JP2710675B2 - 光学情報記録再生用光ヘッド - Google Patents

光学情報記録再生用光ヘッド

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JP2710675B2 JP1282167A JP28216789A JP2710675B2 JP 2710675 B2 JP2710675 B2 JP 2710675B2 JP 1282167 A JP1282167 A JP 1282167A JP 28216789 A JP28216789 A JP 28216789A JP 2710675 B2 JP2710675 B2 JP 2710675B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は光学的情報記録媒体への情報の記録・再生に
用いる光ヘッドに関する。
<従来の技術> 従来、光学的情報記録媒体(以下記録媒体と略称す
る)への情報の記録・再生には、例えば第14図に示す光
学系構成の光ヘッドが用いられている。第14図に示す光
ヘッドの光学系の動作を説明すると次のようになる。ま
ず、半導体レーザ1から放射された発散光ビーム2はコ
リメータレンズ3で平行光ビーム4に変換され、回折格
子5に入射、0次および±1次の3つの透過回折光とな
る。
この3つの透過回折光すなわち3つの光ビーム6はビ
ームスプリッタ7に入射し、このビームスプリッタ7の
半透膜8で透過および反射され、透過した3つの光ビー
ム9は集束レンズ10で直線状に配された3つの微小光ス
ポット11(以下光スポットと略称する)に集束され、記
録媒体12に照射される。この場合、情報の記録には半導
体レーザ1を情報信号で変調した高出力光を、情報の再
生には連続低出力光を用いる。また、直線状に配された
3つの光スポットのうち、中心に位置する主光スポット
は0次回折光によるもので情報の記録・再生およびフォ
ーカシング用として、両側に位置する2つの副光スポッ
トは±1次回折光によるものでトラッキング用として機
能させる。
記録媒体12に3つの光スポット11として照射された3
つの光ビームは一部反射され、この反射された3つの光
ビームは集束レンズ10を逆行して再びほぼ平行光ビーム
となり、ビームスプリッタ7の半透膜8で反射されて図
における右方に向かい、受光レンズ13で絞られ、シリン
ドリカルレンズ14を経て受光ダイオード15に達する。受
光ダイオード15からは情報信号、光スポット11の集束状
況を示すフォーカシング制御信号および記録媒体12に設
けられているトラックと光スポット11の位置状況を示す
トラッキング制御信号が得られる。なお、受光レンズ13
は3つの反射平行光ビームを絞るための光学素子、シリ
ンドリカルレンズ14は非点収差を発生させ、フォーカシ
ング制御信号を得るための光学素子である。したがって
第14図に示す光ヘッドでは、フォーカシング制御信号の
取り出しに非点収差法、トラッキング制御信号の取り出
しに3ビーム法を用いている。
<発明が解決しようとする課題> 上述の光学系構成をもつ光ヘッドは、現在、一般に広
く使用されているが、フォーカシングに非点収差法を用
いているためクロストークが大きい、つまりフォーカシ
ング制御信号へのトラッキング制御信号のもれ込みが大
きく、良好なフォーカシング動作が行われないという欠
点を有する。
これは、トラッキングのため集束レンズ10を記録媒体
12に設けられたトラックに対し垂直方向に駆動すると、
受光ダイオード15に受光される光ビームの光点も動くか
らである。すなわち非点収差法と3ビーム法を採用する
場合、受光ダイオード15としては、通常第15図に示すよ
うな素子15Aないし素子15Fからなる6分割の素子構成の
ものを用い、受光ダイオード15上には主光ビームによる
光点16、副光ビームによる光点17および光点18の3つの
光点が照射され、トラッキングのため集束レンズ10を駆
動すると、これらの光点が矢印X方向に動き、例えば光
点16′、光点17′および光点18′のようになるからであ
る。
特に集束レンズ10と記録媒体12の間の距離が僅かにず
