JP2007287921A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラグがボイドを残さずに確実に導電体で充填された信頼性の高い半導体装置を,その製造方法とともに提供すること。
【解決手段】半導体層1上の多重絶縁層2にプラグ4のための穴5を形成した後,ウェットエッチングを行う前に,メタル薄膜33を形成する。これにより,穴5の壁面をメタル薄膜33で覆う。その状態でウェットエッチングを行うことにより,多重絶縁層2の壁面をエッチング液から保護する。このため,多重絶縁層2の個々の層の膜質に拘わらず,穴5の壁面に段付きができることはない。したがって,穴5の深いところで口径が広がった形状にならないので,プラグ4の充填の際にボイドが残ることがない。
【選択図】図4

Description

本発明は,集積回路等の半導体装置に関する。さらに詳細には,半導体層素子上に絶縁層が設けられるとともに,その絶縁層を貫通して半導体素子層との導通をとるプラグが設けられている半導体装置およびその製造方法に関するものである。
従来から,集積回路等の半導体装置においては,半導体層とその上の配線層との間に絶縁層を設けることにより,半導体層と配線層とを絶縁することが行われている。そして必要に応じて適宜の箇所に,配線層を貫通する穴を形成してこれを導電体で充填してプラグとするのである。ここで,絶縁層が,複数の層を積層した構造となっている場合がある。その場合には,プラグ内にボイド(空洞)が生じる場合がある。ボイドがあると,プラグの断線が生じやすく,半導体装置の信頼性が低いこととなる。ボイドのために電流経路がその分狭く,ボイド以外の部分に負荷が集中するからである。
絶縁層が多層構造である場合にプラグ内にボイドが生じる原因は,導電体の充填を行う時点での絶縁層の穴の形状にある。すなわち,この種のプラグの形成過程では通常,導電体の充填を行う前に,絶縁層の穴の内部をウェット処理により洗浄する。穴の底の半導体層の表面を清浄にしておかないと,半導体層と充填導電体との導通が十分にとれないからである。ここで洗浄時には穴の壁面,つまり絶縁層がエッチングされるのであるが,そのエッチングレートは個々の絶縁層ごとに異なる。このため,エッチングレートの大きい絶縁層がエッチングレートの小さい絶縁層より下層にあると,穴の入口よりも内部が大きくえぐられてしまう。このような状況で導電体の充填を行うと,穴の内部が完全に充填されないうちに入口が塞がってしまう。かくしてボイドが生じるのである。
このようなボイドの弊害を防止する従来の技術としては,特許文献1,2に記載されたものが挙げられる。特許文献1の技術では,ウェット処理を行う前に,穴の壁面にサイドウォール酸化膜を形成する(その図2)。これにより,ウェット処理の際に各絶縁層の壁面がエッチングされないようにしている(その図3)。こうして,各絶縁層のエッチングレートが違っても,そのことが穴の形状に影響しないようにしている。特許文献2の技術では,ウェット処理の後に,庇となった部分のみを除去する処理を行う(その図1の(b))。これにより,穴の形状を改善させている。
特開平10−125781号公報(図2,3) 特開2003−197735号公報(図1,[0020])
しかしながら,前記した従来の技術には,以下のような問題点があった。
特許文献1のサイドウォール酸化膜の技術では,ウェット処理時にサイドウォール酸化膜自体もエッチングされる。そのエッチングレートは,絶縁層のそれとさほど変わらない。このためサイドウォール酸化膜は,ウェット処理の途中でなくならないように厚めに形成する必要がある。このためプロセス上の負荷が大きい。サイドウォール酸化膜は基本的にCVDと異方性エッチングで形成するので,CVDの成膜量,異方性エッチングのエッチング量ともに大きくなければならないからである。
特許文献2の庇を除去する技術では,庇の除去をアルゴンスパッタエッチングにより行っている。このこと自体,周囲,特に穴の底の半導体層の表面を汚染することになる。このため,アルゴンスパッタエッチングの後,導電体の充填を行う前に,再度全体のエッチングを行う必要がある(その図1の(c)→(d))。このため工程数が多い。
