JP2729357B2 - 吸液芯付容器、加熱蒸散型殺虫装置用キット及びこれらに用いる蒸散性持続化剤 - Google Patents
吸液芯付容器、加熱蒸散型殺虫装置用キット及びこれらに用いる蒸散性持続化剤Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺虫液を収容し吸液芯
の一部を浸漬して該芯に殺虫液を吸液させ、芯上部の間
接加熱により殺虫液を蒸散させるための吸液芯付容器、
吸液芯の上部を間接加熱するための発熱体を備えた加熱
装置と上記吸液芯付容器とからなる加熱蒸散型殺虫装置
用キット、一部が液中に浸漬された吸液芯の上部を間接
加熱することにより蒸散される殺虫液のための蒸散性持
続化剤に関する。 【0002】 【従来技術とその問題点】従来より殺虫の目的で薬剤を
加熱蒸散させる方法としては電気蚊取器に代表されるよ
うな装置を用いて繊維板等の多孔質基材(固型マット)
に吸着させた殺虫剤を加熱して蒸散させる方法が汎用さ
れている。しかしながら該方法では一枚の固型マットに
含浸させ得る殺虫剤量は自づと制限を受け、該マットの
取替え及び使用済マットの廃棄が必須である。しかもマ
ットに吸着させた殺虫剤の揮散率は経時的に低下してい
く重大な欠点があるに加え、マットに吸着させた殺虫剤
の有効揮散率はたかだか約50%にすぎず、該マットの
殺虫剤残存率が10%程度にもおよび、長時間に亘る安
定した殺虫効果を持続させ得ず、経済的にも尚かなりの
不利を伴う。 【0003】上記固型マット使用に見られるマット取替
えの問題及び短時間内に殺虫効果が消失する欠点を解消
し、長期に亘り殺虫効果を持続させ得る加熱蒸散方法と
して、殺虫剤を溶液形態で吸上芯(吸液芯)により吸上
げつつこれを加熱蒸散させる方法が考えられ、事実この
ような吸液芯利用による殺虫剤蒸散装置が種々提案され
ている。これら装置は適当な容器に殺虫剤の溶剤溶液を
入れ、これをフェルト等の吸液芯を利用して吸上げつつ
該吸液芯上部より加熱蒸散させるべくしたものである。 【0004】しかしながらかかる吸上式加熱蒸散型殺虫
装置は、実際にこれを用いた場合、いずれも吸液芯の加
熱によって殺虫剤液を構成する溶剤が速やかに揮散し、
該芯内部で殺虫剤液が次第に濃縮され、樹脂化したり、
芯材が燻焼したりして、目づまりを起し引続く殺虫液の
吸上げ及び蒸散を不能とし、長期に亘る持続効果は発揮
できず、しかも殺虫効果の経時的低下を避け得ず、更に
有効揮散率が低く残存率が高いものであった。このよう
な吸上芯利用による加熱蒸散方法に見られる各種の弊害
の生ずる原因としては、芯の種類及び溶剤の種類は勿論
のこと、殺虫剤の種類、濃度、加熱条件等の多数が考え
られ、上記弊害を解消することは困難であると考えられ
た。 【0005】本発明は、吸液芯の上部の間接加熱により
殺虫液を蒸散させるための吸液芯付容器、吸液芯上部を
間接加熱する発熱体を備えた加熱装置と該吸液芯付容器
とからなる加熱蒸散型殺虫装置用キット、及び吸液芯の
間接加熱により蒸散される殺虫液のための蒸散性持続化
剤を提供することを目的とする。殊に、本発明は、吸液
芯の目づまり等を回避し、長期に亘る持続的殺虫効果を
奏し得、しかも殺虫剤総揮散量及び有効揮散率の向上を
計り得る吸液芯付容器及び該容器と加熱装置とからなる
キット並びに之等に用いられる蒸散性持続化剤を提供す
ることを目的とする。 【0006】 【問題点を解決するための手段】本発明によれば、殺虫
液を収容し吸液芯の一部を浸漬して該芯に殺虫液を吸液
させ、芯上部の間接加熱により殺虫液を蒸散させるため
の吸液芯付容器であって、3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシトルエン、3−t−ブチル−4−ヒドロキ
シアニソール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シアニソール、メルカプトベンズイミダゾール、ジラウ
リル−チオ−ジ−プロピオネート、3−t−ブチル−4
−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−
エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
α−トコフェロール、アスコルビン酸、エリソルビン
酸、2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4
−メチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス−
(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)、4,4′
−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル)、4,4′−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル
−3−メチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−
(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、テトラキス〔メチレン(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメー
ト)〕メタン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,
N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,
4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノンポリマー及び
6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリンから選ばれた少なくとも1種の化合物が入
れてあることを特徴とする吸液芯付容器が提供される。
また本発明によれば、吸液芯の上部を間接加熱するため
の発熱体を備えた加熱装置と、3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシトルエン、3−t−ブチル−4−ヒド
ロキシアニソール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシアニソール、メルカプトベンズイミダゾール、ジ
ラウリル−チオ−ジ−プロピオネート、3−t−ブチル
−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−
4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、α−トコフェロール、アスコルビン酸、エリソルビ
ン酸、2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−
4−メチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス−
(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)、4,4′
−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル)、4,4′−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル
−3−メチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−
(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、テトラキス〔メチレン(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメー
ト)〕メタン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,
N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,
4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノンポリマー及び
6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリンから選ばれた少なくとも1種の化合物を入
れた殺虫液が収容された容器とからなり、該容器内には
吸液芯がその上部を突出した状態で挿入されていること
を特徴とする加熱蒸散型殺虫装置用キットが提供され
る。尚、前記キットは、加熱装置とこれに用いられる吸
液芯付容器との組合せを意味する。更に、本発明によれ
ば、一部が液中に浸漬された吸液芯の上部を間接加熱す
ることにより蒸散される殺虫液のための蒸散性持続化剤
