JP2742542B2 - フラツシユ紡糸 - Google Patents

フラツシユ紡糸

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JP2742542B2 JP1223328A JP22332889A JP2742542B2 JP 2742542 B2 JP2742542 B2 JP 2742542B2 JP 1223328 A JP1223328 A JP 1223328A JP 22332889 A JP22332889 A JP 22332889A JP 2742542 B2 JP2742542 B2 JP 2742542B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は重合体プレキシフイラメント状フイルム−フ
イブリル糸のフラツシユ紡糸法に関する。更に特に本発
明は糸を塩化メチレン及び共溶媒の混合物からフラツシ
ユ紡糸する改良された方法に関する。
要するに本発明によれば、プレキシフイラメント状の
フイルム−フイブリル糸をフラツシユ紡糸するための改
良された方法が提供される。重合体、好ましくはポリエ
チレンの5〜30%、好ましくは10〜20%溶液は、塩化メ
チレン50〜90重量%及び好ましくはクロルジフルオルメ
タン、1,1,1,2−テトラフルオルエタン、1,1−ジフルオ
ルエタン、1,1,1,2−テトラフルオル−2−クロルエタ
ン又は1,1−ジフルオル−1−クロルエタンであるハロ
ゲン化炭化水素10〜50重量%から実質的になる紡糸流体
中で生成せしめられる。次いでこの溶液をフラツシユ紡
糸して高品質のプレキシフイラメント状の糸を生成す
る。本方法はオゾン破壊の危険がありうるハロゲン化炭
化水素溶媒の使用を回避する。
ブレーズ(Blades)及びホワイト(White)の米国特
許第3,081,519号は、繊維を形成する重合体からプレキ
シフイラメント状フイルム−フイブリル糸を製造するた
めのフラツシユ紡糸法を記述する。通常の沸点又はそれ
以下において重合体に対し非溶媒である液体中の重合体
の溶液を、液体の通常の沸点以上の温度で且つ自発圧力
又はそれ以上の圧力で、それより低温及び実質的に低い
圧力の媒体中へ押出す。このフラツシユ紡糸は液体を蒸
発させ、この結果押出し物を冷却して重合体のプレキシ
フイラメント状フイルム−フイブリル糸を製造する。好
適な重合体は結晶ポリ炭化水素例えばポリエチレン及び
ポリプロピレンである。
米国特許第3,081,519号に従い、次の液体はフラツシ
ユ紡糸法に有用である:芳香族炭化水素例えばベンゼ
ン、トルエンなど;脂肪族炭化水素例えばブタン、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、及びその異性体
及び同族体;脂環族炭化水素例えばシクロヘキサン;不
飽和炭化水素;ハロゲン化炭化水素例えば塩化メチレ
ン、四塩化炭化水素、クロロホルム、塩化エチル、塩化
メチル;アルコール;エステル;エーテル;ケトン;ニ
トリル;アミド;フルオルカーボン;二酸化硫黄;二酸
化炭素;ニトロメタン;水;及び上述の液体の混合物。
この特許は更に溶解したガス例えば窒素、二酸化炭素、
ヘリウム、水素、メタン、プロパン、ブタン、エチレ
ン、プロピレン、ブタンなどを含有していてよいと述べ
ている。溶解性の低いガス、即ち紡糸条件下に重合体溶
液中7%以下の濃度まで溶解するものは、プレキシフイ
ラメント化に好適である。
米国特許第3,018,519号及び英国特許第891,943号及び
第891,945号は塩化メチレンから又は塩化メチレンと共
溶媒からのポリエチレンのフラツシユ紡糸を記述してい
る。しかしながら、得られる生成物は一般に紡糸接合し
たシート生成物の商業的製造に必要とされる品質のプレ
キシフイラメント状フイルム−フイブリル糸を製造する
のに不満足である。ポリエチレンのプレキシフイラメン
