JP5210811B2 - 蚊成虫の駆除方法 - Google Patents

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Description

本発明は、害虫の駆除方法に関する。さらに詳しくは、ハエ、蚊などの害虫や、吸血性昆虫を駆除する方法に関する。
従来、飛来している害虫や、吸血性昆虫を駆除する方法として、例えば、蚊取り線香、蚊取りマット、液体式蚊取り液などの殺虫成分を加熱蒸散させることによって殺虫成分を空気中に揮散せしめる方法や、溶媒に殺虫成分を溶解せしめ、これを、圧縮空気を利用した手押しポンプ式または液化ガスを利用したエアゾール式により、空気中に散布せしめる駆除方法が提案されている。
しかしながら、近年、住宅事情の変化により、建物外から建物内に蚊が侵入する機会が減り、就寝前に部屋にいる蚊を駆除すれば蚊を駆除する目的が達成されるため、従来の加熱蒸散式製剤のように連続して処理空間に薬剤を蒸散させる必要がなくなってきている。
また、手押しポンプ式またはエアゾール式による駆除方法では、殺虫成分の気中濃度を迅速に高めることができるが、溶媒によって部屋や家具が汚染されるおそれがあり、また薬剤の粒子径が加熱蒸散式製剤と比較して大きいため、空気中に散布した薬剤が早期に落下してしまうので、蚊成虫の潜む物陰に殺虫成分が行きわたらないため、物陰に潜む蚊を十分に駆除することができないという欠点がある。
そこで、従来の加熱蒸散式の製剤のように長時間連続して薬剤を蒸散させる必要がなく、また手押しポンプ式またはエアゾール式製剤のように溶媒による部屋や家具の汚染がなく、薬剤が部屋のすみずみまで拡散し、処理後数時間は蚊を駆除しうる量の薬剤が空気中にとどまるため、物陰に潜む蚊に対しても十分な効力を有し、薬剤の無駄な使用をおさえた安全性の高い蚊成虫の駆除方法の開発が望まれている。
かかる駆除方法としては、特許文献1に記載されている方法が提案されているが、換気率の高い部屋では噴霧後ある程度時間が経過した後、蚊の侵入があった場合には、十分な駆除効果が得られないおそれがある。
また、特許文献2には、害虫に向かって噴射させるエアゾール製剤において噴霧後5分間の気中濃度の減少量を10%に抑える方法が提案されているが、この程度の短期間での気中濃度低下の抑制では、処理空間全体にわたって長時間害虫を防除することができないという欠点がある。
特開平10−194902号公報 特開平9−175905号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、薬剤放出後の薬剤の気中濃度の低下を抑制することによって優れた害虫の駆除効果を持続させるとともに、薬剤を空気中にとどめることにより、薬剤の拡散を促進し、物陰に潜む蚊に対しても十分な効力を有し、薬剤の無駄な使用をおさえた安全性の高い害虫の駆除方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、エアゾール噴霧方式を用いて、室温において徐々に蒸散する蒸散性の殺虫剤および/または忌避剤を含有する処理薬剤を室内に噴霧し、噴霧した処理薬剤の微粒子を室内空間にとどめると共に、室内の床面、壁、天井などに付着した処理薬剤を再蒸散せしめて、物陰に潜む蚊成虫に対しても駆除する蚊成虫の駆除方法であって、前記処理薬剤が2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシラートを含有し、かつ、30℃における蒸気圧30mmHg未満の有機溶媒に溶解されてなり、該処理薬剤の噴霧後の体積積算分布での90%粒子径が20μm以下となるよう噴霧されて、前記噴霧が1回の噴霧後の処理空間における前記処理薬剤の気中残存率を、(1)処理開始から1時間経過時に15%以上とするか、または処理開始から2時間経過時に5%以上とする、さらに、(2)処理開始から3時間以上12時間未満の間において1%以上とするか、または処理開始から12時間以上24時間未満の間において0.5%以上とする噴霧であり、3〜24時間あたり1回の間隔で処理薬剤を処理空間に放出する、該処理空間の全体にわたって潜む蚊成虫の駆除方法に関する。
本発明の害虫の駆除方法によれば、薬剤放出からの気中濃度の低下を抑制することで優れた害虫の駆除効果を持続させるとともに、薬剤を空気中にとどめ、物陰に潜む蚊に対しても十分な効力を有し、薬剤の無駄な使用をおさえ、安全性に害虫を駆除することができるという効果が奏される。
本発明の害虫の駆除方法によれば、殺虫剤および/または忌避剤を含有する処理薬剤を用いて害虫を駆除する際に、処理空間における処理薬剤量の気中残存率を、処理開始から1時間経過時に15%以上とするか、または処理開始から2時間経過時に5%以上とすることを特徴とする。