であって、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシト
ルエン、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、
メルカプトベンズイミダゾール、ジラウリル−チオ−ジ
−プロピオネート、3−t−ブチル−4−メトキシフェ
ノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノー
ル、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート、α−トコフェロ
ール、アスコルビン酸、エリソルビン酸、2,2′−メ
チレン−ビス−(6−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル)、2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−
4−エチルフェノール)、4,4′−メチレン−ビス−
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブ
チリデン−ビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノ
ール)、4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3
−メチルフェノール)、1,1−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、1,3,5−トリメチル
−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テ
トラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシヒドロシンナメート)〕メタン、フェニル−β
−ナフチルアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニ
レンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノンポリマー及び6−エトキシ−2,2,4−ト
リメチル−1,2−ジヒドロキノリンから選ばれた少な
くとも1種の化合物を有効成分とすることを特徴とする
蒸散性持続化剤が提供される。 【0007】本発明に係る吸液芯付容器、加熱蒸散型殺
虫装置用キット及び蒸散性持続化剤の利用による蒸散殺
虫方法の実施によれば、吸液芯の目づまりを惹起せず、
該芯の長寿命化を可能とすると共に、これに基づいて殺
虫液の蒸散性(殺虫剤の揮散量及び有効揮散率)を顕著
に向上でき、長期間に亘って優れた殺虫効果を持続発揮
させ得る。 【0008】本発明において殺虫剤としては、従来より
害虫駆除に用いられる各種薬剤をいずれも使用できる。
該薬剤には各種のピレスロイド系殺虫剤、カーバメイト
系殺虫剤、有機リン系殺虫剤等が包含される。それらの
具体例としては以下のものを例示できる。 【0009】・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−
2−エン−4−オン−1−イル d1−シス/トランス
−クリサンテマート(一般名アレスリン:商品名ピナミ
ン:住友化学工業株式会社製、以下AAという) ・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマ
ート(商品名ピナミンフオルテ:住友化学工業株式会社
製、以下ABという) ・d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン
−4−オン−1−イルd−トランス−クリサンテマート
(商品名エキスリン:住友化学工業株式会社製、以下A
Cという) ・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート
(一般名バイオアレスリン、以下ADという) ・N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−
メチル d1−シス/トランス−クリサンテマート(一
般名フタルスリン:商品名ネオピナミン;住友化学工業
株式会社製、以下AEという)・2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)シ
クロペント−2−エニル−クリサンテマート ・(S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピ
ニル)シクロペント−2−エニル(1R)−シス/トラ
ンス−クリサンテマート(一般名プラレトリン:特公昭
52−45768号公報参照) ・5−ベンジル−3−フリルメチル d−シス/トラン
ス−クリサンテマート(一般名レスメトリン:商品名ク
リスロンフオルテ:住友化学工業株式会社製、以下AF
という) ・5−(2−プロパルギル)−3−フリルメチル クリ
サンテマート(一般名フラメトリン、以下AGという) ・3−フエノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−
(2′,2′−ジクロロ)ビニルシクロプロパン カル
ボキシレート(一般名ペルメトリン;商品名エクスミ
ン:住友化学工業株式会社製、以下AHという) ・3−フエノキシベンジル d−シス/トランス−クリ
サンテマート(一般名フエノトリン:商品名スミスリ
ン:住友化学工業株式会社製、以下AIという) ・α−シアノフエノキシベンジル イソプロピル−4−
クロロフエニルアセテート(一般名フエンバレレート:
商品名スミサイジン:住友化学工業株式会社製、以下A
Jという) ・(S)−α−シアノ−3−フエノキシベンジル(1
R,シス)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2
−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(以下AL
という) ・(R,S)−α−シアノ−3−フエノキシベンジル
(1R,1S)−シス/トランス−3−(2,2−ジク
ロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボ
キシレート(以下AMという) ・α−シアノ−3−フエノキシベンジル d−シス/ト
ランス−クリサンテマート(以下ANという) ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル シス/
トランス−クリサンテマート(以下AOという) ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2
−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シク
ロプロパン−1−カルボキシレート(以下APという) ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,
2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレ
ート(以下AQという) ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2
−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプ
ロパン−1−カルボキシレート(以下ARという)・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル 2,2,3,3−テトラメチルシク
ロプロパンカルボキシレート(一般名テラレトリン) ・[(ペンタフルオロフェニル)−メチル]−1R,3
R−3−(2,2−ジクロロエチニル)−2,2−ジメ
チル−シクロプロパンカルボキシレート(一般名フェン
フルスリン) ・[(R,S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジ
ル]−(R)−2−[2− クロロ−4−(トリフルオロ
メチル)アニリノ]−3−メチル−ブタノレート(一般
名フルバリネート) ・0,0−ジメチル 0−(2,2−ジクロロ)ビニル
ホスフェート(以下ASという) ・o−イソプロポキシフエニル メチルカーバメート
(以下ATという) ・0,0−ジメチル 0−(3−メチル−4−ニトロフ
エニル)チオノフオスフエート(以下 AUという) ・0,0−ジエチル 0−2−イソプロピル−4−メチ
ル−ピリミジル−(6)−チオフオスフエート ・0,0−ジメチル S−(1,2−ジカルボエトキシ
エチル)−ジオチフオスフェート 上記殺虫剤には、通常用いられている効力増強剤、揮散
率向上剤、消臭剤、香料等の各種添加剤を任意に添加す
ることができる。効力増強剤としては、ピペロニルブト
キサイド、N−プロピルイゾーム、MGK−264、サ
イネピリン222、サイネピリン500、リーセン38
