JP2751181B2 - 半導体装置の製法 - Google Patents

半導体装置の製法

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Description

【発明の詳細な説明】 以下の順序に従って本発明を説明する。
A.産業上の利用分野 B.発明の概要 C.従来技術[第2図] D.発明が解決しようとする問題点[第3図] E.問題点を会計するための手段 F.作用 G.実施例[第1図] H.発明の効果 (A.産業上の利用分野) 本発明は半導体装置の製法、特にエッチング速度が異
なる材料からなる複数層の層間絶縁膜にコンタクホール
を形成して半導体表面を露出させた後該露出部分の表面
に対してオーミックコンタクトをとるための処理を等方
性エッチングにより行う半導体装置の製法に関する。
(B.発明の概要) 本発明は、上記の半導体装置の製法において、層間絶
縁膜の各層のエッチング速度の違いに起因して等方性エ
ッチングによりコンタクトホール側壁に庇が形成される
ことを防止するため、 等方性エッチングの前にコンタクトホールの側壁に保
護膜を形成しておくものである。
(C.従来技術)[第2図] 半導体装置の製造において、半導体基板の表面部に形
成された半導体領域から電極の取り出しを行う場合、絶
縁膜にコンタクトホールを形成してその半導体領域を露
出させた後、第2図(A)に示すように半導体領域aの
表面に自然に形成されたあるいは酸洗浄により形成され
たSiO2膜(厚さ数10Å)bを、同図(B)に示すように
希弗酸(例えば水H2Oと弗酸HFとの比が100:5)eを用い
て除去することが半導体領域aと配線膜との間のコンタ
クト抵抗を小さくするためには必要である。尚、同図に
おいてcは絶縁膜、dはコンタクトホール、eは希弗酸
である。
また、コンタクトホールをRIE等、放射(radiation)
により形成した場合にはその放射により半導体領域の表
面にダメージ層が生じるのでこのダメージ層を例えばア
ンモニア過水を用いたエッチングにより除去する必要が
ある。
(D.発明が解決しようとする問題点)[第3図] ところで、半導体素子の微細化が進むと層間絶縁膜が
異なる材料によって多層に形成されるようになり、その
結果、自然酸化膜やタメージ層を除去する等方性エッチ
ングによって層間絶縁膜のコンタクトホールの側壁が庇
状になり空洞や配線膜の段切れが生じるという問題が起
きるようになった。この問題についてより具体的に説明
すると次のとおりである。
即ち、寸法ルールが例えば、1μmルールから0.8μ
mルール、0.5μmルールというように微細化してくる
と表面の平坦化等のため層間絶縁膜を例えば第3図
(A)に示すように多層構造にしなければならなくな
る。同図において、fは半導体基板、gは半導体基板表
面部の酸化により形成されたSiO2からなる絶縁膜(ゲー
ト絶縁膜)、hはSOG膜、iは一層目の多結晶シリコン
膜、jはSiN膜、kは二層目の多結晶シリコン膜、lはB
PSG膜、mはPSG膜である。ところで、層間絶縁膜を成す
絶縁膜g,SOG膜h、SiN膜j、BPSG膜l、PSG膜mは、自
然酸化膜あるいはダメージ層を除去するエッチング液に
よるエッチングの速度が等しければ問題が生じない。し
かし、例えば弗酸50%の水溶液と水とを5:100で混ぜた
エッチング液を用いてエッチングした場合のエッチング
速度は、SOGが1600Å/min、PSGが1000Å/min、SiO2が60
Å/minというように材料によってエッチング速度が異な
っている。そのため、自然酸化膜を除去するためのエッ
チング、タメージ層を除去するためのエッチングによっ
てコンタクトホールに第3図(B)に示すように庇がで
きる。
このように庇ができるのは上側の膜よりも下側の膜の
方がエッチング速度が速い場合である。そして、このよ
うに庇できると第3図(C)に示すようにコンタクトホ
ールを例えば多結晶シリコンnで埋めてコンタクトをと
ろうとした場合に庇の下に空洞oができてしまう。これ
は半導体素子の信頼度を低くする要因となり好ましくな
い。
また、バリアメタルを介してアルミニウム配線膜でオ