一般に、害虫の駆除に使用される薬剤には、殺虫効果や、ノックダウン効果よりも低レベルで吸血行動の抑制や忌避効果があるものと、吸血性昆虫に対して忌避性のある薬剤を蒸散させることで寄り付きを減少させるものに分類される。また、本来、殺虫剤として利用されているピレスロイド系殺虫剤は、殺虫効果や、ノックダウン効果の他に低濃度において吸血阻止効果があることが知られている。
本発明の害虫の駆除方法によれば、処理空間内における薬剤の気中濃度の低下を抑制することによって初期にノックダウン効力を与え、比較的低濃度で吸血行動の抑制や忌避効果が発現されるので、長期間にわたって優れた害虫の駆除効果が発現される。
蚊成虫を駆除、忌避したり、該蚊成虫の吸血行動を抑制するための害虫駆除主成分を、加熱蒸散方式、エアゾール噴霧方式、手押しポンプ噴霧方式、送風蒸散方式、または超音波によって噴霧を行なうピエゾ噴霧方式によって空気中に放出した場合、その空気中における濃度は、放出した害虫駆除主成分の量によって決定される。
しかし、薬剤放出時に形成される液滴の大きさが大きすぎると、その液滴から害虫駆除主成分が十分に放出される前に、該液滴が落下するため、液滴が放出された空間では、害虫駆除主成分の気中における濃度を充分に上昇させる前に低下する。
従って、液滴の大きさを小さくすると、液滴が放出された空間に存在する時間(滞空時間)が長くなるので、液滴から害虫駆除主成分の放出量が多くなり、液滴が放出された空間での害虫駆除主成分の濃度が増大する。このように、液滴の滞空時間が長いと噴射空間で防除成分が高濃度で保たれるので、害虫駆除主成分を害虫に長期間有効に作用させることできる。
なお、処理薬剤が放出された空間での該処理薬剤の気中濃度は、該空間に放出された液滴からの処理薬剤の放出速度、揮発速度、拡散速度などによって影響を受けるので、液滴の大きさのみによって一義的に決定することができない。
本発明の害虫の駆除方法によれば、処理薬剤が放出された空間で該処理薬剤を長時間存在させることができるので、該処理薬剤を害虫に長期間有効に作用させることができる。
本発明においては、処理薬剤の蒸散方式は、加熱蒸散方式、エアゾール噴霧方式、手押しポンプ噴霧方式、送風蒸散方式および超音波によって噴霧を行なうピエゾ噴霧方式のいずれの方式であってもよい。
殺虫剤および忌避剤の種類には特に限定がない。
殺虫剤としては、例えば、アレスリン〔3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル dl−シス/トランス−クリサンテマート〕、dl・d−T80−アレスリン〔3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマート〕、dl・d−T−アレスリン〔3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート〕dl・d−T−アレスリン〔d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート〕d・d−T80−プラレトリン〔d−2−メチル−4−オキソ−3−プロパルギルシクロペント−2−エニル d−シス/トランス−クリサンテマート〕、フタルスリン〔N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル dl−シス/トランス−クリサンテマート〕、d・d−T80−フタルスリン〔N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル d−シス/トランス−クリサンテマート〕、レスメトリン〔5−ベンジル−3−フリルメチル dl−シス/トランス−クリサンテマート〕、dl・d−T80−レスメトリン〔5−ベンジル−3−フリルメチル d−シス/トランス−クリサンテマート〕、フラメトリン〔5−(2−プロパギル)−3−フリルメチルクリサンテマート〕、ペルメトリン〔3−フェノキシベンジル dl−シス/トランス−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシラート〕、フェノトリン〔3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリサンテマート〕、フェンバレレート〔α−シアノ−3−フェノキシベンジル−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチレート〕、シペルメトリン〔α−シアノ−3−フェノキシベンジル