JP2723411B2 - 窒化アルミニウム粉末 - Google Patents

窒化アルミニウム粉末

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JP2723411B2 JP4005238A JP523892A JP2723411B2 JP 2723411 B2 JP2723411 B2 JP 2723411B2 JP 4005238 A JP4005238 A JP 4005238A JP 523892 A JP523892 A JP 523892A JP 2723411 B2 JP2723411 B2 JP 2723411B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の表面状態を有す
る窒化アルミニウム粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、窒化アルミニウム粉末は、熱伝導
率が高く、エレクトロニクス材料として極めて有用な窒
化アルミニウム焼結体の原料として脚光を浴びている。
窒化アルミニウム粉末は、例えば、特開昭59−500
08号公報により公知である。上記の公報に記載された
窒化アルミニウム粉末は、高純度且つ微粒子であり、高
熱伝導率及び透光性等の優れた性質を有する窒化アルミ
ニウム焼結体の原料として使用されている。即ち、上記
公報には、平均粒子径が2μm以下の粉末で、酸素含有
量が1.5重量%以下、且つ窒化アルミニウム組成をA
lNとするとき含有する陽イオン不純物が0.3重量%
以下である窒化アルミニウム粉末が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の窒化アルミニウ
ム粉末は、高純度且つ微粒子であるために優れた性質を
有する窒化アルミニウム焼結体の原料となる。しかしな
がら、上記の窒化アルミニウム粉末は、シート等に成形
する際のスラリー調製時に、充分に安定なスラリーとす
ることが難しかった。このため、特にシート成形時の厚
みのバラツキが大きく、高い厚み精度を有する焼結体
を、表面研磨することなく焼結させた状態のままで得る
ことは困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
シート成形時の厚みのバラツキが小さくなるような窒化
アルミニウム粉末を得ることを目的として研究を重ねて
きた。その結果、特定の表面状態を有する窒化アルミニ
ウム粉末が、上記の目的を達成することを見い出し、本
発明を完成させるに至った。
【0005】即ち、本発明は、拡散反射法による赤外吸
収スペクトルにおいて、波数3000〜3450cm-1
の吸収ピークの最大吸光度と波数3500〜3800c
-1の吸収ピークの最大吸光度の合計をAxとし、波数
900〜1100cm-1の吸収ピークの最大吸光度をA
yとしたとき、下記式 Ax/Ay<3.0×10-3 を満足することを特徴とする窒化アルミニウム粉末であ
る。
【0006】本発明の窒化アルミニウム粉末の赤外吸収
スペクトルは、拡散反射法により測定されたものであ
る。赤外吸収スペクトルの測定装置としては、例えば、
日本バイオラット・ラボラトリーズ社製のFTS−7型
赤外分光光度計を用いることができる。
【0007】図1は、後述する実施例1で得られた本発
明の窒化アルミニウム粉末の赤外吸収スペクトルであ
る。図1において、波数900〜1100cm-1の範囲
に現れる吸収ピークはAl−Oの振動によるものである
と推定される。一方、図1では波数3000〜3800
cm-1の範囲には目視できる吸収ピークは認められない
が、上述した赤外吸収スペクトルの測定装置を用いて2
56回スキャンさせて積算値を求めることにより、吸収
ピークを確認することができる。波数3000〜0〜3
450cm-1と3500〜3800cm-1の吸収ピーク
はO−HおよびN−Hの振動によるものであると推定で
きる。
【0008】本発明においては、波数3000〜345
0cm-1の吸収ピークの最大吸光度と波数3500〜3
800cm-1の吸収ピークの最大吸光度の合計をAxと
し、波数900〜1100cm-1の範囲に現れる吸収ピ
ークの最大吸光度をAyとしたとき、下記式 Ax/Ay<3.0×10-3 を満足しなければならない。Ax/Ayが3.0×10-3
以上の窒化アルミニウム粉末は、スラリー特性が不安定
となり、特にスラリーのチクソトロピー性が増大するた
めシート成形体の厚みのバラツキが大きくなり、高精度
の厚みを有する焼結体を得る事ができない。更に良好な
厚み精度を得るためには、上記のAx/Ayは2.0×1
-3以下の範囲であることが好ましい。図1についてい
えば、Ax/Ayは0.15×10-3となる。
【0009】以上のことから、本発明の窒化アルミニウ
