向(時計回
り方向)に回転されて、マスタ1aがマスタ供給ロール
1から順次繰り出され搬送されると共に、サーマルヘッ
ド3の発熱体部が選択的に発熱してマスタ1aの先端か
ら順次穿孔製版が行われる。これと同時に、図3におい
て、ソレノイド113がオフされてガイドピン112が
排版アーム10bの係止孔110から引き込まれ、排版
アーム対10a,10bの印刷機本体100に対する位
置決め固定状態が解除される。そして、排版アーム対1
0a,10bに設けた図示しない第2の係合爪が印刷ド
ラム20に設けた図示しない第2の係止溝に係合し、印
刷ドラム20は、排版アーム対10a,10bと一体と
なって図5から図7に示す太矢印方向(時計回り方向)
に回転される。このとき、プラテンローラ2とマスタ押
さえクランパ9との間の張架マスタ1t部分には、印刷
ドラム20を回転駆動させる回転駆動手段によりスリッ
プリング(共に図示せず)を介して印刷ドラム20が回
転されることによって一定の張力が付与される。こうし
て、印刷ドラム20が、張架マスタ1t部分に一定の張
力を保持したまま回転され、製版済マスタが印刷ドラム
20の外周面に巻き付けられていくこととなる。
【0061】製版及びマスタ1aの巻き付けが終了し
て、図6に示す位置状態になるとサーマルヘッド3はカ
ム31(図5に示す)のさらなる回転、すなわちカム3
1の大径部がローラ5aと接触することによってプラテ
ンローラ2から図中矢印方向に離れるようになる。次い
で、印刷ドラム20、給版アーム対7a,7b及び排版
アーム対10a,10bは、上述した第1及び第2の係
合爪の第1及び第2の係合溝への各々の係合により一体
となって図中の矢印方向に若干回転して図1に示す定位
置状態になる。
【0062】この図1の定位置状態から印刷工程が開始
される。図示しない給紙台上に積載されている印刷用紙
30が、図示しない用紙搬送手段により用紙フィードロ
ーラ対29a,29bへ向けて送られ、さらに用紙フィ
ードローラ対29a,29bにより印刷ドラム20の回
転と同期した所定のタイミングで印刷ドラム20の外周
面とプレスローラ25との間に送出される。そして、印
刷ドラム20の外周面から下方に離間していたプレスロ
ーラ25が、アーム27の揺動によって上方に移動し、
同図中の矢印方向に回転する印刷ドラム20の外周面に
巻装された製版済マスタに印刷用紙30が押圧されるこ
とにより、製版済マスタの穿孔部分からインキが印刷用
紙30の表面に転移される。なお、この時、インキ供給
ローラ22も印刷ドラム20の回転方向と同一方向に回
転し、インキを印刷ドラム20の内周面に供給する。こ
のようにして、印刷された印刷用紙30は、プレスロー
ラ25を過ぎると、図示しない排紙剥離手段によって印
刷ドラム20の外周面から剥離され、図示しない排紙搬
送手段によって図示しない排紙台上に排紙積載される。
【0063】次に、マスタ供給ロール1と排版巻取ロー
ル8とをセットで交換するときの初期セット動作につい
て説明する。マスタ供給ロール1と排版巻取ロール8と
の交換操作は、印刷ドラム20、給版アーム対7a,7
b及び排版アーム対10a,10bが図5に示す状態に
あるときに行われる。すなわち、図5に示す状態におい
て、図8及び図9に示すように、マスタ押えクランパ9
をマニュアル操作で図8の矢印方向に完全に開いて、使
用済マスタ供給ロール1Aと使用済マスタで満杯になっ
た使用済排版巻取ロール8Aとを取り外して、太矢印で
示すように、代わりに新しいマスタ供給ロール1と排版
巻取ロール8とのセット200を各給版アーム対7a,
7bと各排版アーム対10a,10bとの間に取り付け
る。このセット200の取り付けは、先ず、排版巻取ロ
ール8の切欠き溝40aを排版アーム10a側の軸14
の係合突起14bに嵌合させつつ芯管40の一端に軸1
4の一端を差し込み、芯管40の他端に排版アーム10
b側のスライド軸53を図11に示す仮想線方向に摺動
させて挿入させ、次いで、マスタ供給ロール1の紙芯1
sの各端を給版アーム対7a,7bの溝部52a、溝部
52bに押し込むことによって行なわれる。セット20