dl−シス/トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート〕、シフェノトリン〔α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリサンテマート〕、エムペントリン〔1−エチニル−2−メチルペント−2−エニル d−シス/トランス−クリサンテマート〕、テラレスリン〔2−アリル−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン−4−イル−2,2,3,3−テトラメチル−シクロプロパンカルボキシラート〕、イミプロスリン〔2,4−ジオキソ−1−(プロプ−2−イニル)−イミダゾリジン−3−イルメチル(1R)−シス/トランス−クリサンテマート〕、テフルスリン〔2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボキシラート〕、トランスフルスリン〔2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシラート〕、フェンプロパトリン〔α−シアノ−3−フェノキシベンジル シス/トランス−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート〕、フェンフルスリン〔2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル−dl−シス/トランス 3−(2,2−ジクロロビニル)2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボキシラート〕などのピレスロイド系殺虫剤;
ダイアジノン〔(2−イソプロピル−4−メチルピリミジル−6)−ジエチルチオホスフェート〕、フェニトロチオン〔O,O−ジメチル−O−(3−メチル−4−ニトロフェニル)チオホスフェート〕、ピリダフェンチオン〔O,O−ジメチル−O−(3−オキソ−2−フェニル−2H−ピリダジン−6−イル)ホスホロチオエート〕、マラチオン〔ジメチルジカルベトキシエチルジチオホスフェート〕、ディプテレックス〔O,O−ジメチル−2,2,2−トリクロロ−1−ハイドロオキシエチル ホスホネイト〕、クロルピリホス〔O,O−ジエチル−O−(3,5,6−トリクロロ−2−ピリジル)−ホスホロチオエート〕、フェンチオン〔O,O−ジエチル−O−(3−メチル−4−メチルチオフェニル)−ホスホロチオエート〕、ジクロルボス〔O,O−ジメチル−2,2−ジクロロビニルホスフェート、プロペタンホス〔O−〔(E)−2−イソプロポキシカルボニル−1−メチルビニル〕O−メチルエチルホスホラミドチオエート〕、アベイト〔O,O,O’,O’−テトラメチルO,O’−チオジ−P−フェニレン ホスホロチオエート〕、プロチオホス〔ジチオリン酸O−2,4−ジクロロフェニル O−エチルS−プロピルエステル〕、ホキシム〔O,O−ジエチル−O−(α−シアノベンジリデンアミノ)チオホスフェート〕などの有機リン系殺虫剤;メトキサジアゾン〔5−メトキシ−3−(2−メトキシフェニルO−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−オン〕などのオキサジアゾール;イミダクロプリド〔1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン〕、アセタミプロリド〔N’−〔(6−クロロ−3−ピリジイル)メチル〕−N2−シアノ−N’メチルアセトンアミジイン〕などのクロロニコチンなどが挙げられる。これらの中では、トランスフルスリン〔2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシラート〕は、特に好ましいものである。
また、昆虫成長阻害剤(IGR)として、例えば、ピリプロキシフェン〔2−〔1−メチル−2−(4−フェノキシフェノキシ)エトキシ〕ピリジン〕、メトプレン〔11−メトキシ−3,7,11−トリメチル−2,4−ドデカジエノイックアシド−1−メチルエチルエステル〕、ジフルベンズロン〔1−(4−クロロフェニル)−3−(2,6−ジフロロベンゾイル)ウレア〕、シロマジン〔2−シクロプロピルアミノ−4,6−ジアミノ−s−トリアジン〕などを用いることができる。
忌避剤としては、N,N−ジエチル−m−トルアミド、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ−n−プロピルイソシンコメロネート、p−ジクロロベンゼン、ジ−n−ブチルサクシネート、カラン−3,4−ジオール、1−メチルプロピル2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジンカルボキシラート、p−メンタン−3,8−ジオールなどが挙げられる。
