JP3133761B2 - 吸液芯用加熱蒸散薬剤の揮散性調整剤及び加熱蒸散薬剤の揮散性を調整する方法 - Google Patents

吸液芯用加熱蒸散薬剤の揮散性調整剤及び加熱蒸散薬剤の揮散性を調整する方法

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JP3133761B2 JP06509841A JP50984194A JP3133761B2 JP 3133761 B2 JP3133761 B2 JP 3133761B2 JP 06509841 A JP06509841 A JP 06509841A JP 50984194 A JP50984194 A JP 50984194A JP 3133761 B2 JP3133761 B2 JP 3133761B2
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幹広 木尾
隆啓 長谷川
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N25/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators, characterised by their forms, or by their non-active ingredients or by their methods of application, e.g. seed treatment or sequential application; Substances for reducing the noxious effect of the active ingredients to organisms other than pests
    • A01N25/18Vapour or smoke emitting compositions with delayed or sustained release

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、吸液芯を加熱して薬剤を蒸散させるに際し
て吸液芯が目詰りを生ぜず、薬液の蒸散が長時間円滑に
行わせるための、吸液芯用加熱蒸散薬剤の揮散性調整
剤、及び加熱蒸散薬剤の揮散性を調整する方法に関す
る。
背景技術 従来より殺虫、消臭、賦香、殺菌等の目的で之等の薬
剤を加熱蒸散させる方法としては電気蒸散器具等の装置
を用いて繊維板等の多孔質基材(固型マット)に吸着さ
せた薬剤を加熱して蒸散させる方法が汎用されている。
しかしながら、該方法では一枚の固型マットに含浸させ
得る薬剤量は自ずと制限を受け、該マットの取替え及び
使用済マットの廃棄が必須である。しかもマットに吸着
させた薬剤の揮散率は経時的に低下していく重大な欠点
があるに加え、マットに吸着させた薬剤の有効揮散率は
たかだか約60%にすぎず、該マットの薬剤残存率が10%
程度にもおよび、長期に亙る安定した薬剤揮散効果を持
続させ得ず、経済的にも尚かなりの不利を伴う。
上記固型マット使用に見られるマット取替えの問題及
び短時間内に効果が消失する欠点を解消し、長期に亙り
薬剤の揮散効果を持続させ得る加熱蒸散方法として、該
薬剤を溶液形態で吸上芯(吸液芯)により吸上げつつこ
れを加熱蒸散させる方法が考えられ、事実このような吸
液芯利用による薬剤蒸散装置が種々提案されている。
これら装置は適当な容器に薬剤の溶剤溶液(薬液)を
入れ、これをフエルト等の吸液芯を利用して吸上げつつ
該吸液芯上部より加熱蒸散させるべくしたものである。
そのような薬剤蒸散装置は、例えば特公昭52−12106
号公報、実開昭58−45670号公報等に記載されている。
その一具体例を添付図面に示す。
図1は、吸液芯を用いた吸上式加熱蒸散装置の概略図
であり、該装置は吸液芯(1)を支持するための芯支持
体(2)を有する薬液収容容器(3)と、上記容器内に
その上部を突出して挿入された吸液芯(1)と、その上
側面部を間接的に加熱するための環状発熱体(4)、該
発熱体(4)を支持するための支持部(5)及び支持脚
(6)を有する発熱体支持台(7)とから成っており、
上記発熱体(4)は、これに通電して発熱させるための
コード(図示せず)を有している。
しかしながらかかる吸上式加熱蒸散装置は、実際にこ
れを用いた場合、いずれも吸液芯の加熱によって薬剤を
溶解している溶剤が速やかに揮散し、該芯内部で薬液が
次第に濃縮され、樹脂化したり、芯材が燻焼、炭化した
りして、目づまりを起こし引き続く薬液の吸上げ及び蒸
散を不能とし、長期に亙る持続効果は発揮できず、しか
も薬剤揮散効果の経時的低下を避け得ず、該薬剤の有効
揮散率が低く残存率が高いものであった。このような吸
上芯利用による加熱蒸散方法に見られる各種の弊害が生
ずる原因としては、芯の種類及び溶剤の種類は勿論のこ
と、薬剤の種類、濃度、加熱条件等の多数の要員が考え
られ、これらの要因をそれぞれ解決して上記弊害を解消
することは困難であると考えられた。
本発明は、該芯で薬液が濃縮される原因となる溶剤が
薬剤よりも先に揮散してしまうことがないように、その
揮散を調整することにより、加熱蒸散薬剤の揮散を調整
して目づまりが生じないようにし、吸液芯における薬液
の吸上げ及び蒸散を長時間低下させることがないように
持続するようにできる揮散性調整剤を提供することを目
的とするものである。
発明の開示 本発明者は、前記した目的を達成するために加熱蒸散
薬剤の薬液に種々の添加剤を加えてその揮散性に及ぼす