本発明は,前記した従来の製造方法による半導体装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,プラグがボイドを残さずに確実に導電体で充填された信頼性の高い半導体装置を,その製造方法とともに提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の半導体装置は,半導体素子層と,半導体素子層上に形成され,複数層を積層した構造の多重絶縁層とを有し,多重絶縁層を貫通して半導体素子層への導通をとるプラグが形成されているものであって,多重絶縁層をその表面からプラグの穴の壁面に及ぶ範囲にわたって直に接して覆うメタル薄膜と,プラグの穴の内部に埋設され半導体素子層と導通するプラグ導通部材とを有している。
そして本発明の半導体装置の製造方法では,半導体素子層上の多重絶縁層にプラグの穴を形成し,プラグの穴の形成後の表面上にメタル薄膜を形成し,メタル薄膜の形成後にウェットエッチングを行い,ウェットエッチングより後に,プラグの穴の内部にプラグ導通部材を埋設する。これにより,複数層を積層した構造の多重絶縁層を半導体素子層上に有し,多重絶縁層を貫通するプラグにより半導体素子層への導通をとる本発明の半導体装置を製造する。
本発明では,ウェットエッチングに先立ち,プラグの穴の形成後の表面上にメタル薄膜を形成する。このメタル薄膜は,少なくとも,多重絶縁層をその表面からプラグの穴の壁面に及ぶ範囲にわたって覆うことになる。よってその後のウェットエッチングは,プラグの穴の壁面がメタル薄膜で保護された状態で行われる。つまり,多重絶縁層の断面自体がウェットエッチングを受けることはない。また,メタル薄膜は絶縁層とは全く材質が異なる。このため,メタル薄膜のウェットエッチングでのエッチングレートは,絶縁層のそれより著しく低い。よって,ウェットエッチング中にメタル薄膜がなくなってしまうことはない。
このため,多重絶縁層の個々の層の材質の違いにかかわらず,ウェットエッチングでプラグの穴の壁面に段差ができることはない。よって,穴の入口よりも内部が大きくえぐられてしまうことがない。このため,その後のプラグ導通部材の埋設の際にボイドが残ることはない。かくして,プラグがボイドを残さずに確実に導電体で充填された信頼性の高い半導体装置が得られる。
一般的にこの種の半導体装置では,プラグ導通部材の下に下地膜が配置されることが多い。その場合には,ウェットエッチングの後,プラグ導通部材の埋設の前に,表面上に下地膜を形成することになる。これにより,少なくとも前記メタル薄膜における前記多重絶縁層の表面上の部分から前記プラグの穴の壁面上の部分に及ぶ範囲を覆い,プラグ導通部材に覆われている下地膜を有する半導体装置が得られる。
本発明によれば,プラグがボイドを残さずに確実に導電体で充填された信頼性の高い半導体装置が,その製造方法とともに提供されている。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態に係る半導体装置は,図1に示す構造を有している。図1の半導体装置は,半導体基板1上に多重絶縁層2を有するとともに,多重絶縁層2上に配線層3を有するものである。半導体基板1内には,トランジスタその他の回路素子が形成されている。配線層3は,回路に合わせたパターニングが施されている。そして,半導体基板1と配線層3との導通をとるプラグ4が適宜の箇所に設けられている。
図1の半導体装置における多重絶縁層2は,第1シリコン酸化膜21,第2シリコン酸化膜22,そして第3シリコン酸化膜23の3つのシリコン酸化膜を下からこの順に積み上げた多層構造のものである。第1シリコン酸化膜21,第2シリコン酸化膜22,および第3シリコン酸化膜23はいずれも,CVD法により形成されたものである。このうちの第2シリコン酸化膜22にはリンまたはボロンもしくはそれらの両方がドープされている。一方,第1シリコン酸化膜21および第3シリコン酸化膜23には,これらの元素がドープされていない。
多重絶縁層2の全体としての厚さは1.0〜2.0μmの範囲内であり,各シリコン酸化膜の厚さはほぼ均等である。プラグ4の箇所には,多重絶縁層2を貫通する穴が形成されており,その穴は配線層3により充填されている。これにより,半導体基板1と配線層3との導通が,プラグ4の箇所でとられている。穴の開口径は0.5〜1.0μmの範囲内である。
図1の半導体装置における配線層3は,タングステン層31,下地層32,そしてメタル膜33からなっている。そのうち大部分を占めるのは,最も上層のタングステン層31である。プラグ4の穴を充填しているのも,大部分はタングステン層31である。タングステン層31の下に下地層32が配置されており,その下にメタル膜33が位置している。下地層32は,チタンと窒化チタンの積層膜である。メタル膜33は,チタンの薄膜である。