れて非合焦状態になり、受光ダイオード15上のフォーカ
シング制御信号を取り出すための光点16が第16図に示す
ように楕円形状となった場合には、 〔(素子15A出力+素子15B出力)−(素 子15C出力+素子15D出力)=フォーカシン グ制御信号出力〕 として取り出されるフォーカシング制御信号出力が楕円
光点16のときと楕円光点16′のときとでは変化するの
で、クロストロークが発生することになる。
本発明の目的は、集束レンズ10を駆動してトラッキン
グを行ってもフォーカシング制御信号へのトラッキング
制御信号のもれ込みがない、すなわちクロストークのな
い光ヘッドを提供することにある。
<課題を解決するための手段> 上記目的は、本発明により、記録媒体から反射され、
集束レンズを逆光し、ビームスプリッタで分離され、受
光レンズで絞られた0次および±1次の3つの光ビーム
の断面のほぼ中間に直線状のエッジをもつエッジミラー
を挿入し、例えば0次回折光の半分と+1次回折光はエ
ッジミラーに影響されることなく直進させ、0次回折光
の残り半分と−1次回折光はエッジミラーで反射させ、
これら直進光および反射光を受光ダイオードで受光し、
各0次回折光の受光出力あるいは両0次回折光の受光出
力を合成してフォーカシング制御信号と情報信号を、+
1次回折光の受光出力と−1次回折光の受光出力を差動
合成してトラッキング制御信号を得るように構成するこ
とにより達成される。
<作 用> フォーカシング制御信号を検出する受光ダイオードは
2分割の素子構成のものを用い、分割線はエッジミラー
のエッジと平行に配置する。トラッキングのために集束
レンズを駆動するとき受光ダイオード上の光点は受光ダ
イオードの分割線と平行に動くので、素子出力は変化せ
ず、クロストークが発生しない。
エッジミラーで光ビームを2分すると光エネルギーは
半減するので、エッジミラーに影響されない直進光の受
光出力とエッジミラーからの反射光の受光出力を合成
し、効率低下を防ぐ。
情報信号もフォーカシング制御信号を取り出す2分割
受光ダイオードから得る。
トラッキング制御信号を検出する受光ダイオードは、
フォーカシング制御信号検出用の受光ダイオードに近接
して配置し、エッジミラーに影響されない直進光側とエ
ッジミラーからの反射光側からの各受光出力を差動合成
してトラッキング制御信号とする。
<実施例> 第1図は本発明に係る光ヘッドの光学系構成を示す図
である。第1図における光ヘッドは、半導体レーザ1、
コリメータレンズ3、回折格子5、ビームスプリッタ
7、集束レンズ10、受光レンズ13、エッジミラー19およ
び受光ダイオード20,21から構成される。
第1図における光ヘッドの動作を説明すると次のよう
になる。半導体レーザ1から放射された発散光ビーム2
はコリメータレンズ3で平行光ビーム4に変換され、回
折格子5に入射、0次および±1次の3つの透過回折光
となる。
この3つの透過回折光すなわち3つの光ビーム6はビ
ームスプリッタ7に入射し、このビームスプリッタ7の
半透膜8で透過および反射(透過光と反射光の強度比は
1以外でもよい。また、反射された3つの光ビームは吸
収または散乱させる。)され、透過した3つの光ビーム
9は集束レンズ10で直線状に配された3つの光スポット
11に集束され、記録媒体12に照射される。この場合、情
報の記録には半導体レーザ1を情報信号で変調した高出
力光を、情報の再生には連続低出力光を用いる。また、
直線状に配された3つの光スポット11のうち、中心に位
置する主光スポットは0次回折光によるもので、情報の
記録・再生およびフォーカシング用として、両側に位置
する2つの副光スポットは±1次回折光によるもので、
トラッキング用として機能させる。
記録媒体12に3つの光スポット11として照射された3
つの光ビームは一部反射され、この反射された3つの光
ビームは集束レンズ10を逆行して再びほぼ平行光ビーム
となり(フォーカシングの状況により僅かに集束光ビー
ムまたは発散光ビームになる)、ビームスプリッタ7の
半透膜8で反射されて右に向かい、受光レンズ13で絞ら
れ例えば0次回折光の半分および+1次回折光はエッジ
ミラー19に影響されずに直進してほぼ受光レンズ13の焦