影響を研究したところ、3個以上のメチレン基からなる
一般式CnH2n(但し、nは3〜20)の脂環式化合物を添
加すると、揮散性の調整作用が優れていることを見出
し、これに基づいて本発明を達成した。
すなわち、本発明は、3個以上のメチレン基からなる
一般式CnH2n(但し、nは3〜20)の脂環式化合物(昇
華性物質を除く)を主成分として含有することを特徴と
する吸液芯用加熱蒸散薬剤の揮散性調整剤、及び前記化
合物を前記薬液に含有させることによりその薬剤の揮散
性を調整する方法によって前記の目的を達成した。
本発明の揮散性調整剤は、吸液芯用加熱蒸散薬剤の溶
液に添加し、その薬液を吸上式加熱蒸散装置に用いた
際、吸液芯の目づまりを惹起せず、該芯の長寿命化を可
能とすると共に、これに基づいて薬剤の蒸散性(揮散量
及び有効揮散率)を顕著に向上でき、長時間に亘って優
れた効果を持続発揮させ得る。
本発明において用いる一般式CnH2n(但し、nは3〜2
0)の脂環式化合物は、置換基を有していてもよく、そ
の置換基してはアルキル基、その他、蒸散性調整剤とし
ての作用を阻害しないようなものであればどのような基
でもよい。また、前記の脂環式化合物は、通常石油等か
ら分離精製して得るものであるから、純粋なものを単離
することは困難であり、また本発明の目的上純粋なもの
単独で使用しなければならない理由がないので、一般に
混合物として使用してもよく、この方が実用的である。
その混合物は、nがいくつからいくつまでの混合物とい
うよりも、沸点範囲が何℃から何℃までのものというよ
うにして選択使用するのが実際的である。
そして、その沸点範囲は、使用する薬剤の揮散性や溶
剤の沸点(ひいては揮散性)、さらにはそれらの量割合
などを勘案して選択するのが好ましい。また、これは薬
液に混合する脂環式化合物の量割合によっても変る。
なお、ここで使用する脂環式化合物は、前述したよう
に純粋なものは得られにくいものであるし、他の脂肪族
炭化水素や芳香族炭化水素ないし他の有機化合物をある
程度含有していても差支えなく、例えば20%程度含有し
ていても問題はない。
本発明で使用するのに適する3個以上のメチレン基か
らなる一般式CnH2n(但し、nは3〜20)の脂環式化合
物として、実際上使用する物を例示すれば次のとおりで
ある。
・沸点150〜180℃/760mmHgのnが8から10の脂環式化合
物 ・沸点180〜210℃/760mmHgのnが10から12の脂環式化合
物 ・沸点210〜240℃/760mmHgのnが12から14の脂環式化合
物 ・沸点240〜270℃/760mmHgのnが14から16の脂環式化合
物 ・沸点270〜300℃/760mmHgのnが16から18の脂環式化合
物 ・沸点300〜350℃/760mmHgのnが18から20の脂環式化合
物 前記の脂環式化合物の添加量は、薬液に対して5〜60
%の範囲とするのがよく、10〜40%が好ましく、10〜35
%がより好ましいが、その目的を達成できる範囲でどの
ようにも選択することができるので、特定の範囲に限定
する必要はなく、もっと少量でもよい。
前記の脂環式化合物を薬液に対して5%以上含有して
いれば、長時間安定に薬剤の揮散をより有効に行うこと
ができるので好ましく、この効果はおそらく吸液芯の目
詰まりが長時間にわたってしないことによるものとみら
れる。
本発明の蒸散性調整剤を添加する加熱蒸散薬液に含有
させる加熱蒸散用薬剤としては、従来より殺虫、消臭、
賦香、殺菌、忌避、防黴、植物生長調節、除草、殺ダニ
等に用いられている各種薬剤をいずれも使用できる。そ
れらの具体例としては以下のものを例示できる。
(殺虫、殺ダニ剤) ・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル dl−シス/トランス−クリサンテマ
ート(一般名アレスリン:商品名ピナミン:住友化学工
業株式会社製) ・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマ
ート(商品名ピナミンフォルテ:住友化学工業株式会社
製) ・d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン
−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマー
ト(商品名エキスリン:住友化学工業株式会社製) ・3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート
(一般名バイオアレスリン) ・N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル
dl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フタ
ルスリン:商品名ネオピナミン:住友化学工業株式会社
製) ・5−ベンジル−3−フリルメチル d−シス/トラン
ス−クリサンテマート(一般名レスメトリン:商品名ク
リスロンフォルテ:住友化学工業株式会社製) ・5−(2−プロパルギル)−3−フリルメチル クリ
サンテマート(一般名フラメトリン) ・3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−
(2′,2′−ジクロロ)ビニルシクロプロパン カルボ
キシレート(一般名ペルメトリン:商品名エクスミン:
住友化学工業株式会社製) ・3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリ
サンテマート(一般名フェノトリン:商品名スミスリ
ン:住友化学工業株式会社製) ・α−シアノフェノキシベンジル イソプロピル−4−
クロロフェニルアセテート(一般名フェンバレレート:
商品名スミサイジン、住友化学工業株式会社製) ・(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1
R,シス)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチ
ルシクロプロパンカルボキシレート ・(R,S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1
R,1S)−シス/トランス−3−(2,2−ジクロロビニ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート ・α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/ト
ランス−クリサンテマート ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル シス/
トランス−クリサンテマート ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2−
ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロ
プロパン−1−カルボキシレート(以下エンペントリン
という) ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2,3,
3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2−
ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパ
ン−1−カルボキシレート ・O,O−ジメチル O−(2,2−ジクロロ)ビニルホスフ
ェート ・o−イソプロポキシフェニル メチルカーバメート ・O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−ニトロフェ
ニル)チオノフォスフェート ・O,O−ジエチル O−2−イソプロピル−4−メチル
−ピリミジル−(6)−チオフォスフェート ・O,O−ジメチル S−(1,2−ジカルボエトキシエチ
ル)−ジチオフォスフェート ・2,2−ジメチル−3−ジクロロビニル−シクロプロパ
ンカルボン酸2,3,5,6−テトラフルオロベンジルエステ
ル ・(+)1R・トランス−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジ
クロロビニル)シクロプロパンカルボン酸2,3,5,6−テ
トラフルオロベンジル ・(+)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピ
ニル)−2−シクロペンテニル(+)−シス/トランス
−クリサンテマート (消臭剤)(防臭剤) ラウリルメタクリレート、ゲラニルクロトネート、ミ
リスチル酸アセトフェノン、パラメチルアセトフェノン
ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジ
ル、アミルシンナミックアルデヒド、アニシックアルデ
ヒド、ジフェニルオキサイド、安息香酸メチル、安息香
酸エチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、
ネオリン、サフロール、セダウッド油、セダ菜油、シト
ロネラ油、ラバンテン油、ペテイグレイン油、レモング
ラス油等。
(香 料) 天然香料としては、じゃ香、霊猫香、竜延香などの動
物性香料;アビエス油、アジョクン油、アルモンド油、
アンゲリカルート油、ページル油、ベルガモット油、パ
ーチ油、ボアバローズ油、カヤブチ油、ガナンガ油、カ
プシカム、キャラウエー油、カルダモン油、カシア油、
セロリー油、シンナモン油、シトロネラ油、コニャック
油、コリアンダー油、キャペブ油、クミン油、樟脳油、
ジル油、エストゴラン油、ユーカリ油、フェンネル油、
ガーリック油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、ホ
ップ油、ジュニパーペリー油、ローレルリーフ油、レモ
ン油、レモングラス油、ロページ油、メース油、ナツメ
グ油、マンダリン油、タンゼリン油、カラシ油、はつか
油、燈花油、玉ねぎ油、こしょう油、オレンジ油、セイ
ジ油、スターアニス油、テレピン油、ウォームウッド
油、ワニラ豆エキストラクトなどの植物性香料を含む。
人造香料は合成又は抽出香料であり、ピネン、リモネ
ンなどの炭化水素類;リナロール、ゲラニオール、ジト
ロネロール、メントール、ボルネオール、ベンジルアル
コール、アニスアルコール、β−フェニルエチルアルコ
ールなどのアルコール類;アネトール、オイゲノールな
どのフェノール類;n−ブチルアルデヒド、イソブチルア
ルデヒド、ヘキシルアルデヒド、ヘプチルアルデヒド、
n−ノニルアルデヒド、ノナジエナール、シトラール、
シトロネラール、ベンズアルデヒド、シンナミックアル
デヒド、ヘリオトロビン、ワニリンなどのアルデヒド
類;メチルアミルケトン、メチルノニルケトン、ジアセ
チル、アセチルプロピオニル、アセチルブチリル、カル
ボン、メントン、樟脳、アセトフェノン、p−メチルア