メタル膜33は,多重絶縁層2における,表面とプラグ4の穴の壁面とを覆っている。穴の壁面では,第1シリコン酸化膜21〜第3シリコン酸化膜23の壁面とメタル膜33とが,間に他の膜等を介することなく直に接している。一方,穴の底部の半導体基板1はメタル膜33で覆われていない。下地層32は,メタル膜33における,多重絶縁層2の表面上の部分と,プラグ4の穴の壁面上の部分とを覆っている。さらに,プラグ4の穴の底部の半導体基板1上にも下地層32が存在している。
ここで,プラグ4の壁面は,多重絶縁層2が多層構造であるにも拘わらず,段付きのない滑らかな形状である。そしてプラグ4は,タングステン層31により,隙間なく充填されている。かかる構造により図1の半導体装置では,基本的には半導体基板1と配線層3とが絶縁されている一方で,プラグ4の場所では両者の導通がとられている。これにより集積回路をなしている。ここで,プラグ4が隙間なく充填されていることにより,その信頼性が高い。プラグ4の断面全体に電流が流れるので,局所的な電流集中が起こらないからである。このためプラグ4の断線が生じにくいのである。
図1の半導体装置の製造プロセスを説明する。図1の半導体装置の製造においては,半導体基板1の表面上に多重絶縁層2を形成する。CVD法で,第1シリコン酸化膜21,第2シリコン酸化膜22,そして第3シリコン酸化膜23の順に積み上げる。そして,フォトリソグラフィーとドライエッチングにより,多重絶縁層2にプラグ4の穴5を開ける。穴5を開け,エッチングマスクを除去した状況を図2に示す。この状況では,穴5は多重絶縁層2を貫通している。そして穴5の底に半導体基板1の表面が露出している。
ドライエッチングにより露出した半導体基板1の表面には,図2に現れない程度であるが,シリコンの薄い自然酸化膜が生成している。この自然酸化膜はプラグ4の導通性を害するので,これをウェットエッチングにより除去しなければならない。しかし本形態では,ウェットエッチングの前に,メタル膜33を形成する。メタル膜33の形成は,スパッタ法により行う。スパッタ条件は例えば,成膜パワーを1〜3kWの範囲内とし,チャンバ内雰囲気ガスをアルゴンとし,圧力を0.1〜1Pa程度とする。このスパッタ条件でメタル膜33を形成する。成膜時間は,第3シリコン酸化膜23の表面上におけるメタル膜33の厚さが50nmとなるように定める。そうすると,穴5の壁面には15〜30nm程度,穴5の底には5nm程度の厚さのメタル膜33が形成される。この状況を図3に示す。
なお,半導体基板1内において回路素子を構成するウェル構造等の形成は,メタル膜33の形成の前までに行う。
そして,ウェットエッチングを行う。このウェットエッチングは,0.5%希フッ酸を用いて10秒間行う。このエッチング液によるメタル膜33のエッチングレートはさほど大きくない。このためこのエッチングにより,穴5の底のメタル膜33はなくなってしまうが,穴5の壁面および第3シリコン酸化膜23の表面のメタル膜33は残存する。また,穴5の底のメタル膜33の下の自然酸化膜は,このエッチング液により急速にエッチングされる。このため,穴5の底のメタル膜33が除去されると直ちに自然酸化膜も除去される。
ウェットエッチング後の状況を図4に示す。この状況では,図3の状況と比較して,穴5の底のメタル膜33が消滅している。穴5の壁面および第3シリコン酸化膜23の表面のメタル膜33は,多少薄くなってはいるものの,消滅することなく残存している。穴5の底に露出している半導体基板1の表面は,自然酸化膜に覆われていない清浄な表面である。
図4の状況において穴5の壁面には,第1シリコン酸化膜21,第2シリコン酸化膜22,第3シリコン酸化膜23の境目に段付きが生じていない。これは,ウェットエッチングの際にこれらのシリコン酸化膜の壁面がメタル膜33に覆われているからである。つまり,シリコン酸化膜の壁面は保護されており,それら自体はエッチング液に触れないのである。このため,これらのシリコン酸化膜の膜質の違いに拘わらず,図4に示すように段付きのない穴5の壁面形状が得られるのである。
もし,メタル膜33を形成することなくウェットエッチングを行うと,図4に示した状況の代わりに,図5に示す比較例の状況ができてしまう。図5における穴5の壁面では,3つのシリコン酸化膜のうち中段の第2シリコン酸化膜22が,その上下のシリコン酸化膜より凹んでいる。このために穴5の壁面が段付き形状になっている。
メタル膜33がないとこのような形状になる理由は,希フッ酸によるシリコン酸化膜のエッチングレートが,膜質によって違うことにある。すなわち,リンやボロンを含有するシリコン膜(第2シリコン酸化膜22)は,これらの元素を含まないシリコン膜(第1シリコン酸化膜21および第3シリコン酸化膜23)と比較して,希フッ酸によるエッチングレートが大きいのである。このため,これらの酸化膜の壁面が希フッ酸で直にエッチングされると,中段の第2シリコン酸化膜22だけ余分にエッチングが進んでしまう。これにより図5に示した段付き形状ができてしまうのである。