ト状フイルム−フイブリル糸から作った市販の紡糸接合
したシートはトリクロルフルオルメタン(フレオン−1
1)からフラツシユ紡糸したポリエチレンを用いて成功
裏に製造されてきた。フレオン−11はこの目的に非常に
使用されているけれど、そのようなハロゲン化炭化水素
の大気への消散は地球のオゾン破壊の主要源として指摘
されている。オゾン破壊の一般的な議論は例えばP.S.ズ
ラー(Zurer)、「オゾン破壊ハロゲン化炭化水素の代
替物の探索が強まる(Search Intensifies for Alterna
tives to Ozone−Depleting Halocarbons)」、ケミカ
ル・アンド・エンジニアリング・ニユーズ(Chemical
& Engineering News)、17〜20頁(1988年、2月8
日)に示されている。商業的フラツシユ紡糸法におい
て、トリクロルフルオルメタンの代りに塩化メチレンを
使用するのは、オゾン破壊の問題を回避すべきである
が、前述の特許に例示されているように、共溶媒の有無
下の塩化メチレンからフラツシユ紡糸したポリエチレン
のプレキシフイラメント状フイルム−フイブリル糸は不
適当である。それらは紡糸溶媒としてトリクロルフルオ
ルメタンを用いて商業的方法で製造された糸の高フイブ
リル化品質に匹敵しない。
本発明の目的はオゾン破壊の危険を呈しない流体から
高品質のポリエチレンのプレキシフイラメント状フイル
ム−フイブリル糸をフラツシユ紡糸するための改良され
た方法を提供する。
本発明は、合成繊維形成重合体とくに線状ポリエチレ
ンを塩化メチレンと共溶媒から本質的になる紡糸流体と
混合して重合体を5〜30重量%で含有する紡糸混合物を
生成せしめ、次いでこの混合物を紡糸流体の自発圧力よ
り高い圧力において、それより実質的に低い温度及び圧
力の領域へフラツシユ紡糸する該重合体のプレキシフイ
ラメント状フイルム−フイブリル糸にフラツシユ紡糸す
るに当って、共溶媒0〜−50℃の範囲の沸点を有し且つ
紡糸流体の10〜50重量%に相当する炭素数1、2又は3
及び水素原子数少くとも1のハロゲン化炭化水素である
こと且つ混合及びフラツシユ紡糸を130〜240℃の範囲の
温度及び500〜5000psiaの範囲の圧力下に行なうことを
併せて含んでなる該重合体の改良されたフラツシユ紡糸
法を提供する。この改良は、共溶媒が炭素数1、2又は
3及び水素原子数少くとも1の、0〜−50℃の範囲の沸
点を有するハロゲン化炭化水素であり且つ紡糸流体の10
〜50%、好ましくは10〜35重量%に相当すること、並び
に混合及びフラツシユ紡糸が130〜240℃、好ましくは14
0〜220℃の範囲の温度及び500(3.4×106)〜5000psi
(3.4×107Pa)、しばしば1000(6.9×106)〜5000psi
(3.4×107Pa)、更に好ましくは800(5.5×106)〜250
0psi(1.7×107Pa)の範囲の圧力で行なわれることを組
合せて含んでなる。
共溶媒として用いるのに好適な炭化水素は、 クロルフルオルメタン(HC−22)、 1,1,1,2−テトラフルオルエタン(HC−134a)、 1,1−ジフルオルエタン(HC−152a)、 1,1,1,2−テトラフルオル−2−クロルエタン(HC−1
24)、及び 1,1−ジフルオル−1−クロルエタン(HC−142b) を含む。
本発明は合成繊維形成重合体、好ましくは線状ポリエ
チレン又はポリプロピレン、最も好ましくは線状の高密
度ポリエチレンを5〜30重量%で、上述した必要条件に
従い塩化メチレン50〜90重量%及びハロゲン化炭化水素
10〜50重量%から本質的になる流体中に含んでなる新規
な溶液も包含する。
「合成繊維形成重合体」とは、上述したフラツシユ紡
糸技術に開示されているものと同一の種類の重合体を包
含するものとする。本明細書に用いる如き本発明で使用
するのに好適な重合体「ポリエチレン」とは、エチレン