0の取り付け終了後、一対の仮止め部材51は、紙芯1
s及び芯管40の各端から外され除去される。したがっ
て、使用済マスタ供給ロール1A及び使用済排版巻取ロ
ール8Aの交換は、一対の仮止め部材51によって一定
の間隔を保持しつつマスタ1aに捩じれ等の不具合を生
じさせないようになされ、また使用済排版巻取ロール8
Aの交換は、上述した着脱操作で非常に簡単に行うこと
ができる。
【0064】(実施例2) 図12〜図17に本発明の実施例2を示す。図12にお
いて、符号100Aは実施例2の輪転印刷機を、符号7
0Aは給版ユニットを、符号80Aは排版ユニットをそ
れぞれ示す。輪転印刷機100Aは、実施例1の輪転印
刷機100に対して、給版アーム対7a,7bに設けら
れた第1の係合爪(図示せず)及び第1の係合爪に係合
する第1の係止溝(図示せず)と、排版アーム対10
a,10bに設けられた第2の係合爪(図示せず)及び
第2の係合爪(図示せず)に係合する第2の係止溝(図
示せず)と、印刷機本体側に設けられた第1の位置決め
係止手段としてのガイドピンを有するソレノイド(共に
図示せず)及び上記ガイドピンが突出して嵌合するため
の給版アーム7bに設けられた第1の位置決め係止手段
としての係止孔(図示せず)と、印刷機本体側に設けら
れた第2の位置決め係止手段としてのガイドピン112
を有するソレノイド113及びガイドピン112が突出
して嵌合するための第2の位置決め係止手段としての係
止孔110とを有する構成に代えて、以下の構成を有す
ることのみ相違する。
【0065】すなわち、輪転印刷機100Aは、輪転印
刷機100の上記構成に対して、給版ユニット70A及
び/又は排版ユニット80Aを所定位置で係止させるた
めの、印刷機本体側に配設された第3の位置決め係止手
段としての共通係止ピン120(図14に示す)と、給
版ユニット70A及び/又は排版ユニット80Aと係合
して一体化するための、印刷ドラム20のフランジ20
Eの所定位置に植設された第4の位置決め係止手段とし
ての共通係合ピン78と、共通係止ピン120若しくは
共通係合ピン78に選択的に係合する、給版ユニット7
0Aに配設された第3の係合手段としての第3の係合爪
71と、共通係止ピン120若しくは共通係合ピン78
に選択的に係合する、排版ユニット80Aに配設された
第4の係合手段としての第4の係合爪81とを有する点
のみ相違する。なお、共通係止ピン120、共通係合ピ
ン78、第3の係合爪71、第4の係合爪81、後述す
る第3のアクチュエータ及び後述する第4のアクチュエ
ータ(共に図示せず)は、他の構成要素と干渉しないよ
うに印刷ドラム20の両側にそれぞれ設けられている
が、説明の便のため以下その片側のみについて述べる。
【0066】図12及び図13において、第3の係合爪
71は、その基端部が給版アーム7aの自由端寄りに植
設されたピン73に回動自在に支持されていて、第3の
係合爪71の自由端側の両側縁部には、共通係止ピン1
20若しくは共通係合ピン78に選択的に係合するため
の溝71a,71bが設けられている。給版アーム7a
の略中央部に植設されたピンと係合爪71の基端部寄り
の孔との間には、ばね72(引張りばね)が設けられて
いる。
【0067】第4の係合爪81は、その基端部が排版ア
ーム10aの自由端寄りに植設されたピン83に回動自
在に支持されていて、第4の係合爪81の自由端側の両
側縁部には、共通係止ピン120若しくは共通係合ピン
78に選択的に係合するための溝81a,81bが設け
られている。排版アーム10aの略中央部に植設された
ピンと係合爪81の基端部寄りの孔との間には、ばね8
2(引張りばね)が設けられている。
【0068】印刷機本体側の共通係止ピン120近傍に
は、第3の係合爪71に係合して第3の係合爪71を所
定方向に回動させることによって、第3の係合爪71を
共通係止ピン120に係止させるための図示しない第3
のアクチュエータが設けられている。また印刷機本体側
の共通係止ピン120近傍には、第4の係合爪81に係
合して第4の係合爪81を所定方向に回動させることに
よって、第4の係合爪81を共通係止ピン120に係止
