JP4027451B2 - 蚊成虫の駆除方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は蚊成虫の駆除剤および駆除方法に関する。さらに詳しくは、蚊成虫を速やかに駆除し、かつ薬剤の無駄をなくし、部屋の汚染のない、安全性の高い蚊成虫の駆除剤および駆除方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、蚊成虫の駆除剤としては、例えば、蚊取り線香、蚊取りマット、液体式蚊取り製剤などの、殺虫成分を加熱蒸散させることにより揮散せしめる製剤や、溶剤に殺虫成分を溶解せしめ、圧縮空気(手押しポンプ式)または液化ガス(エアゾール式)により空気中に散布せしめる製剤が広く用いられている。
【0003】
しかしながら、加熱蒸散式の製剤は殺虫成分の気中濃度が蚊の駆除に必要な濃度に達するまでに長時間を要するため、蚊の侵入に気づいてから処理を開始しても吸血を阻止できない場合がある。また、近年の住宅事情の変化により網戸が普及しているため、就寝前に部屋にいる蚊を駆除すれば駆除剤としての目的を達成できる。そのため、従来の加熱蒸散式製剤のように連続して薬剤を揮散させる必要がない場合も多い。
【0004】
また、手押しポンプ式またはエアゾール式の製剤は、殺虫成分の気中濃度は速やかに高めることができるが、溶剤による部屋や家具の汚染があり、また薬剤の粒子径が加熱蒸散式製剤と比較して大きいため空気中に散布した薬剤が早期に落下してしまう。そのため、殺虫成分が蚊成虫の潜む物陰に行き渡らず、また物陰に潜む蚊が飛行しはじめても十分な薬剤が空気中にないため効力が得られない場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、従来の加熱蒸散式の製剤よりも速やかに殺虫成分の気中濃度を高め、かつ従来の手押しポンプ式またはエアゾール式の製剤のような溶剤による部屋や家具の汚染がなく、処理後数時間は蚊成虫を駆除できる量の薬剤が空気中にとどまるため、物陰に潜む蚊に対しても十分な効力を有し、薬剤の無駄な使用をおさえた安全性の高い蚊成虫の駆除剤および駆除方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は殺虫剤そのもの、または微量の溶剤に溶解せしめた殺虫剤を多量の噴射剤とともに空気中に散布せしめることにより、従来の蚊成虫駆除剤より著しく速効的であり、かつ溶剤による汚染がなく、処理後数時間は効力が持続することを見出すことによって達成されたものであって、下記の手段によって上記の目的を達成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
(1) 殺虫剤を0.1重量%以上含有する原液、および噴射剤を開閉可能な噴射口を設けた耐圧容器に収納して、前記原液の容積比率が前記耐圧容器の全容積の15%以下とした蚊成虫の駆除剤を30m 3 の空間あたり有効成分として0.1〜20mg噴霧せしめることを特徴とする蚊成虫の駆除方法であって、前記原液が、殺虫剤のみ、殺虫剤を脂肪族炭化水素又はアルコールからなる有機溶剤に溶解せしめたもの、または殺虫剤を活性剤とともに水に乳化または懸濁せしめたものである、蚊成虫の駆除方法
(2) 殺虫剤が3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル dl−シス/トランス−クリサンテマート、3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマート、3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート、d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート、d−2−メチル−4−オキソ−3−プロパルギルシクロペント−2−エニル d−シス/トランス−クリサンテマート、N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル dl−シス/トランス−クリサンテマート、N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル d−シス/トランス−クリサンテマート、2−アリル−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン−4−イル−2,2,3,3−テトラメチル−シクロプロパンカルボキシラート、天然ピレトリン(ジョチュウギク抽出エキス)、および合成ピレトリンからなる群より選ばれた少なくとも1つである前記(1)記載の蚊成虫の駆除方法ならびに
(3) 噴射剤が液化石油ガス、ジメチルエーテル、ハロゲン化炭化水素、圧縮炭酸ガス、圧縮窒素、および圧縮空気からなる群より選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の駆除方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の蚊成虫の駆除剤は、殺虫剤を0.1重量%以上含有する原液、および噴射剤を開閉可能な噴射口を設けた耐圧容器に収納して、前記原液の容積比率が前記耐圧容器の全容積の15%以下としたことを特徴とするものである。
【0009】
前記原液は、殺虫剤のみでもよく、または有機溶剤に殺虫剤を溶解させて用いてもよいが、有機溶剤に溶解させて用いる場合、有機溶剤の噴射量を抑えつつ、一定以上の有効成分量を噴射せしめるために、殺虫剤を0.1重量%以上、好ましくは1.0重量%以上含有するものである。
【0010】
前記原液の容積比率は、前記耐圧容器の全容積の15%以下であり、好ましくは10%以下である。
