JP2706387B2 - 熱可塑性ポリエステル組成物 - Google Patents
熱可塑性ポリエステル組成物Info
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Description
く、柔らかい有機高分子微粒子を含有するために成型品
にした際の平坦性、滑り性、耐削れ性などに優れる熱可
塑性ポリエステル組成物に関するものである。
リエチレンテレフタレートは、優れた力学特性、化学特
性を有しており、フィルム、繊維等の成形品として広く
用いられている。そして、熱可塑性ポリエステルを成形
品に加工して使用する際には、その滑り性や耐削れ性
が、製造工程、各種用途における加工工程での作業性に
大きな影響を及ぼすことになる。例えば磁気テ−プのベ
−スフィルムとして使用する際に、それらの特性が不足
すると、磁気テープの製造工程中にコ−ティングロ−ル
とフィルムとの間の摩擦が大きくなり、フィルムにしわ
や擦り傷が生じたりする。また、フィルムの摩耗粉が発
生しやすくなり、磁性層を塗布する工程で塗布抜けが生
じ、その結果磁気記録の抜け(ドロップ・アウト)等を
引き起こす原因となる。
としては、二酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化珪素
などの無機粒子をポリエステル中に含有させることが数
多く提案されている。しかし、これらの無機粒子は、硬
く、かつポリエステルとの親和性が低いために、例えば
フィルムとして使用する際に、磁性層を塗布する工程で
のカレンダ−処理やフィルム走行時のロ−ルとの接触、
巻き取り時のフィルム同士の接触などによる外力が加わ
ると、容易に脱落を生じ、削れ物の発生、滑り性の悪化
や表面の傷の発生の原因となる。しかも脱落した粒子自
体が硬いために、削れ物や表面の傷は時間と共に相乗的
に増加することになる。そして、このように削れ物の発
生が多く、表面に傷が生じると、磁性層を塗布する工程
で塗布抜け、ドロップ・アウトの原因となる。さらに、
磁性層を塗布する工程でのカレンダ−ロ−ルの汚れは磁
気記録フィルムを製造する上で作業性を著しく悪化させ
る。つまり、無機粒子のような硬い粒子では外力を真面
に受けやすく、耐削れ性を向上させる点で解決すべき問
題である。
めの手法としては、無機粒子の表面処理、有機粒子の使
用などが提案されている。無機粒子の表面処理として
は、例えば特開昭63−128031号公報にポリアク
リル酸系ポリマによる表面処理、特開昭62−2353
53号公報、特開昭63−234039号公報にリン化
合物による表面処理、特開昭62−223239号公
報、特開昭63−312345号公報にカップリング剤
による表面処理、特開昭63−304038号公報にシ
ラン化合物による表面処理、特開昭63−280763
号公報にグリコ−ルによるグラフト化での表面処理がそ
れぞれ提案されているが、これらの方法を採用しても耐
削れ性はいずれも十分でない。また、有機粒子として
は、特公昭63−45409公報、特開昭59−217
755公報、特開平2−189359公報に、架橋高分
子微粒子が提案されているが、これらの方法を採用して
も耐削れ性はいずれも十分でない。
討した結果、特定の組成を有する柔らかい有機高分子微
粒子を使用することによって、平坦性、滑り性、耐削れ
性を大幅に改良することができることを見い出した。本
発明の目的は、前述の従来技術の欠点を解消することに
あり、フィルムや繊維に成形した時に、平坦性、滑り
性、耐削れ性に優れた熱可塑性ポリエステル組成物を提
供することにある。
子中に唯一個の脂肪族の不飽和結合を有するモノビニル
化合物と架橋剤として分子中に2個以上の脂肪族の不飽
和結合を有する化合物の共重合体からなる粒子であっ
て、該粒子を10%変形させた時の強度(S10)が次式
(1)を満たす有機高分子微粒子を含有してなる熱可塑
性ポリエステル組成物によって達成できる。 0<S10≦8 (kgf/mm2 ) (1)
は、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とするジカルボ