させるための図示しない第4のアクチュエータが設けら
れている。
【0069】次に、輪転印刷機100Aの動作につい
て、実施例1の輪転印刷機100と相違する点を中心に
以下に記す。なお、以下参照する図12〜図17におい
ては、歯車15及び歯車34の図示を、図13〜図17
においては、歯車15、歯車34、マスタ押えクランパ
9、ばね72及びばね82の図示をそれぞれ図面の簡明
化を図るため省略してある。
【0070】排版工程においては、図示しない製版スタ
ートキーをオンすると、先ず、図2において、実施例1
の動作と同様に、マスタ押えクランパ9の係合突起部9
aと係合ピン12とが当接し、その後図示しない駆動機
構によって排版アーム対10a,10bが太矢印方向に
所定量回動して、マスタ押えクランパ9が仮想線で示す
方向に移動され開状態となる。
【0071】次いで図13において、図示しない第4の
アクチュエータの駆動により、第4の係合爪81が図中
反時計回り方向に回動され、溝81aと共通係止ピン1
20とが係合して、排版アーム対10a,10bが印刷
機本体に対して位置決め固定されると共に、図2におい
て、実施例1の動作と同様に、排版巻取モータ16が回
転駆動されることにより排版巻取ロール8が図中矢印で
示す反時計回り方向に回転を始める。
【0072】上記の動作と同時に、図示しない第3のア
クチュエータの駆動により、第3の係合爪71が図中反
時計回り方向に回動され、溝71bと共通係合ピン78
とが係合して、印刷ドラム20及び給版アーム対7a,
7bは、一体となって共に図中太矢印方向に回転され
る。このとき、実施例1の動作と同様に図11におい
て、プラテンローラ2と排版巻取ロール8との間の使用
済張架マスタ1e部分には、一定の均一な張力が付与さ
れる。こうして、印刷ドラム20が、使用済張架マスタ
1e部分に一定の張力を保持したまま回転され、印刷ド
ラム20の外周面に巻かれていた使用済マスタが排版巻
取ロール8に巻き取られて最終的には図14に示す状態
の位置関係になる。印刷ドラム20、給版アーム対7
a,7b及び排版アーム対10a,10bが図14に示
す状態の位置関係になると、印刷ドラム20及び給版ア
ーム対7a,7bの回転は停止されると共に、排版巻取
ロール8の回転も停止される。
【0073】次いで、第3のアクチュエータの駆動によ
り、第3の係合爪71が図中矢印(時計回り)方向に回
動され、溝71aと共通係止ピン120とが係合して、
給版アーム対7a,7bが印刷機本体側に固定される。
次いで、図15において、給版アーム対7a,7b及び
排版アーム対10a,10bは、共に共通係止ピン12
0に係合して印刷機本体側に固定され、この状態で印刷
ドラム20のみが図中太矢印(反時計回り)方向に逆転
される(印刷ドラム20の空転戻り工程)。この印刷ド
ラム20の空転戻り動作によって、印刷ドラム20の印
刷可能領域Pと製版開始位置とを一致させてマスタの無
駄使いを防止する。
【0074】次に、実施例1の動作と同様に図2におい
て、マスタ押えクランパ9が閉状態となり、マスタ1a
の先端を印刷ドラム20の外周面との間に挟持し位置決
めすることとなり、いわゆる排版工程が終了する。
【0075】次に、図16において、給版アーム対7
a,7bは共通係止ピン120に係合した状態で印刷機
本体側に固定され、この状態で実施例1の動作と同様に
サーマルヘッド3の発熱体部がマスタ1aを介してプラ
テンローラ2に押し付けられ穿孔製版が行なわれる。こ
のとき、図示しない第4のアクチュエータの駆動によっ
て第4の係合爪81が時計回り方向に回動されることで
排版アーム対10a,10bと共通係止ピン120との
係止状態が解除され、溝81bと共通係合ピン78とが
係合して印刷ドラム20及び排版アーム対10a,10
bが、共に図中太矢印(時計回り)方向に回転される。
こうして、実施例1の動作と同様に、サーマルヘッド3
の発熱体部によるマスタ1aへの製版開始位置SPは、
図7において、印刷可能領域Pの始端部に対応するマス
タ1aの巻装位置になるように設定されている。また同
様に、図7において、印刷ドラム20が、張架マスタ1