これらの処理薬剤の30℃における蒸気圧は、処理薬剤を処理空間に放出したときに長時間駆除効果を発現させる観点から、2×10-4〜1×10-2mmHgであることが好ましい。
なお、処理薬剤における殺虫剤および忌避剤の量は、それぞれ、本発明の駆除方法の使用目的に応じて適宜調整すればよく、特に限定がない。しかし、その処理空間における気中濃度は、現在市販されているノックダウン効力や致死効力を有する殺虫剤よりも低くてもよい。
例えば、処理薬剤がピレスロイド系殺虫剤の場合には、その処理空間における量が2×10-4〜5×10-1mg/m3 の程度であれば、蚊などの吸血行動を充分に抑制し、飛来抑制効果を発現させることができる。
かかる観点から、本発明の害虫の駆除方法は、必要以上の薬剤を使用を抑制した、経済性および消費者の健康が十分に配慮された方法である。
なお、本発明の駆除方法により、十分な駆除効果を発現させるためには、処理薬剤の量は、8畳の空間(30m3 )あたり0.01〜40mg程度であることが望ましいが、この量は、使用される殺虫剤や忌避剤の種類などによって異なるので、かかる殺虫剤や忌避剤の種類などに応じて適宜決定することが好ましい。
また、処理薬剤には、その使用目的に応じて、殺菌剤、殺ダニ剤、防カビ剤、香料および天然精油をはじめ、防虫剤、防錆剤、消臭剤などの従来から用いられている蒸散性薬剤を添加することができる。
殺菌剤としては、例えば、トリフルミゾール〔(E)−4−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−N−(1−イミダゾール−1−イル−2−プロポキシエチリデン−O−トルイジン〕、ヘキサコナゾール〔(R,S)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール〕、硫黄、TPN〔テトラクロロイソフタロニトリル〕、カルベンダゾール〔2−(メトキシカルボニルアミノ)ベンゾイミダゾール〕、チオファメートメチル〔1,2−ビス(3−メトキシカルボニル−2−チオウレイド)ベンゼン〕、プロシミドン〔N−(3,5−ジクロロフェニル)−12−ジメチルシクロプロパン−1,2−ジカルボキシミド〕、ミクロブタニル〔2−P−クロロフェニル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)ヘキサンニトリル〕、イソプロチオラン〔ジイソプロピル−1,3−ジチオラン−2−イソデン−マロネート〕などが挙げられる。
殺ダニ剤としては、例えば、ケルセン〔1,1−ビス(クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノール〕、キノメチオネート〔6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート〕、ヘキサチオゾクス〔トランス−5−(4−クロロフェニル)−N−シクロヘキシル−4−メチル−2−オキソチアゾリジン−3−カルボキサミド〕などが挙げられる。
殺菌・防カビ剤としては、例えば、o−フェニルフェノール、イソプロピルメチルフェノール、2−クロロ−4−フェニルフェノール、チモールなどが挙げられる。
香料としては、動物性および植物性の天然香料;炭化水素、アルコール、フェノール、アルデヒド、ケトン、ラクトン、オキシド、エステル類等の人工香料などが挙げられる。
天然精油としては、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、オイゲノール、メチルオイゲノール、ゲラニオール、シンナミックアルデヒド、リナロール、ペリラアルデヒド、ネピタリック酸、メチルヘプテノン、デシルアルデヒド、ミルセン、酢酸ゲラニオール、チモール、リモネン、シネオール、ピネン、シメン、テルピネン、サビネン、エレメン、セドレン、エレモール、ビドロール、セドロール、ヒノキチオール、ツヤプリシン、トロポロイド、ヒノキチン、ツヨプセン、ボルネオール、カンフェン、テルピネオール、テルピニルエステル、ジペンテン、ファランドレン、シネオール、カリオレフィン、バニリン、フルフラール、フルフリルアルコール、ピノカルベノール、ピノカルボン、ミルテノール、ベルベノン、カルボン、オイデスモール、ピペリトン、ツエン、ファンキルアルコール、メチルアンスラニレート、ビサボレン、ベルガプトール、ノニルアルデヒド、ノニルアルコール、ヌートカトン、オクチルアルデヒド、酢酸リナリル、酢酸ゲラニル、ネロリドール、オシメン、アンスラニル酸メチル、インドール、ジャスモン、ベンツアルデヒド、プレゴンなどが挙げられ、これらは、その異性体や誘導体であってもよい。
前記蒸散性薬剤の量は、通常、殺虫剤および/または忌避剤の合計量100重量部に対して0.01〜90重量部程度であることが好ましい。