ン酸およびそのエステル形成性誘導体とグリコ−ルから
製造される。本発明における芳香族ジカルボン酸として
は、例えばテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、ジフェニルジカルボン酸、イソフタル酸などを挙
げることができる。本発明におけるグリコ−ル成分とし
ては、例えばエチレングリコ−ル、ブタンジオ−ル、テ
トラメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−ルな
どの脂肪族グリコ−ル、あるいはシクロヘキサンジメタ
ノ−ルなどの脂環族ジオ−ルなどを挙げることができ
る。本発明におけるポリエステルとしては、例えばアル
キレンテレフタレ−トまたはアルキレンナフタレ−トを
主たる構成成分とするものが好ましい。また、これらの
ポリエステルは、ホモポリエステルであってもコポリエ
ステルであってもよい。共重合成分の例としてはアジピ
ン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂
環式ジカルボン酸、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロ
ピレングリコ−ルなどが挙げられる。
中に唯一個の脂肪族の不飽和結合を有するモノビニル化
合物(A)と、架橋剤として分子中に2個以上の脂肪族
の不飽和結合を有する化合物(B)との共重合体からな
る。
しては、スチレン、α−メチルスチレン、フルオロスチ
レン、ビニルビリンなどの芳香族モノビニル化合物、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビ
ニル化合物、メチルアクリレ−ト、エチルアクリレ−
ト、プロピルアクリレ−ト、ブチルアクリレ−ト、オク
チルアクリレ−ト、ドデシルアクリレ−ト、ヘキサデシ
ルアクリレ−ト、2−エチルヘキシルアクリレ−ト、2
−ヒドロキシエチルアクリレ−ト、グリシジルアクリレ
−ト、N,N´−ジメチルアミノエチルアクリレ−トな
どのアクリル酸エステルモノマ−、メチルメタクリレ−
ト、エチルメタクリレ−ト、プロピルメタクリレ−ト、
イソプロピルメタクリレ−ト、ブチルメタクリレ−ト、
sec−ブチルメタクリレ−ト、アリルメタクリレ−
ト、フェニルメタクリレ−ト、ベンジルメタクリレ−
ト、2−エチルヘキシルメタクリレ−ト、、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレ−ト、グリシジルメタクリレ−
ト、N,N´−ジメチルアミノエチルメタクリレ−トな
どのメタクリル酸エステルモノマ−、アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、イタコン酸などのモノまたはジ
カルボン酸およびジカルボン酸の酸無水物、アクリルア
ミド、メタクリルアミドなどのアミド系モノマ−を使用
することができる。
造式を有するものが望ましく、R2 の炭素数が4以上の
ものは柔軟なセグメントを付与するのに好ましい。特に
好ましくは、化合物(A)が単一成分で重合体の構造を
とった際、そのガラス転移温度が本発明で使用するポリ
エステルのガラス転移温度以下であることが望ましく、
さらにはそのガラス転移温度が50℃以下、好ましくは
20℃以下、さらに好ましくは0℃以下であるものが望
ましい。具体的には、ブチルアクリレ−ト、オクチルア
クリレ−ト、ドデシルアクリレ−ト、ヘキサデシルアク
リレ−ト、2−エチルヘキシルアクリレ−トなどのアク
リル酸エステルモノマ−、ブチルメタクリレ−ト、se
c−ブチルメタクリレ−ト、ヘキシルメタクリレ−ト、
ヘキサデシルメタクリレ−ト、2−エチルヘキシルメタ
クリレ−トなどのメタクリル酸エステルモノマ−などが
好ましく用いられる。
ン化合物、あるいはトリメチロ−ルプロパントリアクリ
レ−ト、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−ト、
あるいはエチレングリコ−ルジアクリレ−ト、エチレン