セトフェノン、イオノンなどのケトン類;アミルブチロ
ラクトン、メチルフェニルグリシド酸エチル、γ−ノニ
ルラクトン、クマリン、シネオールなどのラクトン又は
オキシド類;メチルフォーメート、イソプロピルフォー
メート、リナリールフォーメート、エチルアセテート、
オクチルアセテート、メンチルアセテート、ベンジルア
セテート、シンナミルアセテート、プロピオン酸ブチ
ル、酢酸イソアミル、イソ酪酸イソプロピル、イソ吉草
酸グラニル、カプロン酸アリル、ヘプチル酸ブチル、カ
プリル酸オクチル、ヘプチンカルボン酸メチル、ペラハ
ゴン酸エチル、オクチンカルボン酸メチン、カプリン酸
イソアシル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸エチル、
安息香酸エチル、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸メチ
ル、フェニル酢酸ブチル、桂皮酸メチル、桂皮酸シンナ
ミル、サリチル酸メチル、アニス酸エチル、アンスラニ
ル酸メチル、エチルピルベート、エチルα−ブチルブチ
レートなどのエステル類などを含む。
香料は一種類のみでもよいし、二種類以上を調合した
調合香料でもよい。
香料とともに、パッチユリ油などの揮発保留剤、オイ
ゲノールなどの変調剤、その他香料工業に使用される種
々の成分を添加して差支えない。
(工業用殺菌剤) 2,4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロキシジフェニル
エーテル (イルガサンDP300、チバガイギー社製)、 2,3,5,6−テトラクロロ−4(メチルスルフォニル)ピ
リジン (ダウシルS−13、ダウケミカル社製)、 アルキルベンジル ジメチルアンモニウム クロライド (塩化ベンザルコニウム、日光ケミカルズ株式会社
製)、 ベンジルジメチル{2−[2−(p−1,1,3,3−テトラ
メチル ブチルフェノキシ)エトキシ]エチル}アンモ
ニウム クロライド (塩化ベンゼトニウム、三共株式会社製)、 4−イソプロピルトロポロン (ヒノキチオール、高砂香料工業株式会社製)、 N,N−ジメチル−N−フェニル−N′−(フルオロジク
ロロメチルチオ)スルフォンアミド (プリベンドールA4、バイエル社製)、 2−(4′−チアゾリル)ベンズイミダゾール (TBZ、北興化学株式会社製)、 N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタールイミド (プリベントールA3、バイエル社製)、 6−アセトキシ−2,4−ジメチル−m−ジオキシン (ジオキシン、ジボーダン社製)等。
(農業用殺菌剤) エチレンビス(ジチオカルバミド酸)亜鉛 (ジネブ、ロームアンドハース社製)、 エチレンビス(ジチオカルバミド酸)マンガン (マンネブ、ロームアンドハース社製)、 亜鉛、マンネブ錯化合物 (マンゼブ、ロームアンドハース社製)、 ビス(ジメチルジチオカルバミド酸)エチレンビス(ジ
チオカルバミド酸)二亜鉛 (ポリカーバメート、東京有機化学社製)、 ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィルド (チラム、ロームアンドハース社製)、 クロトン酸 2,6−ジニトロ−4−オクチルフェニル反
応異性体混合物 (DPC、ロームアンドハース社製)、 N−トリクロロメチルチオテトラヒドロフタルイミド (キャプタン、三共社製)、 2,3−ジシアノ−1,4−ジチアアントラキノン (ジチアノン、メルク社製)、 2,4−ジクロロ−6−(o−クロロアニリノ)−S−ト
リアジン (トリアジン、富士化成薬社製)、 S−n−ブチル S′−p−ターシャリ−ブチルベンジ
ル N−3−ピリジルジオチカルボンイミデート (デンマート、住友化学社製)、 N−(3′,5′−ジクロロフェニル)−1,2−ジメチル
クロロプロパンジカルボキシイミド (スミレックス)、 ビス(クロロフェニル)トリクロロエタノール (ケルセン)、 6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート (モレスタン)、 テトラクロロイソフタロニトリル (ダコニール)、 メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミ
ダゾールカーバメート、 プラストサイジンS−ベンジルアミノベンゼンスルホネ
ート、 ストレプトマイシン塩酸塩、 ガスガマイシン塩酸塩、 シクロヘキシミド等 (害虫忌避剤) ジメチルフタレート、2,3,4,5−ビス(Δ−ブチレ
ン)−テトラハイドロフラン、2,3,4,5−ビス−(Δ
−ブチレン)−テトラヒドロフルフリルアルコール、N,
N−ジエチル−m−トルアミド(DET)、カプリル酸ジエ
チルアミド、2,3,4,5−ビス−(Δ−ブチレン)−テ
トラヒドロフルフラール、ジ−m−プロピル−イソシン
コメロネート、第2級ブチルスチリルケトン、ノニルス
チリルケトン、N−プロピルアセテトアニリド、2−エ
チル−1,3−ヘキサンジオール、ジ−n−ブテルサクシ
ネート、2−ブトキシエチル−2−フルフリデンアセテ
ート、ジブチルフタレート、テトラヒドロチオフェン、
β−ナフトール、ジアリルジスルフィド、ビス(ジメチ
ルチオカルバモイル)ジスルフィド等。
(げつ歯類動物忌避剤) テトラメチルチウラムジサルファイト、グアニジン、
ナフタレンクレゾール、シクロヘキシミド、ジンクジメ
チルジオカーバメイト、シクロヘキシルアミン、N,N−
