JP2747917B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は露光されたハロゲン化銀カラー写真感光材料
(以下、感光材料ということもある)の処理方法に関
し、感光材料にタール状物の付着の問題がなく漂白液の
低補充化が可能となる処理技術に関する。
[従来の技術] 感光材料の処理においては、発色現像処理と脱銀処理
とが必須である。
一般に発色現像処理においては発色現像主薬により露
光されるハロゲン化銀が還元されて銀を生ずるととも
に、酸化された発色現像主薬はカプラーと反応して色素
画像を与える。脱銀処理においては、酸化剤(漂白剤と
通称す)の作用により、発色現像処理で生じた金属銀が
酸化され、しかるのち、定着剤によって溶解され脱銀さ
れる。この脱銀工程を経ることによって、感光材料に色
素画像のみが残る。
この脱銀工程は、漂白処理と定着処理とが別個に行わ
れる場合と、漂白及び定着処理が同時に行われる場合と
がある。
通常は上記の基本工程のほかに、画像の写真的、物理
的品質を保つ、あるいは画像の保存性をよくするためな
どの種々の補助的工程を含んでいる。例えば硬膜浴、停
止浴、画像安定浴、水洗浴による各処理工程等である。
従来、漂白剤としては、赤血塩や重クロム酸等の酸化
剤が公害等の問題となるため、エチレンジアミン四酢酸
第2鉄錯塩(EDTA-Fe)やジエチレントリアミンペンタ
酢酸第2鉄錯塩(DTPA-Fe)が使用されていた。
かかるEDTA・Fe等は、漂白反応によってFe(III)がF
e(II)に還元される。従来この還元されたEDTA・Fe(I
I)錯塩は再生され、薬品量を補正し、補充液として使
用されている。
[発明が解決しようとする課題] 近年、迅速処理という要請のもとに、漂白力のより強
いプロピレンアジアミン四酢酸第2鉄錯塩(PDTA-Fe)
が用いられるようになってきた。
一方、コストダウン及び廃液の少量化をはかる観点か
ら、処理液の低補充化が進められている。
漂白剤であるPDTA・Feは漂白反応によってFe(III)
がFe(II)に還元され、漂白槽内にPDTA・Fe(II)が蓄
積し、低補充化処理ではこの蓄積が顕著にあられる。
このため、エアレーション手段を用いてFe(II)をFe
(III)に酸化し、再生してFe(II)蓄積をなくさんと
している。
しかしかかるエアレーションを行った場合に、発色現
像液の漂白槽への持ち込み量(コンタミ量)が多くなる
と、漂白槽にタール状物が発生し、壁に着き、フィルタ
ーの目詰まりを起し、更に処理している感材にタール状
物が付着するという問題があった。
そこで本発明は漂白剤の強い漂白剤を用い、漂白後に
エアレーションによる処理液再生を行っても感材へのタ
ール状物の付着の問題がなく漂白液の低補充化を可能に
する感光材料の処理方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた
結果、漂白力のより強い漂白剤として一般式[A]及び
/又は一般式[B]の第2鉄錯塩を用い、再生エア量を
ある量範囲とすると共に、該エアレーションを行う漂白
液による処理時間を特定時間の範囲内とした場合に、BL
へのCDコンタミによるタール付着の問題が生じないこと
を見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明に係る感光材料の処理方法は、発色現像
処理槽と漂白処理槽を有する自動現像機を用い、発色現
像処理に引き続き漂白処理するハロゲン化銀カラー写真
感光材料の処理方法において、漂白液が下記一般式
[A]及び/又は[B]で示される化合物の第2鉄錯塩
を含有し、かつ前記漂白液を該処理槽容量1当り0.02
〜0.5l/minのエア量を供給してエアレーションすると共
に、漂白時間が10秒〜55秒であり、かつ前記漂白液の補
充量がハロゲン化銀カラー写真感光材料100cm2当り0.5
〜5mlであることを特徴とする。
一般式[A] [式中、A1〜A4はそれぞれ同一でも異ってもよく、−
CH2OH、−COOM又は−PO312を表す。M、M1、M2
それぞれ水素原子、ナトリウム、カリウム又はアンモニ
ウムを表す。Xは炭素数3〜6の置換,未置換のアルキ
レン基を表し、分岐部分を含む炭素数の合計が3以上で
ある。] 一般式[B] [式中、A1〜A4は前記一般式[A]記載と同義であ
り、nは1〜8の整数を表す。またB1及びB2は同一で
も異なっていてもよく、それぞれ炭素数2〜5の置換、
未置換のアルキレン基(例えばエチレン、プロピレン、
ブチレン、ペンタメチレン等)を表す。置換基として水
酸基、炭素数1〜3の低級アルキル基(メチル基、エチ
ル基、プロピル基)等が挙げられる。] 以下、本発明について更に詳述する。
本発明の漂白液に用いられる漂白剤は前記一般式
[A]及び/又は[B]で示される化合物の第2鉄錯塩
である。
次に一般式[A]で示される化合物について詳述す
る。
1〜A4はそれぞれ同一でも異っていてもよく、−CH
2OH、−COOM又は−PO312を表し、M、M1、M2はそ
れぞれ水素原子、ナトリウム、カリウム又はアンモニウ
ムを表す。Xは炭素数3〜6の置換、未置換のアルキレ
ン基(例えばプロピレン、ブチレン、ペンタメチレン
等)を表す。
置換基としては水酸基、炭素数1〜3のアルキル基が
挙げられる。
以下に、前記一般式[A]で示される化合物の好まし
い具体例を示す。
これら(A−1)〜(A−12)の化合物は、前記以外
に、これらのナトリウム塩、カリウム塩又はアンモニウ
ム塩を任意に用いることができる。本発明の目的の効果
及び溶解度の点からは、これらの第2鉄錯塩のアンモニ
ウム塩が好ましく用いられる。
前記化合物例の中で、本発明において特に好ましく用
いられるものは、(A−1)、(A−4)、(A−
7)、(A−9)であり、とりわけ特に好ましいものは
(A−1)、(A−9)である。
次に一般式[B]で示される化合物について詳述す
る。
1〜A4は前記と同義であり、nは1〜8の整数を表
す。B1及びB2は同一でも異っていてもよく、それぞれ
炭素数2〜5の置換、未置換のアルキレン基(例えばエ
チレン、プロピレン、ブチレン、ペンタメチレン基)を
表す。置換基としては水酸基、炭素数1〜3の低級アル
キル基(メチル基、エチル基、プロピル基)等が挙げら
れる。
以下に、前記一般式[B]で示される化合物の好まし
く具体例を示す これら(B−1)〜(B−7)の化合物は、前記以外
に、これらのナトリウム塩、カリウム塩又はアンモニウ
ム塩を任意に用いることができる。本発明の目的の効果
及び溶解度の点からは、これらの第2鉄錯塩のアンモニ
ウム塩が好ましく用いられる。
前記化合物例の中で、本発明において特に好ましく用
いられるものは、(B−1)、(B−4)、(B−7)
であり、とりわけ特に好ましいものは(B−1)であ
る。
本発明においては一般式[A]又は[B]で示される
化合物を各々単独で用いてもよいし、併用してもよい。
これら、一般式[A]及び[B]で示される化合物の
第2鉄錯塩はその銀漂白性の観点から漂白液1当り少
なくとも0.10モルの使用が好ましく、より好ましくは0.