の単独重合体ばかりでなく、反復単位の少くとも85%が
エチレン単位である共重合体も包含する。好適なポリエ
チレンは、約130〜135℃の溶融範囲の上限、0.94〜0.98
g/cm3の範囲の密度及び0.1〜6.0(ASTM D−1238−57
T、条件Eで測定)のメルト・インデツクスを有する単
独重合体線状ポリエチレンである。
本明細書に用いる如き「プレキシフイラメント状のフ
イルム−フイブリル糸(Plexifilamentary film−fibri
l strands)」とは、一般に糸の長さ方向の軸と共軸的
に配列しているランダムな長さの及び約4ミクロン以下
の平均厚さの、多数の薄い、リボン様のフイルム−フイ
ブリル要素の3次元で結合された網状構造として特徴づ
けられる糸を意味する。フイルム−フイブリル要素は糸
の長さ、巾及び厚さを通して種々の場所において不規則
的な間隔で断続的に統合且つ分離して3次元網状構造を
形成する。そのような糸は、ブレーズ及びホワイトの米
国特許第3,081,519号に及びアンダーソン及びラマノの
米国特許第3,227,794号に更に詳細に記述されている。
本発明は、線状ポリエチレンの塩化メチレン中紡糸混
合物をフラツシユ紡糸することによつてポリエチレンの
プレキシフイラメント状の糸を製造するための公知の方
法における改良を提供する。上述の米国特許及び英国特
許に記述されている公知の方法において、線状ポリエチ
レンは塩化メチレン及び共溶媒を含む紡糸液体に溶解せ
しめられて、線状ポリチレンを10〜20重量%で含有する
紡糸溶液を生成する。次いでこの溶液を、紡糸液体の自
発圧力より高い圧力において、それより実質的に低い温
度及び圧力の領域へフラツシユ紡糸する。
本発明の主たる改良は、0〜−50℃の範囲の沸点を有
する炭素数1、2又は3及び水素原子数少くとも1のハ
ロゲン化炭化水素である共溶媒を必要とする。そのよう
な不完全にハロゲン化された炭化水素は、大気に放出さ
れてもオゾンの破壊の危険を最小にすると考えられる。
これらのハロゲン化炭化水素はオゾン層に害を引き起こ
す前に分解するものと思われる。本発明において用いる
のに好適なハロゲン化炭化水素は、 クロルフルオルメタン(HC−22)、 1,1,1,2−テトラフルオルエタン(HC−134a)、 1,1−ジフルオルエタン(HC−152a)、 1,1,1,2−テトラフルオル−2−クロルエタン(HC−1
24)、及び 1,1−ジフルオル−1−クロルエタン(HC−142b) を含む。ここに括弧内の表示はそのハロゲン化炭化水素
の化学式に対する略号として使用される。上述のハロゲ
ン化炭化水素の沸点は次の通りである: HC−22 −40.8℃ HC−134a −26.5℃ HC−152a −24.7℃ HC−124 −12 ℃ HC−142b − 9.2℃ 本発明において共溶媒として用いるのに適したハロゲ
ン化炭化水素は、共溶媒としての使用が可能であると考
えられるすべての材料から残された非常に小さい、狭い
選択の結果である。
本発明によれば、このハロゲン化炭化水素は紡糸流体
の全重量の10〜50%、好ましくは10〜35%に相当する。
紡糸流体の残りは本質的に塩化メチレンである。混合と
フラツシユ紡糸は普通凡そ同一の温度で行なわれ、その
温度は130〜240℃、好ましくは140〜220℃である。混合
と紡糸の圧力は同一であつてよいが、溶液の製造後及び
フラツシユ紡糸の直前にしばしば圧力をいく分低下させ
る。それにもかかわらず、混合とフラツシユ紡糸の双方
の圧力は500(3.4×106)〜5000psi(3.4×107Pa)、最
も好ましくは800(5.5×106)〜2500psi(1.7×107Pa)
の範囲である。紡糸液体は本質的に塩化メチレン及びハ
ロゲン化炭化水素共溶媒からなる。しかしながら、通常
のフラツシユ紡糸の添加剤を公知の技術によつて紡糸混
合物中に導入してもよい。これらの添加剤は紫外線安定
剤、抗酸化剤、充填剤、染料などとして機能しうる。