点付近に位置する第1の受光ダイオード20に達し、0次
回折光の残り半分と−1次回折光はエッジミラー19で反
射されて、この場合にもやはりほぼ受光レンズ13の焦点
付近に位置する第2の受光ダイオード21に達する。
第2図および第3図は、受光ダイオード20および21の
構成例を示したものである。受光ダイオード20は第2図
に示すように素子20A,20Bおよび20Cから構成され、0次
回折光は素子20Aまたは素子20Bに、+1次回折光は素子
20Cに受光される。また、受光ダイオード21は第3図に
示すように素子21A,21Bおよび21Cから構成され、0次回
折光は素子21Aまたは素子21Bに、−1次回折光は素子21
Cに受光される。
第4図にフォーカシング制御信号およびトラッキング
制御信号を取り出すための受光系における光ビーム経路
を示す。
第1図において、記録媒体12が集束レンズ10の合焦位
置にあれば、記録媒体12に照射され記録媒体12から一部
反射される3つの光ビームは集束レンズを逆行して平行
光ビームとなり、ビームスプリッタ7の半透膜8で反射
されて、受光レンズ13には第4図(a)に示すように0
次回折光は平行光22、+1次回折光は平行光23、−1次
回折光は平行光24の状態で入射する。
次に、記録媒体12が集束レンズ10に近づいた場合に
は、受光レンズ13には第4図(b)に示すように0次回
折光は発散光25、+1次回折光は発散光26、−1次回折
光は発散光27の状態で入射する。
また、記録媒体12が集束レンズ10より遠去かった場合
には、受光レンズ13には第4図(c)に示すように0次
回折光は集束光28、+1次回折光は集束光29、−1次回
折光は集束光30の状態で入射する。
第4図(a)において、受光レンズ13に入射した平行
光22は、受光レンズ13で絞られ、この絞られた光の上半
分はエッジミラー19に影響されずに直進して受光ダイオ
ード20の素子20Aと素子20Bの境界部に達し、第2図に示
すように境界線31上に微小光点32となって照射される。
したがって素子20Aからも素子20Bからも受光出力は得ら
れない(実際には回折現象などで素子20Aと素子20Bに僅
かではあるがほぼ等量の受光出力が得られることがあ
る)。また、受光レンズ13で絞られた光の下半分はエッ
ジミラー19で反射されて受光ダイオード21の素子21Aと
素子21Bの境界部に達し、第3図に示すように境界線33
上に微小光点34となって照射される。したがって素子21
Aからも素子21Bからも受光出力は得られない(上述と同
様に僅かではあるがほぼ等量の受光出力が得られること
がある)。
フォーカシング制御信号は受光ダイオード20および21
から、 (素子20A出力+素子21A出力)−(素子 20B出力+素子21B出力)=フォーカシング 制御信号出力 〔式1〕 または、 (素子20B出力+素子21B出力)−(素子 20A出力+素子21A出力)=フォーカシング 制御信号出力 〔式2〕 として取り出すので、この場合すなわち第4図(a)の
場合、フォーカシング制御信号出力は零になる。
さらに、受光レンズ13に入射した平行光23および平行
光24は同様に受光レンズ13で絞られ、平行光23は受光ダ
イオード20の素子20Cに達し、第2図に示すように素子2
0Cに微小光点35となって受光され、また、平行光24はエ
ッジミラー19で反射されたのち受光ダイオード21の素子
21Cに達し、第3図に示すように素子21Cに微小光点36と
なって受光される。これによってトラッキング制御信号
が、 素子20C出力−素子21C出力=トラッキン グ制御信号出力 〔式3〕 または、 素子21C出力−素子20C出力=トラッキン グ制御信号出力 〔式4〕 として取り出される。
次に、第4図(b)において、受光レンズ13に入射し
た発散光25は受光レンズ13で絞られ、この受光レンズ13
で絞られた光の上半分はエッジミラー19に影響されずに
直進して受光ダイオード20の素子20Aに達し、第2図に
示すように素子20Aに半円形の光点37となって受光さ
れ、また、受光レンズ13で絞られた光の下半分はエッジ
ミラー19で反射されたのち受光ダイオード21の素子21A