10モル〜1.5モル/lの範囲であり、最も好ましくは0.2〜
0.5モル/lの範囲である。この好ましい範囲の上限は、
コスト及び溶解性の観点から決められる。
本発明の漂白液において、上記一般式[A]又は
[B]で示される化合物と併用して好ましい漂白剤とし
ては以下のものが包含される。
[A′−1] エチレンジアミン四酢酸またはその塩
(アンモニウム、ナトリウム、カリウム、トリエタノー
ルアミン等の塩) [A′−2] トランス−1,2−シクロヘキサンジアミ
ン四酢酸またはその塩(〃) [A′−3] ジヒドロキシエチルグリシン酸またはそ
の塩(〃) [A′−4] エチレンジアミンテトラキスメチレンホ
スホン酸またはその塩(〃) [A′−5] ニトリロトリスメチレンホスホン酸また
はその塩(〃) [A′−6] ジエチレントリアミンペンタキスメチレ
ンホスホン酸又はその塩(〃) [A′−7] ジエチレントリアミン五酢酸またはその
塩(〃) [A′−8] エチレンジアミンジオルトヒドロキシフ
ェニル酢酸またはその塩(〃) [A′−9] ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢
酸またはその塩(〃) [A′−10] エチレンジアミンジプロピオン酸または
その塩(〃) [A′−11] エチレンジアミンジ酢酸またはその塩
(〃) [A′−12] ヒドロキシエチルイミノジ酢酸またはそ
の塩(〃) [A′−13] ニトリロトリ酢酸又はその塩(〃) [A′−14] ニトリロ三プロピオン酸またはその塩
(〃) [A′−15] トリエチレンテトラミン六酢酸またはそ
の塩(〃) [A′−16] エチレンジアミン四プロピオン酸または
その塩(〃) 上記のものを挙げることができるが、もちろんこれらの
例示化合物に限定されない。
これらの化合物では特にA′−1,A′−2,A′−7が好
ましい。
アミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は錯塩の形で使
用してもよい。鉄(III)塩、例えば硫酸第2鉄、塩化
第2鉄、酢酸第2鉄、硫酸第2鉄アンモニウム、燐酸第
2鉄などとアミノポリカルボン酸またはその塩を用いて
溶液中で鉄(III)イオン錯塩を形成させてもよい。錯
塩の形で使用する場合は、1種類の錯塩を用いてもよい
し、また2種類以上の錯塩を用いてもよい。一方、第2
鉄塩とアミノポリカルボン酸を用いて溶液中で錯塩を形
成する場合は第2鉄塩を1種類または2種類以上使用し
てもよい。更にアミノポリカルボン酸を1種類または2
種類以上使用してもよい。また、いずれの場合にも、ア
ミノポリカルボン酸を鉄(III)イオン錯塩を形成する
以上に過剰に用いてもよい。アミノポリカルボン酸及び
鉄錯塩は、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム
塩、またはトリエタノールアミン塩として用いてもよ
く、これらを2種類以上併用してもよい。
また上記の鉄(III)イオン錯体を含む漂白液には鉄
以外のコバルト、銅、ニッケル、亜鉛等の金属イオン錯
塩が入っていてもよい。
本発明の漂白液のpHは2〜5.5の範囲が好ましく、本
発明の効果の点からとりわけ好ましいは、pH4.5〜5.5の
範囲である。
本発明においては、上記範囲に緩衝能を有する緩衝剤
を用いることが好ましい。
本発明において用いられる「PH2〜5.5に緩衝能を持つ
緩衝剤」とは一定量の緩衝剤を含有する水溶液のpH値を
pH2からpH5.5にするためにK2CO3を5g/l以上の添加が必
要となる緩衝剤をさす。好ましく用いられる緩衝剤とし
ては下記一般式[I]、[II]又は[III]で表される
有機化合物や、窒素、リン又はホウ素原子を少なくとも
1原子含有する化合物の如き無機化合物が挙げられる。
一般式[I] A−COOH 式中、Aは水素原子又は有機化合物基を表す。
一般式[II] B−PO32 式中、Bは水素原子又は有機化合物基を表す。
式中、C′、D、Eは各々水素原子又は有機化合物基
を表す。但し、C′、D、Eのうち少なくとも1つが有
機化合物基である。
次に、本発明に好ましく用いられる緩衝剤を挙げる。
脂肪酸として好ましい化合物は、酢酸、アクリル酸、
アジピン酸、アセチルジカルボン酸、アセト酢酸、アゼ
ライン酸、イソクロトン酸、イソプロピルマロン酸、イ
ソ酪酸、イタコン酸、イソ吉草酸、エチルマロン酸、カ
プロン酸、ギ酸、吉草酸、クエン酸、グリコール酸、グ
ルタル酸、クロトン酸、クロルフマル酸、α−クロルプ
ロピオン酸、グルコン酸、グリセリン酸、β−クロルプ
ピオン酸、コハク酸、シアン酢酸、ジエチル酢酸、ジエ
チルマロン酸、ジクロル酢酸、シトラコン酸、ジメチル
マロン酸、シュウ酸、d−酒石酸、meso−酒石酸、トリ
クロル乳酸、トリカルバリル酸、トリメチル酢酸、乳
酸、ビニル酢酸、ピメリン酸、ピロ酒石酸、ブドウ酸、
フマル酸、プロピオン酸、プロピルマロン酸、マレイン
酸、マロン酸、メサコン酸、メチルマロン酸、モノクロ
ル酢酸、n−酢酸、リンゴ酸、アスパラギン酸、DL−ア
ラニン、グルタミン酸、3,3−ジメチル−グルタル酸が
ある。
環式構造をもつ酸で好ましい化合物は、アスコルビン
酸、アトロペ酸、アロケイ皮酸、安息香酸、イソフタル
酸、オキシ安息香酸(m−、p−)、クロル安息香酸
(o−、m−、p−)、クロルフェニル酢酸(o−、m
−、p−)、ケイ皮酸、サリチル酸、ジオキシ安息香酸
(2,3、2,4、2,5、2,6、3,4、3,5)、シクロブタン−1,
1−ジカルボン酸、シクロブタン−1,2−ジカルボン酸
(Trans−、Cis−)、シクロプロパン−1,1−ジカルボ
ン酸、シクロプロパン−1,2−ジカルボン酸(Trans−、
Cis−)、シクロヘキサン−1,1−ジカルボン酸、シクロ
ヘキサン−1,2−ジカルボン酸(Trans−、Cis−)、シ
クロヘキシル酢酸、シクロペンタン−1,1−ジカルボン
酸、3,5−ジニトロ安息香酸、2,4−ジニトロフェノール
ジフェニル酸、スルファニル酸、テレフタル酸、トルイ
ル酸(o−、m−、p−)、ナフトエ酸(α−、β
−)、ニコチン酸、ニトロアニソール(o−、m−、p
−)、ニトロ安息香酸、ニトロフェニル酸(o−、m
−、p−)、p−ニトロフェネトール、ピロ粘液酸、尿
酸、馬尿酸、バツビツル酸、ピコリン酸、ボオルル酸、
フェニル酢酸、フェニル酸、フタル酸、フルオル安息香
酸(o−、m−、p−)、ブロム安息香酸(o−、m
−、p−)、ヘキサヒドロ安息香酸、ベンジル酸、dl−
マデル酸、メジチレン酸、メトキシ安息香酸(o−、m
−、p−)、p−メトキシフェニル酢酸、没食子酸、ア
ミノ安息香酸(o−、m−、p−)がある。
アミン系化合物として好ましい化合物は、イソアミル
アミン、イソブチルアミン、イソプロピルアミン、エチ
ルアミン、エチレンジアミン、ジイソアミルアミン、ジ
イソブチルアミン、ジエチルアミン、ジエチレントリア
ミン、ジプロピルアミン、ジメチルアミン、テトラエチ
レンペンタアミン、テトラメチレンジアミン、トリエチ
ルアミン、トリメチルアミン、トリメチルジアミン、m
−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルア
ミン、m−プロピルアミン、ペンタメチルレンジアミ
