JP2735042B2 - 電圧制御型レーザダイオード駆動回路 - Google Patents

電圧制御型レーザダイオード駆動回路

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JP2735042B2 JP7193575A JP19357595A JP2735042B2 JP 2735042 B2 JP2735042 B2 JP 2735042B2 JP 7193575 A JP7193575 A JP 7193575A JP 19357595 A JP19357595 A JP 19357595A JP 2735042 B2 JP2735042 B2 JP 2735042B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザダイオード
駆動回路に関し、特にレーザダイオード駆動電流源のO
N/OFF制御等を外部より制御するレーザダイオード
駆動回路に関する。
【0001】
【従来の技術】時分割多重方式(TDMA方式)や時間
軸圧縮多重方式(TCM方式)などの光加入者システム
においても、バースト信号を送出することを目的とした
光送信回路が用いられる。このような光送信回路では、
一般的に無信号の期間、すなわち無発光時間が長いので
消費電流低減のために、レーザダイオード駆動電流(以
下、「Iop」と記す)を無信号時に遮断することがあ
る。また、光出力パワーの温度変動等を抑えるため、I
opの電流値を周囲温度に応じて制御する必要がある。
このように、Iopは使用条件や環境条件によってON
/OFF制御や電流値の制御を行う必要がある。
【0002】しかしながら、レーザダイオード駆動回路
として、連続信号用光送信回路など従来のバースト信号
用でない回路をそのまま使用し、上述のIopの制御を
これらの回路に新たに付加した回路により実現したい場
合がある。例えば、小型化を目的とした光送信器では、
レーザダイオード駆動回路とレーザダイオードを同一の
パッケージ内に実装し、Iop制御回路を別のディジタ
ル回路等と合わせて別IC化する場合がある。このよう
な構成では、Iopを外部から制御することが必要にな
る。
【0003】図2を用いて、従来のレーザダイオード駆
動回路およびIop制御回路の動作を説明する。図中、
DATA IN(+)、DATA IN(−)はそれぞ
れ信号パルスおよび反転信号パルスの入力端子、Vcc
は電源を示す。Q1、Q2、Q3は差動増幅回路を構成
するトランジスタであり、トランジスタQ1、Q2は入
力信号パルスによってスイッチング動作をし、トランジ
スタQ3は差動対のエミッタ電流を供給する。トランジ
スタQ1のコレクタと電源Vcc間には発光素子である
レーザダイオードが接続され、差動対のエミッタ電流に
よってレーザダイオード駆動電流(Iop)を制御す
る。トランジスタQ3とQ4は互いにカレントミラー回
路を構成している。破線部で囲われた1に示す部分は、
ここでいうレーザダイオード駆動回路を示している。
【0004】DATA IN(+)、DATA IN
(−)より入力される信号パルス、反転信号パルスは、
差動対トランジスタQ1、Q2のベースに印加され、Q
1、Q2はスイッチング動作し、レーザダイオードおよ
びQ2のコレクタ抵抗R3には入力信号に応じたパルス
電流が供給される。パルス電流振幅はトランジスタQ3
のエミッタ電流、すなわちトランジスタQ4のエミッタ
電流により決定される。
【0005】一方、トランジスタQ4のコレクタおよび
ベースは外部に接続されるトランジスタQ5のコレクタ
と接続されており、Q5のコレクタ電流によってQ4の
エミッタ電流が制御される。Q5とQ6はPNPトラン
ジスタで互いにカレントミラー回路を構成する。定電流
源2は制御端子3によってその電流値が制御され、トラ
ンジスタQ5、Q6の電流値が決定される。
【0006】このように、従来のレーザダイオード駆動
回路は、外部のトランジスタQ5、Q6および定電流源
2によって構成されるIop制御回路を用いて、電流信
号によりレーザダイオードの駆動電流値制御やレーザダ
イオードの発振のオン/オフ制御を行っている。
【0007】この動作を図3を用いて説明する。(a)
は制御端子3の信号波形を示しており、ハイ状態の時に
Iopをオン、ロー状態の時にオフされる。(b)はD
ATA IN(+)端子の信号波形でバースト信号列を
示している。(c)はIopの電流波形を示しており、
図からわかるようにオフからオンの状態遷移する際に、
リンギングを生じている。これは、トランジスタQ5の
コレクタ電流によってオン/オフ制御を行っているた
め、急激な電流変化によって電源Vccが不安定にな
り、その影響でIopの波形も不安定になることに起因
している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザダイオー
ド駆動回路では、電流信号によりIopを外部から制御
する構成が用いられているため、レーザダイオード駆動
回路と制御回路間の入出力インピーダンスが高く、クロ
ック信号の回り込み等によりノイズの影響を受け易いと
いう問題がある。また、Iopをオフ状態からオン状態
へ遷移させる際、すでに図3(c)に示して説明したよ
うな光出力波形にリンギングが発生するなどの問題もあ
る。このような問題を回避するためには、外部からのノ
イズの影響を受けないようレーザダイオード駆動回路と
制御回路の記線パターン等の設計にも十分注意する必要
があり、設計自由度にも大きな制約を受けている。
【0009】本発明の電圧制御型レーザダイオード駆動
回路は、従来の電流制御によるレーザダイオード駆動回
路がもつ上記問題を解決し、正確かつ安定したレーザダ
イオードの駆動を実現できるレーザダイオード駆動回路
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した従来のレーザダ
イオード駆動回路の欠点を解決するために、本発明の電
圧制御型レーザダイオード駆動回路は、Iopを制御す
る制御信号が電圧信号によることとしていることを特徴
としている。
【0011】具体的な構成として、レーザダイオードに