共力剤としては、例えば、ブチルカービトル〔6−プロピル−ピペロニルエーテル〕、オクタクロロジプロピルエーテル、イソボルニルチオシアナアセテート、N−オクチルビシクロヘプテンカルボキシイミド、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ(2,2,2)オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドなどが挙げられる。
前記共力剤の量は、通常、殺虫剤および/または忌避剤の合計量100重量部に対して、0.3〜99重量部程度であることが好ましい。
なお、蒸散性薬剤および共力剤の30℃における蒸気圧は、2×10-4〜1×10-2mmHgの範囲内であることが室温において薬剤が徐々に蒸散することによる持続性の向上および室内への拡散性の向上の観点から好ましい。
また、蒸散性薬剤および共力剤は、低濃度における蚊成虫に対する活性が高い常温揮散性の薬剤とともに1種類以上を混合して使用することもできる。
また、本発明において、ノックダウン効力や殺虫効力などを増強する場合には、他の殺虫剤、致死剤、共力剤、忌避剤などを使用することができる。
本発明においては、前記処理薬剤のみを使用することができるが、溶媒に溶解させて使用することが好ましい。この場合、前記処理薬剤を溶媒に溶解させた溶液における処理薬剤の濃度は、0.1%以上となるように調整することが好ましい。
溶媒としては、脂肪族炭化水素化合物、脂環式炭化水素化合物、芳香族炭化水素化合物、ハロゲン化炭化水素化合物、アルコール、エステル、エーテルおよびケトンからなる群より選ばれた少なくとも1種の有機溶媒が好ましい。
前記脂肪族炭化水素化合物としては、例えば、n−パラフィン、i−パラフィン、n−オレフィン、i−オレフィンなどの炭素数が5〜16の直鎖または分岐鎖を有する脂肪族炭化水素が挙げられる。これらの中では、n−パラフィンおよびi−パラフィンが好ましい。
前記脂環式炭化水素化合物としては、例えば、シクロパラフィンなどの脂環式炭化水素化合物などの炭素数が5〜16の直鎖または分岐鎖を有する脂環式炭化水素化合物が挙げられる。
前記芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、炭素数10〜14の直鎖アルキル基を有するアルキルベンゼンなどの炭素数6〜20の芳香族炭化水素などが挙げらる。これらの中では、炭素数10〜14の直鎖アルキル基を有するアルキルベンゼンが好ましい。
前記ハロゲン化炭化水素としては、例えば、フルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロカーボンなどの炭素数1〜3のハロゲン化炭化水素が挙げられる。これらの中では、ハイドロフルオロカーボンおよびハイドロクロロカーボンが好ましい。
前記アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの脂肪族アルコール、グリセリンなどの炭素数1〜10のアルコールなどが挙げられる。これらの中では、エタノールおよびプロパノールが好ましい。
前記エステルとしては、例えば、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、ステアリン酸エステル、安息香酸エステル、ラウリン酸エステルなどの炭素数4〜27のエステルが挙げられる。これらの中では、酢酸エステルが好ましい。
前記エーテルとしては、例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテルなどの炭素数4〜12のエーテルが挙げられる。これらの中では、ジエチルエーテルが好ましい。
前記ケトンとしては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ペンタノン、ヘキサノン、ヘプタノン、ジイソブチルケトンなどの炭素数3〜9のケトンが挙げられる。これらの中では、アセトンが好ましい。
前記有機溶媒は、30℃における蒸気圧が30mmHg以上であることが、室温に放出されたときに室温によって蒸発し、放出された薬剤の粒子が細かくなり、室温での拡散および室内での空中存在(滞空)時間が長くなるので、好ましい。
なお、処理薬剤は、水中に懸濁させた懸濁液であってもよく、あるいは界面活性剤で水中に乳化させた乳化液であってもよい。この場合、懸濁液または乳化液における処理薬剤の濃度は、0.1%以上であることが好ましい。
前記乳化液を調製する際に使用される界面活性剤としては、通常使用されているものであればよく、特に限定がない。その例としては、非イオン系活性界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ショ糖脂肪酸エステル系界面活性剤等の各種界面活性剤が挙げられる。界面活性剤の量は、通常、処理薬剤100重量部に対して0.1〜10重量部程度であることが好ましい。