ン、ヘキサメチレンテトラミン、キノリン、o−トルイ
ジン、アミノベンゼンスルホン酸(o−、m−、p
−)、N−メチルベンジルアミン、メチルベンジルアミ
ン(o−、m−、p−)、2−メチルピペリジン、N−
メトキシベンジルアミン、メトキシベンジルアミン(o
−、m−、p−)、ベンジルアミン、コニイン、ジエチ
ルベンジルアミン、シクロヘキシルアミン、ピペラジン
がある。
無機酸で好ましいものは、亜硝酸、亜リン酸、次亜リ
ン酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸、トリリン酸、メタ
トリリン酸、ポリリン酸、ポリメタリン酸がある。
その他の有機化合物で好ましい化合物は、N−(2−
アセトアミド)イミノジ酢酸、N−(2−アセトアミ
ド)−2−アミノエタンスルホン酸、ビス(2−ヒドロ
キシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタ
ン、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸、3−
(N−モルホリノ)−2−ヒドロキシプロパンスルホン
酸、ピペラジン−N,N′−ビス(2−エタンスルホン
酸)、エチレンジアミン2酢酸、エチレンジアミン−2
−プロピオン酸、β−アミノエチルイミノ二酢酸があ
り、その他、有機リン酸として好ましいものは、アミノ
メチルホスホン酸−N,N−ジ酢酸、2−ホスホノエチル
イミノジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカル
ボン酸、及び下記のものが挙げられる。
中でもより好ましくは、脂肪酸、環式構造をもつ酸、
アミン系化合物、無機塩が好ましく、更に脂肪酸、アミ
ン系化合物が好ましく、特に低級カルボン酸が好まし
く、低級カルボン酸の中でも炭素数1〜6のものが好ま
しい。
前記の緩衝剤の具体的化合物については漂白液に0.01
〜3.0モル/l添加することが好ましく、より好ましくは
0.02〜2.0モル/lである。本発明の緩衝剤の添加量の上
限はコスト、溶解性、漂白性能より上記の範囲が好まし
い。
特に一般式[A]及び[B]で表される化合物の第2
鉄錯塩が漂白液1当り0.3〜1.0モルで使用される場合
には前記緩衝剤は0.1〜2.0モル/l添加することが好まし
い。
本発明の漂白液の処理の温度は5℃〜80℃が好まし
く、特に20℃〜45℃で使用されることが好ましく、より
望ましくは25℃〜42℃である。
本発明に係る漂白液の補充量は感光材料100cm2当り0.
5〜5mlである。
本発明の漂白液は、液を再生するためにエアレーショ
ンされる。エアレーションは漂白処理槽内(エアー供
給部を特別に設けてある場合を含む)、漂白液の循環
ライン内、外部タンクである。前記循環ラインは漂白
液攪拌等を目的としてポンプ循環するラインであり、ラ
イン中にエアーを供給してもよいし、ラインに設けられ
る挟雑物除去用のフィルターケース内でエアレーション
してもよい。
エアレーションにおいて供給されるエア量は、漂白処
理槽容量(以下、必要に応じBLタンク容量という)1
当り0.02〜0.5l/minである。BLタンク容量1当りのエ
ア量が0.02l/min未満であると、タール状物の付着の問
題が解消されない。
供給するエアーは通常の空気を用いてもよいが、加温
された空気、高濃度酸素含有空気等を用いてもよい。エ
アーの供給圧は特に限定されないが、0.05〜5kg/cm2
範囲であればよい。
本発明の漂白液には、臭化アンモニウム、塩化アンモ
ニウムの如きハロゲン化物を通常添加して用いることが
好ましく、添加量が0.1〜5モル/lであることが好まし
く、特に0.3〜3モル/lの範囲が好ましい。
なお、本発明の漂白液には、各種の蛍光増白剤や消泡
剤あるいは界面活性剤を含有せしめることもできる。
本発明において漂白液による処理に引き続いて定着能
を有する処理液により処理される。この定着能を有する
処理液(定着液及び漂白定着液)には所謂定着剤が必須
である。
定着剤としては、ハロゲン化銀と反応して水溶液の錯
塩を形成する化合物、例えばチオ硫酸カリウム、チオ硫
酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムの如きチオ硫酸
塩、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、
チオシアン酸アンモニウムの如きチオシアン酸塩、或い
はチオ尿素、チオエーテル、又は沃化物等のハロゲン化
銀等が挙げられる。
これら定着剤の他に更に定着液及び漂白定着液には、
硼酸、硼砂、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸
カリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、水酸化アンモニウム
等の各種の塩から成るpH緩衝剤を単独或いは2種以上含
むことができる。
更にアルカリハライドまたはアンモニウムハライド、
例えば臭化カリウム、臭化ナトリウム、塩化ナトリウ
ム、臭化アンモニウム等の再ハロゲン化剤を多量に含有
させることが望ましい。また硼酸塩、蓚酸塩、酢酸塩、
炭酸塩、燐酸塩等のpH緩衝剤、アルキルアミン類、ポリ
エチレンオキサイド類等の通常定着液及び漂白定着液に
添加することが知られているものを適宜添加することが
できる。
前記定着剤は処理液1当り0.1モル以上で用いら
れ、本発明の目的の効果の点から好ましくは0.6モル〜
4モルの範囲、特に好ましくは0.9モル〜3.0モルの範
囲、とりわけ特に好ましくは1.1モル〜2.0モルの範囲で
用いられる。
本発明に係わる定着能を有する処理液が漂白定着液の
場合、該漂白定着液に用いられる漂白剤としては、アミ
ノカルボン酸又はアミノホスホン酸の第2鉄錯塩が好ま
しい。
本発明の方法を実施する際には、定着液又は漂白定着
液から公知の方法で銀回収してもよい。例えば電気分解
法(仏国特許2,299,667号明細書記載)、沈殿法(特開
昭52-73037号公報記載、独国特許2,331,220号明細書記
載)、イオン交換法(特開昭51-17114号公報記載、独国
特許2,548,237号明細書記載)及び金属置換法(英国特
許1,353,805号明細書記載)等が有効に利用できる。
本発明に係わる定着液及び漂白定着液はその補充量が
感光材料1m2当り800ml以下の際に、本発明の目的の効
果をより良好に奏する。とりわけ感光材料1m2当り20ml
〜650ml、とりわけ特に30ml〜400mlの際に顕著な効果を
得る。
また、本発明に係わる定着液及び漂白定着液中に、沃
化物(沃化アンモニウム、沃化カリウム、沃化ナトリウ
ム、沃化リチウム等)及び/又はチオシアン酸塩(例え
ばチオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チ
オシアン酸アンモニウム等)を0.1g/l〜500g/l含有する
ことが好ましい。特に沃化物は0.3g/l〜5g/l、チオシア
ン酸塩は10g/l〜500g/lの際に良好な結果を得る。
本発明に係る定着液及び漂白定着液のpHは4〜8の範
囲で用いられることが好ましく、より好ましくは5〜7.