グリコ−ルジメタクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ル
ジアクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルジメタクリレ
−ト、1,3−ブチレングリコ−ルジアクリレ−ト、
1,3−ブチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、トリメ
チロ−ルプロパントリアクリレ−ト、トリメチロ−ルプ
ロパントリメタクリレ−トなどの多価アクリレ−トおよ
びメタクリレ−トが挙げられる。化合物(B)のうち、
特にジビニルベンゼン、エチレングリコ−ルジメタクリ
レ−トまたはトリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−
トを用いることが好ましい。
種以上を混合して用いることもできる。また、本発明の
ように比較的低い強度を有する有機高分子微粒子を製造
するには有機高分子微粒子中の純分の架橋剤の割合が1
〜60重量%、好ましくは2〜50重量%、より好まし
くは5〜40重量%であることが望ましい。さらに、化
合物(A)、(B)以外の成分を添加してもよく、耐熱
性、分散性を向上させるために微量の無機物で被覆、親
和性を向上させるための表面処理などを実施してもよ
い。
ましいものを例示すると、ブチルアクリレ−ト−ジビニ
ルベンゼン共重合体、オクチルアクリレ−ト−ジビニル
ベンゼン共重合体、2−エチルヘキシルアクリレ−ト−
ジビニルベンゼン共重合体、2−エチルヘキシルアクリ
レ−ト−エチレングリコ−ルジメタクリレ−ト共重合
体、ヘキシルメタクリレ−ト−ジビニルベンゼン共重合
体共重合体、2−エチルヘキシルメタクリレ−ト−ジビ
ニルベンゼン共重合体などの架橋高分子微粒子が挙げら
れる。また、スチレン−ブチルアクリレ−ト−ジビニル
ベンゼン共重合体、スチレン−ヘキシルメタクリレ−ト
−ジビニルベンゼン共重合体などのように3成分系で微
粒子を製造してもよい。
架橋高分子微粒子の製造方法を例として説明すると、例
えば化合物(A)、(B)を混合し、以下のような乳化
重合により製造する方法がある。 (a)ソ−プフリ−重合法、すなわち乳化剤を使用しな
いか、あるいは極めて少量の乳化剤を使用して重合する
方法。 (b)乳化重合に先だって重合系内へ重合体粒子を添加
しておいて乳化重合させるシ−ド重合法。 (c)単量体成分の一部を乳化重合させ、その重合系内
で残りの単量体を重合させるコア−シェル重合法。 (d)特開昭54−97582号公報および特開昭54
−126288号公報に示されているユ−ゲルスタット
等による重合法。 上記のうち、特に(c)および(d)の方法は柔らかい
粒子を製造する上で好ましい。
%変形させた時の強度(以下S10と記す。)が前述の式
(1)を満たしている。成形品の耐削れ性、滑り安定性
を特に良好にするには、好ましくはS 10 の上限が6kgf/
mm2 、さらに好ましくは4kgf/mm2 であることが望まし
い。特にS10の値が3kgf/mm2 より小さく、ポリエステ
ルとの親和性に優れる有機高分子微粒子においては、平
坦性が大きく向上するので好ましい。
の指標となるものであり、例えば図1に示すような方法
で粒子の外力による変形挙動を測定することにより得ら
れるものである。図1に示す方法では、まず下部加圧圧
子1上に粒子を分散させ、上部加圧圧子2と下部加圧圧
子1の間に微粒子3を1個固定する。そして、一定の増
加割合で負荷力を与え、微粒子の変形量と負荷力を自動
計測し、粒子が10%変形した時の荷重P( kgf)か
ら、次式(2)に従い、S10(この測定を計10回行な
い、10回の平均値をS10とした。)を計算する。 S=2.8P/πd2 (kgf/mm2 ) (2) ここで、dは粒径(mm)を表している。
成形品の滑り性、表面にできる突起の高さを適正化する
上で0.001〜3μm、好ましくは0.005〜2μ
m、さらに好ましくは0.010〜1μmであることが
望ましい。
の添加量は、ポリエステル100重量部に対して0.0
01〜20.0重量部、好ましくは0.005〜10.