これに対し本形態では,ウェットエッチング前にメタル膜33を形成することにより,段付き形状の生成を防いでいる。
ウェットエッチングが済んだら,下地層32の形成を行う。下地層32(チタンと窒化チタンの積層膜)の形成は,CVD法で行う。下地層32を形成した状態を,図6に示す。形成された下地層32は,メタル膜33における,第3シリコン酸化膜23の表面上の部分と,穴5の壁面上の部分とを覆っている。下地層32はさらに,穴5の底部の半導体基板1上をも覆っている。
その後にタングステン層31をCVD法で形成すると,図1の半導体装置ができあがる。このCVDにより,多重絶縁層2の表面上の部分のみならず,穴5の内部もタングステンで充填される。このとき穴5の内部は,ボイドを残すことなく,タングステンで隙間なく充填される。穴5の壁面が段付きのない滑らかな形状だからである。これにより,断線のおそれがなく信頼性の高いプラグ4が得られる。その後,多重絶縁層2の表面上の配線層3のパターニングその他の後工程の処理が実施される。
もし,図5に示した段付きのある状況から下地層32およびタングステン層31を形成すると,図1の半導体装置の代わりに,図7に示す比較例の半導体装置ができてしまう。図7の半導体装置では,プラグ4の中にボイド6が存在している。ボイド6の部分は電流が通らないので,使用時には,プラグ4のうちボイド6以外のタングステンの部分における電流密度がその分高いことになる。そのためボイド以外の部分の負荷が大きく,断線が生じやすいのである。
穴5の壁面に段付きがあるとプラグ4の中にボイド6ができる理由は,穴5の口径の分布にある。すなわち図5の状況では,段付き形状のため,浅い位置(第3シリコン酸化膜23)における口径よりも,深い位置(第2シリコン酸化膜22)における口径の方が広い。このためこの形状からCVDでタングステンを成膜すると,穴5の深い部位が充填される前に,浅い部位がタングステンで塞がってしまう。その後は穴5の内部に新たにタングステンが析出することはないから,ボイド6が残ってしまうのである。
これに対し本形態では,穴5の壁面に段付きがない状態で穴5の充填を行うことにより,ボイドの生成を防いでいる。言い替えると,穴5の深いところで口径が広がっている状況をなくすことにより,ボイドの生成を防いでいる。
以上詳細に説明したように本形態では,プラグ4の穴5を形成した後,ウェットエッチングの前に,メタル膜33の形成を行うこととしている。これにより,穴5の壁面がメタル膜33で保護された状態でウェットエッチングが行われるようにしている。こうして,多重絶縁層2の個々のシリコン酸化膜の膜質の違いに拘わらず,穴5の壁面に段付きが生じないようにしている。このため,ボイドのない良好なプラグ4が形成される。このようにして,プラグ4の信頼性が高い半導体装置が,その製造方法とともに実現されている。
ここで本形態では,ウェットエッチング時に穴5の壁面を保護する部材として,酸化物等ではなく金属質のメタル膜33を用いている。このため,ウェットエッチング時における穴5の壁面の保護が確実である。メタルと酸化物とでは材質が全く異なるからである。このときのウェットエッチングの本来の目的は自然酸化膜の除去であり,主として酸化物を溶かすエッチング液が選択されている。このため,メタル膜33はあまりエッチングされないのである。したがって,膜厚がごく薄い穴5の底のメタル膜33は消失するが,ある程度の膜厚がある穴5の壁面のメタル膜33は消失するには至らない。このためウェットエッチング時に,穴5の壁面が確実に保護されるのである。
もし,メタル膜33の代わりに酸化物の膜を用いると,膜厚とウェットエッチング時間とのバランスの設定が非常に困難である。酸化物の膜はウェットエッチングで容易に溶けてしまうからである。メタル膜33の代わりの酸化物の膜がウェットエッチングの途中で消失してしまうと,結局図5のような状況となってしまう。これを防ぐためには,メタル膜33の代わりの酸化物の膜を厚く形成しておくか,ウェットエッチングの時間を短くすることが考えられる。しかしそれでは,穴5の底の半導体基板1の表面の清浄性が不十分となりがちである。本形態では,メタル膜33を用いることにより,このような困難を排除しているのである。