ム粉末は、表面の親水性基の量がきわめて少ない粉末で
あるということが言える。
【0010】本発明の窒化アルミニウム粉末は、上記の
条件を満足しておれば良いが、さらに焼結時の寸法収縮
に伴う寸法精度を高めるためには比表面積から算出した
平均粒径(D1)と沈降法で測定した平均粒径(D2)と
が下記式 0.2μm≦D1≦1.5μm D2/D1<2.00 を共に満足する窒化アルミニウム粉末であることが好ま
しい。ここで、窒化アルミニウム粉末の比表面積は、B
ET法による窒素ガス吸着で得られたものである。この
比表面積から真球換算により粒径(D1)を求めること
ができる。この方法で求めた粒径(D1)は、窒化アル
ミニウム粉末の一次粒径を表す。一方、沈降法、例え
ば、堀場製作所製自動粒度分布測定器CAPA−500
を用いて測定した平均粒径(D2) は、一次粒子が凝集
して形成された凝集粒子の平均粒径を表す。
【0011】また、さらに熱伝導率等に優れた窒化アル
ミニウム焼結体を得るためには、酸素含有量や陽イオン
不純物の少ないことが好ましい。即ち、AlNを窒化ア
ルミニウム組成とするとき、不純物となる酸素含有量が
1.5重量%以下、陽イオン不純物が0.3重量%以下
である窒化アルミニウム粉末が好適である。さらに、酸
素含有量が0.4〜1.3重量%、陽イオン不純物が
0.2重量%以下である窒化アルミニウム粉末がより好
適である。
【0012】尚、本発明に於ける窒化アルミニウムはア
ルミニウムと窒素の1:1化合物であり、これ以外のも
のをすべて不純物として扱う。ただし窒化アルミニウム
粉末の表面は空気中で不可避的に酸化されAl−N結合
がAl−O結合に置き変っているが、この結合Alは陽
イオン不純物とはみなさない。従って、Al−N,Al
−Oの結合をしていない金属アルミニウムは陽イオン不
純物である。
【0013】本発明に於ける上記窒化アルミニウム粉末
はどのような方法によって得られたものであっても良
い。
【0014】一般には、下記に示す方法によって好適に
製造することができる。即ち、アルミナとカーボンとを
混合して得た粉末を非酸化性雰囲気中において1300
〜1700℃で焼成し、さらに、酸素が25mol%以
上の酸素含有雰囲気下において650〜750℃で焼成
するか、または、酸素が25mol%未満の酸素含有雰
囲気下において650〜750℃で2回以上焼成する方
法である。
【0015】ここで、得られる窒化アルミニウム粉末の
焼結時の収縮を小さくするためには、原料となるカーボ
ンは特定の硫黄含有量を有するものであることが好まし
い。即ち、硫黄含有量は500ppm〜7000pp
m、好ましくは1000〜5000ppm、更に好まし
くは2000〜5000ppmである。
【0016】また、本発明に於いて原料となるカーボン
は、特定の比表面積と吸油量とを有することが好まし
い。即ち、比表面積は60m2/g 以上、好ましくは1
00〜300m2/gであり、また、吸油量は、80c
c/100g 以上、好ましくは100〜200cc/
100gであることが好ましい。
【0017】一方の原料であるアルミナは、Al23
表わされるものが何ら制限なく採用される。後述する焼
成によりアルミナになり得るアルミニウム化合物、例え
ば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミ
ニウム、ミョウバン、水酸化アルミニウム等を焼成する
ことにより得たアルミナであっても良い。即ち、焼成に
よりアルミナになり得るアルミニウム化合物とカーボン
とを混合し、後述する条件により焼成して該アルミニウ
ム化合物を分解してアルミナとし、さらに焼成して窒化
反応を行う方法も本発明で採用することができる。
【0018】アルミナの粒径は比表面積から算出した粒
径 (D3)と沈降法で測定した平均粒径(D4) とが、
下記式 0.1μm≦D3≦1.0μm D4/D3≦8.00 を共に満足するものが好適に用いられる。上記の粒径
(D3)はさらに、0.1μm≦D3≦0.8μmの範囲
であることが好ましい。また、D4/D3は6.00以下
であることが好ましく、さらに5.00以下であること
が生成された窒化アルミニウム粉末の凝集を抑制する点
からより好ましい。
【0019】上記した原料のカーボンとアルミナに含ま
れる不純物は、殆んどそのまま窒化アルミニウム粉末中
に残存して不純物となる。従って、高純度の窒化アルミ
ニウム粉末を得るためには、カーボンの灰分は、0.3
重量%以下、好ましくは0.2重量%以下であり、アル
ミナの純度は99.0重量%以上、好ましくは99.5
重量%以上であることが好適である。
【0020】アルミナとカーボンの混合比は1:1.5
〜1:4の範囲であることが凝集の程度の極めて小さい
AlN粉末を得る目的から好ましく、1:2〜1:3.