4、IBTA、S−421等を、揮散率向上剤としては
フエネチルイソチオシアネート、ハイミツクス酸ジメチ
ル等を、消臭剤としてはラウリル酸メタクリレート(L
MA)等を、香料としてはシトラール、シトロネラール
等を夫々例示できる。 【0010】上記殺虫剤は溶液形態に調製される。該殺
虫剤溶液を調製するための溶剤としては、各種の有機溶
剤、代表的には炭化水素系溶剤をいずれも使用できる。
特に沸点範囲が150〜350℃の脂肪族系炭化水素
(パラフィン系炭化水素及び不飽和脂肪族炭化水素)は
好ましく、このうちn−パラフィン、イソパラフィン等
は、実用上毒性がなく、臭いがなくしかも火災の危険も
極めて少ない点において好適である。上記炭化水素系以
外の有機溶剤としては、例えばグリセリン、プロピレン
グリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類、
メタノール、イソプロパノール、1−オクタノール、1
−ドデカノール等のアルコール類、アセトン、アセトフ
ェノン等のケトン類、ジヘキシルエーテル、ジエチレン
グリコールジエチルエーテル等のエーテル類、アジピン
酸ジオクチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジエチル等
のエステル類、キシレン、クロルセン、クロロホルム、
シリコーンオイル等を例示できる。 【0011】上記殺虫剤の溶剤溶液は、用いるべき殺虫
剤の種類に応じて適宜決定され特に限定されるものでは
ないが、通常殺虫剤濃度が約1〜10重量%、好ましく
は3〜8重量%となるように調製されるのがよい。 【0012】本発明明は、以下の化合物群から選ばれた
少なくとも1種を蒸散性持続化剤とするものであり、こ
れらは吸液芯用殺虫液中に添加配合される。 【0013】3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
トルエン(以下CAという) 3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール(以下CB
という) 3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール
(以下CCという) メルカプトベンズイミダソール(以下CDという)ジラ
ウリル−チオ−ジ−プロピオネート(以下CEという) 2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−メ
チルフェノール)(以下CFという) 2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−エ
チルフェノール)(以下CGという) 4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチル
フェノール)(以下CHという) 4,4′−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル−3−
メチルフェノール)(以下CIという) 4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3−メチル
フェノール)(以下CJという) 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン(以下CKという) 1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン
(以下CLという) トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチル
フェニル)ブタン(以下CMという) テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン(以下CNと
いう) フェニル−β−ナフチルアミン(以下CPという) N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(以下
CQという) 2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンポ
リマー(以下CRという) 6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリン(以下CSという) 3−t−ブチル−4−メトキシフェノール(以下CUと
いう) 2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール(以下
CVという) ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート(以下CWという) α−トコフェロール(以下CXという) アスコルビン酸(以下CYという)及びエリソルビン酸
(以下CZという)。 【0014】上記化合物CA〜CZは、その1種を単独
で用いてもよく、また2種以上併用することもできる。
その使用量は、通常得られる吸液芯用殺虫液組成物中に
約1.0重量%以下となる量、通常約0.2〜1.0重
量%、好ましくは0.3〜0.9重量%含有される量と
するのがよく、これによって吸液芯の長期に亘る目づま
り防止効果、及び本発明所期の持続的殺虫効果がよりよ
く奏される。 【0015】本発明吸液芯付容器、これと加熱装置とを
組合わせた加熱蒸散型殺虫装置用キット、及び蒸散性持
続化剤は、前記した所期の優れた効果を奏し得る。之等
の適用できる上記装置の構造は、例えば特公昭52−1
2106号公報、実開昭58−45670号公報等に記
載されている。その一具体例を添附図面に示す。 【0016】第1図は本発明を適用するに適した吸上式
加熱蒸散型殺虫装置の概略図であり、該装置は吸液芯
(1)を支持するための芯支持体(2)を有する殺虫液
収容容器(3)と、上記容器内にその上部を突出して挿
入された吸液芯(1)と、該吸液芯の上側面部を間接加
熱するための加熱装置〔吸液芯の上側面部を間接的に加
熱するための中空円板状発熱体(4)、該発熱体(4)
を支持するための支持部(5)及び支持脚(6)を有す
る発熱体支持台(7)〕とから成っており、上記発熱体
(4)は、これに通電して発熱させるためのコード(図
示せず)を有している。 【0017】上記装置に利用される吸液芯(1)として
は、通常用いられている各種素材、例えばフェルト、木
綿、パルプ、不織布、石綿、無機質成型物等のいずれで
もよく、フェルト芯、素焼芯、パルプ芯及び無機質成型
芯が好ましい。上記無機質成型芯の具体例としては磁器
多孔質、グラスファイバー、石綿等の無機繊維を石膏や
ベントナイト等の結合剤で固めたものや、カオリン、活
性白土、タルク、ケイソウ土、クレー、パーライト、ベ
ントナイト、アルミナ、シリカ、アルミナシリカ、チタ
ニウム、ガラス質火山岩焼成粉末、ガラス質火山灰焼成
粉末等の鉱物質粉末を単独で又は木粉、炭粉、活性炭等
と共に糊剤例えばデキストリン、デンプン、アラビアゴ
ム、合成糊CMC等で固めたものを例示できる。特に好
ましい吸液芯は、上記鉱物質粉末100重量部と木粉又
は該木粉に等重量までの炭粉及び/又は活性炭を混合し
た混合物10〜300重量部とに糊剤を全吸液芯重量の
5〜25重量%となるまで配合し、更にこれらに水を加
えて練合後、押出成型し乾燥することにより製造され
る。該吸液芯は吸液速度が1〜40時間、好ましくは8
〜21時間であるのが望ましい。この吸液速度とは、液
温25℃のn−パラフィン液中に直径7mm×長さ70mm
の吸液芯をその下部より15mmまで浸漬し、芯頂にn−
パラフィンが達するまでの時間を測定することにより求
められた値を意味する。また上記吸液芯中には、上記鉱
物質粉末、木粉及び糊剤の他更に必要に応じてマカライ
トグリーン等の色素、ソルビン酸及びその塩類、デヒド
ロ酢酸等のカビ止め剤等を配合することもできる。 【0018】また上記装置に利用される発熱体として
は、通常通電により発熱する発熱体が汎用されている
が、これに限定されることなく、例えば空気酸化発熱
材、白金触媒等を利用した発熱材等の公知のいかなる発
熱体であってもかまわない。 【0019】上記装置の利用による薬液蒸散方法には、
吸液芯用殺虫液組成物が吸液芯より蒸散し得る適当な温
度に吸液芯を加熱することにより実施される。該加熱温
度は、殺虫剤の種類等に応じて適宜に決定され、特に限
定されないが、通常約70〜150℃、好ましくは13
5〜145℃の範囲の発熱体表面温度とされ、これは吸
液芯表面温度約60〜135℃、好ましくは約120〜
130℃に相当する。 【0020】かくして、本発明に係わる吸液芯付容器、
加熱蒸散型殺虫装置用キット、蒸散性持続化剤の利用に
よれば、吸液芯の目づまりを確実に回避して、充分な殺
虫効果を奏し得る殺虫剤濃度をもって殺虫剤を長期間持
続して揮散させ得る。 【0021】 【実施例】以下本発明を更に詳しく説明するため実施例
を挙げる。 【0022】 【実施例1〜64】下記第1表に示す殺虫剤No.AA