なお、本発明に使用される処理薬剤をエアゾール噴霧方式で使用する場合、噴射剤としては、通常使用されているものであればよい。かかる噴射剤は、液化石油ガス(以下、LPGという)、ジメチルエーテル(以下、DMEという)、ハロゲン化炭化水素、圧縮炭酸ガス、圧縮窒素ガスおよび圧縮空気からなる群より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。これらの中では、LPG、DMEおよびハロゲン化炭化水素が好ましい。
エアゾール噴霧方式を採用する場合、エアゾール容器としては、一般に使用されているものであればよく、特に限定がない。
本発明においては、殺虫剤および/または忌避剤を含有する処理薬剤の処理空間における気中残存率を、処理開始から1時間経過時に15%以上とするか、または処理開始から2時間経過時に5%以上とされるので、処理薬剤を害虫に長期間有効に作用させることできる。
殺虫剤および/または忌避剤を含有する処理薬剤の処理空間における気中残存率を、処理開始から1時間経過時に15%以上とするか、または処理開始から2時間経過時に5%以上とするための手段は、処理薬剤を害虫に長期間有効に作用させることできるのであればよく、特に限定がない。
しかし、処理空間に放出される処理薬剤の粒子径は、処理薬剤を害虫に長期間有効に作用させる観点から、40μm以下、好ましくは0.1〜40μmであることが望ましい。このように、処理薬剤の粒子径を調整して処理空間に放出すれば、処理空間が換気回数が0.1回/時間程度の密閉空間であっても薬剤が十分に拡散するので、処理薬剤の噴射または蒸散を終了した後1時間経過時には、処理空間内に処理薬剤を15%維持することができる。
なお、処理空間に放出される処理薬剤の粒子径が40μm以上と大きい場合、その処理薬剤に溶媒が使用されているときには該溶媒の蒸気圧により、その粒子径が縮小するようになる。特に、溶媒として、30℃における蒸気圧が30mmHg以上であるものを用いた場合には、その溶媒の気化性から、処理薬剤の液滴の粒子径が40μm以上となるようにして噴霧した場合であっても、その粒子径が小さくなるので、効率よく処理空間内に拡散させることができるという利点がある。
また、処理空間内における処理薬剤の気中残存率は、その処理薬剤の蒸気圧によっても変化する。例えば、処理薬剤に溶媒を使用した場合において、処理空間に放出される処理薬剤の粒子径が40μm以上であり、溶媒の蒸気圧が30mmHg未満であり、早期に床面などに落下することにより、処理開始から1時間経過時の気中残存率が15%以下となった場合であっても、蒸気圧が2×10-4〜1×10-2mm/Hgである処理薬剤を用いたときには、処理開始から2時間経過時の気中残存率を5%以上に維持することができる。
このように、優れた効果を発現させるためには、床面や壁面などに付着した処理薬剤が再蒸散し、空気中に放出されるようにすることが好ましい。この場合、処理薬剤として、30℃における蒸気圧が2×10-4〜1×10-2mmHgであるものを使用することにより、処理薬剤量の気中残存率を処理開始から3時間以上12時間未満の間において1%以上とするか、または処理開始から12時間以上24時間未満の間において0.5%以上とすることが可能となる。
なお、処理薬剤として、蒸気圧が2×10-4〜1×10-2mmHgであるものを使用し、空気中に放出される処理薬剤の液滴の粒子径が40μm以下である場合に、溶媒として蒸気圧が30mmHg以上である有機溶媒を使用することで、処理開始から1時間経過時に処理薬剤量を15%以上としたり、処理開始から2時間経過時に5%以上とすることができる。
このように処理空間中における処理薬剤の残存量を制御することで、長時間にわたって害虫を駆除することができるようになる。
ところで、蚊などの吸血昆虫が受ける遠距離からの誘引刺激は、主に、風行(走風性)や動物の匂い(嗅覚)、炭酸ガスなどである。また、近距離からの動物の定着要因は、主として動物の動き(動視覚)や色、形、大きさ、動物からの対流熱(熱勾配)、湿度、匂いなどの物理的、化学的刺激である。
本発明の駆除方法は、これらの刺激のうち、放出された処理薬剤の床面や壁面の付着などによる処理薬剤の無駄と急激な効力の低下を抑制し、該処理薬剤が低濃度で長時間存在するようにすることにより、蚊成虫の化学、熱、炭酸ガス感覚子、さらにある種の運動感覚器を妨害することで、主として化学刺激による誘引を減退させようとするものである。
