JP3301729B2 - 定量分析による蛍光x線分析方法および装置 - Google Patents

定量分析による蛍光x線分析方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、標準試料の蛍光X
線強度と元素含有量の相関を示す検量線式を求める定量
分析による蛍光X線分析方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蛍光X線分析装置における試料の
定量分析時には、元素含有率が既知の複数の標準試料に
ついて、蛍光X線強度を測定し、これら蛍光X線強度と
元素含有率の相関を示す検量線式を最小二乗法による回
帰計算法によって求め、この検量線式を試料の定量分析
に使用するようにしている。上記最小二乗法は、検量線
式と測定値との差の二乗の和が最小となる検量線定数を
求めるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の回帰計
算法では、通常、重みを使用せず、定精度回帰計算が使
用されていたため、元素の含有率範囲の広い検量線式で
は、特に元素含有率の低いデータについて相対誤差が大
きくなるという問題があった。
【0004】一方、重みを使用する回帰計算法として、
精度が元素含有率Wi の平方根に比例すると仮定し、ま
たバックグラウンドを考慮した係数Kを用いて、1/
(Wi+K)を重みとして検量線式を計算する方法が知
られているが、この方法では、バックグラウンドが標準
試料の元素含有率および測定条件により変化するので、
係数K(例えば、0.1)を一義的に決定できないとい
う問題があった。また、X線強度は測定時間が長くなっ
ても増大するが、標準試料によってX線強度の測定時間
が異なったときでも、X線強度の測定精度が検量線式に
反映されないという問題もあった。
【0005】本発明は、上記の問題点を解決して、含有
率の低い領域でも、誤差の少ない検量線式を求めること
ができる定量分析による蛍光X線分析方法および装置を
提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1および4の発明は、元素含有率が互いに異
なる複数の標準試料について蛍光X線強度を測定し、こ
れら蛍光X線強度と元素含有率の相関を示す検量線式を
最小二乗法による回帰計算法によって求めるものであっ
て、標準試料のピークまたはピークとバックグラウンド
の各強度と、各測定時間とから、ピーク強度またはバッ
クグラウンド除去したネット強度の測定精度を推定し、
この測定精度から最小二乗法の重みを求め、この重みを
用いて上記検量線式の検量線定数を求めるものである。
【0007】上記構成によれば、標準試料のピークまた
はピークとバックグラウンドの各強度と、各測定時間と
から、ピーク強度またはバックグラウンド除去したネッ
ト強度の測定精度を推定し、この測定精度から求めた重
みを用いた最小二乗法で検量線式の検量線定数を求める
ので、含有率の低い領域でも誤差の少ない検量線式を求
めることができる。
【0008】請求項2および5の発明は、元素含有率が
互いに異なる複数の標準試料について蛍光X線強度を測
定し、これら蛍光X線強度と元素含有率の相関を示す検
量線式を最小二乗法による回帰計算法によって求めるも
のであって、元素含有率を表示する標準値における最小
有効桁または精度の異なる標準試料について、各標準値
の最小有効桁または精度から最小二乗法の重みを求め、
この重みを用いて上記検量線式の検量線定数を求めるも
のである。
【0009】上記構成によれば、元素含有率を表示する
標準値における最小有効桁または精度の異なる標準試料
について、各標準値の最小有効桁または精度から求めた
重みを用いた最小二乗法で上記検量線式の検量線定数を
求めるので、最小有効桁または精度に応じて誤差の少な
い検量線式を求めることができる。
【0010】請求項3および6の発明は、元素含有率が
互いに異なる複数の標準試料について蛍光X線強度を測
定し、これら蛍光X線強度と元素含有率の相関を示す検
量線式を最小二乗法による回帰計算法によって求めるも
のであって、標準試料のピークまたはピークとバックグ