ジメチルスルフェニルジチオカルバメート等。
(犬ねこの忌避剤) 2,6−ジメチル−オクタジエン−(2,6)−al(8)
(シトラール)、0,0−ジエチルS−2−エチルチオエ
チルジチオフォスフェート(ETP)、0,0−ジメチルS−
2−イソプロピルチオエチルジチオホスフェート(MI
P)等。
(鳥類の忌避剤) r−クロラローゼ、4−(メチルチオ)−3,5−キシ
リル−N−メチルカーバメート、4−アミノピリジンア
ンスラキノン、テトラメチルチウラムジサルファイド、
ジアリルジスルフィド等。
(げつ歯類動物駆除剤) アンツー、モノフルオール酢酸ソーダ、ワルファリ
ン、クマクロール、フマリン、クマテトラリルシリロシ
ド、ノルボマイド、N−3−ピリディルメチル−N′−
ニトロフェニルウレア、エンドロサイド、アルファナフ
チルチオ尿素、チオセミカルバジッド、デイフエナク
ム、ピバール、クロロファシノン、シラトレン、カルシ
フェロール等。
(殺蟻剤) ペルメトリン、クロールデン等。
(防黴剤) α−ブロモ−シンナミックアルデヒド、N,N−ジメチ
ル−N−フェニル−N′−(フルオロジクロロメチルチ
オ)−スルファミド等。
(植物生長調節剤) 4−クロロフェノキシ酢酸、ジベレリン、N−(ジメ
チルアミノ)スクシンアミド、α−ナフチルアセトアミ
ド等。
(除草剤) 2,4−Dソーダ塩、3,4−ジクロロプロピオンアニリド
等。
上記薬剤は溶液形態に調製される。該薬剤溶液を調製
するための溶剤としては、水や各種の有機溶剤、代表的
には炭化水素溶剤をいずれも使用できるが、特に沸点範
囲が150〜350℃の脂肪族系炭化水素(パラフィン系炭化
水素及び不飽和脂肪族炭化水素)は好ましく、このうち
n−パラフィン、イソパラフィン等は、実用上毒性がな
く、臭いがなくしかも火災の危険も極めて少ない点にお
いて好適である。上記炭化水素系以外の有機溶媒として
は例えばグリセリン、プロピレングリコール、メタノー
ル、アセトン、ベンゼン、キシレン、クロルセン、イソ
プロパノール、ソルベントナフサ、ソルベン、ベンシコ
ール、クロロホルム、メチルナフタリン、芳香族ナフサ
等を例示できる。
上記薬剤の溶剤溶液は、通常薬剤濃度が約0.2〜20重
量%、好ましくは0.5〜10重量%となるように調製され
る。
本発明の揮散性調整剤は、上記薬剤が有機溶剤溶液中
に前述したような割合で添加して加熱蒸散用の薬液が調
製される。
また、この薬液を調製するさいには、薬剤の溶液の溶
解性や加熱蒸散性を改善あるいは調整するための調整助
剤として次の化合物を添加してもよい。これらの化合物
を総称する技術用語がないので、本発明ではこれらの化
合物を「調整助剤」という用語で呼ぶものとする。
・3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(以
下BHTという) ・3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール ・3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール ・メルカプトベンズイミダゾール ・ジラルリル−チオ−ジ−プロピオネート ・2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−メ
チルフェノール) ・2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−エ
チルフェノール) ・4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェ
ノール) ・4,4′−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル−3−
メチルフェノール) ・4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3−メチル
フェノール) ・1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン ・トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチ
ルフェニル)ブタン ・テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン ・オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シヒドロシンナメート ・フェニル−β−ナフチルアミン ・N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン ・2,2,4−トリメチル−1,3−ジヒドロキノリンポリマー ・6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,3−ジヒドロキ
ノリン ・2−t−ブチル−4−メトキシフェニール ・3−t−ブチル−4−メトキシフェノール ・2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール ・ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート ・α−トコフェロール ・アスコルビン酸及び ・エリソルビン酸。
上記化合物はその1種を単独で用いてもよく、また2
種以上併用することもできる。その使用量は、本発明の
揮散性調整剤を添加して調製される薬液中に約0.05〜2.