パルス信号を送出する差動増幅回路と、レーザダイオー
ドへの駆動電流を供給するトランジスタと、演算増幅器
により構成されるレーザダイオード駆動回路を含み、演
算増幅器の出力端子はエミッタフォロワを介してトラン
ジスタのベースに接続されている。一方、トランジスタ
のエミッタは演算増幅器の逆相入力端子に接続されてお
り、演算増幅器の正相入力の電圧を制御する制御端子が
備えられている特徴としている。
【0012】上記構成により、レーザダイオード駆動回
路の制御がエミッタフォロワを介して電圧信号で行われ
るので、レーザダイオード駆動回路の外部からでもノイ
ズや配線パターン容量等の影響を受けずに駆動電流のオ
ン/オフ制御などが正確かつ安定に行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の光増幅器を図面を
参照して、詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の電圧制御型レーザダイオ
ード駆動回路の一実施例を示す回路図である。図2に示
される従来の駆動回路と同様、トランジスタQ1、Q
2、Q3は差動増幅回路を構成しており、トランジスタ
Q1、Q2は入力パルス信号に応じてスイッチング動作
を行い、トランジスタQ3はQ1,Q2のエミッタ電流
を供給する。レーザダイオードの駆動電流(Iop)は
トランジスタQ3によって制御される。一方、トランジ
スタQ3のベースは外部のトランジスタQ7のエミッタ
と接続されている。トランジスタQ7はエミッタフォロ
ワであり、エミッタ電流値は定電流源5によって決ま
る。オペアンプ6の出力は、トランジスタQ7のベース
に接続されており、トランジスタQ7、Q3のエミッタ
をそれぞれ経由して逆相入力に帰還され、ボルテージフ
ォオワを構成している。オペアンプ6の正相入力には制
御端子7が接続されており、入力信号電圧に応じてトラ
ンジスタQ7のベースにより電圧信号を制御する。
【0015】次に、上述の構成からなるレーザダイオー
ド駆動回路の動作について図3を参照して説明する。図
3において、(a)、(b)はすでに従来の技術におい
て説明したように、制御端子7の信号波形、およびDA
TA IN(+)端子の信号波形でバースト信号列をそ
れぞれ示している。
【0016】(a)において、信号がハイの時、オペア
ンプ6すなわちボルテージフォロワを介してトランジス
タQ7すなわちエミッタフォロワのエミッタ電圧が上昇
し、トランジスタQ3がオン状態となり、Q3にエミッ
タ電流が流れる。このエミッタ電流によりIopが流
れ、レーザダイオードは発振状態となる。
【0017】一方、(a)において、信号がオフの時、
トランジスタQ7のエミッタ電圧は減少し、トランジス
タQ3はオフ状態となる。このときエミッタ電流は”
0”となり、レーザダイオードは無発光状態となる。
【0018】(c)は従来のレーザダイオード駆動回路
におけるIopの電流波形を示しているのに対して、
(d)は本発明の電圧制御型レーザダイオード駆動回路
におけるIopの電流波形を示している。図からわかる
ように、オフからオンに状態遷移する際もリンギングは
発生していない。これは、オン/オフ制御がエミッタフ
ォロワの出力によって行われるため、トランジスタQ3
からみたインピーダンスが十分小さく、制御信号パルス
の変化がVccやIopに影響を与えないためである。
これにより、レーザダイオードは安定した光信号を出力
する。
【0019】なお、レーザダイオードの光出力の温度制
御のように、制御端子7の信号がアナログ的に変化する
場合もトランジスタQ7のエミッタ電圧はそれに応じて
変化し、トランジスタQ3のエミッタ電流、すなわちI
opをアナログ的に正確に制御することが可能になる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電圧制御
型レーザダイオード駆動回路によれば、レーザダイオー
ドの駆動電流の制御は電圧信号により行われるため、外
付け回路によって外部から制御する場合でも、ノイズや
配線パターン容量の影響がなく、レーザダイオード駆動
電流のオン/オフ制御、レーザダイオード光出力の温度
補償制御等も正確かつ安定に行うことができる。さら
に、電流源を構成するカレントミラー回路が不要となる
ため、従来のレーザダイオード駆動回路にくらべ低消費
電力化にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電圧制御型レーザダイオード駆動回路
の一実施例を示す回路図である。
【図2】従来の電圧制御型レーザダイオード駆動回路の
一実施例を示す回路図である。
【図3】本発明の電圧制御型レーザダイオード駆動回路
の一実施例および従来のレーザダイオード駆動回路のそ
れぞれを用いた場合のレーザダイオード駆動信号の波形
を示す波形図である。
【符号の説明】
1 レーザダイオード駆動回路 2 定電流源 3 制御端子 4 レーザダイオード駆動回路 5 定電流源 6 オペアンプ 7 制御端子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザダイオードにパルス信号を送出す
    る差動増幅回路と、前記レーザダイオードへの駆動電流
    を供給するトランジスタと、演算増幅器を含む電圧制御
    レーザダイオード駆動回路において前記演算増幅器の正相入力の電圧を制御する制御端子を
    備え、 前記トランジスタのベースが前記演算増幅器の出力端子
    にエミッタフォロワを介して接続され、前記トランジス
    タのエミッタが前記演算増幅器の逆相入力端子に接続さ
    ていることを特徴とする電圧制御型レーザダイオード
    駆動回路。
  2. 【請求項2】 バースト信号伝送において、前記制御端
    子に、信号送出状態にあるときには前記駆動電流を送出
    し、無信号状態にあるときには前記駆動電流を遮断する
    ように制御信号を印加することを特徴とする請求項1記
    載の電圧制御型レーザダイオード駆動回路。
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