5である。
本発明の定着液及び漂白定着液は亜硫酸塩及び亜硫酸
放出化合物を含有することができ、該亜硫酸放出化合物
としては、亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸
アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸水素カ
リウム、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウ
ム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸アンモニウ
ム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム、アセトアル
デヒド重亜硫酸ナトリウム、プロピオンアルデヒド重亜
硫酸ナトリウム、ブチルアルデヒド重亜硫酸ナトリウ
ム、コハク酸アルデヒド重亜硫酸ナトリウム、グルタル
アルデヒドビス重亜硫酸ナトリウム、β−メチルグルタ
ルアルデヒドビス重亜硫酸ナトリウム、マレイン酸ジア
ルデヒドビス重亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。
これらの亜硫酸塩及び亜硫酸放出化合物は、定着液又
は漂白定着液1当り亜硫酸として少なくとも0.1モル
あることがよく0.12モル/l〜0.65モル/lの範囲が好まし
く、0.15モル/l〜0.50モル/lの範囲が特に好ましい。と
りわけ特に0.20モル/l〜0.40モル/lの範囲が好ましい。
ただし、これらの亜硫酸塩及び亜流酸放出化合物のモル
数は亜硫酸に換算した値で示してある。
本発明に係わる定着液又は漂白定着液の処理時間は3
分45秒以下であることが好ましく、より好ましくは20秒
〜3分20秒、特に好ましくは30秒〜3分、とりわけ特に
好ましくは40秒〜2分の範囲である。
また、漂白時間は任意に選択できるが、本発明の目的
及び迅速性の点からとりわけ10秒〜55秒とされる。
本発明の処理方法においては、漂白液、定着液及び漂
白定着液に強制的攪拌を付与することが好ましい。この
理由は迅速処理適性の観点からである。
かかる強制的液攪拌については、特願昭63-46919号
(以下、本出願人による先願特許願という)の明細書第
64頁〜68頁に記載してある。
本発明に係わる処理方法の好ましい具体的処理工程を
以下に示す。但し、本発明はこれらに限定されない。
(1) 発色現像→漂白→定着→水洗 (2) 発色現像→漂白→定着→水洗→安定 (3) 発色現像→漂白→定着→安定 (4) 発色現像→漂白→定着→第1安定→第2安定 (5) 発色現像→漂白→漂白定着→水洗 (6) 発色現像→漂白→漂白定着→水洗→安定 (7) 発色現像→漂白→漂白定着→安定 (8) 発色現像→漂白→漂白定着→第1安定→第2安
定(又は続けて第3安定) これらの工程中でもとりわけ(3)、(4)、
(7)、(8)が好ましく、とりわけ特に(3)、
(4)が好ましい。
本発明の漂白液による処理の前に使用される発色現像
液に用いられる芳香族第1級アミン発色現像主薬は、種
々のカラー写真プロセスにおいて広範囲に使用されてい
る公知のものが包含される。これらの現像剤はアミノフ
ェノール系及びp−フェニレンジアミン系誘電体が含ま
れる。これらの化合物は遊離状態より安定のため一般に
塩の形、例えば塩酸塩または硫酸塩の形で使用される。
また、これらの化合物は、一般に発色現像液1につい
て約0.1g〜約30gの濃度、更に好ましくは1について
約1g〜約15gの濃度で使用する。
アミノフェノール系現像剤としては、例えばo−アミ
ノフェノール、p−アミノフェノール、5−アミノ−2
−オキシトルエン、2−アミノ−3−オキシトルエン、
2−オキシ−3−アミノ−1,4−ジメチルベンゼン等が
含まれる。
特に有用な芳香族第1級アミン発色現像剤はN,N−ジ
アルキル−p−フェニレンジアミン系化合物であり、ア
ルキル基及びフェニル基は置換されていても、あるいは
置換されていなくてもよい。その中でも特に有用な化合
物としてはN,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン塩
酸塩、N−メチル−p−フェニレンジアミン塩酸塩、N,
N−ジメチル−p−フェニレンジアミン塩酸塩、2−ア
ミノ−5−(N−エチル−N−ドデシルアミノ)−トル
エン、N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチ
ル−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩、N−エチ
ル−N−β−ヒドロキシエチルアミノアニリン、4−ア
ミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニリン、4−アミ
ノ−N−(2=メトキシエチル)−N−エチル−3−メ
チルアニリン−p−トルエンスルホネート等を挙げるこ
とができる。
本発明に係る発色現像液は、現像液に通常用いられる
アルカリ剤、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、硫酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム又は硼砂等
を含むことができ、更に種々の添加剤、例えばベンジル
アルコール、ハロゲン化銀アルカリ金属、例えば臭化カ
リウム又は塩化カリウム等、あるいは現像調節剤として
例えばソトラジン酸等を含有してもよい。
本発明は発色現像液中に保恒剤としてヒドロキシルア
ミン系化合物を含有していることも好ましい。
ヒドロキシルアミン系化合物は下記一般式において、
1及びR2はそれぞれアルキル基又は水素原子を表す
が、R1及びR2で表されるアルキル基は、同一でも異っ
てもよく、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基が好まし
い。R1及びR2のアルキル基は置換基を有するものも含
み、また、R1及びR2は結合して環を構成してもよく、
例えばピペリジンやモリホリンの如き複素環を構成して
もよい。
ヒドロキシルアミン系化合物の具体的化合物は、米国
特許3,287,125号、同3,293,034号及び同3,287,124号等
に記載されているが、以下に特に好ましい具体的例示化
合物を示す。
これらの化合物は、通常遊離のアミン、塩酸塩、硫酸
塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、リン酸
塩、酢酸塩等の形で用いられる。
発色現像液中の上記ヒドロキシルアミン系化合物の濃
度は、通常0.1g/l〜50g/l、好ましくは1g/l〜30g/l、さ
らに好ましくは3g/l〜20g/lである。
さらにまた、各種消泡剤や界面活性剤を、またメタノ
ール、ジメチルフォルムアミド又はジメチルスルフォキ
シド等の有機溶剤等を適宜含有せしめることができる。
また、本発明に用いられるカラー現像液には必要に応
じて酸化防止剤として、亜鉛酸塩、テトロン酸、テトロ
ンイミド、2−アニリノエタノール、ジヒドロキシアセ
トン、芳香族第2アルコール、ヒドロキサム酸、ベント
ースまたはヘキソース、ピロガロール−1,3−ジメチル
エーテル等が含有されてもよい。
また本発明に係わる発色現像液中には、金属イオン封
鎖剤として、種々なるキレート剤を併用することができ
る。例えば該キレート剤としてエチレンジアミン四酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸等のアミノポリカルボ
ン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸
等の有機ホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン
酸)もしくはエチレンジアミンテトラリン酸等のアミノ
ポリホスホン酸、クエン酸もしくはグルコン酸等のオキ
シカルボン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカル
ボン酸等のホスホノカルボン酸、トリポリリン酸もしく
はヘキサメタリン酸等のポリリン酸等が挙げられる。
本発明においては発色現像液の漂白液への混入(以
下、BLへのコンタミという)によって生じるタール付着
の問題が解消されるが、この場合にBLへのCDコンタミ率
は10%以上であることが本発明の効果を奏する上で好ま
しい。ここにコンタミ率はBLの補充液量中のCD液含有比
率である。
本発明の発色現像液は、その発色現像主薬濃度が1.5
×10-2モル/l以上であることが好ましく、より好ましく
は2.0×10-2モル/l以上である。
これらの発色現像液のpHは、通常7以上であり、最も
一般的には約10〜約13である。発色現像の処理時間は特
に制限はないが5秒〜180秒で本発明の効果がより顕著
となり、特に好ましくは10秒〜120秒である。処理温度
は30℃〜80℃が好ましく、より好ましくは35℃〜60℃で
ある。
定着処理又は漂白定着処理後の処理工程は、水洗処
理、安定化処理、水洗代替安定化処理、リンス等種々の
処理を行うことができ、例えば、特開昭57-8542号公
報、同59-126533号公報、同60-220345号公報、同62-724
51号公報、同63-85628号公報、同63-138349号公報、同6
3-244036号公報、公開技報87-1984号等に開示されたも
の等を挙げることができる。
次に本発明に用いられる自動現像機について説明す
る。
第1図は自動現像機の一例を示す説明図である。同図
において、1は発色現像処理槽、2は該処理槽1に隣接
して設けられる漂白処理槽である。3は定着処理槽、4
は水洗代替安定化処理槽である。
漂白処理槽2のエアレーション手段は第2図〜第4図
に示す方法を採用できる。
第2図は処理槽2内をエアレーションする例で、21は
エアポンプ、22は該エアポンプ21からエアを供給するた
めのエア管、23はエア吐出用の透孔が形成されたエアノ
ズルである。24は循環ポンプ、25はフィルターである。
26は循環ラインである。
第3図は循環ライン中でエアレーションする例で、27
はフィルター25を内蔵するフィルターケースで、該ケー
ス27から漂白処理槽2に戻るライン中にエアポンプ21か
らエアを供給する。
第4図は漂白槽2の近傍にエアレーションタンク28を
設け、その中でエアレーションするものである。
なおFは感光材料である。
次に、本発明の処理対象である感光材料について説明
する。
本発明に用いるハロゲン化銀カラー写真感光材料はハ
ロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層に発色現像主薬の酸
化体と反応して漂白促進剤を放出する化合物(以下BAR
化合物と称する)を含有する際に本発明の目的の効果を
より良好に奏する。
好ましく用いられるBAR化合物としては、特願昭63-32
501号明細書第233〜252頁記載の一般式[BAR−A]及び
[BAR−B]で表される化合物が挙げられ、これらBAR化
合物の具体的例示化合物としては特願昭63-32501号明細
書第252〜274頁記載の(1)〜(77)の化合物が挙げら
れる。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
において、用いられるハロゲン化銀乳剤として沃化銀含
有率の異なる2相以上の相から構成されているハロゲン
化銀粒子であって、該平均沃化銀含有率が該粒子の外縁
相の沃化銀含有率よりも高いハロゲン化銀粒子を含有す
るハロゲン化銀乳剤であることが本発明効果が有効に発
揮され好ましい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
においては粒子の平均沃化銀含有率が粒子の外縁相の沃
化銀含有率よりも高いことは以下の方法によって測定で
きる。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤が、粒径/粒子
の厚さの平均値が5未満であるハロゲン化銀粒子を含む
乳剤の場合、蛍光X線分析法によって求めた平均沃化銀
含有率(J1)とX線光電子分光法で求めた粒子表面の
沃化銀含有率(J2)を比べたときJ1>J2なる関係を
満足するものである。
ここで言う粒径は粒子の投影面積が最大となる面の外
接円の直径である。
X線光電子分光法について説明する。
X線光電子分光法による測定に先立って、乳剤を以下
のように前処理する。まず、乳剤にプロナーゼ溶液を加
え、40℃で1時間攪拌してゼラチン分解を行う。次に遠
心分離して乳剤粒子を沈降させ、上澄み液を除去した
後、プロナーゼ水溶液を加え、上記の条件で再度ゼラチ
ン分解を行う。この試料を再び遠心分離し、上澄み液を
除去した後、蒸留水を加え乳剤粒子を蒸留水中に再分散
させ、遠心分離し、上澄み液を除去する。この水洗操作
を3回繰返した後、乳剤粒子をエタノール中に再分散さ
せる。これを鏡面研磨したシリコンウェハ上に薄く塗布
して測定試料とする。
X線光電子分光法による測定には、装置としてPHI社
製ESCA/SAM560型を使用し、励起用X線にMg-Kα線、X
線源電圧15KV、X線源電流40mA、パスエネルギーの50eV
の条件で行う。
表面ハライド組成を求めるためにAg3d,Br3d,Id3/2電
子を検出する。
組成比の算出は各ピークの積分強度を用いて、相対感
度係数法により行う。Ag3d,Br3d,I3d3/2相対感度係数と
してそれぞれ5.10,0.81,4.592を使用することにより、
組成比を原子パーセントを単位として与えられる。
本発明において用いられるハロゲン化銀乳剤が粒径/
粒子の厚さの平均値が5未満である粒子を含む場合には
粒子サイズ分布が単分散性であることが好ましい。単分
散性ハロゲン化銀乳剤とは、平均粒径を中心に±20%
の粒径範囲内に含まれるハロゲン化銀重量が全ハロゲン
化銀粒子重量の60%以上であるものを言い、好ましくは
70%以上、更に好ましくは80%以上である。
ここに、平均粒径は、粒径riを有する粒子の頻度ni
とri3との積ni×ri3が最大となるときの粒径riと定義す
る(有効数字3桁、最小桁数字は4捨5入する)。
ここで言う粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合
は、その直径、また球状以外の形状の粒子の場合は、そ
の投影像を同面積の円像に換算した時の直径である。
粒径は例えば該粒子を電子顕微鏡で1万倍から5万倍
に拡大して撮影し、そのプリント上の粒子直径又は投影
時の面積を実測することによって得ることができる(測
定粒子個数は無差別に1000個以上あることとする)。
本発明の特に好ましい高度の単分散乳剤は によって定義した分布の広さが20%以下のものであり、
更に好ましくは15%以下のものである。
ここに平均粒径及び粒径標準偏差は前記定義のriから
求めるものとする。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤が粒径/粒子の
厚さの平均値が5以上である平板状ハロゲン化銀乳剤の
場合、前述の蛍光X線分析法によって求めた平均沃化銀
含有率(J1)とX線マイクロアナリシス法を用いハロ
ゲン化銀粒子の粒径方向に対して中心部より80%以上離
れたハロゲン化銀結晶上で測定した沃化銀含有率の測定