0重量%、好ましくは約0.1〜1.0重量%含有される量と
するのが好ましい。
本発明の揮散性調整剤を添加して調製された薬液は、
従来公知の各種吸液芯を利用した吸上式加熱蒸散装置に
適用して、いずれも前記した所期の優れた効果を奏し得
る。そのような吸上式加熱蒸散装置としては、例えば前
述した特公昭52−12106号公報、実開昭58−45670号公報
等に記載された装置である。
上記装置に利用される吸液芯(1)としては、通常用
いられている各種素材、例えばフエルト、木綿、パル
プ、不織布、石綿、無機質成型物等のいずれからなるも
のでもよいが、中でもフエルト芯、素焼芯、パルプ芯及
び無機質成型芯が好ましい。上記無機質成型芯の具体例
としては磁器多孔質、グラスファイバー、石綿等の無機
繊維を石膏やベントナイト等の結合剤で固めたものや、
カオリン、活性白土、タルク、ケイソウ土、クレー、パ
ーライト、ベントナイト、アルミナ、シリカ、アルミナ
シリカ、チタニア、ガラス質火山岩焼成粉末、ガラス質
火山灰焼成粉末等の鉱物質粉末を単独で又は木粉、炭
粉、活性炭等と共に糊剤例えばデキストリン、デンプ
ン、アラビアゴム、合成糊CMC等で固めたものを例示で
きる。特に好ましい吸液芯は、上記鉱物質粉末100重量
部と木粉又は該木粉等重量までの炭粉及び/又は活性炭
を混合した混合物10〜300重量部とに糊剤を全吸液芯重
量の5〜25重量%となるまで配合し、更にこれらに水を
加えて練合後、押出成型し乾燥することにより製造され
る。該吸液芯は吸油速度が1〜40時間、好ましくは8〜
21時間であるのが望ましい。この吸油速度とは、液温25
℃のn−パラフィン液中に直径7mm×長さ70mm吸液芯を
その下部より15mmまで浸漬し、芯頂にn−パラフィンが
達するまでの時間を測定することにより求められた値を
意味する。また上記吸液芯中には、上記鉱物質粉末、木
粉及び糊剤の他更に必要に応じてマカライトグリーン等
の色素、ソルビン酸及びその塩類、デヒドロ酢酸等のカ
ビ止め剤等を配合することもできる。
また、吸液芯1の別の実施可能な形態として、吸液芯
の中心に多孔質の吸液蒸散層を有し、周囲に保持材層を
有する構造の吸液芯が例示できる。多孔質の吸液蒸散層
としては、前記吸液芯として例示したフェルト、木綿、
パルプ、不織布、石綿、無機質成型物に加えポリエステ
ルなどの合成繊維、吸水性の高い材木が好適である。そ
して周囲の保持材層としてはチューブ状の力学的に十分
な強度を有し、本組成物に対して及び熱に対して十分な
耐性を有するものから選択される材料、例えば、ポリエ
ステル、ナイロン等の合成繊維、無機繊維、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどのプラスチッ
ク、銅、真鍮、鉄、ステンレス鋼、アルミニウムなどの
金属、陶磁器、ガラス等から構成される。そして、フェ
ルト、木綿、パルプ、不織布、石綿、無機質成型物など
にリン酸バリウムを付着させることで、その殺虫剤吸上
げ性能が長時間安定に維持することができる。
また上記装置に利用される発熱体としては、通常通電
により発熱する発熱体が汎用されているが、使用する発
熱体の種類は特に限定されない。その発熱体において保
持される温度は、通常約40〜150℃、好ましくは85〜145
℃の範囲の発熱体表面温度とされ、これは吸液芯表面温
度約30〜145℃、好ましくは約70〜143℃に相当する。
(作用) 本発明の揮散性調整剤を加熱蒸散性薬剤の有機溶剤の
溶液に添加することにより、薬液を吸液芯で加熱したさ
いに、有機溶剤の蒸発、揮散が抑えられ、有機溶剤が先
に揮散してしまうことが防がれ、それに伴い吸液芯中で
薬液が濃縮することや、濃縮物が加熱されて樹脂化する
ことが防がれることにより、吸液芯の目詰りが生じにく
くなるものとみられる。そして、吸液芯に薬剤を溶解し
ている溶剤が十分存在して継続的に蒸発することにより
薬剤も継続的に揮散することができ、前記の吸液芯の目
詰りが生じにくいことによる薬液の供給が十分に行われ
ることによって、薬剤を長時間安定して揮散させること
ができる。
このように、本発明の揮散性調整剤を使用すれば、薬
剤の加熱蒸散において、吸液芯の目づまりを回避して、
充分な効果を奏し得る薬剤濃度をもって該薬剤を長期間
継続して揮散させ得る。
本発明の揮散性調整剤を使用すれば、高い薬剤濃度と
した薬液を使用することができるので、小型の薬液容器
を用いて従来と同様な使用期間にわたって有効に使用す
ることができる。その場合、その薬液容器の形等は従来
からある加熱蒸散装置にも使用できるように、互換性を
考慮した形状のものとすることが好ましい。
図面の簡単な説明 第1図は、この発明にかかる吸液芯を用いた吸上式加
熱蒸散装置の概略を示す図である。
1.吸液芯、2.芯支持体、3.薬液収容容器、4.環状発熱
体、5.支持部、6.支持脚、7.発熱体支持台、8.空気取入
