JP3405807B2 - 加熱蒸散用水性薬剤及び加熱蒸散方法並びに加熱蒸散用水性薬剤の揮散性調整剤 - Google Patents

加熱蒸散用水性薬剤及び加熱蒸散方法並びに加熱蒸散用水性薬剤の揮散性調整剤

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JP3405807B2
JP3405807B2 JP09284594A JP9284594A JP3405807B2 JP 3405807 B2 JP3405807 B2 JP 3405807B2 JP 09284594 A JP09284594 A JP 09284594A JP 9284594 A JP9284594 A JP 9284594A JP 3405807 B2 JP3405807 B2 JP 3405807B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱による薬剤の蒸散
に用いる加熱蒸散剤において、安全性等を改善した加熱
蒸散用水性薬剤、その水性薬剤を用いた加熱蒸散方法及
び薬液の蒸散が長時間円滑に行われるための加熱蒸散用
水性薬剤の揮散性調整剤並びに該揮散性調整剤による加
熱蒸散用水性薬剤の揮散性を調整する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より殺虫、消臭、賦香、殺菌等の目
的で之等の薬剤を加熱蒸散させる方法としては、古くは
蚊取線香のように点火してその熱で薬剤を蒸散させる方
法があり、この方法に次いで火を使わない方法として、
電気蒸散器具等の装置を用いて繊維板等の多孔質基材
(固型マット)に吸着させた薬剤を加熱して蒸散させる
方法が開発されて、汎用されている。しかしながら、該
方法では装置の構造が簡単であるという利点はあるが、
一枚の固型マットに含浸させ得る薬剤量は自ずと制限を
受け、長期に亙る安定した薬剤揮散効果を持続させ得
ず、該マットの取替え及び使用済マットの廃棄が必須で
ある等の欠点がある。
【0003】上記固型マット使用に見られるマット取替
えの問題及び短時間内に効果が消失する欠点を解消し、
長期に亙り薬剤の揮散効果を持続させ得る加熱蒸散方法
として、該薬剤を溶液形態で吸上芯(吸液芯)により吸
上げつつこれを加熱蒸散させる方法が考えられ、事実こ
のような吸液芯利用による薬剤蒸散装置が種々提案され
ている。これら装置は適当な容器に薬剤の溶剤溶液(薬
液)を入れ、これをフエルト等の吸液芯を利用して吸上
げつつ該吸液芯上部より加熱蒸散させるべくしたもので
ある。
【0004】このような吸液芯利用による薬剤蒸散装置
には、薬液として一般に前記の薬剤を有機溶媒に溶解し
たものが使用されている。これは、前記の薬剤が一般に
有機化合物であって、有機溶媒に溶解しやすいため所定
濃度の溶液を容易に形成できることと、有機溶媒は蒸発
しやすいため、その蒸発により薬剤の揮散を容易にする
という利点があることによるものである。特に、その有
機溶媒としては、広く石油系溶剤、例えば灯油等が使用
されている。しかし、これらの有機溶媒は燃えやすいた
め、危険であり、製品の貯蔵・運搬に問題があり、また
有機溶媒は蒸発しやすいために薬剤よりも先に揮散して
しまい、かなりの量の薬剤が未揮散のまま残るという問
題がある。
【0005】これらの欠点を除くため、薬液を水を溶媒
としたもの、すなわち水性薬剤とすることが考えられて
いる。しかし、前記の薬剤は通常水溶性でないため、水
を溶媒とする薬液を形成させるのには、通常例えば薬剤
を水中に溶解させるのを助長させる作用を有するか、あ
るいはそれ自体が薬剤を溶解し、その溶液が水に溶ける
というような作用を有する添加剤の類を加えるなどの何
らかの手段が必要である。噴霧用殺虫剤等についても水
性薬剤が知られていて、それには種々の添加剤が用いら
れているが、この加熱蒸散に使用する水性薬剤について
も同様な手段が必要である。特開平3−7207号公報
には、水性殺虫剤を形成するために、添加剤として、1
00〜180℃で加熱温度で蒸散するという、特定の界
面活性剤を用いることが示され、そのような界面活性剤
としては、例えば非イオン型のポリオキシアルキレンア
ルキルエーテル系化合物、非イオン型のポリオキシアル
キレンフェニルエーテル系化合物、ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸部分エステル、
多価アルコール部分エステル、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピルグリコール等が挙げられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱蒸
散用水性薬剤としては、水及び殺虫化合物との溶剤の
相溶性、加熱蒸散時の蒸散性、の2つ大きな問題点を
解決しなければならない。とりわけについては、加熱
蒸散用水性薬剤を吸液芯を使用して加熱蒸散させた場合
に、蒸散開始から20日間を過ぎると急激に有効揮散率
が低下する現象を生じるが、これは芯の目詰まりが起き
ているものと考えられ、このため吸液芯を使用する加熱
蒸散方法を20日間以上の長期にわたり使用するには適
さなかった。加熱蒸散用水性薬剤を使用する場合におい
ても、油性有機溶剤を用いている従来の加熱蒸散用薬剤
と同程度の期間、長期にわたって使用できることが要求
される。そのために、長期にわたって使用できる溶剤、
添加剤などの選択、或いはその組成割合の選定を行うこ
とが必要である。
【0007】本発明は、前記の問題点を解決した加熱蒸
散用水性薬剤、及びそれを使用する加熱蒸散方法を提供
することを目的とするものである。本発明は、前記吸液
芯で加熱蒸散させる際に、目詰まりを生ずることがな
い、吸液芯における薬剤の蒸散が安定して継続され、そ
の蒸散を長時間低下させることがないように持続するよ
うにできる加熱蒸散用水性薬剤、及びそれを使用する加
熱蒸散方法を提供することを目的とするものである。さ
らに本発明の目的は、前記吸液芯で加熱蒸散させる際
に、目詰まりを生ずることがなく、吸液芯において薬剤
が安定してかつ均一に蒸散する状態が継続でき、その均
一な蒸散状態を長時間変化させることがないように持続
するようにできる揮散性調整剤及び加熱蒸散用水性薬剤
の揮散性を調整する方法を提供することを目的とするも
のである。本発明は、加熱蒸散用水性薬剤において用い
る溶剤として水性溶剤を使用して水性薬剤の形成を容易
にする場合に、前記の問題点が生じない水性溶剤を選択
して使用しようとすることを目的とするものである。ま
た本発明は、加熱蒸散用水性薬剤に添加する揮散性調整
剤の成分として、水性有機化合物を使用して効果的な揮
散性調整剤の形成を容易にする特定の水性有機化合物を
選択して使用しようとすることを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記した目
的を達成するために、加熱蒸散用水性薬剤の成分薬液に
種々の水性溶剤を構成成分として加えてその蒸散性や吸
液芯における目詰まりに及ぼす影響を鋭意研究した結
果、 (1)有効成分の加熱蒸散性薬剤を有機溶剤と水と共に
含有する加熱蒸散用水性薬剤において、1−メトキシ−