下記の実施例で製造するプレキシフイラメント状のフ
イルム−フイブリル糸の品質をそれぞれ主観的に評価し
た。「5」の評価は、糸がそのようなフラツシユ紡糸し
たポリエチレン糸から作った紡糸接合したシートの商業
的製造で普通達成されるよりも良好なフイブリル化の品
質をもつということを示す。「4」の評価は、生成物が
市販のフラツシユ紡糸した糸凡そ同程度に良好であるこ
とを示す。「3」の評価は、糸が市販のフラツシユ紡糸
した糸と同程度ほど良好でなく、本発明の目的に不適当
であると考えられることを示す。「2」は非常に貧弱に
フイブリル化された不適当な糸を示す。「1」は糸が生
成しないことを示す。市販の糸生成物は、本明細書に参
考文献として引用されるリー(Lee)の米国特許第4,55
4,207号第4欄63行〜第5欄10行に実質的に記述されて
いるようにフレオン−11中約12.5%の線状ポリエチレン
の溶液から製造される。
線状ポリエチレンを重合体として且つ好適なハロゲン
化炭化水素を共溶媒として用いて行なう実施例により本
発明を例示する。比較的小規模の装置でのバツチ法が用
いられる。そのようなバツチ法は例えばアンダーソン及
びロマノの米国特許第3,227,794号に開示されている種
類の装置で行ないうる連続式フラツシユ紡糸にスケール
・アツプし且つ転換することができる。実施例及び対照
例に対してメルト・インデツクス0.76の高密度線状ポリ
エチレンを使用した。但し実施例22に対してはメルト・
フローレート0.4のポリプロピレンを用いた。
実施例は本発明を例示することが意図され、特許請求
の範囲で規定される本発明の範囲を制限するものではな
い。実施例及び表において、本発明の方法はアラビア数
字で示される。A、B、C、D、E及びFとして表示さ
れる方法は本発明外の対照例である。
実施例1〜5及び対照例A これらの実施例は本発明によるポリエチレンの高品質
のプレキシフイラメント状のフイルム−フイブリル糸の
フラツシユ紡糸を例示する。これらの実施例では、塩化
メチレン及び本発明に従つて選択したハロゲン化炭化水
素共溶媒を紡糸流体として用いた。高品質のフイブリル
化のプレキシフイラメントを製造することの利点は、本
発明の紡糸液体に対して得られる糸(実施例1〜5)
を、100%塩化メチレンの紡糸液体を用いて得られるも
の(対照例A)と比較することによつて示される。
これらの実施例及び対照例Aに対するプレキシフイラ
メントは、それぞれ容量だけが異なるが同一の形の装置
中で製造した。「I」として表示される1つの装置は1
ガロン(3.785×10-3m3)の容量を有し、「II」として
表示される装置は50cm3の容量を有した。実施例1と2
及び対照例Aには装置Iを用いた。実施例3、4及び5
には装置IIを用いた。
各装置はそれぞれ1端が容器の内容物に圧力を適用す
るためのピストンを備えている一対の高圧円筒形容器を
含んでなる。それぞれの容器の他端を移送導管で相互に
連結した。移送導管は、内容物を移送導管を通して1つ
の容器から他の容器へ強制的に移送させることによつて
装置の内容物を混合することが意図された一連の細かい
メツシユふるいを含んだ。直径0.030インチ(7.6×10-4
m)のオリフイスを有する紡糸口金組立て物を、オリフ
イスの開閉のために迅速に作動する手段を用いて移送導
管に連結した。圧力及び温度を測定する手段を容器内に
設置した。
実施例に対して、所望量のポリエチレンと紡糸流体を
装置に仕込み、1800psi(12,410kPa)の圧力を適用し
た。成分量は、線状ポリエチレン約12重量%及び紡糸流
体約88重量%を含む紡糸溶液を生成するように選択し
た。次いで加熱を始めた。装置Iを用いる場合、装置の
内容物を180℃まで加熱し、次いで更に210℃まで加熱し
た。約1時間半にわたつて継続した更なる加熱中、2つ
の円筒形反応器間に約50psi(345kPa)の差圧を交互に
適用して、内容物を移送導管を通して1つの反応器から