に達し、第3図に示すように素子21Aに半円形の光点38
となって受光され、〔式1〕または〔式2〕からフォー
カシング制御信号が取り出される。なお、受光レンズ13
に入射した発散光26および27は同様に受光レンズ13で絞
られ、発散光26は受光ダイオード20の素子20Cに達し、
第2図に示すように素子20Cに光点39となって受光さ
れ、発散光27はエッジミラー19で反射されたのち受光ダ
イオード21の素子21Cに達し、第3図に示すように素子2
1Cに光点40となって受光され、〔式3〕または〔式4〕
からトラッキング制御信号が取り出される。
さらに、第4図(c)において、受光レンズ13に入射
した集束光28は、受光レンズ13で絞られ、この受光レン
ズ13で絞られた光の上半分はエッジミラーに影響されず
に直進し、焦点を結んだのち拡がりながら受光ダイオー
ド20の素子20Bに達し、第2図に示すように素子20Bに半
円形の光点41となって受光され、また、受光レンズ13で
絞られた光の下半分はエッジミラー19で反射され、焦点
を結んだのち拡がりながら受光ダイオード21の素子21B
に達し、第3図に示すように素子21Bに半円形の光点42
となって受光され、〔式1〕または〔式2〕からフォー
カシング制御信号が取り出される。なお、受光レンズ13
に入射した集束光29および30は同様に受光レンズ13で絞
られ、集束光29は焦点を結んだのち拡がりながら受光ダ
イオード20の素子20Cに達し、第2図に示すように素子2
0Cに光点43となって受光され、また、集束光30はエッジ
ミラー19で反射され、焦点を結んだのち拡がりながら受
光ダイオード21の素子21Cに達し、第3図に示すように
素子21Cに光点44となって受光され、〔式3〕または
〔式4〕からトラッキング制御信号が取り出される。
上述の説明では記録媒体12が集束レンズ10の合焦位置
にある場合、受光ダイオード20および21も受光レンズ13
のほぼ焦点付近に位置するとしたが、受光ダイオード20
および21は必ずしも受光レンズ13の焦点付近になくても
よい。また、エッジミラー19は、第4図において図面に
垂直方向に直線状のエッジ部45が光軸46に接する位置に
配されているものとして説明したが、エッジミラー19は
第4図における上下方向(Y方向)に適宜移動させても
よいし、光軸方向(Z方向)に適宜移動させてもよい。
さらに、受光ダイオード20および21をY方向およびZ方
向に適宜移動させてもよい。
受光ダイオード20および21が受光レンズ13の焦点付近
に位置しない場合の受光系における光ビーム経路を第5
図に示す。この場合、第4図に比しエッジミラー19はZ
方向に、受光ダイオード20および21はY方向およびZ方
向に適宜移動させている。
第6図および第7図は、第5図の場合に対応する受光
ダイオード20および21上の光点を示している。
第5図(a)において、受光レンズ13に入射した平行
光22は、受光レンズ13で絞られ、この受光レンズ13で絞
られた光の上半分はエッジミラー19に影響されずに直進
して受光ダイオード20に達し、第6図に示すように素子
20Aと素子20Bにまたがる半円形の光点47となって素子20
Aと素子20Bに等しい光量で受光される。また、受光レン
ズ13で絞られた光の下半分はエッジミラー19で反射され
て受光ダイオード21に達し、第7図に示すように素子21
Aと素子21Bの境界線33上にまたがる半円形の光点48とな
って素子21Aと素子21Bに等しい光量で受光され、〔式
1〕または〔式2〕からフォーカシング制御信号が取り
出される。ただしこの場合、フォーカシング制御信号出
力は零になる。なお、受光レンズ13に入射した平行光23
および24は同様に受光レンズ13で絞られ、平行光23は受
光ダイオード20の素子20Cに達し、第6図に示すように
素子20Cに光点49となって受光され、また平行光24はエ
ッジミラー19で反射されたのち受光ダイオード21の素子
21Cに達し、第7図に示すように素子21Cに光点50となっ
て受光され、〔式3〕または〔式4〕からトラッキング
制御信号が取り出される。
次に第5図(b)において、受光レンズ13に入射した