ところで、室内の換気率が高いときや、処理薬剤を噴霧してから長時間が経過しているときには、処理薬剤の濃度が低くなりすぎて十分な効果が得られなくなる場合がある。このような場合には、電源、噴射口開閉制御機構、ならびに噴霧間隔時間および噴霧量の制御機構を具備する噴霧装置に蚊成虫駆除剤を充填し、1〜24時間あたり1回の間隔で自動または手動噴霧することで、長時間(期間)害虫を駆除することができる。
また、1回あたりの処理薬剤の処理空間における放出時間は、薬剤放出方式の種類によって異なる。例えば、加熱蒸散方式や送風蒸散装置を用いた場合には、初期段階における確実な駆除と、その後の長期間の蚊の忌避という観点および放出される処理薬剤の濃度の低下を抑制するという観点から、0.1秒〜3時間であることが好ましい。
以上のようにして、例えば、加熱蒸散方式、エアゾール噴霧方式、手押しポンプ噴霧方式、送風蒸散方式、または超音波によって噴霧を行なうピエゾ噴霧方式のいずれかの方法を用い、処理空間における処理薬剤の気中濃度を高め、処理後の数時間は、蚊成虫を駆除することができる量の処理薬剤を処理空間内にとどまらせることにより、物陰に潜む蚊に対しても十分な効力を発現させることができる。
さらに、処理薬剤として、30℃における蒸気圧が2×10-4〜1×10-2mmHgである処理薬剤を使用した場合には、床面、壁、天井などに付着した処理薬剤が、再び再蒸散するので、処理薬剤の無駄な使用を抑制することができ、しかも人体などに対する安全性をより高めることができるという優れた効果が発現される。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1〜31および比較例1〜2〔エアゾール方式による害虫の駆除〕
300mlの耐圧容器内に、表1および表2に示す条件で、薬剤(殺虫剤または忌避剤)が耐圧容器内に占める割合が0.5〜60容量%となるように調整した。薬液の調製には、表1および表2に示す溶媒を用い、さらに噴射剤には表1−1および表1−2に示すものを使用して耐圧容器内の圧力が約4〜5kg/cm2 ・Gとなるように設定した。
薬液の微粒子の直径は、使用するバルブやボタンの種類によって調整することができるが、この実施例においては、耐圧容器の容量と、薬剤および溶媒の合計容量との割合を変えることで調整した。例えば、放出した薬液粒子の体積積算分布における90%粒子径を約5μmとする場合には、耐圧容器に対する初期の薬液の占める容量比率を2.5容量%とし、約10μmとする場合には、その容量比率を0.5容量%とし、これと同様に90%粒子径を約20μmとする場合には、その容量比率を10容量%とし、90%粒子径を約40μmとする場合には、その容量比率を20容量%とし、さらに90%粒子径を約80μmとする場合には、その容量比率を40%とした。
評価は、8畳の居室試験室内(約30m3 )に、供試虫としてアカエイカ雌成虫約100匹を放し、蚊を放ってから、各供試剤を所定量噴霧処理し、噴霧からの経時的なノックダウン虫数を調査した。
また、噴霧開始から1時間経過後および2時間経過後〔実施例3、18、23、29及び31の場合は、1、2、3、12、24時間後〕にも、アカエイカ雌成虫約100匹を放ち、蚊を放ってからの経時的なノックダウン虫数を調査した。
これらの結果から、ブリス(Bliss )のプロビット(Probit)法によってKT50値を求めた。
KT50値は、供試虫の50%をノックダウンさせるのに要する時間を示し、この数値が小さいほどノックダウン効果、つまり対象とする有害生物の防除効果が高いことを意味する。
実施例32および比較例3〔ピエゾ方式よる害虫の駆除〕
表2に示す条件で薬剤を溶媒に溶解して噴霧薬液を得た。薬液粒子の直径は、振動板に設けられた孔の孔径を変更することで調整した。具体的には、ピエゾ発振子に接着された振動板に規則的な配列で設けられた多数の孔直径を1〜13μm程度の範囲で調整することにより目的とする粒子径を得た。例えば、放出した薬液粒子の体積積算分布における90%粒子径を約5μmとする場合には、振動板に設ける孔径を約1〜3μmとし、同様に90%粒子径を約10μmとする場合は該孔径を約3〜5μmとし、90%粒子径を約15μmとする場合には、該孔径を約4〜7μmとし、90%粒子径を約20μmとする場合には、該孔径を約6〜9μmとし、さらに90%粒子径を約25μmとする場合には、該孔径を約8〜11μmとし、90%粒子径を約30μmとする場合には、該孔径を約9〜13μmとした。
また、噴霧装置には、電源として直流3Vを用い、発振制御回路では電圧を43Vに昇圧し、周波数を113KHzに制御してピエゾ発振子を振動させた。
評価はエアゾール方式の場合と同じ方法で行なった。
実施例33〔手押しポンプによる害虫の駆除〕