ーミックコンタクトをとる場合には、コンタクトホール
の側壁に生じた庇が第3図(D)に示すようにバリアメ
タルの段切れをもたらす。この第3図(D)に示す半導
体装置の層間絶縁膜は同図(A)乃至(C)に示した場
合と異なり、SiO2膜g上のSiN膜hの上にAsSG膜pが形
成された構造になっているが、この構造も層間絶縁膜と
して比較的多い構造であり、この場合もSiO2膜gの上に
SiN膜hによる庇ができる。そして、この庇があると、
アルミニウム配線膜rの半導体領域aへの侵入を防止す
るためにそのアルミニウム配線膜rの下地とし形成した
バリアメタルgの段切れが生じ易くなる。そして、かか
る段切れが生じるとアルミニウム配線膜rが半導体領域
aに直接接触する部分が生じ、シンターしたときその部
分においてアルミニウムの接合への突き抜きが生じる虞
れがある。勿論、かかる突き抜きは素子の破壊につなが
り素子の正常な動作が期待できなくなる虞れをもたらし
好ましくない。
本発明はこのような事情に鑑みて為されたものであ
り、オーミックコンタクトをとるための等方性エッチン
グにより層間絶縁膜のコンタクトホール側壁に各層のエ
ッチング速度の違いに起因して庇が生じるのを防止する
ことを目的とする。
(E.問題点を解決するための手段) 本発明半導体装置の製法は上記問題点を解決するた
め、エッチング速度が異なる材料からなる複数層の層間
絶縁膜に異方性エッチングによりコンタクトホールを形
成して半導体表面を露出させた後該露出部分の表面に対
してオーミックコンタクトをとるための処理を等方性エ
ッチングにより行う半導体装置の製法において、上記コ
ンタクトホールの形成後該コンタクトホールの側壁に上
記等方性エッチングのエッチング速度の低い材料からな
る保護膜を形成し、しかる後、希フッ酸系エッチングに
より第1のエッチングとアンモニア過水系エッチングに
よる第2のエッチングとにより上記等方性エッチングを
行うことを特徴とする。
(F.作用) 本発明半導体装置位の製法によれば、コンタクトホー
ルの側壁に上記等方性エッチングにおけるエッチング速
度の低い保護膜を形成しておくので、等方性エッチング
によってコンタクトホールの側壁がエッチングされるこ
とがない。あるいはエッチングされても均一にエッチン
グがすすむ。従って、層間絶縁膜を構成する各層にエッ
チング速度の違いがあってもコンタクトホールの側壁に
庇が形成される虞れはない。依って、コンタクトホール
の側壁に庇が生じることによってもたらされていた空洞
ができるという問題、バリアメタルにコンタクトホール
内において段切れが生じるという問題が生じる余地がな
くなる。
そして、等方性エッチングを自然酸化膜の除去に適し
た希フッ酸系エッチングと、ダメージ層の除去に適した
アンモニア過水系エッチングとにより行うので、自然酸
化膜の除去と、ダメージ層の除去の双方を確実に為すこ
とができる。
(G.実施例)[第1図] 以下、本発明半導体装置の製法を図示実施例に従って
詳細に説明する。
第1図(A)乃至(F)は本発明半導体装置の製法の
一つの実施例を工程順に示す断面図である。
第1図(A)に示すように層間絶縁膜3〜7が形成さ
れた後同図(B)に示すようにコンタクトホール8を異
方性エッチングにより形成する。尚、同図において、1
は半導体基板、2は1つの半導体領域、3はSiO2膜、4
はSOG膜、5はSiN膜、6はBPSG膜、7はPSG膜である。
尚、コンタクトホール8を形成して半導体基板1の表
面部の半導体領域2の表面を選択的に露出させると、露
出部上に自然酸化膜9(厚さ10〜20Å)形成される。半
導体領域2の表面部に異方性エッチングによるダメージ
層10が生じている。
次に、サイドウォール形成技術を駆使してコンタクト
ホール8の側壁に、第1図(C)に示すように、例えば
SiO2からなる保護膜11を形成する。即ち、CVD等により
保護膜11を表面に全面的に形成した後該保護膜11をハッ
チバックしてコンタクトホール8の側壁が保護膜11によ
って覆われるようにする。その後、希弗酸HFを用いた等
方性エッチングによって同図(D)に示すように自然酸
化膜9を除去し、更にアンモニア過水を用いた等方性エ
