JP2732460B2 - 蛍光x線分析方法 - Google Patents
蛍光x線分析方法Info
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Description
に基づいて蛍光X線強度を理論的に計算するFP(Fun
damental Parameter)法を用いた蛍光X線分析方法に
関し、さらに詳しくは、蛍光X線を測定できない元素を
含む試料の定量分析に好適な蛍光X線分析方法に関す
る。
の発生の原理に基づいて蛍光X線強度を理論的に計算す
るものである。
の組成を仮定して蛍光X線強度の理論値を計算し、その
理論値が、実測された蛍光X線強度に一致するように、
前記仮定を修正しながら計算を繰り返して逐次近似法に
よって最終的な試料の元素組成を決定するものである。
チウム(Li)などの蛍光X線を測定できない元素を含
む試料をFP法によって定量分析する場合、例えば、有
機化合物の炭素(C),酸素(O),水素(H)をFP
法によって定量分析する場合には、蛍光X線を測定でき
ない水素を、バランス(100%からの残分)として計
算を行っている。
な蛍光X線の吸収が小さな元素をバランスとして逐次近
似法を用いて定量計算を行う従来例では、定量計算が一
定値に収束しなかったり、誤った値に収束したりすると
いう難点がある。
であって、蛍光X線を測定できない元素を含む試料の定
量計算を精度よく行える蛍光X線分析方法を提供するこ
とを目的とする。
元素の組成比を仮定してこの組成比に基づいて各成分元
素の蛍光X線強度の理論値を計算し、一方で前記試料か
らの蛍光X線強度を実測し、蛍光X線強度の実測値と理
論値とが一致するように前記仮定した各成分元素の組成
比を逐次近似的に修正して、試料の各成分元素の組成比
を決定するファンダメンタルパラメータ法を用いた蛍光
X線分析方法において、次のような構成を備えることを
特徴としている。
プトン散乱線強度の理論値計算および前記試料からのコ
ンプトン散乱線強度の実測を行ったうえで、あるいは、
前記試料による一次X線のコンプトン散乱線強度とレー
リー散乱線強度の比の理論値計算およびコンプトン散乱
線強度とレーリー散乱線強度の比の実測を行ったうえ
で、前記蛍光X線強度の実測値を蛍光X線が測定できる
各成分元素に対応させるとともに、前記コンプトン散乱
線強度の実測値、あるいは、前記コンプトン散乱線強度
とレーリー散乱線強度の比の実測値を蛍光X線が測定で
きない成分元素にそれぞれ対応させながら、蛍光X線強
度の実測値と理論値とが一致するとともに、前記コンプ
トン散乱線強度あるいは前記コンプトン散乱線強度とレ
ーリー散乱線強度の比の実測値と理論値とが一致するよ
うに、前記仮定した全成分元素の組成比を逐次近似的に
修正して試料の成分組成比を決定することを特徴として
いる。
分元素については、従来のようにバランスとするのでは
なく、一次X線のコンプトン散乱線強度、あるいは一次
X線のコンプトン散乱線強度とレーリー散乱線強度の比
を定量計算に利用するようにしたので、定量計算が一定
値に収束しなかったり、誤った値に収束したりすること
がない。
て、詳細に説明する。
ャートである。
みからなる有機化合物の分析に適用して説明する。
試料の各元素について、その強度を蛍光X線分析装置で
測定する。すなわち、炭素については、CKαの積分強
度Ic、酸素については、OKαのピーク強度Ioを測
定し、蛍光X線を測定できない水素については、一次X
線の散乱線強度比であるRhKα散乱線強度比(コンプ
トン散乱/レーリー散乱)IRhKαC/Rを測定する
(ステップS1)。
散乱線強度比を用いるのは、加圧成形される試料の厚さ
が、2〜3mm程度であるので、膜厚の影響を受けるの
を除くためであり、十分な膜厚がある場合には、コンプ
トン散乱線強度のみを用いてもよい。
および水素の組成比である含有量(定量値)Wc,W
o,WHの初期値を設定(仮定)する(ステップS
2)。この初期値は、上述のステップS1で測定された
CKαの積分強度IcおよびOKαのピーク強度Ioか
ら次式に従って算出される。
限定されるものではなく、例えば、次のようにして設定
してもよい。
強度を理論計算し、この値で実測されたCKαの積分強
度を割って炭素の初期値とし、同様に100%の酸素の
OKαのピーク強度を理論計算し、この値で実測された
OKαのピーク強度を割って酸素の初期値とし、残部を
水素の初期値とするものである。
3)を初期値としてもよい。
の含有量Wc,Wo,WHの初期値からFP法によっ
て、CKαの積分強度Ic、OKαのピーク強度Io、
RhKα散乱線強度比(コンプトン散乱/レーリー散
乱)IRhKαC/Rの理論値を計算する(ステップS
3)。
いは散乱線強度を理論的に計算する計算の式は、例え
ば、International Tables for X−ray Crystallog
raphy,vol.3(1968)に示されている。
るいは検出器の検出率といった分析装置固有の要因の影
響をなくすために、算出された理論強度に、元素感度係
数を乗じ、仮定した含有量から推定される測定強度、す
なわち、推定測定強度を算出する(ステップS4)。
S1で測定された強度とを比較し(ステップS5)、仮
定した含有量(定量値)を修正し、100%の規格化を
行う(ステップS6)。
れる。すなわち、例えば、元素iについての仮定したn
回目の含有量をWin、(n+1)回目の含有量の修正
値をWin+1、実測強度Ii、n回目の理論強度Rin、
元素感度係数Fとすると、次のようになる。
素について、CKαの積分強度Ic、OKαのピーク強
度Io、RhKα散乱線強度比(コンプトン散乱/レー
リー散乱)IRhKαC/Rの理論値および実測値に基
づいて行う。
行う。
る。
度の比率が、修正した含有量と修正前の含有量の比率に
等しいとして、修正を行うようにしたけれども、本発明
は、この実施例に限定されるものではなく、例えば、差
分方程式を用いて修正を行うようにしてもよく、あるい
は、実測強度が理論強度に比べて大きいか小さいかのみ
を判定して一定値、例えば、0.1ずつ増減させて収束
させるようにしてもよい。
(定量値)の修正幅が、前回の0.1%以下であるか否
かを判断し(ステップS7)、0.1%以下でないとき
には、修正された含有量で再び理論値を計算して上述と
同様の処理を繰り返し、修正幅が0.1%以下になった
ときには、収束したとして最後に修正した値を含有量
(定量値)として分析を終了する。
れども、これに限定されるものでないのは勿論であり、