値の平均値(J3)を比べたときJ1>J3なる関係を満
足するものである。
X線マイクロアナリシス法について説明する。
エネルギー分散型X線分析装置を電子顕微鏡に装置し
た電子顕微鏡観察用グリッドにハロゲン化銀粒子を分散
し、液体窒素冷却にて1粒子がCRT視野に入るように倍
率を設定し、一定時間AgLα,ILα線の強度を積算する。
ILα/AgLαの強度比と予め作成しておいて検量線を用い
て沃化銀含有率を算出することができる。
粒径/粒子の厚さの平均値が5以上である平板状ハロ
ゲン化銀乳剤において粒径/粒子の厚さの平均値は6以
上100以下がより好ましく、7以上50以下が特に好まし
い。
粒径/粒子の厚さの平均値が5未満である本発明のハ
ロゲン化銀乳剤におけるX線光電子分光法による粒子表
面の沃化銀含有率(J2)は6乃至0モルであることが
好ましく、より好ましくは5乃至0モル%であり、特に
好ましくは4乃至0.01モル%である。
粒径/粒子の厚さの平均値が5以上である本発明の平
板状ハロゲン化銀乳剤におけるX線マイクロアナリシス
法によるハロゲン化銀粒子の粒径方向に対して中心部よ
り80%以上離れたハロゲン化銀結晶上で測定した沃化銀
含有率の測定値の平均値(J3)は6乃至0モル%であ
ることが好ましく、より好ましくは5乃至0モル%であ
り、特に好ましくは4乃至0.01モル%である。平板状ハ
ロゲン化銀粒子の平均厚さは0.5〜0.01μmが好まし
く、特に好ましくは0.3〜0.05μmである。平板状ハロ
ゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の平均粒径は
0.5〜30μmが好ましく、より好ましくは1.0〜20μmで
ある。
本発明に好ましく用いられる前述の粒径/粒子の厚さ
の平均値が5未満であるハロゲン化銀乳剤は単分散性で
あることが好ましく、コア/シェル型であることが好ま
しい。本発明に好ましく用いられる前述の粒径/粒子の
厚さの平均値が5以上である平板状ハロゲン化銀乳剤は
沃化銀が粒子中心部に局在したものであることが好まし
い。
粒径/粒子の厚さの平均値が5未満であるコア/シェ
ル型ハロゲン化銀乳剤は、沃化銀含有率の異なる2相以
上の相から構成されている粒子構造からなり、沃化銀の
含有率が最高である相(コアと称する)が最高面層(シ
ェルと称する)以外であるハロゲン化銀粒子からなるも
のである。
最高の沃化銀含有率を有する内部相(コア)沃化銀含
有率は6〜40モル%のものを好ましく用い得るが、より
好ましくは8〜30モル%、特に好ましくは10〜20モル%
である。最表面相の沃化銀含有率は6モル%未満が好ま
しく、さらに好ましくは0〜4.0モル%である。
コア/シェル型ハロゲン化銀粒子のシェル部が占める
割合は体積で10〜80%が好ましく、より好ましくは15〜
70%、特に好ましくは20〜60%である。
またコア部の占める割合は体積で粒子全体の10〜80%
とするのが好ましく、20〜50%が更に好ましい。
本発明において、ハロゲン化銀粒子の沃化銀含有率の
高いコア部と含有率の低いシェル部との含有率差は、シ
ャープな境界を有するものでもよく、また境界の必ずし
も明白でない連続して変化するものであってもよい。ま
たコア部とシェル部の中間の沃化銀含有率を有する中間
相をコアとシェルの間にもつものも好ましく用いられ
る。
前記中間層を有するコア/シェル型ハロゲン化銀粒子
からなる場合、中間層の体積は粒子全体の5〜60%、更
には20〜55%がよい。シェルと中間層、中間層とコアの
沃化銀含有率差はそれぞれ3モル%以上であることが好
ましく、シェルとコアの沃化銀含有率差は6モル%以上
であることが好ましい。
コア/シェル型ハロゲン化銀乳剤は沃臭化銀であるこ
とが好ましく、その平均沃化銀含有率は4〜20モル%が
好ましく、より好ましくは5〜15モル%である。また本
発明の効果を損なわない範囲で塩化銀を含有してもよ
い。
コア/シェル型ハロゲン化銀乳剤は、特開昭59-17753
5号、同60-138538号、同59-52238号、同60-143331号、
同60-35726号及び同60-258536号等に開示された公知の
方法によって製造することができる。
特開昭60-138638号実施例記載の方法のようにコア/
シェル型ハロゲン化銀乳剤を種粒子から出発して成長さ
せる場合、粒子中心部にコアとは異なるハロゲン組成領
域をもつことがあり得る。
このような場合、種粒子のハロゲン組成は臭化銀、沃
臭化銀、塩沃臭化銀、塩臭化銀、塩化銀等の任意の組成
のものを用い得るが、沃化銀含有率が10モル%以下の沃
臭化銀又は臭化銀が好ましい。
また種粒子の全ハロゲン化銀に占める割合は体積で50
%以下が好ましく、10%以下が特に好ましい。
上記コア/シェル型ハロゲン化銀粒子における沃化銀
の分布状態は、各種の物理的測定法によって検知するこ
とができ、例えば日本写真学会、昭和56年度年次大会講
演要旨集に記載されているような、低温でのルミネッセ
ンスの測定やX線回析法によって調べることができる。
コア/シェル型ハロゲン化銀粒子は、立方体、14面
体、八面体のような正常晶でもよく、双晶から成ってい
てもよく、またこれらの混合物であってもよいが正常晶
であることが好ましい。
粒径/粒子の厚さの平均値が5以上であって沃化銀が
粒子中心部に局在している平板状ハロゲン化銀乳剤にお
いて、中心部の高沃度含有相が粒子の全体積の80%以下
が好ましく、特に80〜10%が好ましい。中心部の沃化銀
含有率は5〜40モル%が好ましく、特に10〜30モル%が
好ましい。中心部の高沃度含有相をとりまく低沃度含有
相(周辺部)は沃化銀の含有率が0〜10モル%、より好
ましくは0.1〜6.0モル%である沃臭化銀から成ることが
好ましい。
沃化銀が中心部に局在している平板状ハロゲン化銀乳
剤は特開昭59-99433号に開示された公知の方法によって
得ることができる。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
において、ハロゲン化銀写真感光材料中の全ハロゲン化
銀乳剤の平均の沃化銀含有率は0.1乃至15モル%である
ことが好ましく、より好ましくは0.5乃至12モル%であ
り、特に好ましくは1乃至6モル%である。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
において、ハロゲン化銀カラー写真感光材料中の全ハロ
ゲン化銀乳剤の平均粒径は2.0μm以下が好ましく、よ
り好ましくは0.1乃至1.0μm以下、特に好ましくは0.2
乃至0.8μmである。
ハロゲン化銀カラー写真感光材料には一般には開鎖ケ
トメチレン基を有するカラーカプラーを含むことができ
る。
カラーカプラーは例えば6−、4−又は2−当量カプ
ラーであることができる。
本発明においては、とりわけ2当量カプラーが好まし
い。
適当なカプラーは例えば次の刊行物に開示されてい
る:アグファの研究報告(Mitteilungin aus den Forsc
hungslaboratorien der Agfa)、レーフェルクーゼン/
ミュンヘン(Leverkusen/Munchen)、Vol.III.p.111(1
961)中ダブリュー・ペルツ(W.Pelz)による「カラー
カプラー」(Farbkuppler);ケイ・ベンカタラマン
(K.Venkataraman)、「ザ・ケミストリー・オブ・シン
セティック・ダイズ」(The Chemistry of Synthetic D
yes)、Vol.4,341〜387、アカデミック・プレス(Acade
mic Pless)、「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラ
フィック・プロセス」(The Theory of the Photograph