0重量部、さらに好ましくは0.01〜8.0重量部で
あることが望ましい。
への添加方法は特に限定されず、例えばポリエステル原
料のグリコ−ルスラリ−としてポリエステル製造工程す
なわちエステル交換、エステル化、重縮合反応中に添加
したり、溶融ポリエステルの混練中に添加することがで
きる。そのスラリ−濃度としては、0.5〜20重量%
程度が適当である。
粒子をポリエステル中に添加すると、粒子の脱落が起こ
りにくく、フィルムにした際に耐削れ性、滑り性、電磁
変換特性に優れたポリエステル組成物を得ることができ
る。
ステルの製造時に通常使用されるリチウム、ナトリウ
ム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、アン
チモン、ゲルマニウム、チタン等の化合物の金属化合物
触媒、着色防止剤としてのリン化合物、有機高分子微粒
子以外の不活性粒子等を含有していてもよい。
発明における物性値の測定方法ならびに効果の評価方法
は次の通りである。
いて測定し、50体積%にあたる粒子等価球直径を求
め、平均粒径とした。
1型)を使用して、負荷速度:0.0145gf/s、
0〜1gfまでの負荷を加えて変形量を測定した。そし
て、粒子が10%変形した時の荷重P( kgf)から、前
述の式(2)に従い、S10(この測定を計10回行な
い、10回の平均値をS10とした。)を計算した。
た。
ンダ−汚れの両者の特性から判断し、両者ともに良好な
場合を合格とした。 (1)ガイドロ−ル汚れ(耐削れ性(1)) ポリエステル組成物を160℃で乾燥後、290℃で溶
融押し出しシ−ト化し、未延伸フィルムを得た。さらに
これを90℃で縦方向に3.4倍、横方向に3.4倍延
伸して220℃で10秒間加熱処理し、厚さ15μmの
フィルムとした。さらに、得られたフィルムを1/2イ
ンチにスリットし、テ−プ走行性試験機TBT−300
型((株)横浜システム研究所製)を使用し、25℃、
60%RH雰囲気で1000回繰り返し走行させた後、
ガイドロ−ル表面に発生する白粉量を目視にて判定す
る。ここで、ガイド径は6mmφであり、ガイド材質は
SUS27(表面粗度0.2S)、巻き付け角は180
°、走行速度は6.0cm/秒である。次のようにラン
ク付けし、1級及び2級を合格とした。 1級:白粉の発生が非常に少なく、目的を達成する。 2級:白粉の発生が少なく、目的を達成する。 3級:白粉の発生がやや多く、目的を達成しない。 4級:白粉の発生が非常に多く、目的を達成しない。 (2)カレンダ−汚れ(耐削れ性(2)) 磁性層を塗布したテ−プを小型テストカレンダ−装置
(スチ−ルロ−ル,ナイロンロ−ル、5段式、ナイロン
ロ−ルがベ−スフィルム面に接する)で、温度:70
℃、線圧:200kg/cmでカレンダ−処理する。上
記処理を延べ10000mにわたって続けた後、この処
理によって発生したナイロンロ−ルに付着した白粉を観
察し、次のランクづけを行なう。そして、1級及び2級
を合格とした。 1級:白粉がほとんど付着していない。 2級:わずかに白粉が付着するが、加工工程上、製品性
能上のトラブルに至らない。 3級:白粉の付着が多く、加工工程上、製品性能上のト
ラブルになり使用不可となった。
ットし、テ−プ走行性試験機TBT−300型((株)
横浜システム研究所製)を使用し、25℃、60%RH
雰囲気で走行させ、初期のμk を下式より求めた。な
お、ガイド径は6mmφであり、ガイド材質はSUS2
7(表面粗度0.2S)、巻き付け角は180°、走行
速度は3.3cm/秒である。 μk =0.733log(T1 /T2 ) T1 :出力張力 T2 :入力張力 上記μk が0.35以下であるものは滑り性良好であ
り、0.30以下は特に良好である。
0.25mm、測定長4mm。ただし、JIS−8−0
601に従った。)。
お、実施例中に部とあるのは、特に断りがない限り、重
量部を示すものである。また、各表中の添加量の()内
の値はフィルム中での粒子含有量である。
タル酸ジメチル100部、エチレングリコ−ル58部、
触媒として酢酸マグネシウムを0.06部、三酸化アン