発散光25は、受光レンズ13で絞られ、この受光レンズ13
で絞られた光の上半分はエッジミラー19に影響されずに
直進して受光ダイオード20に達し、第6図に示すように
素子20Aと素子20Bにまたがる半円形の光点51となって素
子20Aに大きく、素子20Bに小さい光量で受光され、ま
た、受光レンズ13で絞られた光の下半分はエッジミラー
19で反射されたのち受光ダイオード21の素子21Aに達
し、第7図に示すように素子21Aと素子21Bにまたがる半
円形の光点52となって素子21Aに大きく、素子21Bに小さ
い光量で受光され、〔式1〕または〔式2〕からフォー
カシング制御信号が取り出される。なお、受光レンズ13
に入射した発散光26および27は同様に受光レンズ13で絞
られ、発散光26は受光ダイオード20の素子20Cに達し、
第6図に示すように素子20Cに光点53となって受光さ
れ、発散光27はエッジミラー19で反射されたのち受光ダ
イオード21の素子21Cに達し、第7図に示すように素子2
1Cに光点54となって受光され、〔式3〕または〔式4〕
からトラッキング制御信号が取り出される。
さらに、第5図(C)において、受光レンズ13に入射
した集束光38は、受光レンズ13で絞られ、この受光レン
ズ13で絞られた光の上半分はエッジミラー19に影響され
ずに直進して受光ダイオード20に達し、第6図に示すよ
うに素子20Bにだけ半円形の小光点55となって受光さ
れ、また、受光レンズ13で絞られた光の下半分はエッジ
ミラー19で反射されたのち受光ダイオード21に達し、第
7図に示すように素子21Bにだけ半円形の小光点56とな
って受光され、〔式1〕または〔式2〕からフォーカシ
ング制御信号が取り出される。なお、受光レンズ13に入
射した集束光29および30は同様に受光レンズ13で絞ら
れ、集束光29は受光ダイオード20の素子20Cに達し、第
6図に示すように素子20Cに小光点57となって受光さ
れ、集束光30はエッジミラー19で反射されたのち受光ダ
イオード21の素子21Cに達し、第7図に示すように素子2
1Cに小光点58となって受光され、〔式3〕または〔式
4〕からトラッキング制御信号が取り出される。
受光ダイオード20は第2図および第6図に示すように
素子20A,20Bおよび20Cから構成され、素子20Aと素子20B
には0次回折光が、素子20Cには+1次回折光が受光さ
れ、−1次回折光はエッジミラー19で反射され、受光ダ
イオード21の素子21Cで受光されるとして説明した。
しかし、実際には、−1次回折光もエッジミラー19で
すべてが反射されることなく、受光ダイオード20の側へ
回り込む成分がある。したがって受光ダイオード20には
第8図に示すように素子20Dを設け、−1次回折光の回
り込み成分は素子20Dに光点36′,40′あるいは44′とな
って受光され、その受光出力を受光ダイオード21の素子
21Cの受光出力と合成すれば受光効率の向上がはかれ
る。
同様に受光ダイオード21は第3図および第7図に示す
ように素子21A,21Bおよび21Cから構成され、エッジミラ
ー19からの反射により素子21Aと素子21Bには0次回折光
が、素子21Cには−1次回折光が受光され、+1次回折
光はエッジミラー19に影響されることなく受光ダイオー
ド20の素子20Cで受光されると説明した。
しかし、実際には+1次回折光もエッジミラー19に影
響され、受光ダイオード21の側へ回り込む成分がある。
したがって受光ダイオード21には第9図に示すように素
子21Dを設け、+1次回折光の回り込み成分は素子21Dに
光点35′,39′あるいは43′となって受光され、その受
光出力を受光ダイオード20の素子20Cの受光出力と合成
すれば受光効率の向上がはかれる。
なお、このように受光ダイオード20および21に素子20
Dおよび21Dを設けた回り込み成分の受光は、第6図およ
び第7図に示す受光ダイオードの場合にも適用可能であ
る。
受光ダイオード20および21からはフォーカシング制御
信号、トラッキング制御信号さらには情報信号が取り出
せる。
第10図および第11図に示す回路構成はこれらフォーカ
シング制御信号、トラッキング制御信号および情報信号