ic Process)、4版、353〜362頁;及びリサーチ・ディ
スクロージャ(Research Disclosure)NO.17643、セク
ションVIIに記載のものが好ましい。
本発明においては、とりわけ特開昭63-106655号明細
書、第26頁に記載されるがごとき一般式[M−1]で示
されるマゼンタカプラー(これらの具体的例示マゼンタ
カプラーとしては特開昭63-106655号明細書、第29〜34
頁記載のNo.1〜No.77が挙げられる。) 同じく第34頁に記載されている一般式[C−II]で示
されるシアンカプラー(具体的例示シアンカプラーとし
ては、同明細書、第37〜42頁に記載の(C′−1)〜
(C′−82)、(C″−1)〜(C″−36)が挙げられ
る)、同じく第20頁に記載されている高速イエローカプ
ラー(具体的例示イエローカプラーとして、同明細書第
21〜26頁に記載の(Y′−1)〜(Y′−38)が挙げら
れる)を本発明の感光材料に組合せて用いることが本発
明の目的の効果の点から好ましい。
本発明においては、本発明の感光材料に含窒素複素環
メルカプト化合物を組合せて用いる際には、本発明の目
的の効果を良好に奏する。
これら含窒素複素環メルカプト化合物の具体例として
は、特開昭63-106655号明細書、第42〜45頁記載の
(I′−1)〜(I−87)が挙げられる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤には公知の写真用添加
剤を使用することができる。
公知の写真用添加剤としては、例えば下表に示したリ
サーチ・ディスクロージャーのRD-17643及びRD-18716に
記載の化合物が挙げられる。
感光材料の支持体として通常の支持体を用いることが
でき、それは例えばセルロースエステル、例えばセルロ
ースアセテートの支持体及びポリエステルの支持体であ
る。紙の支持体もまた適当であり、そしてこれらは例え
ばポリオレフィン、特にポリエチレンまたはポリプロピ
レンで被覆することができる;これに関して上記リサー
チ・ディスクロージャーNo.17643、セクションXVII参
照。
本発明においては、感光材料として、感光材料中にカ
プラーを含有するいわゆる内式現像方式で処理される感
光材料であれば、カラーペーパー、カラーネガフィル
ム、カラーポジフィルム、スライド用カラー反転フィル
ム、映画用カラー反転フィルム、TV用カラー反転フィル
ム、反転カラーペーパー等任意の感光材料に適用するこ
とができる。
[発明の効果] 本発明によれば、漂白力の強い漂白剤を用い、漂白後
にエアレーションによる処理液再生を行っても感材への
タール状物の付着の問題がなく漂白液の低補充化を可能
にする自現機及び処理方法を提供することができる。
[発明の具体的実施例] 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されるものではない。
実施例 1 トリアセチルセルロースフィルム支持体上に、下記に
示す組成の各層を順次支持体側から形成して、多層カラ
ー写真感光材料(カラーネガ)を作成した。
第1層:ハレーション防止層(HC−1) 黒色コロイド銀 …0.22 紫外線吸収剤(UV−1) …0.20 カラードカプラー(CC−1) …0.05 カラードカプラー(CM−2) …0.05 高沸点溶媒(oil−1) …0.20 ゼラチン …1.4 第2層:中間層(IL−1) 紫外線吸収剤(UV−1) …0.01 高沸点溶媒(oil−1) …0.01 ゼラチン …1.4 第3層:低感度赤感性乳剤層(RL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) …1.0 沃臭化銀乳剤(Em−2) …0.5 増感色素(S−1) …2.5×10-4 (モル/銀1モル) 増感色素(S−2) …2.5×10-4 (モル/銀1モル) 増感色素(S−3) …2.5×10-4 (モル/銀1モル) シアンカプラー(C−4)″ …1.2 シアンカプラー(C−2)″ …0.06 カラードシアンカプラー(CC−1) …0.05 DIR化合物(D−1) …0.002 高沸点溶媒(oil−1) …0.5 ゼラチン …1.4 第4層:高感度赤感性乳剤層(RH) 沃臭化銀乳剤(Em−3) …2.0 増感色素(S−1) …2.0×10-4 (モル/銀1モル) 増感色素(S−2) …2.0×10-4 (モル/銀1モル) 増感色素(S−3) …0.1×10-4 (モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1)″ …0.15 シアンカプラー(C−2)″ …0.018 シアンカプラー(C−3)″ …1.15 カラードシアンカプラー(CC−1) …0.015 DIR化合物(D−2) …0.05 高沸点溶媒(oil−1) …0.5 ゼラチン …1.4 第5層:中間層(IL−2) ゼラチン …0.5 第6層:低感度緑感性乳剤層(GL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) …1.0 増感色素(S−4) …5.0×10-4 (モル/銀1モル) 増感色素(S−5) …1.0×10-4 (モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1)″ …0.5 カラードシアンカプラー(CM−1) …0.05 DIR化合物(D−3) …0.015 DIR化合物(D−4) …0.020 高沸点溶媒(oil−2) …0.5 ゼラチン …1.0 第7層:中間層(IL−3) ゼラチン …0.2 第8層:高感度緑感性乳剤層(GH) 沃臭化銀乳剤(Em−3) …1.3 増感色素(S−6) …5.0×10-4 (モル/銀1モル) 増感色素(S−7) …2.5×10-4 (モル/銀1モル) 増感色素(S−8) …0.5×10-4 (モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−2)″ …0.06 マゼンタカプラー(M−3)″ …0.18 カラードシアンカプラー(CM−2) …0.05 DIR化合物(D−3) …0.01 高沸点溶媒(oil−3) …0.5 ゼラチン …1.0 第9層:イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 …0.1 色汚染防止剤(SC−1) …0.1 高沸点溶媒(oil−3) …0.1 ゼラチン …0.8 第10層:低感度青感性乳剤層(BL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) …0.25 沃臭化銀乳剤(Em−2) …0.25 増感色素(S−10) …7.0×10-4 (モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1)″ …0.6 イエローカプラー(Y−2)″ …0.12 DIR化合物(D−2) …0.01 高沸点溶媒(oil−3) …0.15 ゼラチン …1.0 第11層:高感度青感性乳剤層(BH) 沃臭化銀乳剤(Em−4) …0.50 沃臭化銀乳剤(Em−1) …0.20 増感色素(S−9) …1.0×10-4 (モル/銀1モル) 増感色素(S−10) …3.0×10-4 (モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1)″ …0.36 イエローカプラー(Y−2)″ …0.06 高沸点溶媒(oil−3) …0.07 ゼラチン …1.1 第12層:第1保護層(Pro−1) 微粒子沃臭化銀乳剤 …0.4 (平均粒径0.08μm、AgI 2モル%) 紫外線吸収剤(UV−1) …0.10 紫外線吸収剤(UV−1) …0.05 高沸点溶媒(oil−1) …0.1 高沸点溶媒(oil−4) …0.1 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) …0.5 ホルマリンスカベンジャー(HS−2) …0.2 ゼラチン …1.0 第13層:第2保護層(Pro−2) 界面活性剤(Su−1) …0.005 アルカリで可溶性のマット化剤 (平均粒径 2μm) …0.10 シアン染料(AIC−1) …0.005 マゼンタ染料(AIM−1) …0.01 スベリ剤(WAX−1) …0.04 ゼラチン …0.8 尚、各層には上記組成物の他に、塗布助剤Su−2、分