従って、前記噴射剤の液相および気相を合わせた容積比率は、前記耐圧容器の全容積の85%を越えるため、有機溶剤を使用する場合でも、噴射時の環境に対する有機溶剤による汚染が減少し、さらに噴霧粒子径が小さくなり、空気中に長くとどまり、殺虫効果において有効となる。
【0011】
前記殺虫剤としては、通常使用されているものであれば特に限定されないが、例えば、3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イルdl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名アレスリン:例えば、商品名「ピナミン」(住友化学工業(株)製)等)、3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名dl・d−T80−アレスリン:例えば、商品名「ピナミンフォルテ」(住友化学工業(株)製)等)、3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート(一般名dl・d−T−アレスリン)、d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート(一般名d・d−T−アレスリン)、d−2−メチル−4−オキソ−3−プロパルギルシクロペント−2−エニル d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名d・d−T80−プラレトリン:例えば、商品名「エトック」(住友化学工業(株)製)等)、N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル dl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フタルスリン:例えば、商品名「ネオピナミン」(住友化学工業(株)製)等)、N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名d−T80−フタルスリン:例えば、商品名「ネオピナミンフォルテ」(住友化学工業(株)製)等)、2−アリル−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン−4−イル−2,2,3,3−テトラメチル−シクロプロパンカルボキシラート(一般名テラレスリン:例えば、商品名「ノックスリン」(住友化学工業(株)製)等)、および天然ピレトリン(ジョチュウギク抽出エキス)、合成ピレトリンからなる群より選ばれた少なくとも1つであることが好ましい。
【0012】
前記原液は、前記殺虫剤のみ、または前記殺虫剤を脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エステル、エーテル、およびケトンからなる群より選ばれた少なくとも1つの有機溶剤に溶解せしめたもの、または前記殺虫剤を活性剤とともに水に乳化または懸濁せしめたものであることが好ましい。
【0013】
前記脂肪族炭化水素および脂環式炭化水素としては、例えば、n−パラフィン、i−パラフィン、n−オレフィン、i−オレフィン、シクロパラフィン等の炭素数5〜16の直鎖または分岐鎖を有する脂肪族炭化水素および脂環式炭化水素が挙げられ、これらの中では、n−パラフィン、i−パラフィン等が好ましい。
【0014】
前記芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、アルキル(炭素数10〜14の直鎖アルキル基)ベンゼン等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素が挙げられ、これらの中では、アルキル(炭素数10〜14の直鎖アルキル基)ベンゼン等が好ましい。
【0015】
前記ハロゲン化炭化水素としては、例えば、フルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロカーボン(クロロホルム、メチルクロロホルム等)、ハイドロクロロフルオロカーボン、等の炭素数1〜3のハロゲン化炭化水素が挙げられ、これらの中では、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロカーボン等が好ましい。
【0016】
前記アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の脂肪族アルコール、グリセリン等の炭素数1〜10のアルコールが挙げられ、これらの中では、エタノール、プロパノール等が好ましい。
【0017】
前記エステルとしては、例えば、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、ステアリン酸エステル、安息香酸エステル、ラウリン酸エステル等の炭素数4〜27のエステルが挙げられ、これらの中では、酢酸エステル等が好ましい。
【0018】
前記エーテルとしては、例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル等の炭素数4〜12のエーテルが挙げられ、これらの中では、ジエチルエーテル等が好ましい。
【0019】
前記ケトンとしては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ペンタノン、ヘキサノン、ヘプタノン、ジイソブチルケトン等の炭素数3〜9のケトンが挙げられ、これらの中では、アセトン等が好ましい。
【0020】
前記活性剤としては、通常使用されているものであれば特に限定されず、非イオン系活性界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ショ糖脂肪酸エステル系界面活性剤等の各種界面活性剤が使用できる。