ラウンドの各強度と、各測定時間とから、ピーク強度ま
たはバックグラウンド除去したネット強度の測定精度を
推定し、この測定精度から求めた重みと、元素含有率を
表示する標準値における最小有効桁または精度の異なる
標準試料について、各標準値の最小有効桁または精度か
ら求めた重みとの両方を用いて、上記検量線式の検量線
定数を求めるものである。
【0011】上記構成によれば、上記推定したピーク強
度またはバックグラウンド除去したネット強度の測定精
度から求めた重みと、上記標準値の最小有効桁または精
度から求めた重みとの両方を用いた最小二乗法で検量線
式の検量線定数を求めるので、より一層誤差の少ない検
量線式を求めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係
る定量分析による蛍光X線分析装置の構成図を示す。本
装置は、元素含有率が互いに異なる複数の標準試料Sに
ついて蛍光X線強度を測定し、これら蛍光X線強度と元
素含有率の相関を示す検量線式を最小二乗法による回帰
計算法によって求めるものである。本装置は、例えば波
長分散形の蛍光X線分析装置であり、試料SにX線B1
を照射するX線源2と、試料Sから発生する蛍光X線B
2を分光する分光器3と、分光された蛍光X線B3を検
出する検出器4と、分光器3と検出器4を一定の関係に
保って移動させるゴニオメータ6と、検出した分光され
た蛍光X線B3を分析する波高分析器7と、装置全体を
制御するコントローラ10とを備えている。
【0013】上記コントローラ10は、そのCPUに第
1の重み演算手段12、第1の検量線定数演算手段14
および定量分析手段16を内蔵している。第1の重み演
算手段12は、標準試料Sのピークまたはピークとバッ
クグラウンドの各強度と、各測定時間とから、ピーク強
度またはバックグラウンド除去したネット強度の測定精
度を推定し、この測定精度から最小二乗法の重みを求め
る。第1の検量線定数演算手段14は、上記重みを用い
た最小二乗法で上記検量線式の検量線定数を求める。定
量分析手段16は、この検量線式を用いて、試料の定量
分析値を求める。
【0014】以下、上記構成の定量分析による蛍光X線
分析装置の動作を説明する。この装置は、試料の定量分
析に使用する検量線式の検量線定数を求めるものであ
る。
【0015】上記検量線式は、Wを試料の元素含有率、
IをX線強度、a,bを検量線定数とするとき、例えば
次式(1)のような1次式で表される。 W=aI+b (1) 本発明は、式(1)の検量線式の誤差が少ないように、
その検量線定数a,bを求めるものである。
【0016】図2は、縦軸に蛍光X線強度Iを、横軸に
元素含有率Wをとった蛍光X線強度と元素含有率の相関
を示す検量線式を示すグラフである。組成(元素の種類
とその含有率)が既知の複数の標準試料Sについて、蛍
光X線強度(ピーク強度)In が測定される。この場
合、各試料Sの元素のピーク位置は既知であり、そのX
線強度を測定する測定時間は予め設定されている。図1
のゴニオメータ6をそのピーク測定位置に停止させた状
態で、X線源2から試料SにX線B1が照射され、分光
器3により試料Sから発生する蛍光X線B2が分光さ
れ、検出器4により分光された蛍光X線B3が検出され
る。波高分析器7により各指定測定時間にわたって検出
器4からの出力パルスを計数させて、ピーク強度が測定
される。必要に応じてピークの前後のバックグラウンド
強度も指定測定時間にわたって測定される。そして、図
2のように、これらピーク強度In と既知の元素含有率
R>Wn とにより、各試料Sの値( W1,I1)〜( Wn,In)
が点O1 〜On としてプロットされて、式(1)のよう
な検量線式が得られる。測定データのj番目における標
準試料の真の元素含有率をWj とすると、この検量線式
でj番目における標準試料の元素含有率の誤差Vj はV
j =aIj +b−Wj となる。
【0017】重みPj を用いた最小二乗法は、次式
(2)のように、各データの誤差Vj の二乗に重みPj
を乗じた値を各検量線定数a,bで偏微分した値がゼロ