他の反応器へ繰返し移動させることにより、混合し且つ
溶液の生成を有効ならしめた。装置IIを用いる場合、温
度は混合の開始時に140℃であつた。圧力を1800psi(12
50kPa)及び温度を200℃(又は対照例Aの場合200℃)
にして、紡糸口金オリフイスへの導管を迅速に開いた。
次いで得られるフラツシユ紡糸した生成物を集めた。試
験結果を下表に要約する。
実施例6〜22及び対照例B〜F 第II表の実施例6〜21及び対照例B〜Fに対して、メ
ルト・インデツクス0.76の高密度線状ポリエチレンを用
いた。用いた装置はそれぞれ容器の内容物に圧力をかけ
るのに適したピストンを備えた2つの高圧円筒形室から
なつた。この円筒形反応器は内径1.0インチ(2.54×10
-2m)を有し、それぞれ50cm3の容量を有した。これらの
反応器を、直径3/32インチ(2.3×10-3m)の管路及び静
置混合機として用いる細かい一連のメツシユふるいを含
む混合室を通して互いに1端で連結した。混合は容器の
内容物を、静置混合機を通して2つの反応器間を前後に
移行させることによつて行なった。次いでオリフイスを
開放するために迅速に作動する紡糸口金組立て物をT字
管を通して管路に連結した。紡糸口金組立て物は直径0.
03375インチ(8.5×10-4m)及び長さ0.25インチ(7.62
×10-4m)の圧力降下オリフイス、直径0.25インチ(6.3
×10-3m)及び長さ1.92インチの降下室、及び直径0.030
インチ(7.62×10-4m)の紡糸口金オリフイスからなつ
た。ピストンは水圧系から供給される高圧水によつて駆
動した。圧力変換器を用いて降下オリフイス前後の圧力
を測定した。
運転に際しては、ポリエチレンのペレツト、塩化メチ
レン及び使用すべき共溶媒を反応器に仕込み、高圧水例
えば1800psi(12410kPa)を導入し、ピストンを駆動し
て仕込み物を加圧した。次いで内容物を140℃まで加熱
し、この温度に約1時間又はそれ以上維持した。この期
間中、2つの円筒形反応器は約50psi(345kPa)の差圧
を交互に適用して、内容物を混合管路を通して1つの反
応器から他の反応器へと繰返し行き来させ、混合を行な
い且つ溶液を生成させた。次いで反応温度を最終紡糸温
度まで上昇させ、約15分間その温度に保って、温度を平
衡化させた。この期間中混合を継続した。最後に紡糸口
金を開き、得られるフラツシユ紡糸した生成物を集め
た。紡糸中コンピユータによつて記録した降下室内の圧
力を第II表に紡糸圧力として示した。実施例20の場合に
は降下室を使用しなかつたが、紡糸中の紡糸口金直前で
測定した圧力を紡糸圧とした。
第II表において、混合Tは混合温度を示し、混合Pは
混合圧力を示し、T(gpd)はインチ(2.54×10-2m)当
り10巻きの長さ1インチ(2.54×10-2m)で測定される
如きデニル当りグラムの単位の靭性を示し、そしてSA
(m2/g)は表面積を示す。nmは測定しなかつたことを意
味する。第II表に報告する溶媒%は存在する溶媒の全量
に基づく溶媒の重量%である。
実施例22は、本発明を用いることにより他の種類のポ
リオレフインからも良くフイブリル化されたプレキシフ
イラメントが製造できることを示す。この実施例に用い
た装置及び方法は、ポリエチレンの代りに、ハーキユレ
ス社(Hercules,Inc.,Wilmington,De)から「プロフア
クス(Profax)6823」の商品名で市販されているメルト
・フローレート0.4のアイソタクチツク・ポリプロピレ
ンを用いる以外第II表の実施例と同一であつた。更にこ
の場合重合体の高融点を補償するために高混合温度を使
用した。使用した条件及び得られた繊維の性質を第II表
に要約する。この重合体混合物は抗酸化剤としてのイル
ガノツクス(Irganox)1010を重合体に基づいて2.6重量
%含有した。
本発明の特徴及び態様は以下のとおりである。