〜AU、溶剤及び化合物CA〜CZの夫々を所定の配合
割合で添加混合して、殺虫液組成物(実施例No.1〜
64という)を得た。 【0023】 【比較例1〜14】化合物CA〜CZを添加しないで、
実施例1〜64と同様にして、比較例のための殺虫組成
物(比較例1〜14)を得た。 【0024】 【表1】【0025】 【表2】【0026】 【表3】【0027】 【表4】 【0028】尚、第1表中溶剤の項における記号は以下
のものを示す。 【0029】 BA…沸点150〜180℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 BB…沸点180〜210℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 BC…沸点210〜240℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 BD…沸点240〜270℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 BE…沸点270〜300℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 BF…沸点300〜350℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 上記実施例1〜64で調製した殺虫液組成物(本発明蒸
散性持続化剤使用)及び比較例1〜14で得た比較殺虫
液組成物の夫々50mlを、第1図に示す容器(3)に
入れ、表面温度145℃の発熱体(4)に通電して吸液
芯(1)の上側面部を温度135℃に加熱し、該加熱に
よる組成物試料の蒸散試験を行なった。吸液芯(1)と
してはパーライト60重量部及び木粉20重量部に澱粉
20重量部と水を加えて練合後、押出成型乾燥したもの
(直径7mm×長さ70mm、吸油速度約14時間)
を、また発熱体(4)は内径10mm及び厚さ10mm
の中空円板状発熱体を夫々用いた。 【0030】殺虫剤の揮散量は揮散蒸気を毎時間毎にシ
リカゲルカラムに吸引捕集し、このシリカゲルをクロロ
ホルムで抽出し、濃縮後、ガスクロマトグラフにて定量
分析した。 【0031】組成物試料の加熱開始より10時間後、1
00時間後、200時間後、300時間後及び400時
間後の1時間当りの殺虫剤揮散量mg/hrを求めた結果を
下記第2表に示す。 【0032】 【表5】 【0033】 【表6】 【0034】 【表7】【0035】上記第2表より、本発明蒸散性持続化剤を
配合した殺虫液組成物を使用する加熱蒸散殺虫方法によ
れば、殺虫剤揮散量を顕著に向上でき、しかもこの向上
された揮散量を、加熱開始より400時間後も殆んど低
下させることなく持続発現させ得ることが明白である。
の一部を浸漬して該芯に殺虫液を吸液させ、芯上部の間
接加熱により殺虫液を蒸散させるための吸液芯付容器、
吸液芯の上部を間接加熱するための発熱体を備えた加熱
装置と上記吸液芯付容器とからなる加熱蒸散型殺虫装置
用キット、一部が液中に浸漬された吸液芯の上部を間接
加熱することにより蒸散される殺虫液のための蒸散性持
続化剤に関する。 【0002】 【従来技術とその問題点】従来より殺虫の目的で薬剤を
加熱蒸散させる方法としては電気蚊取器に代表されるよ
うな装置を用いて繊維板等の多孔質基材(固型マット)
に吸着させた殺虫剤を加熱して蒸散させる方法が汎用さ
れている。しかしながら該方法では一枚の固型マットに
含浸させ得る殺虫剤量は自づと制限を受け、該マットの
取替え及び使用済マットの廃棄が必須である。しかもマ
ットに吸着させた殺虫剤の揮散率は経時的に低下してい
く重大な欠点があるに加え、マットに吸着させた殺虫剤
の有効揮散率はたかだか約50%にすぎず、該マットの
殺虫剤残存率が10%程度にもおよび、長時間に亘る安
定した殺虫効果を持続させ得ず、経済的にも尚かなりの
不利を伴う。 【0003】上記固型マット使用に見られるマット取替
えの問題及び短時間内に殺虫効果が消失する欠点を解消
し、長期に亘り殺虫効果を持続させ得る加熱蒸散方法と
して、殺虫剤を溶液形態で吸上芯(吸液芯)により吸上
げつつこれを加熱蒸散させる方法が考えられ、事実この
ような吸液芯利用による殺虫剤蒸散装置が種々提案され
ている。これら装置は適当な容器に殺虫剤の溶剤溶液を
入れ、これをフェルト等の吸液芯を利用して吸上げつつ
該吸液芯上部より加熱蒸散させるべくしたものである。 【0004】しかしながらかかる吸上式加熱蒸散型殺虫
装置は、実際にこれを用いた場合、いずれも吸液芯の加
熱によって殺虫剤液を構成する溶剤が速やかに揮散し、
該芯内部で殺虫剤液が次第に濃縮され、樹脂化したり、
芯材が燻焼したりして、目づまりを起し引続く殺虫液の
吸上げ及び蒸散を不能とし、長期に亘る持続効果は発揮
できず、しかも殺虫効果の経時的低下を避け得ず、更に
有効揮散率が低く残存率が高いものであった。このよう
な吸上芯利用による加熱蒸散方法に見られる各種の弊害
の生ずる原因としては、芯の種類及び溶剤の種類は勿論
のこと、殺虫剤の種類、濃度、加熱条件等の多数が考え
られ、上記弊害を解消することは困難であると考えられ
た。 【0005】本発明は、吸液芯の上部の間接加熱により
殺虫液を蒸散させるための吸液芯付容器、吸液芯上部を
間接加熱する発熱体を備えた加熱装置と該吸液芯付容器
とからなる加熱蒸散型殺虫装置用キット、及び吸液芯の
間接加熱により蒸散される殺虫液のための蒸散性持続化
剤を提供することを目的とする。殊に、本発明は、吸液
芯の目づまり等を回避し、長期に亘る持続的殺虫効果を
奏し得、しかも殺虫剤総揮散量及び有効揮散率の向上を
計り得る吸液芯付容器及び該容器と加熱装置とからなる
キット並びに之等に用いられる蒸散性持続化剤を提供す
ることを目的とする。 【0006】 【問題点を解決するための手段】本発明によれば、殺虫
液を収容し吸液芯の一部を浸漬して該芯に殺虫液を吸液
させ、芯上部の間接加熱により殺虫液を蒸散させるため
の吸液芯付容器であって、3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシトルエン、3−t−ブチル−4−ヒドロキ
シアニソール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シアニソール、メルカプトベンズイミダゾール、ジラウ
リル−チオ−ジ−プロピオネート、3−t−ブチル−4
−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−
エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
α−トコフェロール、アスコルビン酸、エリソルビン
酸、2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4
−メチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス−
(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)、4,4′
−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル)、4,4′−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル
−3−メチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−
(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、テトラキス〔メチレン(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメー
ト)〕メタン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,
N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,
4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノンポリマー及び
6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリンから選ばれた少なくとも1種の化合物が入
れてあることを特徴とする吸液芯付容器が提供される。
また本発明によれば、吸液芯の上部を間接加熱するため
の発熱体を備えた加熱装置と、3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシトルエン、3−t−ブチル−4−ヒド
ロキシアニソール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシアニソール、メルカプトベンズイミダゾール、ジ
ラウリル−チオ−ジ−プロピオネート、3−t−ブチル