になる検量線定数a,bを連立方程式を解いて求める。 ∂ΣPj Vj2/∂a=0, ∂ΣPj Vj2/∂b=0 (2)
【0018】式(2)中の重みPj は、バックグラウン
ド除去の必要性の有無に応じて、第1の重み演算手段1
2により以下のように求められる。各標準試料Sについ
て、高含有率でピーク強度の大きい元素の場合、バック
グラウンドの影響を考慮する必要がない。このバックグ
ラウンド除去しないときのX線強度の測定精度は、j 番
目の標準試料Sのピーク強度をIPj(cps)、j番目
の標準試料のピークの測定時間をTPj(sec)とした
とき、j 番目の標準試料のピーク強度の測定精度をσj
(cps)として、次式(3)で求められる。 σj =√(IPj/TPj) (3)
【0019】また、極微量元素の場合、バックグラウン
ドの影響を考慮する必要がある。このバックグラウンド
除去するときのX線強度の測定精度は、まず、バックグ
ラウンドを1点のみ測定し、次式(4)でネット強度が
求められる。ただし、j 番目の標準試料のネット強度を
INj(cps)、j 番目の標準試料のバックグラウンド
強度をIBj(cps)とする。 INj=IPj−IBj (4)
【0020】このときの測定精度σj は、j 番目の標準
試料のバックグラウンドの測定時間をTBj(sec)と
したとき、次式(5)で求められる。 σj =√((IPj/TPj)+(IBj/TBj)) (5)
【0021】上記X線強度と測定時間の関係は、高含有
率でピーク強度の大きい元素のときは単位時間当たりの
検出器4からの出力パルスのカウント数が大きいことか
らその比が大きく、極微量元素のときはカウント数が小
さいことからその比が小さいというように、標準試料S
の元素含有率に対応するものであり、本発明では、この
比から、X線強度の測定精度を推定して、最小二乗法の
重みに用いている。
【0022】上記式(3)または式(5)の測定精度σ
j を用いて、各標準試料の重みPjは次式(6)で得ら
れる。 Pj =1/σj2 (6) ここで、各標準試料の測定時間は、ピーク、バックグラ
ウンドともに同じである必要はない。また、繰り返して
測定した場合は、測定時間に繰り返し回数を乗じた測定
時間を使用する。
【0023】この式(6)の重みPj を式(2)に用い
て、第1の検量線定数演算手段14により、検量線式定
数a,bが求められる。この場合、測定精度σj が小さ
い微量元素については重みPj が大きくなる。したがっ
て、X線強度の測定精度から求めた重みPj を用いるこ
とにより、元素含有率の低い領域でも誤差の少ない検量
線を作成できる。そして、定量分析手段16により、こ
の得られた検量線式を用いて、試料の正確な定量分析値
が求められる。
【0024】この例では、検量線式に1次式を用いた
が、2次式またはマトリックス補正項を含む式の場合も
この重みを同様に使用できる。また、ファンダメンタル
パラメータ法で、X線強度と理論強度の相関を求める計
算でも同様に用いることができる。
【0025】つぎに、第2実施形態の説明に移る。図3
に第2実施形態に係る定量分析による蛍光X線分析装置
の構成図を示す。この装置のコントローラ10は、第2
の重み演算手段22と第2の検量線定数演算手段24を
有している。第2の重み演算手段22は、元素含有率を
表示する標準値における最小有効桁の異なる標準試料S
について、各標準値の最小有効桁から最小二乗法の重み
を求める。第2の検量線定数演算手段24は、この重み
を用いた最小二乗法で検量線式の検量線定数を求める。
他の構成は図1と同様である。
【0026】標準試料Sの含有率表示である標準値は、
標準試料によって異なる場合がある。例えば鉄鋼の標準
試料で、シリコン(Si)の含有率としてそれぞれ0.
047%,0.28%と表示されている場合、0.04
7%は小数点3桁まで有効であり、0.28%は小数点
2桁まで有効である。この標準値の最小有効桁の異なる
標準試料で、そのまま最小二乗法で計算すると、最小有
効桁の小さい試料(上記例では0.047%)に大きな
誤差が生じる。また、同一組成と考えられる標準試料S
であっても、ある試料では0.28%、他の試料では
0.280%と表示されている場合、0.28%は0.