2−プロパノール、2−エトキシ−2−プロパノール、
1−メトキシ−2−ブタノール、2−メチル−3−メト
キシブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノー
ル、ジアセトンアルコール、アセトイン、ベラトリルア
ルコール(3,4−ジメトキシベンジルアルコール)、
1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、
2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、
2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、フェニルエチレングリコール、ヘキシルトリグリコ
ール、2−メトキシエチルアセテート、メタクリル酸2
−ヒドロキシエチル、β−バレロラクトン(4−バレロ
ラクトン)、γ−ブチロラクトンの群から選ばれた1種
又は2種以上の分子量が75〜170の水性有機溶剤を
6〜60重量%と水を94〜40重量%とを含有するこ
とを特徴とする加熱蒸散用水性薬剤を提供し、 (2)有効成分の加熱蒸散性薬剤、1−メトキシ−2−
プロパノール、2−エトキシ−2−プロパノール、1−
メトキシ−2−ブタノール、2−メチル−3−メトキシ
ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、ジ
アセトンアルコール、アセトイン、ベラトリルアルコー
ル(3,4−ジメトキシベンジルアルコール)、1,2
−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3
−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2−メ
チル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、フェ
ニルエチレングリコール、ヘキシルトリグリコール、2
−メトキシエチルアセテート、メタクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、β−バレロラクトン(4−バレロラクト
ン)、γ−ブチロラクト ンの群から選ばれた1種又は2
種以上の分子量が75〜170の水性有機溶剤を6〜6
0重量%及び水を94〜40重量%を含有する加熱蒸散
用水性薬剤を40〜450℃の温度で加熱して蒸散させ
ることを特徴とする加熱蒸散方法により、蒸散性薬剤の
蒸散が安定して継続され、その蒸散を長時間低下させる
ことがないという前記の目的を達成した。本発明者は、
さらに研究を重ねた結果、 (3)1−メトキシ−2−プロパノール、2−エトキシ
−2−プロパノール、1−メトキシ−2−ブタノール、
2−メチル−3−メトキシブタノール、3−メトキシ−
3−メチルブタノール、ジアセトンアルコール、アセト
イン、ベラトリルアルコール(3,4−ジメトキシベン
ジルアルコール)、1,2−プロパンジオール、1,2
−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−
ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2
−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、フェニルエチレングリコール、ヘ
キシルトリグリコールの群から選ばれた1種又は2種以
を主成分として含有することを特徴とする加熱蒸散用
水性薬剤の揮散性調整剤により、それを添加した加熱蒸
散用水性薬剤を提供し、 (4)1−メトキシ−2−プロパノール、2−エトキシ
−2−プロパノール、1−メトキシ−2−ブタノール、
2−メチル−3−メトキシブタノール、3−メトキシ−
3−メチルブタノール、ジアセトンアルコール、アセト
イン、ベラトリルアルコール(3,4−ジメトキシベン
ジルアルコール)、1,2−プロパンジオール、1,2
−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−
ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2
−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、フェニルエチレングリコール、ヘ
キシルトリグリコールの群から選ばれた1種又は2種以
を含有させることを特徴とする加熱蒸散用水性薬剤の
揮散性を調整する方法により、吸液芯において薬剤が安
定してかつ均一に蒸散する状態が継続でき、その均一な
蒸散状態を長時間変化させることがないという理想的な
加熱蒸散法を達成するに到った。
【0009】本発明の加熱蒸散用水性薬剤及び揮散性調
整剤を用いた加熱蒸散用水性薬剤は、吸液芯を用いた加
熱蒸散装置において加熱蒸散する際に、吸液芯の目詰ま
りを生じることなく、薬剤の揮散が長時間安定して行う
ことができる。また、この加熱蒸散用水性薬剤は比較的
低い温度で加熱することにより、長時間に亘って薬剤の
揮散を持続させることができる。また、揮散性調整剤を
用いた加熱蒸散用水性薬剤は通電後期においても、加熱
蒸散用水性薬剤の組成の変化が少なく、液の白濁を生じ
ない、さらに比較的低い温度で加熱することにより、長
時間にわたって全期間均一に薬剤の揮散を持続させるこ
とができる。
【0010】本発明において用いる分子量が75〜17
0の水性有機溶剤としては、具体的には、1−メトキシ
−2−プロパノール、2−エトキシ−2−プロパノー
ル、1−メトキシ−2−ブタノール、2−メチル−3−
メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノ
ール、ジアセトンアルコール、アセトイン、ベラトリル
アルコール(3,4−ジメトキシベンジルアルコー
ル)、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオ
ール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオ
ール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
コール、フェニルエチレングリコール、ヘキシルトリグ
リコール、2−メトキシエチルアセテート、メタクリル
酸2−ヒドロキシエチル、β−バレロラクトン(4−バ
レロラクトン)、γ−ブチロラクトンが挙げられ、これ
らの1種又は2種以上を用いることができる。
【0011】本発明において用いる水性ジオール系化合
物、水性アルコール系化合物(以下これらを水性有機化
合物という。)としては、1−メトキシ−2−プロパノ
ール、2−エトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ
−2−ブタノール、2−メチル−3−メトキシブタノー
ル、3−メトキシ−3−メチルブタノール、ジアセトン
アルコール、アセトイン、ベラトリルアルコール(3,
4−ジメトキシベンジルアルコール)、1,2−プロパ
ンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタン
ジオール、1,2−ペンタンジオール、2−メチル−
2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグリコール、フェニルエ
チレングリコール、ヘキシルトリグリコールが挙げら
れ、本発明の加熱蒸散用水性薬剤の揮散性調整剤には、
これら水性有機化合物の1種または2種以上を用いる。
好ましい水性有機化合物としては、一般式(1)に示さ
れるように、隣接した位置に親水性基(水酸基、アルコ
キシ基等)をもつ、親水性と親油性の両性の性質を有し
たものが良い。
【0012】
【化1】
【0013】一般式(1)中R1 及びR4 はHまたはC
の数が1〜6の有機基、R2 及びR3 はHまたはCの数
が1〜3の有機基である。本発明の加熱蒸散用水性薬剤
の揮散性調整剤において、前記水性有機化合物はエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリ
コール等のグリコール類、ブチルジグリコール、イソブ
チルジグリコール等のグリコールエーテル類、プロパノ
ール、ブタノール等のアルコール類の親水性溶剤との併
用として使用することも可能である。なお、前記一般式
(1)で表される水性有機化合物のうち、特に好ましい
のは、末端に親水性基を有する、すなわちR1 のCの数
がゼロ(すなわち水素原子)で、R4 のCの数が1〜6
で、R2 +R3 のCの数が1〜3または両方とも水素原
子の場合であり、これらは薬剤にも水にも十分に可溶化
し、粘性も高くなく、凝固点も低く、沸点の面において
も使用する上で優れている。前記水性有機化合物の中に
は、加熱蒸散用水性薬剤に加える水性有機溶剤として用
いられ得る有機化合物も含まれる。なお、本発明の加熱
蒸散用水性薬剤における前記水性有機溶剤と水との含有
割合は水性薬剤中の割合で規定すると、加熱蒸散性薬剤
の量などにより変動するので、前記水性有機溶剤と水と
の合計量に対するそれぞれの百分率で示している。ま
た、本発明の揮散性調整剤を添加した加熱蒸散用水性薬
剤中における前記水性有機化合物と水との含有割合は水
性薬剤中の割合で規定すると、加熱蒸散性薬剤の有効成
分の量などにより変動するので、前記水性有機化合物と
水との合計量に対するそれぞれの百分率で示している。
水性薬剤中のこれらの水性有機溶剤の含有割合は、その
組み合わせる組成成分により異なるが、例えば水性薬剤
の6〜40重量%の範囲が好ましい。また、水性薬剤中
のこれらの水性有機化合物の含有割合は、その組み合わ
せる組成成分により異なるが、例えば水性薬剤の6〜4
0重量%の範囲が好ましい。
【0014】本発明の加熱蒸散用水性薬剤に含有させる
有効成分としての加熱蒸散用薬剤としては、従来より殺
虫、消臭、賦香、殺菌、忌避、防黴、植物生長調節、除
草、殺ダニ等に用いられている各種薬剤をいずれも使用
することができる。それらの具体例としては、以下のも
のを例示できる。 (殺虫・殺ダニ剤) ・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル dl−シス/トランス−クリサンテ
マート(一般名アレスリン:商品名ピナミン:住友化学
工業株式会社製,アレスリンの異性体:商品名エスビオ
ール) ・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマ
ート(商品名ピナミンフォルテ:住友化学工業株式会社
製) ・d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン
−4−オン−1−イルd−トランス−クリサンテマート
(商品名エキスリン:住友化学工業株式会社製) ・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート
(一般名バイオアレスリン、以下ADという) ・N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−
メチル dl−シス/トランス−クリサンテマート(一
般名フタルスリン:商品名ネオピナミン:住友化学工業
株式会社製)
【0015】・5−ベンジル−3−フリルメチル d−
シス/トランス−クリサンテマート(一般名レスメトリ
ン:商品名クリスロンフォルテ:住友化学工業株式会社
製) ・5−(2−プロパルギル)−3−フリルメチル クリ
サンテマート(一般名フラメトリン) ・3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−
(2′,2′−ジクロロ)ビニルシクロプロパン カル
ボキシレート(一般名ペルメトリン:商品名エクスミ
ン:住友化学工業株式会社製) ・3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリ
サンテマート(一般名フェノトリン:商品名スミスリ
ン:住友化学工業株式会社製) ・α−シアノフェノキシベンジル イソプロピル−4−
クロロフェニルアセテート(一般名フェンバレレート:
商品名スミサイジン、住友化学工業株式会社製)
【0016】・d−2−メチル−4−オキソ−3−プロ
パルギルシクロペント−2−エニルd−シス/トランス
−クリサンテマート(一般名d,d−T80−プラレト
リン:商品名エトック、住友化学工業株式会社製) ・2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジ
ル−3−(2´−クロロ−3´,3´,3´−トリフル
オロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロ
パンカルボキシレート(一般名テフルスリン) ・2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−3−
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシレート(一般名ベンフルスリン) ・(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1
R,シス)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2
−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート ・(R,S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(1R,1S)−シス/トランス−3−(2,2−ジク
ロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボ
キシレート ・α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/ト
ランス−クリサンテマート ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル シス/
トランス−クリサンテマート ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2