−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−
4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、α−トコフェロール、アスコルビン酸、エリソルビ
ン酸、2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−
4−メチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス−
(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)、4,4′
−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル)、4,4′−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル
−3−メチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−
(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、テトラキス〔メチレン(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメー
ト)〕メタン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,
N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,
4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノンポリマー及び
6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリンから選ばれた少なくとも1種の化合物を入
れた殺虫液が収容された容器とからなり、該容器内には
吸液芯がその上部を突出した状態で挿入されていること
を特徴とする加熱蒸散型殺虫装置用キットが提供され
る。尚、前記キットは、加熱装置とこれに用いられる吸
液芯付容器との組合せを意味する。更に、本発明によれ
ば、一部が液中に浸漬された吸液芯の上部を間接加熱す
ることにより蒸散される殺虫液のための蒸散性持続化剤
であって、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシト
ルエン、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、
メルカプトベンズイミダゾール、ジラウリル−チオ−ジ
−プロピオネート、3−t−ブチル−4−メトキシフェ
ノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノー
ル、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート、α−トコフェロ
ール、アスコルビン酸、エリソルビン酸、2,2′−メ
チレン−ビス−(6−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル)、2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−
4−エチルフェノール)、4,4′−メチレン−ビス−
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブ
チリデン−ビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノ
ール)、4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3
−メチルフェノール)、1,1−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、1,3,5−トリメチル
−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テ
トラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシヒドロシンナメート)〕メタン、フェニル−β
−ナフチルアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニ
レンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノンポリマー及び6−エトキシ−2,2,4−ト
リメチル−1,2−ジヒドロキノリンから選ばれた少な
くとも1種の化合物を有効成分とすることを特徴とする
蒸散性持続化剤が提供される。 【0007】本発明に係る吸液芯付容器、加熱蒸散型殺
虫装置用キット及び蒸散性持続化剤の利用による蒸散殺
虫方法の実施によれば、吸液芯の目づまりを惹起せず、
該芯の長寿命化を可能とすると共に、これに基づいて殺
虫液の蒸散性(殺虫剤の揮散量及び有効揮散率)を顕著
に向上でき、長期間に亘って優れた殺虫効果を持続発揮
させ得る。 【0008】本発明において殺虫剤としては、従来より
害虫駆除に用いられる各種薬剤をいずれも使用できる。
該薬剤には各種のピレスロイド系殺虫剤、カーバメイト
系殺虫剤、有機リン系殺虫剤等が包含される。それらの
具体例としては以下のものを例示できる。 【0009】・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−
2−エン−4−オン−1−イル d1−シス/トランス
−クリサンテマート(一般名アレスリン:商品名ピナミ
ン:住友化学工業株式会社製、以下AAという) ・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマ
ート(商品名ピナミンフオルテ:住友化学工業株式会社
製、以下ABという) ・d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン
−4−オン−1−イルd−トランス−クリサンテマート
(商品名エキスリン:住友化学工業株式会社製、以下A
Cという) ・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート
(一般名バイオアレスリン、以下ADという) ・N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−
メチル d1−シス/トランス−クリサンテマート(一
般名フタルスリン:商品名ネオピナミン;住友化学工業
株式会社製、以下AEという)・2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)シ
クロペント−2−エニル−クリサンテマート ・(S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピ
ニル)シクロペント−2−エニル(1R)−シス/トラ
ンス−クリサンテマート(一般名プラレトリン:特公昭
52−45768号公報参照) ・5−ベンジル−3−フリルメチル d−シス/トラン
ス−クリサンテマート(一般名レスメトリン:商品名ク
リスロンフオルテ:住友化学工業株式会社製、以下AF
という) ・5−(2−プロパルギル)−3−フリルメチル クリ
サンテマート(一般名フラメトリン、以下AGという) ・3−フエノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−
(2′,2′−ジクロロ)ビニルシクロプロパン カル
ボキシレート(一般名ペルメトリン;商品名エクスミ
ン:住友化学工業株式会社製、以下AHという) ・3−フエノキシベンジル d−シス/トランス−クリ
サンテマート(一般名フエノトリン:商品名スミスリ
ン:住友化学工業株式会社製、以下AIという) ・α−シアノフエノキシベンジル イソプロピル−4−
クロロフエニルアセテート(一般名フエンバレレート:
商品名スミサイジン:住友化学工業株式会社製、以下A
Jという) ・(S)−α−シアノ−3−フエノキシベンジル(1
R,シス)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2
−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(以下AL
という) ・(R,S)−α−シアノ−3−フエノキシベンジル
(1R,1S)−シス/トランス−3−(2,2−ジク
ロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボ
キシレート(以下AMという) ・α−シアノ−3−フエノキシベンジル d−シス/ト
ランス−クリサンテマート(以下ANという) ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル シス/