280%と異なり、小数点3桁目を四捨五入している。
したがって、0.28%を0.280%として、最小二
乗法で計算すると、大きな誤差が生じる。さらに、ある
試料では0.31%、他の試料では0.3%と表示され
ているような場合もある。そこで、本発明では、標準試
料Sの標準値の最小有効桁に対応する重みを用いて最小
二乗法で計算している。
【0027】標準値の最小有効桁による各標準試料Sの
重みPj は、△j を最小有効桁のみ1の数値としたとき
(例えば、標準値が2.3%のとき、△j =0.1)、
次式(7)で得られる。 Pj =1/△j2 (7) この場合、最小有効桁△j が小さい程、重みPj は大き
くなる。これにより、標準値の最小有効桁に応じて誤差
の少ない検量線を作成できる。
【0028】なお、標準値の最小有効桁の代わりに、予
め標準試料Sについて表示されている標準値の精度を用
いてもよい。この精度は、例えばという形で表示され
る。
【0029】つぎに、第3実施形態の説明に移る。図4
に第3実施形態に係る定量分析による蛍光X線分析装置
の構成図を示す。この第3実施形態の装置は、第1実施
形態と第2実施形態を併用して、検量線式の検量線定数
を求めるものである。この装置のコントローラ10は、
第1の重み演算手段12、第2の重み演算手段22、お
よび第3の検量線定数演算手段34を有している。第3
の検量線定数演算手段34は、第1の重み演算手段12
により、標準試料Sのピークまたはピークとバックグラ
ウンドの各強度と、各測定時間とから、ピーク強度また
はバックグラウンド除去したネット強度の測定精度σj
を推定し、この測定精度から求めた重みと、上記第2の
重み演算手段22により、元素含有率を示す標準値の最
小有効桁が異なる標準試料Sについて、標準値の最小有
効桁△j から求めた重みとの両方を用いた最小二乗法で
検量線式の検量線定数a,bを求める。この場合、誤差
の伝播の法則により、各標準試料Sの重みPj は次式
(8)で得られる。 Pj =1/(σj2+△j2) (8)
【0030】これにより、X線強度の測定精度σj から
求めた重みと、標準値の最小有効桁△j による重みの両
方の重みを用いているので、より一層誤差の少ない検量
線が得られる。
【0031】ここで、標準値の最小有効桁の代わりに、
予め標準試料Sについて表示されている標準値の精度を
用いてもよい。
【0032】上記X線強度の測定精度σj の単位は(c
ps)であり、標準値の最小有効桁(精度)△j の単位
は(%)であるので、両者の単位が相違する。したがっ
て、例えば測定精度σj を標準値の精度に換算して、両
者の単位を合わせる。まず、最初重みを用いずに検量線
定数a,bを計算しておき、求めた検量線勾配aにX線
強度の測定精度σj を乗じて、標準値の精度(%)に換
算する。すなわち、a・σj =((W−b)/I)・σ
j を求める。また、△j については、標準値の精度を用
いるときはそのまま使用するが、最小有効桁を使用する
ときは、次の桁が四捨五入されているので、例えば、△
j =0.3×(最小有効桁のみ1の数値)を用いて精度
に換算して用いる。ただし、0.3は標準偏差である。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の一構成によれ
ば、標準試料のピークまたはピークとバックグラウンド
の各強度と、各測定時間とから、ピーク強度またはバッ
クグラウンド除去したネット強度の測定精度を推定し、
この測定精度から求めた重みを用いた最小二乗法で検量
線式の検量線定数を求めるので、元素含有率の低い領域
でも誤差の少ない検量線式を求めることができる。本発
明の他の構成によれば、元素含有率を表示する標準値に
おける最小有効桁または精度の異なる標準試料につい
て、各標準値の最小有効桁または精度から求めた重みを
用いた最小二乗法で上記検量線式の検量線定数を求める
ので、最小有効桁または精度に応じて誤差の少ない検量
線式を求めることができる。本発明のさらに他の構成に
よれば、上記推定したピーク強度またはバックグラウン
ド除去したネット強度の測定精度から求めた重みと、上
記標準値の最小有効桁または精度から求めた重みとの両
方を用いた最小二乗法で検量線式の検量線定数を求める
ので、より一層誤差の少ない検量線式を求めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る定量分析による蛍
光X線分析装置を示す構成図である。
【図2】本発明を説明する検量線を示す特性図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る定量分析による蛍
光X線分析装置を示す構成図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る定量分析による蛍
光X線分析装置を示す構成図である。
【符号の説明】
12…第1の重み演算手段、14…第1の検量線定数演
算手段、22…第2の重み演算手段、24…第2の検量
線定数演算手段、34…第3の検量線定数演算手段、S