収束に要する時間と精度に応じて適宜設定すればよい。
乱線強度比を用いているが、このRhKα散乱線強度比
の測定値と、FP法による理論計算値との相関は、図2
の元素感度曲線に示されるように、良好な相関が得られ
ており、また、炭素の定量計算に用いたCKαの積分強
度による元素感度曲線も図3に示されるように良好な相
関が得られている。なお、図2および図3の結果は、炭
素、酸素、水素のみからなる市販の有機化合物試薬につ
いて測定したものである。
い水素を成分元素として含む試料に適用したけれども、
本発明は、蛍光X線を測定できない他の元素、すなわ
ち、ヘリウムやリチウムを成分元素として含む化合物に
も同様に適用できるものである。
度を用いたけれども、本発明の他の実施例として、CK
αのピーク強度を用いてもよい。
を測定できない成分元素については、一次X線のコンプ
トン散乱強度、あるいは一次X線のコンプトン散乱線強
度とレーリー散乱線強度の比を定量計算に利用するよう
にしたので、定量計算が一定値に収束しなかったり、誤
った値に収束したりすることがなく、定量計算の精度が
向上することになる。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 試料の各成分元素の組成比を仮定してこ
の組成比に基づいて各成分元素の蛍光X線強度の理論値
を計算し、一方で前記試料からの蛍光X線強度を実測
し、蛍光X線強度の実測値と理論値とが一致するように
前記仮定した各成分元素の組成比を逐次近似的に修正し
て、試料の各成分元素の組成比を決定するファンダメン
タルパラメータ法を用いた蛍光X線分析方法において、 前記試料による一次X線のコンプトン散乱線強度の理論
値計算および前記試料からのコンプトン散乱線強度の実
測を行ったうえで、あるいは、前記試料による一次X線
のコンプトン散乱線強度とレーリー散乱線強度の比の理
論値計算およびコンプトン散乱線強度とレーリー散乱線
強度の比の実測を行ったうえで、 前記蛍光X線強度の実測値を蛍光X線が測定できる各成
分元素に対応させるとともに、前記コンプトン散乱線強
度の実測値、あるいは、前記コンプトン散乱線強度とレ
ーリー散乱線強度の比の実測値を蛍光X線が測定できな
い成分元素にそれぞれ対応させながら、蛍光X線強度の
実測値と理論値とが一致するとともに、前記コンプトン
散乱線強度あるいは前記コンプトン散乱線強度とレーリ
ー散乱線強度の比の実測値と理論値とが一致するよう
に、 前記仮定した全成分元素の組成比を逐次近似的に修
正して試料の成分組成比を決定することを特徴とする蛍
光X線分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5127034A JP2732460B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 蛍光x線分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5127034A JP2732460B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 蛍光x線分析方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19650496A Division JPH08334481A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 蛍光x線分析方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06337252A JPH06337252A (ja) | 1994-12-06 |
JP2732460B2 true JP2732460B2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=14950023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5127034A Expired - Lifetime JP2732460B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 蛍光x線分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2732460B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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---|---|---|---|---|
JP4607565B2 (ja) * | 2004-12-08 | 2011-01-05 | 日本電子株式会社 | 分析方法及び装置 |
JP6507898B2 (ja) * | 2015-07-13 | 2019-05-08 | 株式会社島津製作所 | 樹脂判別装置 |
JP6638537B2 (ja) | 2016-04-21 | 2020-01-29 | 株式会社島津製作所 | 試料解析システム |
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US10557808B2 (en) | 2018-01-23 | 2020-02-11 | Shimadzu Corporation | Method and apparatus for discriminating resin |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS532756B2 (ja) * | 1973-12-17 | 1978-01-31 |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP5127034A patent/JP2732460B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
ANALYTICAL CHEMISTRY,Vol.49,No.4,April 1977P.641−648 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06337252A (ja) | 1994-12-06 |
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