t部分に一定の張力を保持したまま回転され、製版済マ
スタが印刷ドラム20の外周面に巻き付けられていくこ
ととなる。
【0076】次いで、製版及びマスタ1aの巻き付けが
終了して、図17に示す位置状態になるとサーマルヘッ
ド3はプラテンローラ2から離れて、製版及び給版工程
が終了する。
【0077】次いで、図示しない第3のアクチュエータ
の駆動によって、第3の係合爪71が図中反時計回り方
向に回動され、溝71bと共通係合ピン78とが係合さ
れることにより、印刷ドラム20と給版アーム対7a,
7bとが一体化される。こうして、印刷ドラム20、給
版アーム対7a,7b及び排版アーム対10a,10b
は、一体となって共に時計回り方向に所定量回転され、
図12に示す定位置状態になって、印刷工程が開始され
る。
【0078】なお、一部説明を省略したが、第3の係合
爪71と共通係止ピン120若しくは共通係合ピン78
との選択的な係合状態は、ばね72(引張りばね)によ
り確実に保持され、同様に、第4の係合爪81と共通係
止ピン120若しくは共通係合ピン78との選択的な係
合状態は、ばね82(引張りばね)により確実に保持さ
れる。
【0079】なお、印刷用紙30を印刷ドラム20に押
しつけるための印圧手段としては、図1に示したプレス
ローラ25に限らず、例えば特開昭62−73987号
公報に記載の印圧手段(プレスローラ25)と同様の構
成の、印刷ドラム20と同径のプレッシャーシリンダを
用いても良い。その場合には、印刷ドラム20の1回転
に対してプレッシャーシリンダも正確に1回転するよう
に駆動されるから、マスタ給版ロール1、プラテンロー
ラ2及び排版巻取ロール8等の、印刷ドラム20の外周
面から遠心方向に突出した凸部に合わせてプレッシャー
シリンダの一部に凹部を設けることで、非印刷時におけ
るインキ付着防止のためのプレッシャーシリンダの軸心
の移動量がわずかで済むので、騒音や振動を低減できる
利点がある。
【0080】なお、本実施例においてはマスタとして非
常に薄い2〜5μm程度厚の実質的に熱可塑性樹脂フィ
ルムのみから成る、いわゆるベースレスマスタを用いた
が、このベースレスマスタに限らず、ベース材として和
紙等を用いた従来のマスタも使用できることは言うまで
もない。
【0081】本実施例によれば、排版巻取ロール8にお
ける第1の回転伝達部材として歯車15を、プラテンロ
ーラ2における第2の回転伝達部材として歯車34をそ
れぞれ有し、印刷機本体側には、歯車15と係合する第
1の係合回転伝達部材としての歯車18と、歯車34と
係合する第2の係合回転伝達部材としての歯車35とを
それぞれ有することにより歯車同士の係合・着脱で、排
版巻取モータ16或いはパルスモータ37の回転力を滑
りのない確実な状態で伝達することができる。
【0082】また、本実施例では、図5に示したよう
に、使用済マスタを排版巻取ロール8に巻き取って排版
工程を終了した後、この使用済マスタの排版巻取りが単
独で行なわれることでかかる使用済マスタの後端近傍で
あってサーマルヘッド3に当接するマスタ1aの部分か
ら直ちに製版を実施しているので、使用済マスタを印刷
ドラム20外周面とのインキによる粘着から完全に開放
することができる。したがって、例えば図7にも示した
ように、印刷ドラム20の印刷可能領域Pの始端部に対
応するマスタ1aへの製版開始位置SPを適正に保って
製版開始できるから、図18に示すように、マスタ1a
に余分な非製版領域となる余白部分Bを少なくしてマス
タ1aに無駄なく印刷可能領域Pにわたって製版を施
し、これによりマスタ1aの使用量を減少させることが
できる。
【0083】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、上記の構成及び作用により、マスタを切断す
るカッタを不要としていることにより、たとえ使用する
マスタが非常に薄い実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみ
から成るものであっても、搬送上のトラブルが発生しな
い。また、給版ユニットと排版ユニットとが互いに独立
して移動可能であることにより、排版巻取が単独で行わ