−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シク
ロプロパン−1−カルボキシレート
【0017】・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテ
ニル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカ
ルボキシレート ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2
−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプ
ロパン−1−カルボキシレート ・O,O−ジメチル O−(2,2−ジクロロ)ビニル
ホスフェート ・O−イソプロポキシフェニル メチルカーバメート ・O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−ニトロフ
ェニル)チオノフォスフェート ・O,O−ジエチル O−2−イソプロピル−4−メチ
ル−ピリミジル−(6)−チオフォスフェート ・O,O−ジメチル S−(1,2−ジカルボエトキシ
エチル)−ジチオフォスフェート なお、上記化合物には、その異性体も含まれる。
【0018】(消臭剤)(防臭剤) ラウリルメタクリレート、ゲラニルクロトネート、ミリ
スチル酸アセトフェノン、パラメチルアセトフェノンベ
ンズアルデヒド、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジ
ル、アミルシンナミックアルデヒド、アニシックアルデ
ヒド、ジフェニルオキサイド、安息香酸メチル、安息香
酸エチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、
ネオリン、サフロール、セダウッド油、セダ菜油、シト
ロネラ油、ラバンテン油、ペテイグレイン油、レモング
ラス油等。
【0019】(香 料)天然香料としては、じゃ香、霊
猫香、竜延香などの動物性香料;アビエス油、アジョク
ン油、アルモンド油、アンゲリカルート油、ページル
油、ペルガモット油、パーチ油、ボアバローズ油、カヤ
ブチ油、ガナンガ油、カプシカム、キャラウエー油、カ
ルダモン油、カシア油、セロリー油、シンナモン油、シ
トロネラ油、コニャック油、コリアンダー油、キュペブ
油、クミン油、樟脳油、ジル油、エストゴラン油、ユー
カリ油、フェンネル油、ガーリック油、ジンジャー油、
グレープフルーツ油、ホップ油、ジュニパーペリー油、
ローレルリーフ油、レモン油、レモングラス油、ロペー
ジ油、メース油、ナツメグ油、マンダリン油、タンゼリ
ン油、カラシ油、はつか油、燈花油、玉ねぎ油、こしょ
う油、オレンジ油、セイジ油、スターアニス油、テレピ
ン油、ウォームウッド油、ワニラ豆エキストラクトなど
の植物性香料を含む。
【0020】人造香料は合成又は抽出香料であり、ピネ
ン、リモネンなどの炭化水素類;リナロール、ゲラニオ
ール、ジトロネロール、メントール、ボルネオール、ベ
ンジルアルコール、アニスアルコール、β−フェニルエ
チルアルコールなどのアルコール類;アネノール、オイ
ゲノールなどのフェノール類;n−ブチルアルデヒド、
イソブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、ヘプチル
アルデヒド、n−ノニルアルデヒド、ノナジエナール、
シトラール、シトロネラール、ベンズアルデヒド、シン
ナミックアルデヒド、ヘリオトロピン、ワニリンなどの
アルデヒド類;メチルアミルケトン、メチルノニルケト
ン、ジアセチル、アセチルプロピオニル、アセチルブチ
リル、カルボン、メントン、樟脳、アセトフェノン、p
−メチルアセトフェノン、イオノンなどのケトン類;ア
ミルブチロラクトン、メチルフェニルグリシド酸エチ
ル、γ−ノニルラクトン、クマリン、シネオールなどの
ラクトン又はオキシド類;メチルフォーメート、イソプ
ロピルフォーメート、リナリールフォーメート、エチル
アセテート、オクチルアセテート、メンチルアセテー
ト、ベンジルアセテート、シンナミルアセテート、プロ
ピオン酸ブチル、酢酸イソアミル、イソ酪酸イソプロピ
ル、イソ吉草酸グラニル、カプロン酸アリル、ヘプチル
酸ブチル、カプリル酸オクチル、ヘプチンカルボン酸メ
チル、ペラハゴン酸エチル、オクチンカルボン酸メチ
ル、カプリン酸イソアシル、ラウリン酸メチル、ミリス
チン酸エチル、安息香酸エチル、安息香酸ベンジル、フ
ェニル酢酸メチル、フェニル酢酸ブチル、桂皮酸メチ
ル、桂皮酸シンナミル、サルチル酸メチル、アニス酸エ
チル、アンスラニル酸メチル、エチルピルベート、エチ
ルα−ブチルブチレートなどのエステル類などを含む。
香料は一種類のみでもよいし、二種類以上を調合した調
合香料でもよい。香料とともに、パッチユリ油などの揮
発保留剤、オイゲノールなどの変調剤、その他香料工業
に使用される種々の成分を添加して差支えない。
【0021】(工業用殺菌剤) ・2,4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロキシジフ
ェニル エーテル(イルガサンDP300、チバガイギ
ー社製)、 ・2,3,5,6−テトラクロロ−4(メチルスルフォ
ニル)ピリジン(ダウシルS−13、ダウケミカル社
製)、 ・アルキルベンジル ジメチルアンモニウム クロライ
ド(塩化ベンザルコニウム、日光ケミカルズ株式会社
製)、 ・ベンジルジメチル{2−[2−(p−1,1,3,3
−テトラメチル ブチルフェノキシ)エトキシ]エチ
ル}アンモニウム クロライド(塩化ベンゼトニウム、
三共株式会社製)、
【0022】・4−イソプロピルトロポロン(ヒノキチ
オール、高砂香料工業株式会社製)、 ・N,N−ジメチル−N−フェニル−N′−(フルオロ
ジクロロメチルチオ)スルフォンアミド(プリベンドー
ルA4、バイエル社製)、 ・2−(4′−チアゾリル)ベンズイミダゾール(TB
Z、北興化学株式会社製)、 ・N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタ−ルイミ
ド(プリベントールA3 、バイエル社製)、 ・6−アセトキシ−2,4−ジメチル−m−ジオキシン
(ジオキシン、ジボーダン社製)等。
【0023】(農業用殺菌剤) ・エチレンビス(ジチオカルバミド酸)亜鉛(ジネブ、
ロームアンドハース社製)、 ・エチレンビス(ジチオカルバミド酸)マンガン(マン
ネブ、ロームアンドハース社製)、 ・亜鉛、マンネブ錯化合物(マンゼブ、ロームアンドハ
ース社製)、 ・ビス(ジメチルジチオカルバミド酸)エチレンビス
(ジチオカルバミド酸)二亜鉛(ポリカーバメート、東
京有機化学社製)、 ・ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィルド
(チラム、ロームアンドハース社製)、 ・クロトン酸 2,6−ジニトロ−4−オクチルフェニ
ル反応異性体混合物(DPC、ロームアンドハース社
製)、
【0024】・N−トリクロロメチルチオテトラヒドロ
フタルイミド(キャプタン、三共株式会社製)、 ・2,3−ジシアノ−1,4−ジチアアントラキノン
(ジチアノン、メルク社製)、 ・2,4−ジクロロ−6−(o−クロロアニリノ)−S