口 発明を実施するための最良の形態 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただ
し、本発明は、これらの実施例のみに限定されるもので
はない。
実施例1〜4、6、8〜9 下記第1表に示す加熱蒸散性薬剤、有機溶剤、揮散性
調整剤、その他の添加剤を、同表に示す割合で混合して
加熱蒸散用薬剤を調製した。なお、(溶剤+揮散性調整
剤)の量は加熱蒸散性薬剤とその他の添加剤との合計量
を除いた残りの量である。また、揮散性調整剤が有機溶
剤を兼ねる場合にはこれのみを使用した。なお、実施例
9は、実施例4のものから添加剤のBHTを除いたもので
ある。
比較例1〜5 本発明の揮散性調整剤を添加混合しない外は、実施例
1〜4、6、8〜9とほぼ同様にして加熱蒸散用薬液を
調製した。
なお、実施例1〜4、6、8〜9及び比較例1〜5に
おいて、添加剤のBHTは調整助剤として添加されてい
る。使用した薬剤等は第2表に示す。
なお、これらの実施例及び比較例で使用した揮散性調
整剤などは次の物質からなるものである。
・脂環式化合物A:沸点270〜300℃/760mmHgのもの ・脂環式化合物B:沸点300〜350℃/760mmHgのもの ・脂環式化合物C:沸点210〜240℃/760mmHgのもの ・脂環式化合物D:沸点240〜270℃/760mmHgのもの ・脂環式化合物E:沸点210〜240℃/760mmHgのもの ・n−パラフィンF:沸点範囲240℃〜270℃/760mmHgを有
するもの ・iso−パラフィンG:沸点範囲300℃〜350℃/760mmHgを
有するもの ・n−パラフィンH:沸点範囲270℃〜300℃/760mmHgを有
するもの ・シリコーン:ジメチルポリシロキサン(沸点230℃/76
0mmHg) 上記実施例1〜4、6、8〜9で調整した本発明の揮
散性調整剤を含有する薬液の試料、及び比較例1〜5で
得た薬液の試料(比較試料)の夫々50mlを、第1図に示
す容器(3)に入れ、環状発熱体(4)に通電して吸液
芯(1)の上側面部を温度135℃に加熱し、該加熱によ
る試料中の薬剤の蒸散試験を行なった。吸液芯(1)と
してはパーライト60重量部及び木粉20重量部に澱粉20重
量部と水を加えて練合後、押出成型乾燥したもの(直径
7mm×長さ70mm、吸油速度約14時間)、実施例6及び比
較例3はガラス繊維をフェノール樹脂で硬化成形したも
の(直径7mm×長さ70mm、気孔率30%、吸水速度約30
分)を、また発熱体(4)は内径10mm及び厚さ10mmの環
状発熱体を夫々用いた。
なお、第1図において、(2)は芯支持体、(5)は
支持部、(6)は支持脚、(7)は発熱体支持台、
(8)は空気取入口である。
薬剤の揮散量は揮散蒸気を毎時間毎にシリカゲルカラ
ムに吸引捕集し、このシリカゲルをクロロホルムで抽出
し、濃縮後ガスクロマトグラフにて定量分析した。
試料の加熱開始より第1日後、第30日後、第60日後、
第90日後及び第120日後等の1時間当りの薬剤揮散量mg/
hrを求めた結果を下記第3〜4表に示す。
上記第3〜4表より、本発明の揮散性調整剤を用いる
時には、薬剤揮散量を顕著に向上でき、しかもこの向上
された揮散量を、加熱開始より1440時間後も殆ど低下さ
せることなく、きわめて安定した揮散量を持続発現させ
得ることが明白である。
実施例10〜12 下記第5表に示す加熱蒸散性薬剤、有機溶剤、揮散性
調整剤、その他の添加剤を、同表に示す割合で混合して
加熱蒸散用薬剤を調製した。加熱蒸散性薬剤として、プ
ラレトリン以外のものを使用した。なお、(溶剤+揮散
性調整剤)の量は加熱蒸散性薬剤とその他の添加剤との
合計量を除いた残りの量である。また、揮散性調整剤が
有機溶剤を兼ねる場合にはこれのみを使用した。
比較例10〜12 本発明の揮散性調整剤を添加混合しない外は、実施例
10〜12と同様にして加熱蒸散用薬液を調製した。これら
の比較例はそれらの組成などが揮散調整剤を除いて実施
例10〜12と同じであるので、特に番号を合わせて比較例
10〜12という。比較例11は、溶剤としてn−パラフィン
Fとiso−パラフィンGとを量比が1/1で配合したもので
ある。比較例12は、設定使用日数を60日に調整するため
芯直径6mmの押し出し成型乾燥したもの(組成は、直径7
mmのものに同じ)を用いた。
使用した薬剤等は第5表に示す。
上記実施例10〜12で調製した本発明の揮散性調整剤を
含有する薬液の試料、及び比較例10〜12で得た薬液の試
料(比較試料)の夫々50mlを用いて、実施例1と同様に
して、加熱による試料中の薬剤の蒸散試験を行なった。
薬剤の揮散量を同様にして定量分析した。
試料の加熱開始より第1日後、第10日後、第15日後、
第20日後、第30日後、第45日後及び第60日後のいずれか
に該当する設定使用日数後の1時間当りの薬剤揮散量mg
/hrを求めた結果を下記第6表に示す。
実施例13〜15 下記第7表に示す加熱蒸散性薬剤、有機溶剤、揮散性