トランス−クリサンテマート(以下AOという) ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2
−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シク
ロプロパン−1−カルボキシレート(以下APという) ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,
2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレ
ート(以下AQという) ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2
−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプ
ロパン−1−カルボキシレート(以下ARという)・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル 2,2,3,3−テトラメチルシク
ロプロパンカルボキシレート(一般名テラレトリン) ・[(ペンタフルオロフェニル)−メチル]−1R,3
R−3−(2,2−ジクロロエチニル)−2,2−ジメ
チル−シクロプロパンカルボキシレート(一般名フェン
フルスリン) ・[(R,S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジ
ル]−(R)−2−[2− クロロ−4−(トリフルオロ
メチル)アニリノ]−3−メチル−ブタノレート(一般
名フルバリネート) ・0,0−ジメチル 0−(2,2−ジクロロ)ビニル
ホスフェート(以下ASという) ・o−イソプロポキシフエニル メチルカーバメート
(以下ATという) ・0,0−ジメチル 0−(3−メチル−4−ニトロフ
エニル)チオノフオスフエート(以下 AUという) ・0,0−ジエチル 0−2−イソプロピル−4−メチ
ル−ピリミジル−(6)−チオフオスフエート ・0,0−ジメチル S−(1,2−ジカルボエトキシ
エチル)−ジオチフオスフェート 上記殺虫剤には、通常用いられている効力増強剤、揮散
率向上剤、消臭剤、香料等の各種添加剤を任意に添加す
ることができる。効力増強剤としては、ピペロニルブト
キサイド、N−プロピルイゾーム、MGK−264、サ
イネピリン222、サイネピリン500、リーセン38
4、IBTA、S−421等を、揮散率向上剤としては
フエネチルイソチオシアネート、ハイミツクス酸ジメチ
ル等を、消臭剤としてはラウリル酸メタクリレート(L
MA)等を、香料としてはシトラール、シトロネラール
等を夫々例示できる。 【0010】上記殺虫剤は溶液形態に調製される。該殺
虫剤溶液を調製するための溶剤としては、各種の有機溶
剤、代表的には炭化水素系溶剤をいずれも使用できる。
特に沸点範囲が150〜350℃の脂肪族系炭化水素
(パラフィン系炭化水素及び不飽和脂肪族炭化水素)は
好ましく、このうちn−パラフィン、イソパラフィン等
は、実用上毒性がなく、臭いがなくしかも火災の危険も
極めて少ない点において好適である。上記炭化水素系以
外の有機溶剤としては、例えばグリセリン、プロピレン
グリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類、
メタノール、イソプロパノール、1−オクタノール、1
−ドデカノール等のアルコール類、アセトン、アセトフ
ェノン等のケトン類、ジヘキシルエーテル、ジエチレン
グリコールジエチルエーテル等のエーテル類、アジピン
酸ジオクチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジエチル等
のエステル類、キシレン、クロルセン、クロロホルム、
シリコーンオイル等を例示できる。 【0011】上記殺虫剤の溶剤溶液は、用いるべき殺虫
剤の種類に応じて適宜決定され特に限定されるものでは
ないが、通常殺虫剤濃度が約1〜10重量%、好ましく
は3〜8重量%となるように調製されるのがよい。 【0012】本発明明は、以下の化合物群から選ばれた
少なくとも1種を蒸散性持続化剤とするものであり、こ
れらは吸液芯用殺虫液中に添加配合される。 【0013】3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
トルエン(以下CAという) 3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール(以下CB
という) 3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール
(以下CCという) メルカプトベンズイミダソール(以下CDという)ジラ
ウリル−チオ−ジ−プロピオネート(以下CEという) 2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−メ
チルフェノール)(以下CFという) 2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−エ
チルフェノール)(以下CGという) 4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチル
フェノール)(以下CHという) 4,4′−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル−3−
メチルフェノール)(以下CIという) 4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3−メチル
フェノール)(以下CJという) 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン(以下CKという) 1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン
(以下CLという) トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチル
フェニル)ブタン(以下CMという) テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン(以下CNと
いう) フェニル−β−ナフチルアミン(以下CPという) N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(以下
CQという) 2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンポ
リマー(以下CRという) 6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリン(以下CSという) 3−t−ブチル−4−メトキシフェノール(以下CUと
いう) 2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール(以下
CVという) ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート(以下CWという) α−トコフェロール(以下CXという) アスコルビン酸(以下CYという)及びエリソルビン酸
(以下CZという)。 【0014】上記化合物CA〜CZは、その1種を単独
で用いてもよく、また2種以上併用することもできる。
その使用量は、通常得られる吸液芯用殺虫液組成物中に
約1.0重量%以下となる量、通常約0.2〜1.0重
量%、好ましくは0.3〜0.9重量%含有される量と
するのがよく、これによって吸液芯の長期に亘る目づま
り防止効果、及び本発明所期の持続的殺虫効果がよりよ
く奏される。 【0015】本発明吸液芯付容器、これと加熱装置とを
組合わせた加熱蒸散型殺虫装置用キット、及び蒸散性持
続化剤は、前記した所期の優れた効果を奏し得る。之等
の適用できる上記装置の構造は、例えば特公昭52−1
2106号公報、実開昭58−45670号公報等に記
載されている。その一具体例を添附図面に示す。 【0016】第1図は本発明を適用するに適した吸上式
加熱蒸散型殺虫装置の概略図であり、該装置は吸液芯
(1)を支持するための芯支持体(2)を有する殺虫液
収容容器(3)と、上記容器内にその上部を突出して挿
入された吸液芯(1)と、該吸液芯の上側面部を間接加
熱するための加熱装置〔吸液芯の上側面部を間接的に加
熱するための中空円板状発熱体(4)、該発熱体(4)
を支持するための支持部(5)及び支持脚(6)を有す
る発熱体支持台(7)〕とから成っており、上記発熱体
(4)は、これに通電して発熱させるためのコード(図
示せず)を有している。 【0017】上記装置に利用される吸液芯(1)として
は、通常用いられている各種素材、例えばフェルト、木
綿、パルプ、不織布、石綿、無機質成型物等のいずれで
もよく、フェルト芯、素焼芯、パルプ芯及び無機質成型
芯が好ましい。上記無機質成型芯の具体例としては磁器