−トリアジン(トリアジン、富士化成薬株式会社製)、 ・S−n−ブチル S′−p−ターシャリ−ブチルベン
ジル N−3−ピリジルジオチカルボンイミデート(デ
ンマート、住友化学株式会社製)、
【0025】・N−(3′,5′−ジクロロフェニル)
−1,2−ジメチルクロロプロパンジカルボキシイミド
(スミレックス)、 ・ビス(クロロフェニル)トリクロロエタノール(ケン
セン)、 ・6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネー
ト(モレスタン)、 ・テトラクロロイソフタロニトリル(ダコニール)、 ・メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイ
ミダゾールカーバメート、プラストサイジンS−ベンジ
ルアミノベンゼンスルホネート、 ・ストレプトマイシン塩酸塩、 ・カスガマイシン塩酸塩、 ・シクロヘキシミド等
【0026】(害虫忌避剤)ジメチルフタレート、2,
3,4,5−ビス(Δ2 −ブチレン)−テトラハイドロ
フラン、2,3,4,5−ビス−(Δ2 −ブチレン)−
テトラヒドロフルフリルアルコール、N,N−ジエチル
−m−トルアミド(DET)、カプリル酸ジエチルアミ
ド、2,3,4,5−ビス−(Δ2 −ブチレン)−テト
ラヒドロフルフラール、ジ−m−プロピル−イソシンコ
メロネート、第2級ブチルスチリルケトン、ノニルスチ
リルケトン、N−プロピルアセテトアニリド、2−エチ
ル−1,3−ヘキサンジオール、ジ−n−ブテルサクシ
ネート、2−ブトキシエチル−2−フルフリデンアセテ
ート、ジブチルフタレート、テトラヒドロチオフェン、
β−ナフトール、ジアリルジスルフィド、ビス(ジメチ
ルチオカルバモイル)ジスルフィド等。
【0027】(げつ歯類動物忌避剤)テトラメチルチウ
ラムジサルファイト、グアニジン、ナフタレンクレゾー
ル、シクロヘキシミド、ジンクジメチルジオカーバメイ
ト、シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルスルフェ
ニルジチオカルバメート等。 (犬ねこの忌避剤)2,6−ジメチル−オクタジエン−
(2,6)−al(8)(シトラール)、O,O−ジエ
チルS−2−エチルチオエチルジチオフォスフェート
(ETP)、O,O−ジメチルS−2−イソプロピルチ
オエチルジチオホスフェート(MIP)等。 (鳥類の忌避剤)r−クロラローゼ、4−(メチルチ
オ)−3,5−キシリル−N−メチルカーバメート、4
−アミノピリジンアンスラキノン、テトラメチルチウラ
ムジサルファイド、ジアリルジスルフィド等。
【0028】(げつ歯類動物駆除剤)アンツー、モノフ
ルオール酢酸ソーダ、ワルファリン、クマクロール、フ
マリン、クマテトラリルシリロシド、ノルボマイド、N
−3−ピリディルメチル−N′−ニトロフェニルウレ
ア、エンドロサイド、アルファナフチルチオ尿素、チオ
セミカルバジッド、デイフエナクム、ピバール、クロロ
ファシノン、シラトレン、カルシフェロール等。 (殺蟻剤)ペルメトリン、クロールデン等。 (防黴剤)α−ブロモ−シンナミックアルデヒド、N,
N−ジメチル−N−フェニル−N′−(フルオロジクロ
ロメチルチオ)−スルファミド等。 (植物生長調節剤)4−クロロフェノキシ酢酸、ジベレ
リン、N−(ジメチルアミノ)スクシンアミド、α−ナ
フチルアセトアミド等。 (除草剤)2,4−Dソーダ塩、3,4−ジクロロプロ
ピオンアニリド等。
【0029】上記薬剤は溶液形態に調製されることによ
り、本発明の水性薬剤が形成される。該薬剤溶液を調製
するための溶媒としては、前記した水性有機溶剤と水が
用いられ、また本発明の揮散性調整剤と水が用いられ
る。あるいはまた、本発明の揮散性調整剤と前記した水
性有機溶剤と水を混合して使用しても良い。前記薬剤は
一般に水に可溶性でないため、通常前記水性有機溶剤あ
るいは/および水性有機化合物に溶解してから、その薬
剤溶液を水と混合することにより調製される。その際、
薬剤が液中に安定して溶解状態が保持されるような後記
する添加剤を必要により添加するすることができる。水
性薬剤溶液を形成するのに用いる溶媒における水性有機
溶剤と水あるいは水性有機化合物と水、あるいはまた前
記した水性有機溶剤、水性有機化合物と水との配合割合
は、用いる水性有機溶剤や水性有機化合物の種類により
ことなるが、大体水性有機溶剤あるいは/および水性有
機化合物が30〜70%で、水が70〜30%である。
上記薬剤の溶液、すなわち本発明の加熱蒸散用水性薬剤
は、通常薬剤濃度が約0.2〜20重量%、好ましくは
0.5〜10重量%となるように調製される。
【0030】本発明の加熱蒸散用水性薬剤には、前記の
水性有機溶剤や水性有機化合物と共に他の安定剤を併用
してもよい。そのような安定剤としては、従来加熱蒸散
用薬剤に使用されている各種安定剤を挙げることができ
る。例えば、安定剤として、揮散安定剤を使用する場合
には、先に出願した揮散安定剤として低級アルコールを
用いる技術を適用することができるが、その量は溶剤と
して用いている前記の水性有機溶剤や揮散性調整剤とし
て用いる水性有機化合物とは異なり、揮散の安定化のた
めに添加する関係上、前記の水性有機溶剤や水性有機化
合物よりもかなり少ない量でよい。その場合、この揮散
安定剤の水性薬剤に対する添加量は、添加すべき水性薬
剤の組成によっても異なる。
【0031】また、この薬液(水性薬剤)を調製するさ
いには、薬剤の溶液の溶解性や加熱蒸散性を改善あるい
は調整するために次の化合物を添加してもよい。 ・3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン
(以下BHTという) ・3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール ・3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール ・メルカプトベンズイミダゾール ・ジラウリル−チオ−ジ−プロピオネート ・2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−
メチルフェノール) ・2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−
エチルフェノール) ・4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチ
ルフェノール) ・4,4′−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル−3
−メチルフェノール)
【0032】・4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチ
ル−3−メチルフェノール) ・1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサン1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン ・トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチ
ルフェニル)ブタン ・テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン ・オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシヒドロシンナメート
【0033】・フェニル−β−ナフチルアミン ・N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン ・2,2,4−トリメチル−1,3−ジヒドロキノリン
ポリマー ・6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,3−ジ
ヒドロキノリン ・2−t−ブチル−4−メトキシフェノール ・3−t−ブチル−4−メトキシフェノール ・2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール ・ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート ・α−トコフェロール ・アスコルビン酸 ・エリソルビン酸
【0034】上記化合物はその1種を単独で用いてもよ
く、また2種以上併用することもできる。その使用量
は、本発明の水性薬剤中に約0.05〜10.0重量%
ないしはそれ以上、好ましくは0.1〜5.0重量%、
さらに好ましくは0.1〜2.0重量%含有される量と
するのが好ましい。本発明の加熱蒸散用水性薬剤及び本
発明の揮散性調整剤を配合した加熱蒸散用水性薬剤は、
従来公知の各種吸液芯を利用した吸上式加熱蒸散装置に
適用して、いずれも前記した所期の優れた効果を奏し得
る。そのような吸上式加熱蒸散装置としては、例えば特
公昭52−12106号公報、実開昭58−45670
号公報等に記載された装置である。
【0035】上記装置に利用される吸液芯(1)として
は、通常用いられている各種素材、例えばフエルト、木
綿、パルプ、不織布、石綿、無機質成型物等のいずれか
らなるものでもよいが、中でもフエルト芯、素焼芯、パ
ルプ芯及び無機質成型芯が好ましい。上記無機質成型芯
の具体例としては磁器多孔質、グラスファイバー、石綿
等の無機繊維を石膏やベントナイト等の結合剤で固めた
ものや、カオリン、活性白土、タルク、ケイソウ土、ク
レー、パーライト、ベントナイト、アルミナ、シリカ、
アルミナシリカ、チタニア、ガラス質火山岩焼成粉末、
ガラス質火山灰焼成粉末等の鉱物質粉末を、単独で又は
木粉、炭粉、活性炭等と共に結合剤、例えばポバールを
熱処理(150℃程度の温度で数分加熱)したもの、ポ
バールにメラミン樹脂や重クロム酸アンモニウムのよう
な耐水化剤を1〜10%程度添加したもの、或いは架橋
型でんぷん、これとα−でんぷんとの混合物、α−グル
テンとカプロラクトンとの混合物のような耐水性結合剤
で固めたものを例示できる。結合剤として合成樹脂系の
ものも使用できるが、水系薬液を吸液する関係で前記の
ような親水性結合剤を耐水性にしたものが好ましい。特
に好ましい吸液芯は、上記鉱物質粉末100重量部と木
粉又は該木粉等重量までの炭粉及び/又は活性炭を混合
した混合物10〜300重量部とに前記耐水性結合剤を
全吸液芯重量の5〜25重量%となるまで配合し、更に
これらに水を加えて練合押出し成型後、焼成することに
より製造される。このような成形焼成芯やブラスチック
多孔質芯の吸水率は15〜50%のものがよく、特に2
0〜40%のものが好ましい。
【0036】該吸液芯は、吸液速度が0.1〜15時
間、好ましくは0.2〜3時間であるのが望ましい。こ
の吸液速度とは、液温25℃の液中に直径7mm×長さ
70mmの吸液芯をその下部より15mmまで浸漬し、
芯頂に水又は水/BDG(60/40)が達するまでの
時間を測定することにより求められた値を意味する。ま
た上記吸液芯中には、上記鉱物質粉末、木粉及び糊剤の
他更に必要に応じてマラカイトグリーン等の色素、ソル
ビン酸及びその塩類、デヒドロ酢酸等のカビ止め剤等を
配合することもできる。
【0037】また、吸液芯(1)の別の実施可能な形態
として、吸液芯の中心に多孔質の吸液蒸散層を有し、周
囲に保持材層を有する構造の吸液芯が例示できる。多孔
質の吸液蒸散層としては、前記吸液芯として例示したフ
ェルト、木綿、パルプ、不織布、石綿、無機質成型物に
加えポリエステルなどの合成繊維、吸水性の高い木材が
好適である。そして周囲の保持材層としては、チューブ
状の力学的に十分な強度を有し、本組成物に対して及び
熱に対して十分な耐性を有するものから選択される材
料、例えば、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維、無
機繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアクリル、フェノール樹脂などのプラスチッ
ク、銅、真鍮、鉄、ステンレス鋼、アルミニウムなどの
金属、陶磁器、ガラス等から構成される。そして、フェ
ルト、木綿、パルプ、不織布、石綿、無機質成型物など
にリン酸バリウムを付着させることで、その薬剤吸上げ
性能が長時間安定に維持することができる。また上記装
置に利用される発熱体としては、通常通電により発熱す
る発熱体が汎用されているが、使用する発熱体の種類は
特に限定されない。その発熱体において保持される温度
は、通常約40〜450℃、好ましくは70〜150
℃、より好ましくは85〜145℃の範囲の発熱体表面
温度とされ、これは吸液芯表面温度約30〜440℃、
好ましくは約60〜145℃、より好ましくは約70〜
143℃に相当する。
【0038】
【作用】本発明では、薬液に水を含有する水性薬剤にお
いて、溶媒として分子量が75〜170の水性有機溶剤
を用いて加熱蒸散用水性薬剤を構成すること、あるいは
/及び前記の水性有機化合物を用いた水性薬剤の揮散性
調整剤を配合して加熱蒸散用水性薬剤を構成することに
より、極めて優れた有効揮散率が得られると共に、吸液
芯の目詰まりもなく有効成分に応じた持続的な効果を発
揮することができる。特に揮散性調整剤を配合した加熱
蒸散用水性薬剤は、加熱蒸散の期間中蒸散する有効薬剤
の量が一定し、かつ長期間にわたり吸液芯の目詰まりも
なく、蒸散の終期においても溶液の組成が変化し、薬剤
の可溶化が不可能となり、白濁を示すことがないという
優れた性能を発揮することができる。本発明では、溶媒
として分子量が75〜170の水性有機溶剤を用い、あ
るいは/及び前記の水性有機化合物を用いていることに
より前記の効果を奏するが、それによる作用機構は明確
ではない。本発明では、比較的高分子量の水性有機溶剤
や水性有機化合物を使用しないため、芯中での薬剤の残
存がなく、有効成分の揮散を均一にすることが可能とな
った。また、水溶液のため周囲温度上昇によるボトル内
圧上昇が抑制され、液もれを防止することが可能であ
る。さらに、本発明の水性薬剤では、水の量を60%以
上とすることにより、危険物の対象外となり、使用に際
して極めて安全である。また、本発明では、溶媒として
使用する分子量が75〜170の水性有機溶剤及び前記
の水性有機化合物は、薬剤及び水を溶解するものであ
り、かつこれらの溶剤は沸点が大体約100〜300℃