れ、排版巻取時にマスタ供給ロールからマスタが引き出
されることなく最適な位置において製版給版巻き付けを
行なうことができる。
【0084】請求項2記載の発明によれば、排版ユニッ
トにおける排版巻取ロール支持手段の近傍に、印刷ドラ
ムとの間でマスタを挟持しその位置を定める開閉可能な
マスタ押えクランパを設けたので、マスタ供給ロールか
ら排版巻取ロールへと連続して印刷ドラム外周面に巻き
付けられたマスタを、マスタ押えクランパにより印刷ド
ラムとの間に挟持し正確に位置決めすることができる。
【0085】請求項3記載の発明によれば、印刷機本体
側にプラテンローラに対して接離自在な製版手段を設け
たので、重くて大きいサーマルヘッドを印刷ドラムと一
体にして回転させる必要がない。また、サーマルヘッド
への電気的信号供給においても回転式カップリングコネ
クタのような高価で信頼性の低いものを使用する必要が
ない。
【0086】請求項4記載の発明によれば、排版巻取ロ
ールを回転駆動する第1の駆動手段、及びプラテンロー
ラを駆動する第2の駆動手段を印刷機本体側に有するの
で、印刷ドラムと一体にして印刷中に回転する必要がな
く、その慣性を小さくすることができる。
【0087】請求項5記載の発明によれば、上記構成に
より、印刷ドラムと給版ユニットと排版ユニットとが、
印刷機本体に対して正しい位置関係で、かつ、互いに相
対的に動作するので、マスタの使用量を少なくすること
ができる。
【0088】請求項6記載の発明によれば、給版ユニッ
ト及び排版ユニットは、マスタを印刷ドラムの外周面に
巻き付けない状態で互いに隣接して印刷ドラムに対して
位置決めする位置決め係止手段をそれぞれ有しているの
で、マスタ供給ロール及び排版巻取ロールをセットで交
換できる。また、マスタのジャムやしわが発生した場合
にも、マスタ供給ロールと排版巻取ロールとをセット交
換可能な状態にすると共に、マニュアルでその修正動作
をしてから再セットすることで簡単にジャム処理やしわ
除去を行なうことができる。
【0089】請求項7記載の発明によれば、印刷機本体
側に、製版手段をプラテンローラに対して押し付けるた
めの駆動手段を有する第1の駆動アクチュエータと、そ
の駆動手段を共有すると共にプラテンローラに回転駆動
力を伝達するための第2の駆動アクチュエータとをそれ
ぞれ設けたことにより、共通の駆動手段によって、製版
手段が第1の駆動アクチュエータを介してプラテンロー
ラに接離され、かつ、第2の駆動アクチュエータを介し
てプラテンローラが回転駆動されるので、構成要素の共
通化が可能となり、機構の簡素化を図ることができる。
【0090】請求項8記載の発明によれば、第3の係合
手段及び/又は第4の係合手段が、印刷機本体側に配設
された第3の位置決め係止手段と係合して所定位置で係
止され、また第3の係合手段及び/又は第4の係合手段
が、印刷ドラムの一端に配設された第4の位置決め係止
手段と係合して一体化されることにより、構成要素の共
通化が可能となり、機構の簡素化を図ることができる。
また印刷ドラムと給版ユニットと排版ユニットとが、印
刷機本体に対して正しい位置関係で、かつ、互いに相対
的に動作することによってマスタの使用量を少なくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す輪転印刷機の一部破断
側面図である。
【図2】図1の排版ユニット廻りの要部構成及び排版工
程を示す拡大側面図である。
【図3】図1の位置決め係止手段廻りの要部構成及び排
版工程を示す平面図である。
【図4】図1の給版ユニット廻りの要部構成及び製版工
程を示す拡大側面図である。
【図5】図1の製版手段廻りの要部構成及び製版工程を
示す要部の断面図である。
【図6】図1の製版工程終了時の作用を示す要部の断面
図である。
【図7】図1の製版工程開始時の作用を示す要部の断面
図である。
【図8】マスタ供給ロール及び排版巻取ロールの交換動
作を示す要部の断面図である。
【図9】マスタ供給ロール及び排版巻取ロールの交換動
作を示す要部の斜視図である。
【図10】図9の排版巻取ロールの交換動作を示す要部