多孔質、グラスファイバー、石綿等の無機繊維を石膏や
ベントナイト等の結合剤で固めたものや、カオリン、活
性白土、タルク、ケイソウ土、クレー、パーライト、ベ
ントナイト、アルミナ、シリカ、アルミナシリカ、チタ
ニウム、ガラス質火山岩焼成粉末、ガラス質火山灰焼成
粉末等の鉱物質粉末を単独で又は木粉、炭粉、活性炭等
と共に糊剤例えばデキストリン、デンプン、アラビアゴ
ム、合成糊CMC等で固めたものを例示できる。特に好
ましい吸液芯は、上記鉱物質粉末100重量部と木粉又
は該木粉に等重量までの炭粉及び/又は活性炭を混合し
た混合物10〜300重量部とに糊剤を全吸液芯重量の
5〜25重量%となるまで配合し、更にこれらに水を加
えて練合後、押出成型し乾燥することにより製造され
る。該吸液芯は吸液速度が1〜40時間、好ましくは8
〜21時間であるのが望ましい。この吸液速度とは、液
温25℃のn−パラフィン液中に直径7mm×長さ70mm
の吸液芯をその下部より15mmまで浸漬し、芯頂にn−
パラフィンが達するまでの時間を測定することにより求
められた値を意味する。また上記吸液芯中には、上記鉱
物質粉末、木粉及び糊剤の他更に必要に応じてマカライ
トグリーン等の色素、ソルビン酸及びその塩類、デヒド
ロ酢酸等のカビ止め剤等を配合することもできる。 【0018】また上記装置に利用される発熱体として
は、通常通電により発熱する発熱体が汎用されている
が、これに限定されることなく、例えば空気酸化発熱
材、白金触媒等を利用した発熱材等の公知のいかなる発
熱体であってもかまわない。 【0019】上記装置の利用による薬液蒸散方法には、
吸液芯用殺虫液組成物が吸液芯より蒸散し得る適当な温
度に吸液芯を加熱することにより実施される。該加熱温
度は、殺虫剤の種類等に応じて適宜に決定され、特に限
定されないが、通常約70〜150℃、好ましくは13
5〜145℃の範囲の発熱体表面温度とされ、これは吸
液芯表面温度約60〜135℃、好ましくは約120〜
130℃に相当する。 【0020】かくして、本発明に係わる吸液芯付容器、
加熱蒸散型殺虫装置用キット、蒸散性持続化剤の利用に
よれば、吸液芯の目づまりを確実に回避して、充分な殺
虫効果を奏し得る殺虫剤濃度をもって殺虫剤を長期間持
続して揮散させ得る。 【0021】 【実施例】以下本発明を更に詳しく説明するため実施例
を挙げる。 【0022】 【実施例1〜64】下記第1表に示す殺虫剤No.AA
〜AU、溶剤及び化合物CA〜CZの夫々を所定の配合
割合で添加混合して、殺虫液組成物(実施例No.1〜
64という)を得た。 【0023】 【比較例1〜14】化合物CA〜CZを添加しないで、
実施例1〜64と同様にして、比較例のための殺虫組成
物(比較例1〜14)を得た。 【0024】 【表1】【0025】 【表2】【0026】 【表3】【0027】 【表4】 【0028】尚、第1表中溶剤の項における記号は以下
のものを示す。 【0029】 BA…沸点150〜180℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 BB…沸点180〜210℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 BC…沸点210〜240℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 BD…沸点240〜270℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 BE…沸点270〜300℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 BF…沸点300〜350℃/760mmHgの脂肪族
炭化水素 上記実施例1〜64で調製した殺虫液組成物(本発明蒸
散性持続化剤使用)及び比較例1〜14で得た比較殺虫
液組成物の夫々50mlを、第1図に示す容器(3)に
入れ、表面温度145℃の発熱体(4)に通電して吸液
芯(1)の上側面部を温度135℃に加熱し、該加熱に
よる組成物試料の蒸散試験を行なった。吸液芯(1)と
してはパーライト60重量部及び木粉20重量部に澱粉
20重量部と水を加えて練合後、押出成型乾燥したもの
(直径7mm×長さ70mm、吸油速度約14時間)
を、また発熱体(4)は内径10mm及び厚さ10mm
の中空円板状発熱体を夫々用いた。 【0030】殺虫剤の揮散量は揮散蒸気を毎時間毎にシ
リカゲルカラムに吸引捕集し、このシリカゲルをクロロ
ホルムで抽出し、濃縮後、ガスクロマトグラフにて定量
分析した。 【0031】組成物試料の加熱開始より10時間後、1
00時間後、200時間後、300時間後及び400時
間後の1時間当りの殺虫剤揮散量mg/hrを求めた結果を
下記第2表に示す。 【0032】 【表5】 【0033】 【表6】 【0034】 【表7】【0035】上記第2表より、本発明蒸散性持続化剤を
配合した殺虫液組成物を使用する加熱蒸散殺虫方法によ
れば、殺虫剤揮散量を顕著に向上でき、しかもこの向上
された揮散量を、加熱開始より400時間後も殆んど低
下させることなく持続発現させ得ることが明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に適した装置の一例の概略図であ
る。 【符号の説明】 (1) 吸液芯 (3) 殺虫組成物収容容器 (4) 発熱体
る。 【符号の説明】 (1) 吸液芯 (3) 殺虫組成物収容容器 (4) 発熱体
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.殺虫液を収容し吸液芯の一部を浸漬して該芯に殺虫
液を吸液させ、芯上部の間接加熱により殺虫液を蒸散さ
せるための吸液芯付容器であって、3,5−ジ−tーブ
チル−4−ヒドロキシトルエン、3−t−ブチル−4−
ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシアニソール、メルカプトベンズイミダゾー
ル、ジラウリル−チオ−ジ−プロピオネート、3−t−
ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブ
チル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート、α−トコフェロール、アスコルビン酸、エリ
ソルビン酸、2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブ
チル−4−メチルフェノール)、2,2′−メチレン−
ビス−(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)、
4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチル
フェノール)、4,4′−ブチリデン−ビス−(6−t
−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4′−チオ−
ビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、
1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス〔メチレン
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシン
ナメート)〕メタン、フェニル−β−ナフチルアミン、
N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,
2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノンポリマー
及び6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−
ジヒドロキノリンから選ばれた少なくとも1種の化合物
が入れてあることを特徴とする吸液芯付容器。 2.吸液芯の上部を間接加熱するための発熱体を備えた
加熱装置と、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
トルエン、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソー
ル、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソー
ル、メルカプトベンズイミダゾール、ジラウリル−チオ
−ジ−プロピオネート、3−t−ブチル−4−メトキシ
フェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェ
ノール、ステア リル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、α−トコフ
ェロール、アスコルビン酸、エリソルビン酸、2,2′
−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−メチルフェ