散助剤Su−3、硬膜剤H−1及びH−2、防腐剤DI−
1、安定剤Stab−1、かぶり防止剤AF−1、AF−2を添
加した。
Em−1 平均粒径0.46μm、平均沃化銀含有率7.5% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 Em−2 平均粒径0.32μm、平均沃化銀含有率2.0% 単分散性で均一組成の乳剤 Em−3 平均粒径0.78μm、平均沃化銀含有率6.0% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 Em−4 平均粒径0.95μm、平均沃化銀含有率8.0% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 Em−1、Em−3及びEm−4は特開昭60-138538号、同61-
245151号の各公報を参照に調整した多層構造を有し、主
として8面体から成る沃臭化銀乳剤である。
またEm−1〜Em−4はいずれも、粒径/粒子の厚さの
平均値は1.0であり、粒子の分布の広さはそれぞれ、1
4、10、12及び12%であった。
このようにして作製した試料を、露光した後、下記現
像処理を行った。
実験用処理 処理工程、処理時間、処理温度及び補充量は以下の如
くにした。
処理工程 処理時間 処理温度 補充量 発色現像3分15秒38℃ 12ml 漂 白 45秒37℃ 1.5ml 定 着1分30秒37℃ 10ml 安 定 化 60秒37℃ 10ml 乾 燥 60秒70℃ − (補充量は感光材料100cm2当りの値である。) ただし、定着槽は2槽カウンターカレント(45秒、2
槽)、及び安定槽は3槽カウンターカレント(20秒、3
槽)で行った。
※エアレーション: 第3図に示すようにインラインタンク外エアレーショ
ンを処理と平行して、フィルターを取り外して連続して
行った。
エア量/漂白タンク容量を0〜3.0l/min/l容量と表1
の如く変化し、連続処理を1週間行い、1m2のカラーネ
ガに付着したタール状付着物の個数を測定し、表1に示
した。また最大濃度部の残留銀量を測定し、表1に示し
た。
使用した処理液組成物は下記の通りである。
[発色現像タンク液] 炭酸カリウム 30g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 4g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g ジエチレントリアミン五酢酸 2.0g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−ヒドロキシルエチル)アニリン 硫酸塩 4.8g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1とし、水酸化カリウムまたは50%硫酸を
用いてpH10.06に調整する。
[発色現像補充液] 炭酸カリウム 40g 炭酸水素ナトリウム 3g 亜硫酸カリウム 7g 臭化ナトリウム 0.5g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.1g ジエチレントリアミン五酢酸 2.0g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−ヒドロキシルエチル)アニリン 硫酸塩 6.0g 水酸化カリウム 2g 水を加えて1とし、水酸化カリウムまたは20%硫酸を
用いてpH10.12に調整する。
[漂白タンク液] (A−1)のFeアンモニウム塩 0.4モル 酢酸(90%水溶液) 50ml 臭化アンモニウム 150g 水を加えて1とし、アンモニア水または氷酢酸を用い
てpH4.4に調整する。
[漂白補充液] 漂白タンク液のpHを酢酸でpH3.6に調整した。
[定着タンク液及び補充液] チオ硫酸アンモニウム 250g 亜硫酸アンモニウム 20g チオシアン酸アンモニウム 150g 水を加えて1とし、酢酸とアンモニア水を用いてpH6.
8に調整する。
[安定タンク液及び補充液] ホルムアルデヒド(37%溶液) 1ml 5−クロロ−2−メチル−4− イソチアゾリン−3−オン 0.05g エマルゲン810 1ml ホルムアルデヒド重亜硫酸付加物 ナトリウム 2g 水を加えて1とし、アンモニア水及び50%硫酸にてpH
7.0に調整した。
表1から明らかなように、エア量/漂白タンク容量は
本発明の範囲がタール状付着物が大幅に減少しており、
本発明が極めて好ましいことがる。
実施例 2 実施例1のNo.1−2及びNo.1−6の実験において、漂
白剤の種類及び量を変化させて、同様の実験を行い、タ
ール状付着物を測定した。
その結果を表2に示す。
実施例 3 実施例1のNo.1−2及びNo.1−6の実験の発色現像工
程において、現像時間及び現像主薬の濃度を表3のよう
に変化させた。
その結果を表3に示す。
実施例 4 実施例1において、漂白タンク液、漂白補充液の組成
を表4のように変化させて、漂白タンク液のpHを4.4
に、漂白補充液のpHを3.6に調整し、エア量を表4のよ
うにして処理し、タール状付着物について調べた。
その結果を表4に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の自動現像機の一例を示す説明図、第2
図〜第4図は漂白処理槽内のエアレーション手段を示す
説明図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発色現像処理槽と漂白処理槽を有する自動
    現像機を用い、発色現像処理に引き続き漂白処理するハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、漂
    白液が下記一般式[A]及び/又は[B]で示される化
    合物の第2鉄錯塩を含有し、かつ前記漂白液を該処理槽
    容量1当り0.02〜0.5l/minのエア量を供給してエアレ
    ーションすると共に、漂白時間が10秒〜55秒であり、か
    つ前記漂白液の補充量がハロゲン化銀カラー写真感光材
    料100cm2当り0.5〜5mlであることを特徴とするハロゲン
    化銀カラー写真感光材料の処理方法。 一般式[A] [式中、A1〜A4はそれぞれ同一でも異なってもよく、
    −CH2OH、−COOM又は−PO312を表す。M、M1、M2
    はそれぞれ水素原子、ナトリウム、カリウム又はアンモ
    ニウムを表す。Xは炭素数3〜6の置換、未置換のアル
    キレン基を表し、分岐部分を含む炭素数の合計が3以上
    である。] 一般式[B] [式中、A1〜A4は前記一般式[A]記載と同義であ
    り、nは1〜8の整数を表す。またB1及びB2は同一で
    も異なっていてもよく、それぞれ炭素数2〜5の置換、
    未置換のアルキレン基を表す。]
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