5の範囲であることがさらに好適である。
【0021】アルミナとカーボンの混合は乾式あるいは
湿式のどちらでも良いが、通常、十分な混合を達成する
ためには、湿式混合が好ましい。通常、混合手段はボー
ルミルによる混合が好適であるが、この際使用する容
器、ボール等は高純度アルミナ質あるいはプラスチック
質などを用い、不純物の混入を極力防止するのが好まし
い。ボールミルとしては、公知のもの、例えば回転式ボ
ールミル,バイブロボールミル等が挙げられる。また、
アトライターによる混合も採用し得る。また反応率を上
げ未反応アルミナ分の量を極小とするため十分均一な混
合を行うのが好ましい。混合粉末は焼成炉によって13
00〜1700℃、好ましくは1450〜1650℃の
温度で通常3〜10時間焼成することにより本発明の窒
化アルミニウム粉末が得られる。焼成温度が上記の下限
温度より低い温度では窒化反応が十分進行せず、目的の
窒化アルミニウム粉末が得られない場合があるので好ま
しくない。また、焼成温度が前記の上限温度を越える高
い温度では窒化反応は十分進行するが、しばしば生成す
る窒化アルミニウム粉末の粒子径が大きくなるか、ある
いは凝集が著しくなり、本発明の微粉末を得ることがで
きない場合があるので好ましくない。
【0022】前記焼成の際には焼成炉の炉材や焼成ボー
トなどの材質について不純物の原因とならないように配
慮するのが好ましい。また焼成の雰囲気は窒素を含む雰
囲気、通常は高純度の窒素ガスかあるいはそれにアンモ
ニアガスなどを加えたガスが好適であり、通常これらの
反応ガスを窒化反応が十分進行するだけの量、連続的又
は間欠的に供給しつつ焼成するとよい。
【0023】上記焼成後の混合物は窒化アルミニウム粉
末の他に未反応のカーボンを含有するので一般には混合
物を酸素含有雰囲気下において650〜750℃の温度
で焼成し、カーボンの除去が行われる。このとき、本発
明においては、酸素が25mol%以上の酸素含有雰囲
気下において焼成するか、または、酸素が25mol%
未満の酸素含有雰囲気下において2回以上焼成すること
が、本発明の窒化アルミニウム粉末を得るために必須で
ある。
【0024】酸素含有雰囲気は、実質的に窒素、酸素を
主成分とした混合ガスであることが好ましい。また、酸
素を含む混合ガスの組成は、窒素/酸素 =10mol
%/90mol%〜75mol%/25mol%の範囲
内である事が好ましい。この場合、酸化温度が高すぎた
り、窒素/酸素比が小さすぎると、窒化アルミニウム粉
末の表面が過剰に酸化され、目的とする粉末が得られ難
い。目的とする表面特性を有し、更に高純度な窒化アル
ミニウム粉末を得るためには上記組成範囲のガスを用
い、更に適当な酸化温度と時間を選択するのが好まし
い。また、酸素が25mol%未満の酸素含有雰囲気、
例えば、大気中での焼成の場合であっても、2回以上の
酸化処理を行う事により、目的とする表面特性を有する
窒化アルミニウム粉末を得ることができる。尚、このと
き、酸化処理を一回にして処理の時間を長くしても本発
明の窒化アルミニウム粉末を得ることができず、2回以
上の酸化処理を行うことが必要である。一回の酸化処理
の時間は、十分にカーボンを除去できる範囲、例えば、
4〜20時間から選択すればよい。
【0025】
【発明の効果】本発明の窒化アルミニウム粉末は、表面
官能基の種類と量に基づく特定の表面状態を有する。こ
のため本発明の窒化アルミニウム粉末を用いて成形を行
った場合、極めて安定なスラリーを得ることができ、そ
の結果、特にシート成形体において極めて厚み精度の良
いシートが得られる。従ってこのようにして得られたシ
ートの焼結体は5%以下の厚み精度で工程能力指数(C
p)を1.0以上とすることができる。また、特定の原
料を用いた場合には一次粒子の凝集の程度が極めて小さ
い窒化アルミニウム粉末を得ることができる。このた
め、本発明の窒化アルミニウム粉末を用いて焼結を行っ
た場合、線収縮率を14%以下とすることができる。こ
のように、本発明の窒化アルミニウム粉末は、厚み、面