【0021】
前記活性剤の使用量は、通常、原液100重量部に対して、0.1〜10重量部程度であることが好ましい。
【0022】
前記原液には、前記殺虫剤に加えて、必要に応じて、致死剤、共力剤、忌避剤等を適宜配合してもよい。
【0023】
前記致死剤としては、通常使用されているものであれば特に限定されないが、例えば、5−ベンジル−3−フリルメチル dl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名レスメトリン:例えば、商品名「クリスロン」(住友化学工業(株)製)等)、5−ベンジル−3−フリルメチル d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名dl・d−T80−レスメトリン:例えば、商品名「クリスロンフォルテ」(住友化学工業(株)製)等)、3−フェノキシベンジル dl−シス/トランス−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシラート(一般名ペルメトリン:例えば、商品名「エクスミン」(住友化学工業(株)製)等)、3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フェノトリン:例えば、商品名「スミスリン」(住友化学工業(株)製)等)、α−シアノ−3−フェノキシベンジル−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチレート(一般名フェンバレレート:例えば、商品名「スミサイジン」(住友化学工業(株)製)等)、α−シアノ−3−フェノキシベンジル dl−シス/トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート(一般名シペルメトリン:例えば、商品名「アグロスリン」(住友化学工業(株)製)等)、α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名シフェノトリン:例えば、商品名「ゴキラート」(住友化学工業(株)製)等)、2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベンジルエーテル(一般名エトフェンプロックス:例えば、商品名「トレボン」(三井東圧(株)製)等)等のピレスロイド系殺虫剤、(2−イソプロピル−4−メチルピリミジル−6)−ジエチルチオホスフェート(一般名ダイアジノン)、O,O−ジメチル−O−(3−メチル−4−ニトロフェニル)チオホスフェート(一般名フェニトロチオン:例えば、商品名「スミチオン」(住友化学工業(株)製)等)、O,O−ジメチル−O−(3−オキソ−2−フェニル−2H−ピリダジン−6−イル)ホスホロチオエート(一般名ピリダフェンチオン:例えば、商品名「オフナック」(三井東圧(株)製)等)、ジメチルジカルベトキシエチルジチオホスフェート(一般名マラチオン:例えば、商品名「マラソン」(住友化学工業(株)製)等)、O−〔(E)−2−イソプロポキシカルボニル−1−メチルビニル〕O−メチルエチルホスホラミドチオエート(一般名プロペタンホス:例えば、商品名「サフロチン」(サンド(株)製)等)、O,O−ジメチル−2,2−ジクロロビニルホスフェート(一般名ジクロルボス:例えば、商品名「DDVP」)等)等の有機リン系殺虫剤、2−イソプロポキシフェニル−N−メチルカーバメート(一般名プロポクスル:例えば、商品名「バイゴン」(バイエル(株)製)等)等のカーバメート系殺虫剤、5−メトキシ−3−(2−メトキシフェニル−O−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−オン(一般名メトキサジアゾン:例えば、商品名「エレミック」(住友化学工業(株)製)等)等のオキサジアゾール系殺虫剤からなる群より選ばれた少なくとも1つが挙げられる。
【0024】
前記致死剤の使用量は、原液100重量部に対して、通常、0.01〜90重量部程度であることが好ましい。
【0025】
前記共力剤としては、通常使用されているものであれば特に限定されないが、例えば、ブチルカービトル 6−プロピル−ピペロニル エーテル(例えば、商品名「ピペロニルブトキサイド」(高砂香料(株)製)等)、オクタクロロジプロピルエーテル(例えば、商品名「S−421」)、イソボルニルチオシアナアセテート(例えば、商品名「IBTA」(日本精化(株)製)等)、N−オクチルビシクロヘプテンカルボキシイミド(例えば、商品名「サイネピリン222」(吉富製薬(株)製)等)、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ(2,2,2)オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド(例えば、商品名「サイネピリン500」(吉富製薬(株)製)等)等が挙げられる。
【0026】
前記共力剤の使用量は、原液100重量部に対して、通常、0.3〜99重量部程度であることが好ましい。
【0027】
本発明に使用される噴射剤としては、通常使用されているものであれば、特に限定されないが、例えば、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、ハロゲン化炭化水素、圧縮炭酸ガス、圧縮窒素、および圧縮空気からなる群より選ばれた少なくとも1つであることが好ましく、これらの中では、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、ハロゲン化炭化水素等が特に好ましい。
【0028】