表2に示されるように、エトックをエタノールに溶解し、原液中の薬剤濃度が2w/v%となるように調整した。こうして得られた薬液を手押しポンプ式の容器に注入し、所定量の有効成分量を中央床面から上部に向かって放出した。評価は、前記「エアゾール方式による害虫の駆除」と同様の方法で行なった。
実施例34〔加熱蒸散による害虫の駆除〕
表2に示す条件で薬剤を溶媒に溶解した。石膏、クレー、珪藻、ガラス、セルロース粉、デンプン、カルボキシメチルセルロースおよび水を混合してなる7mmφ×74mmの多孔式吸液芯を作製し、加熱蒸散装置に装着した。加熱蒸散装置は、一般用の発熱体よりも高温のものを用い、該加熱蒸散装置を5台用意した。あらかじめ、室外において予備蒸散させたものを室内に設置し、20分間通電し、所定量の有効成分を蒸散させた。評価は、前記「エアゾール方式による害虫の駆除」と同様の方法で行なった。
実施例35〔送風蒸散による害虫の駆除〕
ポリプロピレン繊維からなる不織布(出光石油化学(株)製、RW2100)を10cm×10cmの大きさに裁断し、これに10w/v%トランスフルスリンのヘキサン溶液を含浸量が2mg/cm2 となるように含浸させた。
その後、一昼夜室内でヘキサンを蒸散させたものを供試剤とした。次に、10cm×10cmのシロッコファンを用い、0.2m3 /秒の風速で薬剤を蒸散させた器具10台を用いて30分間室内で所定量の有効成分を蒸散させた。評価は、前記「エアゾール方式による害虫の駆除」と同様の方法で行なった。
Figure 0005210811
Figure 0005210811
実験例〔気中濃度試験〕
害虫を容積が30m3 の試験室(総ステンレス鋼製、換気率0.1回/時間)の中央の床面に供試剤を設置し、各実施例または比較例による所定薬量噴霧(放出)後、1時間後および2時間後〔実施例3、18、23、29及び31の場合は、1、2、3、12、24〕にサンプリングカラムを床面から120cmの高さの試験室の中央に設置し、約18リットル/分の速度で3分間試験室内の薬剤粒子をトラップした。
サンプリングカラムにトラップした有効主成分は、ガスクロマトグラフィーにより分析した。室内の気中濃度は、式:〔室内の気中濃度〕(mg/30m3 )=1000×分析値(μg)÷〔サンプリング流量(18リットル/分)×3(分)〕×30m3にしたがって求めた。その結果を表3〜5に示す。
Figure 0005210811
Figure 0005210811
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表3〜5に示された結果から、実施例の方法によれば、アカイエカに対するKT50は、処理開始後1時間経過時において、比較例と対比して、格段に低いことがわかる。
また、表5に示された結果から、実施例の方法によれば、室内において薬剤を長時間にわたって空気中にとどまっているので、薬剤を部屋のすみずみにまで拡散させ、物陰に潜む蚊などを効果的に駆除することができることがわかる。

Claims (3)

  1. エアゾール噴霧方式を用いて、室温において徐々に蒸散する蒸散性の殺虫剤および/または忌避剤を含有する処理薬剤を室内に噴霧し、噴霧した処理薬剤の微粒子を室内空間にとどめると共に、室内の床面、壁、天井などに付着した処理薬剤を再蒸散せしめて、物陰に潜む蚊成虫に対しても駆除する蚊成虫の駆除方法であって、前記処理薬剤が2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシラートを含有し、かつ、30℃における蒸気圧30mmHg未満の有機溶媒に溶解されてなり、該処理薬剤の噴霧後の体積積算分布での90%粒子径が20μm以下となるよう噴霧されて、前記噴霧が1回の噴霧後の処理空間における前記処理薬剤の気中残存率を、(1)処理開始から1時間経過時に15%以上とするか、または処理開始から2時間経過時に5%以上とする、さらに、(2)処理開始から3時間以上12時間未満の間において1%以上とするか、または処理開始から12時間以上24時間未満の間において0.5%以上とする噴霧であり、3〜24時間あたり1回の間隔で処理薬剤を処理空間に放出する、該処理空間の全体にわたって潜む蚊成虫の駆除方法。
  2. 有機溶媒が、脂肪族炭化水素化合物、脂環式炭化水素化合物、芳香族炭化水素化合物、ハロゲン化炭化水素化合物、アルコール、エステル、エーテルおよびケトンからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1記載の駆除方法。
  3. 1回あたりの処理薬剤の処理空間における放出時間が0.01秒〜3時間である請求項1又は2記載の駆除方法。
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