方向とも焼結時の寸法安定性が良好であり、工程能力指
数を著しく高めることができる。
【0026】従って、本発明の窒化アルミニウム粉末は
高融点金属のペーストを表面に印刷して焼成する同時焼
成法に於いて、金属との収縮率の差を小さくすることが
できるために好適に使用される。特に、一枚ずつのシー
ト厚みや収縮率に高い精度が求められる窒化アルミニウ
ム積層パッケージ基板用として好適に使用される。
【0027】さらに、酸素含有量及び陽イオン不純物の
少ない窒化アルミニウム粉末を原料として用いた場合に
は、上記の効果に加えて、高熱伝導性、さらには透光性
を有する窒化アルミニウム焼結体を得ることができる。
【0028】
【実施例】本発明をさらに具体的に説明するために以下
に実施例及び比較例を掲げるが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
【0029】尚、以下の実施例及び比較例に於ける各種
の物性の測定は次の方法により行った。
【0030】1)カーボンの灰分量:JIS K−62
21−1970に従い、750℃の灰化後の重量から求
めた。
【0031】2)カーボンの吸油量:JIS K−62
21−1970に従い、ジブチルフタレートの滴下量か
ら求めた。
【0032】3)比表面積:N2吸着によるBET法で
求めた。(島津製作所(製)「フローソーブ2300」
を使用) 4)粉末の平均一次粒径(D1、D3) 平均一次粒径(μm)=6/(S×ρ) S:粉末比表面積(m2/g) ρ:粉末みかけ密度 6:定数 5)粉末の平均凝集粒径(D2、D4):遠心沈降法にて
求めた。(堀場製作所(株)製「CAPA500」を使
用) 6)粉末中の不純物量 陽イオン不純物量:粉末をアルカリ溶融後、酸で中和
し、溶液のICP発光分光分析により定量した。(島津
製作所(株)製[ICPS−1000」を使用)不純物
カーボン量:粉末を酸素気流中で燃焼させ、発生したC
O,CO2ガス量から定量した。(堀場製作所(株)製
「EMIA−110」を使用) 不純物酸素量:グラファイトるつぼ中での粉末の高温の
熱分解法により発生したCOガス量から求めた。(堀場
製作所(株)製「EMGA 2800」を使用) 7)イオウ含有量:自動燃焼式イオウ分試験器(滴定
法)(吉田科学(株)製)を使用。
【0033】8)みかけ密度:ヘリウム置換式圧力比較
法で求めた。(島津製作所(製)「オートピクノメータ
ー1320を使用) 9)シート成形体密度(d(g)):AlN粉末と分散
剤とを有機溶媒中に分散させてスラリーとし、これをド
クターブレード法により成形して得た成形体の寸法と重
量とから生密度を求め、この値からAlN粉末だけの成
形密度を計算して求めた。
【0034】d(g)=(成形体生密度)×(スラリー
中のAlN重量)/{(スラリー重量)−(有機溶媒重
量)} 10)AlN焼結体密度(d(S)):アルキメデス法
により求めた。(東洋精機(株)製「高精度比重計D−
H」を使用) 11)AlN焼結体熱伝導率:レーザーフラッシュ法に
より2次元法で測定した。(真空理工(株)製「熱定数
測定装置TC−7000」を使用) 12)焼結時の収縮率:焼結前後の寸法測定により求め
た。
【0035】収縮率=(1−焼結体寸法/焼結前の成形
体寸法)×100 13)粉末の表面特性 試料の前処理 窒化アルミニウム粉末2gを150℃、
30mmHg減圧下で3時間処理した。
【0036】拡散反射法FT−IR測定 ・日本バイオラット・ラボラトリーズ社 FTS−7型
赤外分光光度計を用いた。
【0037】・分解能8cm-1で256回スキャンして
積算値より求めた。
【0038】・バックグランド補正はKBr粉末を用
い、その後自動補正を行った。
【0039】・更に定量性を高める目的でKubelk
a−Munk変換処理を行った。
【0040】・吸光度Axは波数3000〜3450c
-1の吸収ピークの最大吸光度と波数3500〜380
0cm-1の吸収ピークの最大吸光度を合計して、又吸光
度Ayは900〜1100cm-1の吸収ピークの中で最