また,本形態では,段付き発生防止のために追加した工程は,メタル膜33の形成の1工程だけである。このためプロセス上の負担の増加は僅少で済んでいる。メタル膜33を形成する代わりに,図5の状況から,上部の第3シリコン酸化膜23のみを選択的に,スパッタエッチング等によりエッチングすることも考えられる。しかしそれでは,そのエッチングの際に,穴5の底の半導体基板1の表面に再び自然酸化膜ができてしまう。その除去のために再びエッチングが必要であり,工程数がさらに増加することになる。本形態では,メタル膜33を用いることにより,工程数の増加を最小限に留めているのである。
なお,本形態は本発明の単なる例示に過ぎない。よって本発明は,本形態に何ら拘束されることなく改良や変形が可能であることはいうまでもない。
例えば,対象とする多重絶縁層2について,その層数は「3」に限られない。2以上であればよい。また,その製法や材質についても限定はない。CVDに限らず熱酸化膜であってもよい。CVDの場合にもその種類を問わない。酸化膜に限らず,窒化膜や酸窒化膜が含まれていてもよい。また,メタル膜33についても,その材質はチタンに限らず他の金属でもよい。下地層32やタングステン層31についても,必要な導通性やカバレッジが得られるものであれば他の材質でもよい。
また,プラグ4の接続先についても,出発基板たるウェハに由来するものには限られない。出発基板たるウェハ上にエピタキシャル成長で積み上げた単結晶部分に接続するものでもよい。また,MOSトランジスタのゲート電極のような,絶縁層上に形成された導電体に接続するものであってもよい。この場合,ゲート電極自体はメタルであったとしても,請求項にいう「半導体素子層」に含まれるものとする。さらに,配線層3については,プラグ4の部分と別の材質であってもよい。すなわち,プラグ4の充填後に多重絶縁層2の表面上の部分の配線層3をエッチバックしてしまい,その後に新たに導電層を形成してプラグ4と導通させるものでもよい。
実施の形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態に係る半導体装置の製造プロセスを説明する断面図(その1)である。 実施の形態に係る半導体装置の製造プロセスを説明する断面図(その2)である。 実施の形態に係る半導体装置の製造プロセスを説明する断面図(その3)である。 半導体装置の製造プロセスの比較例を説明する断面図である。 実施の形態に係る半導体装置の製造プロセスを説明する断面図(その4)である。 半導体装置の比較例を説明する断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 多重絶縁層
3 配線層
4 プラグ
5 穴
6 ボイド
21〜23 シリコン酸化膜
31 タングステン層
32 下地層
33 メタル薄膜

Claims (4)

  1. 半導体素子層と,前記半導体素子層上に形成され,複数層を積層した構造の多重絶縁層とを有し,前記多重絶縁層を貫通して前記半導体素子層への導通をとるプラグが形成されている半導体装置において,
    前記多重絶縁層をその表面から前記プラグの穴の壁面に及ぶ範囲にわたって直に接して覆うメタル薄膜と,
    前記プラグの穴の内部に埋設され前記半導体素子層と導通するプラグ導通部材とを有することを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において,
    少なくとも前記メタル薄膜における前記多重絶縁層の表面上の部分から前記プラグの穴の壁面上の部分に及ぶ範囲を覆い,前記プラグ導通部材に覆われている下地層を有することを特徴とする半導体装置。
  3. 複数層を積層した構造の多重絶縁層を半導体層素子上に有し,前記多重絶縁層を貫通するプラグにより前記半導体素子層への導通をとる半導体装置の製造方法において,
    前記多重絶縁層にプラグの穴を形成し,
    前記プラグの穴の形成後の表面上にメタル薄膜を形成し,
    前記メタル薄膜の形成後にウェットエッチングを行い,
    前記ウェットエッチングより後に,前記プラグの穴の内部にプラグ導通部材を埋設することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 請求項3に記載の半導体装置の製造方法において,
    前記ウェットエッチングの後,前記プラグ導通部材の埋設の前に,表面上に下地層を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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