ノール)、2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチ
ル−4−エチルフェノール)、4,4′−メチレン−ビ
ス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4′
−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル−3−メチルフ
ェノール)、4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル
−3−メチルフェノール)、1,1−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン、1,3,5−トリメ
チル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタ
ン、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシヒドロシンナメート)〕メタン、フェニ
ル−β−ナフチルアミン、N,N′−ジフェニル−p−
フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2
−ジヒドロキノンポリマー及び6−エトキシ−2,2,
4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンから選ばれ
た少なくとも1種の化合物を入れた殺虫液が収容された
容器とからなり、該容器内には吸液芯がその上部を突出
した状態で挿入されていることを特徴とする加熱蒸散型
殺虫装置用キット。 3.一部が液中に浸漬された吸液芯の上部を間接加熱す
ることにより蒸散される殺虫液のための蒸散性持続化剤
であって、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシト
ルエン、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、
メルカプトベンズイミダゾール、ジラウリル−チオ−ジ
−プロピオネート、3−t−ブチル−4−メトキシフェ
ノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノー
ル、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート、α−トコフェロ
ール、アスコルビン酸、エリソルビン酸、2,2′−メ
チレン−ビス−(6−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル)、2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−
4−エチルフェノール)、4,4′−メチレン−ビス−
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブ
チリデン−ビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノ
ール)、4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3
−メチルフェノール)、1,1−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、1,3,5−トリメチル
−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テ
トラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシヒドロシンナメート)〕メタン、フェニル−β
−ナフチルアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニ
レンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノンポリマー及び6−エトキシ−2,2,4−ト
リメチル−1,2−ジヒドロキノリンから選ばれた少な
くとも1種の化合物を有効成分とすることを特徴とする
蒸散性持続化剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6211585A JP2729357B2 (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | 吸液芯付容器、加熱蒸散型殺虫装置用キット及びこれらに用いる蒸散性持続化剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6211585A JP2729357B2 (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | 吸液芯付容器、加熱蒸散型殺虫装置用キット及びこれらに用いる蒸散性持続化剤 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3107140A Division JPH04330003A (ja) | 1991-05-13 | 1991-05-13 | 加熱蒸散殺虫方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9090111A Division JPH1053502A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 蒸散性持続化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0769805A JPH0769805A (ja) | 1995-03-14 |
JP2729357B2 true JP2729357B2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=16608207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6211585A Expired - Lifetime JP2729357B2 (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | 吸液芯付容器、加熱蒸散型殺虫装置用キット及びこれらに用いる蒸散性持続化剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2729357B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103501601B (zh) * | 2011-04-28 | 2016-01-20 | 狮王株式会社 | 烟熏型挥散剂、烟熏型空间处理装置、空间处理方法 |
JP6109526B2 (ja) * | 2012-10-25 | 2017-04-05 | 大日本除蟲菊株式会社 | 屋内塵性ダニ忌避用粘着ローラー |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5127903B2 (ja) * | 1973-07-20 | 1976-08-16 | ||
JPS5941974B2 (ja) * | 1975-07-21 | 1984-10-11 | 帝人株式会社 | α,β−不飽和アルデヒド類の水素添加方法 |
JPS53121927A (en) * | 1977-03-29 | 1978-10-24 | Sumitomo Chem Co Ltd | Insecticidal composition for electiric mosquito-repellent device |
JPS5557502A (en) * | 1978-10-23 | 1980-04-28 | Earth Chem Corp Ltd | Heat volatilization destroying of insect |
JPS5916760A (ja) * | 1982-07-21 | 1984-01-27 | Canon Inc | インクジエツト記録装置 |
JPS60161902A (ja) * | 1984-01-31 | 1985-08-23 | Earth Chem Corp Ltd | 吸液芯用殺虫液組成物及び加熱蒸散殺虫方法 |
-
1994
- 1994-09-05 JP JP6211585A patent/JP2729357B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0769805A (ja) | 1995-03-14 |
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---|---|---|---|
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