を取出すものである。
まず、第10図および第11図において、受光ダイオード
20の素子20Aと受光ダイオード21の素子21Aの受光出力を
加算器59で、受光ダイオード20の素子20Bと受光ダイオ
ード21の素子21Bの受光出力を加算器60でそれぞれ加算
し、さらに加算器59の出力および加算器60の出力を減算
器61に入力し、加算器59の出力と加算器60の出力との差
を減算器61から取り出し、フォーカシング制御信号出力
62とする。これを式で表わしたものが記述の〔式1〕ま
たは〔式2〕である。なお、フォーカシング制御信号出
力62は、減算器2個と加算器1個を用いて次式のように
演算してもよい。
(素子20A出力−素子20B出力)+(素子 21A出力−素子21B出力)=(素子20A出 力−素子21B出力)+(素子21A出力−素子 20B出力)=フォーカシング制御信号出力 〔式5〕 次にトラッキング制御信号出力は第10図の場合、受光
ダイオード20の素子20Cの受光出力と受光ダイオード21
の素子21Cの受光出力を減算器63に入力し、2つの受光
出力の差を減算器63から取り出し、これをトラッキング
制御信号出力64とする。これを式で表わしたものが記述
の〔式3〕または〔式4〕である。
さらに第11図の場合は、受光ダイオード20または21の
素子20Cと素子21Dの受光出力を加算器65で加算し、素子
21Cと素子20Dの受光出力を加算器66で加算し、加算器65
と加算器66の出力を減算器67に入力し、2つの入力の差
を減算器67から取り出してトラッキング制御信号出力68
とする。これを式で表わすと次のようになる。
(素子20C出力+素子21D出力)−(素子 21C出力+素子20D出力)=トラッキング制 御信号出力 〔式6〕 なお、トラッキング制御信号出力68は減算器2個と加
算器1個を用いて次式のように演算してもよい。
(素子20C出力−素子21C出力)+(素子 21D出力−素子20D出力)=(素子20C出 力−素子20D出力)+(素子21D出力−素子 21C出力)=トラッキング制御信号出力 〔式7〕 また、情報信号出力については、第10図および第11図
において、加算器59の出力と加算器60の出力を加算器69
に入力し、加算器69の出力を情報信号出力70とする。
この第10図および第11図における減算器61の出力62す
なわちフォーカシング制御信号出力62は、第12図に示す
ようにサーボ増幅器71で適宜増幅され、光ヘッドの集束
レンズ10を光軸に沿って矢印72の方向に駆動させるため
のフォーカシングコイル73に加えられる。このようにフ
ォーカシング制御ループ系が形成され、記録媒体12に常
にシャープな光スポットが照射されるように制御する。
さらに、第10図および第11図における減算器63または
67の出力64または68すなわちトラッキング制御信号出力
64または68は、第12図に示すようにサーボ増幅器74で適
宜増幅され、光ヘッドの集束レンズ10を光軸に対し垂直
方向の矢印75の方向に駆動させるためのトラッキングコ
イル76に加えられる。このようにしてトラッキング制御
ループが形成され、記録媒体12に設けられたトラックを
光スポットが正しくトレースするように制御する。
エッジミラー19は、例えば第13図(a)に示すように
直線状のエッジ部77をもつ直角プリズムの斜面78に反射
膜を施したものを用いる。また、第13図(b)に示すよ
うにエッジ部の欠けなどの発生を防ぐため、面取りをし
て直線状のエッジ部79を形成してもよい。
ビームスプリッタ7は半透膜8を使うものとして説明
したが、ほかに偏光膜を使う偏光ビームスプリッタと1/
4波長板からなる光アイソレータを適用してもよい。こ
の場合には光損失の減少と半導体レーザ1への戻り光の
低減に役立つ。また、受光ダイオード20および21はいわ
ゆるダイオードとして説明したが、ほかに太陽電池のよ
うな受光素子も使用できることはいうまでもない。
上述の説明では、フォーカシング制御信号は効率を考
慮して受光ダイオード20と21の受光出力を合成するとし
たが、効率の向上よりも調整の容易さに重点を置くなら
ば、受光ダイオード20の受光出力のみ、または受光ダイ