の範囲にあって、前記の効果を奏する原因となっている
ものとみられる。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明は、これらの実施例のみに限定され
るものではない。 実施例1〜5,7、参考例6 加熱蒸散用薬剤の有効成分としてd,d−T80プラレ
トリン(商品名エトック)0.6wt%を含有するよう
に、この加熱蒸散用薬剤とともに、各種水性有機溶剤、
水、その他の添加剤を、第1表に示す割合で混合して加
熱蒸散用水性薬剤を調製した。第1表に示すA、B、
F、H、I、J及びKの各種水性有機溶剤の具体的種類
は第2表及び第3表に示す。また、第2表及び第3表に
は、AからLまで、及びアの各種水性有機溶剤の具体的
種類が示してある。なお、(水性有機溶剤+水)の量は
加熱蒸散性薬剤とその他の添加剤との合計量を除いた残
りの量である。また、添加剤のBHTは従来揮散性調整
剤として添加されているものであるが、通常の添加剤と
異なるので、それと区別するために、ここでは添加剤と
別にした。 比較例8〜10 本発明の水性有機溶剤を添加混合しない外は、実施例1
5,7、参考例6と同様にして加熱蒸散用水性薬剤を
調製した。使用した薬剤等の内容は第1表に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】なお、第1表において、PP:ポリプロピ
レン。上記実施例1〜5,7、参考例6で調製した本発
及び参考の水性有機溶剤を含有する水性薬剤の試料、
及び比較例8〜10で得た薬液の試料(比較試料)の夫
々50mlを、第1図に示す容器(3)に入れ、発熱体
(4)に通電して吸液芯(1)の上側面部を温度130
℃に加熱し、該加熱による試料中の薬剤の蒸散試験を行
なった。吸液芯(1)としては第1表に示す材質のもの
で、直径7mmのものを用い、また発熱体(4)はリン
グヒーターを用いた。薬剤の揮散量は、揮散蒸気を毎時
間毎にシリカゲルカラムに吸引捕集し、このシリカゲル
をアセトンで抽出し、濃縮後ガスクロマトグラフにて定
量分析した。試料の加熱開始より第1日後、第15日
後、及び第30日後の1日に12時間通電した場合の薬
剤揮散量mg/12hrを求めた結果、並びに360時
間後の液の外観状態の変化を下記第4表に示す。
【0044】
【表4】
【0045】上記第4表によれば、本発明の水性有機溶
剤を用いる実施例1〜5,7の場合にはいずれも薬剤揮
散量が日数の経過によらず低下することがなく、むしろ
第15日では当初よりも増加しており、その状態は第3
0日でも同様であって、薬剤の揮散が安定して行われて
いる。また、液の外観状態は透明で当初の状態とあまり
変化は認められなかった。これに対して、比較例8〜1
0の場合にはいずれも第30日では当初に比して薬剤揮
散量が低下しており、また360時間経過後の外観は、
白濁、分離を生じており、これらの結果から、本発明に
おいては、薬剤の加熱蒸散を安定して、かつ高く維持し
て行うことができることが明白である。
【0046】実施例11〜16 加熱蒸散用薬剤の有効成分としてd,d−T80プラレ
トリン(商品名エトック)0.6wt%を含有するよう
に、この加熱蒸散用薬剤とともに、各種水性有機溶剤、
水、その他の添加剤を、第5表に示す割合で混合して加
熱蒸散用水性薬剤を調製した。第5表に示すM〜Rの各
種水性有機溶剤の具体的種類は第6表に示す。なお、
(水性有機溶剤+水)の量は加熱蒸散性薬剤とその他の
添加剤との合計量を除いた残りの量である。また、添加
剤のBHTは従来揮散性調整剤として添加されているも
のであるが、通常の添加剤と異なるので、それと区別す
るために、ここでは添加剤と別にした。
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】上記実施例11〜16で調製した本発明の
水性有機溶剤を含有する水性薬剤の試料の夫々50ml
を、第1図に示す容器(3)に入れ、発熱体(4)に通
電して吸液芯(1)の上側面部を温度130℃に加熱
し、該加熱による試料中の薬剤の蒸散試験を行なった。
吸液芯(1)としては第5表に示す材質のもので、直径
7mmのものを用い、また発熱体(4)はリングヒータ
ーを用いた。薬剤の揮散量は、揮散蒸気を毎時間毎にシ
リカゲルカラムに吸引捕集し、このシリカゲルをアセト
ンで抽出し、濃縮後ガスクロマトグラフにて定量分析し
た。試料の加熱開始より第1日後、第15日後、及び第
30日後の1日に12時間通電した場合の薬剤揮散量m
g/12hrを求めた結果を下記第7表に示す。
【0050】
【表7】
【0051】上記第7表によれば、本発明の水性有機溶
剤を用いる時には、薬剤揮散量が日数の経過によらず低
下することがなく、むしろ第15日では当初よりも増加
しており、その状態は第30日でも同様であって、薬剤
の揮散が安定して行われていることがわかる。
【0052】実施例17〜26 加熱蒸散用薬剤の有効成分としてd,d−T80プラレ
トリン(商品名エトック)0.6wt%を含有するよう
に、この加熱蒸散用水性薬剤とともに、各種の前記水性
有機化合物、水、その他の添加剤を、第8表に示す割合
で混合して加熱蒸散用水性薬剤を調製した。第8表に示
すS〜Zの各種水性有機化合物の具体的種類は第9表及
び第10表に示す。なお、(水性有機化合物+水)の量
は加熱蒸散性薬剤とその他の添加剤との合計量を除いた
残りの量である。 比較例27 本発明の有機溶媒や水性有機化合物を添加混合しない外
は、実施例17〜26と同様にして加熱蒸散用水性薬剤
を調製した。使用した薬剤等の内容は第8表に示す。
【0053】
【表8】
【0054】
【表9】
【0055】
【表10】
【0056】上記実施例17〜26で調製した本発明の
水性有機有機化合物を含有する水性薬剤の試料、及び比
較例27で得た薬液の試料(比較試料)の夫々50ml
を、第1図に示す容器(3)に入れ、発熱体(4)に通
電して吸液芯(1)の上側面部を温度130℃に加熱
し、該加熱による試料中の薬剤の蒸散試験を行なった。
吸液芯(1)としては第8表に示す材質のもので、直径
6mmのものを用い、また発熱体(4)はリングヒータ
ーを用いた。薬剤の揮散量は、揮散蒸気を毎時間毎にシ
リカゲルカラムに吸引捕集し、このシリカゲルをアセト
ンで抽出し、濃縮後ガスクロマトグラフにて定量分析し
た。試料の加熱開始より第5時間後、第100時間後、
第200時間後及び第300時間後の1時間当りの薬剤
揮散量mg/hrを求めた結果を下記第11表に示す。
【0057】
【表11】
【0058】上記第11表によれば、本発明の水性有機
化合物を用いる時には、薬剤揮散量が日数の経過によら
ず低下することがなく、むしろ第200時間後では当初
よりも増加しており、その状態は第300時間後でも同
様であって、薬剤の揮散が安定して行われていることが
わかる。本発明の加熱蒸散用水性薬剤の揮散性調整剤を
添加した場合においては、比較例でn−パラフィンを添
加した場合と同様に薬剤の加熱蒸散を安定して、かつ高
く維持して行うことができることが明白である。
【0059】実施例28〜32 実施例28〜30には、加熱蒸散用薬剤の有効成分とし
てd,d−T80プラレトリン(商品名エトック)0.