…標準試料。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−98287(JP,A) 特開 平9−297112(JP,A) グレンF.ノル著(木村逸郎、坂井英 次訳),放射線計測ハンドブック,日 本,日刊工業新聞社,1982年11月30日, 初版,p.113 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 23/00 - 23/227

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 元素含有率が互いに異なる複数の標準試
    料について蛍光X線強度を測定し、これら蛍光X線強度
    と元素含有率の相関を示す検量線式を最小二乗法による
    回帰計算法によって求める方法であって、 標準試料のピークまたはピークとバックグラウンドの各
    強度と、各測定時間とから、ピーク強度またはバックグ
    ラウンド除去したネット強度の測定精度を推定し、この
    測定精度から最小二乗法の重みを求め、この重みを用い
    て上記検量線式の検量線定数を求める定量分析による蛍
    光X線分析方法。
  2. 【請求項2】 元素含有率が互いに異なる複数の標準試
    料について蛍光X線強度を測定し、これら蛍光X線強度
    と元素含有率の相関を示す検量線式を最小二乗法による
    回帰計算法によって求める方法であって、 元素含有率を表示する標準値における最小有効桁または
    精度の異なる標準試料について、各標準値の最小有効桁
    または精度から最小二乗法の重みを求め、この重みを用
    いて上記検量線式の検量線定数を求める定量分析による
    蛍光X線分析方法。
  3. 【請求項3】 元素含有率が互いに異なる複数の標準試
    料について蛍光X線強度を測定し、これら蛍光X線強度
    と元素含有率の相関を示す検量線式を最小二乗法による
    回帰計算法によって求める方法であって、 標準試料のピークまたはピークとバックグラウンドの各
    強度と、各測定時間とから、ピーク強度またはバックグ
    ラウンド除去したネット強度の測定精度を推定し、この
    測定精度から求めた重みと、元素含有率を表示する標準
    値における最小有効桁または精度の異なる標準試料につ
    いて、各標準値の最小有効桁または精度から求めた重み
    との両方を用いて、上記検量線式の検量線定数を求める
    定量分析による蛍光X線分析方法。
  4. 【請求項4】 元素含有率が互いに異なる複数の標準試
    料について蛍光X線強度を測定し、これら蛍光X線強度
    と元素含有率の相関を示す検量線式を最小二乗法による
    回帰計算法によって求める装置であって、 標準試料のピークまたはピークとバックグラウンドの各
    強度と、各測定時間とから、ピーク強度またはバックグ
    ラウンド除去したネット強度の測定精度を推定し、この
    測定精度から最小二乗法の重みを求める第1の重み演算
    手段と、 上記重みを用いて上記検量線式の検量線定数を求める第
    1の検量線定数演算手段とを備えた定量分析による蛍光
    X線分析装置。
  5. 【請求項5】 元素含有率が互いに異なる複数の標準試
    料について蛍光X線強度を測定し、これら蛍光X線強度
    と元素含有率の相関を示す検量線式を最小二乗法による
    回帰計算法によって求める装置であって、 元素含有率を表示する標準値における最小有効桁または
    精度の異なる標準試料について、各標準値の最小有効桁
    または精度から最小二乗法の重みを求める第2の重み演
    算手段と、 上記重みを用いて上記検量線式の検量線定数を求める第
    2の検量線定数演算手段とを備えた定量分析による蛍光
    X線分析装置。
  6. 【請求項6】 元素含有率が互いに異なる複数の標準試
    料について蛍光X線強度を測定し、これら蛍光X線強度
    と元素含有率の相関を示す検量線式を最小二乗法による
    回帰計算法によって求める装置であって、 標準試料のピークまたはピークとバックグラウンドの各
    強度と、各測定時間とから、ピーク強度またはバックグ
    ラウンド除去したネット強度の測定精度を推定し、この
    測定精度から最小二乗法の重みを求める第1の重み演算
    手段と、 元素含有率を表示する標準値における最小有効桁または
    精度の異なる標準試料について、各標準値の最小有効桁
    または精度から最小二乗法の重みを求める第2の重み演
    算手段と、 第1の重み演算手段から求めた重みと、第2の重み演算
    手段から求めた重みとの両方を用いて、上記検量線式の
    検量線定数を求める第3の検量線定数演算手段とを備え
    た定量分析による蛍光X線分析装置。
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