本発明に使用される開閉可能な噴射口を設けた耐圧容器は、特に限定されず、従来のエアゾール製品に使用されているものと同様のものを使用することができる。
【0029】
本発明の蚊成虫の駆除方法において、前記駆除剤の噴射量は、速やかな効力の発現を得るために、前記駆除剤を30m3 の空間あたり有効成分として0.1mg以上、好ましくは0.5mg以上であり、人体に対する刺激や吸入による毒性を軽減するために、20mg以下、好ましくは15mg以下である。ここで、有効成分とは、本発明に使用される殺虫剤をいう。
【0030】
本発明では、有効成分を短時間のうちに空気中に散布して気中濃度を瞬時に高めることにより、従来の加熱蒸散式の製剤よりも速やかに殺虫成分の気中濃度を高めることができ、また、殺虫剤そのものまたは微量の有機溶剤に溶解せしめた殺虫剤を多量の噴射剤とともに空気中に散布せしめることにより、従来の手押しポンプ式またはエアゾール式の製剤のような有機溶剤による部屋や家具の汚染がなく、処理後数時間は蚊成虫を駆除できる量の薬剤が空気中にとどまるため物陰に潜む蚊に対しても十分な効力を有する。
【0031】
従って、本発明の蚊成虫の駆除剤および駆除方法は薬剤の無駄な使用をおさえた安全性の高いものである。
【0032】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はかかる実施例によりなんら限定されるものではない。
【0033】
実施例1〜13、比較例1〜5
殺虫剤、有機溶剤、および噴射剤を、表1に示す配合量で用いて、駆除剤を調製した。なお、比較例3〜5ではそれぞれ蚊取りリキッド、蚊取りマットおよび蚊取り線香を使用した。
【0034】
【表1】
Figure 0004027451
【0035】
8畳(約30m3 )の居室試験室にアカイエカ雌成虫を約100匹放ち、実施例1〜13および比較例1〜5で調製した駆除剤を表2に示す処理量で噴霧処理し、噴霧からの経時的なノックダウン虫数を調査した。また、噴霧から1時間後、2時間後にもアカイエカ雌成虫を約100匹放ち、蚊を放ってからの経時的なノックダウン虫数を調査した。これらの結果からBlissのProbit法により50%の個体がノックダウンするまでの時間(KT50)を求めた。その結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
Figure 0004027451
【0037】
以上の結果より、実施例1〜13で調製した駆除剤は、従来の蚊取りマット、蚊取りリキッド、蚊取り線香と比較して明らかに処理直後の速効性が高まっていた。効力の持続時間は比較例1および2で調製した従来のエアゾール製剤と比較して明らかに長くなっていた。従って、実施例1〜13で調製した駆除剤を用いることにより速やかに蚊成虫の駆除することができ、その駆除効果は処理後数時間持続することが期待できる。
【0038】
【発明の効果】
本発明により、従来の加熱蒸散式の製剤よりも速やかに殺虫成分の気中濃度を高め、かつ従来の手押しポンプ式またはエアゾール式の製剤のような溶剤による部屋や家具の汚染がなく、処理後数時間は蚊成虫を駆除できる量の薬剤が空気中にとどまるため、物陰に潜む蚊に対しても十分な効力を有し、薬剤の無駄な使用をおさえた安全性の高い蚊成虫の駆除剤および駆除方法を提供することが可能となった。

Claims (3)

  1. 殺虫剤を0.1重量%以上含有する原液、および噴射剤を開閉可能な噴射口を設けた耐圧容器に収納して、前記原液の容積比率が前記耐圧容器の全容積の15%以下とした蚊成虫の駆除剤を30m 3 の空間あたり有効成分として0.1〜20mg噴霧せしめることを特徴とする蚊成虫の駆除方法であって、前記原液が、殺虫剤のみ、殺虫剤を脂肪族炭化水素又はアルコールからなる有機溶剤に溶解せしめたもの、または殺虫剤を活性剤とともに水に乳化または懸濁せしめたものである、蚊成虫の駆除方法
  2. 殺虫剤が3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル dl−シス/トランス−クリサンテマート、3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマート、3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート、d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート、d−2−メチル−4−オキソ−3−プロパルギルシクロペント−2−エニル d−シス/トランス−クリサンテマート、N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル dl−シス/トランス−クリサンテマート、N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル d−シス/トランス−クリサンテマート、2−アリル−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン−4−イル−2,2,3,3−テトラメチル−シクロプロパンカルボキシラート、天然ピレトリン(ジョチュウギク抽出エキス)、および合成ピレトリンからなる群より選ばれた少なくとも1つである請求項1記載の蚊成虫の駆除方法
  3. 噴射剤が液化石油ガス、ジメチルエーテル、ハロゲン化炭化水素、圧縮炭酸ガス、圧縮窒素、および圧縮空気からなる群より選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする請求項1又は2記載の駆除方法
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