の断面図である。
【図11】図1の排版工程の作用を示す要部の断面図で
ある。
【図12】実施例2の輪転印刷機の要部構成及び印刷工
程を示す一部破断側面図である。
【図13】実施例2の排版工程を示す要部の側面図であ
る。
【図14】実施例2の排版工程の終了状態を示す要部の
側面図である。
【図15】実施例2の排版工程終了前の印刷ドラムの空
転戻り状態を示す要部の側面図である。
【図16】実施例2の製版及び給版工程途中の状態を示
す要部の側面図である。
【図17】実施例2の製版及び給版工程終了の状態を示
す要部の側面図である。
【図18】実施例1及び2の製版及び給版の作用を示す
ための説明図である。
【図19】従来の技術による製版及び給版の作用を示す
ための説明図である。
【符号の説明】
1 マスタ供給ロール 1a 孔版用のマスタ 1s マスタ供給ロール軸としての紙芯 1H マスタ供給ロール支持手段 2 プラテンローラ 3 製版手段としてのサーマルヘッド 5 第1の駆動アクチュエータを構成するカムフォロ
アブラケット 7a,7b 給版アーム対 8 排版巻取ロール 8H 排版巻取ロール支持手段 9 マスタ押えクランパ 10a,10b 排版アーム対 14 排版巻取ロール支持手段を構成する軸 15 第1の回転伝達部材としての歯車 16 第1の駆動手段としての排版巻取モータ 18 第1の係合回転伝達部材としての歯車 20 印刷ドラム 21 回転中心軸 22 インキ供給装置を構成するインキ供給ローラ 23 インキ供給装置を構成するドクターローラ 24 インキ溜り 31 第1の駆動アクチュエータを構成するカム 32 第1の駆動アクチュエータを構成するばね 34 第2の回転伝達部材としての歯車 35 第2の係合回転伝達部材としての歯車 36 第2の駆動アクチュエータを構成するカム 36s 第1及び第2の駆動アクチュエータの軸 37 第2の駆動手段としてのパルスモータ 40 排版巻取ロール軸としての芯管 52a,52b マスタ供給ロール支持手段を構成す
る溝部 53 排版巻取ロール支持手段を構成するスライド軸 70,70A 給版ユニット 71 第3の係合手段としての第3の係合爪 78 第4の位置決め係止手段としての共通係合ピン 80,80A 排版ユニット 81 第4の係合手段としての第4の係合爪 100,100A 輪転印刷機 101 フレーム 110 第2の位置決め係止手段を構成する係止孔 112 第2の位置決め係止手段を構成するガイドピン 113 第2の位置決め係止手段を構成するソレノイド 120 第3の位置決め係止手段としての共通係止ピン

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に孔版用のマスタが巻き付けられ回
    転中心軸の周りに回転する印刷ドラムと、 上記印刷ドラムにインキを供給するインキ供給装置と、 上記マスタの一端がマスタ供給ロール軸の周りに巻き付
    けられ上記マスタを上記印刷ドラムに供給するマスタ供
    給ロールの上記マスタ供給ロール軸を支持するマスタ供
    給ロール支持手段と、 上記マスタの他端が排版巻取ロール軸の周りに巻き付け
    られ上記マスタを上記印刷ドラムから巻き取る排版巻取
    ロールの上記排版巻取ロール軸を支持する排版巻取ロー
    ル支持手段と、 上記回転中心軸と同一軸の周りに上記印刷ドラムに対し
    て回動自在であり、上記マスタ供給ロール支持手段を有
    する給版ユニットと、 上記回転中心軸と同一軸の周りに上記印刷ドラム及び上
    記給版ユニットに対して回動自在であり、上記排版巻取
    ロール支持手段を有する排版ユニットと、 を具備することを特徴とする輪転印刷機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の輪転印刷機において、 上記排版ユニットにおける上記排版巻取ロール支持手段
    の近傍に、上記印刷ドラムとの間で上記マスタを挟持し
    その位置を定める開閉可能なマスタ押えクランパを設け
    たことを特徴とする輪転印刷機。