6wt%を含有するように、また実施例31にはエスビ
オールを0.6wt%含有するように、さらにまた実施
例32にはd,d−T80プラレトリン(商品名エトッ
ク)0.6wt%を含有するように、しかしてこれらの
加熱蒸散用水性薬剤とともに、各種の前記水性有機化合
物、前記水性有機溶剤、水、その他の添加剤を、第12
表に示す割合で混合して加熱蒸散用水性薬剤を調製し
た。第12表に示す水性有機化合物及び有機溶剤の中実
施例28〜31に使用のものの具体的種類はすでに第2
表に(Bとして)また10表に(Zとして)示してあ
る。実施例32に使用の水性有機化合物の具体的種類は
10表に(イとして)示してある。なお、(水性有機化
合物+水)の量は加熱蒸散性薬剤とその他の添加剤との
合計量を除いた残りの量である。
【0060】
【表12】
【0061】上記実施例27〜32で調製した本発明の
水性有機有機化合物あるいは水性有機有機溶剤を含有す
る水性薬剤の試料で得た薬液の試料の夫々50mlを、
第1図に示す容器(3)に入れ、発熱体(4)に通電し
て吸液芯(1)の上側面部を温度130℃に加熱し、該
加熱による試料中の薬剤の蒸散試験を行なった。吸液芯
(1)としては第12表に示す材質のもので、直径6m
mのものを用い、また発熱体(4)はリングヒーターを
用いた。薬剤の揮散量は、揮散蒸気を毎時間毎にシリカ
ゲルカラムに吸引捕集し、このシリカゲルをアセトンで
抽出し、濃縮後ガスクロマトグラフにて定量分析した。
【0062】実施例27〜31で調製した本発明の試料
の加熱開始より第5時間後、第100時間後、第200
時間後及び第300時間後の1時間当りの薬剤揮散量m
g/hrを求めた結果を下記第13表に示す。また、実
施例32で調製した本発明の試料の加熱開始より第1日
後、第15日後、及び第30日後の1日に12時間通電
した場合の薬剤揮散量mg/12hrを求めた結果を下
記第14表に示す。
【0063】
【表13】
【0064】
【表14】
【0065】上記第13表および第14表によれば、本
発明の水性有機化合物、水性有機溶剤を用いる時には、
水性有機化合物、水性有機溶剤の使用量が8重量%程度
の少量であっても、薬剤揮散量が日数の経過によらず低
下することがなく、薬剤の揮散が安定して行われている
ことがわかる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、特定の水性有機溶剤を
用いて加熱蒸散用水性薬剤を構成することにより、薬剤
の加熱蒸散に際して、薬剤の揮散が一定して行われ、吸
液芯を用いる加熱蒸散において吸液芯の目詰まりが殆ど
なく、安定した加熱蒸散がなされる。また特定の水性有
機化合物を用いて加熱蒸散用水性薬剤の揮散調整剤を構
成し、調整した揮散調整剤を用いて加熱蒸散用水性薬剤
を構成することにより、薬剤の加熱蒸散に際して、薬剤
の揮散が一定して行われ、吸液芯を用いる加熱蒸散にお
いて吸液芯の目詰まりが殆どなく、長期間に亘たり均一
に薬剤の加熱蒸散が行われ、通電後期においても加熱蒸
散用水性薬剤の組成に変化がなく、液に白濁が生じな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸液芯を用いた吸上式加熱蒸散装置の概略図を
示す。
【符号の説明】 1 吸液芯 2 芯支持体 3 薬液収容容器 4 環状発熱体 5 支持部 6 支持脚 7 発熱体支持台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 25/18 103 A01N 25/02 A01N 53/02 C09K 3/00 110

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効成分の加熱蒸散性薬剤を有機溶剤と
    水と共に含有する加熱蒸散用水性薬剤において、1−メ
    トキシ−2−プロパノール、2−エトキシ−2−プロパ
    ノール、1−メトキシ−2−ブタノール、2−メチル−
    3−メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチルブ
    タノール、ジアセトンアルコール、アセトイン、ベラト
    リルアルコール(3,4−ジメトキシベンジルアルコー
    ル)、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオ
    ール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオ
    ール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メ
    チル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジ
    オール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
    コール、フェニルエチレングリコール、ヘキシルトリグ
    リコール、2−メトキシエチルアセテート、メタクリル
    酸2−ヒドロキシエチル、β−バレロラクトン(4−バ
    レロラクトン)、γ−ブチロラクトンの群から選ばれた
    1種又は2種以上の分子量が75〜170の水性有機溶
    剤を6〜60重量%と水を94〜40重量%とを含有す
    ることを特徴とする加熱蒸散用水性薬剤。
  2. 【請求項2】 有効成分の加熱蒸散性薬剤、1−メトキ
    シ−2−プロパノール、2−エトキシ−2−プロパノー
    ル、1−メトキシ−2−ブタノール、2−メチル−3−
    メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノ
    ール、ジアセトンアルコール、アセトイン、ベラトリル
    アルコール(3,4−ジメトキシベンジルアルコー
    ル)、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオ
    ール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオ
    ール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メ
    チル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジ
    オール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
    コール、フェニルエチレングリコール、ヘキシルトリグ
    リコール、2−メトキシエチルアセテート、メタクリル
    酸2−ヒドロキシエチル、β−バレロラクトン(4−バ
    レロラクトン)、γ−ブチロラクトンの群から選ばれた
    1種又は2種以上の分子量が75〜170の水性有機溶
    剤を6〜60重量%及び水を94〜40重量%を含有す
    る加熱蒸散用水性薬剤を40〜450℃の温度で加熱し
    て蒸散させることを特徴とする加熱蒸散方法。
  3. 【請求項3】 1−メトキシ−2−プロパノール、2−
    エトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−ブタ
    ノール、2−メチル−3−メトキシブタノール、3−メ
    トキシ−3−メチルブタノール、ジアセトンアルコー
    ル、アセトイン、ベラトリルアルコール(3,4−ジメ
    トキシベンジルアルコール)、1,2−プロパンジオー
    ル、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
    ル、1,2−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−
    ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオ
    ール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジ
    オール、ネオペンチルグリコール、フェニルエチレング
    リコール、ヘキシルトリグリコールの群から選ばれた1
    種又は2種以上を主成分として含有することを特徴とす
    る加熱蒸散用水性薬剤の揮散性調整剤。
  4. 【請求項4】 薬液を吸液した吸液芯を加熱して、薬剤
    を蒸散させる加熱蒸散用水性薬剤において、1−メトキ
    シ−2−プロパノール、2−エトキシ−2−プロパノー
    ル、1−メトキシ−2−ブタノール、2−メチル−3−
    メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノ
    ール、ジアセトンアルコール、アセトイン、ベラトリル
    アルコール(3,4−ジメトキシベンジルアルコー
    ル)、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオ
    ール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオ
    ール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メ
    チル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジ
    オール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
    コール、フェニルエチレングリコール、ヘキシルトリグ
    リコールの群から選ばれた1種又は2種以上を含有させ
    ることを特徴とする加熱蒸散用水性薬剤の揮散性を調整
    する方法。
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