大のものから各々求めた。
【0041】14)工程能力指数(Cp) Cp=規格巾/6S (S:標準偏差) ここでは厚さの許容公差を±5%に設定し、規格巾を下
記式 規格巾=厚さ平均値×0.05×2 で求めた。
【0042】実施例1 純度99.9%、沈降法により測定した平均粒径
(D4)0.95μm,比表面積8.0m2/g,比表面
積から計算した粒径(D3)0.19μm,D4/D3
5.00のAl23 粉末15kgと,灰分量0.06
重量%,イオウ含有量2510ppm, 比表面積120
2/g ,吸油量115cc/100gのカーボン35
kgとをナイロン内張りポットとナイロン被覆ボールを
用いて混合した。混合粉末を高純度黒鉛製の皿に入れ、
2ガス流下で1550℃,6時間加熱処理した。しか
る後、650℃,10時間、大気中で脱炭処理した。大
気中でのこの処理を合計2回行い、窒化アルミニウム粉
末を得た。
【0043】得られた粉末のX線回折パターンはAlN
のピークのみを示した。又、赤外吸収スペクトルは図1
に示したとおりであり、Ax/Ay=0.15×10-3
あった。その他の諸特性は表2のNo.1に示したとお
りである。
【0044】次に得られたAlN粉末10kg,Y23
375g,ソルビタントリオレート100g,トルエン
3.3kg,エタノール2.7kgとを内容積50lの
ナイロン内張りポットに仕込みナイロン被覆ボールを用
いて24時間混合した。
【0045】混合スラリーにポリビニルブチラール70
0g,ベンジルブチルフタレート700g,トルエン
1.1kg,エタノール900gを加え、更に24時間
混合した。得られたスラリーを粘度が25000cps
(at25℃)になるまで真空脱泡を行った。
【0046】脱泡後のスラリーをドクターブレードシー
ト成形法で成形し、厚さ1.01mmの成形体を得た。
この成形体を59mm口の金型で150枚打ち抜き、焼
結テスト用サンプルとした。シート成形体密度(d
(g))は2.11(g/cm3)であった。
【0047】打ち抜いた成形体をマッフル炉中で、空気
中,600℃,3時間脱脂処理した。ついで、この成形
体を、BN製焼成皿に入れ、焼結テストを行った。焼結
はN2気流中で、室温から1800℃までの昇温速度を
5℃/minとし、1800℃で、7時間保持後、自然
冷却の条件下で行った。得られた焼結体は、厚さ、寸法
及び熱伝導率の測定に供した。
【0048】得られた焼結体の密度は平均3.328g
/cm3,標準偏差0.003g/cm3,寸法は平均5
1.011mm,標準偏差0.075mm, 又、厚さは
平均0.871mm,標準偏差0.009mmであっ
た。厚さの公差を±5%と設定すると、このシートの焼
結体の厚さに関する工程能力指数はCp=1.61であ
った。
【0049】実施例2 表1に示したアルミナ粉末,およびカーボンとを種々の
重量比で混合し、実施例1と同様の方法で窒素気流中で
加熱処理した後、様々な方法で脱炭処理をした。得られ
た粉末のX線図折パターンはすべてAlN単相であっ
た。次に実施例1と同様の方法で成形・焼成を行い、焼
結体の寸法,厚さ,物性を測定した。結果を表2に示し
た。尚、表1,表2のNo5は比較例である。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の窒化アルミニウム粉末の赤外
吸収スペクトルである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡散反射法による赤外吸収スペクトルに
    おいて、波数3000〜3450cm-1の吸収ピークの
    最大吸光度と波数3500〜3800cm-1の吸収ピー
    クの最大吸光度の合計をAxとし、波数900〜110
    0cm-1の吸収ピークの最大吸光度をAyとしたとき、
    下記式 Ax/Ay<3.0×10-3 を満足することを特徴とする窒化アルミニウム粉末。
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