  3. 【請求項3】請求項1記載の輪転印刷機において、 上記給版ユニットにおける上記マスタ供給ロール支持手
    段の近傍にあり、かつ、上記マスタ供給ロールから供給
    される上記マスタを周面の一部に巻き付けるプラテンロ
    ーラを有し、印刷機本体側に上記プラテンローラに対し
    て接離自在な製版手段を設けたことを特徴とする輪転印
    刷機。
  4. 【請求項4】請求項3記載の輪転印刷機において、 上記排版巻取ロール支持手段は第1の回転伝達部材を、
    上記プラテンローラは第2の回転伝達部材をそれぞれ有
    し、 上記印刷機本体側には、上記第1の回転伝達部材と係合
    する第1の係合回転伝達部材と、該第1の係合回転伝達
    部材を駆動する第1の駆動手段と、上記第2の回転伝達
    部材と係合する第2の係合回転伝達部材と、該第2の係
    合回転伝達部材を駆動する第2の駆動手段とをそれぞれ
    有すると共に、上記印刷ドラムが一定の位置に停止した
    ときに、上記第1の回転伝達部材に上記第1の駆動手段
    の駆動力が、上記第2の回転伝達部材に上記第2の駆動
    手段の駆動力がそれぞれ伝達されることを特徴とする輪
    転印刷機。
  5. 【請求項5】請求項1記載の輪転印刷機において、 上記給版ユニットにおける上記マスタ供給ロール支持手
    段の近傍にあり、かつ、上記マスタ供給ロールから供給
    される上記マスタを周面の一部に巻き付けるプラテンロ
    ーラを有し、印刷機本体側に上記プラテンローラに対し
    て接離自在な製版手段が設けられており、 製版及び給版動作においては、上記印刷機本体に対して
    上記給版ユニットが第1の位置決め係止手段により係止
    されて上記印刷ドラムと上記排版ユニットとが一体とな
    って回転し、 排版動作においては、上記印刷機本体に対して上記排版
    ユニットが第2の位置決め係止手段により係止されて上
    記印刷ドラムと上記給版ユニットとが一体となって回転
    することを特徴とする輪転印刷機。
  6. 【請求項6】請求項1記載の輪転印刷機において、 上記給版ユニット及び上記排版ユニットは、上記マスタ
    を上記印刷ドラムの外周面に巻き付けない状態で互いに
    隣接して上記印刷ドラムに対して位置決めする位置決め
    係止手段をそれぞれ有し、上記マスタ供給ロール及び上
    記排版巻取ロールをセットで交換できることを特徴とす
    る輪転印刷機。
  7. 【請求項7】請求項3又は4記載の輪転印刷機におい
    て、 上記印刷機本体側に、上記製版手段を上記プラテンロー
    ラに対して押し付けるための駆動手段を有する第1の駆
    動アクチュエータと、上記駆動手段を共有すると共に上
    記プラテンローラに回転駆動力を伝達するための第2の
    駆動アクチュエータとをそれぞれ設けたことを特徴とす
    る輪転印刷機。
  8. 【請求項8】請求項1記載の輪転印刷機において、 上記給版ユニットにおける上記マスタ供給ロール支持手
    段の近傍にあり、かつ、上記マスタ供給ロールから供給
    される上記マスタを周面の一部に巻き付けるプラテンロ
    ーラを有し、印刷機本体側に上記プラテンローラに対し
    て接離自在な製版手段が設けられており、 上記給版ユニット及び/又は上記排版ユニットを所定位
    置で係止させるための、印刷機本体側に配設された第3
    の位置決め係止手段と、 上記給版ユニット及び/又は上記排版ユニットと係合し
    て一体化するための、上記印刷ドラムの一端に配設され
    た第4の位置決め係止手段と、 第3の位置決め係止手段若しくは第4の位置決め係止手
    段に選択的に係合する、上記給版ユニットに配設された
    第3の係合手段と、 第3の位置決め係止手段若しくは第4の位置決め係止手
    段に選択的に係合する、上記排版ユニットに配設された
    第4の係合手段と、 を具備することを特徴とする輪転印刷機。
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