チモン0.03部を添加し、230℃まで昇温しながら
メタノ−ルを留去し、エステル交換反応を行う。その
後、トリメチルホスフェ−トを0.05部添加し、5重
量%濃度のエチレングリコ−ルスラリ−として分散させ
たS10:4.8(kgf/mm2 )、平均粒径1.0μmの2
−エチルヘキシルアクリレ−ト(70重量%)−ジビニ
ルベンゼン(30重量%)共重合体粒子をポリエステル
中で1重量%になるように添加する。その後、重縮合反
応槽に移行して290℃まで昇温しながら減圧し、重縮
合反応を行った。得られたポリマは極限粘度0.616
であった。得られたポリマを無粒子系ポリエチレンテレ
フタレ−トで3/10倍に希釈して290℃で押出機に
より溶融押し出しし、キャスティングドラムで急冷し未
延伸シ−トを得た。引き続きこれを90℃で縦および横
方向に各々3.4倍に延伸し、厚さ15μの二軸延伸フ
ィルムを得た。粒子特性、ポリマ特性、フィルム特性は
表1、表2に示すとおりであり、平坦性、滑り性、耐削
れ性が良好なフィルムであった。
て実施例1と同様にしてポリエステル組成物、およびフ
ィルムを得た。表1ないし表4に示すように、本発明の
ポリエステル組成物は平坦性、滑り性、耐削れ性をそれ
ぞれ満足することができた。有機高分子微粒子のモノビ
ニル化合物成分が、単独で重合体の構造をとった際、そ
のガラス転移温度が0℃以下でS10が8kgf/mm2 よりも
低いものに関しては耐削れ性が特に良好であった。な
お、実施例5はS10が小さく、平坦性が特に良好であっ
た。なお、実施例6と実施例10は、一応実施例として
掲げてあるが、S 10 が8kg/mm 2 を越えているので、耐削
れ性が若干悪化した。このことからも、本発明で、限界
値としてS 10 ≦8kg/mm 2 とした意味が明確にされてい
る。
は、ポリエステル組成物を実施例1と同様にして重合
し、フィルムを得た。粒子特性および得られたフィルム
特性を表5、表6に示すが、耐削れ性を満足することが
できなかった。
例1と同様にして重合し、フィルムを得た。表5、表6
に示す通り、本発明から外れる場合には耐削れ性を満足
することができなかった。比較例3はシランカップリン
グ剤により処理した粒子を使用しフィルムを得たが、耐
削れ性が不良となった。なお、比較例4、5は共重合体
粒子を含有させたものであるが、S10が本発明の範囲外
であるため、良好なフィルム特性が得られなかった。
は、特定の組成を有する、低強度で柔らかい有機高分子
微粒子を含有しているので、ポリエステルとの親和性に
優れ、外力を受けた際に粒子が脱落しにくい。したがっ
て、従来無機粒子を添加した時に問題となっていた粒子
の脱落による白粉の発生、滑り性の悪化を防止すること
ができ、フィルム、繊維などの製造時の工程汚染の防止
や、特に磁気テ−プなどの製品としての好適な使用を可
能とするものである。
を示す概略縦断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 分子中に唯一個の脂肪族の不飽和結合を
有するモノビニル化合物と架橋剤として分子中に2個以
上の脂肪族の不飽和結合を有する化合物の共重合体から
なる粒子であって、該粒子を10%変形させた時の強度
(S10)が次式(1)を満たす有機高分子微粒子を含有
してなる熱可塑性ポリエステル組成物。 0<S10≦8 (kgf/mm2 ) (1)
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---|---|---|---|---|
JP2590513B2 (ja) * | 1988-02-10 | 1997-03-12 | 東レ株式会社 | ポリエステル組成物及びそれからなる二軸延伸ポリエステルフイルム |
-
1991
- 1991-04-06 JP JP3100265A patent/JP2706387B2/ja not_active Expired - Lifetime
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