調整剤、その他の添加剤を、同表に示す割合で混合して
加熱蒸散用薬剤を調製した。なお、(溶剤+揮散性調整
剤)の量は加熱蒸散性薬剤とその他の添加剤との合計量
を除いた残りの量である。また、揮散性調整剤が有機溶
剤を兼ねる場合にはこれのみを使用した。これらの例で
は、設定使用日数を30日として、薬液の濃度を高くし、
薬液量を少なくした場合も示した。「面の高さの差」
は、吸液芯の天面とヒータの天面の高さの差を指し、薬
液容器の形状による影響をみるためのものである。
吸液芯のヒーターによる加熱面積の減少により使用期
間を設定の30日に調整した。
比較例13〜16 本発明の揮散性調整剤を添加混合しない外は、実施例
13〜15と同様にして加熱蒸散用薬液を調製した。なお、
添加剤のBHTは従来揮散性調整剤として添加されている
ものであるが、本発明の揮散性調整剤と作用が異なるの
で、それと区別するために、ここでは添加剤の中に入れ
た。使用した薬剤等は第7表に示す。
上記実施例13〜15で調製した本発明の揮散性調整剤を
含有する薬液の試料、及び比較例13〜16で得た薬液の試
料(比較試料)の夫々を用いて、実施例1と同様にし
て、加熱による試料中の薬剤の蒸散試験を行なった。各
薬液の量は第7表に示すとおりである。薬剤の揮散量を
同様にして定量分析した。
試料の加熱開始より第1日後、第10日後、第20日後及
び第30日後のいずれかに該当する設定使用日数後の1時
間当りの薬剤揮散量mg/hrを求めた結果を下記第8表に
示す。
実施例13〜15においては、設定使用日数の範囲におい
て十分大きな有効成分記載量を得ることができるが、比
較例13〜16においては、設定使用日数の10日の前に有効
成分揮散量が低下してしまい、実用性に欠ける。
また、これらの場合において、吸液芯の形状を変える
ことを試みたところ、吸液芯を短くし、又は細くする
と、有効成分揮散量(率)が少なくなり、また再現性に
欠けることが確認された。
産業上の利用可能性 本発明によれば、総合的に有効成分である加熱蒸散性
薬剤の揮散率が向上するため、殺虫剤等の薬剤の効力が
安定し、しかもその薬剤の揮散は吸液芯における目詰り
が生じないことにより長時間継続して安定して継続され
る。これは、吸液芯を加熱したときに有効溶剤が薬剤よ
りも先に揮発するのが抑えられるため、吸液芯で薬液が
濃縮され、さらには変質して樹脂化することが防がれ、
また本発明品では溶剤の極性が高く、吸液芯の薬液の目
詰まりや樹脂化することが防がれ、薬剤が有効な状態で
十分揮散されることによるものとみられる。そして、こ
れらの効果は、吸液芯の直径や長さを変えたり、加熱温
度を変えるような従来手段を取った場合に比してはるか
に大きい。
また、本発明の揮散調整剤を用いることにより、薬液
中の加熱蒸散性薬剤の濃度を高くしても十分加熱蒸散を
行うことができるため、使用する溶剤の量を減らすこと
により安全性上も好ましく、使用する薬液量を少なくし
て薬液の容器を小型化することができるので、加熱蒸散
装置を小型化でき、あるいは従来の装置を使用した場合
でもコストを低減することができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3個以上のメチレン基からなる一般式CnH
    2n(但しnは3〜20)の脂環式化合物(昇華性物質を除
    く)を主成分として含有することを特徴とする吸液芯用
    加熱蒸散薬剤の揮散性調整剤。
  2. 【請求項2】3個以上のメチレン基からなる一般式CnH
    2n(但しnは3〜20)の脂環式化合物(昇華性物質を除
    く)を主成分として含有するとともに、調整助剤を含有
    することを特徴とする吸液芯用加熱蒸散薬剤の揮散性調
    整剤。
  3. 【請求項3】薬液が含浸した吸液芯を加熱して薬剤を蒸
    散させる方法において、薬剤の溶液中に3個以上のメチ
    レン基からなる一般式CnH2n(但しnは3〜20)の脂環
    式化合物(昇華性物質を除く)を含有させることを特徴
    とする加熱蒸散薬剤の揮散性を調整する方法。
  4. 【請求項4】薬剤の溶液中に3個以上のメチレン基から
    なる一般式CnH2n(但しnは3〜20)の脂環式化合物
    (昇華性物質を除く)を5%以上含有させることを特徴
    とする請求項3記載の加熱蒸散薬剤の揮散性を調整する
    方法。
  5. 【請求項5】薬液が含浸した吸液芯を加熱して薬剤を蒸
    散させる方法において、薬剤の溶液中に3個以上のメチ
    レン基からなる一般式CnH2n(但しnは3〜20)の脂環
    式化合物(昇華性物質を除く)、及び調整助剤を含有さ
    せることを特徴とする加熱蒸散薬剤の揮散性を調整する
    方法。
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