オード21の受光出力のみを使用してもよい。すなわち、 ±素子20A出力素子20B出力=フォーカ シング制御信号出力 または、 ±素子21A出力素子21B出力=フォーカ シング制御信号出力である。
<発明の効果> 上述のように本発明によれば、フォーカシング制御信
号をエッジミラーと2分割受光ダイオードを使って取り
出すので、トラッキングのために集束レンズを駆動して
もクロストークが発生せず、またエッジミラーを使うた
め直進する光ビームとエッジミラーで反射される光ビー
ムの双方を損失なく有効に利用でき、トラッキングには
安定度の優れた3ビーム法が適用できる光ヘッドが実現
可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光ヘッドの光学系構成例を示す図、第
2図、第3図、第6図および第7図は、3素子からなる
受光ダイオードの構成と受光される光点を例示する図、
第4図および第5図はフォーカシング制御信号ならびに
トラッキング制御信号を取り出すための受光系における
光ビーム経路を説明するための図、第8図および第9図
は4素子からなる受光ダイオードの構成と受光される光
点を例示する図、第10図および第11図は受光ダイオード
素子出力からフォーカシング制御信号、トラッキング制
御信号および情報信号を合成する回路構成例を示す図、
第12図はフォーカシング制御およびトラッキング制御を
説明するための図、第13図はエッジミラーの斜視図、第
14図は従来の光ヘッドの光学系構成例を示す図、第15図
は従来の受光ダイオードの構成と受光される光点の動き
を説明するための図、第16図は第15図における光点が楕
円形状となったとき、光点が動くとクロストークが発生
することを説明するための図である。 1……半導体レーザ、3……コリメータレンズ、5……
回折格子、7……ビームスプリッタ、8……半透膜、10
……集束レンズ、12……記録媒体、13……受光レンズ、
19……エッジミラー、20,21……受光ダイオード、59,6
0,65,66,69……加算器、61,63……減算器、71,74……サ
ーボ増幅器。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的情報記録媒体に0次回折光、+1次
    回折光および−1次回折光による3つの光ビームを照射
    する照射系と、該記録媒体からの3つの反射光ビームを
    受光する受光系からなる光ヘッドにおいて、 前記受光系にエッジミラーを備え、前記記録媒体からの
    3つの反射光ビームのうち0次回折光のほぼ半分と+1
    次回折光は前記エッジミラーに影響されることなく直進
    させて第1の受光ダイオードで受光し、0次回折光のほ
    ぼ半分の残りと−1次回折光は前記エッジミラーで反射
    させて第2の受光ダイオードで受光し、第1の受光ダイ
    オードまたは第2の受光ダイオードの出力あるいは第1
    の受光ダイオードと第2の受光ダイオードの合成出力か
    らフォーカシング制御信号、トラッキング信号および情
    報信号を得るように構成したことを特徴とする光学情報
    記録再生用光ヘッド。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光ヘッドにおいて、前記フ
    ォーカシング制御信号および前記情報信号は0次回折光
    から、前記トラッキング制御信号は±1次回折光から得
    られるように構成した光ヘッド。
  3. 【請求項3】請求項1記載の光ヘッドにおいて、前記第
    1の受光ダイオードおよび前記第2の受光ダイオード
    は、分割線が前記エッジミラーのエッジに平行な3素子
    または4素子構成である光ヘッド。
  4. 【請求項4】請求項1記載の光ヘッドにおいて、前記第
    1の受光ダイオードまたは前記第2の受光ダイオードの
    出力あるいは合成出力は、サーボ増幅器で増幅してフォ
    ーカシング制御およびトラッキング制御に用いるように
    構成した光ヘッド。
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