ッチングによって同図(E)に示すように自然酸化膜10
を除去し、しかる後、同図(F)に示すようにコンタク
トホール8を例えば多結晶シリコン12で埋める。
その後、図面では示さないがアルミニウム配線膜を形
成し、このアルミニウム配線膜がその多結晶シリコン12
を介して半導体領域2と接続されるようにする。
このような半導体装置の製法によれば、自然酸化膜
9、ダメージ層10を除去する等方性エッチングの際のコ
ンタクトホール8の側壁が保護膜11によって保護され、
エッチング液の層間絶縁膜3〜7へ浸み込みが保護膜11
によって阻止される。従って、コンタクトホール8の側
壁に庇ができる虞れがなく、延いては庇が生じたことに
派生して生じた各種問題を解決することができる。
尚、上記実施例において保護膜11はSiO2により形成さ
れていたがSiNでもよいし、また、必ずしも絶縁材料で
形成する必要はなく、導電材料で形成するようにしても
良い。即ち、保護膜11はコンタクトホール8の側壁に残
存するので必然的に信頼性が必要とされるがその信頼性
さえあればSiO2やSiNのような絶縁材料に代えて導電材
料を用いるようにしても良く、このようにするとコンタ
クト抵抗をより小さくすることができるという利点があ
る。
(H.発明の効果) 以上に述べたように、本発明半導体装置の製法は、エ
ッチング速度が異なる材料からなる複数層の層間絶縁膜
に異方エッチングによりコンタクトホールを形成して半
導体表面を露出させた後該露出部分の表面に対してオー
ミックコンタクトをとるための処理を等方性エッチング
により行う半導体装置の製法において、上記コンタクト
ホールの形成後該コンタクトホールの側壁に上記等方性
エッチングのエッチング速度の低い材料からなる保護膜
を形成し、しかる後、希フッ酸系エッチングによる第1
のエッチングとアンモニア過水系エッチングによる第2
のエッチングとにより上記等方性エッチングを行うこと
を特徴とするものである。
従って、本発明半導体装置の製法によれば、コンタク
トホールの側壁に保護膜を形成しておくので、等方性エ
ッチングによってコンタクトホールの側壁がエッチング
されることがない。従って、層間絶縁膜を構成する各層
にエッチング速度の違いがあってもコンタクトホールの
側壁に庇が形成される虞れはない。従って、コンタクト
ホールの側壁に庇が生じることによってもたらされてい
た空洞ができるという問題、バリアメタルにコンタクト
ホール内において段切れが生じるという問題も生じる余
地がなくなる。
そして、等方性エッチングを自然酸化膜の除去に適し
た希フッ酸系エッチングと、ダメージ層の除去に適した
アンモニア過水系エッチングとにより行うので、自然酸
化膜の除去と、ダメージ層の除去の双方を確実に為すこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)乃至(F)は本発明半導体装置の製法の一
つの実施例を工程順に示す断面図、第2図(A)、
(B)は自然酸化膜の除去方法の従来例を工程順に示す
断面図、第3図(A)乃至(D)は発明が解決しようと
する問題点を説明するための断面図である。 符号の説明 1……半導体、3〜6……層間絶縁膜、 8……コンタクトホール、 11……保護膜。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エッチング速度が異なる材料からなる複数
    層の層間絶縁膜に異方性エッチングによりコンタクトホ
    ールを形成して半導体表面を露出させた後該露出部分の
    表面に対してオーミックコンタクトをとるための処理を
    等方性エッチングにより行う半導体装置の製法におい
    て、 上記コンタクトホールの形成後該コンタクトホールの側
    壁に上記等方性エッチングのエッチング速度の低い材料
    からなる保護膜を形成し、 しかる後、希フッ酸系エッチングによる第1のエッチン
    グとアンモニア過水系エッチングによる第2のエッチン
    グとにより上記等方性エッチングを行う ことを特徴とする半導体装置の製法
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