1.合成繊維形成重合体を塩化メチレンと共溶媒から本質
的になる紡糸流体と混合して重合体を5〜30重量%で含
有する紡糸混合物を生成せしめ、次いでこの混合物を紡
糸流体の自発圧力より高い圧力において、それより実質
的に低い温度及び圧力の領域へフラツシユ紡糸する該重
合体のプレキシフイラメント状フイルム−フイブリル糸
にフラツシユ紡糸するに当って、共溶媒が0〜−50℃の
範囲の沸点を有し且つ紡糸流体の10〜50重量%に相当す
る炭素数1、2又は3及び水素原子数少くとも1のハロ
ゲン化炭化水素であること且つ混合及びフラツシユ紡糸
を130〜240℃の範囲の温度及び500〜5000psiaの範囲の
圧力下に行なうことを併せて含んでなる該重合体のフラ
ツシユ紡糸法。
2.ハロゲン化炭化水素をクロルジフルオルメタン、1,1,
1,2−テトラフルオルエタン、1,1−ジフルオルエタン、
1,1,1,2−テトラフルオル−2−クロルエタン及び1,1−
ジフルオル−1−クロルエタンからなる群から選択する
上記1の方法。
3.重合体が線状ポリエチレンである上記2の方法。
4.重合体がアイソタクチツク・ポリプロピレンである上
記2の方法。
5.ハロゲン化炭化水素が紡糸流体の10〜35重量%に相当
し、そして混合及びフラツシユ紡糸が140〜220℃の範囲
の温度及び800〜2500psiの範囲の圧力で行なわれる上記
3の方法。
6.塩化メチレン50〜90重量%及び0〜−50℃の範囲の沸
点を有する炭素数1、2又は3及び水素原子数少くとも
1のハロゲン化炭化水素10〜50重量%から本質的になる
流体中合成繊維形成重合体10〜20重量%から本質的にな
る溶液。
7.ハロゲン化炭化水素が紡糸流体の10〜35重量%に相当
し、そして混合及びフラツシユ紡糸が140〜220℃の範囲
の温度及び800〜2500psiの範囲の圧力で行なわれる上記
4の方法。
8.重合体が線状ポリエチレンであり、そしてハロゲン化
炭化水素をクロルジフルオルメタン、1,1,1,2−テトラ
フルオル−2−クロルエタン及び1,1−ジフルオル−1
−クロルエタンからなる群から選択する上記6の溶液。
9.重合体がアイソタクチツク・ポリプロピレンであり、
そしてハロゲン化炭化水素をクロルジフルオルメタン、
1,1,1,2−テトラフルオルエタン、1,1−ジフルオルエタ
ン、1,1,1,2−テトラフルオル−2−クロルエタン及び
1,1−ジフルオル−1−クロルエタンからなる群から選
択する上記6の溶液。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維形成重合体を塩化メチレンと共溶
    媒から本質的になる紡糸流体と混合して重合体を5〜30
    重量%で含有する紡糸混合物を生成せしめ、次いでこの
    混合物を紡糸流体の自発圧力より高い圧力において、そ
    れより実質的に低い温度及び圧力の領域へフラツシユ紡
    糸する該重合体のプレキシフイラメント状フイルム−フ
    イブリル糸にフラツシユ紡糸するに当って、共溶媒が0
    〜−50℃の範囲の沸点を有し且つ紡糸流体の10〜50重量
    %に相当する炭素数1、2又は3及び水素原子数少くと
    も1のハロゲン化炭化水素であること且つ混合及びフラ
    ツシユ紡糸を130〜240℃の範囲の温度及び3.4×106〜3.
    4×107Pa(500〜5000psia)の範囲の圧力下に行なうこ
    とを併せて含んでなる該重合体のフラツシユ紡糸法。
  2. 【請求項2】塩化メチレン50〜90重量%及び0〜−50℃
    の範囲の沸点を有する炭素数1、2又は3及び水素原子
    数少くとも1のハロゲン化炭化水素10〜50重量%から本
    質的になる流体中合成繊維形成重合体10〜20重量%から
    本質的になる溶液。
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